JP5427339B2 - 薬液含有ティシュペーパー - Google Patents

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本発明は、タルク及び保湿成分を含む薬液を含有するティシュペーパーに関するものである。
近時、保湿剤等の薬液を含有させることによりしっとり感を高め、肌触りを向上させた、いわゆる高級タイプのティシュペーパーが市販され、繰り返し鼻をかんでも肌がヒリヒリし難い、または鼻が赤くなり難いとして人気を呼んでいる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このティシューは柔らかく、滑らかなことから鼻かみだけでなく、化粧用途や乳幼児の口拭き用途などに使われている。しかし、例えば敏感肌の人や乳幼児のいる家庭などで、これらの用途で使う場合、より肌への刺激が少ないものが望まれている。また触感としても化粧用シートのようにさらさらしたものや、肌にフィットする滑らかなものが求められている。
このような薬液含有ティシュペーパーにおいて、皮脂や水分の拭き取り性を高め、かつさらさらした感触を向上させるために、薬液中にパウダーを含有させることが提案されている(特許文献3参照)。パウダーを含有させることで肌表面の摩擦を減らし、粉体による滑らか感と保湿成分によるしなやか感、しっとり感とが複合し、製品にさらさらとして滑らかな触感を与えることができる。
しかし、従来の薬液含有ティシュペーパーでは、未だ柔らか感および滑らか感を両立できないという問題点があり、また十分な低刺激性が得られていないという問題点があった。
また、特許文献3のものは、粉体の離脱防止のために、接着成分としてCMC、ウレタン樹脂またはラテックスを使用するものであるが、本発明の知見によれば接着成分が、滑らか感を低下させる傾向にあり、かつ柔軟性を阻害することが知見された。
特開2003−164386号公報 特表2004−513961号公報 特許3450230号公報
そこで、本発明の主たる課題は、柔らか感および滑らか感を両立した、より肌への刺激が少ない薬液含有ティシュペーパーを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
2プライのティシュペーパーであって、
2プライでの紙厚が100〜300μmであり、
クレープを有する原紙に対して5〜35重量%の薬液が塗布され、
前記薬液が、接着成分としてのカルボキシメチルセルロース、ウレタン樹脂またはラテックスを含まず、かつ、有効成分中の主成分として、レーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μmのタルクを10〜30重量%、
平均粒径がタルクより大きい15μm超〜40μmの炭酸カルシウム及びコーンスターチからなる少なくとも一種からなる他のパウダーを3.5〜4.0重量%、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム又はエチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムである紙用柔軟剤を3〜18重量%、
グリセリン、ソルビトール及びセトステアリルアルコールの少なくとも一つを含む保湿成分を60〜80%含む、
ことを特徴とする薬液含有ティシュペーパー。
(作用効果)
本発明においては、保湿成分を含むのでしっとり感を与える。紙用柔軟剤は柔軟効果を与える。本発明においては、タルクを使用している。このタルクは、特許文献3にも示されているように、さらさら感の向上に寄与する。しかるに、本発明においては、特に平均粒径の小さいタルクを使用しているので、さらさら感に基づく滑らか感が特に優れる。
平均粒径が15μmを超えると滑らか感に劣るものとなる。また、紙から離脱する量が多くなり、使用者に不快感を与える傾向がある。また、平均粒径が3μm未満でも、紙から離脱する量が多くなることが知見された。
さらに、タルクを紙用柔軟剤と併用することで、滑らか感のほか柔らか感が向上することが知見された。
また、タルクを含有させる場合、タルクを原紙に定着させるために接着成分を用いることができるが、接着成分はタルクの移動を阻害するので、使用時に肌が接触したときタルクにより肌を痛める恐れがある。それだけでなく、接着成分を含有することにより紙が硬くなるため、肌への刺激が増す。これに対して、接着成分を含有しないことにより、タルクが紙に対して強固に接着せず、使用時に添加されたタルクが肌の上を転がる又は滑ることによって肌への刺激を減らすことができる。そして、前述のように、本発明のタルクはレーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μmで、小さいながらも過度に微粉末でないのでタルクの離脱はほとんどなく、肌への転移に伴う不快感を防止できる。レーザー回析式粒度分布測定装置として、島津製作所社製「SALD−2200」を使用して測定したものである。
<請求項2記載の発明>
前記保湿成分中に流動パラフィン0.5〜5%を含む請求項1記載の薬液含有ティシュペーパー。
以上のとおり本発明によれば、柔らか感および滑らか感を両立でき、肌への刺激をより少なくできる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施形態について詳説する。
本発明のティシュペーパーの原紙としては、公知のものを限定無く用いることができるが、特にパルプ原料におけるNBKP配合率(JIS P 8120)が30.0〜80.0%、特に40.0〜70.0%であるものが好適である。米坪(JIS P 8124)は、1プライ当たり10.0〜35.0g/m2が望ましい。紙厚(尾崎製作所製ピーコックにより測定)は2プライ(2枚重ね)で100〜300μm、1プライの場合はその半分であるのが望ましい。クレープ率(((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100)は15.0〜26.0が望ましい。
本発明の原紙としては、JIS P 8113に規定される乾燥引張強度(以下、乾燥紙力ともいう)が、2プライで縦方向130cN/25mm以上、特に280〜310cN/25mm、横方向40cN/25mm以上、特に60〜100cN/25mmのものを用いるのが好ましく、1プライの場合はその半分であるのが望ましい。原紙の乾燥紙力が低過ぎると、製造時に破れや伸び等のトラブルが発生し易くなり、高過ぎると使用時にごわごわした肌触りとなる。
これらの紙力は公知の方法により調整でき、例えば、紙力剤を内添(ドライヤーパートよりも前の段階、例えばパルプスラリーに添加)する、パルプのフリーネスを低下(例えば30〜40ml程度低下)させる、NBKP配合率を増加(例えば50%以上に)する等の手法を適宜数組み合わせることができる。
紙力としては湿潤紙力を確保することが重要であり、この湿潤紙力剤としては、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、尿素樹脂、酸コロイド・メラミン樹脂、熱架橋性付与PAM等を用いることができる。湿潤紙力剤を内添する場合、その添加量はパルプスラリーに対する重量比で5〜20kg/t程度とすることができる。
本発明では、原紙中に薬液が含有される。薄葉紙における薬液含有量は、原紙に対して5〜35重量%が望ましい。特に好ましい範囲は20〜30重量%である。薬液含有量が少な過ぎると効果が乏しくなるだけでなく、原紙に対する塗布量が安定しなくなり、多過ぎるとべとつくようになり、柔らか感や滑らか感が阻害される。薬液を含有させるための方法としては、スプレー塗布、ロール塗布、浸漬等、公知の付与方法を用いることができる。
前記薬液は、60〜100重量%程度、特に80〜95重量%程度の有効成分と、0〜40重量%程度、特に5〜20重量%程度の水分等の非有効成分とで構成することができる。
本発明では、前記有効成分中の主成分として、レーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μm(特に望ましくは5〜10μm)のタルクを10〜30重量%、紙用柔軟剤を3〜18重量%、及び保湿成分を60〜80%含むものである。
タルクの市販品には、0.5μm〜35μm程度のものがあるが、本発明においては、3〜15μmのタルクが使用される。タルクの粒径が小さ過ぎても滑らか感は担保されるが、紙からの離脱量が多く、またタルクが毛穴に入り肌トラブルの原因となるおそれがある。反対に粒径が15μmを超えて大き過ぎると滑らか感の向上効果が低下する。すなわち、滑らか感はパルプ繊維の隙間にパウダーが入り込み空隙を埋めることで繊維の凹凸の差が少なくなることで発揮するものと考えられるところ、15μmを超えてタルク粒径が大き過ぎると繊維の空隙に入り込むことができないため、滑らか感の向上に寄与しないものと考えられる。
タルクに対して、平均粒径がより大きい15μm超〜40μm(特に20〜30μm)が望ましい)の他のパウダー(特に粒状体のものが望ましい)と併用することもできる。併用する他のパウダーとしては、タルクに対し、50重量%未満が望ましい。
また、タルクは板状結晶であるために、使用した時に肌の上を滑ることにより滑らかな触感を与え、肌への刺激を減らす。澱粉等の粒状体は製品を使用した時に粒子が肌の上を転がることで滑らかな触感となり、肌への刺激を減らす。
また、タルク及び併用する他のパウダーの配合比に関してタルクが多過ぎ、併用する他のパウダーが少なすぎる場合、滑らか感は向上するが、柔らか感に乏しくなる。反対に、タルクが少な過ぎ、併用する他のパウダーが多過ぎる場合、柔らか感は向上するが、滑らか感に乏しくなる。
さらに、薬液中のタルク含有量が多過ぎると、薬液の流動性が低下し、原紙への浸透性・定着性が悪くなる。また、タルク含有量が少な過ぎると、パウダー添加による効果が乏しくなる。
前記併用可能な他のパウダーとしては、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機物粉体や、金属石鹸(ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム等)、コーンスターチ、小麦粉、米デンプン、馬鈴薯澱粉、小麦粉タンパク質等の有機物粉体を単独または複数種組み合わせて用いることができる。このうち、澱粉が最適であり、例示の他のパウダーでは効果が顕著でない。
薬液中にタルクを含有させる場合、いわゆるローション剤中にタルクを含有させて紙に転写方式によりローション剤共に紙に定着させることができる。
本発明において有効成分の主成分として、他に保湿剤を含有させる。保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、セトステアリルアルコールのいずれかを含む。その他、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、グルコース、キシリトール、マルトース、マルチトール、マンニトール、トレハロース等の糖類、グルコール系薬剤およびその誘導体、セタノール(セチルアルコール)、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール(高級アルコールの中でも脂肪族アルコールに属するもの)、流動パラフィン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、加水分解シルク、ヒアルロン酸若しくはその塩、セラミド等の1種以上を任意の組合せで用いることができる。保湿剤は、パウダーを除いた主成分中60〜80重量%、特に65〜75重量%含有するのが好ましい。
保湿剤として、グリセリンを採用して、主成分中60〜80重量%含有させるのが特に望ましい。
他に有効な保湿剤としては、流動パラフィンがあるが、その量は保湿成分中に10%以下、特に0.5〜5%とするのが望ましい。
さらに、保湿剤として、前掲中のうち炭素数14〜24(18〜22がより好ましい)の直鎖又は分岐鎖(直鎖が好ましい)のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪族アルコールが有効である。好ましくは、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが挙げられ、また、セチルアルコールとステアリルアルコールの混合物であるセトステアリルアルコールなどの脂肪族アルコールの混合物が挙げられる。特に、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコールが好ましい。この脂肪族アルコールの添加量としては、保湿成分中に10%以下、特に0.5〜5%とするのが望ましい。
また、他の有効成分として、薬液中に油性成分、乳化成分、抗カビ成分、消泡成分などを含有させることができる。これらの成分としては、5重量%以下が望ましい。特に油性成分が多過ぎるとべたつき感が増し、乳化成分が多過ぎると泡立ち易くなるため、風合いの悪化や操業性の悪化という問題がある。
油性成分としては、ワセリン等の石油若しくは鉱物油由来成分、ミンク油やラノリン油、スクワラン等の動物油由来成分、オリーブ油、ホホバ油、ローズヒップ油、アーモンド油、ユーカリ油、アボカド油、ツバキ油、大豆油、サフラワー油、ゴマ油、月見草油、ひまわり油等の植物由来成分、アルキルメチルシリコーン等のシリコーン油、流動パラフィンを用いることができる。特に流動パラフィンは好適である。
さて、本発明においては紙用柔軟剤を使用する。紙用柔軟剤としては、有効成分中の主成分中に3〜18重量%使用するのが望ましい。
この紙用柔軟剤としては、消泡効果を示しエマルジョン安定性の点にも寄与するものとして、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性イオン界面活性剤が例示できるが、本発明では、特にカチオン界面活性剤を用いる。
なお、アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、燐酸エステル塩系などが例示できる。
非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレートなどの多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロシキ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどが例示きでる。
カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、またはアミンなどがあるが、本発明は、なかでも特定の第4級アンモニウムを用いる。
また、両性イオン界面活性剤としては、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体、または複素環式第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体などが例示される。
本発明では、柔軟効果が高い、カチオン系界面活性剤、特に第4級アンモニウム塩、とりわけ、下記一般式(A)で表される化合物(成分(A))のなかでも特定のものを用いる。
Figure 0005427339
(式中、R1は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基又はR3−O−R4−を示し、R2は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を示し、それぞれ異なっていても良い。R3は炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、R4は炭素数1〜6の直鎖のアルキレン基を示す。X-は陰イオンを示す。)
成分(A)において、R1及びR2は以下に示すものが紙の柔らかさの観点から好ましい。
上記一般式(A)において、R1としては、炭素数6〜24であり、12〜24が好ましく、16〜22がより好ましく、20〜22がさらに好ましい。また、R1は、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基又はR3−O−R4−であり、R1、R3は直鎖が好ましく、またアルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基が特に好ましい。R2は、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくは炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、それぞれ異なっていても良い。R2は直鎖のアルキル基が好ましい。R4は炭素数1〜6の直鎖のアルキレン基であり、炭素数2〜4が好ましい。
-としては、陰イオンであり、ハロゲンイオン、例えばフッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオン、又は有機アニオン、例えば酢酸イオン、クエン酸イオン、乳酸イオン、グリコレート、リン酸イオン、硝酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、並びにメチル硫酸イオン及びエチル硫酸イオン等のアルキル硫酸イオン等が挙げられ、ハロゲンイオン又はアルキル硫酸イオンが好ましく、特に塩素イオン、メチル硫酸イオン又はエチル硫酸イオンが好ましい。
上記一般式(A)の化合物としては、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、N−アルキル−N,N−ジヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム塩、モノアルキルトリエチルアンモニウム塩、モノアルケニルトリメチルアンモニウム塩、塩化炭化水素オキシアルキレントリメチルアンモニウム塩、などが挙げられる。具体的には、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムなどの臭化モノアルキルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化水素添加牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化硬化パーム油アルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、等の塩化モノアルキルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸べヘニルトリメチルアンモニウム等のエチル硫酸モノアルキルトリメチルアンモニウムなどが挙げられる。また、塩化オレイルトリメチルアンモニウム等の塩化モノアルケニルトリメチルアンモニウム、塩化オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の塩化炭化水素オキシアルキレントリメチルアンモニウムなどが挙げられる(ここでの「炭化水素オキシアルキレン」は、基「R3−O−R4−」を意味する。)。
ここで、本発明の柔軟剤は、上記例示の化合物のなかでも、特に、塩化アルキルトリメチルアンモニウム又は、エチル硫酸べヘニルトリメチルアンモニウムを用いる。
なお、上記成分(A)と、前記脂肪族アルコール(成分(B))とを併用すると、成分(A)の柔軟効果がより高まることが知見されている。
さらに別の有効成分としては、柔軟剤、ビタミンC、ビタミンE等の各種ビタミン、グリシン、アスパラギン酸、アルギニン、アラニン、シスチン、システィンなどのアミノ酸、アロエエキス、アマチャエキス、アシタバエキス、カリンエキス、キュウリエキス、スギナエキス、トマトエキス、ノバラエキス、ヘチマエキス、ユリエキス、レンゲソウエキスなどの植物抽出エキス、キトサン、尿素、ハチミツ、ローヤルゼリー等を用いることができる。各種ビタミンや植物抽出エキス等の成分は、有効成分中0.000001〜0.001重量%含有されているのが好ましい。
また、メントール、カンファー、シクロヘキサノールなどの昇華成分を有効成分中に3%以下の割合で添加することができる。
他方、本発明の薄葉紙は製造方法によって限定されるものではないが、折り畳んで積層する製品形態、例えば箱詰め型のティシュペーパーの場合、抄造した原紙に薬液を付与した後、インターフォルダ等の折り畳み装置で折り畳むよりも、折り畳み装置内で折り畳みのために原紙を搬送する過程で薬液を付与するようにすると、効率良く製造でき、また薬液や水分の蒸発も少なく、品質の安定した製品を製造できるようになるため好ましい。なお、後者の方法としては、本出願人による特願2004−251874号を例示することができる。
いずれにしても、上述の成分は外添あるいは転写などの方法によって原紙に含有させることができる。
表1〜表4に示す各種の2プライティシューペーパー(実施例1〜15および比較例1〜8)を製造し、各種物性の測定・算出および官能評価を行った。
使用した薬液原液は、パウダーを除いた有効成分92重量%及び水分8%からなり、有効成分中に、表中に記した保湿剤及び柔軟剤のほか、抗酸化剤1重量%及び乳化成分1.0重量%を含むものであった。
また、使用したパウダーは、タルク(竹岡化学社製「TT」平均粒径:7μm、粒子形状:板状)、コーンスターチ(平均粒径:20μm、粒子形状:球状)の二種類であった。
さらに、使用した原紙は、米坪(1プライ)が19g/m2、NBKP配合率が50%、パルプフリーネスが650ml、内添紙力剤の使用量(対パルプスラリー)が15kg/t、縦方向乾燥紙力が298cN/25mm、横方向乾燥紙力が70cN/25mm、縦方向湿潤紙力が169cN/25mm、横方向湿潤紙力が50cN/25mmであった。
なお、物性の測定は、水分率を除いてJIS P 8111に規定される条件下で行った。柔らかさ感の官能評価については、被験者30名により、紙の表面を手で触った際の柔らか感について5点満点(5点:柔らかい、4点:やや柔らかい、3点:柔らかさをあまり感じない、2点:やや硬い、1点:硬い)で点数をつけ、平均点を評価値とした。また、滑らかさの官能評価については、被験者30名により、紙の表面を手で触った際の滑らか感について5点満点(5点:滑らかさを感じる、4点:やや滑らかさを感じる、3点:滑らかをあまり感じない、2点:ややざらざらしている、1点:ざらざらしている)で点数をつけ、平均点を評価値とした。摩擦係数の平均偏差MMDは、カトーテック株式会社製「摩擦感テスター KESSE」を用いて測定した。MMD値が大きいほど滑らかさに劣る又はざらざらしていることを意味する。ソフトネスは、JIS L1096 E法に準じたハンドルオメータ法に基づいて測定した。
Figure 0005427339
Figure 0005427339
Figure 0005427339
Figure 0005427339
表1からも判るように、本発明に係る実施例1〜4は、比較例1〜9と異なり、柔らか感、滑らか感が両立するという結果が得られた。
本発明は、ティシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー、クレープ紙等の薄葉紙に適用可能なものである。

Claims (2)

  1. 2プライのティシュペーパーであって、
    2プライでの紙厚が100〜300μmであり、
    クレープを有する原紙に対して5〜35重量%の薬液が塗布され、
    前記薬液が、接着成分としてのカルボキシメチルセルロース、ウレタン樹脂またはラテックスを含まず、かつ、有効成分中の主成分として、レーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μmのタルクを10〜30重量%、
    平均粒径がタルクより大きい15μm超〜40μmの炭酸カルシウム及びコーンスターチからなる少なくとも一種からなる他のパウダーを3.5〜4.0重量%、
    塩化アルキルトリメチルアンモニウム又はエチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムである紙用柔軟剤を3〜18重量%、
    グリセリン、ソルビトール及びセトステアリルアルコールの少なくとも一つを含む保湿成分を60〜80%含む、
    ことを特徴とする薬液含有ティシュペーパー。
  2. 前記保湿成分中に流動パラフィン0.5〜5%を含む請求項1記載の薬液含有ティシュペーパー。
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