JP5437598B2 - Esd保護素子および該esd保護素子を設けた半導体装置 - Google Patents

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本発明は、一般的にESD(electrostatic dischage)と称される静電気放電による破壊を防止するためのESD保護素子および該ESD保護素子を備えた半導体装置に関するものである。
集積回路(IC)などの半導体素子の破壊や特性劣化の原因としてESD(electrostatic dischage)と称される静電気破壊が知られている。このESDから保護するための素子として例えばツェナーダイオードが用いられている。
具体的には、図10に示すように半導体素子と該半導体素子から導出する端子のためのパッドとの間のノードに、ツェナーダイオードのアノードを接続し、該ツェナーダイオードのカソードを接地する。尚、半導体素子およびノード間には抵抗が設けられており、該抵抗によって分圧された電圧がツェナーダイオードに印加される。
例えば通常の端子電圧(低電圧)がツェナーダイオードのアノードに印加された場合には、pn接合における逆方向バイアスによって電流が制限される。一方、ESDに因る高電圧がツェナーダイオードに印加された場合には、当該ダイオードにおいてアバランシェ降伏を招き、該ツェナーダイオードを介して放電される。このようにツェナーダイオードのクランプ電圧を利用してESDから半導体素子を保護していた。
この関係を図11のグラフに示す。該グラフには、ESD試験における電流および電圧の関係が保護特性として示されている。グラフからも明らかなようにアバランシェ降伏を招くような高電圧であり、かつツェナーダイオードの破壊電圧以下の電圧が印加された場合に、ESDから半導体素子が保護される。尚、当該グラフにおける保護特性を示す所定の傾きは、ツェナーダイオードにおけるpn接合長(詳細には、断面からみて半導体基板の表面側に設けたp型領域と、該p型領域内の表面側に設けたn型領域とを備えたツェナーダイオードにおいて、平面(基板の表面)から見てp型領域内に形成されたn型領域の周辺長)に起因している。
ところでツェナーダイオードを用いたESD保護素子において、その性能特性は破壊電圧とそのピーク電流との関係で決まる。図11に示されている保護特性を示すグラフを例に説明すると、所定の傾きが緩やかなほど、ピーク電流に達することなく破壊電圧に至るまでの余裕がない。すなわち、保護特性を示すグラフの傾きが急峻になるほど、破壊に至るまでの余裕があり、端的にはグラフの傾きが垂直になることが好ましく、この場合に破壊電圧に対する最大の余裕が生じる。
尚、保護特性を示すグラフの傾きを急峻にさせるために、ツェナーダイオードの形成面積を大きくすることが考えられる。すなわち、ツェナーダイオードの形成面積を広くすることでpn接合長を長くすることができ、長くなったpn接合によりツェナーダイオードにおけるダイナミックインピーダンスを改善することができ、もって保護特性の改善を図ることができる。しかし、形成面積の増加といった弊害が生じる。
更に、ESD保護素子を形成するための面積が増加すること、pn接合での寄生容量が増加することも問題となる。
また、前記したツェナーダイオードを用いたESD保護素子に代えて、例えば特許文献1に示すようにサイリスタを用いたESD保護素子が考えられる。
特許文献1に示されたESD保護素子は、当該文献の図11に示されているように、半導体基板256において、信号出力電極210がアノード電極、P型不純物拡散層231がアノード領域、N型不純物拡散層232がNベース領域、P型不純物拡散層233がPベース領域、P型高濃度不純物拡散領域234がゲート領域、N型高濃度不純物拡散領域235がカソード領域及び接地電極214が構成されている。
更に、特許文献1に示されたESD保護素子は、N型高濃度不純物拡散領域235(カソード領域)及びP型高濃度不純物拡散領域234(ゲート領域)が、抵抗層236を介して接地電極214及び信号出力電極210(アノード電極)に接続されており、これらの構成によってサイリスタ230として機能させることができる。
ここで、サイリスタに注視したESD試験における電流および電圧関係を示すグラフを図12に示す。当該グラフから明らかなように、サイリスタを用いたESD保護素子は、サイリスタのスナップバック(ターンオフ後の特性)によって通常の電圧(低電圧)内に保護特性が遷移すると、ESDに因らないような低電圧がサイリスタに印加された場合であっても、ESD保護素子が誤動作する恐れがあり、これが問題となる。
特開2007−173793(実施例7、図10および図11)
そこで、本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ESD保護素子の平面サイズの増大を図ることなく、良好なESD特性を有するESD素子および該素子を用いた半導体装置を提供することにある。
本発明は、第1導電型の第1半導体領域と、第1半導体領域の表面上に所定の間隔を有してそれぞれ設けられた第1電極および第2電極と、第1半導体領域の表面側に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、第2半導体領域内であって当該領域の表面側にそれぞれ間隔を置いて設けられ第1半導体領域より高濃度の第1導電型の第3半導体領域および第4半導体領域と、第3半導体領域内であって当該領域の表面側に設けられて、第1電極と電気的に接続された第2導電型の第5半導体領域と、第4半導体領域内であって当該領域の表面側に設けられて、前記第2電極と電気的に接続された第2導電型の第6半導体領域と、第1半導体領域の表面上に設けられ、前記第2電極と電気的に接続された第3電極と、該第3電極と電気的に接続され第1半導体領域の表面側に第2半導体領域と所定の間隔を有して形成された第1半導体領域より高濃度の第1導電型の第7半導体領域と、を備えており、第1導電型がp型および第2導電型がn型のとき、第1電極は通常電圧が印加され、第2電極および第3電極は接地されている状態で、第2半導体領域、第3半導体領域および第4半導体領域は、それぞれが浮遊電位に保たれていることを特徴とする。
第7半導体領域内であって当該領域の表面側に第3電極と電気的に接続されるように形成され、第7半導体領域より高濃度の第1導電型の第8半導体領域を備えることを特徴とする。
半導体素子と、該半導体素子に接続された電極パッドと、半導体素子および電極パッド間のノードに接続されたESD保護素子と、が半導体基板上に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、第1導電型の第1半導体領域の表面側に第2導電型の第2半導体領域が形成され、該第2半導体領域内の表面側に第1導電型の第3半導体領域および第4半導体領域がそれぞれ形成され、更に第3半導体領域内の表面側に第2導電型の第5半導体領域が形成され、第4半導体領域内の表面側に第2導電型の第6半導体領域が形成されており、第2半導体領域、第3半導体領域および第4半導体領域は、それぞれが浮遊電位に保たれている。これにより、第5半導体領域、第3半導体領域および第2半導体領域によって逆NPNトランジスタが構成され、第3半導体領域、第2半導体領域、第4半導体領域および第6半導体領域によってサイリスタが構成され、逆NPNトランジスタにサイリスタが直列接続された構成となり、逆NPNトランジスタのブレークダウン電圧でサイリスタの保護特性を遷移させることができ、サイリスタの保護特性が入力端子電圧以下になることを防ぎ、かつ破壊電圧に達する前にピーク電流を迎え得る良好なESD特性を得ることができる。更に、本発明によれば、ESDに因る動作時においてサイリスタの構成部位で伝導度変調を招くことができ、動的抵抗の低減を図って効率的に放電することができ、良好なESD特性を得ることができる。加えて本発明によれば、前記したように良好なESD特性を得ることができることから、従来のように長大なpn接合長を確保する必要がなく、保護素子の平面サイズの増大を抑えることができる。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明するが、以下の説明では、実施の形態に用いる図面について同一の構成要素は同一の符号を付し、かつ重複する説明は可能な限り省略する。
本発明のESD保護素子10は、図1に示すように、第1半導体領域、第2半導体領域、第3半導体領域、第4半導体領域、第5半導体領域、第6半導体領域、第7半導体領域および第8半導体領域を備えており、該ESD保護素子10は例えば半導体装置に設けられている。半導体装置100は、図2に示すように集積回路(IC)などの半導体素子50と、該半導体素子50から導出する端子のためのパッド60と、該パッド60および半導体素子50間に本発明のESD保護素子10とを備える。
本発明のESD保護素子10は、半導体素子50と半導体基板を共有して形成されており、該半導体素子50と同時的に形成される。
ここで、本発明の半導体素子10について詳細に説明する。尚、請求項における第1導電型をp型とし、第2導電型をn型として以降の説明を行う。
本発明の半導体装置10は、図1に示すように、p型の半導体基板を第1半導体領域1とし、該第1の半導体領域1の表面側にn型の第2半導体領域2が形成されている。
第2半導体領域2の表面側には、所定の間隔を有してp型の第3半導体領域3と、p型の第4半導体領域4が形成されており、これらの領域の不純物濃度は第1の半導体領域1の不純物濃度よりも高濃度に設定されている。
第3不純物領域3の表面側には、n型の第5半導体領域5が形成されており、該第5半導体領域の表面上には、第1電極11が形成されている。
また第4不純物領域4の表面側にも、第5半導体領域と同様に高濃度に設定された第6不純物領域6が形成されており、該第6半導体領域6の表面上には第2電極12が形成されている。尚、第5半導体領域および第6半導体領域は、表面上に形成される各電極とオーミック接触を得るべく、第3半導体領域および第4半導体領域よりも高濃度に不純物濃度が設定されている。
また、第1半導体領域の表面側には、第2半導体領域2と乖離した位置にp型の第7半導体領域が形成されており、該第7半導体領域7の不純物濃度は第1半導体領域1の不純物濃度よりも高濃度に設定されている。
第7半導体領域7の表面側には、p型の第8半導体領域8が形成されており、該第8半導体領域8の表面上には第3電極3が形成されている。第8半導体領域は、表面上に形成される電極と良好なオーミック接触を得るべく、第7半導体領域7よりも高濃度に不純物濃度が設定されている。
第3電極13は、第8半導体領域および第7半導体領域を介して接地状態に保たれており、当該第3電極13は第2電極12に電気的に接続されている。
一方、第1電極11は、半導体素子50およびパッド60間のノードに電気的に接続されており、このノードによって半導体素子50およびパッド60間に印加される正極電圧を受ける。
ところで、第1電極11が接続される第5半導体領域5と第2電極12が接続される第6半導体領域とが、それぞれ形成される第3半導体領域3および第4半導体領域4は、それぞれ浮遊電位(フローティング状態)に保たれており、特許文献1における構造と大きく異なっており、電極からの電位を直接受けることがなく、後述するサイリスタの構成の一部を成すことができる。
本発明の半導体装置10は、その構成でもって図3に示す等価回路20を構成する。この等価回路20は、図3の(a)に示すように第1のNPNトランジスタ21と、第1のPNPトランジスタ22と、第2のPNPトランジスタ23と、第2のNPNトランジスタ24と、を備える。
第1のNPNトランジスタ21は、エミッタが半導体素子50およびパッド60間のノードに電気的に接続されており、ベースは第2のPNPトランジスタ23のエミッタに接続されており、コレクタは第1のPNPトランジスタ22のベースおよび第2のPNPトランジスタ23のベース間に設けられたノードに接続されている。
第1のPNPトランジスタ22は、コレクタが接地電位に保たれており、第2のPNPトランジスタ23は、コレクタが第2のNPNトランジスタ24のベースに接続されている。第2のNPNトランジスタ24は、コレクタが第1のPNPトランジスタ22および第2のPNPトランジスタ23間の前記ノードに接続されており、該ノードには第2のNPNトランジスタ24のコレクタが接続されている。
尚、第2のNPNトランジスタ24のエミッタは、第1のPNPトランジスタ22のエミッタと共に接地電位に保たれている。
ところで、等価回路20における第1のNPNトランジスタ21は、図1の構成における第5半導体領域5、第3半導体領域3および第2半導体領域2によって形成されており、エミッタが第5半導体領域5、ベースが第3半導体領域3、コレクタが第2半導体領域2に相当する。
また、第1のPNPトランジスタ22は、図1の構成における第3半導体領域3、第2半導体領域2および第1半導体領域1によって形成されており、エミッタが第3半導体領域3、ベースが第2半導体領域2、コレクタが第1半導体領域1に相当する。
第2のPNPトランジスタ23は、図1の構成における第3半導体領域3、第2半導体領域2および第4半導体領域4によって形成されており、エミッタが第3半導体領域3、ベースが第2半導体領域2、コレクタが第4半導体領域4に相当する。
更に、第2のNPNトランジスタ24は、図1の構成における第2半導体領域2、第4半導体領域4および第6半導体領域6によって形成されており、コレクタが第2半導体領域2、ベースが第4半導体領域4、エミッタが第6半導体領域6に相当する。
ところで、図3の(b)に示すように第2のPNPトランジスタ23および第2のPNPトランジスタ24によってサイリスタが構成されており、より詳細には図1の構成におけるp型の第3半導体領域3、n型の第2半導体領域、p型の第4半導体領域4およびn型の第6半導体領域6によってpnpn構造が形成されている。
尚、サイリスタはツェナーダイオードと比較してダイナミックインピーダンスが低いことは従来から良く知られており、これを換言すれば同じインピーダンスを得るためには、ツェナーダイオードのデバイスサイズをサイリスタよりも大きくする必要がある。また、デバイスサイズを大きくする分、寄生容量が増大する弊害も生じる。
次に本発明のESD保護素子の動作を説明する。
先ず、半導体素子50およびパッド60間のノードから通常の電圧が第1端子に印加されたときの動作を説明する。
通常電圧が第1端子へ印加されると、本発明のESD保護素子10は、第1のNPNトランジスタ21において逆バイアスが印加された状態となる。しかし、通常電圧ではブレークダウンすることのないように第1のNPNトランジスタ21の耐圧が設定されているため、本発明のESD保護素子が特に動作することはない。
一方、通常の電圧よりも高い電圧、すなわち順方向サージが第1電極11に印加されると、第1のNPNトランジスタにおいて逆方向耐圧のブレークダウンを生じる。このブレークダウンは、第5半導体領域5および第3半導体領域3におけるpn接合に因るが、第1のNPNトランジスタのベースに接続されている第2のPNPトランジスタ23の逆方向耐圧のブレークダウン、すなわち第4半導体領域4および第2半導体領域2におけるpn接合もブレークダウンに関与している。
ところで第1のNPNトランジスタ21には、第2のPNPトランジスタ23および第2のNPNトランジスタによって構成されるサイリスタが直列に接続されている。これにより、第1のNPNトランジスタ21における逆方向耐圧のブレークダウンによって、サイリスタにおける保持電圧を図4に示すように遷移させることができ、通常電圧では導通しないように保持電圧を高く設定することができる。
尚、順方向サージによるブレークダウン後、電流は半導体基板の表面に集中して流れることはなく、表面よりも深い位置にも分散して流れる。深い位置を流れる電流は、第1電極11、第5半導体領域、第3半導体領域、第2半導体領域、第4半導体領域、第6半導体領域および第2電極12の順に流れ、更に第2電極12に接続された第3電極13を介して、電流が第8半導体領域8、第7半導体領域および第1半導体領域1へ流れる。
前記した電流経路は、いわゆるサイリスタの動作電流経路であり、サイリスタが動作することによって、特に不純物濃度の高い領域から少数キャリアが第2半導体領域へ次々と注入される。これにより、本来持っている伝導度より効率が良くなる伝導度変調を引き起こす。この伝導度変調によって半導体基板の表面よりも深い位置、すなわち第2半導体領域2において、伝導効率の良い電流経路が形成される。
尚、第2半導体領域2における電流経路をより詳細に説明すると、第3半導体領域3から第4半導体領域4へ流れる電流は、第3半導体領域3の領域底面から第2半導体領域2を通って第4半導体領域4の領域底面へと流入しており、第3半導体領域3および第4半導体領域4の各領域底面よりも深い位置を電流が流れる。
従って、本発明のESD保護素子10は、半導体基板の内部にも伝導効率の良い電流経路が形成されることにより、電流が半導体基板の表面に集中することなく内部に渡って分散され、この電流経路の分散によってダイナミックインピーダンスの低減を図ることができる。
尚、本発明におけるESD保護素子10をデバイスシミュレーションし、電流経路を等電位線によって図に表した。図5は従来のESD保護素子に用いられているツェナーダイオードの電流経路を示しており、図6は本発明のESD保護素子10の電流経路、特に第2半導体領域2、第3半導体領域、第4半導体領域4、第5半導体領域5および第6半導体領域6付近の電流経路を示している。
従来のツェナーダイオードを用いたESD保護素子では、図5に示すように間隔の狭い等電位線が表面付近に集中形成される。一方、本発明のESD保護素子10では、図6に示すように表面より深い位置にも等電位線が分布形成されることが分かる。すなわち、従来の本発明のツェナーダイオードを用いたESD保護素子は、図7に示すように電流経路が表面を沿う様に形成され、この表面付近において電流集中を招くが、本発明のESD保護素子10は、図6に示すように表面に電流経路が集中的に形成されることなく、表面よりも深い領域(第2半導体領域2)においても電流経路が形成されため、電流集中が起こり難い。
以上述べたように、本発明のESD保護素子10によれば、等価回路における第2のPNPトランジスタおよび第2のNPNトランジスタによって構成されるサイリスタに直列接続される第1のNPNトランジスタによって、サイリスタの保持電圧を高い状態に遷移させることができる。これにより、従来のサイリスタのように、スナップバックによって入力電圧より保持電圧が低くなることを防止することができ、通常の入力電圧でESD保護素子が誤動作することを防止することができる。
更に、本発明のESD保護素子10によれば、サイリスタの動作によって生じる伝導度変調により、ダイナミックインピーダンスを低減することができることから、このダイナミックインピーダンスの低減によって効率的に順方向サージを放電することができる。加えて、本発明のESD保護素子10によれば、伝導度変調によりダイナミックインピーダンスを低減できることから、デバイスサイズを大きくする必要がなく、コンパクトでありながら良好なESD特性を得ることができる。
前記した実施例では、第2半導体領域2に第3半導体領域3および第4半導体領域4をそれぞれ独立に形成する例で説明を行ったが、本発明はこれに限る必要はなく、例えば図8に示すように、第3半導体領域3および第4半導体領域4を連成させて一体的に形成するようにしてもよい。尚、このとき、第1電極11と第2電極12の電極間を狭くすることにより、実施例1と比較してより良好な耐ESD特性を得ることができる旨、確認されている(図9参照)。
前記した実施例では、第1導電型をp型とし、第2導電型をn型として説明を行ったが、第1導電型をn形とし、第2導電型をp型とするESD保護素子にも本発明を適用することができる。
本発明のESD保護素子を示す図である。 本発明のESD保護素子を設けた半導体装置を示す図である。 本発明のESD保護素子の等価回路および 本発明により、保持電圧が遷移することを示す図である。 従来のESD保護素子における等電位線を示す図である。 本発明のESD保護素子における等電位線を示す図である。 (a)は本発明のESD保護素子における電流経路を示す図であり、(b)は従来のESD保護素子における電流経路を示す図である。 実施例1に代わる他の実施形態のESD保護素子を示す図である。 実施例1の実施形態に係るESD保護素子と、他の実施形態に係るESD保護素子の特性を示すグラフである。 ツェナーダイオードを用いた従来のESD保護素子の説明図である。 従来のツェナーダイオードを用いた従来のESD保護素子におけるESD試験(電流および電圧の関係)を示すグラフである。 従来のサイリスタを用いた従来のESD保護素子におけるESD試験(電流および電圧の関係)を示すグラフである。
符号の説明
1 第1半導体領域
2 第2半導体領域
3 第3半導体領域
4 第4半導体領域
5 第5半導体領域
6 第6半導体領域
7 第7半導体領域
8 第8半導体領域
10 ESD保護素子
11 第1電極
12 第2電極
13 第3電極
20 等価回路
50 半導体素子
60 パッド
100 半導体装置

Claims (3)

  1. 第1導電型の第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域の表面上に所定の間隔を有してそれぞれ設けられた第1電極および第2電極と、
    前記第1半導体領域の表面側に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、
    前記第2半導体領域内であって当該領域の表面側にそれぞれ間隔を置いて設けられ前記第1半導体領域より高濃度の第1導電型の第3半導体領域および第4半導体領域と、
    前記第3半導体領域内であって当該領域の表面側に設けられて、前記第1電極と電気的に接続された第2導電型の第5半導体領域と、
    前記第4半導体領域内であって当該領域の表面側に設けられて、前記第2電極と電気的に接続された第2導電型の第6半導体領域と、
    前記第1半導体領域の表面上に設けられ、前記第2電極と電気的に接続された第3電極と、該第3電極と電気的に接続され前記第1半導体領域の表面側に前記第2半導体領域と所定の間隔を有して形成された前記第1半導体領域より高濃度の第1導電型の第7半導体領域と、を備えており、
    前記第1導電型がp型および第2導電型がn型のとき、前記第1電極は通常電圧が印加され、前記第2電極および前記第3電極は接地されている状態で、
    前記第2半導体領域、前記第3半導体領域および前記第4半導体領域は、それぞれが浮遊電位に保たれていることを特徴とするESD保護素子。
  2. 前記第7半導体領域内であって当該領域の表面側に前記第3電極と電気的に接続されるように設けられ、前記第7半導体領域より高濃度に第1導電型の不純物を含む第8半導体領域を備えることを特徴とする請求項1記載のESD保護素子。
  3. 半導体素子と、該半導体素子に接続された電極パッドと、前記半導体素子および前記電極パッド間のノードに接続された請求項1から請求項2の何れか1項記載のESD保護素子と、が半導体基板上に設けられていることを特徴とする半導体装置。
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