JP5437752B2 - 塗布装置および塗布状態補正方法 - Google Patents

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本発明は、液剤の塗布に用いる塗布装置および塗布状態補正方法に関する。
塗布装置は、電子部品接着用のボンドやはんだペーストなどの液剤を、回路基板に塗布する際に用いられる(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。特許文献3には、ワークに実際に塗布された液剤の塗布状態の画像を基に、塗布状態を補正する塗布装置および塗布状態補正方法が開示されている。同文献記載の塗布装置および塗布状態補正方法によると、塗布線(ワークに液剤が塗布されることにより描かれる線)のコーナー部と直線部とで液剤の塗布量や形状が不均一になることを、抑制することができる。すなわち、コーナー部と直線部とで、線幅がばらつくのを抑制することができる。
特開平10−322001号公報 特開2002−204058号公報 特開2009−82859号公報
しかしながら、塗布状態が問題になるのは、塗布線のコーナー部〜直線部間だけではない。例えば、塗布線の開始端においては、位置ずれが発生する場合がある。すなわち、塗布線の開始端の理論位置と、実際の開始端と、の間に、位置ずれが発生する場合がある。この場合、ワーク上に、液剤が塗布されない区間が発生してしまう。
また、塗布線の終了端においては、ディスペンサの種類により、液溜まりが発生する場合がある。この場合、塗布線の所望の線幅と比較して、塗布線の終了端の線幅が、大きくなってしまう。
また、塗布線の終了端においては、ディスペンサの種類により、開始端と同様に、位置ずれが発生する場合がある。すなわち、塗布線の終了端の理論位置と、実際の終了端と、の間に、位置ずれが発生する場合がある。この場合、ワーク上に、液剤が塗布されない区間が発生してしまう。
このような開始端、終了端における塗布状態の不具合に対して、従来は、ディスペンサを水平方向に移動させる移動装置の動作と、ディスペンサの吐出動作と、のタイミングを調整することで、対応していた。具体的には、タイミングの調整は、タイマにより行っていた。タイマの設定は、作業者が、経験などに応じて、手動で行っていた。このため、タイミング調整作業が煩雑だった。
本発明の塗布装置および塗布状態補正方法は、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、塗布線の開始端および終了端のうち少なくとも一方の塗布状態を、自動的に補正することができる塗布装置および塗布状態補正方法を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の塗布装置は、液剤を吐出するディスペンサと、該ディスペンサをワークの被塗布面に対して移動させる移動装置と、を備えてなり、該液剤からなる塗布線を該被塗布面に形成する塗布装置であって、さらに、前記塗布線の開始端および終了端のうち、少なくとも一方の塗布状態を調整する制御部を有することを特徴とする。ここで、「ワーク」とは、実際に塗布線を塗る対象である回路基板などは勿論、塗布線を試し塗りするためのエリア、部材などを含むものである。
上述したように、従来は、作業者が手動でタイマを設定することにより、移動装置の動作と、ディスペンサの吐出動作と、のタイミングを調整していた。このため、タイミング調整作業が煩雑だった。また、作業者の主観により、塗布線の開始端や終了端の塗布状態がばらつきやすかった。
この点、本発明の塗布装置によると、制御部により、塗布線の開始端および終了端のうち少なくとも一方の塗布状態を、自動的に補正することができる。このため、補正のアクションに、作業者の主観が入りにくい。したがって、塗布線の開始端や終了端の塗布状態がばらつきにくい。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、さらに、前記塗布状態を撮像する撮像装置を有する構成とする方がよい。本構成によると、実際に撮像された開始端や終了端の画像を基に、塗布状態を補正することができる。このため、移動装置やディスペンサの動作に関する多種多様のパラメータから、開始端や終了端の塗布状態を予測して、当該塗布状態を補正する場合と比較して、制御部における処理が簡単になる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記制御部は、前記開始端の理論位置である開始端理論位置と、実際の該開始端と、の間の開始端ずれ量から、前記ディスペンサの前記液剤の吐出開始時期を調整し、該開始端ずれ量を補正する構成とする方がよい。
開始端理論位置と実際の開始端との間には、開始端ずれ量が発生する。以下、その理由について説明する。なお、以下の説明は開始端ずれ量が発生するケースの一例であり、本構成を限定するものではない。
移動装置が移動を開始すると、同時に、制御部がディスペンサに液剤吐出指令を出す。ところが、制御部が液剤吐出指令を出してから、実際に液剤の塗布が始まるまでには、タイムラグがある。一例として、エア式ディスペンサの場合、制御部からの液剤吐出指令に応じて、まず、シリンジの内圧が上昇し、次いで、シリンジから液剤が押し出され、続いて、押し出された液剤がノズルから吐出され、最後に、吐出された液剤がノズルとワークとの間のクリアランスを移動してワークに塗布される。このように、液剤吐出指令から実際の液剤塗布開始までの間には、タイムラグがある。このタイムラグの間、液剤はワークに塗布されない。ところが、タイムラグの間に、移動装置は既に移動を開始している。このため、移動装置の移動開始端と、実際の塗布線の開始端と、は一致しない。実際の塗布線の開始端は、移動装置の移動開始端に対して、移動装置の移動方向にずれることになる。例えば、移動装置が右側に移動する場合、塗布線の開始端は、移動装置の移動開始端に対して、右側にずれてしまう。
本構成によると、まず実際に開始端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、ディスペンサの液剤の吐出開始時期を調整している。すなわち、吐出開始時期を、移動装置が動き始めるよりも前の時点に、設定している。このため、開始端ずれ量が発生しにくくなる。
(3−1)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記制御部は、前記開始端の理論位置である開始端理論位置と、実際の該開始端と、の間の開始端ずれ量から、前記ディスペンサの前記液剤の吐出開始位置を調整し、該開始端ずれ量を補正する構成とする方がよい。本構成によると、まず実際に開始端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、ディスペンサの液剤の吐出開始位置を調整している。このため、開始端ずれ量が発生しにくくなる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記ディスペンサは、連続的に前記液剤を吐出する連続式ディスペンサであり、前記制御部は、前記終了端の理論位置である終了端理論位置における、実際の該終了端の塗布サイズから、該連続式ディスペンサの該液剤の吐出終了時期を調整し、該終了端の該塗布サイズを補正する構成とする方がよい。
連続式ディスペンサの場合、塗布線の終了端において、液溜まりが発生する。以下、その理由について説明する。なお、以下の説明は液溜まりが発生するケースの一例であり、本構成を限定するものではない。
移動装置が移動を停止すると、同時に、制御部が液剤吐出指令を解除する。ところが、制御部が液剤吐出指令を解除してから、実際にワークに液剤が塗布されなくなるまでには、タイムラグがある。一例として、エア式ディスペンサの場合、制御部からの液剤吐出指令の解除に応じて、シリンジの内圧の上昇が停止する。しかしながら、シリンジの残圧により、液剤がシリンジから押し出されてしまう。押し出された液剤はノズルから吐出され、ワークに塗布される。このように、液剤吐出指令の解除から実際の液剤塗布終了までの間には、タイムラグがある。このタイムラグの間、液剤はワークに塗布され続ける。ところが、タイムラグが発生する以前から、既に移動装置は終了端で停止している。このため、タイムラグの間に吐出された液剤により、塗布線の終了端に、液溜まりが形成されてしまう。
本構成によると、まず実際に終了端の塗布サイズを測定し、当該測定結果を基に、連続式ディスペンサの液剤の吐出終了時期を調整している。すなわち、吐出終了時期を、移動装置が停止するよりも前の時点に、設定している。このため、液溜まりが発生しにくくなる。
(4−1)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記ディスペンサは、連続的に前記液剤を吐出する連続式ディスペンサであり、前記制御部は、前記終了端の理論位置である終了端理論位置における、実際の該終了端の塗布サイズから、該連続式ディスペンサの該液剤の吐出終了位置を調整し、該終了端の該塗布サイズを補正する構成とする方がよい。本構成によると、まず実際に終了端の塗布サイズを測定し、当該測定結果を基に、連続式ディスペンサの液剤の吐出終了位置を調整している。このため、液溜まりが発生しにくくなる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記ディスペンサは、断続的に前記液剤を吐出する断続式ディスペンサであり、前記制御部は、前記終了端の理論位置である終了端理論位置と、実際の該終了端と、の間の終了端ずれ量から、該断続式ディスペンサの該液剤の吐出回数を調整し、該終了端ずれ量を補正する構成とする方がよい。
断続式ディスペンサの場合、終了端理論位置と実際の終了端との間には、終了端ずれ量が発生する。以下、その理由について説明する。なお、以下の説明は終了端ずれ量が発生するケースの一例であり、本構成を限定するものではない。
移動装置が移動を停止すると、同時に、制御部が液剤吐出指令を解除する。液剤吐出指令の解除以降は、断続式ディスペンサから液剤が吐出されなくなる。ここで、断続式ディスペンサは、断続的に所定量の液剤を吐出している。すなわち、断続式ディスペンサは、多数のドットを繋ぎ合わせることにより、塗布線を形成している。このため、最後のドットの位置、つまり実際の塗布線の終了端と、移動装置の移動終了端と、が一致しない場合がある。実際の塗布線の終了端は、移動装置の移動終了端に対して、移動装置の移動逆方向にずれることになる。例えば、移動装置が右側に移動する場合、塗布線の終了端は、移動装置の移動終了端に対して、左側にずれてしまう。
本構成によると、まず実際に終了端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、断続式ディスペンサの液剤の吐出回数を調整している。すなわち、終了端理論位置まで塗布線が到達していない場合に、液剤の吐出回数を追加している。このため、終了端ずれ量が発生しにくくなる。
(5−1)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記ディスペンサは、断続的に前記液剤を吐出する断続式ディスペンサであり、前記制御部は、前記終了端の理論位置である終了端理論位置と、実際の該終了端と、の間の終了端ずれ量から、該断続式ディスペンサの該液剤の吐出終了位置を調整し、該終了端ずれ量を補正する構成とする方がよい。本構成によると、まず実際に終了端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、断続式ディスペンサの液剤の吐出終了位置を調整している。このため、終了端ずれ量が発生しにくくなる。
(6)また、上記課題を解決するため、本発明の塗布状態補正方法は、移動するディスペンサを用いて液剤をワークの被塗布面に塗布し、塗布線を形成する塗布ステップと、形成された該塗布線の開始端および終了端のうち、少なくとも一方の塗布状態を撮像する撮像ステップと、撮像された該塗布状態から、該塗布状態を調整する調整ステップと、を有することを特徴とする。ここで、「ワーク」とは、実際に塗布線を塗る対象である回路基板などは勿論、塗布線を試し塗りするためのエリア、部材などを含むものである。
本発明の塗布状態補正方法によると、塗布線の開始端および終了端のうち少なくとも一方の塗布状態を、自動的に補正することができる。このため、補正のアクションに、作業者の主観が入りにくい。したがって、塗布線の開始端や終了端の塗布状態がばらつきにくい。
また、本発明の塗布状態補正方法によると、実際に撮像された開始端や終了端の画像を基に、塗布状態を補正することができる。このため、多種多様のパラメータから、開始端や終了端の塗布状態を予測して、当該塗布状態を補正する場合と比較して、処理が簡単になる。
(7)好ましくは、上記(6)の構成において、前記調整ステップは、前記開始端の理論位置である開始端理論位置と、実際の該開始端と、の間の開始端ずれ量から、前記液剤の吐出開始時期を調整し、該開始端ずれ量を補正する開始端ずれ量補正ステップを有する構成とする方がよい。
本構成によると、まず実際に開始端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、ディスペンサの液剤の吐出開始時期を調整している。すなわち、吐出開始時期を、ディスペンサが移動を開始するよりも前の時点に、設定している。このため、開始端ずれ量が発生しにくくなる。
(7−1)好ましくは、上記(6)の構成において、前記調整ステップは、前記開始端の理論位置である開始端理論位置と、実際の該開始端と、の間の開始端ずれ量から、前記液剤の吐出開始位置を調整し、該開始端ずれ量を補正する開始端ずれ量補正ステップを有する構成とする方がよい。本構成によると、まず実際に開始端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、ディスペンサの液剤の吐出開始位置を調整している。このため、開始端ずれ量が発生しにくくなる。
(8)好ましくは、上記(6)または(7)の構成において、前記ディスペンサは、連続的に前記液剤を吐出する連続式ディスペンサであり、前記調整ステップは、前記終了端の理論位置である終了端理論位置における、実際の該終了端の塗布サイズから、該連続式ディスペンサの該液剤の吐出終了時期を調整し、該終了端の該塗布サイズを補正する終了端塗布サイズ補正ステップを有する構成とする方がよい。
本構成によると、まず実際に終了端の塗布サイズを測定し、当該測定結果を基に、連続式ディスペンサの液剤の吐出終了時期を調整している。すなわち、吐出終了時期を、連続式ディスペンサが移動を停止するよりも前の時点に、設定している。このため、液溜まりが発生しにくくなる。
(8−1)好ましくは、上記(6)または(7)の構成において、前記ディスペンサは、連続的に前記液剤を吐出する連続式ディスペンサであり、前記調整ステップは、前記終了端の理論位置である終了端理論位置における、実際の該終了端の塗布サイズから、該連続式ディスペンサの該液剤の吐出終了位置を調整し、該終了端の該塗布サイズを補正する終了端塗布サイズ補正ステップを有する構成とする方がよい。本構成によると、まず実際に終了端の塗布サイズを測定し、当該測定結果を基に、連続式ディスペンサの液剤の吐出終了位置を調整している。このため、液溜まりが発生しにくくなる。
(9)好ましくは、上記(6)または(7)の構成において、前記ディスペンサは、断続的に前記液剤を吐出する断続式ディスペンサであり、前記調整ステップは、前記終了端の理論位置である終了端理論位置と、実際の該終了端と、の間の終了端ずれ量から、該断続式ディスペンサの該液剤の吐出回数を調整し、該終了端ずれ量を補正する終了端ずれ量補正ステップを有する構成とする方がよい。
本構成によると、まず実際に終了端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、断続式ディスペンサの液剤の吐出回数を調整している。すなわち、終了端理論位置まで塗布線が到達していない場合に、液剤の吐出回数を追加している。このため、終了端ずれ量が発生しにくくなる。
(9−1)好ましくは、上記(6)または(7)の構成において、前記ディスペンサは、断続的に前記液剤を吐出する断続式ディスペンサであり、前記調整ステップは、前記終了端の理論位置である終了端理論位置と、実際の該終了端と、の間の終了端ずれ量から、該断続式ディスペンサの該液剤の吐出終了位置を調整し、該終了端ずれ量を補正する終了端ずれ量補正ステップを有する構成とする方がよい。本構成によると、まず実際に終了端ずれ量を演算し、当該演算結果を基に、断続式ディスペンサの液剤の吐出終了位置を調整している。このため、終了端ずれ量が発生しにくくなる。
本発明によると、塗布線の開始端および終了端のうち少なくとも一方の塗布状態を、自動的に補正可能な塗布装置および塗布状態補正方法を提供することができる。
第一実施形態の塗布装置の透過斜視図である。 同塗布装置の基台付近の透過斜視図である。 同塗布装置の移動装置の透過分解斜視図である。 同塗布装置の前面図である。 同塗布装置のジェット式ディスペンサの模式図である。 同塗布装置のブロック図である。 (a)は第一実施形態の塗布状態補正方法の塗布ステップにおける移動装置の速度の時間変化を示す線図である。(b)は同塗布ステップにおける液剤吐出指令の時間変化を示す線図である。(c)は同塗布ステップにおける補正前の吐出動作の時間変化を示す線図である。(d)は同塗布ステップにおける補正前の吐出量の時間変化を示す線図である。(e)は同塗布ステップにおける補正後の吐出動作の時間変化を示す線図である。(f)は同塗布ステップにおける補正後の吐出量の時間変化を示す線図である。 同塗布状態補正方法の撮像ステップで撮像された開始端理想位置付近の画像である。 同塗布状態補正方法の撮像ステップで撮像された終了端理想位置付近の画像である。 第二実施形態の塗布装置のエア式ディスペンサの模式図である。 (a)は第二実施形態の塗布状態補正方法の塗布ステップにおける移動装置の速度の時間変化を示す線図である。(b)は同塗布ステップにおける液剤吐出指令の時間変化を示す線図である。(c)は同塗布ステップにおける吐出量の時間変化を示す線図である。 同塗布状態補正方法の撮像ステップで撮像された終了端理想位置付近の画像である。 同塗布状態補正方法の調整ステップで用いられる吐出時間−塗布径マップの模式図である。 (a)は第三実施形態の塗布状態補正方法の塗布ステップにおける塗布開示時期の移動装置の速度の時間変化を示す線図である。(b)は同塗布開示時期の液剤吐出指令の時間変化を示す線図である。(c)は同塗布開示時期の補正前の吐出動作の時間変化を示す線図である。(d)は同塗布開示時期の補正前の吐出量の時間変化を示す線図である。(e)は同塗布開示時期の補正後の吐出動作の時間変化を示す線図である。(f)は同塗布開示時期の補正後の吐出量の時間変化を示す線図である。
以下、本発明の塗布装置および塗布状態補正方法の実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[塗布装置の機械的構成]
まず、本実施形態の塗布装置の機械的構成について説明する。図1に、本実施形態の塗布装置の透過斜視図を示す。図2に、同塗布装置の基台付近の透過斜視図を示す。図3に、同塗布装置の移動装置の透過分解斜視図を示す。図4に、同塗布装置の前面図を示す。なお、以下の図においては、左右方向が回路基板の搬送方向に対応する。図1〜図4に示すように、塗布装置1は、ジェット式ディスペンサ2と、カメラ3と、移動装置4と、基板搬送装置5と、テスト塗布部材6と、筐体7と、を備えている。ジェット式ディスペンサ2は、本発明の断続式ディスペンサに含まれる。カメラ3は、本発明の撮像装置に含まれる。
(筐体7)
主に図1に示すように、筐体7は、基台70と、天板71と、四つの支柱72と、を備えている。基台70は、直方体状を呈している。四つの支柱72は、基台70上面の四隅に配置されている。天板71は、長方形板状を呈している。天板71は、四つの支柱72の上端に配置されている。天板71の下面には、二つの前後方向ガイドレール710が配置されている。
(テスト塗布部材6)
主に図2に示すように、テスト塗布部材6は、ブロック60とプレート61とを備えている。プレート61は、本発明のワークに含まれる。ブロック60は、直方体状を呈している。ブロック60は、基台70の上面前部に配置されている。プレート61は、長方形板状を呈している。プレート61は、ブロック60の上面に配置されている。プレート61の上面には、平面状のテスト塗布エリア610が区画されている。テスト塗布エリア610は、本発明の被塗布面に含まれる。
(基板搬送装置5)
主に図2に示すように、基板搬送装置5は、固定コンベア50と可動コンベア51とを備えている。固定コンベア50は、長方形板状を呈している。固定コンベア50は、基台70の上面において、テスト塗布部材6の後方に配置されている。固定コンベア50の後面上縁付近には、ベルト500が配置されている。ベルト500は、左右方向に延在している。可動コンベア51は、長方形板状を呈している。可動コンベア51は、基台70の上面において、固定コンベア50の後方に配置されている。可動コンベア51の前面上縁付近には、ベルト510が配置されている。ベルト510は、ベルト500と前後方向に対向している。一対のベルト500、510間には、回路基板Bが架設されている。一対のベルト500、510により、回路基板Bは、左側から右側に搬送される。可動コンベア51は、図示しないボールねじ機構部により、前後方向に移動可能である。このため、回路基板Bの前後方向幅に応じて、一つのベルト500、510間の幅を、拡縮調整することができる。
(移動装置4)
主に図3に示すように、移動装置4は、前後方向スライダ40と、左右方向スライダ41と、上下方向スライダ42と、を備えている。前後方向スライダ40は、天板402と、垂下板403と、を備えている。天板402は、長方形板状を呈している。天板402の上面には、四つの被ガイドブロック400が配置されている。四つの被ガイドブロック400は、二つずつ、左右二列に分かれて配置されている。四つの被ガイドブロック400は、図1に示す天板71の下面の二つの前後方向ガイドレール710に、脱落しないように、係合している。被ガイドブロック400が前後方向ガイドレール710に摺接することにより、前後方向スライダ40は、前後方向に移動可能である。垂下板403は、長方形板状を呈している。垂下板403は、天板402の下面から突設されている。垂下板403の前面には、左右方向ガイドレール401が配置されている。
左右方向スライダ41は、長方形板状を呈している。左右方向スライダ41の後面には、二つの被ガイドブロック410が配置されている。二つの被ガイドブロック410は、左右方向ガイドレール401に、脱落しないように、係合している。被ガイドブロック410が左右方向ガイドレール401に摺接することにより、左右方向スライダ41は、左右方向に移動可能である。左右方向スライダ41の前面には、二つの上下方向ガイドレール411が配置されている。上下方向スライダ42は、長方形板状を呈している。上下方向スライダ42は、二つの上下方向ガイドレール411に、脱落しないように、係合している。上下方向スライダ42は、上下方向ガイドレール411に対して、上下方向に摺動可能である。
(ジェット式ディスペンサ2、カメラ3)
主に図3に示すように、ジェット式ディスペンサ2およびカメラ3は、上下方向スライダ42に取り付けられている。ジェット式ディスペンサ2およびカメラ3は、上下方向スライダ42により、上下方向に移動可能である。また、ジェット式ディスペンサ2およびカメラ3は、左右方向スライダ41により、左右方向に移動可能である。また、ジェット式ディスペンサ2およびカメラ3は、前後方向スライダ40により、前後方向に移動可能である。
図5に、本実施形態の塗布装置のジェット式ディスペンサの模式図を示す。図5に示すように、ジェット式ディスペンサ2は、シリンジ20と、吐出容器22と、ピストン23と、を備えている。シリンジ20には、液剤Lが貯留されている。シリンジ20には、エア配管が接続されている。吐出容器22は、液室220と、ノズル221と、を備えている。液室220は、シリンジ20に接続されている。液室220は、上方に向かって開口している。ピストン23は、開口を介して、液室220に挿入されている。ピストン23は、上下方向に往復動可能である。ノズル221は、吐出容器22の下面から突設されている。ノズル221は、液室220に接続されている。
液剤Lを吐出する際は、まず、エア配管から、シリンジ20に空気圧を供給する。次いで、ピストン23を、所定の周期で往復動させる。ピストン23の往動(下降)時に、ピストン23の移動量に応じた、所定量の液剤Lが、ノズル221から吐出される。このように、液剤Lは、断続的に、液滴状に吐出される。吐出された液剤Lは、プレート61のテスト塗布エリア610に、ドット状に塗布される。液剤Lのドットが繋がることにより、テスト塗布エリア610に、塗布線90が形成される。
[塗布装置の電気的構成]
次に、塗布装置の電気的構成について説明する。図6に、本実施形態の塗布装置のブロック図を示す。制御部8は、入力部80と、処理部81と、記憶部82と、出力部83と、駆動回路84、85と、を備えている。制御部8は、筐体7の内部に格納されている。入力部80には、カメラ3が接続されている。入力部80には、カメラ3からの画像情報が入力される。処理部81は、CPU(Central Processing Unit)である。記憶部82は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを備えている。ROMには、移動装置4の最高速度、加速度、減速度、塗布線90の線幅、塗布線90の開始端理想位置、塗布線90の終了端理想位置などのデータが格納されている。出力部83は、駆動回路84、85を介して、ジェット式ディスペンサ2、移動装置4に接続されている。
[塗布状態補正方法]
次に、本実施形態の塗布状態補正方法について説明する。本実施形態の塗布状態補正方法は、塗布ステップと撮像ステップと調整ステップとを有している。調整ステップは、開始端ずれ量補正ステップと、終了端ずれ量補正ステップと、を有している。
(塗布ステップ)
まず、塗布ステップについて説明する。図7(a)に、本実施形態の塗布状態補正方法の塗布ステップにおける移動装置の速度の時間変化を示す。図7(b)に、同塗布ステップにおける液剤吐出指令の時間変化を示す。図7(c)に、同塗布ステップにおける補正前の吐出動作の時間変化を示す。図7(d)に、同塗布ステップにおける補正前の吐出量の時間変化を示す。図7(e)に、同塗布ステップにおける補正後の吐出動作の時間変化を示す。図7(f)に、同塗布ステップにおける補正後の吐出量の時間変化を示す。なお、図7(c)、図7(e)の吐出動作とは、具体的には、図5のピストン23の往復動をいう。
塗布ステップにおいては、まず、図4に示すように、移動装置4により、ジェット式ディスペンサ2を、テスト塗布部材6のプレート61の上方に移動させる。次いで、図5に示すように、ジェット式ディスペンサ2を用いて、プレート61のテスト塗布エリア610に、左側から右側に、直線状に液剤Lを塗布する。そして、テスト塗布エリア610に、直線状の塗布線90を形成する。
具体的には、図6に示すように、処理部81からの移動指令により、駆動回路85を介して、移動装置4つまりジェット式ディスペンサ2の移動を開始する。並びに、処理部81からの液剤吐出指令により、駆動回路84を介して、ジェット式ディスペンサ2の液剤吐出を開始する。すなわち、図5に示すように、エア配管からエアを供給することによりシリンジ20の内圧を上昇させる。また、ピストン23の往復動を開始する。塗布線90の長さが所定長に達したら、図6に示すように、処理部81からの移動指令の解除により、駆動回路85を介して、移動装置4つまりジェット式ディスペンサ2の移動を終了する。並びに、処理部81からの液剤吐出指令の解除により、駆動回路84を介して、ジェット式ディスペンサ2の液剤吐出を終了する。すなわち、図5に示すように、エア配管からのエアの供給を終了する。また、ピストン23の往復動を終了する。
(撮像ステップ)
次に、撮像ステップについて説明する。第一に、開始端理想位置付近の撮像方法について説明する。図8に、本実施形態の塗布状態補正方法の撮像ステップで撮像された開始端理想位置付近の画像を示す。まず、図8に示すように、移動装置4により、カメラ3を、塗布線90の開始端理想位置A1の直上に移動させる。次いで、カメラ3により、開始端理想位置A1と実際の開始端A2とを撮像する。
具体的には、図6に示すように、処理部81からの移動指令により、駆動回路85を介して、移動装置4つまりカメラ3を所定の位置に移動させる。この際、開始端理想位置A1をカメラ3の画像の中心にセットする。なお、開始端理想位置A1とは、具体的には、塗布ステップにおいて、移動装置4が移動を開始する直前の、ノズル221直下の位置をいう。次いで、入力部80を介して、カメラ3の画像情報を処理部81に伝送する。続いて、処理部81が、画像情報から、実際の開始端A2を認定する。なお、実際の開始端A2とは、ジェット式ディスペンサ2から吐出された液剤Lの一滴目により形成されるドットの、曲率中心をいう。ドット全体が認識できない場合は、ドットの一部である部分円弧の、曲率中心をいう。
図8に示すように、開始端理想位置A1と実際の開始端A2とがずれるのは、以下の理由による。すなわち、図7(a)、図7(b)に示すように、移動装置4の移動開始と同時に、処理部81は液剤吐出指令を出す。図7(d)に示すように、液剤吐出指令から、実際に液剤Lが吐出されるまでには、タイムラグT1がある。詳しく説明すると、図5に示すように、液剤吐出指令に応じて、まず、シリンジ20の内圧が上昇し、並びにピストン23が往復動を開始する。次いで、内圧上昇により、シリンジ20の液剤Lが、液室220に流れ込む。流れ込んだ液剤Lは、ピストン23により押し下げられ、ノズル221から液剤Lが吐出される。このように、液剤吐出指令から実際に液剤Lの吐出が始まるまでには、タイムラグT1がある。一方、タイムラグT1の間、移動装置4は進行している。このため、図8に示すように、開始端理想位置A1と、実際の開始端A2と、がずれてしまう。
第二に、終了端理想位置付近の撮像方法について説明する。図9に、本実施形態の塗布状態補正方法の撮像ステップで撮像された終了端理想位置付近の画像を示す。まず、図9に示すように、移動装置4により、カメラ3を、塗布線90の終了端理想位置C1の直上に移動させる。次いで、カメラ3により、終了端理想位置C1と実際の終了端C2とを撮像する。
具体的には、図6に示すように、処理部81からの移動指令により、駆動回路85を介して、移動装置4つまりカメラ3を所定の位置に移動させる。この際、終了端理想位置C1をカメラ3の画像の中心にセットする。なお、終了端理想位置C1とは、具体的には、塗布ステップにおいて、移動装置4が移動を終了した直後の、ノズル221直下の位置をいう。次いで、入力部80を介して、カメラ3の画像情報を処理部81に伝送する。続いて、処理部81が、画像情報から、実際の終了端C2を認定する。なお、実際の終了端C2とは、ジェット式ディスペンサ2から吐出された液剤Lの最後の一滴により形成されるドットの、曲率中心をいう。ドット全体が認識できない場合は、ドットの一部である部分円弧の、曲率中心をいう。
図9に示すように、終了端理想位置C1と実際の終了端C2とがずれるのは、以下の理由による。すなわち、図7(a)、図7(b)に示すように、移動装置4の移動終了と同時に、処理部81は液剤吐出指令を解除する。このため、図5に示すように、エア配管からシリンジ20への空気圧の供給が遮断される。並びに、図7(c)に示すように、ピストン23が下死点で停止する。したがって、シリンジ20とノズル221との連通が、ピストン23により遮断される。よって、図7(d)に示すように、液剤吐出指令解除後は、ジェット式ディスペンサ2から液剤Lが吐出されなくなる。ここで、ジェット式ディスペンサ2は、周期的に所定量の液剤Lを吐出している。このため、液剤吐出指令解除のタイミングによっては、ジェット式ディスペンサ2が、液剤Lの最後の一滴を吐出できない場合がある。したがって、図9に示すように、終了端理想位置C1と、実際の終了端C2と、がずれてしまう。
(調整ステップ)
まず、開始端ずれ量補正ステップについて説明する。開始端ずれ量補正ステップにおいては、処理部81が、開始端理想位置A1と実際の開始端A2とから、開始端ずれ量A3を演算する。そして、演算された開始端ずれ量A3、ROMに格納された移動装置4の最高速度、加速度から、移動装置4の移動開始に先駆けて、どのタイミングで液剤吐出指令を出せばよいかを演算する。具体的には、図7(d)のタイムラグT1を演算する。演算されたタイムラグT1は、開始端補正時間T2(=T1)として、RAMに格納される。
次いで、終了端ずれ量補正ステップについて説明する。終了端ずれ量補正ステップにおいては、処理部81が、終了端理想位置C1と実際の終了端C2とから、終了端ずれ量C3を演算する。そして、演算された終了端ずれ量C3、ROMに格納された移動装置4の最高速度、減速度から、移動装置4の移動終了後、どのタイミングで液剤吐出指令を解除すればよいかを演算する。具体的には、図7(c)の吐出周期(一回の吐出に要する時間)T7を、図7(b)の終了端補正時間T3に設定する。演算された終了端補正時間T3は、RAMに格納される。
以上のようにして、本実施形態の塗布状態補正方法は実行される。実行後は、図2に示すように、実際の生産用の回路基板Bに対して、液剤Lを塗布する。この際、図7(b)に点線で示すように液剤吐出指令を出し、図7(e)に示すように吐出動作を開始し、図7(b)に示す開始端補正時間T2が経過してから、図7(a)に示すように移動装置4の移動を開始する。こうすると、図8に示す開始端ずれ量A3を小さくすることができる。
また、図7(a)に示すように移動装置4の移動を終了し、図7(b)に点線で示すように終了端補正時間T3が経過してから液剤吐出指令を解除する。こうすると、図7(e)に示すように、吐出動作が一回だけ追加される。このため、図7(f)に示すように、ジェット式ディスペンサ2から、液剤Lが一滴だけ吐出される。したがって、図9に示す終了端ずれ量C3を小さくすることができる。
[作用効果]
次に、本実施形態の塗布装置および塗布状態補正方法の作用効果について説明する。本実施形態の塗布装置1および塗布状態補正方法によると、制御部8により、塗布線90の開始端および終了端の塗布状態を、自動的に補正することができる。このため、補正のアクションに、作業者の主観が入りにくい。したがって、塗布線90の開始端A2や終了端C2の塗布状態がばらつきにくい。
また、本実施形態の塗布装置1および塗布状態補正方法によると、実際に撮像された開始端A2や終了端C2の画像を基に、塗布状態を補正することができる。このため、移動装置4やジェット式ディスペンサ2の動作に関する多種多様のパラメータから、開始端A2や終了端C2の塗布状態を予測して、当該塗布状態を補正する場合と比較して、制御部8における処理が簡単になる。
また、本実施形態の塗布装置1および塗布状態補正方法によると、まず実際に開始端ずれ量A3を演算し、当該演算結果を基に、ジェット式ディスペンサ2の液剤Lの吐出開始時期を調整している。すなわち、吐出開始時期を、移動装置4が動き始めるよりも前の時点に、設定している。このため、開始端ずれ量A3が発生しにくくなる。
また、本実施形態の塗布装置1および塗布状態補正方法によると、まず実際に終了端ずれ量C3を演算し、当該演算結果を基に、ジェット式ディスペンサ2の液剤Lの吐出回数を調整している。すなわち、終了端理論位置C1まで塗布線90が到達していない場合に、液剤Lの吐出回数を一回追加している。このため、終了端ずれ量C3が発生しにくくなる。
<第二実施形態>
本実施形態の塗布装置と、第一実施形態の塗布装置と、の相違点は、ジェット式ディスペンサの代わりに、エア式ディスペンサが配置されている点である。また、本実施形態の塗布状態補正方法と、第一実施形態の塗布状態補正方法と、の相違点は、終了端ずれ量補正ステップの代わりに、終了端塗布サイズ補正ステップが実行される点である。したがって、ここでは、主に相違点についてのみ説明する。
図10に、本実施形態の塗布装置のエア式ディスペンサの模式図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ符号で示す。図10に示すように、エア式ディスペンサ91は、シリンジ20と、フロート21と、を備えている。シリンジ20には、液剤Lが貯留されている。シリンジ20には、エア配管が接続されている。フロート21は、シリンジ内部に配置されている。フロート21は、貯留された液剤Lの表面に浮いている。ノズル200は、シリンジ20の下面から突設されている。
液剤Lを吐出する際は、エア配管から、シリンジ20に空気圧を供給する。シリンジ20の内圧上昇に伴って、フロート21は下降する。このため、液剤Lがノズル200から吐出される。このように、液剤Lは、連続的に吐出される。吐出された液剤Lにより、プレート61のテスト塗布エリア610に、塗布線90が形成される。
本実施形態の塗布状態補正方法は、塗布ステップと撮像ステップと調整ステップとを有している。調整ステップは、開始端ずれ量補正ステップと、終了端塗布サイズ補正ステップと、を有している。
まず、塗布ステップについて説明する。図11(a)に、本実施形態の塗布状態補正方法の塗布ステップにおける移動装置の速度の時間変化を示す。図11(b)に、同塗布ステップにおける液剤吐出指令の時間変化を示す。図11(c)に、同塗布ステップにおける吐出量の時間変化を示す。なお、図7(a)〜(f)と対応する部位については、同じ符号で示す。塗布ステップにおいては、図10に示すように、エア式ディスペンサ91を用いて、プレート61のテスト塗布エリア610に、左側から右側に、直線状に液剤Lを塗布する。そして、テスト塗布エリア610に、直線状の塗布線90を形成する。
次に、撮像ステップについて説明する。まず、前出図8に示すように、塗布線90の開始端理想位置付近を撮像する。なお、実際の開始端とは、塗布線90の線幅(前後方向幅)が徐々に広くなり、一定になった所の前後方向中央をいう。
次に、塗布線90の終了端理想位置付近を撮像する。図12に、本実施形態の塗布状態補正方法の撮像ステップで撮像された終了端理想位置付近の画像を示す。なお、図9と対応する部位については同じ符号で示す。まず、図12に示すように、移動装置により、カメラを、塗布線90の終了端理想位置(=実際の終了端)B1の直上に移動させる。次いで、カメラにより、終了端理想位置B1を中心とする液溜まりを撮像する。
塗布線90の線幅B2と、液溜まりの塗布径(直径)B3と、が異なるのは、以下の理由による。すなわち、図11(a)〜(c)に示すように、移動装置の移動終了と同時に、処理部は液剤吐出指令を解除する。このため、図10に示すように、エア配管からシリンジ20への空気圧の供給が遮断される。しかしながら、液剤吐出指令解除後であっても、シリンジ20には残圧が残っている。当該残圧により、図11(a)〜(c)に示すように、液剤吐出指令解除後も、言い換えると移動装置停止後も、タイムラグT4の間、液剤Lが吐出されてしまう。タイムラグT4の間に吐出される液剤Lは、終了端理想位置B1にだけ、吐出されることになる。このため、塗布線90の線幅B2に対して、液溜まりの塗布径B3は、大きくなる。
次に、調整ステップについて説明する。開始端ずれ量補正ステップにおいては、処理部が、開始端理想位置と実際の開始端とから、開始端ずれ量を演算する。そして、タイムラグT1を演算する。演算されたタイムラグT1は、開始端補正時間T2(=T1)として、RAMに格納される。
終了端塗布サイズ補正ステップにおいては、処理部が、終了端理想位置B1を中心とする液溜まりの塗布径B3を演算する。ROMには、塗布線90の線幅B2、吐出時間−塗布径マップが格納されている。図13に、本実施形態の塗布状態補正方法の調整ステップで用いられる吐出時間−塗布径マップの模式図を示す。図13に示すように、吐出時間が長いほど、塗布径は大きくなる。処理部は、液溜まりの塗布径B3と、塗布線90の線幅B2と、の差分に相当するタイムラグT4を演算する。演算されたタイムラグT4は、終了端補正時間T5として、RAMに格納される。
以上のようにして、本実施形態の塗布状態補正方法は実行される。実行後は、実際の生産用の回路基板に対して、液剤Lを塗布する。この際、図11(a)〜(c)に示すように、まず、液剤吐出指令を出し、開始端補正時間T2が経過してから、移動装置の移動を開始する。こうすると、開始端ずれ量を小さくすることができる。並びに、まず液剤吐出指令を解除し、終了端補正時間T5が経過してから、移動装置の移動を終了する。こうすると、液溜まりの発生を抑制することができる。
本実施形態の塗布装置および塗布状態補正方法と、第一実施形態の塗布装置および塗布状態補正方法と、は構成が共通する部分については、同様の作用効果を有する。また、本実施形態の塗布装置および塗布状態補正方法によると、まず実際に液溜まりの塗布サイズを測定し、当該測定結果を基に、エア式ディスペンサ91の液剤Lの吐出終了時期を調整している。すなわち、吐出終了時期を、移動装置が停止するよりも前の時点に、設定している。このため、液溜まりが発生しにくくなる。
<第三実施形態>
本実施形態の塗布状態補正方法と、第一実施形態の塗布状態補正方法と、の相違点は、移動装置の速度変化に応じて、液剤の吐出量を調整している点である。したがって、ここでは、主に相違点についてのみ説明する。
図14(a)に、本実施形態の塗布状態補正方法の塗布ステップにおける塗布開示時期の移動装置の速度の時間変化を示す。図14(b)に、同塗布開始時期の液剤吐出指令の時間変化を示す。図14(c)に、同塗布開始時期の補正前の吐出動作の時間変化を示す。図14(d)に、同塗布開始時期の補正前の吐出量の時間変化を示す。図14(e)に、同塗布開始時期の補正後の吐出動作の時間変化を示す。図14(f)に、同塗布開始時期の補正後の吐出量の時間変化を示す。
図14(a)に示すように、塗布開始時期においては、移動速度は徐々に速くなる。図14(c)、図14(d)に示すように、補正前においては、吐出周期が一定である。このため、移動速度により、隣り合う液剤のドット間の間隔が変わってしまう(図5参照)。例えば、移動速度が遅いと、隣り合うドット間の間隔が短くなってしまう。反対に、移動速度が速いと、隣り合うドット間の間隔が長くなってしまう。
この点に鑑み、本実施形態の塗布状態補正方法においては、移動速度に応じて、吐出周期を補正している。すなわち、図14(e)、図14(f)に示すように、移動装置が移動を開始した直後(移動速度が遅い)においては、吐出周期を長く設定している。また、移動装置の移動速度が速くなるのに応じて、徐々に吐出周期を短く変更している。
なお、塗布終了時期においては、上述した補正処理とは反対の補正処理を行っている。すなわち、移動装置の移動速度が遅くなるのに応じて、徐々に吐出周期を長く変更している。
本実施形態の塗布状態補正方法と、第一実施形態の塗布状態補正方法と、は構成が共通する部分については、同様の作用効果を有する。また、本実施形態の塗布状態補正方法によると、移動速度の速度変化によらず、隣り合う液剤のドット間の間隔を、略一定にすることができる。
<その他>
以上、本発明の塗布装置および塗布状態補正方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、液剤Lの試し塗りのためにテスト塗布エリア610を用いたが、回路基板Bを用いてもよい。この場合、回路基板Bが本発明のワークに相当する。また、塗布線90の延在方向は特に限定しない。左右方向の他、前後方向でもよい。
また、上記実施形態においては、断続式ディスペンサとしてジェット式ディスペンサ2を、連続式ディスペンサとしてエア式ディスペンサ91を、それぞれ用いた。しかしながら、ディスペンサの種類は特に限定しない。例えば、連続式ディスペンサとして、スクリュー式ディスペンサを用いてもよい。
また、液剤Lの種類も特に限定しない。電子部品接着用のボンド、はんだペースト、塗料、銀ペーストなどを用いてもよい。また、カメラ3の種類も特に限定しない。CCD(Charge−Coupled Device)カメラ、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)カメラなどを用いてもよい。
また、上記実施形態の撮像ステップにおいては、開始端理想位置A1付近と、終了端理想位置B1、C1付近と、を別々に撮像した。しかしながら、塗布線90の全長、カメラ3の視野サイズによっては、開始端理想位置A1付近と、終了端理想位置B1、C1付近と、を同時に撮像してもよい。こうすると、撮像ステップに要する時間が短くなる。
また、本実施形態の塗布装置1は、電子部品実装機と互換性がある。すなわち、ジェット式ディスペンサ2あるいはエア式ディスペンサ91を電子部品実装用の吸着ノズルに交換し、並びにテスト塗布部材6を電子部品供給装置に交換することにより、塗布装置1を電子部品実装機として用いることができる。このため、部品交換するだけで、電子部品実装機を塗布装置として用いることができる。なお、この場合、カメラ3は、回路基板Bに印刷されたマークを撮像するために用いられる。
1:塗布装置、2:ジェット式ディスペンサ(断続式ディスペンサ)、3:カメラ(撮像装置)、4:移動装置、5:基板搬送装置、6:テスト塗布部材、7:筐体、8:制御部。
20:シリンジ、21:フロート、22:吐出容器、23:ピストン、40:前後方向スライダ、41:左右方向スライダ、42:上下方向スライダ、50:固定コンベア、51:可動コンベア、60:ブロック、61:プレート(ワーク)、70:基台、71:天板、72:支柱、80:入力部、81:処理部、82:記憶部、83:出力部、84:駆動回路、85:駆動回路、90:塗布線、91:エア式ディスペンサ(連続式ディスペンサ)。
200:ノズル、220:液室、221:ノズル、400:被ガイドブロック、401:左右方向ガイドレール、402:天板、403:垂下板、410:被ガイドブロック、411:上下方向ガイドレール、500:ベルト、510:ベルト、610:テスト塗布エリア(被塗布面)、710:前後方向ガイドレール。
A1:開始端理想位置、A2:開始端、A3:開始端ずれ量、B:回路基板、B1:終了端理想位置、B2:線幅、B3:塗布径、C1:終了端理想位置、C2:終了端、C3:終了端ずれ量、L:液剤、T1:タイムラグ、T2:開始端補正時間、T3:終了端補正時間、T4:タイムラグ、T5:終了端補正時間。

Claims (5)

  1. 液剤を吐出するディスペンサと、該ディスペンサをワークの被塗布面に対して移動させる移動装置と、を備えてなり、該液剤からなる塗布線を該被塗布面に形成する塗布装置であって、
    さらに、前記塗布線の開始端および終了端のうち、少なくとも一方の塗布状態を調整する制御部を有し、
    前記ディスペンサは、断続的に前記液剤を吐出する断続式ディスペンサであり、
    前記制御部は、前記終了端の理論位置である終了端理論位置と、実際の該終了端と、の間の終了端ずれ量から、該断続式ディスペンサの該液剤の吐出回数を調整し、該終了端ずれ量を補正することを特徴とする塗布装置。
  2. さらに、前記塗布状態を撮像する撮像装置を有する請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記制御部は、前記開始端の理論位置である開始端理論位置と、実際の該開始端と、の間の開始端ずれ量から、前記断続式ディスペンサの前記液剤の吐出開始時期を調整し、該開始端ずれ量を補正する請求項1または請求項2に記載の塗布装置。
  4. 移動するディスペンサを用いて液剤をワークの被塗布面に塗布し、塗布線を形成する塗布ステップと、
    形成された該塗布線の開始端および終了端のうち、少なくとも一方の塗布状態を撮像する撮像ステップと、
    撮像された該塗布状態から、該塗布状態を調整する調整ステップと、
    を有し、
    前記ディスペンサは、断続的に前記液剤を吐出する断続式ディスペンサであり、
    前記調整ステップは、前記終了端の理論位置である終了端理論位置と、実際の該終了端と、の間の終了端ずれ量から、該断続式ディスペンサの該液剤の吐出回数を調整し、該終了端ずれ量を補正する終了端ずれ量補正ステップを有する塗布状態補正方法。
  5. 前記調整ステップは、前記開始端の理論位置である開始端理論位置と、実際の該開始端と、の間の開始端ずれ量から、前記液剤の吐出開始時期を調整し、該開始端ずれ量を補正する開始端ずれ量補正ステップを有する請求項4に記載の塗布状態補正方法。
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