JP5427339B2 - 薬液含有ティシュペーパー - Google Patents
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このような薬液含有ティシュペーパーにおいて、皮脂や水分の拭き取り性を高め、かつさらさらした感触を向上させるために、薬液中にパウダーを含有させることが提案されている(特許文献3参照)。パウダーを含有させることで肌表面の摩擦を減らし、粉体による滑らか感と保湿成分によるしなやか感、しっとり感とが複合し、製品にさらさらとして滑らかな触感を与えることができる。
しかし、従来の薬液含有ティシュペーパーでは、未だ柔らか感および滑らか感を両立できないという問題点があり、また十分な低刺激性が得られていないという問題点があった。
また、特許文献3のものは、粉体の離脱防止のために、接着成分としてCMC、ウレタン樹脂またはラテックスを使用するものであるが、本発明の知見によれば接着成分が、滑らか感を低下させる傾向にあり、かつ柔軟性を阻害することが知見された。
<請求項1記載の発明>
2プライのティシュペーパーであって、
2プライでの紙厚が100〜300μmであり、
クレープを有する原紙に対して5〜35重量%の薬液が塗布され、
前記薬液が、接着成分としてのカルボキシメチルセルロース、ウレタン樹脂またはラテックスを含まず、かつ、有効成分中の主成分として、レーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μmのタルクを10〜30重量%、
平均粒径がタルクより大きい15μm超〜40μmの炭酸カルシウム及びコーンスターチからなる少なくとも一種からなる他のパウダーを3.5〜4.0重量%、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム又はエチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムである紙用柔軟剤を3〜18重量%、
グリセリン、ソルビトール及びセトステアリルアルコールの少なくとも一つを含む保湿成分を60〜80%含む、
ことを特徴とする薬液含有ティシュペーパー。
本発明においては、保湿成分を含むのでしっとり感を与える。紙用柔軟剤は柔軟効果を与える。本発明においては、タルクを使用している。このタルクは、特許文献3にも示されているように、さらさら感の向上に寄与する。しかるに、本発明においては、特に平均粒径の小さいタルクを使用しているので、さらさら感に基づく滑らか感が特に優れる。
平均粒径が15μmを超えると滑らか感に劣るものとなる。また、紙から離脱する量が多くなり、使用者に不快感を与える傾向がある。また、平均粒径が3μm未満でも、紙から離脱する量が多くなることが知見された。
さらに、タルクを紙用柔軟剤と併用することで、滑らか感のほか柔らか感が向上することが知見された。
また、タルクを含有させる場合、タルクを原紙に定着させるために接着成分を用いることができるが、接着成分はタルクの移動を阻害するので、使用時に肌が接触したときタルクにより肌を痛める恐れがある。それだけでなく、接着成分を含有することにより紙が硬くなるため、肌への刺激が増す。これに対して、接着成分を含有しないことにより、タルクが紙に対して強固に接着せず、使用時に添加されたタルクが肌の上を転がる又は滑ることによって肌への刺激を減らすことができる。そして、前述のように、本発明のタルクはレーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μmで、小さいながらも過度に微粉末でないのでタルクの離脱はほとんどなく、肌への転移に伴う不快感を防止できる。レーザー回析式粒度分布測定装置として、島津製作所社製「SALD−2200」を使用して測定したものである。
前記保湿成分中に流動パラフィン0.5〜5%を含む請求項1記載の薬液含有ティシュペーパー。
本発明のティシュペーパーの原紙としては、公知のものを限定無く用いることができるが、特にパルプ原料におけるNBKP配合率(JIS P 8120)が30.0〜80.0%、特に40.0〜70.0%であるものが好適である。米坪(JIS P 8124)は、1プライ当たり10.0〜35.0g/m2が望ましい。紙厚(尾崎製作所製ピーコックにより測定)は2プライ(2枚重ね)で100〜300μm、1プライの場合はその半分であるのが望ましい。クレープ率(((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100)は15.0〜26.0が望ましい。
上記一般式(A)において、R1としては、炭素数6〜24であり、12〜24が好ましく、16〜22がより好ましく、20〜22がさらに好ましい。また、R1は、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基又はR3−O−R4−であり、R1、R3は直鎖が好ましく、またアルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基が特に好ましい。R2は、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくは炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、それぞれ異なっていても良い。R2は直鎖のアルキル基が好ましい。R4は炭素数1〜6の直鎖のアルキレン基であり、炭素数2〜4が好ましい。
ここで、本発明の柔軟剤は、上記例示の化合物のなかでも、特に、塩化アルキルトリメチルアンモニウム又は、エチル硫酸べヘニルトリメチルアンモニウムを用いる。
使用した薬液原液は、パウダーを除いた有効成分92重量%及び水分8%からなり、有効成分中に、表中に記した保湿剤及び柔軟剤のほか、抗酸化剤1重量%及び乳化成分1.0重量%を含むものであった。
また、使用したパウダーは、タルク(竹岡化学社製「TT」平均粒径:7μm、粒子形状:板状)、コーンスターチ(平均粒径:20μm、粒子形状:球状)の二種類であった。
さらに、使用した原紙は、米坪(1プライ)が19g/m2、NBKP配合率が50%、パルプフリーネスが650ml、内添紙力剤の使用量(対パルプスラリー)が15kg/t、縦方向乾燥紙力が298cN/25mm、横方向乾燥紙力が70cN/25mm、縦方向湿潤紙力が169cN/25mm、横方向湿潤紙力が50cN/25mmであった。
なお、物性の測定は、水分率を除いてJIS P 8111に規定される条件下で行った。柔らかさ感の官能評価については、被験者30名により、紙の表面を手で触った際の柔らか感について5点満点(5点:柔らかい、4点:やや柔らかい、3点:柔らかさをあまり感じない、2点:やや硬い、1点:硬い)で点数をつけ、平均点を評価値とした。また、滑らかさの官能評価については、被験者30名により、紙の表面を手で触った際の滑らか感について5点満点(5点:滑らかさを感じる、4点:やや滑らかさを感じる、3点:滑らかをあまり感じない、2点:ややざらざらしている、1点:ざらざらしている)で点数をつけ、平均点を評価値とした。摩擦係数の平均偏差MMDは、カトーテック株式会社製「摩擦感テスター KESSE」を用いて測定した。MMD値が大きいほど滑らかさに劣る又はざらざらしていることを意味する。ソフトネスは、JIS L1096 E法に準じたハンドルオメータ法に基づいて測定した。
Claims (2)
- 2プライのティシュペーパーであって、
2プライでの紙厚が100〜300μmであり、
クレープを有する原紙に対して5〜35重量%の薬液が塗布され、
前記薬液が、接着成分としてのカルボキシメチルセルロース、ウレタン樹脂またはラテックスを含まず、かつ、有効成分中の主成分として、レーザー回析散乱粒度分布による平均粒子径(D50)が3〜15μmのタルクを10〜30重量%、
平均粒径がタルクより大きい15μm超〜40μmの炭酸カルシウム及びコーンスターチからなる少なくとも一種からなる他のパウダーを3.5〜4.0重量%、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム又はエチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムである紙用柔軟剤を3〜18重量%、
グリセリン、ソルビトール及びセトステアリルアルコールの少なくとも一つを含む保湿成分を60〜80%含む、
ことを特徴とする薬液含有ティシュペーパー。 - 前記保湿成分中に流動パラフィン0.5〜5%を含む請求項1記載の薬液含有ティシュペーパー。
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