JP5422876B2 - 封書用紙 - Google Patents
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Description
このとき、返信ハガキにおいては、個人情報を保護するために記入欄を隠蔽する必要がある。そこで、同封されている隠蔽用紙を記入欄に貼り付ける形態のもの、隠蔽用紙が一体となった返信ハガキを使用する形態のもの、等が知られている(特許文献1)。
また、返信封書においては、記入用紙とは別に返信用の封筒を同封する形態のもの、折畳んで糊付けすると封書になる形態のもの(折畳封書用シート)、等が知られている(特許文献2)。これらにおいては封書にする(封緘する)ことで記入内容が隠蔽される。
また、返信用の封筒に記入用紙を同封する形態においては、記入用紙を折畳まないと入らない場合が多く、利用者にとって扱い難いものであった。折畳んで糊付けすると封書になる返信封書においては、使い方が明確でないものが多く、糊付けも必要で手間がかかるため、返信率が低下する傾向がある。
また、部分的に粘着剤があらかじめ塗布されており糊付けが不要な返信封書においては、記入欄に記入するためには剥離紙部分を剥がす必要性があるものが多い。その形態の返信封書においては、粘着剤が露出するため記入し難いものである。
また、粘着剤部分だけに剥離紙を設けている返信封書においては、剥離紙の有無による段差が発生する。そのため、プリンタで印字するときには印字適性が劣っており、利用者に郵送する封筒に封入封緘するときには剥離紙が剥離する危険性が高かった。
また本発明の請求項2に係る封書用紙は、請求項1に係る封書用紙において、前記上側用紙と前記下側用紙とが貼り合わせにより対向する表面の両方もしくは一方に透過防止図柄が印刷されているようにしたものである。
また前記上側用紙における剥離性を有する周辺部分とその他の部分との境界が切れ込みとなっている。したがって、利用者が封書用紙を封書にするときにおいて、上側用紙の剥離性を有する周辺部を除去する作業を容易かつ正確とすることができる。
また本発明の請求項2に係る封書用紙によれば、請求項1に係る封書用紙において、前記上側用紙と前記下側用紙とが貼り合わせにより対向する表面の両方もしくは一方に透過防止図柄が印刷されている。したがって、極めて高い情報隠蔽性を得ることができる。
なお、図1(A)と図2(A)は正面図、図1(B)は側面図、図2(B)は剥離除去された剥離領域11の正面図である。
上側用紙10には2つ折するための折目17が形成されている。上側用紙10はその折目17を境界として一方の部分と他方の部分の2つに分けることができる。一方の部分とは、剥離領域11と情報領域18、それら剥離領域11と情報領域18の境界に形成された切れ込み15(たとえばハーフカット)が形成された部分である。また、他方の部分とは、擬似接着領域13、擬似接着層14、情報領域19が形成された部分である。
なお、この擬似接着層14と強接着糊30との接着強度は、剥離層12と粘着層22との間の接着強度よりも弱い。したがって、本発明の封書用紙を封書とした後にこの部位において開封を行なうときには、この擬似接着層14と強接着糊30とが剥離することによって開封することができる。
切れ込み16は、図1、図2に示すように、上側用紙10における擬似接着性を有する周辺部分、すなわち擬似接着領域13と、その他の部分との境界に形成された切れ込みである。切れ込み16は、封書用紙から作成された封書を開封するときに容易かつ正確に所定の線上に沿って擬似接着領域13が、上側用紙10に接着して剥離することができるように、打抜き用の切断刃、等によって加工が行なわれた部分である。
情報領域19は、情報領域18と同様であり、印字、記入、等により情報を記載できる領域である。その情報の内容には制限がない。たとえば、住所変更届、口座振替申込書、アンケート、等の目的に応じて、利用者が記入を行なう記入欄の領域として使用することができる。
上側用紙10と下側用紙20はNIP用紙(non-impact printer用紙)等の用紙の巻取体(ロール紙)を材料とする。上側用紙10と下側用紙20に対してはフレキソ印刷、オフセット印刷、等の印刷ユニットにおいて固定情報の印刷が行われる。固定情報は利用者個人に依存しない固定した情報である。この固定情報の印刷において、封書用紙の用途、すなわち住所変更届、口座振替申込書、アンケート、等の用途に応じた情報とともに透過防止図柄が印刷される。
一方、固定情報の印刷が行われた下側用紙20に対して、フレキソ印刷、グラビア印刷、等の印刷ユニットにおいて粘着領域21と、粘着領域21が形成されていない強接着糊30の領域の印刷が行なわれる。たとえば、粘着層22の材料と強接着糊30としてエマルジョン系の粘着剤と接着剤を使用する。そのときには、乾燥器を通して乾燥を行なうが、その乾燥は、次の重ね合せを行なった後となる。
次に、打抜ユニットにおいて切れ込み15,16、折目17,27を加工する。切れ込み15,16は上側用紙10を切断し下側用紙20を切断しないハーフカットとする。
また、打抜ユニットにおいてこの連続用紙を折り畳むことができるように、折ミシン目を加工する。この加工は上側用紙10と下側用紙20の両方に対して同時に行なわれる。
最後に、連続用紙となっている封書用紙を折ミシン目において折り畳み段ボール箱、等に箱詰して保管する。
利用者は、封書用紙における記入欄に記入を済ませる。そして、封書用紙から剥離領域11を剥離除去する。図2(A)は剥離領域11を剥離除去した後の封書用紙を示す図であり、図2(B)は剥離除去された剥離領域11を示す図である。次に、折目17,27を折目として剥離領域11を剥離除去した後の封書用紙を2つ折りにする。2つ折りにすると、強粘着性を有する周辺部である粘着領域21と上側用紙の他方の部分における周辺部分とが接着して封書が形成される。封書における表面、すなわち図1における下側用紙20の裏側の面には、利用者に送付する前に郵便における宛先、返信者、等の情報を印刷しておくことができる。したがって、利用者は、封書用紙を2つ折りにするだけで、封書を直ちに返信することができる。
また、封書の返信を受けた側は、擬似接着領域13の擬似接着層14において剥離する。この剥離において、擬似接着領域13は粘着領域21に強粘着したまま切れ込み16において切取られることにより封書が開封される。
11 剥離領域
12 剥離層
13 擬似接着領域
14 擬似接着層
15,16 切れ込み
17 折目
18,19 情報領域
20 下側用紙
21 粘着領域
22 粘着層
27 折目
30 強接着糊
Claims (2)
- 2つ折りしたときの上側用紙の一方の部分における周辺部の表面は剥離性を、その他方の部分における周辺部の表面は擬似接着性を有し、2つ折りしたときの下側用紙の一方の部分における周辺部の表面は強粘着性を有し、前記上側用紙における剥離性を有さない領域の全面または前記下側用紙における強粘着性を有さない領域の全面に強接着糊が塗布されており、前記上側用紙と前記下側用紙からなる2枚の用紙を前記剥離性の表面と前記強粘着性の表面とが対向するように前記強接着糊により貼り合せて略均一な厚みの1枚の用紙とし、前記上側用紙における剥離性を有する周辺部とその他の部分との境界が切れ込みとなっていることを特徴とする封書用紙。
- 請求項1に記載の封書用紙において、前記上側用紙と前記下側用紙とが貼り合わせにより対向する表面の両方もしくは一方に透過防止図柄が印刷されていることを特徴とする封書用紙。
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