JP5437173B2 - 牽引台車 - Google Patents

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本発明は、荷物の運搬等に用いられる牽引台車であり、特に、ブレーキ機構に関する。
従来より、工場等の生産現場や、荷物の集配センタ等では、牽引先頭車に連結された牽引台車に部品や荷物等を載せて運搬しており、牽引台車は、牽引先頭車の走行軌跡に沿うように牽引される。
従来のこの種の牽引台車のブレーキ機構として、例えば、特開2007-297011号公報がある。この公報のブレーキ機構は、ブレーキペダルの操作によりブレーキアームを揺動し、そのブレーキアームに高さ調整可能なブレーキシュー支持棒が直交して設けてある。そして、そのブレーキシュー支持棒の端部には、車輪に当接するブレーキシューが取り付けてある。
従って、ブレーキペダルを踏むと、ブレーキアーム及びブレーキシュー支持棒を介して、ブレーキシューが車輪の上部を下側に押圧してブレーキがかかるという機構である。
特開2007-297011号公報
前記構成の牽引台車に備えてあるブレーキ機構は、ペタルを足で踏むという操作を介するものであるが、牽引台車には牽引先頭車に連結する牽引体が設けてある。
そこで、本願発明は、牽引台車の停止との関係で、牽引体の操作を介するブレーキ機構を提供するものである。
請求項1の牽引台車は、荷台の左右下に前車輪と後車輪が取り付けてある。また、荷台の前方には連結台が取り付けてあり、牽引体は前記連結台に揺動可能に取り付けてある。また、前車輪に当接可能なブレーキシューが取り付けられているブレーキアームが設けてある。
そして、牽引体の揺動により、ブレーキアームが往復動するようにブレーキアームを牽引体に直接取り付けてある。また、牽引体は、荷台の上方に突出している。ブレーキシューが前車輪から離れたブレーキ解除状態では、牽引体は前方に向かって揺動して牽引台車の前方に突出する方向に傾斜しており、ブレーキシューが前車輪に当接したブレーキ状態では、牽引体は後方に向かって揺動して直立した垂直状態になる。すなわち、牽引体の揺動により、ブレーキアームは往復動し、ブレーキシューが前車輪に当接してブレーキがかかり、離脱することによりブレーキが解除される。そして、前車輪のブレーキ解除状態では、前方へ向かって傾斜した牽引体のみが連結台の前方に突出している。
又、請求項2の牽引台車の停止体は、牽引体に回動可能に取り付けてあり、停止体に係止可能な係止体が連結台に設けてある。係止体は、荷台の前後方向に連続した鋸歯状に形成されている。そして、牽引体を、前車輪のブレーキ状態となる位置に揺動させた際には、停止体が鋸歯状の係止体のいずれかの歯に係止される。このように、停止体を係止体に係止することによって、牽引体はブレーキがかかるロック状態になるし、係止を止めると、牽引体の揺動は可能になる。
又、請求項3の牽引台車は、後車輪前側で、支持棒に回動可能な回動支持体を介して中間車輪が設けてあり、且つ、荷台と回動支持体の間に弾性体が装着してあるので、中間車輪は、常時、地面と接地して走行するので、蛇行なく安定した牽引を行うことができる。
本願の牽引台車のブレーキ機構は、牽引体の揺動により、ブレーキをかけたり、ブレーキを解除できるという簡便な構成である。
牽引台車の走行可能な状態の正面図である。 牽引台車にブレーキがかかっている状態の正面図である。 ロック機構の斜視図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は牽引台車1の走行可能な状態の正面図、図2は牽引台車1にブレーキがかかっている状態の正面図、図3はロック機構の斜視図である。
牽引台車1の牽引後方側における荷台3の下側には支持棒5が取り付けてあり、荷台3の左右には、前記支持棒5に固定された支持体6を介して、後車輪10aの向きが任意の方向に旋回可能な自在キャスタが取り付けてある。
一方、牽引前方側における荷台3の左右には、支持体7を介して、前車輪10bが取り付けてある。
又、前記後車輪10aの前側前車輪10b側)には、前記支持棒5に回動可能な回動支持体8を介して中間車輪10cが取り付けてあると共に、前記回動支持体8と前記荷台3の間には弾性体9が装着してある。
尚、前記弾性体9の復元力(この場合、バネ係数)は、牽引台車1の重量や積載物の重量等に応じて適宜設定される。また、中間車輪10cは、弾性体9を介して取り付けてあるので、路面の凹凸等による地面との接触、非接触の繰り返しを回避して、常時、地面と接地させることができるため、蛇行なく安定した牽引を行うことができる。
牽引台車1を停止させておくときには、牽引体12を牽引先頭車(図示略)から取り外して、この牽引体12を、図2に示すように、傾斜状態から垂直状態にして、牽引台車1の前車輪10bにブレーキがかかる機構としている。
牽引台車の荷台3の前方には、台車のほぼ中央部に連結台11が設けてあり、牽引先頭車(図示略)に連結する牽引体12が、前記連結台11に設けた回動軸12aで揺動可能に取り付けてある。又、前記荷台3のほぼ中央部で支持されて往復動可能なブレーキアーム20の他端部は、前記牽引体12の先端部で回動軸20aで回動可能に取り付けてある。尚、前記ブレーキアーム20の先端部には、連結杆の端部に左右一対のブレーキシュー21が取り付けてあり、このブレーキシュー21は前車輪10bと当接してブレーキをかける。
即ち、牽引体12の揺動により、ブレーキアーム20が往復動して、ブレーキシュー21を介して前車輪10bにブレーキをかけたり、外したりすることができるという簡便な機構である。
又、前記牽引体12には、回動可能に、コ字状の停止体25が取り付けてあり、その後方の連結台11には鋸歯状の係止体26が設置してある。前記停止体25が前記係止体26の何れかの鋸歯に係止すると、前記牽引体12はロックされる。
尚、前記停止体25の側部には、ペタル30が取り付けてあり、前記停止体25が係止体26に係止しているときには、ペタル30を上方に蹴り上げて係止を外すことによってロックは解除され、係止させるときにはペタル30を押し下げてロックする。
次に、前記構成の作用について説明すると、牽引台車1を走行可能にするときには、先ず、ペタル30を介して停止体25を係止体26から離脱させる。
そして、垂直状態の牽引体12を垂直状態から傾斜状態にすると、ブレーキアーム20の復動によって、ブレーキシュー21は前車輪10bから離脱して走行可能となる(図1)。また、前記牽引体12を牽引先頭車に連結させて走行すると、路面の凹凸等があっても、弾性体9により中間車輪10cは、常時、地面と接地して走行するので、蛇行なく安定した牽引を行うことができる。
一方、牽引台車1を停止させておくときには、牽引体12を牽引先頭車から取り外して、この牽引体12を傾斜状態から垂直状態にする(図2)。牽引体12を垂直状態にすることによって、ブレーキアーム20が往動し、ブレーキシュー21が前車輪10bに当接してブレーキがかかる。そして、停止体25を係止体26に係止させることによって、牽引体12はロックされる。従って、牽引台車1は、前記ロックを外さない限り、ブレーキがかかった状態を維持する。
1 牽引台車
3 荷台
8 回動支持体
9 弾性体
10a 後車輪
10b 前車輪
10c 中間車輪
12 牽引体
20 ブレーキアーム
21 ブレーキシュー
25 停止体
26 係止体
30 ペタル

Claims (3)

  1. 荷台の左右下に前車輪と後車輪を取り付け、
    荷台の前方に取り付けの連結台に揺動可能な牽引体を設け、
    前車輪に当接可能なブレーキシューが取り付けてあるブレーキアームを設け、
    前記牽引体の揺動により、前記ブレーキアームが往復動するように前記ブレーキアームを前記牽引体に直接取り付け、
    前記牽引体は、前記荷台の上方に突出しており、
    前記ブレーキシューが前記前車輪から離れたブレーキ解除状態では、前記牽引体は前方に向かって揺動して牽引台車の前方に突出する方向に傾斜しており、前記ブレーキシューが前記前車輪に当接したブレーキ状態では、前記牽引体は後方に向かって揺動して直立した垂直状態になり、
    前記前車輪のブレーキ解除状態では、前方に向かって傾斜した前記牽引体のみが連結台の前方に突出していることを特徴とする牽引台車。
  2. 牽引体に回動可能な停止体を取り付け、
    前記停止体に係止可能な係止体を連結台に設け、
    前記係止体を、荷台の前後方向に連続した鋸歯状に形成し、
    前記牽引体を、前車輪のブレーキ状態となる位置に揺動させた際、前記停止体が鋸歯状の前記係止体のいずれかの歯に係止されることを特徴とする請求項1の牽引台車。
  3. 後車輪前側で支持棒に回動可能な回動支持体を介して中間車輪を設け、
    前記荷台と回動支持体の間に弾性体を装着してなることを特徴とする請求項1又は請求項2の牽引台車。
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