JP5429238B2 - Bca用情報記録装置,およびbca用情報記録方法 - Google Patents

Bca用情報記録装置,およびbca用情報記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ光照射により情報の記録あるいは再生を行う光学的情報記録媒体の内、レーザ光入射面を同一とした記録層を複数有する光学的情報記録媒体を対象としたBCA用情報記録装置,およびBCA用情報記録方法に関する。
レーザ光照射により情報の記録あるいは再生が行われる光学的情報記録媒体として光ディスクが広く普及している。この種の光ディスクには、予めエンボス状のピット列が形成された再生専用のCD−ROMやDVD−ROM、一度だけデータの記録ができるCD−RやDVD−R、書き換えが可能なCD−RW、DVD−RW、DVD−RAMなどがある。これらの各光ディスクは、透明基板を介して情報記録層に集光スポットを照射して情報の記録あるいは再生を行う構成となっている。情報記録層には、スパイラル状の記録トラックに沿ってピット列やグルーブが形成されている。
このような光ディスクにおいては、スパイラル状の記録トラック以外に、光ディスク装置の集光スポットによって再生可能な情報として、バーストカットエリア(BCA)と呼ばれる領域を有するものがある。このBCAは、円周上に所定間隔を隔てて配置され半径方向に伸びた線分を低反射率の形態にて形成され、記録する情報の内容によってパターンが決められたもので、いわば一般に使われるバーコードが円周状に配設されたような構造となっている。BCAには、光学的情報記録媒体の種別(ROM、追記、あるいは書き換え可能)、著作権管理番号等のバーストカット情報が記録される。
図4に、BCA101およびその一部分を拡大した説明図を示す。図4に示すように、BCA101は、多層構造の記録層を備えた光学的情報記録媒体(光ディスク)における特定の記録層の回転中心部側(内径側)の半径位置範囲に設けられている。BCA101は、同一円周上に、低反射率の線分101aが複数本並べられ、且つ半径方向に均一長さで同一円周上に小刻みに短冊を並べるようにして所定のパターンを形成している。
BCA101が付された領域には、集光スポットeが追従するべきトラックが無いので、光ディスク装置はフォーカスサーボのみをかけた状態で、ディスクの回転に沿って矢印Sのように集光スポットeがBCA101上を円周方向に走査する。この時、パターンに依存して集光スポットeの反射光量が変動し信号として出力されるので、この信号に基づいて、前述した光ディスクに記録されたBCA101に係る情報が再生できる。
このようなBCA101の例は、ECMA(欧州電子計算機工業界)の標準化資料(ECMA−267;120mm DVD−Read-Only Disc )に、記載されている。
BCAによる情報記録をピットによる情報記録の場合と比較してみると、BCAによる情報記録の利点は、光ディスクの製造後に光ディスク一枚ごとに個別に形成できることである。例えば、著作権管理番号を光ディスクに付すことができる。
この場合、BCAの形成手段としては、例えば再生専用のROMの光ディスクでは、情報記録層に形成された金属反射膜を強力なレーザ照射によって除去し、これによって低反射率部分を作成することができる。
ただし、このような手法(光ディスクの製造後に形成する手法)は、ピットにくらべて形成可能なパターンの間隔はかなり大きなものとなる。例えば、低反射率部分101aの幅は10〔μm〕程度が現実的な値であり、最も幅のあるパターン間隔は100〔μm〕以上が利用されている。
国際公表特許W02002/037483
ところで、最近の光ディスクでは、1つの入射面から記録再生できる情報記録層を2層備えたものが広く実用化されている。図5に、従来例における2層の記録層を備えた光学的情報記録媒体の断面の例を示す。図5に示す多層の光学的情報記録媒体100には、入射面100aからの集光ビームによって再生される二つの情報記録層120(即ち、第0情報記録層121と第1情報記録層122)が設けられている。各情報記録層121,122は、記録可能な光学的情報記録膜を有しており、有機色素膜あるいは相変化記録膜等を含む多層薄膜からなる。
各情報記録層121、122の間隔は、光ディスク100の素材である透明基板を透過する集光ビームの収差が大きく変化しない範囲が望ましいので、例えばDVD−ROMにおいては、50〔μm〕前後に設定されている。この時、例えば第1情報記録層122に集光スポットを形成したときの第0情報記録層121における集光ビームの直径は約40〔μm〕となる。これは、先に述べたBCA101のパターンと同一オーダーの大きさとなっている。
従って、両方の情報記録層121、122にBCAを形成すると、一方の情報記録層に集光スポットを形成した時、他方の情報記録層のBCAのパターンによる集光ビームの変動が無視出来ないレベルになってしまう。これを避ける為には、BCAはどちらか一方の層のみに形成する必要がある。
この場合、BCAが形成されている層を予め第0記録層あるいは第1記録層か決めておくことで、記録装置あるいは再生装置が媒体の識別に要する時間を短縮することができるという利点が生じる。
これに対し、BCAが形成されている記録層が分からない場合には、第0記録層及び第1記録層両方を再生しなければならないが、予め分かっている場合には、BCAが形成されている記録層のみを再生することによって短時間のうちにBCAに係る情報を再生することが可能となる。
2層ROMに対してBCAを形成する場合には、図6に示すように、情報の再生を行う光入射面とは反対側の入射面からBCA形成用のレーザ光Lを入射し、第1情報記録層122に存在する金属反射膜を除去することとなる。通常、第1情報記録層122に形成される金属反射膜は透過率が10〔%〕以下となる膜厚を有している。これは、第1情報記録層122の再生は第0情報記録層121を通して行われるため、信号振幅を確保するために第1情報記録層122の反射率を十分に高くしておく必要があるためである。
第0情報記録層121の透過率をT、第1情報記録層単独での反射率をRとすると、第0情報記録層121を通した第1情報記録層122の反射率RはR=R×T となる。
を50〔%〕とすると、R>15〔%〕を実現するには、R>60〔%〕でなければならない。例えば、Ag反射膜で反射率60〔%〕を得るには50〔nm〕程度の膜厚が必要であり、その場合、透過率は10〔%〕程度である。
したがって、第1情報記録層122側からレーザ光を入射した場合には、レーザ光は第1情報記録層122をほとんど透過せず、第0情報記録層121からの反射光は検出されず確実に第1情報記録層122にフォーカスサーボをかけることができる。
一方、記録可能な光学的情報記録媒体におけるBCA形成は、金属反射膜の除去ではなく、実際に情報を記録する際と同様に、有機色素膜あるいは相変化薄膜等にレーザ光を照射し、色素膜あるいは相変化薄膜等の光学特性を変化させることによって行われる。例えば、ROMでは情報記録層が単独の金属薄膜からなっているため、レーザ光により金属薄膜を除去しBCAを形成することが可能である。これに対し、記録可能な光学的情報記録媒体では、情報記録層が多層薄膜により形成されているため、レーザ光照射により多層薄膜を全てきれいに除去することは困難である。このため、記録可能な光学的情報記録媒体におけるBCA形成は、通常の記録と似た方式で行う必要がある。
ROMでは、BCA形成時は第1情報記録層122側からレーザ光が入射されるので、確実に第1情報記録層122にレーザ光を集光することが可能であるが、記録可能な多層光学的情報記録媒体に対するBCA形成時は、第0情報記録層121側からレーザ光を入射する必要がある。
その理由は次の通りである。第1情報記録層122側からレーザ光を入射した場合、第1情報記録層122には透過率の低い金属反射膜が存在しているため、色素膜あるいは相変化膜等ではレーザ光がほとんど吸収されず、これらの膜の温度を上昇させて光学特性を変化させることができない。従って、透過率の高い第0情報記録層121側からレーザ光を照射して第1情報記録層122を形成している色素膜あるいは相変化膜等の温度を上昇させBCAを形成しなければならない。
しかしながら、第0情報記録層121側からレーザ光を入射した場合、必ずしも第1情報記録層122にレーザ光が集光されるとは限らない。
図7は、この理由を簡単に説明したものである。ROMの場合には、第1情報記録層222の透過率が非常に低いので、第1情報記録層222側からレーザ光を入射した場合には、S字カーブと呼ばれるフォーカスエラー信号が1つしか観測されないのに対し、記録可能な多層光学的情報記録媒体では第0情報記録層221側からレーザ光を入射した場合には、図7(B)に示すようにS字カーブが2つ観測されることになる。
2つ存在するS字カーブFのうち、第1情報記録層222から得られるS字カーブを利用して第1情報記録層222にレーザ光を集光(フォーカス)させようとするが、第0情報記録層221から得られるS字カーブが存在しているために、誤って第0情報記録層221にレーザ光が集光されてしまう場合がある。誤って第0情報記録層221にレーザ光が集光された場合、BCAは第0情報記録層221に形成されてしまう。BCAに一旦記録されたバーストカット情報を書き換えることは困難であり、特に、追記型の光学的情報記録媒体では、BCAに記録されたバーストカット情報を書き換えることはできない。
そのため、誤って第0情報記録層221にBCAを形成してしまった多層光学的情報記録媒体は、不良品として使用できなくなってしまう。
この問題は、第0情報記録層221にBCAを形成する場合も同様であり、第0情報記録層221にフォーカスサーボをかけようとしても第1情報記録層222に誤ってフォーカスサーボがかかってしまい、意図せずBCAが形成されてしまう可能性がある。
前述したように、BCAが形成されている層を予め決めておくと媒体識別時間が短縮できるという利点があるものの、記録可能な多層光学的情報記録媒体に対しては特定の情報記録層に確実にBCAを形成することが困難であり、誤って予定外の異なった情報記録層にBCAを形成してしまった多層光学的情報記録媒体は不良品となってしまうという問題がある。
本発明の目的は、特定の情報記録層に安定した状態で効率良くBCAを形成することが可能な多層の記録層を備えた光学的情報記録媒体を対象とするBCA用情報記録装置およびBCA用情報記録方法を提供することにある。予定外の情報記録層(ここでは第0情報記録層11)にBCAが形成されてしまうのを防ぐことができる。
上記目的を達成するため、本発明にかかる光学的情報記録媒体では、レーザ光の照射により情報の記録あるいは再生を行う少なくとも二層の記録層を備えた光学的情報記録媒体において、各記録層の内の1つの記録層の内周側に、媒体識別情報等を記録する領域としてのバーストカットエリア用記録領域を設けると共に、このバーストカットエリア用記録領域に対応する位置にある他の記録層の内周側の同一半径内をミラー面とする。そして、前述したバーストカットエリア用記録領域の少なくとも一部の領域に、記録情報識別用のレーザ光による検出が可能な幾何学的凹凸を設ける、という構成を採っている。
このため、多層の記録層を備えた光学的情報記録媒体の何れか一つの記録層の内周側に、当該記録媒体等にかかるBCA情報を記録又は再生用のレーザ光を入射する光入射面側から、効率良く記録することができ、特に、バーストカットエリア用記録領域の少なくとも一部の領域に記録情報識別用のレーザ光による検出が可能な幾何学的凹凸を設けたので、この幾何学的凹凸の検出を検出することによりBCA情報を記録する記録層の特定を確実になし得るので、他の記録層にBCA情報を記録するという不都合を激減させることができ、これによって不良品の発生を大幅に少なくすることができるという利点がある。
ここで、前述した幾何学的凹凸は、光学的情報媒体の回転中心を取り巻いて同心円状或いはスパイラル状に順次配設され形成された凹凸としてもよい。この場合、各同心円或いはスパイラル状の半径方向のピッチを1〔μm〕以下としてもよい。
このようにすると、光学的情報媒体の回転動作に対して所定のタイミングで記録情報識別用のレーザ光およびBCA情報形成用のレーザ光を半径方向に直線的に移動させることによって、当該BCAの記録層を検知することができることから、BCAの特定を迅速になし得るという利点がある。
又、前述した幾何学的凹凸は、記録層の記録領域におけるピット列と同一のピット列で形成しても、或いはこのピット列を同心円状あるいはスパイラル状に形成した溝であってもよい。更に、前述した記録層については、相変化記録膜が積層されてなる構造のものでも、或いはレーザ光照射により不可逆な光学特性変化を示す記録膜が積層されてなる構造のものであってもよい。多層構造の記録層については、二層構造の記録層としてもよい。
上記目的を達成するため、本発明にかかるBCA用情報記録装置では、複数の記録層を備えた情報記録媒体の予め特定した記録層の内周側に向けてBCA記録光としてのレーザ光を出力する記録光出力手段と、同じく前記記録層の内周側に向けて記録層識別光を出力する識別光出力手段と、前記記録光出力手段の出力動作および出力パワーを制御する主制御部とを備えている。
そして、前述した主制御部が、予め特定した前記記録層からの反射識別光を分析して当該反射識別光にかかる記録層がBCA記録領域を備えた記録層か否かを判定する記録層判定機能と、この記録層識別光の照射にかかる記録層がBCA記録領域を備えた記録層であると判定がなされた場合に前記記録光出力手段を付勢して前記BCA記録光に所定の記録情報をのせると共に当該BCA記録光の出力パワーをBCA記録用の高パワーに設定する高出力設定機能とを備える、という構成を採っている。ここで、前述した主制御部の記録層判定機能を、記録層の内周側に位置するBCA記録領域に予め設けられた幾何学的凹凸を前記反射識別光が検出した場合に、当該記録層がBCA記録領域を備えたものである旨を判定するように構成してもよい。
このため、主制御部の各機能が有効に作動して前述したBCA記録領域を備えた記録層を短時間に効率良く確実に特定することができ、予め設定されたBCA記録領域にBCA記録光としてのレーザ光を確実に照射することができ、BCAの記録時に当該BCA記録光の出力をパワーアップするようにしたので、他の記録層及び記録領域に対する損傷事故の発生を予め有効に回避することができ、かかる点において信頼性および耐久性の高いBCA用情報記録装置を得ることができる。
更に、本発明にかかるBCA用情報記録方法は、BCA記録光としてのレーザ光を照射して特定の記録層の内周側に設けられたバーストカットエリア用記録領域に当該情報記録媒体にかかる媒体情報等を記録する手法であって、前述した情報記録媒体の光入射面から当該情報記録媒体の予め特定した記録層の内周側に向けて低パワーのBCA記録光と記録層識別光とを照射する第1の工程(バーストカットエリア用の記録領域探索工程)と、前述した記録層識別光に対しフォーカスサーボを投入する第2の工程(記録層確認工程)と、このフォーカスサーボ投入後に前記記録層のバーストカットエリア領域(記録層の内周側)に予め設けた幾何学的凹凸からの反射光を分析しその差信号が所定の振幅を有しているか否かを判定する第3の工程(判定工程)と、前記記録層識別光の差信号が所定の振幅を維持していると判断された場合に前記BCA記録光の強度を増加させてBCAの形成動1に移行する第4の工程(BCA形成工程)とを備えていることを特徴とする。
このため、本発明によると、記録層識別光によるBCA用の記録層の検知と確認とを連続的に実行すると共に、記録層の確認に引き続いてBCA記録光を低パワーから高パワーに切り換え出力しBCA用の記録情報を記録するようにしたので、当該情報記録媒体にかかる媒体情報等を予定した記録層に確実に且つ迅速に記録することができ、不良品の発生を大幅に低減することができるという利点がある。
以上のように、本発明によると、多層構造の光学的情報記録媒体においてBCAの記録に際して予め特定した記録層を記録層識別光により確実に捕捉し得るので、予定外の情報記録層にBCAを形成してしまうという不都合を確実に防止することができ、これにより不良品の発生を確実に回避することができ、多層の記録層を備えた光学的情報記録媒体の製品化に際しての良品率を大幅に高めるとともに、再生時に実行される光ディスク装置における媒体識別時間を大幅に短縮することが可能となり、信頼性の高い従来にない優れた光学的情報記録媒体,BCA用情報記録装置,およびBCA用情報記録方法を提供することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を、添付図面を参照して説明する。ここで、前述した従来例と同一の構成要素については同一の符号を用いるものとする。
(多層記録層を備えた光学的情報記録媒体)
図1において、多層光学的情報記録媒体1は、同一光入射面1aからアクセスする情報記録層10を複数層(本実施形態では二層)有している。具体的には、光入射面1aの側から順に第0情報記録層11,第1情報記録層12の二層を備えている。この情報記録層10は多層薄膜からなっており、例えば、1回だけ記録が可能な追記型の情報記録層の場合には、少なくとも有機色素膜などからなる記録膜と反射膜とを有し、書き換えが可能な情報記録層の場合には、少なくとも誘電体膜及び相変化膜などからなる記録膜及び反射膜とを有している。
各情報記録層11,12には、所定のユーザ記録領域20が設けられている。ここで、前述した各層のユーザ記録領域20の内周側で且つ所定の同一半径範囲(多層光学的情報記録媒体1の回転中心部の周囲の領域)を有する領域をバーストカットエリア(BCA)用の領域21とする。前述した複数の情報記録層11,12の内の第1情報記録層12におけるBCA用の領域(最内周端近傍に設定され)にBCA101が設けられ、図1の下方に示す拡大図で示したように、BCA形成領域には、案内溝又はピット等により形成される識別情報としての幾何学的凹凸Kが設けられている。
前述した案内溝は、情報記録領域20と同様にスパイラル状に連続して形成されていても良いし、同心円状に形成されていても良い。また、この案内溝は、1周にわたって連続的に形成しても、一部分のみに形成されていても良い。又、ピットを形成する場合も必ずしも1周にわたって形成されていなくとも良い。本実施形態では、BCA形成領域21には案内溝,或いはピットが、BCA形成領域全体にわたってスパイラル状に連続して形成されているものとして、以下説明する。
一方、第0情報記録層11におけるBCAに相当する領域は、ミラー面5によって構成されている。BCA101は、同一円周上のすべてに形成されていても良いし、同一円周の一部分にのみ形成されていても良い。更に、BCA101が付された半径領域ではトラックサーボがかけられないので、BCA101の半径方向の幅(BCAを構成する低反射率の各線分101aの長さL:図4参照)は、記録トラック2の偏心量にくらべて十分大きな幅、たとえば、1〔mm〕程度の幅、を持つように設定されている。
本実施形態で形成されるBCAパターンの構成例は前述した従来例における図4の場合と同様である。このBCAパターンは、前述した従来例におけるBCAパターンと同一の手法で形成されている。このBCA101のパターンでは、ほぼ一定の幅を持つ低反射率の線分101aの相互の間隔を変化させることで、情報信号を記録している。この方法は、レーザ照射によって低反射率の線分101aを形成する場合は、照射の位置を変えて同じ低反射率の線分101aを形成すれば良いことから、製造が容易となる。この場合、低反射率部分と高反射率部分の幅を任意に変えて情報を記録するようにしてもよい。
図1に、上記多層光学的情報記録媒体1の断面図の一部を示す。図1に示すように、光ディスク媒体1は透明部材を素材として形成されており、その光入射面1aからアクセス可能な、二層の情報記録層(第0情報記録層11と第1情報記録層12)が組み込まれており、それぞれ、ほぼ同じ内周半径の領域(図1中のユーザ記録領域20)まで案内溝が設けられている。BCA101は、第1情報記録層12の情報記録領域20の最内周端近傍に設定されている。一方、これに対応する同じ半径位置の領域は、第0情報記録層11ではミラー面5となっている。ここで、情報記録領域20は、光ディスク装置が再生するべき情報が存在する範囲を示すものである。又符号29,30は透明部材からなる基板部分を示す。
上述したBCAは、DVD−RWやDVD−RAMなどの相変化光ディスクの初期化装置を用いて形成することが可能である。この初期化装置から照射されるレーザ光は、ディスク半径方向に50〔μm〕程度、ディスク回転方向に1〔μm〕程度の集光ビーム形状を有しており、レーザ光を半径方向に数10〔μm〕程度ずらしながら照射することで、1〔mm〕幅程度のBCAを短時間に形成することができる。しかしながら、前述したように、記録可能な多層光学的情報記録媒体1へのBCA形成は、S字カーブが複数観測される第0情報記録層11側からレーザ光を照射して行うことになるため、所望の記録層(本実施形態では第1情報記録層12)とは異なる記録層(本実施形態では第0情報記録層11)にBCAが形成されてしまうことがある。
本実施形態に係る多層光学的情報記録媒体1では、図1に示すように、第1情報記録層12のBCA形成領域21に案内溝又はピットなどの幾何学的凹凸Kが既に形成してある場合を図示した。ここで、符号31は反射膜を示し、符号32はBCA用の記録膜を示す。この記録膜32は色素膜および相変化膜等により構成されている。
そして、レーザ光照射時に、レーザ光が照射されている層が第1情報記録層12であるか第0情報記録層11であるかを、前述した幾何学的凹凸Kの有無で判別することができる。これにより、第1情報記録層12にBCAを形成し又は再生する場合のいずれであっても、当該第1情報記録層12を確実に捕捉することが可能となる。
(BCAの記録/再生装置について)
図2に、BCA用情報記録装置の基本構成を示す。この図2に示すBCA用情報記録装置は、複数の記録層(本実施形態では、第0情報記録層11及び第1情報記録層12の二層)を備えた情報記録媒体1の予め特定した記録層(第1情報記録層12)の内周側に向けてBCA記録光としてのレーザ光を出力する記録光出力手段51と、同じく前記記録層(第1情報記録層12)の内周側に向けて記録層識別光を出力する識別光出力手段52と、これら記録光出力手段51及び識別光出力手段52の出力動作および出力パワーを制御する主制御部55とを備えている。
更に、このBCA用情報記録装置は、前述した記録層識別光及びBCA記録光を情報記録媒体1の内周領域に向けて案内する光学系56と、所定の記録層(第1情報記録層12)から反射して来る記録層識別光及びBCA記録光の反射光を個別に検出する光検出器57,58とを備えている。
そして、前述した主制御部55は、予め特定した記録層(第1情報記録層12)からの反射識別光を分析して当該反射識別光にかかる記録層がBCA記録領域を備えた記録層か否かを判定する記録層判定機能と、この記録層識別光の照射にかかる記録層(第1情報記録層12)がBCA記録領域を備えた記録層であると判定がなされた場合に前記記録光出力手段51を付勢して前述したBCA記録光に所定の記録情報をのせると共に当該BCA記録光の出力パワーをBCA記録用の高パワーに設定する高出力設定機能とを備えている。ここで、上述した記録層判定機能は、当該記録層の内周側に位置するBCA記録領域に予め設けられた幾何学的凹凸Kを前述した反射識別光より検出した場合に、当該記録層がBCA記録領域を備えたものである旨を判定するように稼働する。
これを更に詳述する。
前述したように、第1情報記録層12のBCA形成領域21に存在する幾何学的凹凸Kの判別は、BCA形成用のレーザ光(BCA記録光P)とは別のレーザ光(記録層識別光P)を情報記録層10に照射することによって実行される。
BCA記録光Pのレーザビームは半径方向のビーム径が非常に大きいため、案内溝やピットなどの幾何学的凹凸Kを検出することはできない。これに対して情報の記録あるいは再生に用いられる程度の大きさのレーザ光であれば、和信号や差信号により案内溝やピット等の幾何学的凹凸Kが存在することを確認できる。
記録層識別光PはBCA形成用のレーザ光(BCA記録光P)から回折格子により発生させても良く、また、BCA記録光Pとは異なる別のレーザ光を用いても良い。記録層識別光Pの集光ビーム径はBCA記録領域21に形成された案内溝やピットの半径方向の周期とほぼ同程度であれば幾何学的凹凸Kを判別することが可能である。この場合、この幾何学的凹凸Kの判別は前述した主制御部55によって実行される。
BCA記録領域21に形成する幾何学的凹凸Kは単に情報記録層10を識別するために付加されるが、その記録あるいは再生に際しては、レーザ光によるBCA再生信号に幾何学的凹凸Kに起因したノイズが混入しないように留意しなければならない。BCAは和信号により再生されるので、和信号再生での信号振幅が小さく、差信号再生での信号振幅が大きくなるような案内溝あるいはピットを形成すれば良い。たとえば、案内溝ピッチを記録層識別光Pのビーム径と同程度にしたり、あるいは、案内溝ピッチが記録層識別光のビーム径より広い場合には、溝幅を溝ピッチのほぼ半分にすればよい。
このような条件下では、フォーカスサーボのみをかけた場合の幾何学的凹凸Kに起因する再生和信号(溝横断信号と呼ばれる)振幅は非常に小さく、BCA再生信号へのノイズ混入が抑制される一方で、記録層識別光Pの差信号(トラックエラー信号に相当)振幅は十分に大きく、確実に情報記録層の判別を行うことができる。フォーカスサーボの制御動作については図示しない公知の技術手段によって実行される。
BCA領域21における溝形成とユーザ記録領域20における案内溝形成には同一露光光源を用いることが簡便であり好適であるが、この場合には、ユーザ情報記録領域20の案内溝に比べて極端に広い幅の溝を形成することは困難である。波長400〔nm〕前後の半導体レーザを用いる光学的情報記録媒体1のユーザ情報記録領域20における溝幅は0.2〜0.4〔μm〕程度であることから、BCA領域21における溝幅は0.5〔μm〕以下、ピッチを1〔μm〕以下としておくことが望ましい。
(BCAの形成動作)
次に、図2〜図3に基づいて、BCA記録光Pを特定の記録層の内周側に設けられたバーストカットエリア用記録領域に照射してBCAを形成する場合の動作例(BCA用情報記録方法)を説明する。
まず、図2の装置全体を作動させて、情報記録媒体1の光入射面1aから当該情報記録媒体1の予め特定した記録層(第1情報記録層12)の内周側に向けて低パワーのBCA記録光Pおよび記録層識別光Pとを照射し、バーストカットエリア(BCA)用の記録層を探索する(ステップS1,S2:第1の工程)。次に、記録層(第1情報記録層12)からの反射光を得て当該記録層の捕捉を確認した後に当該記録層識別光Pに対してフォーカスサーボを投入する(ステップS3:第2の工程)。このフォーカスサーボ投入後、当該記録層のバーストカットエリア領域に予め設けた幾何学的凹凸からの反射光を分析しその差信号が所定の振幅を有しているか否かを判定する(ステップS4:第3の工程)。そして、この反射してきた記録層識別光Pについてその差信号が所定の振幅を維持していると判断された場合に前述したBCA記録光Pの強度を増加させてBCAの形成動作に移行する(ステップS4,S5:第4の工程)。
以下、これを更に詳述する。
図2では、BCAを形成するためのレーザ光をBCA記録光と表現している。フォーカスエラー信号はBCA記録光P,記録層識別光Pのいずれから生成しても良いが、図2ではBCA記録光Pから生成している。記録層識別光Pのパワーは、前述した主制御部55によって記録層10に変化を起こさない低パワーに保たれる。一方、BCA記録光Pのレーザパワーも当初は低パワーに保たれるが、フォーカスサーボ投入後、記録層識別光Pの差信号が所定の振幅を有していることを確認した後は、BCA記録光Pのパワーを増加させてBCA形成動作に移行する。かかる動作の制御は図2における主制御部55によって実行されるようになっている。
フォーカスサーボ投入後、記録層識別光Pの差信号振幅が所定レベル以下であった場合、BCA記録光Pのパワーを低く保ったままフォーカスサーボ投入動作を(記録層識別光Pの差信号が所定の振幅を有していることが確認されるまで)繰り返し継続し、その後、BCA記録光Pのパワーを増加させてBCA形成動作に移行する。
このようにすることで、所定の情報記録層10(ここでは第1情報記録層12)にフォーカスサーボがかかった場合にのみ、高いパワーのBCA記録光Pを照射し得るので、予定外の情報記録層(ここでは第0情報記録層11)にBCAが形成されてしまうのを防ぐことができる。更に、本実施形態では、低レベルにしたBCA記録光Pを記録層識別光Pの出力と同時に出力するように構成したので、BCA用の記録層が確認できた場合にはBCA記録光Pを直ちに高出力に切り換え設定することができ、このためBCAの記録動作を迅速に且つ高精度に実行することができ、異なった記録層へのBCAの記録を確実に回避し得るので、装置全体の信頼性を著しく高めることができるという利点が有る。
又、前述した第0情報記録層11において、BCA領域21に対向する領域をミラー面5としておくことは、BCA形成後にバーストカット情報を再生する際にも次のような点で利便である。
バーストカット情報を再生しようとして第1情報記録層12にフォーカス投入を試み、誤って第0情報記録層11にフォーカスサーボがかかってしまった場合でも、再生和信号には何ら有意な信号が検出されないので、第0情報記録層11にフォーカスサーボが入っていることを直ちに識別することが可能である。このため、フォーカスサーボ投入の誤りを直ちに認識することができ、第1情報記録層12にフォーカスを再投入することによりバーストカット情報の再生を迅速に実行することができる。
ここで、仮に第0情報記録層11のBCA領域21に対向する領域にも溝が形成されているとすると、再生和信号に溝横断信号が混入してしまい、フォーカスサーボがかかっているのがどちらの情報記録層11(又は12)なのかを判別するためには、和信号をデコードしなければならず時間がかかってしまう。これを回避するため、本実施形態では、第0情報記録層11のBCA領域21に対向する領域(ミラー領域5)には、幾何学的凹凸Kは形成しない構成とした。
多層光学的情報記録媒体として、追記型の二層構造の光学的情報記録媒体を用いて第1情報記録層12にBCA形成を試みた。第0情報記録層11はユーザ記録領域20にピッチ0.4〔μm〕の案内溝を有し、BCAに相当する領域はミラー面5とした。
一方、第1情報記録層12はユーザ記録領域20及びBCA形成領域21の両方にピッチ0.4〔μm〕の案内溝を有する構成とした。ユーザ記録領域20とBCA形成領域21の案内溝を同一ピッチとすることで、マスタリング時に追加のレーザ光を使用する必要が無く、単に露光領域を拡大すれば良く簡便である。BCA形成領域21は半径22.3〜23.2〔mm〕の範囲とし、第1情報記録層12のこの範囲に案内溝を連続でスパイラル状に形成した。
BCA記録レーザ光Pとして波長780〔nm〕の半導体レーザを用いた。このBCA記録レーザ光Pの集光用対物レンズの開口は0.55であり、集光ビーム径は1〔μm〕(回転方向)×50〔μm〕(半径方向)、最高出力は1.5〔W〕である。記録層識別光Pには波長405〔μm〕の半導体レーザを用いた。記録層識別光Pの集光ビームは0.6〔μm〕(回転方向、半径方向とも)である。BCA記録時のディスク回転線速は5〔m/s〕とした。
第0情報記録層11側からBCA記録レーザ光P及び記録層識別光Pを照射する際、フォーカスエラー信号はBCA記録レーザ光Pから生成した。フォーカス投入時のパワーは、記録レーザ光400〔mW〕、記録層識別光Pを0.5〔mW〕に設定した。第1情報記録層12をフォーカス投入対象層としてフォーカスサーボをかけた後、記録層識別光Pの差信号振幅が所定レベル以上であることを確認した後に、BCA記録レーザ光Pのパワーを1〔W〕と400〔mW〕の2レベルで変調し、レーザ光をディスクの半径方向にディスク1回転あたり25〔μm〕ずつ移動させながら照射しBCAを形成した。
上記手法により、100枚の多層光学的情報記録媒体1に対してBCA形成を試みたところ成功確率は100〔%〕であった。これに対して、第1情報記録層12のBCA形成領域をミラー面とした多層光学的情報記録媒体1を用いて、単にBCA記録レーザ光を照射してBCAを形成した場合の成功確率は60〔%〕程度であった。
多層光学的情報記録媒体1として、相変化膜を有する書き換え型の二層光学的情報記録媒体を用いて第1情報記録層12にBCA形成を試みた。第0情報記録層11は情報記録領域20にピッチ0.74〔μm〕の案内溝を有し、BCAに相当する領域はミラー面5とした。
一方、第1情報記録層12は情報記録領域20及びBCA形成領域21の両方にピッチ0.74〔μm〕の案内溝を有する構成とした。BCA形成領域21は半径22.3〜23.2〔mm〕の範囲とし、第1情報記録層12のこの範囲に案内溝を連続でスパイラル状に形成した。
BCA記録レーザ光Pとして波長780〔nm〕の半導体レーザを用いた。このBCA記録レーザ光Pの集光用対物レンズの開口は0.55であり、集光ビーム径は1〔μm〕(回転方向)×50〔μm〕(半径方向)、最高出力は1.5〔W〕である。
記録層識別光Pには波長405〔nm〕の半導体レーザを用いた。記録層識別光Pの集光ビームは0.6〔μm〕(回転方向、半径方向とも)である。BCA記録時のディスク回転線速は5〔m/s〕とした。
第0情報記録層11側から記録レーザ光及び記録層識別光を照射する際、フォーカスエラー信号はBCA記録レーザ光Pから生成し、フォーカス投入時のパワーは、記録レーザ光Pを400〔mW〕、記録層識別光Pを0.5〔mW〕に設定した。第1情報記録層12をフォーカス投入対象層としてフォーカスサーボをかけた後、記録層識別光Pの差信号振幅が所定レベル以上であることを確認した後、BCA記録レーザ光Pのパワーを800〔mW〕と400〔mW〕の2レベルで変調し、レーザ光をディスクの半径方向にディスク1回転あたり25〔μm〕ずつ移動させながら照射しBCAを形成した。
上記手法により、100枚の多層光学的情報記録媒体に対してBCA形成を試みたところ成功確率は100〔%〕であった。これに対して、第1情報記録層12のBCA形成領域をミラー面とした多層光学的情報記録媒体を用いて、単にBCA記録レーザ光を照射してBCAを形成した場合の成功確率は65〔%〕程度であった。
このように前述した本実施形態を適用することにより、追記型であっても書き換え可能型であっても記録可能な多層光学的情報記録媒体に対して所定の情報記録層に確実にBCAを形成することが可能となった。
本発明に係る多層光学的情報記録媒体の一例を示す部分断面図である。 図1に示す多層光学的情報記録媒体の内周領域にBCAを形成する装置の例を示すブロック図である。 図2に開示した主制御部の動作を示すフローチャートである。 従来例におけるBCAの構成例および形成位置とう示す説明図である。 従来例における多層光学的情報記録媒体の一例を示す部分断面図である。 従来例におけるレーザ入射面とフォーカスエラー信号の関係を説明図で、図6(A)はレーザ入射面を第1情報記録層(第n情報記録層)側に設定した場合を示す説明図、図6(B)はこの場合に発生するフォーカスエラー信号を示す説明図である。 従来例におけるレーザ入射面とフォーカスエラー信号の関係を説明図で、図7(A)はレーザ入射面を第0情報記録層側に設定した場合を示す説明図、図7(B)はこの場合に発生するフォーカスエラー信号を示す説明図である。
1 多層光学的情報記録媒体
1a 光入射面
5 ミラー領域
10 記録層
11 第0情報記録層
12 第1情報記録層
20 ユーザ記録領域
21 BCA領域
51 記録光出力手段
52 識別光出力手段
55 主制御部55
56 光学系
57,58 光検出器
101 BCA(媒体識別情報)
101A 低反射率部分
K 幾何学的凹凸
BCA記録レーザ光
記録層識別光

Claims (4)

  1. レーザ光の照射により情報の記録或いは再生を行う少なくとも二層の記録層を備えた情報記録媒体のある記録層のBCA記録領域に記録情報を記録するBCA用情報記録装置において、
    前記情報記録媒体の予め特定した記録層の内周側に向けてBCA記録光としてのレーザ光を出力する記録光出力手段と、
    同じく前記記録層の内周側に向けて記録層識別光を出力する識別光出力手段と、
    前記記録光出力手段からの前記BCA記録光と前記識別光出力手段からの前記記録層識別光を前記情報記録媒体の内周領域に向けて案内する光学系と、
    前記記録光出力手段の出力動作および出力パワーを制御する主制御部とを有し、
    前記主制御部が、予め特定した前記記録層に向けて案内された前記記録層識別光の反射識別光により、前記記録層の内周側に位置するBCA記録領域に予め設けられた幾何学的凹凸を検出した場合に、当該記録層がBCA記録領域を備えたものである旨を判定する記録層判定機能と、この記録層識別光の照射にかかる記録層がBCA記録領域を備えた記録層であると判定がなされた場合に前記記録光出力手段を付勢して前記BCA記録光に所定の記録情報をのせると共に当該BCA記録光の出力パワーをBCA記録用の高パワーに設定する高出力設定機能とを備えることを特徴としたBCA用情報記録装置。
  2. 前記請求項1に記載のBCA用情報記録装置において、
    前記主制御部は、前記記録光出力手段からの前記BCA記録光と前記識別光出力手段からの前記記録層識別光とを同時に出力させるものであることを特徴としたBCA用情報記録装置。
  3. レーザ光の照射により情報の記録或いは再生を行う少なくとも二層の記録層を備えた情報記録媒体のある記録層のBCA記録領域に記録情報を記録するBCA用情報記録方法において、
    前記情報記録媒体の光入射面から当該情報記録媒体の予め特定した記録層の内周側に向けて低パワーのBCA記録光と記録層識別光とを照射する第1の工程(バーストカットエリア用の記録領域探索工程)と、
    前記記録層識別光に対しフォーカスサーボを投入する第2の工程(記録層確認工程)と、
    このフォーカスサーボ投入後に前記記録層のBCA領域に予め設けた幾何学的凹凸で反射した前記記録層識別光の反射光を分析しその差信号が所定の振幅を有しているか否かを判定する第3の工程(判定工程)と、
    前記記録層識別光の差信号が所定の振幅を維持していると判断された場合に前記BCA記録光の強度を増加させてBCAの形成動作に移行する第4の工程(BCA形成工程)とを実行することを特徴とするBCA用情報記録方法。
  4. 前記請求項に記載のBCA用情報記録方法において、
    前記BCA記録光と前記記録層識別光とを同時に出力させることを特徴とするBCA用情報記録方法。
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