JP5430682B2 - エレベータ - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータに関し、特に、住宅等の低階層の建物に適したエレベータに関する。
最も一般的な従来の住宅用エレベータは、人などの積載荷重の移動により重心が移動する篭を、一ヶ所又は二ヶ所においてワイヤ吊りし、篭に縦の回転力を生じさせていた。更に、篭を二本のガイドレールに支持させることで、篭の縦回転を抑止すると共に、地震などによる篭の横揺れと横回転を抑止していた。また、乗場扉と篭扉とを引込代を有する鋼製スライド扉とし、篭に設けた駆動装置により運転制御機構と同調させて自動開閉させていた。
また、第2の従来の住宅用エレベータは、篭のガイドレールを内面四隅に備えたボックス(昇降路)と、ベルトを巻上げる駆動ユニットとを有する。そして、篭上面中央に連結されたベルトで篭をボックス内に吊し、篭に縦の回転力を生じさせる一方、篭の縦回転をボックスに抑止させていた。
また、第2の従来の住宅用エレベータは、篭扉とボックス装置の出入口である乗場扉とを手動のスイング扉とし、乗場において、それぞれの扉に設けた係合手段により乗場扉と篭扉とを連結させ連動開閉させていた。そして、閉扉したとき自動施錠する電気錠を乗場扉に設け、乗場においては篭扉を開閉フリーにさせて乗場扉に追随させていた。更に、昇降中においては、戸先端上下に設けたローラをボックス装置のガイドレールに内嵌させることで、篭扉の揺動を規制して施錠状態にさせていた。そして、乗降するときには、乗場扉の電気錠を乗場と篭内とに設けたスイッチの何れかで遠隔操作させ解錠させていた。
特開2003−192261号公報 特開2005−314016号公報 特開2006−151555号公報 特開2002−114467号公報 特開昭52−152047号公報 特開平1−244091号公報
「三菱日立住宅用エレベーター 設計・施工資料集平成18年5月版2006」三菱日立住宅用エレベーター株式会社 「三和の住宅用エレベーター気分乗々、S76モデルS72モデルカタログ2007年3月現在」三和シャッター工業株式会社
以上に述べた、第1の従来の住宅用エレベータは、篭に縦の回転力が生じるようワイヤ吊りされた篭を、二本のガイドレールに片持状に支持させていた。そのため、その応力として、篭を歪ませる力と、二本のガイドレール全体を転倒させる力と横に捻れさせる力とが生じていた。そして、その二本のガイドレールに生じる力を、水平負荷荷重として設置建物に負担させていた。
また、篭を歪ませる力とガイドレールに生じる力とは、篭自重と積載荷重とに正比例し、篭重心の位置変化により増減する。しかし、第1の従来の住宅用エレベータでは、木製などの一般的な居室扉に比べ格段に自重が大きな鋼製スライド扉を篭扉に用い、且つ、篭に自動開閉の駆動装置を設けているため、篭自重が大きい。また、特に、二方向に出入口を有する場合、ガイドレールからより離れた位置に扉荷重が付加され、篭の縦の回転力が増大するため、篭を歪ませる力とガイドレールに生じる力とがより増大していた。
つまり、第1の従来の住宅用エレベータにおいては、篭を歪ませる力に対抗するための剛性が篭に必要である。これに対し、剛性を高める一般的な技術では、鋼材等の重量部材を多用することから、篭の剛性を高めると同時に篭自重を増加させ、結果として篭を歪ませる力も増加させるという矛盾を有し、軽量化し難い、という難点があった。
また、二本のガイドレールとしては、自重の大きな篭の回転力に対抗するため、一般的な木造住宅の柱などに比べより強固で大きな断面の部材が用いられる。また、二本のガイドレールは、高い精度で建物の柱とは別に設置する必要がある。更に、スイング扉に比べ設置面積が大きな引込代を有する鋼製のスライド扉を用いているため、篭の床面積に対する昇降路の必要床面積が大きく、床面積の利用効率が低い、という難点があった。
また、第2の従来の住宅用エレベータは、従来、建築体として構成されていた昇降路壁を主要装置として構成するものである。そのため、第1の従来の住宅用エレベータ等の一般的なサイズのものに当該構成を適用することは非効率である。更に、当該構成は、小型の装置への適用には向いているが、中型や大型の装置への適用には向いていない。
本発明が解決しようとする課題は、ワイヤ吊りした篭に生じる縦の回転力に起因する問題を簡易な構成で解消することが可能なエレベータを提供することにある。
この発明に係るエレベータは、ワイヤ吊りされた篭を昇降路内において昇降させる。このエレベータは、吊装置とワイヤ連結部とを有する。吊装置は、昇降路の頂部に設けられており、三本以上の複数本のワイヤを同調して巻上げる。ワイヤ連結部は、篭に設けられており、複数本のワイヤと同数設けられる。複数のワイヤと複数のワイヤ連結部とは、一対一に連結されている。複数のワイヤにより吊るされた状態の篭は、複数のワイヤ連結部が互いに独立に上下方向に変位するように、自在に変形する。篭の重心の移動範囲は、水平投影面において、前記吊装置における複数のワイヤの繰り出し位置からそれぞれ垂下させたときの各ワイヤの水平投影面上の位置を示す垂直荷重支持点を頂点とする多角形に内包される範囲に制限されている。
上述のような構成の本発明によれば、ワイヤ吊りされた篭に対する縦の回転力の発生を防止することができる。したがって、ワイヤ吊りした篭に生じる縦の回転力に起因する問題を簡易な構成で解消することが可能となる。
そのため、設置建物に負荷する荷重は、一般家具類と同じく、装置及び積載物の自重による地震荷重のみとなり、且つ、昇降路においては、第1の従来の住宅用エレベータにおける強固なガイドレールや、第2の従来の住宅用エレベータにおけるボックスなどの、設置スペースを要する装置類が不要となり、地震又は搭乗者の歩行動作などに起因する篭の横揺れを抑止し、篭と昇降路との接触を防止するためだけの簡素な装置で良いため、昇降路面積の削減とコストの低減に効果を発揮する。
本実施形態のエレベータを設置した昇降路回りの斜視図であり、昇降路頂部などを切り欠いて示している。 篭の主要構造体である軸組の斜視図である。 図2におけるA−A断面図であり、軸組側面枠組の両側篭柱が上下差を有する状態を示している。 図2におけるB−B断面図であり、軸組側面枠組の両側篭柱が上下差を有する状態を示している。 昇降路及び篭の断面図である。 図4におけるC−C断面図である。 図4における視矢D方向からの篭の側面図である。 図4における視矢E方向からの篭の側面図である。 軸組側面枠組において壁板又は篭扉が筋交作用するときの状態図である。 軸組側面枠組において壁板又は篭扉が筋交作用するときの状態図である。 軸組側面枠組において壁板又は篭扉が筋交作用するときの状態図である。 フック金物の着脱動作を説明するための斜視図である。 床板の斜視図であり、受桟と一体に捻れ変形した状態を示している。 扉開閉装置の平面図であり、函体の上面を一部切り欠いて示している。 扉開閉装置の平面図であり、函体の上面を一部切り欠いて示している。 篭扉の扉開閉装置の連結棒側の正面図である。 乗場扉の扉開閉装置の連結棒側の正面図である。 篭扉の扉開閉装置の戸先側の側面図であり、単独の施錠状態を示し、函体の側面を一部切り欠いて示している。 乗場扉の扉開閉装置の戸先側の側面図であり、単独の施錠状態を示し、函体の側面を一部切り欠いて示している。 扉開閉装置の戸先側の側面図であり、連動解錠状態を示し、函体の側面を一部切り欠いて示している。 床において乗降可能に相対した篭扉と乗場扉との要部拡大断面図である。 図13AにおけるF−F断面図である。 扉開閉装置の施解錠動作を説明するための連結棒側の正面図であり、回動行程の中間点にある回動板及び閂を実線で示し、施錠時と解錠時との回動板及び閂を二点鎖線で示している。 扉開閉装置の施解錠動作を説明するための連結棒側の正面図であり、解錠状態の連結棒部分を示している。 ロック機構の作動状態を説明するための要部側面図である。 ロック機構の作動状態を説明するための要部側面図である。 ロック機構の作動状態を説明するための要部側面図である。 上下差を有する二つの扉開閉装置を連動解錠したときの要部断面図である。 上下差を有する二つの扉開閉装置を連動解錠したときの要部断面図である。 扉開閉装置の連動的な施錠操作及び解錠操作における回動差の説明図である。 扉開閉装置の連動的な施錠操作及び解錠操作における回動差の説明図である。 扉開閉装置の連動的な施錠操作及び解錠操作における回動差の説明図である。 扉開閉装置の連動的な施錠操作及び解錠操作における回動差の説明図である。 扉開閉装置の連動的な施錠操作及び解錠操作における回動差の説明図である。 扉開閉装置の連動的な施錠操作及び解錠操作における回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。 スライド機構を設けない場合の回動差の説明図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。尚、図の全体寸法と部分寸法の比、及び、縦横比等については、説明の便宜上、誇張を含む。
図において、αは屋外と連続する土間床である。βは土間床から40cm程度高く設定された1階床である。γは中2階床である。δは2階床である。εは階床を跨って連通する平面長方形の昇降路である。ζは床βから床γに登る階段である。そして、ηは昇降路εの四隅に垂設された建築体の柱であり、平面L形をなす二つの垂直帯状面からなる昇降路内面入隅θがそれぞれ形成されている。
1は平面正方形の篭である。2は巻胴の組3を二組備えた吊装置(駆動装置、架台等:図示省略)である。吊装置2は、昇降路の頂部において建築体(図示省略)に支持されている。4は篭1の四隅に垂設された篭柱である。篭柱4は、直交する二つの辺に面する側面の上部と下部とにおいて、二枚の縦プレートでなる接合板4aをそれぞれ有している。5は両端に一枚の縦プレートでなる接合板5aを有する篭梁である。接合板5aは接合板4aの二枚の縦プレートの間隔にスライド自在に嵌合している。6、6aは篭柱と篭梁とを接合するピンであり、接合板4a、5aをそれぞれ貫通している。そして、計四本の篭柱4と計八本の篭梁5とにより四角柱状の軸組が構成されている(図2参照)。
尚、本発明は、この実施形態に示した方形平面の篭に限定されるものではなく、任意の多角形平面の篭に適用できる。また、篭柱と篭梁との接合手段の形態はこの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
そして、軸組の側面の篭柱4を両側辺とし且つ篭梁5を上下辺とする枠組は、篭梁5が水平のときに、四隅のピン6を頂点とする四辺形が長方形となるよう配されている。更に、篭柱4と篭梁5との垂直面における接合角が、ピン6を中心軸とし自在に変動するよう構成されている。それにより、軸組の側面における全ての長方形の枠組は、平行四辺形に自在に変形する。
一方、上述の枠組において、両側辺の篭柱4の上下差が距離h1となったとき、接合板5aに設けられたルーズ穴5bの内面にピン6aが当接する。それにより、篭柱4と篭梁5との接合角の変動が規制される。従って、隣り合う篭柱4の上下差が距離h1以上になるよう枠組を変形させようとする負荷に対しては、二本のピン6、6aが篭柱4と篭梁5とに曲げ応力を生じさせるため、枠組はそれ以上に変形しないよう、その負荷に対し抵抗する(図3A、図3B参照)。
つまり、本実施形態の軸組は、隣り合う篭柱4の上下差が距離h1以下となる範囲において、全ての篭柱4を垂直に維持しつつ、互いに独立に上下させるようにして、自在に変形することが可能である。その一方で、この軸組は、上記範囲を越えて変形しないよう、変形負荷に抵抗するようになっている。更に、本実施形態は、搭乗者を保護するために必要な立体形状を確保する目的で、篭1の主要構造体として、所定の範囲で変形可能な当該軸組を用いるものである。
次ぎに、7はワイヤ連結部であり、軸組の上面で平行に向き合う二本の篭梁5の両端の接合板5a上面にそれぞれ設けられている。枠組の両側辺の篭柱4の上下差が距離h1のとき、その枠組の左右に位置するワイヤ連結部7の上下差が距離h2となるよう構成されている。つまり、これらワイヤ連結部7は、軸組の変形により、隣り合うワイヤ連結部7との上下差が距離h2以下となる範囲において互いに独立に上下することが可能な位置に設けられている。
また、巻胴の組3は、巻上げに伴いワイヤの荷重支持点が移動する巻胴によって、本実施形態における篭1を直接に吊るし昇降させる。
即ち、巻胴の組3は、巻径と巻き間隔とが同一で巻方向が右巻と左巻とに異なる二つの巻胴を組とする。この二つの巻胴は、各一本ずつ計二本のワイヤを所定の間隔をおいて同時に巻上げる。それにより、その二本のワイヤの二つの荷重支持点が対称移動する。このとき、水平投影面において、二本のワイヤの垂直荷重支持点を結ぶ線分の中心点と方向とが移動しないようになっている。
つまり、巻胴の組3の二本のワイヤで一本の篭梁をブランコ状に吊すことにより、二本のワイヤの垂直荷重支持点と篭梁両端のワイヤ連結部との間の水平距離が相異する。それにより、ワイヤが傾いたときに生じる水平力を、篭梁と巻胴の組とに吸収させることができる。そのため、垂直荷重支持点が移動しないように二台の綱車からそれぞれ垂下された二本のワイヤで篭梁を吊し巻き上げる場合と同様に、篭梁の位置と姿勢とを一定に保った状態で、篭梁を昇降させることができる。
そして、昇降路εにおいて、吊装置2の二組の巻胴の組3のそれぞれが巻上げる二本のワイヤ8と、二本の篭梁5の各一本の二ヶ所のワイヤ連結部7とがそれぞれ連結されている。篭1は最上階となる二階床δに着床する。全ての篭梁5が水平のとき、計四本のワイヤ8は垂直となる。
上述のような構成において、篭を吊った複数本のワイヤの水平投影面における垂直荷重支持点を頂点とする多角形は、篭平面の多角形とほぼ合同となり、篭重心の移動可能な範囲を必然的に内包する。そのため、篭に縦の回転力を生じさせることがない。
また、篭を吊った複数本のワイヤにおいて、各ワイヤにおける荷重差と特性差とに起因する伸縮差又は巻上げ差が生じたとき、隣り合う二ヶ所のワイヤ連結部7の上下差が距離h2以下となる範囲において、軸組は各ワイヤの伸縮差又は巻上げ差に応じて変形する。また、その変形において、全ての篭柱は垂直かつ互いに平行に保たれる。
尚、厳密には、巻胴の組の二本のワイヤの垂直荷重支持点の間の水平距離と、篭梁両端のワイヤ連結部の間の水平距離とに差が生じると、ワイヤが僅かに傾く。ワイヤが傾いた状態においては、篭梁の重心の位置が変化すると、二本のワイヤの傾きが同一方向に変化するため、篭梁の傾きと軸方向の位置とがズレる。しかし、それらのズレ、及び、それに起因する水平力は何れも無視できる範囲の極僅かなものである。また、篭梁が所定の範囲で傾いた場合においても篭柱の垂直姿勢は保たれる。よって、このような現象は、実用上問題とはならない。また、篭梁におけるワイヤ連結部の位置は両端部に限定されないが、ワイヤの上下差による篭梁の傾きは両端部を吊した場合に最少となることを考慮すると、当該構成が好ましいと思われる。
また、全ての篭柱頂部にワイヤ連結部が設けられるとともに、水平投影面におけるワイヤの垂直荷重支持点が移動しないように、各ワイヤを綱車からワイヤ連結部に垂下させて同時に巻き上げる吊装置が適用されている。それにより、任意の多角形平面の篭をより厳密に位置を一定に保った状態で昇降させることが可能である。なお、一般に実用される篭平面は長方形である。また、綱車を用いる吊装置にくらべ、巻胴の組を用いる吊装置の方がワイヤの使用量が少なく、且つ、構造が簡易である。
つまり、篭1は、吊装置2が巻き上げる四本のワイヤ8によって吊られているので、地震又は搭乗者による水平力が篭1に負荷された場合などを除き、その位置と姿勢とを一定に保って昇降することとなる。
ところで、従来、一体の剛体である橋梁等の大きな構築物を、その重心を囲む複数点に連結した複数本のワイヤで位置と姿勢とを一定に吊す場合、上述した各ワイヤにおける荷重差と特性差とに起因する伸縮差又は巻上げ差の問題を解消するため、各ワイヤの巻上げ量を調整させる制御装置を必要としていた。そのため、維持管理の容易さと低コストとが求められる一般建物の人用エレベータにおいては、篭の重心を囲む複数点にそれぞれワイヤを連結して吊し、篭に縦の回転力を生じさせないようにする技術は実用されていなかった。
例えば、特許文献4には、昇降体(篭)を四本のベルトで吊すことが記載されている。また、特許文献5には、昇降台(篭)の四隅にそれぞれ昇降索(ワイヤ)を連結することが記載されている。しかし、これらの文献には、篭重心を囲む三点以上となる複数点で篭をワイヤ吊りすることによって、ワイヤ吊りした篭に生じる縦の回転力に起因する問題を解消することに関するような記載や示唆は、一切ない。
次ぎに、9はローラ(支軸、取付手段等を含む:図示省略)である。ローラ9は、軸組側面の各枠組の略四隅となる篭柱4の上部及び下部にそれぞれ設けられている。θは、建築体の柱ηに設けられた昇降路内面の平面L形をなす入隅である。入隅θは、軸組側面と所定の間隔を介して平行に対向する二つの垂直面を有している。また、各入隅θの各垂直面には、硬質ゴム等からなるクッションベルトκが敷設されている。各ローラ9は、昇降路εの所定の位置に篭1を吊したときに、クッションベルトκに対して水平力を負荷することなく接するよう構成されている(図4、図5参照)。
従って、地震などにより篭1に生じた水平力は、ローラ9とクッションベルトκとを介して建築体の柱ηに速やかに伝達される。それにより、篭1の横揺れは、柱ηの反力によりクッションベルトκが伸縮する僅かな距離の範囲に規制される。また、その際、篭1は、水平面を走行する四輪車と同様に、これを回転させたり歪ませたりする力を受けることがない。
10は篭扉である。篭扉10は、ヒンジ11を介して篭柱4に取り付けられており、篭1の外側にスイング開閉する。12は扉開閉装置である。扉開閉装置12は、篭扉10の戸先の略中央に配されている。14は閂ガイドである。閂ガイド14は、入隅θに固定されている。閂ガイド14と扉開閉装置12の閂15とを嵌合させることで篭扉10の施錠がなされる。更に、その嵌合状態を保ちつつ、閂15を自在に上下させることができる。16は乗場扉である。乗場扉16は、ヒンジ17を介して扉枠λに取付けられており、昇降路の外側にスイング開閉する。18は扉開閉装置である。扉開閉装置18は、乗場扉16の戸先の略中央に配されている。また、篭1が距離h3の範囲内で上下にズレて着床した場合であっても、篭扉10が開閉できるように、篭扉10の高さが乗場扉16より短く構成されている(図5参照)。尚、扉開閉装置12、18の相違は、閂15の先端部の形状と回転方向だけであり、その他の構成は同一である。また、閂15を交換することで、右開き扉としても左開き扉としても用いることができる。本実施形態では、このような違いは省略して説明する。
因みに、本実施形態の篭において、スライド扉枠を軸組の変形に抗しないよう構成することにより、乗場扉と篭扉とにスライド扉を適用できる(図示説明省略)。しかし、スイング扉は、軸組の変形に対して垂直平行を保つ篭柱にヒンジで取り付けるだけよいので、スライド扉よりも構成が簡素であり、軽量化や低廉化においても好適である。
19は閂受である。閂受19は、乗場扉枠λに設けられる。閂受19は、乗場扉枠λにおいて乗場扉16を所定の閉扉位置に停止させる戸当りと一体に構成され、且つ、閂ガイド14と直接接合されている。そのため、篭扉10の扉開閉装置12は、篭1の横揺れに影響されることなく、乗場扉16の扉開閉装置18との間隔を一定に保つよう昇降案内される。
22は壁板である。23、23aは、一方を他方に対してh4の距離だけ上下させて着脱される、公知の構造からなる一対のフック金物(図8参照)である。壁板22は、左右上下の四箇所に設けられたフック金物23、23aにより、軸組側面の枠組に取付られている。従って、枠組において、壁板22は、壁面の直角方向への変位が規制されつつ上下にスライドする。
24は、ストッパーである。ストッパー24は、壁板22又は篭扉10の枠組における上下方向への変位をh1の範囲に規制する。ストッパー24は、接合板4a、5aの下面及び上面の所定の位置にそれぞれ取付けられる。これらストッパー24は、篭梁5が水平のとき、壁板22の上面又は篭扉10の戸先側の上下面に対して間隔h1を有している(図6A、図6B参照)。従って、壁板22が枠組から脱落することが防止される。更に、枠組の両側の篭柱の上下差が距離h1を越えようとするとき、壁板22又は篭扉10がストッパー24と干渉し、枠組の変形に抗するよう作用する(図7A、図7B、図7C参照)。
尚、壁板を取付ける手段はこれに限定されない。例えば、図示省略するが、建物の窓枠にガラス板を取付けるための一般的な手段である押し縁により内面及び外面から壁板を挟み込む構成など、壁板を枠組から脱落させることなく距離h1を介して上下にスライドさせることが可能な手段を適用できる。
25は天井板である。天井板25は、薄く軽量で殆ど面剛性を有さない樹脂板等により構成される。天井板25は、軸組の上面の変形に追随して自在に撓み変形する。26は床板26である。床板26は、木製等の角棒26aを鋼線26bにより所定の間隔で簾状に連ねたものである。床板26は、その対向する二辺が自在に捻れることにより、その四隅が互いに独立にh1以上の距離で上下する。各角棒26aの両端は、受桟27に対して角度自在に支持されている。受桟27は、軸組の下面において対向する二本の篭梁5に固設されている。このような構成により、床板26は、床面に負荷された積載荷重を無変形時と同様に軸組に伝達しつつ、軸組の変形に追随して自在に曲面状に変形する(図9参照)。
上述のように、本実施形態における篭は、所定の範囲で自在に変形するよう構成されている。更に、篭を吊る複数本のワイヤの何れかが切れるなどして、所定の範囲を越えて軸組を変形させようとする負荷が生じた場合に、何れかの面部材又はそれらの取付手段などが、軸組の変形に抗するように作用する。それにより、装置の簡素化や篭の軽量化を実現しつつ、搭乗者の安全を図ることが可能である。また、たとえば四本のワイヤを用いることで、全てのワイヤが同時に切れて篭が落下する事態を防止できる。
扉開閉装置12、18において、28は所定の長軸長さを有する連結棒である。連結棒28は、正面の左右側において扉面に対して垂直に立ち上げられた長軸に平行な突条を有している。一方の突条は断面I形をなし、その正面には側面が台形状の突起部28aが設けられている。他方の突条は、その先端が内側に屈曲しており、その断面はL形に形成されている。これら突条の間には、両端が開放され、且つ、その断面がL形の条溝が形成されている(図10A、図10B参照)。この条溝に対して、第二の連結棒28の突条を、その小口側から長軸に平行に滑り込ませ嵌合させることで、これらは連結状態となる(図13A参照)。連結状態の二つの連結棒28は、その一方が扉面に対して平行方向及び垂直方向の何れかの短軸方向に変位したとき、互いに拘束しあって一体的に変位するよう構成されている(図12C参照)。
29は連結棒28を保持する回動板である。30は扉面に直交する回動軸である。31は取手である。回動板29、回動軸30、取手31及び閂15(又は閂20)は、一体的に回動するよう連結されている。32は回動軸30の軸受(図示省略)を有する函体である。函体32は、回動板29の回動範囲を90度に規制する係止ピン33、33aを有している。34はバネである。バネ34の両端は、回動板29に固設された後述のスライドレール36及び函体32にそれぞれ設けられたフック片34aにフックされている。そして、回動板29が回動範囲の中間点にあるとき、バネ34の張力作用線34bと回動軸30の軸心30aとが交差するよう構成されている。そのため、回動板29は、その中間点から左右方向にズレたとき、軸心30aと間隔を有する張力作用線34bの側に付勢されて回動する。
従って、使用者が取手から手を放して施錠操作(又は解錠操作)を中断した場合に、回動板29は施錠方向(又は解錠方向)にバネ34の張力で回動する。回動板29の回動が係止ピン33又は33aにより停止し、連結棒28の長軸が垂直になったとき、閂15又は20は施錠位置に配置される。また、連結棒28の長軸が水平になったとき、閂15又は20は解錠位置に配置される(図14A、図14B参照)。また、上記の回動動作が終わると、取手の操作による回動力が後段の機構(連動側)に伝達されなくなるため、連動側の回動が不完全になる、という後述の回動差に起因する問題がバネ34によって解消される。
乗場において施錠状態の乗場扉16と篭扉10とが相対するとき、乗場扉16の連結棒28に篭扉10の連結棒28が上方又は下方から滑り込むよう構成されている。従って、篭1が所定の位置に着床した状態において、乗場扉16又は篭扉10の取手により施錠操作又は解錠操作がなされると、扉開閉装置12、18の双方の連結棒28が一体に回動し、乗場扉16と篭扉10とが一体的に施錠又は解錠される。また、解錠状態において、乗場扉16又は篭扉10の取手が操作されると、扉開閉装置12、18の双方の連結棒28が一体に押し引きされるとともに、スイング開閉時における水平方向の位置ズレを、双方の連結棒28が長軸方向にスライドして吸収する。それにより、乗場扉16と篭扉10とが一体的に開閉される。尚、上記の位置ズレは、乗場扉16と篭扉10とのヒンジの位置の違いに起因するものである。
35、36は一対のスライドレールである。スライドレール35、36は、連結棒28と回動板29とにそれぞれ設けられている。連結棒28は、スライドレール35、36により回動板29に保持されている。また、37はバネである。バネ37の両端とスライドレール36の両端とは互いにフックされている。また、バネ37の中央とスライドレール35の中央とは互いにフックされている(フック手段は図示省略)。このようなバネ37により、連結棒28は回動板29の所定の位置に配置される。更に、扉面に平行な方向の外力により、連結棒28は回動板29とは独立に所定の範囲で自在に横ズレする。そのため、連結棒28は、回動板29と一体的に回動しつつ、回動板29とは独立に短軸方向(扉面に平行な方向)に横ズレする。
上述の構成は、本発明のスライド機構に相当する。その長軸が垂直に位置する状態では、連結棒28は連結状態にある。更に、上下差h3を有する二つの扉開閉装置12、18において、連結状態の二つの連結棒28には、扉面に平行な短軸方向に遊びが介在する。この遊びの距離がh3以下の好適な値になるように連結棒28を形成することができる。それにより、施錠操作や解錠操作がスムースになる。
ところで、一般に、篭をワイヤ吊りする昇降機構において、上下方向への着床位置のズレを無くすことは困難である。仮に、上下差を有する扉開閉装置12、18において、スライド機構が設けられておらず、連結棒28と回動板29とが固定されており、且つ、二つの連結棒28の間に遊びが設けられてないとすると、二つの連結棒28は連動して回動しない。そうすると、施錠操作や解錠操作が連動して行われなくなる。また、二つの連結棒28の間に遊びが設けられている一方、スライド機構が設けられていない場合、連動した施錠操作や解錠操作が可能となる上下差は、その長軸が水平に配置された二つの連結棒28が連結状態となることが可能な距離、つまり、遊びの距離となる。そして、その遊びにより、二つの連結棒28の連動的な回動において回動差(操作側より連動側が遅れる現象)が生じる。この回動差は、遊びの距離に比例する。
即ち、スライド機構が設けられておらず、遊びが距離h3とされ、連結状態の二つの連結棒の断面が図18Aに示す様に構成されている場合においては、図19A〜Fに示すように、操作側が上位のときと下位のときとで回動差が大きく異なる。つまり、施錠操作や解錠操作において、取手の操作に対する連動側の施錠動作や解錠動作の応答性が著しく変化する。
図18Bは、二つの連結棒が上下差なしで長軸が垂直に嵌合した状態を示す模式図である。mF、mLは、それぞれ連動側、操作側の連結棒を示している。図19A〜Cと図19D〜Fは、それぞれ施錠操作と解錠操作とにおいて、連結棒mFを回動範囲の中間点(45度)まで回動させたときの連結棒mLの位置を示す模式図である。なお、これらの図中のRは、回動差を示す角度である。また、図19A、図19Dは連動側と操作側との回動軸30が同位のときを示す。図19B、19Eは、操作側の回動軸30が距離h3だけ上位のときを示している。図19C、19Fとは、操作側の回動軸30が距離h3だけ下位のときを示している。
上記のような構成を適用することにより、施錠操作や解錠操作の応答性は、一般的な居室の扉の取手操作のそれと同様のものにすることができる。したがって、使用者はエレベータの操作を安心して行うことができる。また、仮に操作時の応答性が変化した場合には、使用者は何らかの異常を認識すると考えられる。
また、距離h3の上下差をする二つの扉開閉装置12、18において、本実施形態のスライド機構を設け、連結状態の二つの連結棒28を横ズレさせることで上下差を吸収させるように構成することで、連結棒28における扉面に平行な方向の遊びをh3以下の好適な距離に設定でき、連動的な施錠操作や解錠操作における回動差の変化を抑制することが可能である。
図17A〜Fは、スライド機構が設けられた場合の施錠操作や解錠操作において、連動側を回動範囲の中間点まで回動させたときの、連動側と操作側との連結棒28を模式的に示している。図17Aにおいて、28F、28Lは、それぞれ連動側、操作側の連結棒28である。図17A〜Cは施錠動作を示す。図17D〜Fは解錠操作を示す。また、図17A、17Dは、連動側及び操作側の回動軸30が同位のときを示す。図17B、17Eは、操作側の回動軸30が距離h3だけ上位のときを示す。図17C、17Fは、操作側の回動軸30が距離h3だけ下位のときを示す。また、これら各図において、S1、S2、S3は連結棒28の横ズレ距離を示す。S3は横ズレ限界距離である。Rは回動差の角度である。
38は、本発明のロック機構におけるロック片である。ロック片38は、回動板29の貫通スリット29aにおいて、扉面に垂直な方向に揺動するように、その中央が軸支されている。ロック片38は、連結棒28の長軸が垂直な状態であるときに、その一端が函体32の係止孔32aに嵌合するよう付勢されている(支軸、取付手段、付勢手段等:図示省略)。それにより、回動板29の回動が函体32に嵌合したロック片38により係止され、解錠操作が禁止される。したがって、篭が着床していない状態における不正な解錠操作を防止することができる(図12A、図12B、図12C参照)。一方、取手側の扉面に設けられた係止孔32aに貫通する誘導孔(図示省略)にヘアピン等を差し込むことにより、ロック片38を揺動させて係止孔32aから外すことができる。したがって、点検時又は緊急時に、容易にロックを解除できる。
39は、連結棒28に揺動自在に軸支された揺動板(支軸、取付手段等:図示省略)である。揺動板39は、付勢されたロック片38の端部により、連結棒28の背面に押圧されている。40は、揺動板39に軸支された当接ローラ(支軸、取付手段等:図示省略)である。当接ローラ40は、連結棒28に嵌入された第二の連結棒28の突起部28aと当接し擦滑する。嵌合した二つの連結棒28の上下差が許容範囲(距離h3)以内のとき、揺動板39は、当接ローラ40と一体に揺動し、ロック片38を押圧して揺動させて係止孔32aから外させるよう構成されている(図12A、図12B、図12C、図13A、図13B、図15A、図15B、図15C参照)。それにより、篭1が所定の着床位置から上下方向に距離h3以内の範囲に着床したとき、篭扉10及び乗場扉16の解錠操作の禁止状態が解除される。
篭扉10及び乗場扉16は、距離h3以内の上下差を有して相対している。篭扉10及び乗場扉16の一方の取手が操作されると、連動的に解錠がなされて乗場側に扉が開く。そうすると、長軸が水平に配置された状態で嵌合している二つの連結棒28は、水平方向に位置ズレしつつ正面前後方向に係合する。それにより、篭扉10及び乗場扉16は、扉面に直角方向に一体的に動作して一体的に開く。また、揺動板39は、スライド機構により、連結棒28と回動板29とがズレているときであっても、ロック片38を押圧できるように、所定の巾を有している(図16A、図16B参照)。そして、図4に示すように、篭扉10a及び乗場扉16aが開く。二つの連結棒28の水平方向のズレ距離Sが、図15(A)に示すように距離h3を越えると、付勢されたロック片38の一端が函体32の係止孔32bに嵌合し、施錠操作が禁止される。それにより、図4に示すように篭扉10b及び乗場扉16bが開いたときの、二つの連結棒28の掛かり代を、正面前後方向にのみ係合可能な短い距離に設定できる。したがって、連結棒28を小型化できる。
即ち、仮に、連動的な開扉時において、扉開閉装置の施錠操作が禁止されない場合を考慮すると、嵌合した二つの連結棒は連動的に回動できないように位置ズレする。これらの掛かり代が僅かである状態において、誤って施錠操作がなされると、操作側の連結棒だけが回動してしまい、二つの連結棒が外れるおそれがある。開扉時における連結棒の掛かり代を増大させるために長軸を長く設計した場合、篭扉と乗場扉との連動的な開扉時における角度差を吸収させるために、正面前後方向における連結棒の遊びを大きくする必要が生じる。特に、小型の篭を適用した場合には、開扉時における篭扉と乗場扉との角度差はより大きくなるので、連結棒の遊びをより大きくする必要がある。そのため、篭扉と乗場扉との連動的な解錠時に、扉の間隔の変動範囲が大きくなり、その結果として、連動的な施錠の確実性が低下してしまう。また仮に、所定の位置で互いの連結棒が嵌合し且つその長軸が垂直に嵌合した状態の篭扉及び乗場扉において、二つの連結棒に予め上下差を設けるなどして、連結棒の長軸の長さを抑制しつつ開扉時の掛かり代を増大させたとしても、連結棒におけるロック機構の作用部位である突起部の設定位置が篭扉側と乗場扉側とで異なるものとなり、結果として、二種の連結棒が必要となる。
つまり、本実施形態のロック機構によれば、函体32に係止孔32bを設けるだけで、連動的に開扉した篭扉10又は乗場扉16に対する不正な施錠操作を禁止できる。したがって、安全性を損なうことなく、連結棒28の小型化を図ることができる。また、扉開閉装置12、18の使い勝手を向上させることができる。更に、部品点数の削減を図ることができる。
また、本実施形態では、扉開閉装置12、18の組において、形状が異なる部品を、閂15と閂20とに限定している。また、扉開閉装置12、18の組において、取付方向や取付位置が異なる部材は、回動板29及び閂15、20、更には函体32及びスライドレール36だけである。それにより、閂15と閂20とを交換するだけで、扉の開く方向を切り替えることができる。また、取手、回動軸、回動板、閂を連結して一体的に回動させることにより、連結棒の回動機構を簡素化するとともに、低廉化を図ることができる。尚、本発明の扉開閉装置における連結棒の回動機構はこれに限定されるものではない。図示は省略するが、例えば、取手を90度回転させる操作が困難な者のために、取手と回動軸とを歯車を介して連結して取手の回転角度を小さくすることができる。また、回動機構として電動駆動装置を設け、押し釦などの操作手段により施錠操作や解錠操作を行えるように構成できる。
1 篭
2 吊装置
3 巻胴の組
4 篭柱
4a 接合板
5 篭梁
5a 接合板
5b ルーズ穴
6 ピン
6a ピン
7 ワイヤ連結部
8 ワイヤ
9 ローラ
10 篭扉
12 扉開閉装置
14 閂ガイド
15 閂
16 乗場扉
18 扉開閉装置
19 閂受
20 閂
22 壁板
23 フック金物
24 ストッパー
26 床板
28 連結棒
28a 突起部
29 回動板
30 回動軸
31 取手
32 函体
34 バネ
35 スライドレール
36 スライドレール
37 バネ
38 ロック片
39 揺動板
40 当接ローラ
ε 昇降路
η 柱
θ 入隅
κ クッションベルト

Claims (7)

  1. ワイヤ吊りされた篭を昇降路内において昇降させるエレベータであって、前記昇降路の頂部に設けられ、三本以上の複数本のワイヤを同調して巻上げる吊装置と、
    前記篭に設けられ、前記複数本のワイヤと同数の複数のワイヤ連結部とを備え、
    前記複数のワイヤと前記複数のワイヤ連結部とは、一対一に連結され、
    前記複数のワイヤにより吊るされた状態の前記篭は、前記複数のワイヤ連結部が互いに独立に上下方向に変位するように、自在に変形し、
    水平投影面において、前記篭の重心の移動範囲が、前記吊装置における前記複数のワイヤの繰り出し位置からそれぞれ垂下させたときの各ワイヤの水平投影面上の位置を示す垂直荷重支持点を頂点とする多角形に内包される範囲に制限されている、
    ことを特徴とするエレベータ。
  2. 前記篭は、多角形状の床面及び天井を有し、
    前記床面及び前記天井の間には、前記多角形状における複数の頂点位置に垂設された剛体からなる複数の篭柱が設けられ、
    前記複数の篭柱の上端部及び下端部には、隣接する篭柱の間に架設された剛体からなる複数の篭梁が設けられ、
    前記複数の篭柱と前記複数の篭梁とは接合手段により相対的に変動可能に接合され、
    前記接合手段は、垂直面における前記篭柱と前記篭梁との接合角を所定範囲内に制限する変動角制限手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
  3. 前記吊装置は、同一の巻き径及び巻き間隔を有し、且つ巻き方向が異なる二つの巻胴の組を複数有し、
    前記二つの巻胴は、二本のワイヤを同調して巻き上げるときに、水平投影面において当該二本のワイヤの垂直荷重支持点を結ぶ線分の方向と当該線分の中心点とを定位させる、
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
  4. スイング開閉可能な乗場扉及び篭扉と、
    前記乗場扉及び前記篭扉を開閉するための取手と、前記乗場扉及び前記篭扉を施錠するための閂と、前記乗場扉及び前記篭扉のそれぞれに設けられて互いに連結可能に構成された連結棒と、前記連結棒を回動させる回動機構とを有する扉開閉装置と、
    を備え、
    前記乗場扉及び前記篭扉の双方の前記連結棒は、その長軸方向が、前記閂による施錠時には垂直方向を向くように回動され、且つ、解錠時には水平方向を向くように回動され、
    互いに連結された前記乗場扉及び前記篭扉の双方の前記連結棒は、その一方が扉面に対して平行方向又は垂直方向となる短軸方向に変位したことに対応して一体的に変位する、
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
  5. 前記扉開閉装置は、前記連結棒の回動を禁止するロック機構を備え、
    前記乗場扉及び前記篭扉の双方の前記連結棒が長軸方向に所定距離だけ重畳して嵌合されることにより、前記ロック機構による前記回動の禁止状態が解除される、
    ことを特徴とする請求項4記載のエレベータ。
  6. 前記回動機構による回動範囲の略中間点に位置する前記連結棒を、施錠側又は解錠側に回動させるよう付勢するバネと、
    前記回動機構とは独立の前記連結棒の回動を規制しつつスライドさせるスライド機構と、
    を備えた請求項4記載のエレベータ。
  7. 前記昇降路の内面に設けられ、上下方向に延びるレール状に形成され、前記閂と嵌脱可能であり、嵌合状態の前記閂を自在に上下させる閂ガイドを有する、
    ことを特徴とする請求項4記載のエレベータ。
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