JP5434089B2 - 双極型二次電池用の集電体 - Google Patents
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Description
本発明の双極型二次電池は、一般的な基本構成として、複数の双極型電極と、これらの双極型電極の間に配置される電解質層とを備えてなる、双極型電極と電解質層とが交互に積層された構造を有する。そして、前記双極型電極は、集電体と、前記集電体の一方の面に電気的に結合した正極層と、前記集電体の他方の面に電気的に結合した負極層と、からなる構成を有する。
本発明の双極型二次電池の特徴部分である集電体について、図面を用いて説明する。図2A〜2Dは、いずれも本発明の双極型二次電池の双極型電極における集電体内部で、結晶性の樹脂が用いられた層の配置の例を模式的に表した、双極型二次電池内の任意の双極型電極の断面概略図である。
図2Aに示す双極型電極16では、集電体11が、樹脂1と導電材2とを有する層3からなる1層構造を有する。更に本構成例では、樹脂1が、120℃以上の融点を有する結晶性の樹脂(以下、単に「結晶性の樹脂」ともいう)1aからなる構成を有する例である。かかる構成では、結晶性の樹脂1aが集電体全体に存在する為、極めて高いガス遮蔽性および工程上の強度を保つことができる。これにより、集電体11内の電解液(イオン)の透過を、層3により防止することができ、双極型電極16内の正極層13と負極層15との間の液絡を防止できる。また従来の樹脂集電箔に比べて薄くできる。更に金属箔集電体に較べて軽量にできる。また構造がシンプルで生産性、経済性にも優れる。
図2Bに示す双極型電極16では、集電体11が、樹脂1と導電材2とを有する、層3aと層3bの順に2層積層されてなる構造である。更に本構成例では、層3aの樹脂1が、結晶性の樹脂1aからなり、層3bの樹脂1が、120℃以上の融点を有する結晶性の樹脂以外の1種又は2種以上の他の樹脂(単に「結晶性のない樹脂」ともいう)1bからなる構成を有する例である。
図2Cに示す双極型電極16では、集電体11が、樹脂1と導電材2とを有する、層3a、層3b、層3cの順に3層積層されてなる構造である。更に本構成例では、中間層3bの樹脂1が、結晶性の樹脂1aからなり、両方の表面層3a、3cの樹脂1が、結晶性でない1種又は2種以上の他の樹脂1bからなる構成を有する例である。
図2Dに示す双極型電極16は、図2Cの双極型電極の変形例である。
本発明では、双極型電極の集電体が、樹脂と導電材とを有する層が4層以上積層されてなる構造とすることもできる(図示せず)。こうした構成例でも、集電体のある層の樹脂として結晶性の樹脂がもちいられていればよい。言い換えれば、結晶性の樹脂が、少なくとも集電体のある層の面内方向に連続して存在する構造を有するものであればよいといえる。例えば、結晶性の樹脂が、集電体の少なくとも表面層の面内方向に連続して存在する構造(=集電体の少なくとも表面に存在する構造)を有してもよい。あるいは結晶性の樹脂が、集電体の少なくともある中間層(内層)の面内方向に連続して存在する構造を有してもよい。或いは双方が組み合わされた構造でもよいなど、特に制限されるものではない。
集電体内の構成材料には、図2A〜Dで説明したように、導電材と、120℃以上の融点を有する結晶性の樹脂とを必須とし、更に結晶性のない樹脂(120℃以上の融点を有する結晶性の樹脂以外のもの)が用いられてなる。導電材により双極型電池用の集電体に求められる膜厚方向の電子伝導性(導電性)を付与できればよい。また、上記結晶性の樹脂により電解液(イオン)の透過を防止できる構造にできればよい。更に集電体全体を既存の金属箔集電体に較べて軽量化できもの構成であればよい。よって、導電材と結晶性のない樹脂に関しては、特に制限されるものではなく、既存の樹脂集電体と同様の材料を用いて形成することができる。
結晶性の樹脂は、集電体内の少なくとも1層に、ガス遮蔽性および工程上の強度を保つために必要である。この結晶性の樹脂を用いた集電体内の層では、ガス遮蔽性を保つことができるため、集電体中の電解液(イオン)の透過を防ぐことができる。また、工程上の強度を保つことができるため、従来よりも樹脂集電体を薄く(軽量に)できる。そのため、集電体の厚さ方向の抵抗増大を防ぎ、電池性能を向上できる。また、集電体内のある層(特に面内方向全体)に連続して存在することで、遮蔽性をより向上することが可能となる。
集電体の結晶性の樹脂が使用されている各層中の当該結晶性の樹脂の含有量は、70〜99wt%、好ましくは80〜98wt%、より好ましくは85〜98wt%である。結晶性の樹脂の含有量が上記範囲であれば、導電材による膜厚方向の導電性を保持した上で、双極型二次電池用の集電体の結晶性の樹脂が使用されている各層全てに、ガス遮蔽性および工程上の強度(耐熱プレス性能)、更には耐薬品性等の特性にも優れる。
集電体における結晶性の樹脂の分布は、均一でなくてもよく、集電体内部で結晶性の樹脂の分布が変化していてもよい。また、集電体が複数の層で構成されている場合、複数の結晶性の樹脂が用いられ、各層間でも、結晶性の樹脂の分布、含有量、材料の種類等が変化していてもよい。但し、図2A〜Dの構成例で説明したように、結晶性の樹脂が少なくとも層の面内方向に連続して存在する構造、即ち、層のいわば全面(全体)に存在する構造となるように分布させるのが望ましい。
導電材(導電性フィラー)は、導電性を有する材料から選択される。好ましくは、集電体内のイオン透過を抑制する観点から、電荷移動媒体として用いられるイオンに関して伝導性を有さない材料を用いるのが望ましい。また、導電材(導電性フィラー)は、積層配置される位置にもよるが、正極層側や負極層側の表面層に配置される場合には、印加される正極電位や負極電位に耐えうる材料から選択されるのが望ましい。
また、導電材(導電性フィラー)の形状(形態)は、粒子形態で用いればよいが、粒子形態に限られず、カーボンナノチューブなど、いわゆるフィラー系導電性樹脂組成物として実用化されている粒子形態以外の形態であってもよい。
集電体における導電材(導電性フィラー)の分布は、均一でなくてもよく、集電体内部で導電材(導電性フィラー)粒子の分布が変化していてもよい。また、集電体が複数の層で構成されている場合、複数の導電材(導電性フィラー)が用いられ、各層間でも、導電材(導電性フィラー)粒子の分布、含有量、材料の種類等が変化していてもよい。例えば、正極層に接する表面層や正極層寄りの内層と、負極層に接する表面層や正極層寄りの内層とで、好ましい導電材(導電性フィラー)材料を使い分けてもよい。
導電材(導電性フィラー)の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、0.01〜10μm程度であることが望ましい。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、導電性フィラーの輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。後述する活物質粒子などの粒子径や平均粒子径も同様に定義することができる。
集電体の各層中の導電材(導電性フィラー)の含有量は、1〜30wt%、好ましくは2〜20wt%、より好ましくは2〜15wt%である。集電体の各層中の導電材(導電性フィラー)の含有量が1wt%以上あれば、双極型二次電池用の集電体の各層全てに必要な導電性能を有効に発現することができる。一方、導電材(導電性フィラー)の含有量が30wt%以下であれば、導電材(導電性フィラー)を含有する集電体全体の重量増加を抑制することができる。
上記図2B〜2Dで説明したように、集電体が複数の層で構成されている場合、結晶性の樹脂を用いる代わりに、正極層や負極層との界面(接着面)の接着性を高めたり、振動・衝撃を緩和するなど、結晶性の樹脂を用いた層とは異なる機能を付与する目的で、結晶性のない樹脂を用いた層を形成することができる。
結晶性のない樹脂が表面層に用いられる場合、該表面層を正極層や負極層や内層に熱融着させて形成する場合には、結晶性のない樹脂の軟化点は、80〜250℃であることが好ましく、80〜200℃であることがより好ましい。かような範囲であれば、熱融着が行いやすく製造時の生産性が向上するためである。なお、本明細書において、軟化点は、JIS K7206(1999)ビカット軟化温度試験方法によって測定された値を採用する。高分子材料が2種以上の高分子の混合物である場合には、混合物の軟化点を測定し、この値を軟化点とする。
集電体の結晶性のない樹脂が使用されている各層中の当該結晶性のない樹脂の含有量は、70〜99wt%、好ましくは80〜98wt%、より好ましくは85〜98wt%である。結晶性のない樹脂の含有量が上記範囲であれば、導電材による膜厚方向の導電性を保持した上で、結晶性のない樹脂が使用されている各層に、他の層との界面(接着面)の接着性(剥離強度)や外部からの振動・衝撃を吸収緩和する等の特性を付与させることができる。
集電体の各層には、樹脂と導電材以外にも、本発明の作用効果に影響を与えない範囲内であれば、撥水剤などの他の添加剤を適量含有していてもよい。
集電体が複数の層から構成されている場合、結晶性の樹脂を用いた層の厚さは、ガス遮蔽性および工程上の強度を保つことができる範囲内であれば、軽量化により電池の出力密度を高める上では、薄いほど好ましい。双極型二次電池においては、双極型電極の正極層と負極層の間に存在する集電体は、積層方向に水平な方向の電気抵抗が高くてもよいため、集電体の厚さを薄くすることが可能であり、集電体内の各層の厚さも薄くできる。そのため、電池出力特性に優れ、長期信頼性に優れた電池を構築できる。
集電体が複数の層から構成されている場合、結晶性のない樹脂を用いた層の厚さは、上記したような結晶性のない樹脂を用いた層の形成目的を達成する範囲内であれば、軽量化により電池の出力密度を高める観点から、薄いほど好ましい。双極型二次電池においては、双極型電極の正極層と負極層の間に存在する集電体は、積層方向に水平な方向の電気抵抗が高くてもよいため、集電体の厚さを薄くすることが可能であり、集電体内の各層の厚さも薄くできる。そのため、電池出力特性に優れ、長期信頼性に優れた電池を構築できる。
結晶性の樹脂を用いた層と結晶性のない樹脂を用いた層(1層分)との厚み比(結晶性の樹脂を用いた層/結晶性のない樹脂を用いた層)は、上記した結晶性の樹脂を用いた層の厚さと、結晶性のない樹脂を用いた層(共に1層分)の厚さの範囲内であれば、特に制限されるものではなく、任意の厚さの結晶性の樹脂を用いた層と結晶性のない樹脂を用いた層とを組み合わせることができる。
集電体の厚さは、結晶性の樹脂により、ガス遮蔽性および工程上の強度を保つことができる範囲内であれば、軽量化により電池の出力密度を高める上では、薄いほど好ましい。双極型二次電池においては、双極型電極の正極層と負極層の間に存在する集電体は、積層方向に水平な方向(=面内方向)の電気抵抗が高くてもよいため、集電体の厚さを薄くすることが可能である。そのため、電池出力特性に優れ、長期信頼性に優れた電池を構築できる。
集電体の抵抗値に関しては、双極型二次電池用の集電体に求められる膜厚方向(積層方向)の電子伝導性が十分に確保できれいればよく、特に制限されるものではない。
以上が、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件である集電体に関する説明であり、他の構成要件に関しては特に制限されるものではない。よって、以下では、本発明の双極型二次電池の特徴的な構成要件である集電体以外の他の構成要件に関し、双極型リチウムイオン二次電池を例に取り説明するが、本発明がこれらに制限されるものではない。
本発明の双極型電極では、電解液の透過による液からがなく、工程上の強度に優れる双極型電極として有効に利用できる。
導電助剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
電解質層17を構成する電解質としては、充放電時に正負極間を移動するリチウムイオンのキャリアーとしての機能を有するものであれば特に制限されず、液体電解質、ポリマー電解質、無機固体電解質(酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質)等が用いられうる。
最外層集電体11aおよび11bとしては、上記したように、双極型電極用の集電体11を用いることができるほか、既存の金属集電箔を用いることができる。例えば、アルミニウム箔、ステンレス(SUS)箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが挙げられる。中でも正極電位、負極電位に耐えうる最外層集電体とするためには、アルミニウム箔、ステンレス箔が好ましい。
シール部(シーラントないし周辺絶縁層とも称されている)31は、電解質層17の漏れを防止するために単電池層19の周辺部に配置されている。この他にも電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅かな不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止することもできる。該シール部31としては、例えば、PE、PPなどのポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ゴム、ポリイミドなどが使用でき、耐蝕性、耐薬品性、製膜性、経済性などの観点からは、ポリオレフィン樹脂が好ましい。ただし、これらに何ら制限されるものではない。
電池外部に電流を取り出す目的で、各集電体に電気的に接続されたタブ(正極タブ25および負極タブ27)が電池外装材の外部に取り出されている。具体的には、図3に示すように最外層正極集電体11aに電気的に接続された正極タブ25と最外層負極集電体11bに電気的に接続された負極タブ27とが、電池外装材29であるラミネートシートの外部に取り出される。
正極および負極端子板は、必要に応じて使用する。例えば、最外部集電体11a、11bから正極タブ25及び負極タブ27を直接取り出す場合には、正極および負極端子板は用いなくてもよい。この電極端子板の一部を延長することにより正極タブ25および負極タブ27としてもよい。あるいは、別途準備した正極タブ25および負極タブ27や正極および負極端子リードを正極および負極端子板に接続してもよい。
正極端子リードおよび負極端子リードに関しても、必要に応じて使用する。例えば、最外層集電体11aおよび11bから出力電極端子となる正極タブ25および負極タブ27を直接取り出す場合には、正極端子リードおよび負極端子リードは用いなくてもよい。
電池外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるラミネートフィルムが望ましい。
図3は、本発明に係る双極型二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平な双極型リチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
本発明の組電池は、本発明の双極型二次電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。なお、本発明の組電池では、本発明の双極型二次電池と、他の非双極型リチウムイオン二次電池とを組み合わせて、これらを直列に、並列に、または直列と並列とに、複数個組み合わせて、組電池を構成することもできる。
本発明の車両は、本発明の電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を搭載したことを特徴とするものである。本発明の双極型二次電池は高い出力であるから、電池を搭載するとEV走行距離の長いプラグインハイブリッド電気自動車や、一充電走行距離の長い電気自動車を構成できる。言い換えれば、本発明の双極型二次電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池は、車両の駆動用電源として用いられうる。車両としては、例えば、自動車ならばハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)が挙げられる。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、他の車両、例えば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
次に、本発明の双極型二次電池の製造方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知の方法を適用して作製することができる。
以下の材料で、集電体として、集電シート1を作製した。
結晶性の樹脂として高密度ポリエチレン樹脂を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
高密度ポリエチレン樹脂にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の集電シート1(1層構成;図2A参照)を作成した。集電シート1の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
以下の材料で、集電体として、集電シート2を作製した。
結晶性の樹脂としてアイソタクチックポリプロピレン樹脂を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
アイソタクチックポリプロピレン樹脂にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の集電シート2(1層構成;図2A参照)を作成した。集電シート2の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
以下の材料で、集電体として、集電シート3を作製した。
結晶性の樹脂としてポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
ポリエチレンテレフタレート樹脂にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の集電シート3(1層構成;図2A参照)を作成した。集電シート3の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
以下の材料で、集電体として、集電シート4を作製した。
結晶性の樹脂としてナイロン66樹脂(登録商標)を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
ナイロン66樹脂(登録商標)にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の集電シート4(1層構成;図2A参照)を作成した。集電シート4の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
以下の材料で、集電体として、集電シート5を作製した。
結晶性の樹脂としてナイロン66樹脂(登録商標)を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
ナイロン66樹脂(登録商標)にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の集電シート5(1層構成;図2A参照)を作成した。集電シート5の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
以下の材料で、集電体として、比較集電シート1を作製した。
結晶性のない樹脂(非結晶性樹脂)としてアクリル樹脂を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
アクリル樹脂にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の比較集電シート1を作成した。比較集電シート1の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
以下の材料で、集電体として、比較集電シート2を作製した。
結晶性のない樹脂(非結晶性樹脂)としてアタクチックポリスチレン樹脂を用い、導電材として平均粒子径0.1μmのケッチェンブラックを用いた。
アタクチックポリスチレン樹脂にケッチェンブラックを10wt%濃度となるように添加し、ペレットを作成した。上記ペレットを圧延機にて混練・圧延して厚さ50μmのフィルム状の比較集電シート2を作成した。比較集電シート2の組成は、導電材:樹脂=10:90(重量比)であった。
形成した実施例1〜5の集電シートおよび比較例1〜2の比較集電シート(以下、これらを総称して単に集電シートともいう)について、耐薬品性、ガス透過性、電気抵抗値、耐熱プレス性を評価した。
上記で得られた各集電シート(フィルム)について、溶剤に対する初期耐久性を下記の方法で評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例1〜5、比較例2は重量変化が小さく、比較例1は10wt%以上の重量増加(溶媒膨潤)が見られた。
JIS K 7126にて各集電シート(フィルム)の酸素ガス透過性を評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例1〜5、比較例1はガス透過性が小さく(10−16〜10−17)、ガス遮蔽性が良好であったが、比較例2は遮蔽性が劣っていた。
上記のフィルムについて下記の方法で膜厚方向の抵抗を評価した。
実施例1〜5、比較例1、2において、低抵抗なシートが得られた。
<耐熱プレス性>
下記の電極を熱転写して密着性(耐熱プレス性)を確認した。得られた結果を表1にまとめた。
活物質:導電助剤:PVdF(バインダ)=90:5:5(質量比)とし、これらに対し、スラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量添加して電極スラリーを調製した。ここで、活物質にはLiMn2O4(平均粒子径:10μm)を用いた。導電助剤にはアセチレンブラックを用いた。
実施例1〜5は、電極層と集電シートとの界面が良好で破れは見られなかった。
1b 結晶性のない樹脂、
2 導電材(導電性フィラー)、
3、3a、3b、3c 樹脂と導電材を含む層、
10 双極型リチウムイオン二次電池、
11 集電体、
11a 正極層側の最外層集電体、
11b 負極層側の最外層集電体、
13 正極層、
15 負極層、
16、16a、16b 双極型電極、
17 電解質層(ゲル電解質層)、
19 単電池層(=電池単位ないし単セル)、
25 正極タブ、
27 負極タブ、
29 電池外装材(たとえばラミネートフィルム)、
31 シール部、
50 双極型リチウムイオン二次電池、250 装脱着可能な小型の双極型二次電池の組電池(モジュール)、
300 双極型二次電池の組電池(モジュール)、
310 接続治具、
400 電気自動車。
Claims (8)
- 樹脂と、導電材とを有する層からなる集電体であって、
前記集電体が、120℃以上の融点を有する結晶性の樹脂を含む層を有し、
前記結晶性の樹脂が、高密度ポリエチレン、高結晶性ポリプロピレンおよびポリスチレンよりなる群から選ばれてなる少なくとも1種であることを特徴とする双極型二次電池用の集電体。 - 前記結晶性の樹脂が、少なくとも集電体のある層の面内方向に連続して存在する構造を有する請求項1に記載の集電体。
- 前記結晶性の樹脂が、集電体の少なくとも表面に存在する構造または集電体の少なくとも表面層の面内方向に連続して存在する構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の集電体。
- 前記ポリエチレンが、密度0.92g/cm3以上の高密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の集電体。
- 前記ポリプロピレンが、立体規則性がアイソタクチックである高結晶性ポリプロピレンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の集電体。
- 前記ポリスチレンが、立体規則性がシンジオタクチックである結晶性ポリスチレンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の集電体。
- 請求項1〜6のいずれかの集電体の片面あるいは両面に電気的に結合した電極活物質層を有する電極。
- 請求項7に記載の電極を用いた双極型二次電池。
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