JP5435854B2 - 半導体発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子、具体的には窒化物系化合物半導体発光素子を備えた発光装置に関するものである。
窒化物系化合物半導体発光素子は、小型で電力効率が良く鮮やかな色の発光をする。また、半導体素子である発光素子は球切れ等の心配がない。さらに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)、レーザダイオード(Laser Diode:LD)等の半導体発光素子は、各種の光源として利用されている。特に半導体レーザを光源に用いた場合、発光ダイオードと比較して電気−光変換効率が高く、また大幅な高出力化が可能となるため、プロジェクタ用の光源や車載用のヘッドライトなど、高輝度な白色光源としての供給が期待されている。
例えば、特許文献1には、半導体レーザを光源とした白色光を出力可能な光源装置が開示されており、これを図14に示す。図14の照明用光源装置100では、複数の半導体レーザ素子101をヒートシンク102に搭載し、各半導体レーザ素子101の前方に拡散レンズ103を配設し、アルゴンガス等を封入した真空ガラス管105の内壁面に蛍光体104を塗布する。半導体レーザ素子101から出力されるレーザビーム光は拡散レンズ103で拡散され、この拡散光により蛍光体104の蛍光物質が励起され、白色光等の可視光が得られる。
さらに、図15(a)及び図15(c)に示す照明用光源装置200、300は、図14の照明用光源装置100における別の実施の形態を示したものであり、実質的には同様の構造を有する。図15(a)の照明用光源装置200は電球型であり、図15(b)は(a)の平面図を示す。また、図15(c)に記載の照明用光源装置300は蛍光灯型である。照明用光源装置200では、ソケット部210にヒートシンク102を取り付け、このヒートシンク102に半導体レーザ素子101を複数個載置する。ここで、半導体レーザ素子101が単一ストライプ構造の場合、そのレーザビームは縦長楕円形のFFP(Far Field Patern)となって指向性を持つ。したがって、図15(b)に示すように、各素子101の配置方向に変化をもたせることで、レーザビームの方向性を多様化し、この結果、全体としての出力光のパターンを無指向性に近づけるようにする。
しかしながら、例えば4個の半導体レーザ素子101を載置する場合、図15(b)に示されるように、これらの素子101は円状に配列されるが、載置個数の変化により、その都度全体の出力光の方向性を低減するよう各素子101の配列位置を決定する必要がある。すなわち素子101の載置個数の増減に応じて各素子101の配置位置が変化するため、製造工程の複雑化につながる。
さらに、半導体レーザ素子101の載置個数を増加すれば、光源からの放射束が増加するため、これにより蛍光体104による波長変換量も変化しうる。半導体レーザ素子101の載置個数の増減と、蛍光体量との関係に係る具体的な記述は特許文献1に開示されていないが、一定量の蛍光体104が塗布された真空ガラス管105において、出力量のみ変化させれば、波長変換されない一次光と、波長変換された二次光との混色比率が、出力量によって変化してしまい、相対的に得られる混色光の色相が相違してしまう虞がある。これを回避して、出力量の増減にかかわらず一定の色相を放出可能な発光装置とするためには、光源からの出力量に応じた蛍光体104量の決定が必要となる。つまり、半導体レーザ素子101の載置個数によって、上述した素子101の配置位置及び蛍光体104量をコントロールすることとなり、製造工程が一層複雑になる。
また、図14及び図15に示す従来の照明用光源装置100、200、300であれば、真空ガラス管105の全面より出射光が放出される。したがって、照明用光源装置100、200、300において、出射領域の形状は真空ガラス管105の形状に依存する。しかしながら、真空ガラス管105は半導体レーザー素子101が載置される内部領域を密封する必要があるため、その形状やサイズに制約がある。加えて、仮に放出領域を増大させようと、真空ガラス管105の表面積を大きくした場合、これにより単位面積当たりの光束、すなわち輝度の低下につながる。さらに、真空ガラス管105の内壁面が拡大されれば、これに塗布される蛍光体104の厚みを均一とする技術的困難さが伴うため、部位による色ムラの発生や蛍光体が剥離する虞もあった。
特開平7−282609号公報
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、出射領域を任意の形状とできる発光装置であって、さらに出射領域の増減にあっても発光特性の安定した輝度の高い出射光を放出できる発光装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の発光装置は、複数の半導体レーザ素子と、複数の半導体レーザ素子を固定した共通のステム柱体と、ステム柱体を固定した台座と、台座固定されることにより構成される内部領域に、半導体レーザ素子を封止できる封止キャップと、を備える発光装置であって、封止キャップの上面には、半導体レーザ素子からの出射光を通過できる複数の貫通孔が直線状に形成されており、さらに、封止キャップ及び台座には、それぞれ複数の貫通孔の配列方向を認識できる複数の位置決めガイドを有しており、封止キャップの位置決めガイドは、封止キャップの上面の周縁部分における円弧部分と弦の部分を有する内、弦の部分に相当する位置あり、且つ前記貫通孔の配列方向とそれぞれ平行に、封止キャップの上面と直交して設けられた2つの平行なガイド面であり、台座の位置決めガイドは前記台座両端部に形成された三角状の切り欠き部であり、前記切り欠き部の三角状の頂点が、各貫通孔の中心を結ぶ結線上に位置するよう配置されていることを特徴とする。
また、本発明の第2の発光装置は複数の貫通孔が、各々の開口形状を円状とし、発光装置の外方へと向かって開口径を大きくするテーパ状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の第の発光装置は、貫通孔の開口面積の15〜100%が、半導体レーザ素子のFFPによって占有されていることを特徴とする。
また、本発明の第の発光装置は、貫通孔を閉塞する光透過体を有しており、光透過体には波長変換部材が含有されていることを特徴とする。
また、本発明の第の発光装置は、各貫通孔に一の光透過体がそれぞれ配置されていることを特徴とする。
また、本発明の第6の発光装置は、光透過体に、さらにフィラーを含有することを特徴とする。
また、本発明の第の発光装置は、貫通孔の開口面積の最小値は、以下の数式を満たす範囲にあることを特徴とする。
Figure 0005435854
Aは、貫通孔の開口面積の最小値である。Lは、半導体レーザ素子と貫通孔までの距離である。Rは、半導体レーザ素子からの出射光の広がり角である。「半導体レーザ素子からの出射光の広がり角」とは、ピーク強度の1/e2における全角である。
また、本発明の第8の発光装置は、一の貫通孔に、2個以上の半導体レーザ素子からの出射光が通過することを特徴とする。
また、本発明の第の発光装置は、台座上に連結され、さらに封止キャップの外側を被覆する外側キャップを有することを特徴とする。
本発明の第1ないし第6の発光装置によれば、貫通孔より出射される光源の数を複数とすることで、貫通孔の開口部から放出される光の出射領域を、開口部の開口領域に近づけて、出射光の輝度を高めることができる。また、位置決めガイドを有することで、一の発光装置における貫通孔の配列方向を容易に判断できる。この結果、複数の発光装置を並列する際に、互いに隣接する発光装置の貫通孔の相対位置及び配向を認識しやすくなり、総合的な貫通孔の位置決めを正確に行える。また、発光装置を単位装置とし、これを自在に並列することで、全体の発光領域を所望の形状とできる。
第7又は第8発明の発光装置によれば、光源と、波長変換部材7でもって励起された波長変換光との混合色により、光源と異なる波長を有する出射光とでき、すなわち、所望の色相を放出可能な発光装置とできる。特に各貫通孔に一の光透過体をそれぞれ配置することで、各貫通孔における、光源からの出力量と波長変換された光量との比率を略同一とでき、つまり、色相及び輝度を略均一にできる。この結果、発光装置の載置個数の増減に伴って、光の放出領域が増減しても、発光領域全体の光の色相及び輝度を略一定とできる。
第8ないし第11発明の発光装置によれば、半導体レーザ素子からの出射光を貫通孔へと高効率に導き、さらに、いったん貫通孔側へと進行した光が、再び素子側へと戻るのを有効に抑止できる。これにより、発光装置の光取り出し効率が向上する。
第12発明の発光装置によれば、発光装置からの放出光の指向特性を制御でき、色ムラの低減された出射光とできる。
第13発明の発光装置によれば、半導体レーザ素子の気密性が高まり、発光装置のライフ特性が高まる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための、半導体発光装置を例示するものであって、本発明は、半導体発光装置を以下のものに特定しない。なお特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
また、本明細書において、「鉛直方向」とは、貫通孔の深さ方向を指し、「水平方向」とは、鉛直方向と直交する方向を意味する。さらに、貫通孔の「開口形状」及び「開口径」とは、貫通孔の水平方向において開口する領域の形状、及びこの開口領域を構成する周縁の最小径をそれぞれ示す。また、貫通孔の「開口面積」とは、開口形状による面積を意味する。さらに、本明細書で「径」は直径を意味するが、「径」で定義したものであっても、円形に限らず、幅、長さを意味する場合もある。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る発光装置1の一例として、その斜視図を図1に、図1のII−II’線における断面図を図2にそれぞれ示す。発光装置1は、主に、台座3と、これに連結される封止キャップ4と、台座3及び封止キャップ4とで実質的に密封された内部領域に、複数の半導体発光素子2とを備える。封止キャップ4の一の面26には、複数の貫通孔10が形成されており、この貫通孔10は光透過体5でもって閉塞されている。また、発光装置1において、各貫通孔10は、半導体発光素子2からの出射光の、主な光進行方向に位置しており、複数の半導体発光素子2より出射される複数の光が、この貫通孔10を通過する。さらに発光装置1は、貫通孔10の配列方向を認識できる位置決めガイド28を有する。
また、図1及び図2の発光装置1は、略円盤状の台座3の中央領域にステム柱体9を固定している。このステム柱体9の側面には、Au−Snなど導電性の接着材を介して、半導体発光素子2の一例である半導体レーザ素子が搭載される。これにより半導体レーザ素子2は、台座3と熱伝導状態に連結される。ただ、半導体発光素子2は、ステム柱体9を介さず、直接台座3に載置することもできる。また、半導体レーザ素子2はワイヤー等の導電部材を介して電気的にリード8と接続される。リード8は、台座3の下方に突出しており、このリード8が外部電極と電気的に接続されることで、半導体レーザ素子2に電力が供給される。また、台座3及びステム柱体9とは、部位に応じて個々に命名したものであって異部材とは限らない。両者は同一部材の連結体または一体に構成することも可能である。
半導体レーザ素子2は、光を出射する光出射面13が貫通孔10と離間し且つ対向する姿勢で搭載される。光出射面13からの出射光は、図2の矢印に示すように上方へと進行し、貫通孔10、及びこの貫通孔10に固着された光透過体5を通過して、発光装置1の外部へと放出される。尚、本明細書における光出射面とは、その面全てから光が出射されるものだけを意味するのではなく、面の一部から光が出射されるものも含む。また、本明細書において、位置構成などでいう「上」とは、基体の必ずしも上面に接触して形成される場合に限られず、離間して基体の上方に形成される場合をも包含する意味で使用する。
図1及び図2の例では、台座3に連結される封止キャップ4が、内部に空洞を有する略環状であって、台座3の周囲近傍から上方に立設した側面29と、この側面29の上部を閉塞する上面26とを備える。つまり、封止キャップ4は、側面29及び上面26でもって構成される。封止キャップの上面26は台座3の主面と略平行であり、さらに、複数の貫通孔10が形成されている。貫通孔10の形成個数は複数であれば特に限定されず、図1及び図2の例では3個とした。また、貫通孔10は上部からの平面視において円状であることが好ましい。なぜなら、詳しくは後述するが、一の貫通孔10内に、複数の光源からの出射光を効率良く通過させることができるからである。
さらに、貫通孔10は、互いに離間して直線状に並列して形成される。図1及び図2の貫通孔10の例では、各貫通孔10の円状の中心同士による結線27(図1の一点鎖線)が、封止キャップの上面26の径と、略同一線上になるよう配列されている。
(位置決めガイド28)
また、発光装置1は、この複数の貫通孔10の配列方向を認識できる位置決めガイド28を有する。位置決めガイド28とは、非接触方法または接触方法などいずれの方法を問わず、貫通孔10の配列方向を認識できる構造体である。この位置決めガイド28は、発光装置1を構成する全ての部材に加工でき、またその形状や形成方法は特に限定されない。例えば、上述した結線27と平行な帯状、面状、或いは任意の形状のマークを封止キャップの上面26や周縁の一部に形成し、これを位置決めガイド28とできる。また、発光装置1の部材の一部を切削加工し、この切り欠け部を位置決めガイド28とすることもできる。ただ、位置決めガイド28は、貫通孔10の配列方向と略平行になるよう設けられることが好ましい。なぜなら、位置決めガイド28と貫通孔10の配列方向を略同一とすることで、位置決めガイド28でもって貫通孔10の配列方向を認識しやすくなるからである。
図1の例において、発光装置1は、封止キャップ4における柱状の側面29の一部に、上面26と略垂直な姿勢の平面24を有する。この平面24は、封止キャップ4の上面26と直交し、且つ貫通孔10の配列方向に平行に位置する。すなわち、平面24の傾斜方向でもって貫通孔10の配列方向が認識でき、上述した位置決めガイド28としての機能を果たす。実施の形態では、この平面24を便宜上、ガイド面と称する。
図1に示すように、ガイド面24は矩形状であり、その一辺が上面26の周縁の一部を構成する。図1の例では、ガイド面24の一辺が、上面26の周縁形状において、円状の弦の部分に相当し、貫通孔10の配列方向と略平行に位置する。すなわち、この弦を位置決めガイド28として、貫通孔10の配列方向を認識することもできる。
図1のガイド面24のように、2次元的に視認できるマークを位置決めガイド28とすれば、主に発光装置1の上面側及び側面側から、つまり2方向から位置決めガイド28を認識できる。すなわち、貫通孔10の配列方向を多方面から識別できるため、貫通孔10の配列方向における識別の誤認が極減されて好ましい。
上記のような位置決めガイド28を有する発光装置1は、複数の発光装置1を並列する際に、貫通孔10の配列方向を容易に認識できる。図3は、複数の発光装置を一方向に並列した際の上面からみた平面図である。図3(a)は、位置決めガイド28を有する発光装置1を用いており、また、図3(b)では位置決めガイド28有していない発光装置500を用いている。図3(b)の、個々の発光装置500内の貫通孔10は、直線状に配列されているものの、複数の発光装置500を直列した際の、全ての貫通孔10同士は同一直線上に配列しておらず、すなわち全体の貫通孔10において配列方向にばらつきがある。
これは、発光装置500の上面26の周縁形状が円状であるため、発光装置500の載置方向における基準位置が定まらないためである。すなわち、発光装置500は、その載置位置を変位せずとも同位置における回転にともなって、貫通孔10の配列方向が各様になるからである。つまり、発光装置の外観形状からは貫通孔10の配列方向が認識できず、これにより、隣接する発光装置1の貫通孔10の配列方向が一致しない。したがって、隣接する全ての貫通孔10を、直線状に連続して配列しようとすれば、各貫通孔10の配列方向を上面より視認し、これが同一直線上になるよう各々の発光装置500の回転位置を調節する必要がある。このような方法は、面倒な上に精度が落ちる。
一方、図3(a)の発光装置1であれば、位置決めガイド28でもって貫通孔10の配列方向を認識できるため、これを基準にして発光装置1を並列すれば、自ずと貫通孔10の配列方向も決定される。すなわち、貫通孔10の配列方向を、位置決めガイド28でもって精度良く容易に制御できる。特に図3(a)の例のように、外観形状を利用した位置決めガイド28とすれば、位置決めガイド28でもって発光装置1及び貫通孔10の両方の配列方向の調節が容易に実現するため好適である。
(実施の形態2)
また、位置決めガイド28は単数とは限らず、一の発光装置に複数の位置決めガイド28を有することもでき、このような発光装置1bを実施の形態2として挙げる。図4に示す発光装置1bは、2つの位置決めガイド28a、28bを備えており、双方とも貫通孔10の配列方向とそれぞれ平行に位置している。
複数の位置決めガイド28を有することで、貫通孔10の配列方向を一層認識しやすくなる。加えて、図4の例のように、封止キャップの上面26の上下位置に、平行な位置決めガイド28を有することで、発光装置1bを2次元状に容易に配列できる。具体的に、一の発光装置1bにおいて、位置決めガイド28a、28bの延長線方向(図4における左右方向)に、他の発光装置の位置決めガイドが配置されるよう隣接させて、複数の発光装置1bを順に並列させる。同時に、対向するそれぞれの位置決めガイド28a、28bに、他の発光装置の位置決めガイド28が平行になるよう(図4における上下方向に)、隣接させて、複数の発光装置1bを順に並列させることで、発光装置1bを容易にマトリックス状に配列できる。
ただ、複数の位置決めガイドを有する場合、その配列方向は互いに平行とは限らず、双方の配列方向が交差しても構わない。この場合、少なくとも一の位置決めガイドの配列方向は、貫通孔10の配列方向と同一とし、この位置決めガイドでもって貫通孔10の配列方向を認識しやすいようにすることが好ましい。
また、このような位置決めガイドを有する一の発光装置を単位体とし、これを縦横自在に並列していくことで、相対的に所望の発光領域を有する発光装置の集合体を形成できる。つまり、集合体の形状を任意とすることができ、ひいては、この集合体より出射される放出光の発光領域の形状を自在に制御できる。例えば、図3(a)のような直線ないし長方形状や、図4のような正方形状など任意の形状を実現できる。
(実施の形態3)
また、位置決めガイドは、上記のように貫通孔10が形成される部材のみならず、この部材を連結する他の部材に設けてもよい。このような発光装置1hを実施の形態3として図5の平面図に示す。図5の例では、貫通孔10が形成されている封止キャップ4には位置決めガイドが設けられていない。一方、封止キャップ4を連結する台座3に位置決めガイドが形成されている。これにより、貫通孔10の配列方向を認識できると共に、台座3と貫通孔10の連結位置が容易に制御できる。
具体的に、台座3は、その周縁部であって、かつ台座3の径の端部(図5における台座3の左右の両端部)に、三角状の切り欠き部31aを有する。台座3に封止キャップ4を固着する際、この台座3の切り欠き部31aに、封止キャップ4上の貫通孔10の一端が近接するよう調節し、切り欠き部31aの三角状の頂点が、各貫通孔10の中心を結ぶ結線27上に位置するよう合わせる。これにより、切り欠き部31a及び貫通孔10が直線状に配列され、台座3上の所定の位置に貫通孔10が配列されたことを確認できる。
さらに、複数の発光装置1hを並列する際、隣接する発光装置1h同士の切り欠き部31aが隣り合うように位置合わせすることで、隣接する発光装置1h同士の貫通孔10を連続して直線状に配置できる。つまり、台座3に設けられた切り欠き部31aでもって、貫通孔10の方向を認識できると共に、台座3と封止キャップ4の連結位置を誘導する位置決めガイドの役割を果たす。さらに、複数の発光装置1hにおける貫通孔10の並列方向を確実に制御できて好ましい。また、台座3に形成される位置決めガイド31aは、実施の形態1と同様、種々の形状や構造とできることは言うまでもない。
(実施の形態4)
一方、発光装置は、貫通孔10を形成する部材と、この部材を連結する他の部材との双方に、位置決めガイドを備えることもできる。このような発光装置1iを実施の形態4として、図6の平面図に示す。図6の例では、封止キャップ4上に、実施の形態1または2と同様の位置決めガイド28を有しており、これにより貫通孔10の配置方向を即座に認識できる。加えて、台座3にも実施の形態3と同様の位置決めガイド31aを有する。この結果、台座3と封止キャップ4との連結位置を一層容易に、かつ確実に特定できる。
また、図6の台座3は、左右方向に設けられた三角状の位置決めガイド31aに加えて、この左右方向と直交する上下方向の、台座3の径の一方の端部(図5の上部)に、矩形状の切り込み31bを有する。この切り込み31bは、上述の位置決めガイド31aと同様に、貫通孔10の配列方向を認識できる位置決めガイドとしての機能を有すると共に、台座3の回転位置をもガイドできる。つまり、台座3の外周形状が円状である場合、回転角にかかわらずその形状が同一であるため、基準の回転方向を特定し辛い。したがって、図6に示すように、切り込み31bにより台座3の形状を上下で非対称とすることで、切り込み31bが円状の回転方向の目印となり、台座3の基準位置を容易に特定できる。すなわち切り込みガイド31bは、台座3の回転方向を認識可能な基準位置ガイドとできる。
図6の例では、各部材の位置決めがさらに容易となり、製造工程が簡略になる。すなわち、台座3の基準位置ガイド31bでもって台座3の回転方向を制御すると共に、封止キャップ4の方向を位置決めガイド28で認識し、さらに、封止キャップ4の位置決めガイド28と、台座3の位置決めガイド31aとを位置合わせすることで、それぞれの部材を適切な位置関係に容易に接合できる。すなわち、台座3及び封止キャップ4にそれぞれのガイドを設けることで、台座3の回転方向、貫通孔10の配列方向、台座3と封止キャップ4との接合位置、ひいては、台座3上に載置される発光素子と貫通孔10の位置決めが容易に決定されて好適である。以下、発光装置の個々の部材について説明する。
(光源)
発光装置1の光源として採用される半導体発光素子2は、発光ダイオード、半導体レーザなど種々のものが利用できる。ただ、実施例1の光源としては、350nmないし470nmに発光ピーク波長を有する半導体レーザ素子若しくは端面発光型LEDが好ましく、特に半導体レーザ素子を採用することが好ましい。なぜなら半導体レーザ素子から出射されるレーザ光は指向性が高く、光を一方向へと導波しやすいからである。この結果、光源からのレーザ光を高効率に発光装置の外部へと取り出すことができ、高出力、高輝度な放出光が実現できる。また、上記範囲の発光ピーク波長を有する光源であれば、所定の波長変換物質とでもって、色変換のストークスシフトを小さくでき、本質的なエネルギー変換を有効に行える。また、レーザ光自体の透過光を利用し、単一の波長変換部材7のみで所定の色相を放出することが可能となる。これにより、光学特性の調整が容易となり変換効率を高くできる。
半導体発光素子自体は、当該分野で公知の方法及び構造を有して作製されるいかなる半導体発光素子であってもよく、通常、基板上に半導体層が積層されて構成される。例えば、半導体レーザ素子2は、n型半導体層とp型半導体層との間に活性層を形成し、この活性層が多重量子井戸構造、又は単一量子井戸構造をなすものであって、特にIII−V族窒化物半導体より形成されるのが好ましい。III−V族窒化物半導体から成る半導体レーザ素子の具体例としてはサファイア、SiC、GaN等の基板上に下地層としてノンドープAlxGa1-xN(0≦x≦1)から成る窒化物半導体を成長させ、その上にSiドープAlxGa1-xN(0<x<1)から成るn型コンタクト層(省略可能)、SiドープInxGa1-xN(0≦x≦1)から成るクラック防止層(省略可能)、ノンドープAlxGa1-xN(0≦x≦1)とSiドープGaNとから成る超格子構造であるn型クラッド層、GaNから成るn型ガイド層、井戸層ノンドープInxGa1-xN(0<x<1)と障壁層Siドープ又はノンドープのInxGa1-xN(0<x<1)とを有する多重量子井戸構造である活性層、MgドープAlxGa1-xN(0<x<1)から成るキャップ層、ノンドープGaNから成るp型ガイド層、ノンドープAlxGa1-xN(0≦x≦1)とMgドープGaNとから成る超格子構造であるp型クラッド層、MgドープGaNから成るp型コンタクト層を積層したものが挙げられる。さらに、この半導体レーザ素子には光導波路端面の反射面に酸化膜から成る光反射膜を有することで高反射率とできる。加えて、金属酸化膜を用いることもできる。
この他、光源の半導体発光素子2として発光ダイオードを使用することもでき、この場合は端面発光型のものが好適である。端面発光型ダイオードとは、発光ダイオードを構造面から分類した場合の一種で、半導体レーザと同じように活性層の端面から光を取り出すものをいう。これは、活性層の屈折率を高くして光導波作用を起こさせることで、端面から光を出力させることを可能にしている。このように出力面積を絞ることで、光の指向性を高め、後述する波長変換部材7の単位面積あたりの受光量を増大させることができる。つまりは波長変換部材7でもって変換される単位面積あたりの光量が増加するため、相対的に装置から高輝度な出力光を得ることが可能となる。
(台座)
上記の半導体発光素子2は、台座3上に載置される。台座3は、封止キャップ4と共に構成する内部空間内に、半導体発光素子2を気密状態で固定する。この台座3の形状は特に限定されず、例えば、平面視において、正方形、長方形などの多角形の他、円状、半円状、楕円状など各様とできる。図1の台座3では、平面を有する略円盤状とし、その上方に、一部変形した略円筒形状の封止キャップ4を接合することで、内部空間を気密状態にできる。
また、台座3及びステム柱体9の材質は、封止キャップ4との接着性や、放熱性の良いものが好ましく、例えばCu、またはCuに少なくともW、Moのいずれか一つを含有させた合金、Fe、Co、Ni、Au、Al、真鍮、コバール、ステンレス等のメタル、もしくはAl23、SiC、AlN、ダイヤモンドなどのセラミックが挙げられる。加えて、台座3及びステム柱体9は熱膨張係数の近い材質の組み合わせが好ましい。
また、台座3は、複数の部材、部位から構成されてもよく、この場合、各部材や部位はAu−Sn等の蝋付け、抵抗溶接、半田付け等で接合される。さらに、台座3にリード8を設ける際に、絶縁材を用いることができる。絶縁材としては、ZrO2、Al23、AlN、SiC等のセラミックや、シリコン、エポキシ、peek(polyether ether ketone)などの樹脂、又は低融点ガラスなどを用いることができる。
また、半導体発光素子2は、放熱部材を介して台座3上に載置されることが好ましい。放熱部材は、半導体発光素子で発生した熱を逃がす役割を担い、熱伝導率が高いものであることが好ましい。また、半導体発光素子と熱膨張係数が近いもの、熱応力を緩和させることができるもの、その表面が有機材料で構成されておらず、無機材料で構成されているもの、所定の方向に熱を逃がすことができる材料(例えば、AlN、ダイヤモンド、Cu−ダイヤモンド)のいずれか、または全てを備える材質のものが好ましい。さらには、自己形状保持力を有している材質が一層好ましく、これにより部材を容易に組み立てることができる。具体的には、SiC、AlN、Cu、Cu−W、Cu−Mb、Cu−ダイヤモンド、ダイヤモンド、Si等が挙げられる。上記のような放熱部材に半導体発光素子2を接着させる方法としては、Au−Sn等の合金や、Ti/Pt/Au、Ti/Pt/Au/Ptのような多層膜構造を用いた膜による熱融着が挙げられる。
また、半導体発光素子2の実装方法としては、フェイスダウン実装、フェイスアップ実装、フリップ実装など、種々の方法を採用できる。フェイスダウン実装とは半導体発光素子の半導体側を実装基体(放熱部材)に実装したものである。フェイスアップ実装とは、半導体発光素子の基板側を実装基体(放熱部材)に実装したものである。フリップチップ実装とは、チップを実装する際に、チップ表面と実装基体をアレイ上に並んだ導電性の突起状の端子(バンプ)によって接続する構造である。
本発明において、複数の半導体発光素子の各波長は、同じ波長帯でもよいし、異なっていても良い。特にRGBに対応する半導体発光素子を同じ放熱部材上に配置したものでもよい。この場合、放熱部材上に、それぞれ分離した状態で配置されてもよいし、放熱部材上に配置された1つの半導体レーザ素子の上に2つの半導体発光素子が配置されているような形態でもよい。また、放熱部材上に配置された1つの半導体発光素子の上に、他の2つのレーザ素子が1つの素子として形成されているような2波長集積型レーザを配置しても良いし、それらの逆でも良い。このような半導体レーザ素子の場合にも効果的に放熱することができる。
(封止キャップ)
封止キャップ4は、抵抗溶接、半田付けなどで台座3と連結されて、台座3上に載置された半導体発光素子2を気密封止状態にする。したがって、封止キャップ4の材質としては、上面26に形成された複数の貫通孔10を閉塞する光透過体5と、台座3との密着性の良いものが好ましく、さらに、放熱性に優れたものが一層好ましい。一例として、コバール、Ni、Co、Fe、真鍮などが挙げられる。なかでも、熱伝導率が高く、且つプロジェクションを用いた抵抗溶接が可能であるニッケル、コバールが好ましい。
さらに、封止キャップ4は、台座3との連接により形成される封止領域内に包含された半導体レーザ素子を気密状態に維持し、かつ複数の貫通孔10を形成可能な形状とする。したがって、封止キャップ4と台座3の形状は互いに依存する。例えば凹部形状であって上部に開口した台座3と、この上面を密封する平面状の封止キャップ4で構成することもできる。また、封止領域内の気密状態を維持する観点から、封止領域内に在する部品点数を低減させるのが好ましい。理想的には光源である半導体発光素子2のみを載置させるのが良い。ただ、発光装置の使用状況に応じて、封止領域内に、半導体発光素子2の温度を検出するサーミスタ(温度センサ)やペルチェモジュール、フォトダイオード(受光素子)、ツェナーダイオード(保護素子)、レンズ、サブマウント等を設けることも可能である。これにより半導体発光素子2の駆動状態を把握、或いは保護することができ、素子のライフ特性をさらに向上させることができる。
(貫通孔)
発光装置1は、上述の通り、封止キャップ4の上面26に複数個の貫通孔10を有する。図1に示すように、これらの貫通孔10は互いに離間し、かつ直線状に配列されている。また、貫通孔10は図2に示すように、封止キャップ4の厚さ方向に貫通する孔であって、光透過体5によって閉塞されている。台座3に載置された半導体発光素子2からの出射光は、この貫通孔10を通過して発光装置の外部へと放出される。貫通孔10の形状は、略逆円錐台形形状やカップ形状等、特に限定されない。また、開口形状は、円形、楕円形、長方形、正方形、菱形、多角形等、種々の形状とできる。また、開口径及び開口形状は、貫通孔10の深さ方向において、一定でもよいし変化してもよい。ただ、開口形状を円状とし、発光装置の外方へと向かって開口径を大きくするテーパ状の貫通孔10が好ましい。これにより、半導体発光素子2側への戻り光が低減され、外部への光取り出し効率が高まる。
さらに、貫通孔10の開口径は、光透過体5の水平方向における径の最大値より小さいことが好ましい。これにより、半導体発光素子2から出射された光が、光透過体5に進行し、これによって反射された際の反射光を、上面26側へと再び反射させて、発光装置の外部へと取り出すことができる。具体的に、貫通孔10の開口径を以下の数式を満たす範囲に限定することで、上記の効果が一層得られて好ましい。
Figure 0005435854
ただし、上記の数式において、A(mm2)は、貫通孔の開口面積の最小値である。L(mm)は、半導体発光素子と貫通孔までの距離である。R(°)は、半導体発光素子2からの出射光の広がり角である。「半導体発光素子からの出射光の広がり角」とは、ピーク強度の1/e2における全角である。
また、貫通孔10の開口領域は、半導体発光素子2からの出射光の放射束が最大に通過されることが好ましい。図7は、発光装置1、1bの貫通孔10における開口領域を示す平面図である。図7の例では、貫通孔10は平面視において真円状であり、この貫通孔10を2つの半導体発光素子2からの出射光30a、30bが通過している。
貫通孔10の開口径及び開口形状は、複数の出射光30a、30bの光分布領域を効率良く包含できる大きさ及び形状を有することが好ましい。例えば図7の場合、水平方向において、複数の出射光30a、30bの、それぞれの短径bの加算値と、長径lとを比較した際の大きい方の値である長径lを基準にして、この長径lを包含する径を貫通孔10の開口径dとすれば、出射光30a、30bのほぼ全ての光束を貫通孔10へと導くことができ好ましい。したがって、貫通孔10の開口径及び開口形状は、半導体発光素子2のFFP(Far Field Patern)による光分布領域に依存する。
通常、半導体レーザ素子や端面発光型ダイオードのような半導体発光素子2は、回折現象によって活性層の発光強度分布の角度が広がり、そのFFPは図7に示すような楕円形状となる。実施例1では、このFFPの短径bと長径lにおけるアスペクト比が2.0〜4.0の範囲にある半導体発光素子2を使用した。
FFPのアスペクト比を上記の範囲に限定し、このFFPを有効に配分できる開口径を備えることで、開口領域における出射光の放射束を大きくでき、ひいては高輝度な放出光が実現できる。すなわち、図7に示すように、貫通孔10の開口領域における、出射光の非通過域を低減し、開口形状と、出射光の総照射領域とを僅差とすることで、いわば貫通孔10のほぼ全域より出射される放出光が得られる。具体的に、貫通孔10が形成される上面26において、開口面積の15〜100%を、出射光30a、30bの総照射領域でもって占有できるよう、開口径とアスペクト比とを調節することが好ましい。これにより、一の貫通孔10の開口領域に、複数の半導体発光素子の出射光を効率よく通過させて、高輝度な放出光を発光装置の外部へと放出させることができる。
(光透過体)
また、封止キャップ4において、光源からの出射光を受光する受光領域に設けられた貫通孔10は、封止キャップの厚さ方向に貫通されており、かつ半導体レーザ素子2の光出射面13と離間されて位置する。この貫通孔10は光透過体5でもって閉塞される。閉塞方法は公知の方法を採用でき、例えば貫通孔10に低融点ガラス等の接着材でもって光透過体5を固定できる。或いは接着材を使用せず、ガラス製の光透過体5と、封止キャップ4とにおける化学反応により、光透過体5及び封止キャップ4を互いに固定できる。これにより貫通孔10の貫通領域を閉塞状態とする。換言すれば光透過体5は封止キャップ4でもって支持される。また、各貫通孔10は一の光透過体5で閉塞される他、複数の貫通孔10を一の光透過体5でもって閉塞することもできる。
光透過体5は、半導体発光素子2からの出射光の少なくとも一部を封止キャップ4の外側へと透過可能にしており、好適には半導体発光素子2からの出射光のほぼ全てを透過できるものとする。さらに光透過体5の径における中心軸は、半導体発光素子2の出射光における光軸とほぼ等しい。光透過体5の径は、半導体レーザ素子2からの出射光がほぼ全て進行できる大きさであれば特に限定しない。本明細書で言う「ほぼ全て」とは光の80%以上を意味しており、この範囲内であれば、光源から発光装置1外への光取り出し効率が高まる。例えば、光透過体5における受光側の形状は、半導体レーザ素子2の光出射パターンとほぼ同じ形状、若しくは円形状とすることができる。なぜなら、光源である半導体レーザ素子2は、出射光の指向性が高いため一方向へ導光しやすい。したがって光透過体5の径は、半導体レーザ素子2からの出射光をカバーできる径とすれば足り、入光部を必要以上に大きくする必要がない。換言すれば、光透過体5の受光側の形状は、半導体レーザ素子2の出射パターン及び、半導体レーザ素子2と光透過体5間との距離を考慮した光形状の面積を備えていればよい。
このように、光透過体5の受光側の形状及び面積を、半導体レーザ素子2の光出射面13のそれとほぼ同一とすれば、半導体レーザ素子2からの指向性の高い出射光のほぼ全てを光透過体5内に導光できる上、いったん光透過体5内に進行した光が、戻り光となって再び半導体レーザ素子2側へと出射するのを防止できる。
また、光透過体5の形状としては、半球形状、ボール形状、レンズ形状、円盤形状、円錐形状など任意の形状とできる。例えば、その両端間において、一貫した大きさの径を有する環状、あるいは光進行方向につれて径が大きくなる逆テーパー形状、あるいは光進行方向につれて径の拡大率が小さくなる半円球形状や平凸形状としてもよい。特に、半球形状やボール形状等の曲面を有している構造が光取り出し効率が高く好ましい。また、光透過体5において、光出射側での空気との界面にて生じる屈折率差を考慮し、光透過体5の光出射側の形状を適宜選択・加工することにより、集光・拡散等の波面制御が可能となる。さらに、光透過体5は、例えば、球面レンズ、非球面レンズ、シリンドリカルレンズ、楕円レンズ等のレンズを備えることでも、出射光の波面制御を実現できる。
また、光透過体5は少なくとも光の一部を透過する機能を有するものであって、透明色に限定しない。光透過体5は、半導体発光素子2から出射された光の吸収率が低い材料が好ましい。また、図2に示すように、光透過体5内に波長変換部材7を含有させることもできる。この場合、半導体発光素子2からの出射光が波長変換部材7を照射し、波長変換された光の吸収率が低い光透過体5がさらに好ましい。具体的には、ガラスやセラミック(ZrO2、Al23、AlN、GaN等)、樹脂(シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等)等が挙げられる。
また、光透過体5は単層に限らず、層別に機能を有する複層とできる。例えば、光透過体5の界面における反射率を低減させるためのフィルタが成膜されていても良い。フィルタは単層膜でも多層膜でもよい。多層膜を用いる場合、高屈折率材料と低屈折率材料を交互に成膜することが好ましい。具体的には、AlN、SiO2、TiO2、Ta25、SiO、Al23、Ti35、Ti23、TiO、Nb25、CeO5、ZnS、MgF2等が挙げられる。これにより、選択的に波長を透過させることができる他、半導体発光素子2側への戻り光を低減し半導体発光素子の特性の悪化を防止できる。
(波長変換部材)
波長変換部材7は発光半導体素子2から出射された光が照射されることで、波長変換した光を発する。つまり、発光半導体素子2の光源光と、波長変換部材7で波長変換された光との混色光を外部に取り出すことができる。換言すれば、必要に応じた波長変換部材7を選択することで、所望の波長を得ることができる。また、複数種類の波長変換部材7が存在してもよい。
例えば、波長変換部材7の一例として蛍光体を用いることで、白色光は次のようにして得られる。第1の方法は、半導体レーザ素子2から発光される、可視光の短波長側領域の青色光で、黄色発光の蛍光体を励起させる。これにより一部波長変換された黄色光と、変換されない青色光が混色し、補色の関係にある2色により白色光として放出される。第2の方法は、半導体レーザ素子2から放出される、紫外から可視光の短波長側領域の光により、R・G・B蛍光体を励起させる。波長変換された3色光が混色し、白色光として放出される。
上記の機能を実現できる代表的な蛍光体としては、銅で付括された硫化カドミウム亜鉛やセリウムで付括されたYAG系蛍光体及びLAG系蛍光体が挙げられる。特に、高輝度且つ長時間の使用時においては(Re1-xSmx3(Al1-yGay512:Ce(0≦x<1、0≦y≦1、但し、Reは、Y、Gd、La、Luからなる群より選択される少なくとも一種の元素である。)等が好ましい。またYAG、LAG、BAM、BAM:Mn、CCA、SCA、SCESN、SESN、CESN、CASBN及びCaAlSiN3:Euからなる群から選択される少なくとも1種を含む蛍光体が使用できる。光源からの励起光と、この励起光における波長変換効率の良好な蛍光物質と、を組み合わせることによって、発光出力の高い発光装置を得ることができるとともに、種々の色味の光を得て、演色性の高い出射光を得ることができる。
(拡散剤等)
また、光透過体5には、波長変換部材7に加えて、または単独で、粘度増量剤、光拡散材、顔料、蛍光物質等、使用用途に応じて適切な部材を添加することもできる。光拡散材として例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、二酸化珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、銀、および、これらを少なくとも一種以上含む混合物等を挙げることができる。これにより、色分布の良好な光源を得ることができる。同様に外来光や発光素子からの不要な波長をカットするフィルター効果を持たせたフィルター材として各種着色剤を添加させることもできる。
光拡散物質と、蛍光体等の波長変換物質を併用することで、半導体レーザ素子2及び蛍光体からの光を良好に乱反射させ、大きな粒径の蛍光体を用いることによって生じやすい色ムラを抑制することができるので、好適に使用できる。また、発光スペクトルの半値幅を狭めることができ、色純度の高い発光装置が得られる。一方、1nm以上1μm未満の光拡散物質は、半導体レーザ素子2からの光波長に対する干渉効果が低い反面、透明度が高く、光度を低下させることなく樹脂粘度を高めることができる。
(反射部材)
また、発光装置1は反射部材を備えることができる。反射部材は、半導体発光素子2からの出射光である一次光や、この一次光が波長変換部材7によって波長変換された二次光、あるいは、光拡散材により拡散された光の進行方向を、発光装置の上面側へと有効に誘導し、半導体発光素子2側へと戻り光となることを抑止できる。これにより光取り出し効率が向上し、光出力の増大につながる。
反射部材の材質は、Ag、Au、Al、Ni、In、Pd等のメタル及びIn−Ag、Au−Ag等の合金、AlN、SiO2、TiO2、Ta25、SiO、Al23、Ti35、Ti23、TiO、Nb25、CeO5、ZnS、MgF2等から構成される多層膜などを少なくとも1以上含むものが好ましい。また、反射部材は、台座3における、半導体発光素子2の載置面側の全面に設けることが好ましい。特に、光透過体5が存在する個所に反射部材が配置されることが好ましい。
上記の構造を有する発光装置であれば、一の光源からの出射光が楕円形状などの方向性を有するパターンであっても、各貫通孔10を通過する複数のFFPの集合領域、すなわち光の強度分布を、貫通孔10の開口形状と近似させることができる。この結果、出力光のパターンを無方向性にできる。さらに、貫通孔10内での光密度を高めることができ、貫通孔10からの出力光における、単位面積あたりの光束量を高められる。ひいては、照射される蛍光体の単位面積あたりの波長変換量を増大させることが可能となり、これにより、高輝度な光を発光装置外へと放出できる。また、それぞれの貫通孔における、開口形状及び通過する出射光の数を実質的に同一とすれば、光源からの一次光と、波長変換部材7によって波長変換された二次光との混色比率を略統一できるため、各貫通孔より出力される光の発光特性を略同一とできる。
すなわち、上述したように、一の発光装置を単位体とし、これを縦横自在に連結して所望の発光領域を有する発光装置の集合体を形成でき、さらに、この集合体における全貫通孔10より、色相及び輝度等の発光特性が略均一な光を放出できる。いわば、任意の形状の発光領域内に、発光特性の統一されたドット状の光源を、制御された配列方向に構成できる。また、この集合体より放出される全出力光の輝度は、発光領域の増減に依存せず略一定とできる。
一方、各貫通孔10より発光特性の異なる光を放出することも可能である。具体的に、各貫通孔10において、通過する光源の数、開口面積、光透過体とを個々に制御することで、種々の放出光を容易に放出できる。以下、図面を基にして本発明の発光装置に係る実施例を説明する。ただし、実施の形態と実質的に同一の構造においては同一の番号を付しており、また適宜詳細な説明を省略する。
図8は実施例1に係る発光装置1cの断面図である。発光装置1cにおいて、リード8は低融点ガラスにより台座3に固定されており、かつリード8は外部電極と電気的に接続される。また、実施例1の台座3はSPCとCuから構成される。この台座3及び封止キャップ4により構成される内部領域であって、台座3上には複数の半導体発光素子2が気密封止状態に載置されており、詳しくは、2つの半導体発光素子2の出射光が、1つの貫通孔10を通過するように配置されている。また、半導体発光素子2は、ステム柱体9の一側面に、Au−Sn等の接着材を介して固定されており、実施例1では、ピーク波長445nm、FFPのアスペクト比が1:2.7である半導体レーザを用いた。この半導体レーザ2とリード8はワイヤを介して電気的に接続されており、これにより半導体レーザ2に電力が供給される。
また、封止キャップ4の一の面である上面26には、複数の貫通孔10が設けられている。この貫通孔10は、図8に示すように、その深さ方向において開口径を略一定とする。具体的に貫通孔10は、柱状の周壁により構成されており、この貫通孔10の上方を円盤形状の光透過体5が密封している。各貫通孔10において、開口面積の約15〜100%が、半導体発光素子2のFFPによって占められている。また、実施例1の各貫通孔10は、それぞれの光透過体5によって別個に閉塞されている。さらに、この光透過体5には、波長変換部材7であるYAGとLAGが含まれる。半導体発光素子2から出射された光は、貫通孔10を通過後、光透過体5に入射し、さらに光透過体5内の波長変換部材7により波長変換される。半導体発光素子2の青色光と、波長変換部材7により得られた黄色光および緑色光との混色により、極めて高輝度かつ演色性に優れた白色光が得られた。
また、実施例1において、貫通孔10の開口径が変化を有する例、具体的には光進行方向にしたがって大きくしたものを実施例2の発光装置1dとして挙げる。図9に示す断面図は、実施例2に係る発光装置1dであり、その貫通孔10は逆テーパ形状である。各貫通孔10は実施例1と同様、光透過体5によって個々に閉塞されている。実施例2の光透過体5は、貫通孔10の開口周壁に応じて、これに嵌合可能な形状を有しており、すなわち逆円錐台形状である。このように、貫通孔10及び/又は光透過体5の受光側と出射側で、その径の大きさを変化させ、具体的には出射側の径を受光側のそれよりも大きくすれば、貫通孔10及び/又は光透過体5内に進行した光が、貫通孔10の壁での反射等により半導体レーザ素子2側へと戻るのを防止できる。すなわち、発光装置の外方へと高効率に導光できるため発光装置における集光率が高まる。
また、逆テーパ形状の貫通孔10を閉塞する光透過体5の形状は、貫通孔10を実質的に密封できれば特に限定されず、上記の円錐台形状に加えて、例えば図2に示すような円盤形状とすることもできる。円盤形状であれば、部品の製造を容易とでき、不良品の発生を抑制して歩留まりの向上を実現できる。
また、実施例3に係る発光装置1eの断面図を図10に示す。図10の発光装置1eは、複数の貫通孔10を一の光透過体5でもって閉塞している点を特徴とする。これにより、部品点数を低減してコストの削減を図れる他、各貫通孔10において、光透過体5内に含有される波長変換部材7でもって波長変換される光量をより均一に制御できるため、配向色ムラの少ない発光装置とできる。
さらに、複数の封止キャップを有する発光装置1fとすることもでき、これを実施例4に挙げる。図11は、実施例4に係る発光装置1の断面図である。発光装置1fは、封止キャップ4の外方にさらに外側キャップ6を有しており、つまり2重のキャップ構造を備える。これにより、封止領域内の気密状態をさらに安定したものとできる。また、外側キャップに乱反射等の光拡散を促す保護機能を具備させることで、高エネルギーの放出光が直接、目などに進行して有害な影響を与えるのを抑止でき、安全性の高い発光装置とできる。
また、外側キャップ6は、台座3上に連結され、封止キャップ4の外側を被覆できるものであれば、その形状は特に限定されない。また、外側キャップ6の材質は、封止キャップ4と同一とすることもでき、特に、当接する部材と熱膨張係数が略等しいことが好ましい。これにより耐熱性の高い発光装置とできる。実施例4の外側キャップ6は、封止キャップ4と類似する円筒状とし、材質としてはコバールを採用した。また、外側キャップ6の径及び高さは、封止キャップ4の径及び高さよりも大きく、略円筒状のキャップ6の内部には開口部が形成されている。さらに、外側キャップ6は台座3の周縁部から上方向に連結され、封止キャップ4の外周を包囲する。
この外側キャップ6及び台座3の連結は、例えば抵抗溶接の他、公知の手段を採用できる。加えて、図11に示すように、外側キャップ6及び台座3とを、溶接用部材70を介して連結してもよい。溶接部材70は熱伝導性の高低において、どちらの部材をも利用でき、例えば熱伝導性の低い部材であれば、装置内の複数の熱源からの発熱と、貫通孔10を通過した放出光からの発熱とを別経路で放熱できる。一方、熱伝導性の高い部材であれば、主な発熱源からの放熱経路を拡大できるため、発光装置内の蓄熱を抑制できる。
また、発光装置1fは、外側キャップ6において、少なくとも光透過体5を介した透過光を受光する領域に、この透過光を発光装置1fの外方へと導光できる構造を有する。例えば、封止キャップ4と類似の貫通孔を、外側キャップ6に設けることができる。具体的には、外側キャップ6の厚み方向において、内外に貫通した貫通孔を設け、これを閉塞する透過部材を密着させる構造とし、この透過部材を介して光を外部へと放出させることができる。或いは外側キャップ6自体を、透過性を有する材質としてもよい。
また、各部材の形状は各様に変更できる。一例として、実施例5に係る発光装置1gの斜視図を図12に、さらに図12のXIII−XIII’線における断面図を図13にそれぞれ示す。発光装置1gは、部材の形状や構成位置が相違する点で他の実施例と相違しており、各部材の実質的な機能は同様である。図12及び図13に示す発光装置1gの例では、高さ方向(図12及び図13における上下方向)に薄い直方体形状であって、高さ方向と直交する方向(左右方向)に貫通孔10bが並列されている。
具体的に、発光装置1gにおいて、平板状の台座3bには複数の半導体発光素子2がAu−Sn等の接着材を介して載置される。半導体発光素子2は、台座3bと、この台座3bの周縁から立設した直方体状の封止キャップ4bでもって、気密状態に封止される。ただ、発光装置1gを構成する部材においては、その名称にかかわらず、半導体発光素子2を固定し、或いは内部に構成される領域を気密状体に維持できるものであれば、台座3や封止キャップ4の機能を有する代替部材として採用できる。
また、発光装置1gは、図13に示すように、半導体発光素子2の出射方向を側方向(矢印の方向)としており、この出射方向側に位置する封止キャップ4bの側面29bには、複数の貫通孔10bが形成されている。貫通孔10bは、光源からの出射光を透過可能な光透過体5によって閉塞されており、一の貫通孔10bより複数の出力光が有効に通過されるのは他の実施例と同様である。さらに、複数の貫通孔10bは、側面29bを構成する矩形状の長手方向(図12における左右方向)と平行に形成されている。言い換えると、側面29bの形状でもって貫通孔10bの配列方向を認識でき、すなわち側面29b、或いは側面29bの一部を位置決めガイド28とできる。ただ、発光装置1gは直方体状の部材から構成されるため、側面29の長手方向と平行な部位が多く存在しており、したがって、これらを位置決めガイド28とすることもできる。
また、図12及び図13に示す発光装置1gの形状であれば、位置決めガイド28を基準にして複数の発光装置1gを並列しやすい。すなわち、平板状の発光装置1gを上方に積層し、又は/かつ横方向に並列することで、組み合わされた側面29bの形状を任意とできる。同時に貫通孔10bの配列方向が略統一され、各貫通孔より発光特性の均一な出力光が得られる。
本発明の半導体発光装置は、車載用のヘッドライト、プロジェクター用の光源、照明等に好適に利用できる。
実施の形態1に係る発光装置を示す斜視図である。 図1のII−II’線における断面図である。 複数の発光装置の平面図であり、(a)は位置決めガイドを有する発光装置を、(b)は位置決めガイドを有していない発光装置を、それぞれ一方向に並列した際の平面図である。 実施の形態2に係る発光装置の配列の一例を示す説明図である。 実施の形態3に係る発光装置の平面図である。 実施の形態4に係る発光装置の平面図である。 実施の形態に係る貫通孔の開口領域を示す平面図である。 実施例1に係る発光装置の断面図である。 実施例2に係る発光装置の断面図である。 実施例3に係る発光装置の断面図である。 実施例4に係る発光装置の断面図である。 実施例5に係る発光装置の斜視図である。 図12のXIII−XIII’線における断面図である。 従来の照明用光源装置を示す平面図である。 従来の別の照明用光源装置を示す側面図であり、(a)は電球型を、(b)は(a)の平面図を、(c)は蛍光灯型をそれぞれ示す。
1、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i…発光装置
500…発光装置
2…半導体発光素子(半導体レーザ素子)
3、3b…台座
4、4b…封止キャップ
5…光透過体
6…外側キャップ
7…波長変換部材
8…リード
9…ステム柱体
10、10b…貫通孔
13…光出射面
24…平面(ガイド面)
26…封止キャップの一の面(封止キャップの上面)
27…結線
28、28a、28b…位置決めガイド
29、29b…側面
30a、30b…出射光
31a…切り欠き部(位置決めガイド)
31b…切り欠き部(基準位置ガイド)
70…溶接用部材
100、200、300…照明用光源装置
101…半導体レーザ素子
102…ヒートシンク
103…拡散レンズ
104…蛍光体
105…真空ガラス管
210…ソケット部
b…短径
l…長径
d…開口径

Claims (9)

  1. 複数の半導体レーザ素子と、
    前記複数の半導体レーザ素子を固定した共通のステム柱体と、
    前記ステム柱体を固定した台座と、
    前記台座固定されることにより構成される内部領域に、前記半導体レーザ素子を封止できる封止キャップと、
    を備える発光装置であって、
    前記封止キャップの上面には、前記半導体レーザ素子からの出射光を通過できる複数の貫通孔が直線状に形成されており、
    さらに、前記封止キャップ及び台座には、それぞれ前記複数の貫通孔の配列方向を認識できる複数の位置決めガイドを有しており、
    前記封止キャップの位置決めガイドは、前記封止キャップの上面の周縁部分における円弧部分と弦の部分を有する内、弦の部分に相当する位置あり、且つ前記貫通孔の配列方向とそれぞれ平行に、前記封止キャップの上面と直交して設けられた2つの平行なガイド面であり、
    前記台座の位置決めガイドは前記台座両端部に形成された三角状の切り欠き部であり、前記切り欠き部の三角状の頂点が、各貫通孔の中心を結ぶ結線上に位置するよう配置されてなることを特徴とする発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置において、
    前記複数の貫通孔が、各々の開口形状を円状とし、発光装置の外方へと向かって開口径を大きくするテーパ状に形成されてなることを特徴とする発光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の発光装置において、
    前記貫通孔の開口面積の15〜100%が、前記半導体レーザ素子のFFPによって占有されていることを特徴とする発光装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一に記載の発光装置において、
    前記貫通孔を閉塞する光透過体を有しており、
    前記光透過体には波長変換部材が含有されていることを特徴とする発光装置。
  5. 請求項4に記載の発光装置において、
    各貫通孔に一の光透過体がそれぞれ配置されていることを特徴とする発光装置。
  6. 請求項4又は5に記載の発光装置であって、
    前記光透過体に、さらにフィラーを含有することを特徴とする発光装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一に記載の発光装置において、
    前記貫通孔の開口面積の最小値は、以下の数式を満たす範囲にあることを特徴とする発光装置。
    Figure 0005435854
    Aは、貫通孔の開口面積の最小値である。Lは、半導体レーザ素子と貫通孔までの距離である。Rは、半導体レーザ素子からの出射光の広がり角である。「半導体レーザ素子からの出射光の広がり角」とは、ピーク強度の1/e2における全角である。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一に記載の発光装置において、
    前記一の貫通孔に、2個以上の半導体レーザ素子からの出射光が通過することを特徴とする発光装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一に記載の発光装置であって、
    前記台座上に連結され、さらに前記封止キャップの外側を被覆する外側キャップを有することを特徴とする発光装置。
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