JP5233172B2 - 半導体発光装置 - Google Patents

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本発明は、半導体発光素子を備えた半導体発光装置に関し、特に光源と波長の異なる出射光を照射可能な半導体発光装置に関するものである。
窒化物系化合物半導体発光素子は、小型で電力効率が良く鮮やかな色の発光をする。また、半導体素子である発光素子は球切れ等の心配がない。さらに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)、レーザダイオード(Laser Diode:LD)等の半導体発光素子は、各種の光源として利用されている。特に半導体レーザを光源に用いた場合、発光ダイオードと比較して電気−光変換効率が高く、また大幅な高出力化が可能となるため、プロジェクタ用の光源や車載用のヘッドライトなど、高輝度な白色光源としての供給が期待されている。
例えば、特許文献1には、半導体レーザを光源とした白色光を出力可能な光源装置が開示されており、これを図16に示す。図16の照明用光源装置100では、複数の半導体レーザ素子101をヒートシンク102に搭載し、各半導体レーザ素子101の前方に拡散レンズ103を配設し、アルゴンガス等を封入した真空ガラス管105の内壁面に蛍光体104を塗布する。半導体レーザ素子101から出力されるレーザビーム光は拡散レンズ103で拡散され、この拡散光により蛍光体104の蛍光物質が励起され、白色光等の可視光が得られる。
しかしながら、この照明用光源装置100では、拡散レンズ103でもって拡散された拡散光が、ガラス管105の全面に均一に照射されない。これにより蛍光体104によって励起される光の変換量の差が、ガラス管105の部位により生じてしまう。つまり光源装置からの出力光に色ムラが発生してしまう問題があった。また、蛍光体104のガラス管105の内壁への配置方法に関する具体的な開示はないが、概して両者を接合させるバインダーは、高出力のレーザが照射されるにつれて気泡が発生し、これにより光取り出し効率の低下を招く。さらにはバインダー自体の劣化が進み、ガラス管105からの蛍光体104の剥離が生じて適切な波長変換量を得られず、色ムラの原因となる虞もあった。さらには、蛍光体の分布領域がガラス管105の全面に及ぶため、装置より得られる光の輝度が小さい問題もあった。
また、半導体レーザ素子は気密状態に封止されなければ劣化しやすい。したがって、素子のライフ寿命を持続できる密封状態、及び所望の波長を有する出射光を放出可能な波長変換部材、の双方を十分に満足させる発光装置を実現するに至っていないのが現状である。
特開平7−282609号公報
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、所望の波長を有する高輝度な光を出射可能であって、ライフ特性に優れた半導体発光装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の半導体発光装置は、半導体発光素子と、半導体発光素子を固定可能な支持体と、半導体発光素子からの出射光を透過する、蛍光体を含まない光透過体と、支持体に固定され、光透過体を支持する封止用キャップと、封止用キャップの外側に配置され、光透過体より透過された透過光の少なくとも一部を波長変換可能な、蛍光体を分散させてなる波長変換部材と、波長変換部材を、前記光透過体と離間させかつ対向させた位置に支持する外側キャップと、を有しており、封止用キャップ及び外側キャップは、支持体と熱伝導状態に固定されていることを特徴とする。
また、本発明の第2の半導体発光装置は、半導体発光素子と、少なくとも一部を開口しており、半導体発光素子を固定可能な支持体と、支持体の開口部分を閉塞するように支持体と固定される封止用キャップと、支持体又は封止用キャップに固定され、半導体発光素子からの出射光を透過する、蛍光体を含まない光透過体と、支持体又は封止用キャップの外側であって、支持体上に固定され、光透過体より透過された透過光の少なくとも一部を波長変換可能な、蛍光体を分散させてなる波長変換部材と、波長変換部材を、前記光透過体と離間させかつ対向させた位置に支持する外側キャップと、を有しており、封止用キャップ及び外側キャップは、支持体と熱伝導状態に固定されていることを特徴とする。
さらに、本発明の第3の半導体発光装置は、波長変換部材が、ガラス、SiO2、AlN、ZrO2、SiN、Al23、GaNの少なくとも一種を含む無機材料をバインダにして、蛍光体を固めたものであることを特徴とする。
また、本発明の第の半導体発光装置は光透過体の中心軸は、半導体発光素子からの出射光の光軸と略同一であり、中心軸上に、波長変換部材が配置されることを特徴とする。
また、本発明の第の半導体発光装置は、波長変換部材の径の最大値は、
Figure 0005233172
(Aは、光進行方向と略直交する方向であって、波長変換部材の断面における径の最大値である。Lは、半導体発光素子と波長変換部材までの距離である。Rは、半導体発光素子からの出射光の広がり角である。)
の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明の第6の半導体発光装置は、封止用キャップの外面と、外側キャップの内面とが接触領域を有することを特徴とする。
また、本発明の第の半導体発光装置は、封止用キャップ及び外側キャップの少なくとも一方のキャップにおいて、端部には支持体と略平行で且つ外側に折曲させた鍔領域が形成されており、鍔領域と支持体は固定されてなることを特徴とする。
また、本発明の第の半導体発光装置は、封止用キャップにおける鍔領域が支持体と連結されており、外側キャップは、封止用キャップの鍔領域の外面側と接触しており、封止用キャップの鍔領域は、支持体及び外側キャップとに狭着され、かつ鍔領域の少なくとも一部は外部に露出しており、封止用キャップの鍔領域と、支持体との連結領域は、鍔領域と外側キャップとの接触領域よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の第の半導体発光装置は、光透過体が、レンズ状であることを特徴とする。
また、本発明の第10の半導体発光装置は、半導体発光素子は、360nm乃至800nmに発光ピーク波長を有する半導体レーザ素子若しくは端面発光型LEDであることを特徴とする。
また、本発明の第11の半導体発光装置は、蛍光体は、LAG、BAM、BAM:Mn、YAG、CCA、SCA、SCESN、SESN、CESN、CASBN及びCaAlSiN3:Euからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする。
また、本発明の第12の半導体発光装置は、光透過体または波長変換部材における少なくとも光出射面側の表面が、高低差を有するよう加工されていることを特徴とする。
また、本発明の第13の半導体発光装置は、光透過体または波長変換部材において、フィラーを含有することを特徴とする。
第1乃至2発明の半導体発光装置によれば、気密封止された半導体発光素子からの出射光が光透過体を介して透過され、この透過光の少なくとも一部を波長変換部材でもって波長変換できる。特に、半導体発光素子を2重に包含する構造とでき、これにより半導体発光素子の気密性が一層高まるため、素子のライフ特性を向上させることができる。また光源からの光と、波長変換された光との混色により、所望の波長光を出射可能な発光装置とできる。
4、5、9、12、17発明の半導体発光装置によれば、光透過体を介して透過された光源からの出射光が効率良く波長変換部材へと進行し、波長変換部材における受光量の偏在を低減できるため、光源からの光と波長変換された光との混色比が一定した色ムラの少ない高輝度な出射光が得られる。特に、熱源となりうる半導体発光素子及び波長変換部材を支持する支持体あるいはキャップを別個に設け、封止用キャップ又は/及び外側キャップが、支持体と熱伝導状態に固定されることにより、放熱経路を分離して高い放熱効果を得ることができる。
発明の半導体発光装置によれば、キャップと支持体との連結面積が増大するため、両者の接着度及び放熱性が増す。
実施の形態に係る半導体発光装置によれば、封止用キャップに伝達された熱を直接外気へと放熱できるため、封止用キャップの放熱性が一層向上し半導体発光素子の特性の悪化を抑制できる。
第6発明の半導体発光装置によれば、波長変換部材を安定して支持できる。これにより光進行方向において、光源、光透過体、波長変換部材の中心軸が略同一となるよう、キャップの配置決めが容易となる。これにより光源からの光の略全てが進行する領域のみに光透過体、波長変換部材を配置可能とできるため、波長変換率の向上及び光損失の低減を図れる。すなわち、波長変換量が安定した色ムラの少ない高輝度な光を発光装置より出射できる。
実施の形態に係る半導体発光装置によれば、封止用キャップの外面を外側キャップが被覆する構造において、両キャップにおける略円筒状の側面同士が円弧面にて接触することにより、封止用キャップでもって外側キャップを容易かつ安定して固定することができる。かつ、上述したようにキャップで支持された波長変換部材等の位置決めを精密に実現できる。加えて封止用キャップの一部が外部へと露出されるため、放熱効果が高まる効果を奏する。
発明の半導体発光装置によれば、両キャップの溶接方法を同一とできるため製造工程を簡略化できる。加えて封止用キャップの一部が外部に露出されるため放熱性が向上する。
10乃至11発明の半導体発光装置によれば、光源から出射光の波長または波長変換された光との混色比率を制御することで、所望の波長を出射可能な発光装置とできる。
実施の形態に係る半導体発光装置によれば、所定の光が半導体発光素子側への戻り光となることを著しく低減できるため半導体発光素子の特性を向上させることができる。また総体的に発光装置における光取り出し効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための、半導体発光装置を例示するものであって、本発明は、半導体発光装置を以下のものに特定しない。なお特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(構造)
実施例1の半導体発光装置の一例として、半導体レーザ装置1の斜視図を図1に、また、図1におけるII−II’線における断面模式図を図2に示す。この半導体レーザ装置1は、主として、半導体発光素子2及びこれを固定する支持体3と、光透過体5及びこれを支持する封止用キャップ4と、波長変換部材7及びこれを支持する外側キャップ6と、を備える。
図1及び図2に示す半導体レーザ装置1では、略円盤形状の支持体3において、その上方には光源である半導体発光素子2が熱伝導状態に固定されており、下方にはリード8が連結されている。リード8は外部電極と電気的に接続可能であって、これにより半導体レーザ装置1に電力を供給できる。また、支持体3の上面の中央領域には柱状のステム柱体9が載置される。ただ、支持体3及びステム柱体9とは、便宜上、場所に応じて個々に命名したものであって異部材とは限らない。両者は同一部材で構成することも可能であり、これにより製品の部品点数を削減することができる。また、ステム柱体9の側面には、Au−Sn等の接着材を介して、半導体発光素子2である半導体レーザ素子2aが搭載される。さらに、図示しないが、半導体レーザ素子2aはワイヤー等の導電部材を介して電気的にリード8と接続されており、これにより外部電極と電気的に接続される。半導体レーザ素子2aは、光を出射する光出射面13を上面(図2における上側)に備えており、半導体レーザ素子2aからの出射光は図2の矢印に示すように、リード8の延伸方向と逆方向、つまり図2における上方向へと進行する。尚、本明細書における光出射面とは、その面全てから光が出射されるものだけを意味するのではなく、面の一部から光が出射されるものも含む。また、本明細書において、位置構成などでいう「上」とは、基体の必ずしも上面に接触して形成される場合に限られず、離間して基体の上方に形成される場合、すなわち基体との間に他の介在物が存在する場合も包含する意味で使用する。
また、図2に示すように、半導体レーザ素子2a、及び半導体レーザ素子2aが搭載されたステム柱体9を包含するように封止用キャップ4が装着される。実施例1に係る封止用キャップ4は、その内部の少なくとも一部が開口された略円筒状であって、底部は支持体3の縁周領域と連結されてなる。さらに、封止用キャップ4の開口部分を閉塞するように光透過体5が装着され、これにより支持体3及び封止用キャップ4でもって形成される内部の開口部は、気密封止された封止領域12を構成する。この封止領域12内に半導体レーザ素子2aが載置されることで、半導体レーザ素子2aのライフ特性を向上させることができる。
また、封止用キャップ4の開口部分に関して、図2の半導体レーザ装置1では、半導体レーザ素子2aの出射光を受光する封止用キャップ4の上面の一部に、半導体レーザ素子2aの出射方向においてキャップの内外を貫通する第1貫通孔10が形成されてなる。この第1貫通孔10には、半導体レーザ素子2aからの出射光の少なくとも一部の光を透過可能な光透過体5が固定されており、つまり光透過体5は封止用キャップ4によって支持されている。光透過体5の径の中心軸は、光源である半導体レーザ素子2aの光軸とほぼ同軸とする。また本明細書で「径」は直径を意味するが、「径」で定義したものであっても、円形に限らず、幅、長さを意味する場合もある。
また、実施例1に係る半導体レーザ装置1は、図2に示すよう略円筒状の封止用キャップ4の外面側を、さらに略円筒状の外側キャップ6が被覆してなり、つまり2重のキャップ構造を備える。図2に図示された略円筒状の外側キャップ6における径及び高さは、封止用キャップ4の径及び高さよりも大きく、略円筒状のキャップ6の内部には開口部が形成されてなる。また外側キャップ6は支持体3の周縁部から上方向に連結され、封止用キャップ4の外周を包囲する。さらに、外側キャップ6において、半導体レーザ素子2aからの出射光を受光する領域には、キャップの厚み方向において内外と貫通する第2貫通孔11が形成されている。この第2貫通孔11には波長変換部材7が封止されており、換言すれば波長変換部材7は外側キャップ6により支持される。波長変換部材7は、少なくとも受光した光の一部を波長変換でき、光源と異なる波長を有する光を装置外へ出射可能とする。また、波長変換部材7と光透過体5は離間かつ対向して位置しており、両者の径において中心軸はほぼ同軸である。以下に個々の部材について説明する。
(支持体)
支持体3及びステム柱体9の材質は、封止用キャップ4、外側キャップ6との接着性や、放熱性の良いものであれば特に限定されず、例えば銅、または銅に少なくともW、Moのいずれか一つを含有させた合金、Fe等が挙げられる。支持体3及びステム柱体9は熱膨張係数の近い材質の組み合わせが好ましい。これにより両者の接合性を高めることができる。また、支持体3は、後述する光透過体を備える封止用キャップ4と共に構成される内部空間内に、半導体発光素子2を気密状態で固定できるものであれば、その形状は限定されない。例えば、図2では支持体3を略円盤形状の平面とし、上方に光透過体5を有する略円筒形状の封止用キャップ4を設置する構成を採用した。
一方、図3に示す別の半導体レーザ装置1fでは、光源の半導体発光素子2の出射方向を側方向とし、この側方向に開口した略筒状の支持体3bを有する。開口部は、光源からの出射光を透過可能な光透過体5によって閉塞されている。尚、支持体3bは、光源の進行方向側、つまり光透過体5が形成される領域に加えて、さらに別の箇所に開口部を設けることもできる。例えば、図3において、支持体における半導体発光素子2の載置面と対向する側(図3の上側)に開口領域を設ければ、ここから半導体発光素子2を載置しやすくなる効果を得る。この場合、開口領域は、例えば封止用キャップ4bなどの封止部材で閉塞することにより、半導体発光素子2を密封できる。言い換えると、支持体3b及び封止用キャップ4bで形成される内部空間内に位置する半導体発光素子2を、気密状態にできる。さらに、半導体発光素子2を載置する台座や、パッケージ、放熱部材、ステム等は、これらに別部材を連結することによって形成される内部空間を気密状態にできるため、台座やパッケージ等の部材を、支持体3又は封止用キャップの機能を有する代替部材として採用できる。
他方、図4に示す半導体レーザ装置1gでは、外側キャップ6が、支持体3dと直接的に連結されておらず、封止用キャップ4d上であって、第1貫通孔10の周辺領域に連結されている。また、外側キャップ6には、第1貫通孔10と軸方向がほぼ同一である第2貫通孔11が形成されており、この第2貫通孔11には波長変換部材7が装着されてなる。すなわち、半導体レーザ装置1gは、封止用キャップ4dの第1貫通孔10を閉塞する光透過体5の装着領域の周辺のみが、外側キャップ6でもってカバーされているキャップの2重構造を有する。これにより、剥離の虞の高い領域、すなわち、異部材である封止用キャップ4dと光透過体5との連結領域を、効率良く外側キャップ6でもってカバーできるため、内部に載置された半導体発光素子の気密性を維持しつつ、半導体レーザ装置全体を小型化することができる。さらに、外側キャップ6が支持体3dを被覆しないため、半導体発光素子2が直接載置された支持体3dにおける、外気への露出面積を稼ぐことができ、放熱効果が高まる。
また、実施例1に係る図1乃至図4の半導体発光装置1では、支持体3としてFe製のステム3aを使用し、このステム3aとCu製のステム柱体9を半田付けにより接合した。これにより、ステム3aに連結される封止用キャップ4との接合性、及びステム柱体9に載置される光源の放熱性を向上できる。ただ、製造工程を簡略化するため、ステム3a及びステム柱体9を成型等により一体部品として構成することも可能である。この場合、例えばCuをFeで包含した2層構造等の複層も考慮できる。
(封止用キャップ)
光透過体5を支持する封止用キャップ4は、上述したように半導体レーザ素子2aが載置される内部空間を気密封止できる材質、つまり連結されるステム3a及び光透過体5との接着性に優れた材質であって、さらには半導体レーザ素子2a等の熱源からの伝導熱を放熱可能な材質であれば特に限定されない。一例としてCu、Al、Ni、またはNiとFeとの合金、Fe、鉄−ニッケル−コバルト合金(コバール)、ステンレススチール(SUS)等が挙げられる。SUSは、鉄にクロムを含有させた合金鋼であって、さらにニッケル、モリブデンを含有する場合もある。ステム3a及び封止用キャップ4は、例えば抵抗溶接によって接合されることより、抵抗溶接の溶接性を良好にする材料が好ましい。実施例1ではコバール製の封止用キャップ4とFe製のステム3aとを抵抗溶接にて溶接した。さらに具体的には、封止用キャップ4において、ステム3aと接合する面に突起を形成し、この突起とステム3a間に比較的大きな電極で加圧するプロジェクション溶接を施した。これにより封止用キャップ4及びステム3aは安定して接合でき、両者で構成される内部空間の気密性を高めることができる。また、気密封止には、不活性ガス、大気などを用いることができる。具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、窒素、酸素、フッ素、一酸化炭素、二酸化炭素、もしくは、これらを合わせたもの、または乾燥空気などを用いることができる。
さらに、実施例1に係るステム3a及び封止用キャップ4は、両者の連接により形成される封止領域12内に包含された半導体レーザ素子を気密状態に維持できるものであれば、その形状は特に限定しない。例えば凹部形状であって上部に開口したステム3aと、この上面を密封する平面状の封止用キャップ4で構成することもできる。また、封止領域12内の気密状態を維持する観点から、封止領域12内に在する部品点数を低減させるのが好ましい。理想的には光源である半導体レーザ素子のみを載置させるのが良い。ただ、発光装置の使用状況に応じて、封止領域12内に、半導体レーザ素子2aの温度を検出するサーミスタ(温度センサ)やペルチェモジュール、フォトダイオード(受光素子)、ツェナーダイオード(保護素子)、レンズ、サブマウント等を設けることも可能である。これにより半導体レーザ素子2aの駆動状態を把握、或いは保護することができ、素子のライフ特性をさらに向上させることができる。
(光透過体)
また、封止用キャップ4において、光源からの出射光を受光する受光領域に設けられた第1貫通孔10は、キャップの厚さ方向に貫通されており、かつ半導体レーザ素子2aの光出射面13と離間されて位置する。この第1貫通孔10内に低融点ガラス等の接着材でもって光透過体5が固定でき、或いは接着材を使用せず、ガラス製の光透過体5と、封止用キャップ4との間で化学反応により両者を固定できる。これにより第1貫通孔10の貫通領域を閉塞状態とする。換言すれば光透過体5は封止用キャップ4でもって支持される。光透過体5は、半導体レーザ素子2aからの出射光の少なくとも一部を封止用キャップ4の外側へと透過可能にしており、好適には半導体レーザ素子2aからの出射光のほぼ全てを透過できるものとする。さらに光透過体5の径における中心軸は、半導体レーザ素子2aの出射光における光軸とほぼ等しい。光透過体5の径は、半導体レーザ素子2aからの出射光がほぼ全て進行できる大きさであれば特に限定しない。本明細書で言う「ほぼ全て」とは光の80%以上を意味しており、この範囲内であれば、光源から半導体レーザ装置1外への光取り出し効率が高まる。例えば、光透過体5における受光側の形状は、半導体レーザ素子2aの光出射パターンとほぼ同じ形状、若しくは円形状とすることができる。なぜなら、光源である半導体レーザ素子2aは、出射光の指向性が高いため一方向へ導光しやすい。したがって光透過体5の径は、半導体レーザ素子2aからの出射光のカバーできる径とすれば足り、入光部を必要以上に大きくする必要がない。換言すれば、光透過体5の受光側の形状は、半導体レーザ素子2aの出射パターン及び、半導体レーザ素子2aと光透過体5間との距離を考慮した光形状の面積を備えていればよい。
このように、光透過体5の受光側の形状及び面積を、半導体レーザ素子2aの光出射面13のそれとほぼ同一とすれば、半導体レーザ素子2aからの指向性の高い出射光のほぼ全てを光透過体5内に導光できる上、いったん光透過体5内に進行した光が、戻り光となって再び半導体レーザ素子2a側へと出射するのを防止できる。
また、光透過体5は、その両端間において、一貫した大きさの径を有する略環状、あるいは光進行方向につれて径が大きくなる逆テーパー形状、あるいは光進行方向につれて径の拡大率が小さくなる半円球形状や平凸形状としてもよい。例えば光透過体5の受光側と出射側で、その径の大きさを変化させ、具体的には出射側の径を受光側のそれよりも大きくすれば、光透過体5内に進行した光が、第1貫通孔10の壁での反射等により半導体レーザ素子2aへ戻るのを防止できる。上記の構造を満たせば、光透過体5の形状は特に限定されない。例えば図1及び図2に係る半導体レーザ装置1では、円筒状の第1貫通孔10に嵌合可能な、円盤形状の光透過体5とした。これにより、貫通領域における径が一定であるため、部品の製造を容易とでき、不良品の発生を抑制して歩留まりの向上を実現できる。
また、光透過体5は少なくとも光の一部を透過する機能を有するものであって、透明色に限定しない。光透過体5の材質としては硼珪酸ガラス等のガラスや樹脂、石英、サファイヤ等が一例として挙げられる。さらに、光透過体5は単層に限らず、層別に機能を有する複層とできる。一例として図5に種々の光透過体を示す。図5(a)の光透過体5aは、受光面側に形成されたARコート(antireflection coating)層20と、ガラス層21とからなる2層構造である。ARコートとは誘電体の多層膜等で構成できる。具体的には屈折率の高い誘電体膜と低い誘電体膜を交互に積層することにより、各層の境界面からの反射波面が相可的に重なる高効率のリフレクターである。ARコート層20を含有することにより、選択的に波長を透過させることができる。好適には半導体レーザ素子2aからの出射光は透過可能であるが、波長変換部材7により変換された波長の光は透過不可とすることで、戻り光が半導体レーザ素子に進行するのを抑止できる。これにより発光装置の光損失を低減できる他、半導体レーザ素子の特性の悪化を防止できる。
さらに、光透過体5は、例えば、球面レンズ、非球面レンズ、シリンドリカルレンズ、楕円レンズ等のレンズを備えることができ、これにより光源からの出射光を波面制御できる。また、レンズは光源からの出射された光が、波長変換部材7に集光される限り、どのような形状でもよく、光透過体5と離間して別部材とし、光源と波長変換部材7との間に、複数枚並べて配置してもよい。レンズは、無機ガラス、樹脂等により形成することができる。このように、励起光源と波長変換部材7との間にレンズを備え、レンズを介して励起光源から射出された励起光を波長変換部材7へ導出することができることにより、励起光源から射出される励起光を集光させ、効率よく波長変換部材7に導出することができる。
また、図5(b)の光透過体5bは、図5(a)と同様の構造を有しているが、ガラス層21の光出射側の表面に凹凸加工を施している。図5(b)における凹凸加工は、一定の連続した高低差が生じるよう形状を加工したものであって、加工の形状は特に限定しない。光透過体5が凹凸加工に成形されることで、光の進行方向を拡散でき、進行方向側に位置する波長変換部材7へ均等に光を照射することが可能となる。これにより波長変換部材7の部位において、受光する光量の差を低減でき、つまり波長変換量が均一となるため、装置より出射される光の色ムラを低減できる。
さらに、図5(c)の光透過体5cは、光透過体5a、5bと同様、積層順にARコート層20、ガラス層21からなる2層構造をとる。ただ、光透過体5cのガラス21はフィラーが混在されたフィラー含有層である。尚、本明細書におけるフィラー含有層とは、半導体レーザ素子2aからの光のうち、光透過体5に進行した光を拡散及び/又は散乱、反射する材料を含有する部材である。これにより、波長変換部材等に均一に励起光を当てることができ、色ムラを低減する作用を有する。フィラー含有層に含有されるフィラーの材料として、酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、酸化セリウムおよびα−酸化鉄等が挙げられ、フィラー含有層には、これらの材質より選択された少なくとも一種を含むものとすることができる。
上記の例では2層構造の光透過体5a、5b、5cを説明したが、これに限られず、3層以上の光透過体とすることもできる。例えば図5(d)の光透過体5dは中間層のガラス層21の上下面をARコート層20、20bで被覆している。これにより、ガラス層の表面で空気層と接触する界面における光の反射をARコート層により低減できる。
(波長変換部材)
波長変換部材は、励起光源から射出される励起光の一部又は全部を吸収し、波長変換して、光源からの励起光よりも長波長域の光、例えば、赤色、緑色、青色、さらにこれらの中間色である黄色、青緑色、橙色などに発光スペクトルを有する光を放出し得るものである。したがって、波長変換部材は、このような機能を実現することができる材料によって構成されるものであれば、その種類は限定されない。つまり、波長変換部材は、励起光源から発せられた光の一部又は全部を、長波長側に発光ピーク波長を有する光に変換して、導出する。
また、実施例1の波長変換部材7は、波長変換物質である蛍光体が円盤状に固化されたものであり、外側キャップ6の第2貫通孔11にガラスや接着材等でもって固着されることで外側キャップ6の第2貫通孔11を閉塞状態にする。また、波長変換部材7の形状は、波長変換部材7の光の出射側18方向(図2における上方向)へ導光できる形状とすることが望ましく、具体的な形状、及び波長変換部材と外側キャップとの接着方法については実施例1の応用例として別途記載する。
光の進行方向の一例として、図2の矢印に示すように、半導体レーザ素子2aの出光射面13から出射された光は、光透過体5を介して波長変換部材7へと進行する。半導体レーザ素子2aの光出射面13、光透過体5、波長変換部材7はそれぞれ離間して位置しており、かつ、波長変換部材7は、半導体発光素子2からの出射光の光軸上に配置されてなる。波長変換部材7の径における中心軸と、光源からの光軸とをほぼ同一とすれば、波長変換部材7の部位において、受光する光量の偏在による波長変換量の差を低減できるため、色ムラが生じ難い。ただ、半導体発光素子2の光出射面13と、波長変換部材7の受光面又は/及び出射面とは必ずしも平行に位置する必要はなく、例えば波長変換部材7が半導体発光素子2の光軸に対して斜めに配置される等、両者の離間距離が部位によって異なる配置とすることもできる。これにより、波長変換部材7側から半導体発光素子2の方向へと戻る光を低減させることができる。つまり、外部への光取り出し効率を向上させることができるとともに、半導体発光素子2の劣化を抑制することができる。また、波長変換部材7において、光の出射側に反射部材を設けることにより、波長変換部材7によって波長変換された光を任意の方向に出射することが可能となる。尚、波長変換部材7の径は、半導体発光素子2から波長変換部材7までの距離、半導体発光素子2からの出射光の広がり角等を考慮して設計できる。具体的には以下の範囲を満たすのが好ましい。
Figure 0005233172
但し、A(mm)は、光進行方向と略直交する方向であって、波長変換部材7の断面における径の最大値である。L(mm)は、半導体発光素子2と波長変換部材7までの距離である。R(°)は、半導体発光素子2からの出射光の広がり角である。
仮に上記の範囲より大きい径を有する波長変換部材7であれば、指向性の強いレーザ光の受光量が、波長変換部材7の部位によって偏在してしまう。つまり波長変換量に差が生じるため、光源である半導体レーザ素子2aの光と、波長変換部材7によって波長変換された光との混色比率が一定せず、装置より放射される出射光に色ムラが発生する。さらに、受光可能な波長変換部材7の分布領域が大きいため、単位面積あたりの輝度が小さくなり、総体的に高輝度な出射光が得られない。一方で波長変換部材7の径が小さすぎると、光透過体5より透過された光の一部が波長変換部材7に進行せず、波長変換部材7以外の物質に反射あるいは吸収されてしまい光損失を招いてしまう。したがって、波長変換部材7の径が上記の範囲であれば、波長変換部材7における受光量が部位によって偏在するのを抑制できるため、波長変換量が安定し、色ムラの低減された高輝度な出射光が得られる。
実施例1に係る半導体発光素子2は、その幅が0.05〜0.5mm、厚みが0.03〜0.5mm、また光出射面13である端面面積が0.002〜0.25mm2とした。また出射光の広がり角は20〜80°であり、また半導体発光素子2と波長変換部材7との距離は、例えば0.2〜5.0mmとできる。一方、光進行方向と略直交方向であって波長変換部材7の断面における径は0.2mm〜2mm、断面積は0.03〜3.2mm2とした。すなわち、波長変換部材7の断面積は、半導体発光素子2の端面面積の1570倍より小さい。具体的には、表1に示すような半導体発光素子2を使用でき、また表2に示すような波長変換部材7を組み合わせることにより、上記条件を満たす発光装置とできる。
Figure 0005233172
Figure 0005233172
また、図2における波長変換部材7は光源からの波長を変換可能な波長変換部材を含有しており、実施例1では波長変換部材として蛍光体を用いた。これにより所望の波長を有する出射光を実現できる。波長変換部材7としては、蛍光体を直接付着したもの、もしくは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料や、また、ガラス、SiO2、AlN、ZrO2、SiN、Al23、GaNの少なくとも一種を含む無機材料をバインダにして、蛍光体を固めたもの等が一例として挙げられる。
例えば、蛍光体を含有した波長変換部材7を用いることで、白色光は次のようにして得られる。第1の方法は、半導体レーザ素子2aから発光される、可視光の短波長側領域の青色光で、黄色発光の蛍光体を励起させる。これにより一部波長変換された黄色光と、変換されない青色光が混色し、補色の関係にある2色により白色光として放出される。第2の方法は、半導体レーザ素子2aから放出される、紫外から可視光の短波長側領域の光により、R・G・B蛍光体を励起させる。波長変換された3色光が混色し、白色光として放出される。
上記の機能を実現できる代表的な蛍光体としては、銅で付括された硫化カドミウム亜鉛やセリウムで付括されたYAG系蛍光体及びLAG系蛍光体が挙げられる。特に、高輝度且つ長時間の使用時においては(Re1-xSmx3(Al1-yGay512:Ce(0≦x<1、0≦y≦1、但し、Reは、Y、Gd、La、Luからなる群より選択される少なくとも一種の元素である。)等が好ましい。またYAG、LAG、BAM、BAM:Mn、CCA、SCA、SCESN、SESN、CESN、CASBN及びCaAlSiN3:Euからなる群から選択される少なくとも1種を含む蛍光体が使用できる。光源からの励起光と、この励起光における波長変換効率の良好な蛍光物質と、を組み合わせることによって、発光出力の高い発光装置を得ることができるとともに、種々の色味の光を得て、演色性の高い出射光を得ることができる。
ところで、波長変換部材7における、波長変換物質の配置密度は均一であることが好ましい。ただ、波長変換物質の分布領域を部分的に偏在させることもできる。例えば、半導体レーザ素子2aの光出射面13との対面側には波長変換物質が少なく、波長変換部材7の光出射面側には波長変換物質が多く含まれるよう偏在させることも可能である。光源である半導体レーザ素子2aと、波長変換物質とを離間させることにより、光源で発生した熱や高密度な光エネルギーを波長変換物質に伝達し難くして波長変換物質の劣化を抑制できる。
また、実施例1に係る半導体レーザ装置1において、波長変換物質は、2種類以上の蛍光体を混合させてもよい。即ち、Al、Ga、Y、La、Lu及びGdやSmの含有量が異なる2種類以上の(Re1-xSmx3(Al1-yGay512:Ce蛍光体を混合させて、RGBの波長成分を増やすことができる。また、CaAlSiBN等の黄〜赤色発光を有する窒化物蛍光体等を用いて赤味成分を増し、平均演色評価数Raの高い照明や電球色LED等を実現することもできる。具体的には、発光素子の発光波長に合わせてCIEの色度図上の色度点の異なる蛍光体の量を調整し含有させることでその蛍光体間と発光素子で結ばれる色度図上の任意の点を発光させることができる。
以上の蛍光体は、一層からなる発光層中に二種類以上存在してもよいし、二層からなる発光層中にそれぞれ一種類あるいは二種類以上存在してもよい。また、蛍光体は各層において均一に分散させることが好ましい。これによって、波長変換物質の部位によらず均一に波長変換を行い、ムラのない均一な混色光を得ることができる。
(ARコート)
また、波長変換部材7において、光源との対向面である受光側(図2における下側)にARコート層を備えることができる。ARコート層は光透過体5に装着されるARコート層と同様のものを使用できる。これにより、光源からの出射光が戻り光となるのを防止でき、半導体レーザ素子2aのライフ特性が向上する。さらに光損失を低減できるため、装置全体の光取り出し効率を上昇させることができる。
(拡散剤等)
また、波長変換部材7は、波長変換物質の他、粘度増量剤、光拡散物質、顔料、蛍光物質等、使用用途に応じて適切な部材を添加することもできる。光拡散物質として例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、二酸化珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、銀、および、これらを少なくとも一種以上含む混合物等を挙げることができる。これによって良好な指向特性を有する発光装置が得られる。同様に外来光や発光素子からの不要な波長をカットするフィルター効果を持たせたフィルター材として各種着色剤を添加させることもできる。
光拡散物質と、蛍光体等の波長変換物質を併用することで、半導体レーザ素子2a及び蛍光体からの光を良好に乱反射させ、大きな粒径の蛍光体を用いることによって生じやすい色ムラを抑制することができるので、好適に使用できる。また、発光スペクトルの半値幅を狭めることができ、色純度の高い発光装置が得られる。一方、1nm以上1μm未満の光拡散物質は、半導体レーザ素子2aからの光波長に対する干渉効果が低い反面、透明度が高く、光度を低下させることなく樹脂粘度を高めることができる。
(外側キャップ)
図2に示された外側キャップ6は、封止用キャップ4の外面側に封止用キャップ4と離間して構成され、外側キャップ6の底面領域でステム3aと、例えば抵抗溶接により接合される。また、外側キャップ6における、光透過体5を介した透過光を受光する領域には、外側キャップ6の厚み方向において内外と貫通した円筒状の第2貫通孔11が形成されてなる。この第2貫通孔11には波長変換部材7がシリコーン樹脂、セラミック、低融点ガラス等の接着材でもって装着され、第2貫通孔11を閉塞する。外側キャップ6は、波長変換部材7との接着性に優れ、さらに波長変換部材7等の熱源より伝導する熱を、効率良く外部へと放出可能な材質であれば、特に限定されない。また、波長変換部材7と熱膨張係数が等しい部材を用いることが好ましく、より具体的にはコバールを含有する部材が好ましい。このようにすれば、波長変換部材7と外側キャップ6との熱膨張係数の差に基づいて、波長変換部材7や外側キャップ6などに不良が発生することを防止することができ、歩留まりを向上させることができる。尚、波長変換部材7と外側キャップ6とを樹脂で配置する場合には、上記と同様の理由により、外側キャップ6には、当該樹脂と同じ材質の部材を用いることが好ましい。
外側キャップ6の材質として、具体的には上述した封止用キャップ4と同様の材質が挙げられ、実施例1ではSUSを使用した。これにより耐蝕性が高まる。また、図2に示された外側キャップ6は、波長変換部材7を上述した位置に固定支持でき、波長変換部材7の光の出射側18側(図2における上方向)へ光を誘導できる形状の第2貫通孔11に形成された内壁を有することが望ましい。これにより色ムラが低減され、光取り出し効率を向上させることができるからである。例えば、図2に示す外側キャップ6の第2貫通孔11は、封止用キャップ4と類似した円筒状に形成されているが、第2貫通孔11は波長変換部材7に対応した種々の形状とでき、具体的な形状としては実施例1の応用例として別途記載する。
(気密性及び放熱性)
上記の構造を有する半導体レーザ装置1によれば、封止用キャップ4の外面側に外側キャップ6備えた2重構造とすることで、封止領域12内の気密状態をさらに安定したものとできる。封止領域12内に搭載された半導体レーザ素子2aからの出射光は、光透過体5を透過し、さらに波長変換部材7へと進行することによって、透過光の少なくとも一部の光が波長変換される。これにより光源からの出射光と、波長変換された光との混色光を装置外へと放射することができる。つまり半導体レーザ素子2aのライフ特性を向上させると同時に、所望の波長を出射可能な発光装置とできる。さらに、光透過体5及び波長変換部材7において、指向性の高い半導体レーザ素子2aからの出射光のほぼ全てを透過できるに足りる径とすることで、照射される蛍光体の単位面積あたりの波長変換量を増大させることが可能となり、ひいては高輝度な光を装置外へと放出できる。
また、実施例1に係る半導体レーザ装置1では、図2に示すように、封止用キャップ4と外側キャップ6の両キャップが、共通のステム3aを土台として連接されており、両キャップ4、6は離間されて位置する。このようにキャップが2重構造をとることで、装置内の複数の熱源からの発熱を別経路で放熱できる。具体的に、装置の使用と共に発生する半導体レーザ素子2aからの発熱は、連接されるステム柱体9、ステム3a、または、これに加えて近傍する封止用キャップ4に伝導され、装置の外部へと放熱される。これにより半導体レーザ素子2aへの蓄熱を抑制でき、素子の特性及びライフ寿命を向上させることができる。一方で、装置の使用により発生する蛍光体からの発熱は、波長変換部材7を支持する外側キャップ6、ステム3aの順に伝導される。これにより、波長変換部材7内での蓄熱が抑止され、蛍光体の特性の低減を防止できる。一般的に蛍光強度は媒体の温度が高いほど弱くなる。これは温度の上昇につれて分子間衝突の増大、無輻射遷移失活によるポテンシャルエネルギー損失をもたらすためである。さらに、溶液の温度が上昇すると、蛍光スペクトルの波長に多少のずれを生ずることがある。したがって、熱源である素子及び蛍光体の放熱経路を枝分かれした2経路とし、熱源の近傍では伝熱経路を個別に設けることで、放熱効果をより向上させることができ、ひいては装置全体のライフ特性が上昇する。
なお、両者の熱源は実際的にステム3aを介して連接されているため、両者間の発熱が往来する可能性がある。ただ、伝導経路を枝分かれ構造とすれば、各熱源が専用の放熱経路を有することになるため放熱効果が増大する。加えて、1層目の封止キャップ4は気密封止を主要な目的としているため、光透過体5及びステム3aとの密着性を考慮した材質を優先的に選択すればよく、放熱効果はステム3aを経由して2層目の外側キャップ6によりカバーできる。よって2層構造とすることで、気密効果はもちろんのこと放熱効果も高まる。また、外側キャップ6及びステム3aの各々と、ステム3aとの固定方法としては、接着材や抵抗溶接を介する他、双方の接する面におけるYAG溶接が挙げられる。これにより、両者を容易に固定できる。
(光源)
実施例1の半導体レーザ装置1では、光源である半導体発光素子として青色系の半導体レーザ素子2aを使用した。この半導体レーザ素子2aは、n型半導体層とp型半導体層との間に活性層を形成し、この活性層が多重量子井戸構造、又は単一量子井戸構造をなすものであって、特にIII−V族窒化物半導体より形成されるのが好ましい。これにより指向性が高く一方向に光を導波しやすいレーザ光を得ることができる。つまり高効率に光を装置の外部へと取り出すことが可能となる。
半導体発光素子自体は、当該分野で公知の方法及び構造を有して作製されるいかなる半導体発光素子であってもよく、通常、基板上に半導体層が積層されて構成される。前記III−V族窒化物半導体から成る半導体レーザ素子の具体例としてはサファイア、SiC、GaN等の基板上に下地層としてノンドープAlxGa1-xN(0≦x≦1)から成る窒化物半導体を成長させ、その上にSiドープAlxGa1-xN(0<x<1)から成るn型コンタクト層(省略可能)、SiドープInxGa1-xN(0≦x≦1)から成るクラック防止層(省略可能)、ノンドープAlxGa1-xN(0≦x≦1)とSiドープGaNとから成る超格子構造であるn型クラッド層、GaNから成るn型ガイド層、井戸層ノンドープInxGa1-xN(0<x<1)と障壁層Siドープ又はノンドープのInxGa1-xN(0<x<1)とを有する多重量子井戸構造である活性層、MgドープAlxGa1-xN(0<x<1)から成るキャップ層、ノンドープGaNから成るp型ガイド層、ノンドープAlxGa1-xN(0≦x≦1)とMgドープGaNとから成る超格子構造であるp型クラッド層、MgドープGaNから成るp型コンタクト層を積層したものが挙げられる。さらに、この半導体レーザ素子には光導波路端面の反射面に酸化膜から成る光反射膜を有することで高反射率とできる。加えて、金属酸化膜を用いることもできる。
この他、光源の半導体発光素子2として発光ダイオードを使用することもでき、この場合は端面発光型のものが好適である。端面発光型ダイオードとは、発光ダイオードを構造面から分類した場合の一種で、半導体レーザと同じように活性層の端面から光を取り出すものをいう。これは、活性層の屈折率を高くして光導波作用を起こさせることで、端面から光を出力させることを可能にしている。このように出力面積を絞ることで、光の指向性を高め、波長変換部材7の単位面積あたりの受光量を増大させることができる。つまりは波長変換部材7でもって変換される単位面積あたりの光量が増加するため、総体的に装置から高輝度な出力光を得ることが可能となる。
(製造方法)
以下に実施例1に係る半導体発光装置1の製造方法の一例を図2を用いて示す。上記の方法で製造された半導体発光素子2は、ステム3aの上面の中央域に載置されたステム柱体9の一側面に、Au−Sn等の接着材を介して固定される。また、ステム3aの下面側には、外部電極と電気的に接続可能なリード8が連結されている。半導体レーザ素子2aはワイヤー等の導電部材を介して電気的にリード8と接続され、これにより外部電極から半導体レーザ素子2aへの電力供給が可能となる。
さらに、円筒状の封止用キャップ4の上面において、厚さ方向に貫通した第1貫通孔10が形成されており、この第2貫通孔11を閉塞するように接着材でもって光透過体5が装着される。封止用キャップ4は、半導体レーザ素子2aを包含するように、ステム3aと抵抗溶接により溶接される。この際、封止用キャップ4は、半導体レーザ素子2aからの出射光の光軸と、光透過体5との中心軸がほぼ一致するよう位置構成される。また、ステム3a及び封止用キャップ4により形成される内部空間は気密状態に維持されており、つまり半導体レーザ素子2aは両者により気密封止されてなる。
一方、上述の方法で作製された蛍光体は、無機材料等の固化可能なバインダを介して固められ、波長変換部材7に形成される。さらに、封止用キャップ4の径よりも大きい径を有する、略円筒状の外側キャップ6は、その上面において厚み方向に貫通した第2貫通孔11が形成されてなる。この第2貫通孔11に波長変換部材7が接着材でもって装着されることにより、第2貫通孔11が閉塞される。また、外側キャップ6は、封止用キャップ4の外側であって、封止用キャップ4を包含するように構成され、ステム3aとの接面領域において抵抗溶接されて連結される。この際、出射光の光軸と、波長変換部材7との中心軸がほぼ一致するよう位置構成される。
(応用例)
(波長変換部材)
また、波長変換部材7の形状は、波長変換部材7の光の出射側18方向(図2における上方向)へ導光できる形状とすることが望ましい。この具体的な形状を図6に示す。図6(a)〜(d)は、波長変換部材7の概略断面図である。図6(a)の波長変換部材7aの形状は円盤状であり、他の形状と比較して容易に形成できる形状であるため、歩留まりを向上させることができる。また、図6(b)に示す波長変換部材7bの形状は、光の出射側に凸となるドーム形状である。これにより光の出射側において全反射を生じ難くすることができ、光取り出し効率を向上させることができる。さらに、図6(c)の波長変換部材7cは球状である。このようにすれば、波長変換部材7cにおける光の出射側18での全反射のみならず、光の入射側19での全反射をも生じ難くできる。加えて、図6(d)に示す波長変換部材7dはレンズ形状であり、波長変換部材7dにおける光の出射側18及び入射側19での双方で全反射を抑制でき、反射・屈折光が半導体発光素子2側への戻り光となることを抑止できる。また、波長変換部材において、波長変換部材と空気との界面における屈折率差を考慮して、光の出射側18側の形状を適宜選択・加工することにより、集光・拡散等の波面制御が可能となる。
(反射膜)
なお、図6(a)’〜(d)’に図示される波長変換部材7a’〜7d’の断面概略図は、図6(a)〜(d)の波長変換部材7a〜7dにおいて、光の入射側19の面に反射膜22が形成されたものである。反射膜22を有することにより、波長変換部材へと進行した光が、半導体発光素子2側へと戻り光となることを一層抑止でき、すなわち、光取り出し効率をさらに向上させることができるため、光出力の増大につながる。
(外側キャップ)
また、図7(a)〜(g)は、外側キャップ6e〜6kにおいて、種々の形状の第2貫通孔11e〜11kを備える半導体レーザ装置の断面概略図である。ただし、この第2貫通孔11e〜11kに装着される波長変換部材の図示は省略されている。まず、図7(a)の外側キャップ6eにおける第2貫通孔11eは、光透過体5と近傍する貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1の孔よりも内径が大きい円柱状の孔11−2を形成する内壁を有している。このようにすれば、貫通孔連結部11−1と孔11−2の形状がともに円柱状となるため、外側キャップ6eの加工が容易となり、歩留まりを向上させることができる。また、貫通孔連結部11−1の内壁が構成する径の大きさは、少なくとも光透過体5の径の大きさを有するものとし、好ましくはほぼ同一とする。これにより、指向性を有する半導体発光素子2からの出射光が、第2貫通孔11e内に進行する際の光損失を低減しつつ、さらに出射側18へと効率良く導光できるため、光取り出し効率を向上させることができる。
また、図7(b)は、第2貫通孔の形状の他の例を示す図であり、ここで、外側キャップ6fにおける第2貫通孔11fは、貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1に向けて凸となる円錐台状の孔11−3を形成する内壁を有している。このようにすれば、図7(b)に示すように、孔11−3の側面の断面形状が、貫通孔連結部11−1から貫通孔連結部11−1の反対側に向けて広がるテーパ状となるため、波長変換部材7から出射して孔11−3の側面に当たった光を、貫通孔連結部11−1の反対側に向けやすくなり、光取り出し効率を向上させることができる。
また、図7(c)は、第2貫通孔の形状の他の例を示す図であり、ここで、外側キャップ6gにおける第2貫通孔11gは、貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1の孔よりも内径が大きい円柱状の孔11−4を形成する内壁と、円柱状の孔11−4の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1に向けて凸となる円錐台状の孔11−5を形成する内壁と、を具備している。このようにすれば、図7(b)に示した場合と同様に、孔11−5の側面の断面形状が、貫通孔連結部11−1から貫通孔連結部11−1の反対側に向けて広がるテーパ状となるため、光取り出し効率を向上させることができる。また、波長変換部材7は、円錐台状の孔よりも、円柱状の穴の方が安定的に配置できるため、貫通孔連結部11−1よりも径が大きい円柱状の孔11−4を備える場合には、波長変換部材7が不安定に配置されることに伴う歩留まりの低下を抑えることができる。
また、図7(d)は、第2貫通孔の形状の他の例を示す図であり、ここで、外側キャップ6hにおける第2貫通孔11hは、貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1に向けて凸となる第1の円錐台状の孔11−6を形成する内壁と、第1の円錐台状の孔11−6から連続し、貫通孔連結部11−1の孔よりも内径が大きい円柱状の孔11−7を形成する内壁と、円柱状の孔11−7の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1に向けて凸となる第2の円錐台状の孔11−8を形成する内壁と、を具備している。このような形状を有する第2貫通孔11hであれば、いったん第2貫通孔11h内に進行した光を、円錐台状の孔11−6の側面でもって反射・屈折させることで、光の進行方向を出射側18(図7(d)における上方)へと導光できるため、再び光透過体5側へと戻り光となることを抑止できる。つまり、光取り出し効率を向上させることができる。
また、図7(e)は、第2貫通孔の形状の他の例を示す図であり、ここで、外側キャップ6iにおける第2貫通孔11iは、貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1に向けて凸となるドーム形状の孔11−9を形成する内壁を有している。このようにすれば、ドーム形状の孔11−9の側面における貫通孔連結部11−1側の部分が曲面となるため、孔が円錐台状である場合と比較して、孔の貫通孔連結部11−1に近い側面で反射する光のより多くを、出射側18へと向けることが可能となる。なお、ドーム形状の孔11−9における貫通孔連結部11−1と反対側の部分は、断面がテーパ状となる形状(貫通孔連結部11−1側に向けて凸となる円錐台状であるが、凸の先端部分が球面状である形態)にすることもできる。この場合は、ドーム形状の孔11−9における貫通孔連結部11−1に近い側面と遠い側面の双方の側面において、光を、貫通孔連結部11−1とは反対側の部分に反射させやすくできる。
また、図7(f)は、第2貫通孔の形状の他の例を示す図であり、ここで、外側キャップ6jにおける第2貫通孔11jは、貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1の孔よりも内径が大きい円柱状の孔11−10を形成する内壁と、円柱状の孔11−10の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1に向けて凸となるドーム形状の孔11−11を形成する内壁と、を具備する。これにより、第2貫通孔の内壁で反射する光のより多くを、出射側18へと導光でき、さらに円柱状の孔11−10に波長変換部材7を安定的に配置することができる。
また、図7(g)は、第2貫通孔の形状の他の例を示す図であり、ここで、外側キャップ6kにおける第2貫通孔11kは、貫通孔連結部11−1に形成された孔の内壁から連続し、貫通孔連結部11−1の孔よりも内径が大きい第一の円柱状の孔11−12を形成する内壁と、第一の円柱状の孔11−12の内壁から連続し、第一の円柱状の孔よりも内径が大きい第二の円柱状の孔11−13を形成する内壁と、を具備する。このようにすれば、第一の円柱状の孔11−12に波長変換部材7を安定的に配置することができる。
(波長変換部材と外側キャップの接合方法)
さらに、図7に示す外側キャップ6e〜6kにおける第2貫通孔11e〜11k内には、図6に示す波長変換部材7a〜7d、7a’〜7d’が、任意の組み合わせにより装着できる。一例として、図7(a)に示される外側キャップ6e内に、図6(a)の波長変換部材7aが装着される際の取り付け方法を図8を用いて説明する。図8(a)の外側キャップ6eにおいて、波長変換部材7aを、第2貫通孔11eに装着させる際には、まず第2貫通孔11e内に低融点ガラス(または樹脂)23を挿入する。続いて波長変換部材7aを低融点ガラス(または樹脂)23に密着させるよう第2貫通孔11e内に装着させることにより、波長変換部材7aを外側キャップ6eに固定することができる。
また、低融点ガラス(または樹脂)23は、上面からの平面視において、少なくとも、光透過体5の周縁よりも外側に位置し、つまり低融点ガラス(または樹脂)23が光透過体5と重ならない形状に形成される。これにより、波長変換部材7aと低融点ガラス(または樹脂)との界面に光が入射し、所望しない方向に光が屈折されるのを制御することができる。具体的に、図8(a)の外側キャップ6eでは、円柱状の孔11−2の底面であって、貫通孔連結部11−1と孔11−2との内径差領域に低融点ガラス(または樹脂)23が挿入されている。ただ、このようにして、低融点ガラス(または樹脂)23を所望の形状に維持しつつ、波長変換部材7aを第2貫通孔11e内に配置するには、相当の精度が要求される。
そこで、図8(b)に示すように、波長変換部材7aにおける光の出射側18に低融点ガラス(または樹脂)23を設けて、波長変換部材7aを固定することもできる。このようにすれば、波長変換部材7aを外側キャップ6eに挿入した後に、低融点ガラス(または樹脂)23を外側キャップ6eに挿入して所望の形状とし、外側キャップ6eに固定できるため、低融点ガラス(または樹脂)23を所望の形状に加工しやすい。また、この場合、低融点ガラス(または樹脂)23の加工に要する精度も、比較的容易に満たすことができるため、歩留まりを向上させることができる。例えば、図8(b)では、低融点ガラス(または樹脂)23が、波長変換部材7aの面における、光の出射側18の周縁領域に設けられている。すなわち、波長変換部材7aの径の中心部分における低融点ガラス(または樹脂)23の量を低減でき、さらに、光取り出し効率を向上させることができる。低融点ガラス(または樹脂)23を波長変換部材7aの周縁領域に設置する方法としては、波長変換部材7aにおける光の出射側18の面に、円盤状の低融点ガラス(または樹脂)23装着させ、さらに熱を加える。これにより、低融点ガラス(または樹脂)23が、表面張力によって波長変換部材7aの周縁に引き寄せられ、外側キャップ6eにおける第2貫通孔11eの内壁と、波長変換部材7aとを容易に固定することができる。
また、図8(c)の半導体レーザ装置においては、波長変換部材7aの光の出射側18に設けられた低融点ガラス(または樹脂)23が、外側に中央凸となるドーム形状に形成されている。このようにすれば、半導体発光素子2から出射した光が、低融点ガラス(または樹脂)23の光の出射側18の面で全反射すること抑えることができるため、光取り出し効率を上げることができる。
さらに、図8(d)の半導体レーザ装置では、波長変換部材7aが融着25によって外側キャップ6eに固定されている。このようにすれば、波長変換部材7aと外側キャップ6eとの固定を、低融点ガラス(または樹脂)23を使用する場合よりも容易且つ高精度に行うことができるため、歩留まりを向上させることができる。また、波長変換部材7aを融着25によって外側キャップ6eに固定する場合は、波長変換部材7aの一部または全部が低融点ガラス(または樹脂)23によって覆われるということがないため、半導体発光素子2から出射された光が低融点ガラス(または樹脂)23によって遮られるということがなく、光取り出し効率を向上させることができる。
また、図8(e)の半導体レーザ装置では、波長変換部材7aの融着が高温融着25´である。高温融着25´で波長変換部材7aを外側キャップ6eに固定した場合、波長変換部材7aが膨張する。その結果、例えば円盤状の波長変換部材7aはレンズ状となる。このようにすれば、波長変換部材7aにおいて、光の出射側18の部分での全反射のみならず、半導体発光素子2側である光の入射側19についても全反射を生じ難くすることができる。
さらに、図8(f)の半導体レーザ装置では、波長変換部材7aが、融着25によって外側キャップ6eに固定されており、かつ、波長変換部材7aの光の出射側18に、外側に凸のドーム形状である低融点ガラス(または樹脂)23が設けられている。このようにすれば、波長変換部材7aを容易に外側キャップ6eに固定することができると同時に、波長変換部材7aをレンズ状とすることなく、波長変換部材7aの光の出射側18側における全反射を低下させることができ、レンズ状とするために必要とした高温融着25’における温度制御を不要とすることができる。
半導体発光装置の一例として、実施例2にかかる半導体レーザ装置を図9及び図10に示す。図9の半導体レーザ装置1bは、図1及び図2に示す半導体レーザ装置1における封止用キャップ4及び外側キャップ6の、一部の形状及び機能を異とした以外は同様の構成であり、したがって同一部材には同一の番号を付して説明を適宜省略する。また、図9は半導体レーザ装置1bの一部が切断された斜視図であり、図10は図9のV−V’線における断面模式図である。実施例2の半導体レーザ装置1bにおいて、実施例1と同様、封止用キャップ4b及びステム3aで構成される内部空間は、両者の接合により機密封止状態である。ただ、図9及び図10に示すように、封止用キャップ4bは、ステム3aとの接合領域において、つまり封止用キャップ4bの底面域において、略円筒状の胴部より外側へ約直角に差し出た鍔領域14を有する。これによりステム3aとの接触面積が大きくなり、両者の接合性がより高まる。さらに封止用キャップ4bの表面面積が増大するためヒートシンクの効果もより増大する。つまり封止用キャップ4bの主な機能である、封止領域12の気密性、及び放熱性の効果をさらに高めることができる。封止用キャップ4bの底面域における差し出し量、つまり鍔領域14の径は特に限定しないが、図9及び5における半導体レーザ装置1bでは、外面側に被覆される外側キャップ6bの径よりも小さい量、つまり外側キャップ6bに接触しない程度とした。これにより半導体レーザ素子及び蛍光体の両者の熱源を伝導する放熱経路を別構成とでき、放熱効果が高まる。
また、外側キャップ6bにおいても、ステム3aとの接合領域である底面域に、略円筒状の胴部より外側へ略直角に折曲した鍔領域14bを有する。これにより、蛍光体及び半導体レーザ素子からの放熱を高めることができる。外側キャップ6bにおける鍔領域14bの径は特に限定されないが、突出量を増大させればステム3aとの接触面積が増加するため両者の結合が安定する。また、外側キャップ6bの表面積も増大するため放熱性が高まる。例えば図11に示すように、外側キャップ6bの鍔領域14bにおける端面が、ステム3aの端面と同一面になるよう鍔領域14bを延伸し、放熱性を向上させることもできる。
(Agメッキ)
また、図12に示すように封止用キャップ4bの外面側には、反射層15を備えることができる。反射層15は、少なくとも半導体レーザ素子2aからの出射光を透過可能な面、つまり図における上部の略環状面16の外面側に備えられる。ただ、封止用キャップ4bの外面側及び外側キャップ6bの内面側すべてに反射層15を有することもできる。これにより、光源からの出射光が光透過体5を介して波長変換部材7に進行し、波長変換部材7内に含有された蛍光体でもって反射され、光が封止用キャップ4b側へと導光された場合でも、反射層15でもって再び波長変換部材7側へと進行方向を矯正できる効果を奏する。すなわち装置内での光損失を低減できる。実施例2では反射層15としてAgのメッキ層を形成した。Agは300nm以上、特に365nm以上の波長を有する光を好適に反射する。例えば実施例2においてはYAG蛍光体により波長変換された470〜800nmの波長を有する光を選択的に反射できるため、概蛍光体を有する半導体レーザ装置では好適に使用できる。
実施例3に係る半導体発光装置の一例として半導体レーザ装置1cを図13に示す。図13に示す半導体レーザ装置1cの断面模式図は実施例1及び実施例2に係る半導体レーザ装置1、1bと比して、封止用キャップ4、4b及び外側キャップ6、6bの形状及び機能を異とした以外は同様の構成であり、したがって同一部材には同一の番号を付して説明を適宜省略する。図13の半導体レーザ装置1cにおける封止用キャップ4cは、実施例2に係る半導体レーザ装置1bの封止用キャップ4bと同様の形状であり、すなわち、その底面領域で外側に略直角に差し出た鍔領域14cを有する。さらに外側キャップ6cは筒形状をなしており、その内面は封止用キャップ4cの外面と連結されてなる。つまり外側キャップ6cは封止用キャップ4cと接して被覆する構造となる。ただ、実施例1及び実施例2と同様、光透過体5及び波長変換部材7は離間して位置する。
また、図13に示すように外側キャップ6cは、封止用キャップ4cの所定の高さより上面領域のみを被覆しており、外側キャップ6cの非被覆領域では、封止用キャップ4cが露出している。換言すれば、外側キャップ6cの底面領域はステム3aと連結されず離間されており、この離間領域に封止用キャップ4cの鍔領域14cが位置する。つまり、実施例3に係る半導体レーザ装置1cにおいて、封止用キャップ4c及び外側キャップ6cが面での接触領域を有する点、加えて、封止用キャップ4cの少なくとも一部が外面側に露出領域17を有する点で、実施例1及び実施例2と異なる。
上記の構造を実現するため、ステム3aと封止用キャップ4cとの連結は抵抗溶接にて施行される。さらに、封止用キャップ4と外側キャップ6cはYAGレーザ溶接にて連結される。ただ、両キャップの溶接領域において、図12に示したようにAg製の反射層15を有する場合、レーザ光がAgによって反射されてしまい両キャップの連結度が低下する虞がある。これを防止するため、両キャップの接合面にYAGレーザが吸収するような材料を被覆させるのが好ましい。或いはAgを吸収可能なエキシマレーザ等のレーザを使用できる。
上記の構造より、光源である半導体レーザ素子2aより発生した熱が封止用キャップ4cに伝導した場合、露出領域17にて直接外気へと放熱できるため放熱効果が高まる。また、熱源である蛍光体より発生する熱は、外側キャップ6cに伝導し放熱される。図13に係る半導体レーザ装置1cでは、封止用キャップ4cと外側キャップ6cとが面での接触領域を有するため、両熱源からの発熱は両キャップ4c、6cを往来可能であるが、各熱源に近傍する各キャップが、各々外部に露出されているため、放熱効果を高めることができる。
さらに、封止用キャップ4cの鍔領域14cを延伸させることで外部への露出領域17を増大させることもできる。例えば図14に示す半導体レーザ装置1dでは、鍔領域14cの外側端面をステム3aの外側端面と同一面とすることで、封止用キャップ4の外部への露出面積を増大させている。これによりさらに放熱効果を奏することができる。
また、実施例4に係る半導体発光装置の一例として、半導体レーザ装置1eの断面模式図を図15に示す。図15の半導体レーザ装置1eにおいて、封止用キャップ4c及び外側キャップ6dは、実施例2と同様、鍔領域14d、14eを有する。また、封止用キャップ4の鍔領域14d上には外側キャップ6dが載置されてなり、両鍔領域14d、14eは面接触してなる。ただ、封止用キャップ4cの鍔領域14dの径は、外側キャップ6dの鍔領域14eの径よりも大きい。例えば図15に示す半導体レーザ装置1eにおいて、封止用キャップ4cの鍔領域14dの周縁は、ステム3aの周縁と同一面であって、外側キャップ6dの鍔領域14eの周縁よりも外側に位置する。すなわち封止用キャップ4cの鍔領域14dにおいて、その少なくとも一部は外面に露出してなる。また、両キャップ4c、6dは鍔領域14d、14eのみが抵抗溶接によって連結しており、環形状をなす両キャップの胴部及び上面では離間される。加えて外側キャップ6d及び封止用キャップ4cも抵抗溶接にて連結される。
上記の構造を有する半導体レーザ装置1eであれば、封止用キャップ4cの鍔領域14cの径を大きくすることで、封止領域12の気密性及びステム3aとの密着性が高まる効果に加えて、封止用キャップ4cの一部が外部へ露出されているため高い放熱効果が得られる。このように封止用キャップの高い放熱効果を得るために、封止用キャップの底部を外部に露出させようとすれば、実施例3では、外側キャップ6cの底部をステム3aと接着させず、封止用キャップ4cの曲面にて装着させることより上部へと浮かした構造とした。このキャップ同士の連結はYAGレーザ溶接にて施される。一方で実施例4の半導体レーザ装置1eであれば、両キャップ4c、6dとも抵抗溶接で連結可能であり、溶接方法が統一されるため製造工程を簡略化できる。さらに、封止用キャップ4cとステム3aとの連結において、外側キャップ6dが封止用キャップ4cの上面より下方側へと加圧接着することで、封止用キャップ4cとステム3aとの連結がさらに強固となり、接着が安定する。つまり封止領域12の気密封止性が一層高まり、半導体レーザ素子2aのライフ特性が向上する。
本発明の半導体発光装置は、車載用のヘッドライト、プロジェクター用の光源等に好適に利用できる。
実施例1に係る半導体レーザ装置を示す斜視図である。 図1のII−II’線における断面模式図である。 実施例1に係る別の半導体レーザ装置を示す断面模式図である。 実施例1に係る別の半導体レーザ装置を示す断面模式図である。 実施例1に係る半導体レーザ装置の一部拡大断面図である。 実施例1の応用例に係る波長変換部材の概略断面図である。 実施例1の応用例に係る半導体レーザ装置の断面概略図である。 実施例1に係る外側キャップと波長変換部材との接着方法を示す説明図である。 実施例2に係る半導体レーザ装置を示す一部断面斜視図である。 図9のV−V’線における断面模式図である。 実施例2に係る別の半導体レーザ装置の断面図である。 実施例2に係る別の半導体レーザ装置の断面図である。 実施例3における半導体レーザ装置を示す断面模式図である。 実施例3における別の半導体レーザ装置を示す断面図である。 実施例4における半導体レーザ装置を示す断面模式図である。 従来の照明用光源装置を示す平面図である。
1、1b、1c、1d、1e、1f、1g…半導体レーザ装置
2…半導体発光素子
2a…半導体レーザ素子
3、3b、3d…支持体
3a…ステム
4、4b、4c、4d…封止用キャップ
5、5a、5b、5c、5d…光透過体
6、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h、6i、6j、6k…外側キャップ
7、7a、7b、7c、7d、7a’、7b’、7c’、7d’…波長変換部材
8…リード
9…ステム柱体
10…第1貫通孔
11、11e、11f、11g、11h、11i、11j、11k…第2貫通孔
11−1…貫通孔連結部
11−2、11−3、11−4、11−5、11−6、11−7、11−8、11−9、11−10、11−11、11−12、11−13…孔
12…封止領域
13…光出射面
14、14b、14c、14d、14e…鍔領域
15…反射層
16…封止用キャップの環状面
17…封止用キャップの露出領域
18…光の出射側
19…光の入射側
20、20b…ARコート層
21…ガラス層
22…反射膜
23…低融点ガラス(または樹脂)
25、25’…融着
100…照明用光源装置
101…半導体レーザ素子
102…ヒートシンク
103…拡散レンズ
104…蛍光体
105…真空ガラス管

Claims (13)

  1. 半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を固定可能な支持体と、
    前記半導体発光素子からの出射光を透過する、蛍光体を含まない光透過体と、
    前記支持体に固定され、前記光透過体を支持する封止用キャップと、
    前記封止用キャップの外側に配置され、前記光透過体より透過された透過光の少なくとも一部を波長変換可能な、蛍光体を分散させてなる波長変換部材と、
    前記波長変換部材を、前記光透過体と離間させかつ対向させた位置に支持する外側キャップと、
    を有しており、
    前記封止用キャップ及び前記外側キャップは、前記支持体と熱伝導状態に固定されてなることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 半導体発光素子と、
    少なくとも一部を開口しており、前記半導体発光素子を固定可能な支持体と、
    前記支持体の開口部分を閉塞するように前記支持体と固定される封止用キャップと、
    前記支持体又は前記封止用キャップに固定され、前記半導体発光素子からの出射光を透過する、蛍光体を含まない光透過体と、
    前記支持体又は前記封止用キャップの外側であって、前記支持体上に固定され、前記光透過体より透過された透過光の少なくとも一部を波長変換可能な、蛍光体を分散させてなる波長変換部材と、
    前記波長変換部材を、前記光透過体と離間させかつ対向させた位置に支持する外側キャップと、
    を有しており、
    前記封止用キャップ及び前記外側キャップは、前記支持体と熱伝導状態に固定されてなることを特徴とする半導体発光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体発光装置であって、
    前記波長変換部材が、ガラス、SiO2、AlN、ZrO2、SiN、Al23、GaNの少なくとも一種を含む無機材料をバインダにして、蛍光体を固めたものであることを特徴とする半導体発光装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記光透過体の中心軸は、前記半導体発光素子からの出射光の光軸と略同一であり、
    前記中心軸上に、前記波長変換部材が配置されることを特徴とする半導体発光装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記波長変換部材の径の最大値は、
    Figure 0005233172
    (Aは、光進行方向と略直交する方向であって、波長変換部材7の断面における径の最大値である。Lは、半導体発光素子と波長変換部材までの距離である。Rは、半導体発光素子からの出射光の広がり角である。)
    の範囲にあることを特徴とする半導体発光装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記封止用キャップの外面と、前記外側キャップの内面とが接触領域を有することを特徴とする半導体発光装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記封止用キャップ及び前記外側キャップの少なくとも一方のキャップにおいて、端部には前記支持体と略平行で且つ外側に折曲させた鍔領域が形成されており、
    前記鍔領域と前記支持体は固定されてなることを特徴とする半導体発光装置。
  8. 請求項7に記載の半導体発光装置であって、
    前記封止用キャップにおける前記鍔領域が前記支持体と連結されており、
    前記外側キャップは、前記封止用キャップの鍔領域の外面側と接触しており、
    前記封止用キャップの鍔領域は、前記支持体及び前記外側キャップに狭着され、かつ前記鍔領域の少なくとも一部は外部に露出しており、
    前記封止用キャップの鍔領域と、前記支持体との連結領域は、前記鍔領域と前記外側キャップとの接触領域よりも大きいことを特徴とする半導体発光装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記光透過体が、レンズ状であることを特徴とする半導体発光装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記半導体発光素子は、360nm乃至800nmに発光ピーク波長を有する半導体レーザ素子若しくは端面発光型LEDであることを特徴とする半導体発光装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記蛍光体は、LAG、BAM、BAM:Mn、YAG、CCA、SCA、SCESN、SESN、CESN、CASBN及びCaAlSiN3:Euからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする発光装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記光透過体または前記波長変換部材における少なくとも光出射面側の表面が、高低差を有するよう加工されていることを特徴とする半導体発光装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一に記載の半導体発光装置であって、
    前記光透過体または前記波長変換部材において、フィラーを含有することを特徴とする半導体発光装置。
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