JP2000250299A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2000250299A
JP2000250299A JP5692799A JP5692799A JP2000250299A JP 2000250299 A JP2000250299 A JP 2000250299A JP 5692799 A JP5692799 A JP 5692799A JP 5692799 A JP5692799 A JP 5692799A JP 2000250299 A JP2000250299 A JP 2000250299A
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stirring
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Koji Miyake
弘二 三宅
Hiroshi Hirata
啓 平田
Hideaki Tanaka
英明 田中
Tsutomu Kubo
久保  勉
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤攪拌部における攪拌力を強め、且つ、
トナー搬送性の低下を回避することができる現像装置を
提供する。 【解決手段】 現像剤攪拌部に、中心軸411と、その
中心軸411に対し斜めを向いた不連続な攪拌羽根41
2と、その中心軸411より放射状に突き出した突出部
材413とを有する現像剤攪拌搬送部材410を備える
とともに、形状係数MLS2が100〜140である球
形トナーを現像に用いて、中心軸411を中心に回転す
ることにより現像剤を攪拌しながら搬送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式のプ
リンタや複写機などの画像形成装置に用いられる、静電
潜像をトナーで現像する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリやパーソナルコンピ
ュータの普及に伴い、ディジタル画像を出力する機会が
めざましく増加している。電子写真方式の画像形成装置
においても、ディジタル画像出力の要求が高まり、従来
のアナログ方式の装置にディジタル対応の露光器を搭載
することにより、その装置でディジタル画像を出力する
というようなことも行なわれている。このような環境の
なかで、ドキュメントを作成するユーザーからは、少し
でも画質の良い出力画像、すなわち微小な画素でも忠実
に再現する出力画像を望む声が高まっている。
【0003】従来の電子写真方式の画像形成装置には、
トナーと磁性キャリアによる二成分現像剤を用いた現像
方式が多く採用されている。この方式で連続的に画像形
成を行なうためには、現像装置へトナーを補給して磁性
キャリアと混合・撹拌することにより現像剤を得、その
現像剤を現像部へと搬送して、あらかじめ形成された静
電潜像をトナーで可視化する。
【0004】図9は、従来の、二成分現像剤を用いた現
像装置の概略構成図、図10は、図9に示す現像装置を
矢印A方向から見た概略図である。
【0005】図9に示す現像装置100には、トナーを
補給するためのトナー補給部111と仕切部材112を
有する現像ハウジング110が備えられている。
【0006】また、この現像装置100には、現像領域
Dにおいて、図示しない像担持体に近接もしくは接触す
るように配置され、トナーおよび磁性キャリアからなる
現像剤200を表面に担持して上記現像領域Dに運ぶ、
その現像領域Dにおいて現像ハウジング110から露出
してなる現像ロール120が備えられている。この現像
ロール120は、現像剤200を表面に担持して現像領
域Dに搬送する円筒状の現像スリーブ121と、その現
像スリーブ121内に配備され複数の磁極を有する円柱
状の固定磁石からなるマグネットロール122から構成
されている。
【0007】さらに、この現像装置100には、現像ハ
ウジング110内に配置され、現像剤200を攪拌して
攪拌した現像剤200を現像ロール120近傍に搬送す
る、一対の現像剤攪拌搬送部材130,140からなる
現像剤攪拌部150が備えられている。一対の現像剤攪
拌搬送部材130,140は、図10に示すように、中
心軸131,141と、それら中心軸131,141に
固定され螺旋状に巻き付けられた螺旋翼132,142
から構成されている。これら現像剤攪拌搬送部材13
0,140は、それぞれの中心軸131,141が水平
方向を向くように並べて仕切部材112を挟んで配置さ
れており、現像剤200を回転軸方向かつ互いに逆方向
に搬送して現像剤200を攪拌する。
【0008】また、この現像装置100には、現像スリ
ーブ121上に搬送されてきた現像剤200の層規制を
行なう層規制部材160と、現像スリーブ121の端部
から現像剤200が漏れることを防止するためのシール
部材170も備えられている。
【0009】このように構成された現像装置100で、
図示しない像担持体に形成された静電潜像をトナーで可
視化するには、現像剤攪拌搬送部材130,140で現
像剤200を循環搬送し、循環搬送されている現像剤2
00にトナー供給部111から新たなトナーが補給され
る。補給されたトナーは、循環搬送される間に現像剤2
00内に取り込まれ、磁性キャリアと接触することで所
望のレベルまで帯電する。さらに現像剤200は、現像
ロール120まで搬送されてその現像ロール120に磁
気的に付着し、静電潜像を摺擦して潜像を可視化する。
【0010】従来より、このような現像装置における現
像剤攪拌搬送部材について、補給されたトナーを磁性キ
ャリアと十分に接触帯電させるための工夫が幾つか試み
られている。例えば、特開昭56−70576号公報に
は、中心軸と螺旋翼からなる一対の現像剤撹拌搬送部材
の代わりに、回転円筒の内側に螺旋翼を固設して円筒を
回転させる技術が提案されている。
【0011】また、特開昭62−288873号公報に
は、現像剤撹拌搬送部材の上端に浮遊トナーを塞き止め
規制するための規制部材を接触させて、個々のトナーが
磁性キャリアと接触する以前に現像剤担持体に到達する
のを防止する技術が提案されている。
【0012】さらに、特開平4−254879号公報に
は、中心軸と螺旋翼からなる一対の現像剤撹拌搬送部材
において、中心軸上に、現像剤搬送方向に対して直交す
る方向に現像剤を移動させる翼を設けた構成の技術が提
案されている。
【0013】また、特開平9−26694号公報には、
中心軸と螺旋翼からなる一対の現像剤撹拌搬送部材にお
いて、螺旋翼上数か所にコイルスプリング等の弾性部材
を設ける構成の技術が提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、さらな
る現像装置の小型化、軽量化を考える場合には、上記従
来例のような現像剤攪拌搬送部材では不十分である。以
下、詳細に説明する。
【0015】特開昭56−70576号公報に提案され
た技術では、装置が小型化するにつれ複雑かつ高価なも
のになるという点で実際の装置には採用し難い。また、
装置の小型化に伴い、必然的に現像装置内部での空間は
狭くなり、その現像装置に収容される現像剤量は少なく
なる。つまり、連続してプリントを行なう場合、現像装
置内に予め存在し、現像部に供給され得る予備のトナー
量が少なくなるため、新しく供給されるトナーをより速
く攪拌して、現像剤担持体へと搬送する必要がある。し
かし、同時に空間の狭小化に伴い、現像剤はより密集し
た形で攪拌・搬送されることにもなる。このように、ト
ナーが高速かつ密集状態で攪拌搬送されるため、トナー
の凝集が従来よりも発生しやすくなり、最も一般的に用
いられている、混錬粉砕方式で製造された不定形トナー
では攪拌搬送部でのトナー詰まりが生じ、結果として現
像剤の搬送速度に対してトナーの搬送速度が遅れ、画像
濃度の低下や、画像カスレが生じる場合もある。
【0016】また、特開昭62−288873号公報に
提案された技術では、上述のように元々密集した現像剤
をさらに塞き止めることにより、よりトナーの凝集が生
じ易くなると考えられる。また、従来の二成分現像装置
におけるトナーの帯電は、トリマと呼ばれる、現像剤担
持体の層を規制する規制部材により規制された現像剤
が、その上流部の空間に回動し、トナー・磁性キャリア
間の接触が促進されることによりトナーに電荷が十分に
付与されるが、装置の小型化に伴い、現像剤担持体に担
持される現像剤量が少なくなり、さらにトリマ上流にお
ける現像剤の回動スペースが狭くなることから、その上
流部における帯電付与の効果は低下する。
【0017】このような問題に鑑み、現像剤攪拌部にお
いて、よりトナーとキャリアを接触させ、トナーに十分
な帯電を与えることが必要であり、解決のためにはより
攪拌力の強い現像剤攪拌搬送部材が必要となるが、特開
平4−254879号公報に提案された技術では、螺旋
翼は、搬送される現像剤に対し軸方向に略一定の方向に
搬送する力を与えるだけであり、上記のように現像剤攪
拌搬送部材でのトナーの帯電を目的とした場合には攪拌
力が不十分である。
【0018】また、特開平9−26694号公報に提案
された技術の目的は、現像剤が現像剤撹拌搬送部材で搬
送されるにあたり、弾性部材が設けられた位置において
現像剤の搬送力を弱めることにある。すなわち、現像剤
の搬送力が弱められた位置において、現像剤の盛り上が
り部が形成され、盛り上がりが所定の大きさになると崩
れる。この時に浮遊搬送されるトナーが現像剤中に巻き
込まれ、撹拌されることを狙いとしたものである。しか
し、現像剤撹拌搬送部材の上方近傍まで現像装置のカバ
ー等の壁が迫った小型の現像装置では、上記の盛り上が
り部で現像剤が壁に摺擦され、トナーおよび磁性キャリ
アの表面に変化が生じ、その結果、現像剤の帯電性や転
写効率が著しく変化するという不具合を持っている。
【0019】本発明は、上記事情に鑑み、現像剤攪拌部
における攪拌力を強め、且つ、トナー搬送性の低下を回
避することができる現像装置を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の現像装置は、現像ハウジングと、静電潜像
を担持して所定の方向に移動する像担持体に所定の現像
領域において近接もしくは接触するように配置され、ト
ナーおよび磁性キャリアからなる現像剤を表面に担持し
て上記現像領域に運ぶ、その現像領域において上記現像
ハウジングから露出してなる現像剤担持体と、上記現像
ハウジング内に配置され、現像剤を攪拌して攪拌した現
像剤を上記現像剤担持体近傍に搬送する現像剤攪拌部と
を備えた現像装置において、上記現像剤攪拌部が、所定
の中心軸と、その中心軸に対し斜めを向いた不連続な攪
拌羽根と、上記中心軸より放射状に突き出した突出部材
とを有し、その中心軸を中心に回転することにより上記
現像剤を攪拌しながら搬送する現像剤攪拌搬送部材を備
えるとともに、この現像装置が、平均粒径が3μm以上
10μm以下であり、MLS2=[(トナー粒子の絶対
最大長)×2]/[(トナー粒子の投影面積)×π×1/
4×100]で規定される形状係数MLS2が100〜
140である球形トナーを現像に用いるものであること
を特徴とする。
【0021】ここで、上記現像剤担持体は、直径が20
mm以下であり、且つ上記現像ハウジングに収容される
現像剤の重量が300g以下であることが好ましい。
【0022】また、上記現像剤攪拌搬送部材により現像
剤が搬送される速度Vと、上記現像剤攪拌搬送部材近傍
に新たに供給された上記トナーが上記現像剤攪拌搬送部
材により攪拌搬送される速度sの間に、 0.5≦s/V≦5 なる関係があることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0024】図1は、本発明の一実施形態の現像装置を
用いた画像形成装置の概略構成図である。
【0025】図1には、ディジタル対応の電子写真方式
の画像形成装置が示されている。この画像形成装置で
は、先ず静電潜像担持体1の表面が一様帯電器2により
負極性に一様に帯電される。次いで、レーザ露光器3に
より、ディジタル画像に対応する像露光がなされ、その
静電潜像担持体1の表面に静電潜像が形成される。
【0026】現像装置4は、二成分現像方式を採用した
現像装置であり、この現像装置4の構成は、本実施形態
の特徴部分である現像剤攪拌部400を除いて、前述し
た図9に示す現像装置の構成と同じである。現像装置4
の現像剤攪拌部400には、詳細は後述する一対の現像
剤攪拌搬送部材410,420が備えられいる。現像装
置4では、これら現像剤攪拌搬送部材410,420に
より現像剤を攪拌しながら搬送して現像ロール120に
磁気的に現像剤を付着し、付着した現像剤を層規制して
磁気ブラシを形成する。次いで、静電潜像担持体1に形
成された静電潜像の先端が現像位置に到達する。する
と、磁気ブラシが静電潜像に摺擦して、静電潜像担持体
1上にトナー像が形成される。
【0027】一方、用紙あるいは透明シート等の記録媒
体14は、トレイ12またはトレイ13から搬送され、
一度レジストレーションロール15で先端をせき止めら
れた後、所定のタイミングで転写装置5に向けて送り出
される。送り出された記録媒体14は静電潜像担持体1
上のトナー像と密着し、転写装置5の作用でトナー像が
記録媒体14上に転写される。
【0028】次いで、トナー像の転写を終えた上記静電
潜像担持体1は、必要に応じてクリーニング前処理を施
された後、クリーニング装置7により表面に残ったトナ
ーがかき取られ、さらに除電装置9で表面に残った電荷
が除電される。
【0029】一方、転写を終えた記録媒体14は、剥離
除電器6、および搬送ガイド部材8の図示しない剥離フ
ィンガーにより、静電潜像担持体1から分離され、定着
器10でトナー像が記録媒体14に定着された後、画像
形成装置の外のトレイ11へと搬出される。
【0030】図2は、図1に示す現像装置を構成する現
像剤攪拌搬送部材の斜視図、図3は、図2に示す現像剤
攪拌搬送部材を矢印A方向から見た図、図4は、図2に
示す現像剤攪拌搬送部材のC−C‘断面図である。
【0031】図2,図3,図4には、現像剤攪拌搬送部
材410の構成が代表して示されているが、現像剤攪拌
搬送部材420の構成も図2,図3,図4に示すものと
同じである。
【0032】現像剤攪拌搬送部材410は、所定の中心
軸411と、その中心軸411に対し斜めを向いた不連
続な攪拌羽根412と、中心軸411より放射状に突き
出した突出部材413とを有し、その中心軸411を中
心に回転することにより現像剤を攪拌しながら搬送する
部材である。突出部材413は、攪拌羽根412の現像
剤搬送方向下流側に、その攪拌羽根412に沿って形成
されている。攪拌羽根412は、中心軸411に対し傾
きを持って交互に固定されているため、現像剤は全体的
には中心軸411に沿って一方向(矢印B方向)に搬送
されるが、攪拌羽根412が不連続になっているため、
その攪拌羽根412の隙間部分412aにおいて中心軸
411に対し垂直方向、あるいは搬送方向と逆向きの力
が作用し、従って現像剤は、例えば前述した図10に示
す、現像剤攪拌搬送部材の螺旋状の攪拌羽根による搬送
と比較して複雑な挙動を持って搬送される。さらに、突
出部材413により、中心軸411の周囲に回転する力
が加わり、攪拌力が強められる。しかし、図10に示す
現像剤攪拌搬送部材に対し、搬送方向以外への力が加わ
ることにより中心軸411方向の搬送力は低下し、さら
に攪拌力が強められることによる現像剤の密集度の増加
という問題が生じる。その為、流動性に優れたトナーの
存在が不可欠である。
【0033】本実施形態の現像装置4で用いられるトナ
ーは、平均粒径が3μm以上10μm以下であり、ML
S2=[(トナー粒子の絶対最大長)×2]/[(トナー
粒子の投影面積)×π×1/4×100]で規定される
形状係数MLS2が100〜140である球形トナーで
ある。
【0034】例えば、日立製作所製FE−SEM(S=
800)を用い、倍率500倍に拡大したトナー像を1
00個無作為にサンプリングし、その画像情報をインタ
ーフェイスを介して例えばニレコ社製画像解析装置(L
uzexIII)に導入し解析を行ない、上記式より算
出して得られた値として定義される形状系数値MSS2
が100〜140の値を持つ、略球形のトナーである。
尚、通常の混練粉砕法で作製したトナーの形状は不定形
であり、MLS2は140〜160程度である。
【0035】このような球形トナーは、磁性キャリアと
の接触面積が小さいために付着力が小さく、流動性に優
れている。その為、現像剤として磁性キャリアと混合し
た場合の分散性にも優れ、上記のように現像剤密集度が
高まる場合においても、凝集を起こすことなく搬送され
る。
【0036】ここで、本実施形態の現像装置4を構成す
る現像ロール120は、直径が20mm以下であり、且
つ現像ハウジング100に収容される現像剤の重量は3
00g以下である。
【0037】本実施形態の現像装置4は、現像剤攪拌部
400において、現像剤攪拌搬送部材410,420を
構成する攪拌羽根および突出部材により、搬送部材41
0,420での攪拌力を強め、且つ、同時に発生する現
像剤攪拌搬送部材410,420でのトナー搬送性の低
下を、トナーの流動性を高めることにより回避すること
ができる。
【0038】また、本実施形態の現像装置4は、現像ロ
ール120の直径が20mm以下であり、且つ現像ハウ
ジング110に収容される現像剤の重量が300g以下
である小型の現像装置であるが、このような小型の現像
装置において十分な攪拌搬送能力を得ることができる。
【0039】また、本実施形態の現像装置4は、現像剤
攪拌搬送部材410,420により現像剤が搬送される
速度Vと、現像剤攪拌搬送部材410,420近傍に新
たに供給された上記球形トナーが現像剤攪拌搬送部材4
10,420により攪拌搬送される速度sの間に、 0.5≦s/V≦5 なる関係がある。
【0040】現像剤の搬送速度に対して新たに供給され
るトナーの搬送速度が遅すぎる場合、即ち上記s/Vが
0.5よりも小さい場合には、現像部で消費されたトナ
ーを補なうための新たなトナーの供給が遅れ、画像濃度
低下や濃度ムラの原因となるとともに、トナーに対して
過剰な圧力が生じるためトナーの凝集が生じる恐れがあ
り、搬送性をさらに下げることになる。逆に現像剤の搬
送速度に対して新たに供給されるトナーの搬送速度が速
すぎる場合、即ち上記s/Vが5よりも大きい場合に
は、トナーの流動性に対し攪拌力が不足していると考え
られ、従ってトナーと現像剤の攪拌が十分に行なわれ
ず、現像剤攪拌搬送部材での帯電が不十分なトナー、あ
るいは未帯電のトナーが現像剤ロールに過剰に供給され
ることになり、トナー汚れやクラウドの原因となる。
【0041】そこで、本実施形態の現像装置4では、そ
れらの速度の関係を上記の範囲に限定することにより、
消費されたトナーに対し十分な量で、且つ十分に攪拌・
帯電されたトナーを現像部に供給することができ、従っ
てカスミやカブリ等の画質欠陥を防止することができ
る。
【0042】図5は、図9に示す従来の現像装置と、図
2に示す本実施形態の現像装置において、従来トナーと
球形トナーを使用した場合の、現像剤の搬送速度Vとト
ナーの搬送速度sの関係を示すグラフである。
【0043】従来の現像装置では、現像ロール径は20
mmであり、また収容される現像剤量は300gであ
る。本実施形態の現像装置では、現像ロール径は15m
mであり、また収容される現像剤量は150gである。
トナーの搬送速度s,現像剤の搬送速度Vは以下のよう
にして測定する。
【0044】トナーの搬送速度sは、現像装置に予め特
定の色の現像剤を収容しておき、トナー補給部からそれ
とは異なる色のトナーを補給し、補給したトナーが現像
剤攪拌搬送部材に沿って現像装置内を1周する時間を調
べることにより算出する。また、現像剤の搬送速度V
は、現像装置内に、特定色の現像剤と、上記トナー補給
部に当たる部分には、トナー濃度やトナー帯電量は略等
しく、色だけが異なる測定用現像剤を収容し、その測定
用現像剤が、現像剤攪拌搬送部材に沿って現像装置内を
1周する時間を調べることにより算出する。図5に示す
グラフより、以下のことがわかる。 (1_1)従来の現像装置+従来トナーの組み合わせで
は、おそらくトナーが拡散せずに凝集してしまうため、
搬送速度が非常に遅くなる(s/V<0.5)。 (1_2)従来の現像装置+球形トナーの組み合わせで
は、トナーの流動性が攪拌力を上回り、トナーが現像剤
中に取り込まれずに滑ってしまう。そのためトナーの搬
送速度は非常に速くなる(s/V>5)。 (1_3)本実施形態の現像装置+従来トナーの組み合
わせでは、低速では搬送性もまずまずであるが、現像剤
搬送速度を上げるに従い、攪拌力の強さからトナーの、
現像装置内での詰まりが発生し、搬送速度が急激に低下
する(s/V≦0.5)。 (1_4)本実施形態の現像装置+球形トナーの組み合
わせでは、トナーの搬送速度は現像剤搬送速度にほぼ比
例している。これは、トナーが現像剤に適切に取り込ま
れ、搬送されていることを示す。
【0045】図6は、本実施形態の現像剤攪拌搬送部材
によるトナーと現像剤との搬送速度比s/Vに対する、
現像ロール上におけるトナー濃度および帯電量を示すグ
ラフである。
【0046】図6に示すグラフは、図5に示す搬送速度
比s/Vの値を用いて、現像ロール120上のトナー濃
度をあらかじめ所定の値よりも低く設定しておき、現像
剤攪拌搬送部材410,420上にトナーを供給して、
現像剤が速度Vをもって現像装置4内を十分に循環した
時点での、現像ロール120上におけるトナーの濃度お
よび帯電量の推移の一例を示したものであり、搬送速度
比s/Vに対して、図6(a)には、本実施形態の現像
装置4の現像ロール120上におけるトナー濃度が示さ
れており、図6(b)には、本実施形態の現像装置4の
現像ロール120上におけるトナー帯電量が示されてい
る。図6(a),図6(b)に示すグラフより、以下の
ことがわかる。 (2_1)s/V<0.5の場合、トナーの搬送が非常
に遅いため現像ロール上のトナー濃度変化は少なく、所
定の濃度に達しない。そのため、現像剤の帯電量は所定
の値に対して高くなってしまう。 (2_2)s/V>5の場合、トナー濃度のレスポンス
は非常に早いものの、上記のように現像剤中に取り込ま
れず、従って帯電レベルの低いトナーが大量に供給され
るため、トナー濃度は所定の値で安定せず、非常に高い
濃度となる。さらに、未帯電のトナーが多いため、全体
の帯電量は急激に下がってしまう。 (2_3)0.5≦s/V≦5の場合、トナーが現像剤
中に適切に取り込まれ、攪拌・搬送されるため、現像ロ
ール上において、所定のトナー濃度での安定とトナー帯
電量の維持が両立される。
【0047】上記の(1_1)〜(1_4)、および
(2_1)〜(2_3)の結果より、本実施形態の現像
装置4では、現像剤攪拌搬送部材410,420と球形
トナーの組み合わせにより、トナーの攪拌搬送と帯電が
適切に行なわれることがわかる。
【0048】尚、本実施形態においては、図6(a),
図6(b)に点線で示す範囲のように、適正なトナー濃
度を7〜9%,トナー帯電量を20〜40μC/gとし
ているが、一般的に現像剤の組み合わせによってはそれ
らの適正な値自体は変化することが知られている。その
場合でも、同様の実験により、同様の傾向が認められ
る。
【0049】図7は、本実施形態の現像装置における、
図2に示す現像剤攪拌搬送部材に代わる現像剤攪拌搬送
部材の斜視図、図8は、図7に示す現像剤攪拌搬送部材
のC−C‘断面図である。
【0050】図7、図8に示す現像剤攪拌搬送部材51
0には、中心軸511の回りに、現像剤を脈動させつ
つ、概して中心軸511に沿って一方向(矢印B方向)
に搬送するような、不連続な攪拌羽根512が固定され
ている。さらに、攪拌羽根512と攪拌羽根512の間
に、攪拌力を強めるための独立した突出部材513を有
する。このような現像剤攪拌搬送部材510で現像剤を
攪拌しながら搬送してもよい。
【0051】尚、本実施形態に使用される球形トナーを
用い、その球形の形状に起因するトナー付着力の低さを
効果的に用いたユニークなプロセスを設計することも可
能である。すなわち複数色のトナー像を現像転写せしめ
るフルカラー複写機を用いた場合は、モノクロトナーと
比較して潜像担持体上のトナー量が増加し、従来の不定
形トナーを用いただけでは転写効率を向上させるのは困
難である。このためカラーの画像形成では、4色のトナ
ーが均一に転写されにくく、さらに中間体転写を用いる
場合には、色ムラやカラーバランスの面で問題が生じ易
く、高画質のフルカラー画像を安定に出力することは容
易でない。MLS2が140を越えるあたりからトナー
の転写効率の低下が認められ、転写効率を高める為に
は、MLS2が100から120程度が望ましい。こう
したトナーの高転写効率特性を利用して、クリーニング
部材を必要としない、いわゆるクリーニングレス構成を
採用した、小型で簡素なプロセスを設計することも可能
である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像装置
によれば、中心軸と、その中心軸に対し斜めを向いた不
連続な攪拌羽根と、その中心軸より放射状に突き出した
突出部材とを有し、その中心軸を中心に回転することに
より現像剤を攪拌しながら搬送する現像剤攪拌搬送部材
を備え、かつ形状係数MLS2が100〜140である
球形トナーを現像に用いるものであるため、現像剤攪拌
部における攪拌力を強め、且つ、同時に発生する現像剤
攪拌搬送部材におけるトナー搬送性の低下を回避するこ
とができる。従って、消費されたトナーに対し十分な量
で、且つ十分に攪拌・帯電されたトナーを現像部に供給
することができ、カスミやカブリ等の画質欠陥を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の現像装置を用いた画像形
成装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す現像装置を構成する現像剤攪拌搬送
部材の斜視図である。
【図3】図2に示す現像剤攪拌搬送部材を矢印A方向か
ら見た図である。
【図4】図2に示す現像剤攪拌搬送部材のC−C‘断面
図である。
【図5】図9に示す従来の現像装置と、図1に示す本実
施形態の現像装置において、従来トナーと球形トナーを
使用した場合の、現像剤の搬送速度Vとトナーの搬送速
度sの関係を示すグラフである。
【図6】本実施形態の現像剤攪拌搬送部材によるトナー
と現像剤との搬送速度比s/Vに対する、現像ロール上
におけるトナー濃度および帯電量を示すグラフである。
【図7】本実施形態の現像装置における、図2に示す現
像剤攪拌搬送部材に代わる現像剤攪拌搬送部材の斜視図
である。
【図8】図7に示す現像剤攪拌搬送部材のC−C‘断面
図である。
【図9】従来の、二成分現像剤を用いた現像装置の概略
構成図である。
【図10】図9に示す現像装置を矢印A方向から見た概
略図である。
【符号の説明】
1 潜像担持体 2 一様帯電器 3 レーザ露光器 4 現像装置 5 転写帯電器 6 剥離除電器 7 クリーニング装置 8 搬送ベルト 9 除電器 10 定着装置 11,12,13 トレイ 14 記録媒体 15 レジストレーションロール 110 現像ハウジング 120 現像ロール 400 現像剤攪拌部 410,420 現像剤撹拌搬送部材 411,511 中心軸 412,512 攪拌羽根 412a 隙間部分 413,513 突出部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 英明 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 久保 勉 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA15 EA05 FA01 2H077 AB02 AB13 AB14 AB15 AC02 AD06 DA10 DA43 DB01 EA03 EA15 GA00 GA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像ハウジングと、 静電潜像を担持して所定の方向に移動する像担持体に所
    定の現像領域において近接もしくは接触するように配置
    され、トナーおよび磁性キャリアからなる現像剤を表面
    に担持して前記現像領域に運ぶ、該現像領域において前
    記現像ハウジングから露出してなる現像剤担持体と、 前記現像ハウジング内に配置され、現像剤を攪拌して攪
    拌した現像剤を前記現像剤担持体近傍に搬送する現像剤
    攪拌部とを備えた現像装置において、 前記現像剤攪拌部が、所定の中心軸と、該中心軸に対し
    斜めを向いた不連続な攪拌羽根と、前記中心軸より放射
    状に突き出した突出部材とを有し、該中心軸を中心に回
    転することにより前記現像剤を攪拌しながら搬送する現
    像剤攪拌搬送部材を備えるとともに、 この現像装置が、平均粒径が3μm以上10μm以下で
    あり、MLS2=[(トナー粒子の絶対最大長)×2]/
    [(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100]で規
    定される形状係数MLS2が100〜140である球形
    トナーを現像に用いるものであることを特徴とする現像
    装置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤担持体は、直径が20mm以
    下であり、且つ前記現像ハウジングに収容される現像剤
    の重量が300g以下であることを特徴とする請求項1
    記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤攪拌搬送部材により現像剤が
    搬送される速度Vと、前記現像剤攪拌搬送部材近傍に新
    たに供給された前記トナーが前記現像剤攪拌搬送部材に
    より攪拌搬送される速度sの間に、 0.5≦s/V≦5 なる関係があることを特徴とする請求項1又は2記載の
    現像装置。
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