JP5417317B2 - 金属製ダイヤフラム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、所定の圧力によって弾性変形可能な金属製のダイヤフラムに関する。
例えば、薄膜状に構成された金属製のダイヤフラムは、ダイヤフラムポンプのように、流体を搬送するための搬送手段、ダイヤフラム弁のように、流体の流れを制御する制御手段、ダイヤフラムセンサのような検知手段、ブレーキダイヤフラムのように制動力を伝達するための制動手段といった広範な技術分野で使用されている(例えば特許文献1等参照)。
日本国特開2007−239769号公報 日本国特開2006−219996号公報 日本国特開2005−265784号公報 日本国特開平11−34870号公報
金属製のダイヤフラムは、所定の圧力によって弾性変形可能な膜部の弾性変形を利用することによって、種々の用途に用いられるものであるが、この膜部が所望の弾性変形を実現するには、この膜部が弾性変形したときに、膜部の機能を損なうことなく、しかも所定の固定位置に確実かつ強固に固定する必要がある。さらに、膜部は、固定された状態で、損傷することなく長期間にわたってその機能を発揮することが必要とされる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、膜部の機能を損なうことなく所定の固定位置に確実かつ強固に固定できるとともに、膜部の長寿命化を実現できる金属製ダイヤフラムを提供することを課題とする。
本発明に係る金属製ダイヤフラムは、所定の圧力によって弾性変形可能な膜部と、この膜部の周縁部に設けられるとともに、この膜部の膜厚よりも厚く構成された厚肉部とを備え、膜部と厚肉部との間には、膜部に接触するとともに、膜部の弾性変形に伴って弾性変形しながらこの膜部を保護する保護部が設けられることを特徴とする。
かかる構成によれば、膜部の周縁部に厚肉部を形成することによって、ダイヤフラムを所定の固定位置に固定するときに、この厚肉部を介して固定するようにすれば、膜部はその機能を損なうことなく所望の弾性変形を行うことができ、しかも厚肉部を押さえるように固定するようにすれば、この厚肉部の厚さ方向の弾性変形によって摩擦力が生じ、これによって、金属製ダイヤフラムは、所定の固定位置に確実かつ強固に固定できるようになる。
さらに、膜部が弾性変形したときに、膜部と厚肉部との間の保護部がこの膜部に追従するように弾性変形することにより、膜部の損傷を防止して、ダイヤフラムの長寿命化を実現できる。
また、本発明に係る金属製ダイヤフラムは、前記保護部が、膜部と厚肉部との間で所定の曲率半径で湾曲した曲面を有する構成を採用できる。
かかる構成によれば、厚さの異なる膜部と厚肉部との間に設けられる保護部がこの曲面を有することで、膜部と厚肉部の境界部分での応力集中による亀裂の発生を防止でき、これによってダイヤフラムを長寿命化できる。
また、本発明に係る金属製ダイヤフラムは、前記厚肉部が、膜部とは別体の金属板が膜部の周縁部に溶接により固着されてなる構成を採用してもよい。
かかる構成によれば、金属製ダイヤフラムを容易に製造できるようになる。
また、本発明に係る金属製ダイヤフラムは、前記膜部の中央部に、膜部に当接する当接部材の当接部位を補強すべく、膜部の厚さよりも厚い厚肉部が形成されるようにしてもよい。
かかる構成によれば、当接部材が当接する部位を膜部よりも厚い厚肉部とすることで、当接部材が当接する部位の強度を高め、長期の使用に耐え得るダイヤフラムを実現できる。
また、本発明に係る金属製ダイヤフラムは、前記膜部の中央部に形成された厚肉部と膜部との間に、膜部の弾性変形に伴って弾性変形しながらこの膜部を保護する保護部が設けられるようにしてもよい。
かかる構成によれば、膜部が弾性変形するときに、この厚肉部と膜部との間の保護部がこの膜部に追従するように弾性変形することにより、膜部の損傷を防止して、ダイヤフラムの長寿命化を実現できる。
本発明によれば、膜部の機能を損なうことなく所定の固定位置に確実かつ強固に固定できるとともに、膜部の長寿命化を実現できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るダイヤフラムを示す側面図である。 図2は、ダイヤフラムの要部拡大断面図である。 図3は、本発明の第2実施形態に係るダイヤフラムを示す要部拡大断面図である。 図4は、本発明の第3実施形態に係るダイヤフラムを示す要部拡大断面図であり、(a)は厚肉部が膜部と一体にされる前の状態を示し、(b)は厚肉部と膜部が一体とされた状態を示す。 図5は、本発明の第4実施形態に係るダイヤフラムを示す要部拡大断面図である。 図6は、本発明の第5実施形態に係るダイヤフラムを示す要部拡大断面図である。 図7は、本発明に係るダイヤフラムを用いた往復動ポンプの概略断面図である。 図8は、本発明の第6実施形態に係るダイヤフラムを示す断面図である。 図9は、図8のA領域の拡大断面図である。 図10は、図8のB領域の拡大断面図である。
符号の説明
1 ダイヤフラム
1a 膜部
1b 厚肉部
1c 第1厚肉部
1d 第2厚肉部(保護部)
1e 曲面
1f 先端部
1g 屈曲部
1h 曲面
1i 傾斜面
2 ダイヤフラム駆動室
3 弁体
4 弁座
5 作動油制限室
6 弁体支持部
7 付勢手段
8 シャフト
9 シャフト支持部
10 流体搬送部
11 厚肉部材
12 第1厚肉部材
13 第2厚肉部材
14 第3厚肉部材
15 厚肉部材
16 直線部
17 第3厚肉部
17a 平坦面(当接部)
17b 平坦面
18 第4厚肉部(保護部)
18a 曲面
18b 曲面
19a 凸部
19b 凹部
20 ガス排出機構
21 第1ガス排出経路
22 第2ガス排出経路
23a ボール体
23b ボール体
24 連通部
25 流量調整部
26 規制部
27 調整バルブ
28 ボール体
29 保護カバー
31 作動油供給部
32 ポンプヘッド
33 流入側逆止弁
34 流出側逆止弁
35 作動油配管部
37 リリーフ機構
40 駆動力供給部
41 駆動力伝達軸
42 偏心カム
43 第1ピストン部
44 第2ピストン部
45 第1回動軸
46 第2回動軸
47 ベアリング
48 ベアリング
49 位置規制付勢手段
50 ケーシング
60 補助プランジャ機構
70 作動油供給弁
X1 第3厚肉部の中心線
X2 第4厚肉部の中心線
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。図1、図2は、本発明に係るダイヤフラムの第1実施形態を示している。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る金属製ダイヤフラム(以下、単に「ダイヤフラム」という)1は、平面視円形状に構成されるとともに、所定の圧力によって弾性変形可能な膜部1aと、この膜部1aの膜厚よりも厚い厚肉部1bと、この厚肉部1bの厚さ方向の外面に重ねられる厚肉部材11とを備える。
本実施形態では、ダイヤフラム1は、膜部1aの直径が約100mmとされ、膜部1aの厚さが約0.1mmとされ、厚肉部1bを構成する円環状の板部材の厚さが約1.5mmとされている。
膜部1aおよび厚肉部1bは、所定の金属材料により構成されている。本実施形態では、膜部1aは、例えば、低ヤング率で高弾性変形能を有する金属(例えばチタン合金)によって構成されている。また、厚肉部1bは、例えば、純チタン(Ti)その他の金属により構成されている。
厚肉部1bは、その半径方向外側に、厚さが一定の第1厚肉部1cを備え、この第1厚肉部1cの内側に、その半径方向内方に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように構成された第2厚肉部1dを備える。
本実施形態では、第1厚肉部1cの半径方向外方側の部分が膜部1aと溶接(例えばEB溶接)によって固着されている。第2厚肉部1dは、膜部1aに固着されておらず、この膜部1aに接触した状態となっている。
また、第2厚肉部1dは、その厚さ方向において、膜部1aと対向する面が、平坦面状に構成されており、その反対側の面1eが所定の曲率半径(例えば曲率半径4mm)の曲面(1e)となっている。これにより、第2厚肉部1dは、膜部1aが所定の圧力によって弾性変形したときに、この膜部1aの弾性変形に伴って弾性変形可能に構成されている。
厚肉部材11は、例えば合成樹脂、好ましくはPTFEその他のフッ素樹脂によって円環状の薄板状に構成されており、その厚さが膜部1aの膜厚よりも厚くなっている。この厚肉部材11の半径方向における幅は、前記第1厚肉部1cの半径方向における幅とほぼ等しくなっている。この厚肉部材11は、膜部1aおよび厚肉部1bとは別体に構成されており、その厚さ方向の一方の面が、第1厚肉部1cの厚さ方向の外面に接触した状態(重なった状態)で使用されるようになっている。
上記構成のダイヤフラム1によれば、膜部1aの周縁部に厚肉部1bを形成することにより、この厚肉部1bを介して所定の固定位置に確実かつ強固に固定できるようになる。すなわち、この厚肉部1bの第1厚肉部1cを挟み込むようにしてダイヤフラム1を固定すれば、第1厚肉部1cの厚さ方向への変形(弾性変形)によって摩擦力が生じ、これによって、ダイヤフラム1の位置がずれにくくなり、確実かつ強固に所定の固定位置に固定できるようになる。また、この第1厚肉部1cに、別体の厚肉部材11を重ねて固定することにより、さらに確実かつ強固にダイヤフラム1を固定できるようになる。
また、厚肉部1bは、円環状に構成されるとともに、膜部1aの周縁部に設けられていることから、この膜部1aは、厚肉部1bによってその機能が損われるということもなく、所定の弾性変形によって所望の機能を発揮できるようになっている。また、厚肉部材11も円環状に構成されていることから、膜部1aが弾性変形したときに、その動きを妨げることがなく、ダイヤフラム1は所望の機能を発揮できるものとなっている。
また、厚肉部1bは、その第2厚肉部1dが、膜部1aの弾性変形に伴って弾性変形可能に構成されていることから、第1厚肉部1cの半径方向内側の端部は、膜部1aが弾性変形したときに、この膜部1aを傷つけることもなく、しかも、膜部1aを常に覆って保護するようになっている。
すなわち、この第2厚肉部1dは、第1厚肉部1cと膜部1aとの間に設けられ、膜部1aの弾性変形に伴って弾性変形することにより、この膜部1aを保護する保護部となっている。このように、第1厚肉部1cと膜部1aとの間に保護部(第2厚肉部1d)を設けることにより、第1厚肉部1cと膜部1aとの境界部分で、膜部1aに応力集中が生じにくくなり、これによって膜部1aの損傷を防止できるようになる。これにより、ダイヤフラム1は、その寿命を長期化できる構成となっている。
また、この第2厚肉部1dの一方の面を曲面1eとすることにより、第2厚肉部1dが弾性変形を繰り返したとしても、その中途部から亀裂が生じにくくなっており、これによってもダイヤフラム1の寿命を長期化できるようになっている。
また、厚肉部1bを溶接によって膜部1aに固着してダイヤフラム1を構成することにより、このダイヤフラム1を製造し易くなり、これによって製造コストを可及的に低減できるようになる。
また、この第2厚肉部1dは、膜部1aが弾性変形したとときに、この膜部1aに接触した状態で、この膜部1aと相対的に摺動することとなり、膜部1aに付着した異物を除去することができ、この点においても特に有用である。
図3は、ダイヤフラム1の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、ダイヤフラム1は、所定の圧力によって弾性変形可能な膜部材1aと、この膜部材1aの周縁に設けられる複数の厚肉部材12,13,14を有する。この膜部材1aは、第1実施形態と同様に、例えば、チタン合金によって平面視円形の薄膜状(または薄板状)に構成されている。
本実施形態では、複数の厚肉部材12,13,14は、膜部材1aと接する複数(図例では2つ)の第1板部材(保護部材)12,12、この第1板部材12,12に接する複数(図例では2つ)の第2板部材13,13、およびこの第2板部材13,13に接する複数(図例では2つ)の第3板部材14,14を有する。
第1板部材12,12は、その厚さが膜部材1aよりも厚くなっており、第2板部材13,13は、その厚さが第1板部材12,12よりも厚くなっている。第3板部材14,14は、その厚さが第1板部材12,12とほぼ同じになっている。
第1板部材12,12は、例えば、合成樹脂、好ましくはPTFEその他のフッ素樹脂により平面視円環状の薄板形状とされている。第2板部材13,13は、例えば、チタン等の金属によって構成されている。この第2板部材13,13は、その厚さが第1板部材12,12の厚さよりも厚い円環状に構成されている。第3板部材14,14は、例えば、合成樹脂、好ましくは、PTFEその他のフッ素樹脂により平面視円環状の薄板形状とされている。
各板部材12,13,14は、それぞれ膜部材1aを挟むようにして、この膜部材1aの一方の面側と、他方の面側に設けられている。より具体的には、2つの第1板部材12,12は、膜部材1aの周縁部に接触するように重ねられ、第2板部材13,13は、この第1板部材12、12に重ねられている。そして、各第3板部材14,14は、第2板部材13,13に重ねられている。
これにより、ダイヤフラム1は、膜部材1aの一部(中央部)が、弾性変形によって、所定の流体を搬送可能な膜部となり、第2板部材13、13等によって厚肉部が構成されたものとなる。
この状態で、ダイヤフラム1は所定の固定位置に固定される。このように、ダイヤフラム1の膜部材1aの周縁に、複数の板部材12,13,14を厚肉部として設け、この板部材12,13,14を挟み込むように固定することにより、第1実施形態と同様に、ダイヤフラム1を確実かつ強固に固定できるようになる。
また、厚肉部を構成する第2板部材14と膜部材1aとの間に設けられている第1板部材12は、膜部材(膜部)1aが弾性変形するときに、これに伴って弾性変形し、これによって、膜部材1aを保護する。すなわち、第1板部材12は、膜部材1aと第2板部材14との境界部分に、応力集中が生じないように、膜部材1aの変形に伴って弾性変形することで、この膜部材1aを保護する保護部として機能する。これによってダイヤフラム1は、その寿命を長期化できる構成となっている。
図4は、ダイヤフラム1の第3実施形態を示している。この第3実施形態に係るダイヤフラム1は、膜部1aと厚肉部1bの第2厚肉部(保護部)1dの構成が第1実施形態と異なる。
図4(a)は、厚肉部1bが膜部1aに対して一体とされる前の状態を示している。本実施形態では、第2厚肉部1dは、その半径方向の内方に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように形成されており、さらに、半径方向の内方側の端部1fが膜部1aに向かうように、その中途部が屈曲して形成されている(以下、この屈曲した部分を「屈曲部」1gという)。
このように、第2厚肉部1dの中途部に屈曲部1gを形成することにより、第2厚肉部1dの先端部1fは、第1厚肉部1cにおいて膜部1aと接する面よりも、膜部1a側に突出して設けられることになる。このようにすることで、厚肉部1bを膜部1aに固着したときに(図4(b)参照)、この第2厚肉部1dの先端部1fが膜部1aに当接し、これによって屈曲部1gとその近傍部分(第2厚肉部1dにおいて屈曲部1gよりも第1厚肉部1bよりの部分)が常に弾性変形した状態となる。
屈曲部1gとその近傍部分が常に弾性変形していることから、その弾性力によって、第2厚肉部1dの先端部は膜部1aの表面に押しつけられた状態となる。これによって、第2厚肉部1dは、膜部1aに対し、より強く密着した状態で、膜部1aが弾性変形したときに、この弾性変形に応じて迅速に弾性変形するようになる。これにより、膜部1aを保護する保護部である第2厚肉部1dは、膜部1aが損傷しないように、より確実に保護することができる。また、この先端部1fによって、膜部1aに付着した異物を効果的に除去できるようになる。
図5は、ダイヤフラム1の第4実施形態を示している。上述した第1実施形態に係るダイヤフラム1では、膜部1aと厚肉部1bとが別体とされていて、厚肉部1bを溶接によって膜部1aに固着したものであったが、本実施形態では、膜部1aと厚肉部1bが同じ金属材料によって一体に形成されている。
厚肉部1bは、第1実施形態と同様に第1厚肉部1c、第2厚肉部(保護部)1dを有する。第2厚肉部1dには、膜部1aと第1厚肉部1cを繋ぐ曲面1hが形成されている。本実施形態のダイヤフラム1は、所定の厚さの円形の金属製板部材を切削、研削等を行うことにより、膜部1aと厚肉部1bとが形成される。
このように、厚さの異なる膜部1aと厚肉部1bの間に曲面1hを形成することによって、膜部1aが弾性変形したときに、膜部1aの保護部である第2厚肉部1dの中途部に亀裂が生じにくくなり、より長期にわたって膜部1aを保護することができる。これによって、ダイヤフラム1の寿命を長期化できるようになる。なお、第1厚肉部1cの厚さ方向の外面には、第1実施形態と同様な厚肉部材11が重ねられている。その他、本実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
図6は、ダイヤフラム1の第5実施形態を示している。この第5実施形態では、第2厚肉部1dの形状が第1実施形態と異なる。第1実施形態では、第2厚肉部1dに所定の曲率半径の曲面1eを形成していたが、第2実施形態では、この曲面1eに代えて、所定の角度で傾斜する傾斜面1iが形成されている。この傾斜面1iは、第1厚肉部1cから膜部1aの半径方向内方に向かうにつれて徐々に膜部1aに近づくように傾斜するように形成されている。
このように、第2厚肉部1dに傾斜面1iを形成することにより、第2厚肉部1dは、ダイヤフラム1の半径方向内方に向かうにつれてその厚さが徐々に薄くなっている。これによって、本実施形態においても、第2厚肉部1dは、第1実施形態と同様に、膜部1aの弾性変形に伴って弾性変形することで、膜部1aを保護する保護部として機能するようになっている。本実施形態のその他の構成は第1実施形態と同様であり、本実施形態においても第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
上記の構成のダイヤフラム1は、流体を搬送するポンプの流体搬送手段、ダイヤフラムセンサ等の検知手段、ダイヤフラム弁等の流体制御手段、ブレーキダイヤフラム等の制動手段その他の種々の用途に用いることができる。
以下、ダイヤフラム1の使用例として、ダイヤフラム1を流体搬送手段として用いた往復動ポンプについて説明する。
図7に示すように、往復動ポンプは、2つのダイヤフラム1,1を周期的に弾性変形させることにより、所定の往復動をさせて流体を搬送するように構成されている。この往復動ポンプは、各ダイヤフラム1,1を内部に有する左右2つの流体搬送部10,10と、前記ダイヤフラム1,1を駆動させるべく適切なタイミングで作動油を流体搬送部10,10に供給する駆動力供給部40と、回転運動を生ずる電動モータとこの電動モータの回転力を駆動力供給部40に伝達するためのギヤ等を有する駆動部(図示略)とを備えている。
各流体搬送部10,10は、駆動力供給部40からの作動油をダイヤフラム1,1に供給するための左右の作動油供給部31,31と、これら作動油供給部31,31の間に設けられたポンプヘッド32と、作動油供給部31,31内の作動油に混入したガスを外部に排出するガス排出機構20を備える。
各流体搬送部10,10は、ポンプヘッド32と左右の作動油供給部31,31とを用いて各ダイヤフラム1,1を挟持することにより構成されている。この場合、各ダイヤフラム1,1は、厚肉部1bまたは、厚肉部材11〜15の部分がポンプヘッド32と左右の作動油供給部31,31とによって挟持されることによって、その間に確実かつ強固に固定される。
そして、この作動油供給部31とポンプヘッド32とを用いて、ダイヤフラム1を内部に備えたダイヤフラム駆動室2が構成されている。また、各作動油供給部31,31内には、ダイヤフラム1,1に連接された弁体3,3およびこれに対応した弁座4,4を備えた作動油制限室5が設けられている。
さらに、ポンプヘッド32には、搬送流体を流入させるために機能する流入側逆止弁33および搬送流体を流出させるために機能する流出側逆止弁34が設けられており、搬送流体は、その流入経路33aおよび流入側逆止弁33を通じてダイヤフラム駆動室2の流体搬送室2aに流入し、流出側逆止弁34およびその流出経路34aを通じて所定の搬送経路に流出するようになっている。
ダイヤフラム駆動室2においては、駆動部からの駆動力を、駆動力供給部40を介してダイヤフラム1,1が受け、この駆動力に基づいてダイヤフラム1,1が往復動すべく構成されている。具体的には、駆動力供給部40と作動油供給部31,31とが作動油配管部35,35を介して連通され、作動油配管部35,35および作動油供給部31,31内は作動油で満たされており、後述する駆動力供給部40のピストン部43,44の往復動が、作動油配管部35,35および作動油供給部31,31内の作動油を介して、ダイヤフラム1,1に伝達されることとなる。
各作動油制限室5,5内の弁体3,3は、弁体支持部6,6にコイルスプリング等の付勢手段7,7を介して取り付けられるとともに、作動油制限室5,5とダイヤフラム駆動室2,2との間を連絡するシャフト8,8に固着されている。
各シャフト8,8の一方端部は、ダイヤフラム1,1の作動油制限室5,5側の面に固定されるとともに、付勢手段7,7および弁体3,3を介してダイヤフラム1,1側に付勢されるようになっている。
作動油制限室5,5とダイヤフラム駆動室2,2との間には、シャフト8,8を支持するシャフト支持部9,9が設けられており、各シャフト支持部9,9には、作動油制限室5,5からダイヤフラム駆動室2,2に作動油を流通させるための貫通孔が形成されている。同様に、弁体支持部6についても、作動油を流通させるための貫通孔が形成されている。
上記構成の作動油制限室5,5によって、作動油配管部35,35を介して作動油供給部31,31に流入した作動油によってダイヤフラム1,1が弾性変形して所定の往復動をしたときに、このダイヤフラム1,1とともに弁体3も往復動することとなる。作動油制限室5,5に必要以上の圧力が作用した場合には、この弁体3が移動して、弁座4に当接するようになっている。
これによって、作動油制限室5,5は、ダイヤフラム1,1に過大な圧力が加わらないようにして、ダイヤフラム1,1の破損を防止できるようになっている。なお、作動油制限室5,5と駆動力供給部40との間には、リリーフ機構37,37が設けられており、作動油制限室5,5に必要以上の圧力が作用した場合には、このリリーフ機構37,37によって所定量の作動油を排出して圧力を適正な状態で維持できるようになっている。
この往復動ポンプは、ダイヤフラム駆動室2,2および作動油制限室5,5が形成されているため、作動油中に空気等のガスが混入した場合には、各室2,5の最上部にガスが溜まりやすい。そこで、ダイヤフラム駆動室2,2および作動油制限室5,5内のガスを適切に排出させるために、前記ガス排出機構20が往復動ポンプに設けられている。ガス排出機構20は、作動油制限室5に設けられた第1ガス排出経路21と、ダイヤフラム駆動室2に設けられた第2ガス排出経路22と、これらのガス排出経路21、22を通じて排出されるガスおよび作動油の流量を調整する流量調整部25を備える。
第1ガス排出経路21は、その一方端部が作動油制限室5内における弁座4よりも作動油配管部35側の上方位置に設けられ、第1ガス排出経路22は、その一方端部が、ダイヤフラム駆動室2内におけるダイヤフラム1と弁座4との間の上方位置に設けられている。
そして、それぞれの排出経路21,22の他方端部は、流量調整部25と作動油供給部31との間に形成された連通部24に連通すべく近接して設けられている。さらに、第1ガス排出経路21と、第2ガス排出経路22上には、それぞれ逆流防止のためのボール体23a,23b(逆流防止体)が設けられている。
流量調整部25は、逆流防止のためのボール体28と、このボール体28のリフト量(可動可能領域)を調整する調節バルブ27を有する。調整バルブ27は、その内部にバルブ内排出経路を有している。そして、この調整バルブ27の外周部には流量調整部25に対して螺合すべく雄ねじ部が形成されており、ボール体28のリフト量は、この調整バルブ27のねじ込み量にて調整されている。流量調整部25は、調整バルブ27によってボール体28のリフト量を調整することにより、この流量調整部25を流通するガスおよび作動油の流量を調整できるようになっている。
また、流量調整部25,25は、流体排出配管部36を介して駆動力供給部40の作動油貯留部(ケーシング50内)に接続されている。また、流量調整部25における調整バルブ27の上部には、この調整バルブ27を覆うと共に、調整バルブ27の調整の際に着脱可能(あるいは開閉可能)な保護カバー29が設けられている。
上記構成のガス排出機構20では、調整バルブ27を操作して、ボール体28を所定のリフト量にて移動可能な状態にすることにより、ダイヤフラム駆動室2および作動油制限室5に混入したガスが、第1ガス排出経路21、第2ガス排出経路22を通じて、各ボール体23a、23b、28を押し上げ、調整バルブ27のバルブ内排出経路を通じて外部に排出されるようになっている。また、このガスの排出とともに溢流した作動油は、流体排出配管部36を通じて駆動力供給部40に回収されるようになっている。
駆動力供給部40は、駆動部のギヤから駆動力を受ける駆動力伝達軸41と、この駆動力伝達軸41に取り付けられた偏心カム42と、この偏心カム42の動きに応じて往復動するピストン部(第1ピストン部43および第2ピストン部44)と、第1ピストン部43内のベアリング47の内輪で支持された第1回動軸45と、第2ピストン部44内のベアリング48の内輪で支持された第2回動軸46と、第2ピストン部44内にて第1ピストン部43と第2ピストン部44とを適切に付勢して、各ピストン部43,44内に設けられている各回動軸45,46を偏心カム42に接触させるべく機能する調整手段たる位置規制付勢手段49と、これらの各要素を内包しているケーシング部50等とを用いて構成されている。そして、以上のような要素を有する駆動力供給部40においては、ケーシング部50内壁とピストン部43,44との間の密閉空間に、作動油が充填されている。
駆動力供給部40は、第2ピストン部44が中空状に形成されている。すなわち、第2ピストン部44は、その内部に、駆動力伝達軸41、偏心カム42、第1ピストン部43、ベアリング48、および位置規制付勢手段49等が包含可能であるべく形成されている。
そして、第2ピストン部44の内壁部(内面部)と第1ピストン部43の外壁部(外面部)との間には、位置規制付勢手段49が挟持されている。すなわち、この位置規制付勢手段49によって、第1ピストン部43および第2ピストン部44が偏心カム42の位置する方向に付勢されることとなる。換言すれば、この位置規制付勢手段49によって、第1ピストン部43内の第1回動軸45と、第2ピストン部44内の第2回動軸45とが、常に偏心カム42の外周面に接すべく、適切に付勢されることとなる。
なお、この駆動力供給部40は、第1ピストン部43、第2ピストン部44に対応して、ガス排出機構20から流体排出配管部36を通じて、この駆動力供給部40に作動油が回収されることによる駆動力の低下を防止するための補助プランジャ機構60、作動油供給弁70,70を備えている。
本実施形態にかかる往復動ポンプは、通常運転時においては、次のように機能する。この往復動ポンプは、まず、電動モータを回転させて、この回転力を、ギヤ部を介して駆動力伝達軸41に伝える。
次に、この駆動力伝達軸41によって偏心カム42を回転させ、この偏心カム42の回転によって、第1および第2ピストン部43,44を往復動させる。ここでは、上述した構成に基づいて、第1ピストン部43と第2ピストン部44とが一体的に、一つの偏心カム42によって往復動する。そして、このピストン部43,44の往復動によって作動油に対して所定の力および方向の圧力が作用し、その作動油が、配管部35,35に送排出されることとなる。
次に、配管部35,35を介して流通する作動油に基づいて、ダイヤフラム1,1が適切なタイミングで往復動し、このダイヤフラム1,1の動きによって、流入側逆止弁33および流出側逆止弁34が作動して、所望の液体が搬送されることとなる。
通常運転時において、本実施形態にかかる往復動ポンプは、各構成要素が以上のように機能して、ダイヤフラム1,1の往復動を繰り返し行わせることによって、所望流体を定量的に搬送させることが可能となる。なお、この往復動ポンプは、2つのダイヤフラム1,1の往復動を異ならせることにより、流体を無脈動で搬送できるようになっている。
図8〜図10は、本発明に係るダイヤフラムの第6実施形態を示している。ダイヤフラム1は、円形とされるとともに、厚肉部1b(第1厚肉部1c、保護部としての第2厚肉部1d)、及び膜部1aを有する。このダイヤフラム1は、第4実施形態と同様に、厚肉部1bと膜部1aが同じ金属材料(例えばチタン合金)によって一体に形成されている。このダイヤフラム1は、板部材に切削加工、及び研削加工を施すことによって形成される。
本実施形態に係るダイヤフラム1は、膜部1aの構成が第4実施形態と異なる。すなわち、膜部1aは、その中途部が断面視において、波形状に構成されている。ダイヤフラム1の半径方向における膜部1aの最も外側の部分には、波状とならない、直線状の部分(以下「直線部」という)16が形成されている。この直線部16は、その半径方向の外端部が、第2厚肉部1dに繋げられている。
また、膜部1aの中央部には、一定厚さの厚肉部(以下「第3厚肉部」という)17と、円周方向に沿って第3厚肉部17の周囲を囲むように形成された厚肉部(以下「第4厚肉部」という)18を有する。第3厚肉部17及び第4厚肉部18の厚さは、膜部1aよりも厚くなっている。
膜部1aは、図8、図9に示すように、凸部19aと凹部19bが所定のピッチで交互に形成された波形状とされている。
第3厚肉部17は、厚さが一定の円板状に構成されている。また、第3厚肉部17は、ダイヤフラム1の半径方向に平行な2つの平坦面17a,17bを有する。この2つ平坦面17a,17bのうち、一方の面17aには、例えば、上述したポンプのシャフト8のような当接部材が当接する。すなわち、この第3厚肉部17の一方の平坦面17aは、当接部材が当接する当接部となっている。ダイヤフラム1aが適用される往復動ポンプには、上述したような油圧によって膜部1aを弾性変形させるものの他、ピストン、プランジャ等のような部材によって、機械的に膜部1aを変形させるものも含まれる。このような往復動ポンプの場合、前記当接部は、ピストン、プランジャのような当接部材が当接して押圧されることとなる。
第4厚肉部18は、図10に示すように、ダイヤフラム1の半径方向外方に向かうにつれてその厚さが徐々に薄くなるように構成される。より具体的には、第4厚肉部18は、ダイヤフラム1の半径方向外方に向かうにつれて、その厚さが徐々に薄くなるように、所定の曲率半径で湾曲した曲面18a,18bを有する。第4厚肉部18の厚さ方向の一方側の面及び他方側の面の両方に形成されている。
図10に示すように、第4厚肉部18は、第3厚肉部17の厚さ方向の中心を通る中心線に対して、第3厚肉部17の厚さ方向の一方側に片寄って形成される。具体的には、この第4厚肉部18は、ダイヤフラム1の半径方向の外方に向かうにつれて、前記中心線よりも第3厚肉部17の当接部(17a)側に片寄るように形成される。より具体的には、第4厚肉部18の厚さ方向における中心線X2を引いたとき、この中心線は、第3厚肉部17の中心線と所定の角度で交差する。第4厚肉部18の中心線X2は、ダイヤフラム1の半径方向外方(第3厚肉部17から第1厚肉部1cに向かう方向)に向かうにつれて、第3厚肉部17から離れるように、第3厚肉部17の中心線X1に対して斜めに交差している。
本実施形態では、例えば、ダイヤフラム1の直径が約120mm、膜部1aの厚さが0.20mm、第1厚肉部1cの厚さが2mm、第3厚肉部17の直径が約4.5mm、第3厚肉部17の厚さが約1.7mm、第2厚肉部1dの曲面1e、及び第4厚肉部18の曲面18a,18bの曲率半径が4mm、となっている。
この第6実施形態によれば、保護部としての第2厚肉部1dが、第1厚肉部1cと膜部1aとの間に設けられ、膜部1aの弾性変形に伴って弾性変形することにより、第1厚肉部1cと膜部1aとの境界部分で、膜部1aに応力集中が生じにくくなり、これによって膜部1aの損傷を防止できるようになる。これにより、ダイヤフラム1は、その寿命を長期化できる構成となっている。
また、当接部材が当接する第3厚肉部17が膜部1aよりも厚く形成されることで、この第3厚肉部17の強度が高められ、長期の使用に耐え得るダイヤフラム1を実現できる。
また、膜部1aが弾性変形するときに、膜部1aと第3厚肉部17との間の第4厚肉部18が、この膜部1aに追従するように弾性変形して膜部1aの損傷を防止する保護部となる。これによって、ダイヤフラム1の長寿命化を実現できる。しかも、第4厚肉部18の表面18a,18bが曲面状に形成されることにより、第4厚肉部18に亀裂等が生じにくくなり、これによってダイヤフラム1の更なる長寿命化を実現できる。
また、第4厚肉部18は、第3厚肉部17の当接部側に片寄って形成されていることから、この当接部の近傍部位を補強することができる。つまり、上述したポンプの作動油制限室5に過大な負圧が生じた場合には、ダイヤフラム1の作動制限室側の面(当接部17aが形成されている側の面)にその圧力が作用する。これにより、ダイヤフラム1の膜部1aは、この圧力によって、大きく弾性変形する。このとき、第3厚肉部17の当接部寄りの部分が第4厚肉部18によって補強されているので、この第4厚肉部18の弾性変形によって、過大な負圧を吸収できる。これによって、膜部1aが損傷し難くなり、ダイヤフラム1の更なる長寿命化を実現できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限らず、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、平面視円形のダイヤフラム1を例示したが、ダイヤフラム1の形状はこれに限らず、平面視四角形その他の多角形、楕円形、異形形状に構成してもよい。
上記の第1実施形態では、2枚の円環状の板部材によって膜部1aを挟んで固着することによって厚肉部1bを構成していたが、1枚の円環状の板部材を膜部1aの一方の面に固着することにより厚肉部1bを構成するようにしてもよい。
上記の第1実施形態では、直径100mm、膜部1aの膜厚0.1mm、各厚肉部1bの厚さ1.5mmのダイヤフラム1を例示したが、これに限らず、ダイヤフラム1はその用途に応じて種々の大きさ、厚さのものを使用できる。本発明に係るダイヤフラムは、第6実施形態で例示した寸法に限定されない。
上記の実施形態では、膜部1aが平面視円形の平板状とされたダイヤフラム1を例示したが、これに限らず、例えば、膜部1aを断面視で波状に形成したものを用いてもよい。これによって、膜部1aは、より大きく弾性変形できるようになる。
上記の実施形態では、膜部1a、膜部材1aをチタン合金によって形成したダイヤフラム1を例示したが、これに限らず、他の種々の金属によってダイヤフラム1を構成してもよい。
上記の第1実施形態では、厚肉部1bにさらに厚肉部材11を重ねるようにしてダイヤフラム1を構成した例を示したが、厚肉部材11を介さずに、厚肉部1bを直接所定の固定位置に固定するようにしてもよい。
上記の第1実施形態で示した厚肉部材11、第2実施形態で示した第1厚肉部材12、第2厚肉部材13、第3厚肉部材14は、および第3実施形態で示した厚肉部材15は、それぞれ2つずつ膜部1aまたは膜部材1aに設けられていたが、これに限らず、各厚肉部材11〜15を3つ以上の複数としてもよい。
上記の実施形態では、1枚の膜部(膜部材)1aの周縁部に厚肉部1bを形成した例を例示したが、これに限らず、例えば、2以上の複数の膜部(膜部材)1a,1aを重ね合わせ、この周縁部を溶接等によって一体に固着するとともに、この周縁部に厚肉部1bを形成するようにしてもよい。これによって、複数の膜部1aの一部が破損した場合であっても、他の膜部1aが機能して流体を搬送でき、ダイヤフラム1の寿命を長期化できるようになる。
膜部の機能を損なうことなく所定の固定位置に確実かつ強固に固定できるとともに、膜部の長寿命化を実現できる用途にも適用できる。

Claims (4)

  1. 所定の圧力によって弾性変形可能な膜部と、この膜部の周縁部に設けられるとともに、この膜部の膜厚よりも厚く構成された厚肉部とを備え、膜部と厚肉部との間に、膜部に接触するとともに、膜部の弾性変形に伴って弾性変形しながらこの膜部を保護する保護部が設けられ
    前記保護部は、膜部と厚肉部との間で所定の曲率半径で湾曲した曲面を有することを特徴とする金属製ダイヤフラム。
  2. 前記厚肉部は、膜部とは別体の金属板が膜部の周縁部に溶接により固着されてなる請求項に記載の金属製ダイヤフラム。
  3. 前記膜部の中央部には、膜部に当接する当接部材の当接部位を補強すべく、膜部の厚さよりも厚い厚肉部が形成される請求項1に記載の金属製ダイヤフラム。
  4. 前記膜部の中央部に形成された厚肉部と膜部との間には、膜部の弾性変形に伴って弾性変形しながらこの膜部を保護する保護部が設けられる請求項に記載の金属製ダイヤフラム。
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