JP5435358B2 - 電子写真方式の画像形成装置における現像装置 - Google Patents
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Description
なお、上記シール部材は具体的にはGシール(断面G型のリップシール)であるが、断面U型、V型のリップシールも同等なものとして使用可能である(以下これをGシール)という。
現像装置の側板10aに対して右側が現像装置の内部であり、左側が現像装置の外部である。そして、パドル軸23の先端部23bの先端にギア付きのジョイント(図示せず)を取付け、当該ジョイントを介して現像駆動モータを連結している。
また、特許文献4および特許文献5に、軸受けに現像剤が進入することを防止するために磁性体リング(磁石部材)を設けたことが記載されている。そして、特許文献5に、逆巻きスクリュが記載されている。
また、特許文献4および特許文献5の構成では、磁石リングはスクリュと磁力線で現像剤をシールさせているため、摩擦熱による影響が避けられないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、軸封部に現像剤の侵入を効果的に防止し、良好な画質を得ることが可能な現像装置を提供する。
トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を攪拌しながら搬送するスクリュを備え、前記スクリュを囲むハウジングを備え、前記スクリュ端部に隣接して軸封部と軸受けとによる軸受け部を備え、上記軸封部がスクリュ側のGシールと軸受け側のGシールとを有し、前記スクリュ側のGシールと軸受け側のGシールとの間の空間にグリスが充填されている、電子写真方式の画像形成装置における現像装置において、前記スクリュ端部と前記軸封部との間においてスクリュ軸に円盤状のフランジを備え、前記スクリュ軸が前記フランジの中心を通るように前記フランジが配置され、当該フランジの前記スクリュの軸の方向と直交する面にシート状磁石を備えており、前記フランジの径方向側面の外周に対向してハウジング内面に磁石のリングである磁性体リングを備えていることを特徴としている。
要するに、スクリュ端部に備えられたフランジと、当該フランジに貼り付けされたシート状磁石と、軸受け部、フランジおよびスクリュ等を囲むハウジングを備え、フランジ外周に対向するハウジング内面に磁性体リングを備えている。そして、フランジと磁性体リングとの間のギャップに磁力で現像剤を捕捉し、捕捉された現像剤による強固なシールが形成され、Gシール近傍への現像剤の流れが阻止されて、Gシールに対して現像剤から圧力がかかることを効果的に回避することが特徴である。
この発明の実施例を説明する前に、その背景となる画像形成装置全体の構成について説明する。
図1において、50は画像形成装置としてのプリンタ、51yはイエロー色の画像を作像する作像部、51mはマゼンタ色の画像を形成する作像部、51cはシアン色の画像を形成する作像部、51kは黒色の画像を形成する作像部、52は前述の4色の画像が一時的に転写される中間転写体、各色の作像部は4色とも同様の構成となっている。代表例としてイエロー色作像部51yについて説明すると、53は画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム54上に照射する露光部、54は像担持体としての感光体ドラム、56は感光体ドラム54上に形成された静電潜像を現像する現像装置、58は感光体ドラム54上に形成されたトナー像を被転写材Pに転写する1次転写部、59は感光体ドラム54上の未転写トナーを回収するクリーニング部、61〜63は転写紙等の被転写材Pが収納された給紙部、64は被転写材(印刷用紙)P上の未定着トナーを定着させる定着部、90はクリーニング部59や2次転写部60で回収された廃トナーを収納する廃トナーボトル、1はトナーボトルである。
まず、作像部51yにて、画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム54は、図中の反時計方向に回転しており、まず、帯電部55との対向位置でその表面が一様に帯電される。そして、帯電部55で帯電された感光体ドラム54表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、この位置で画像情報に対応した静電潜像が形成される。
その後、潜像が形成された感光体ドラム54表面は、現像装置56との対向部に達する。そして、現像装置56によって、感光体ドラム54上の潜像が現像される。詳しくは、現像装置56内のトナーは、トナーホッパ(図には省略されている)から供給されたトナーとともに、撹拌ローラによってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに現像ローラ上に供給される。その後、現像ローラ上に担持されたトナーは、ドクターブレードの位置を通過した後に、感光体ドラム54との対向位置に達する。そして、その対向位置でトナーは感光体ドラム54表面に形成された静電潜像に付着する。
その後、現像装置56で現像された感光体ドラム54表面は、1次転写部58との対向部に達する。そして、この位置で、中間転写体52上に感光体ドラム54上のトナー像が転写される。このとき、感光体ドラム54上には、中間転写体52に転写されない未転写トナーが僅かに残存する。そして、1次転写部58を通過した未転写トナーを有する感光体ドラム54表面は、クリーニング部59との対向部に達し、感光体ドラム54に当接するクリーニングブレードにより、未転写トナーがクリーニング部59内に回収される。なお、クリーニング部59で回収されたトナーは、廃トナーとして、廃トナー搬送経路(図示略)を経て廃トナーボトル90に向けて搬送される。
まず、プリンタ50の複数の給紙部61,62,63のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される。例えば、上段の給紙部61が選択されると、給紙部61に収納された被転写材Pの1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。その後、搬送経路Kを通過した被転写材Pは、レジストローラの位置に達し、被転写材Pは、中間転写体52上のトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、2次転写部60に向けて搬送される。
そして、転写工程後の被転写材Pは、2次転写部60の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部64に達する。そして、この位置で、被転写材P上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の被転写材Pは、出力画像としてプリンタ50から排出される。このようにして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次いで、図2を参照して、現像装置56における現像剤の流れを説明する。
現像装置56の内部にはトナーとキャリアからなる現像剤を搬送し攪拌する搬送部材(スクリュ)と、現像剤を画像形成領域に供給して生鮮潜像を現像する機能を備えた現像部を備えている。図中の矢印によって現像剤の搬送経路、すなわち流れを示している。
供給スクリュ71内の現像剤は、図2に示すA端側からB端側に搬送され、供給スクリュ71から現像ローラ74に供給される。供給スクリュ71内の現像剤の大部分は現像ローラ74に供給されるが、現像ローラ74に供給されずに余分となった一部が回収スクリュ72に搬送される。
なお、上記攪拌スクリュ73は現像剤の循環を考えた場合、必ず一定周期毎に全ての現像剤をB端からA端にかけて通過搬送するものであり、トナー補給やトナー濃度の検知手段が備えられている。
単位時間当たりの印刷量が多く求められるプリンタにおいては、現像機52による単位時間当たり現像量が多いときは、必然的に搬送部材たるスクリュの回転軸(スクリュ軸)の回転速度が高速になる。
スクリュの回転軸はその端部が転がり軸受けで支承されているが、高速回転しても支障がない(摩擦熱による発熱、回転抵抗の増大など)ように、軸受け及びその軸封部を工夫する必要がある。
実施例1の軸受け部76は、軸受け78と軸封部85(Gシール83a,83bによる軸封部)によるものである。
図2に示す現像装置の供給スクリュ71、回収スクリュ72、攪拌スクリュ73の各々スクリュ端部においてはスクリュ80の終端に補助スクリュ(実施例1では逆搬送スクリュ)81を備え、その先にフランジ(円盤)75を備えている。フランジ75はスクリュ80の軸がフランジ75の中心を通るように配置されている。フランジ75は軸封部85へ向かう現像剤の流れに対する遮蔽板であり、その外周とハウジング82の内面の間にギャップgがある。そして、フランジ75はハウジング82に対して非接触型のシール板である。
フランジ75はスクリュ80と同速度で回転しており、スクリュ80で矢印C方向に現像剤が搬送され、矢印D方向に排出されている。この状態で、スクリュ80側から軸封部85への現像剤の流れがフランジ75に衝突して止められ、さらにシート状磁石77と磁性体リング79間との磁力によって捕捉される。フランジ75に現像剤が衝突しても、その現像剤がシート状磁石77と磁性体リング79の磁力で引っ張られてその動きが抑制され、擬似的に粘度の高い流体のような動きになる。そのため、現像剤をシールすることができ、軸受け部76側への現像剤が流入することが防止できる。
図3では主たる現像剤の流れ方向(矢印C方向)から見てフランジ75の裏側(軸封部85側)にシート状磁石77を備えているが表側に磁石77を備えても、同様の効果が得られる。
磁性体リング79とフランジ75との間のギャップgの大きさgaは1.2〜0.9mmの範囲で適宜に設定される。
したがって、上記ギャップg内に捕捉された現像剤によるシール性が不足しない程度にするのが好ましい。
実施例1において、フランジ75外周のギャップgの大きさgaを0.4〜2.0mmの範囲で数段階に違えて設定し、その結果について、「現像剤中に凝集体の発生があるか」と「トナーシール近傍(シート状磁石77の中心付近)に現像剤が流入しているか」を観察した。その結果は図7のとおりである。なお、凝集体の発生の有無は印刷中に白抜けとして不具合が生じるか否かで確認し、また、現像剤に対するシール効果は、実際に動作終了後に装置を分解して、現像剤が溜まっているかを調査した。この調査により良好と判断されるものは、多少の現像剤の飛散によるスクリュ軸端部の汚れがあるものでも、そのスクリュ軸端部の地肌部分が確認できる状態であった。
実施例2は、軸受け部76の近傍において現像剤が投入され(矢印D’)これがスクリュ80’で軸受け部76から遠ざかる方向(矢印F)に搬送されるもので、多量に投入されたとき現像剤が山積になって軸受け部76へ向かって押し寄せる可能性がある構造のものにこの発明を適用した例であり、実施例1とはそのスクリュの搬送方向が反対方向であって現像剤の流れの経路が相違している。そして、実施例2では、補助スクリュ81による搬送方向がスクリュ80’による搬送方向が一致している。
実施例2について説明する前に、実施例2の技術的背景を参照して説明する。
図5は従来のスクリュに特許文献1の軸受け部を単純に適用した例である。
この従来例における軸受け部76は、軸受け78と軸封部85(第1のGシール83a,第2のGシール83bによる軸封部)を備えており、矢印D’方向からハウジング82に投入された現像剤がスクリュ80’によって矢印F方向に搬送され、軸受け部76のGシール83から遠ざける方向に押しやられる。
印刷速度が高速であるなどのために、単位時間当たり投入量が増大すると、スクリュ80’によるF方向の搬送速度が高速になる。そして、この場合は、スクリュ軸の回転速度が高速になり、第1、第2のGシール83a,83bのリップとの摺擦による摩擦熱の発生が顕著であるので、第1のGシール83aとスクリュ80の軸端部との摺動部に現像剤が進入するとトナーの凝集が生じる可能性が高くなり、凝集したトナーの混入による印刷画質の低下を生じる可能性が高くなる。
補助スクリュ81の搬送方向は主たるスクリュ80’の搬送方向と同じである。すなわち、実施例2のスクリュ80’の螺旋方向が実施例1のスクリュ80とは反対方向であり、スクリュ80’による搬送方向(矢印F方向)が、補助スクリュ81の搬送方向と一致している。そして、隣接するスクリュから矢印D´方向から溢れるような勢いで流入してくる現像剤が、スクリュ80’の端部で山積みされるほどに多量であっても、補助スクリュ81によってフランジ75から押し離されるので、フランジ75の外周と磁性体リング79との間のギャップgに侵入することは回避される。このため、フランジ75と磁性体リング間の磁力で捕捉された現像剤によるシールによるシール効果が高く、第1のGシール83aへの現像剤の侵入が確実に防止される。
また、図5の構成(特許文献1に記載の構成)に、現像剤の流れの流路を遮断し現像剤が勢い良く流れ込まないようにするためのフランジ75および円形のシート形状であるシート状磁石77を設けた構成に加えて、スクリュの一部のピッチを他のスクリュのピッチより狭くして、磁性体リングをフランジの外周に設ける構成にする(例えば、図3の構成に磁性体リング79を設ける)ことで、より現像剤をシールする効果が高まる。
それゆえ、軸受部に現像剤が浸入することを防ぐことができる。
71:供給スクリュ
72:回収スクリュ
73:攪拌スクリュ
74:現像ローラ
75:フランジ
76:軸受け部
77:シート状磁石
78:軸受け
79:磁性体リング
80:スクリュ
81:補助スクリュ
82:ハウジング
83:Gシール
83a:第1のGシール
83b:第2のGシール
85:軸封部
Claims (5)
- トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を攪拌しながら搬送するスクリュを備え、
前記スクリュを囲むハウジングを備え、
前記スクリュ端部に隣接して軸封部と軸受けとによる軸受け部を備え、
上記軸封部がスクリュ側のGシールと軸受け側のGシールとを有し、前記スクリュ側のGシールと軸受け側のGシールとの間の空間にグリスが充填されている、電子写真方式の画像形成装置における現像装置において、
前記スクリュ端部と前記軸封部との間においてスクリュ軸に円盤状のフランジを備え、前記スクリュ軸が前記フランジの中心を通るように前記フランジが配置され、
当該フランジの前記スクリュの軸の方向と直交する面にシート状磁石を備えており、
前記フランジの径方向側面の外周に対向してハウジング内面に磁石のリングである磁性体リングを備えていることを特徴とする電子写真方式の画像形成装置における現像装置。 - 前記スクリュは前記軸受け部へ向かう方向に搬送力を発生させ、前記スクリュと前記フランジとの間に前記スクリュと反対方向に搬送力を発生させる補助スクリュを備えていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記スクリュは前記軸受け部から遠ざかる方向に搬送力を発生させ、前記スクリュと前記フランジとの間に前記スクリュと同方向に搬送力を発生させる補助スクリュを備えていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記シート状磁石は表面と裏面の磁極が異なるように着磁されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記シート状磁石は同一面内で異なる磁極が交互に着磁されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
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