JP5081693B2 - 動力回収チャンバー - Google Patents

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Description

本発明は、海水から塩分を除去し、海水を淡水化する海水淡水化装置もしくは海水淡水化システムに用いられる、動力回収装置に関するものである。特に本発明は、前記海水淡水化装置・システムにおいて、容積形動力回収装置に好適な動力回収チャンバーであり、前記海水淡水化装置・システムの信頼性向上、高効率(省エネ)運行や、淡水の高回収効率を実現することが可能な動力回収チャンバーに関するものである。
逆浸透膜法を用いる海水淡水化プラントは、主として、前処理システム、高圧ポンプ、逆浸透膜カートリッジ、動力回収装置から構成されている。取水された海水は、前処理システムにより一定水質の条件に整えられたのち、高圧ポンプにより加圧され、逆浸透膜カートリッジへと圧送される。逆浸透膜カートリッジ内の高圧海水の一部は、浸透圧に打ち勝って膜を通過し、塩分が除去された淡水として取り出される。その他の海水は、塩分濃度が高くなり濃縮された状態で逆浸透膜カートリッジからリジェクト(濃縮水)として排出される。ここで、海水淡水化プラントにおける最大の運用コスト(電力費)は、前処理後の海水を浸透圧に打ち勝てる圧力即ち逆浸透圧まで上昇させるためのエネルギー、つまり高圧ポンプによる加圧エネルギーに大きく依存する。
すなわち、海水淡水化プラントにおける最大の運用コストである電力費の半分以上は、高圧ポンプによる加圧に費やされることが多い。従って、逆浸透膜カートリッジから排出される高塩分濃度で高圧のリジェクトが保有する圧力エネルギーを有効に回収する動力回収装置が重要な役割を果たす。
図22は、逆浸透膜法を用いる海水淡水化プラントの構成例を示す模式図である。図22に示すように、取水ポンプ2により取水された海水1は、前処理装置3により所定の水質条件に整えられたのち、電動モータ6により駆動される高圧ポンプ5により加圧され、高圧ライン7を経て逆浸透膜カートリッジ8へと圧送される。一方、逆浸透膜カートリッジ8内の高圧室9の海水の一部は、浸透圧に打ち勝って逆浸透膜10を通過し、塩分が除去された脱塩水12として取り出される。その他の海水は、塩分濃度が高くなり濃縮された状態で逆浸透膜カートリッジ8から高圧のリジェクト13として濃縮海水ラインへ排出される。カートリッジ8から排出された高圧のリジェクト(高圧の濃縮水)13は、動力回収装置23に導入される。
動力回収装置23は、高塩分濃度の高圧リジェクト13が保有する圧力エネルギーを有効に回収・利用し、システム運行を高効率化する方策(システム)として、容積形動力回収装置を利用している。
なお、容積形動力回収装置の従来の構成例としては、米国特許第5306428号公報(特許文献1)、米国特許第5797429号公報(特許文献2)がある。
図23は、従来の容積形動力回収装置の構成例を示す概略図である。容積形動力回収装置23は、主として、方向切換弁20、2つの動力回収チャンバー21、チェック弁モジュール22から構成されている。
前記容積形動力回収装置の機能は、
(1)逆浸透膜カートリッジ8からの高圧リジェクト13を方向切換弁20に導入し、
(2)方向切換弁20の駆動により、各動力回収チャンバー21内に高圧リジェクト13を交互に導入して、
(3)動力回収チャンバー21内のピストンを駆動し、
(4)該ピストンの駆動に伴い給水ライン4からチェック弁モジュール22を介して、動力回収チャンバー21内に導入した海水の昇圧を行い、
(5)前記チェック弁モジュール22を介して、動力回収チャンバー21内にて昇圧した海水を、供給海水バイパスブーストライン24に吐出して、電動モータ26によって駆動されるブースターポンプ27に導入する、
ことである。なお、符号25は、排出ラインである。
本容積形動力回収装置を海水淡水化プラントに用いることにより、高圧ポンプにて加圧する前処理後の流体流量を低減することができ、運転に要するエネルギー(流量、圧力)の低減化が可能になり、結果的にシステムの運用効率が高くなる。
図24は、動力回収チャンバーの従来の構成例を示す概略図である。図24に示すように、動力回収チャンバー21は、円筒形状のシリンダ31と、シリンダ31内で往復動するピストン33により構成される。前記シリンダ31には、2つの入出力ポート31a,31bが形成されている。また前記ピストン33は、シリンダ31内で軸方向に移動可能に設置されている。
前記動力回収チャンバー21の機能は、
(1)方向切換弁20を通じてチャンバー21内に導入される高圧リジェクト13の圧力により、ピストン33を駆動し、該ピストン33を隔てて取水ポンプ2によりチャンバー21内に導入された海水の増圧を行い、
(2)取水ポンプ2の吐出圧によりピストン33を駆動し、該ピストン33を隔ててチャンバー21内に導入されていたリジェクトを方向切換弁20を経由して排出ライン25に排出する、
ことである。
すなわち、動力回収チャンバー21内においては、(1)海水の導入→(2)高圧リジェクトの導入によるピストンの駆動→(3)海水の増圧→(1)海水の導入、というように、(1)→(2)→(3)のサイクルを繰り返して当該流体の導入と導出が行われる。
(1)→(2)→(3)のサイクルは、次のように言い換えることが出来る。即ち、
(イ)図24において、ピストン33がシリンダ31の左端から右端へ移動するときは、海水の導入と濃縮水(リジェクト)の排出を行う。
(ロ)ピストン33がシリンダ31の右端から左端へ移動するときは、高圧濃縮水(高圧リジェクト)の導入による海水の増圧を行う。
(ハ)上記(イ)(ロ)を2つのシリンダ31で交互に繰り返すことで、高圧濃縮水が有する圧力と流量による動力を、一定の流量の海水を増圧する態様により回収する。
上述したような米国特許第5306428号公報(特許文献1)、米国特許第5797429号公報(特許文献2)に代表される、従来の容積形動力回収装置の動力回収チャンバーは、以下に列挙する問題点を有している。
(1)動力回収チャンバーのシリンダの内面に対し、ピストンの外周面が摺動する構成である。特に、大流量を処理する目的で形成される当該チャンバーにおいては、ピストンの摺動面の面積(ピストン直径に比例)とピストンの往復動作範囲(ストローク)が大きくなる。なお、当該チャンバーの寸法例としては、シリンダ内径(≒ピストン外径)が約0.4m、チャンバー長さが約7mである。この例の如く、動力回収チャンバーはサイズが大きく、その構成部材である、シリンダとピストンのいずれか一方、もしくは両方の摺動面において摩擦摩耗(摩擦に起因する摩耗)が発生する可能性が非常に高い。
また、本摩擦摩耗の発生率は、摺動面積A、摺動速度Vおよび接触面圧Pに大きく関係する。即ち摺動面積Aや摺動部における接触面圧Pが大きいほど、また摺動速度Vが速いほど、摩耗の進行速度と発生率は増す。摩擦摩耗により、摩耗粉が発生する。すなわち、摺動面積A、摺動速度V、接触面圧Pがそれぞれ大きいほど、摩耗粉が多く発生する(以下、これを関係1と云う)。
(2)動力回収チャンバーのピストン駆動に伴う摺動面で発生する摩擦損失は、ピストンのシリンダ内面との摺動面積Aに関係し、摺動面積Aが大きいほど摩擦損失が増加する。本摩擦損失の増加は、該動力回収チャンバーでの海水の昇圧圧力の減少を発生させ、所要のエネルギー回収効率を得られなくなる。すなわち、摺動面積Aが大きいほど、摩擦損失が大きくなる(以下、これを関係2と云う)。
なお、摩擦摩耗条件の一般的な指標としてPV値がある。PV値は、接触面圧Pと摺動速度Vの積で表され、PV値が大であれば摺動部の摩擦損失と摩耗粉の発生量は大きくなる。すなわち、一般指標であるPV値が大きくなるほど、摩擦損失が大きくなり、摩耗粉の発生量が多くなる(以下、これを関係3と云う)。
以上より、スラスト方向(シリンダの軸心方向)の長さがある一定の値であって、且つピストンを有する、動力回収チャンバーにおいては、取扱流量を同一とすれば、以下のことが云える。
1)シリンダ内径(≒ピストン外径)が大きければ、摺動速度Vは遅くなるが、摺動面積Aは大きくなる。
2)シリンダ内径(≒ピストン外径)が小さければ、摺動速度Vは速くなるが、摺動面積Aは小さくなる。
また、[摺動面積Aと摩擦損失、摩耗粉発生量との関係]としては次のように整理できる。
摺動面積A;大 → i)摩擦損失;大、 ii)摩耗粉発生量;多い
摺動面積A;小 → i)摩擦損失;小、 ii)摩耗粉発生量;少ない
さらに、関係1で示したように摺動速度Vが大きく(または小さく)なると、磨耗粉発生量が多く(または少なく)なる。
すなわち、従来の動力回収チャンバーの構造では、上記のような摺動速度Vと摺動面積Aとのトレードオフ(二律背反的事象)を解決できず、上記(1)および(2)の課題・問題点が存在するのが現状である。
つまり、以下のように整理できる。
(ア)摺動速度Vと摺動面積Aのいずれかが大きくなるので、上記“関係1”に基づき「摩耗」問題の解決ができなかった。
(イ)「摩擦」問題について;摺動面積Aを小さくすれば、摺動速度Vが大きくなっても、上記“関係2”だけならそれで改善することになる。しかし“関係3”があるから、摺動面積Aを小さくしても改善されるとは云えなかった。
結果的に、上述した摩擦摩耗により発生する、シリンダとピストンのいずれか一方、もしくは両方の部材の摩耗粉がシステム構成機器に進入し、構成機器の性能の急激な劣化、寿命短縮のほか、機器を損傷させ、ひいてはシステム運行を停止させる危険性がある。特に、海水淡水化システム・装置は、一般生活に密接に関わり、問題が発生した際の深刻度は極めて高い。
(3)前記問題点(1)及び(2)を回避するための方策として、海水潤滑下で低摩擦摩耗特性を有する材料の組合せをシリンダとピストンに利用することがある。
本方策による材料例としては、セラミックスや樹脂、エンジニアプラスチックなどが挙げられる。しかしながら、該チャンバーのサイズは前記例のように非常に大きいことから、適当なサイズの加工部材の確保が困難である。特に、樹脂やエンジニアプラスチックの場合では、射出成型や他材質材へのコーティング処理の限界を超える可能性があり、また大きさの制約から入手が不可能な材料もある。
なおセラミックスなどで加工した際には、加工コストが非常に高価になる。
(4)前記問題点(1)及び(2)を回避もしくは抑制するための方策として、シリンダおよびピストンの摺動面の表面粗度を滑らかにする(表面粗さを小さくする)方策が挙げられる。
しかしながら、動力回収チャンバーのサイズは前記例のように非常に大きいことから、当該部材の加工が困難であり、加工コストも非常に高価になる。
(5)前記(2)の問題点、すなわち、摩擦損失の問題点を回避するために、ピストンの無い形態の動力回収チャンバーを海水淡水化システムに適用することも考えられる。
図25は、ピストンの無い形態の動力回収チャンバーの構成例を示す概略図である。図25に示すように、動力回収チャンバー41は密閉容器状に構成されている。前記チャンバー41には、2つの入出力ポート41a,41bが形成されており、入出力ポート41a,41bを介して濃縮水と海水が該チャンバー41に導入または導出される。本動力回収チャンバー41においては、前記濃縮水と前記海水の接触界面(contact interface)CIが、濃縮水と海水の双方の圧力バランスにより、該チャンバー41内を移動する。つまり、本動力回収チャンバー41は、接触界面CIが図24に示す動力回収チャンバー21のピストン33の機能を果たすように構成された方式である。
本方式の問題点は、前記接触界面CIでの濃縮水と海水の混合により、取水海水の塩分濃度が該チャンバー41内で高くなることである。これにより、チャンバー41内で昇圧される、いわゆる被昇圧海水と高圧ラインからの取水海水が合流して、逆浸透膜カートリッジに導入される際に、該被昇圧海水の塩分濃度が高くなることで、逆浸透膜の淡水化率を低下させることに加え、逆浸透膜カートリッジの寿命を低下させる。
さらに、逆浸透膜の淡水化率を保持するために、該逆浸透膜カートリッジへの導入圧力(高圧ポンプによる昇圧量)を通常よりも大きくしなければならず、結果的にシステム運用効率を下げる。
なお、前記動力回収チャンバーの直径を小さくして、前記接触界面の接触面積を小さくする方策も考えられるが、該チャンバーで昇圧させる取水海水の流量を所要量に確保するためには、該チャンバーの直径を小さくした分に相当する分、接触界面の動作速度を上げる必要がある。その為には、方向切換弁(図23の方向切換弁20を参照)の切換動作速度を上げる必要があり、方向切換弁の駆動で消費するエネルギー量が多くなり、システムの運行に要する電力量が増加することになる。
また前記問題点に加え、前記方向切換弁が故障をはじめとする何らかの原因で停止した場合、前記チャンバーの少なくとも一つの該接触界面は、チェック弁モジュール側に移動した後、消滅し、当該チャンバーが高圧濃縮水の流路となり、前記濃縮水が高濃度のまま、高圧ポンプからの取水海水と合流し、逆浸透膜カートリッジに導入され、逆浸透膜の淡水化率の低下や逆浸透膜カートリッジの寿命低下を発生させる。
(6)本動力回収チャンバーと同様の機能を有する機器として、両ロッド形複動シリンダがあるので、この両ロッド形複動シリンダを海水淡水化システムに適用することも考えられる。
図26は、両ロッド形複動シリンダを用いた動力回収チャンバーの構成例を示す概略図である。図26に示すように、動力回収チャンバー51は、円筒形状のシリンダ61と、シリンダ61内で往復動するピストン62と、ピストン62の両側面から軸方向に延びるピストンロッド63を備えて構成されている。前記チャンバー51には、2つの入出力ポート51a,51bが形成されている。また、前記ピストン62は、ピストンロッド63とともにシリンダ61内で軸方向に移動可能に設置されている。
図26に示すように、ピストン62には、少なくとも2つ以上のパッキン64が装着されており、両ロッド形複動シリンダを動力回収チャンバーとして使用する場合には、本パッキン64の摩耗や劣化により、作動流体の漏洩による動力回収効率の低下や当該機器の短寿命などの問題がある。
米国特許第5306428号公報 米国特許第5797429号公報
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、海水淡水化システムや同装置に利用される、容積形動力回収装置において、該装置を構成する動力回収チャンバーにおける摩擦による摩耗を抑制して摩耗粉の発生を低減することで海水淡水化装置の信頼性の確保、長寿命化を図ると共に、動力回収チャンバーにおける摩擦損失の低減および動力回収チャンバーのコストの低減を実現することができる動力回収チャンバーを提供することを目的とするものである。
上述の目的を達成するため、本発明の一態様は、流動する高圧液体の圧力を流動する低圧液体に伝達することにより該低圧液体の圧力を高めて該低圧液体側に動力を回収する容積形動力回収装置に用いる動力回収チャンバーであって、筒状のシリンダと、前記シリンダの内部に配設されるとともにシリンダの長手方向に往復運動可能に配設されたピストンと、前記シリンダの内部に配設されるとともにシリンダの長手方向に延び、前記ピストンがシリンダの長手方向に往復運動する際に該ピストンをガイドするピストンガイドと、前記シリンダの長手方向の両端面をそれぞれ閉止することにより該シリンダとともに液体容器を形成するシリンダカバーと、前記シリンダまたは前記シリンダカバーに形成され高圧液体及び低圧液体をそれぞれ流通させる開口部とを備え、前記ピストンは、その外周面の少なくとも一部において前記シリンダ内面と非接触であり、かつ前記ピストンガイドが貫通する部分においてピストンガイドと接触するように構成されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、動力回収チャンバーを構成するシリンダ内にピストンをその運動方向にガイド(案内)すると共に支持するピストンガイドを設け、このピストンガイドに沿って、ピストンを往復運動させるものである。本構成・形態では、動力回収チャンバーにおける摺動部は、ピストンガイドの外周面とピストンに形成されたピストンガイドの貫通部(例えば貫通孔など)の内面の相互間のみである。例えば、ピストンに摺動部材であるピストンベアリングを設けたときには、動力回収チャンバーにおける摺動部は、ピストンの中心軸方向に配置されるピストンベアリングの内面と前記ピストンガイドの外周面のみとする。
したがって、従来技術のようにピストンの外周面とシリンダの内面は摺動しないので、摺動面積が非常に僅かになり、摺動速度が増加する必然性もないので、前記問題点(1)即ち磨耗粉の発生量を低減できるほか、前記問題点(2)に対しても、摩擦損失の低減化に大きな有効性がある。
なお、本発明による動力回収装置では、動力回収チャンバー内での取水海水と濃縮水(リジェクト)の接触界面の面積はわずかであり、逆浸透膜カートリッジの劣化を促進することがなく、かつ、淡水化に要するエネルギー損失も抑制できる。
本発明によれば、ピストンガイドは小径の軸であり、かつピストンもピストンガイドとの摺動面にのみ、セラミックスや樹脂またはエンジニアプラスチックをコーティングすることが可能となる。また、セラミックスや樹脂またはエンジニアリングプラスチック製の摺動面用の部材をピストンと別部材で形成し、ピストンに嵌め合わせて、ピストンを構成することも可能になる。さらにこれらのことから摺動面の寸法、即ち摺動面を構成する部材の寸法を従来に比較して小さくすることが出来るから、素材確保が容易になり適用材料の選択肢が拡大し、好適な材質を使用できる。
また、動力回収チャンバーを構成するシリンダにおいては、内表面の粗さを滑らかにする(表面粗度を小さくする)加工を施す必要が無く、一般ステンレス製鋼管などの利用が可能になり、動力回収チャンバーとしての製作・加工コストが大幅に下がる。
よって、適用材料の選択肢が大幅に増えることに加え、加工コストが下がり、前記問題点(3)の低減および問題点(4)の回避が可能になるから、摩耗粉の発生と、摩擦損失とが、共に抑制された動力回収チャンバーを安価に提供できる。
さらに、本発明による動力回収チャンバーでは、高圧液体と低圧液体が接触する接触界面の面積も僅かであり、問題点(5)の抑制も可能となるから、本発明による動力回収チャンバーを海水淡水化装置に適用した場合には、逆浸透膜による淡水化率の低下や逆浸透膜カートリッジの寿命低下を抑制でき、海水淡水化装置の運転効率の低下を防止できる。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンは、半径方向外方における厚みを半径方向内方における厚みよりも薄く形成することにより該ピストンの質量を低減したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンに、前記シリンダカバーに対向する両側面において、該ピストンの半径方向の所定の位置から最外周まで全周に渡って鍔を形成し、前記高圧液体と低圧液体との圧力差によって、前記鍔を半径方向外方に変位させるようにしたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンは、前記ピストンガイドが貫通する部分を有するピストンベースと、該ピストンベースから半径方向外方に延びるリング状部分とを備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンは、前記ピストンガイドが貫通する部分に摺動用部材を備え、該摺動用部材が前記ピストンガイドと摺動するようにしたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンガイドは、断面が長手方向に一様な1本の棒状に形成され、かつ前記シリンダの軸中心と前記ピストンガイドの断面の図心の位置とが一致するように配置されていることを特徴とする。このように図心がシリンダの軸中心に一致することにより、ピストンガイドの断面形状が円形であるときには勿論、長円形や多角形等であってもピストンはシリンダ内をスムーズに往復運動できる。前記ピストンガイドの両端部は、前記シリンダカバーまたは前記シリンダ内に設けた支持部材により支持されている。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンガイドは、断面が長手方向にそれぞれ一様な複数本の棒状体からなり、前記各棒状体は、前記シリンダの軸中心と前記各棒状体の断面の図心の位置とが平行になるように配置されていることを特徴とする。前記各棒状体の両端部は、前記シリンダカバーまたは前記シリンダ内に設けた支持部材により支持されている。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンには、前記ピストンガイドが貫通する部分に、複数の周方向の溝が形成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンの外周面に、前記シリンダの長手方向に沿って複数の周方向の凹凸部を形成し、前記シリンダの内面との間でラビリンスシールを構成したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記シリンダの内面に、該シリンダの長手方向に沿って複数の周方向の溝を形成したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ピストンガイドの外面又は前記ピストンにおけるピストンガイドが貫通する部分の内面の少なくとも一方の材質がステンレス鋼、セラミックス、高分子材料のいずれかであることを特徴とする。
本発明の他の態様は、流動する高圧液体の圧力を流動する低圧液体に伝達することにより該低圧液体の圧力を高めて該低圧液体側に動力を回収する容積形動力回収装置に用いる動力回収チャンバーであって、筒状のシリンダであって一体に形成された長手方向突起部または長手方向溝を有するシリンダと、前記シリンダの内部に配設され該シリンダの前記長手方向突起部または長手方向溝との嵌合部を有するとともにシリンダの長手方向に往復運動可能に配設されたピストンと、前記シリンダの内面の周方向の複数箇所において、該シリンダと一体に形成されるとともにシリンダの長手方向に延び、前記ピストンがシリンダの長手方向に往復運動する際に該ピストンをガイドする前記長手方向突起部または長手方向溝と、前記シリンダの長手方向の両端面をそれぞれ閉止することにより該シリンダとともに液体容器を形成するシリンダカバーと、前記シリンダまたは前記シリンダカバーに形成され高圧液体及び低圧液体をそれぞれ流通させる開口部とを備え、前記ピストンは、その外周面の少なくとも一部において前記シリンダ内面と非接触であり、かつ前記長手方向突起部または長手方向溝に嵌合する部分において該長手方向突起部または長手方向溝と接触するように構成されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、動力回収チャンバーを構成するシリンダにピストンをガイドするための長手方向突起部(または長手方向溝)を設け、この長手方向突起部(または長手方向溝)に沿って、ピストンを往復運動させるものである。本構成・形態では、動力回収チャンバーにおける摺動部は、シリンダの長手方向突起部(または長手方向溝)の表面とピストンに形成された嵌合部の表面の相互間のみである。
したがって、従来技術のようにピストンの外周面とシリンダの内面は摺動しないので、摺動面積が非常に僅かになり、前記問題点(1)即ち磨耗粉の発生量を低減できるほか、前記問題点(2)に対しても、摩擦損失の低減化に大きな有効性がある。さらにピストンの摺動部即ち上記嵌合部の表面にのみセラミックスや樹脂またはエンジニアリングプラスチックをコーティングしたり、ピストンの摺動部のみをピストン本体(即ちピストン摺動部以外のピストン残部)とは別部材としてステンレス鋼やセラミックスや樹脂またはエンジニアリングプラスチックを用いて形成し、その後ピストン本体と組み合わせてピストンを構成することも可能になる。従って前述の本発明の一態様の場合と同様な理由で前記問題点(3)の低減および問題点(4)の回避が可能となるから磨耗粉の発生と摩擦損失とが共に抑制された動力回収チャンバーを安価に提供できる。
また、本発明による動力回収チャンバーでは、高圧液体と低圧液体が接触する接触界面の面積も僅かであり、問題点(5)の抑制も可能となるから、本発明による動力回収チャンバーを海水淡水化装置に適用した場合には、逆浸透膜による淡水化率の低下や逆浸透膜カートリッジの寿命低下を抑制でき、海水淡水化装置の運転効率の低下を防止できる。
本発明の更に他の態様は、供給された海水を加圧する高圧ポンプと、前記高圧ポンプから排出された高圧の海水を逆浸透膜で膜処理して脱塩水を生成する逆浸透膜カートリッジと、前記逆浸透膜で処理されないで前記逆浸透膜カートリッジから排出された濃縮水の圧力を利用して、供給された海水を加圧する容積形動力回収装置と、前記容積形動力回収装置により加圧された加圧海水を昇圧して前記高圧ポンプから排出された高圧の海水に合流させる加圧装置とを備えた海水淡水化装置であって、前記容積形動力回収装置は、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の動力回収チャンバーを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、容積形動力回収装置を構成する動力回収チャンバーにおける摩擦による摩耗を抑制して摩耗粉の発生を低減することができ、海水淡水化装置の信頼性を確保することができ、また長寿命化を図ることができる。
また、本発明による動力回収装置では、動力回収チャンバー内での取水海水と濃縮水の接触界面の面積はわずかであり、逆浸透膜カートリッジの劣化を促進することがなく、かつ、動力回収チャンバーにおける摩擦損失を低減できるから淡水化に要するエネルギー損失も抑制できる。
次に、本発明の主たる特徴を列記する。
(1)摺動面積の減少策:構成としてピストンガイドを採用することにより、摺動面積を画期的に減少させる。
(2)PV値の減少策:
(ア)摺動速度Vはシリンダ口径が同一なら同一のままに出来る。
(イ)接触面圧Pについては、ピストンの質量を小さく抑え、従来型と比べて接触面圧Pを小さくする。少なくとも同一の値以下に抑える。
(ウ)上記(ア)(イ)によって、PV値を減少させる。少なくとも従来値以下とする。
(3)上記(イ)を実現するために、例えばピストンベアリング部の軸方向長さをピストン(すなわち、ピストン本体部またはピストンリング部)の軸方向長さ(厚さ)よりも長くする。例えば、ピストンガイドの外径をピストン外径の1/5にしたとき、ピストンベアリングの長さは変えず、ピストン本体の長さ(厚さ)を1/5以下にする。換言すれば、ピストン本体部が低質量になるように構成する。
なお、ピストンベアリング部の長さを長く維持することによりピストンの傾斜(tilting)抑止の効果もある。
本発明によれば、ピストンガイド、またはシリンダに設けた長手方向突起部(長手方向溝)でピストンをガイドすることにより、摺動速度を増大することなく摺動面積(接触面積)を減少させることができ、かつピストン質量を小さくすることにより、接触面圧を小さい値に抑えてPV値を小さくできる。したがって、摺動面積、PV値のいずれも小さくできるので、摩擦損失と摩耗粉の発生量をともに減少でき、しかも、高精度の仕上げが不要で必要部材の寸法を小さくできるので低コスト化も図ることができる。
以下、本発明に係る動力回収チャンバーの実施形態について図1乃至図21を参照して説明する。なお、図1乃至図21において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の動力回収チャンバーが適用される海水淡水化プラント(海水淡水化装置・システム)の構成例を示す模式図である。図1に示すように、取水ポンプ2により取水された海水1は、前処理装置3により所定の水質条件に整えられたのち、電動モータ6により駆動される高圧ポンプ5により加圧され、高圧ライン7を経て逆浸透膜カートリッジ8へと圧送される。尚、高圧ポンプ5は制御弁又はインバータにより流量制御を行うこともできる。一方、逆浸透膜カートリッジ8内の高圧室9の海水中の水分の一部は、浸透圧に打ち勝って逆浸透膜10を通過し、塩分が除去された脱塩水12として取り出される。その他の海水は、塩分濃度が高くなり濃縮された状態で逆浸透膜カートリッジ8から高圧のリジェクト(高圧の濃縮水)13として濃縮海水ラインへ排出される。逆浸透膜カートリッジ8から排出された高圧のリジェクト13は、容積形動力回収装置23に導入される。容積形動力回収装置23において、圧力が回収されて圧力エネルギーを失ったリジェクトは、低圧の動力回収リジェクト25として排出される。容積形動力回収装置23により、供給ライン4の海水の一部が昇圧されて、供給海水バイパスブーストライン24へと排出される。
供給海水バイパスブーストライン24へ排出された海水は、容積形動力回収装置23により昇圧されているが、逆浸透膜カートリッジ8へと向う海水よりも低い圧力となっている。そこで、本発明の動力回収チャンバーが適用される海水淡水化プラントにおいては、この両者を合流させるために、供給海水バイパスブーストライン24とブースターポンプ吐出ライン19との間に、動力回収ポンプタービン18を設置している。動力回収ポンプタービン18のタービン14内に設置されたタービンインペラは、高圧ポンプ5からの高圧水の保有する圧力エネルギーのごくわずかを取り出すことにより駆動され、タービン14と同軸上に固定されたポンプインペラを回転することにより、供給海水バイパスブーストライン24からブースターポンプ吐出ライン19までのポンプアップが実現される。タービンインペラから排出された高圧水はタービン吐出ライン27に流れ出る。この方法によれば、従来技術(図22参照)で必要であった電動モータ26を省略できるのに加え、ブースターポンプ17の高圧水シールの構造が不要となるなど、構造の大幅な簡素化と低コスト化を実現することができる。
図2は、本発明の動力回収チャンバーが適用される海水淡水化プラントの他の構成例を示す模式図である。図2に示すように、取水ポンプ2により取水された海水1は、前処理装置3により所定の水質条件に整えられたのち、電動モータ6により駆動される高圧ポンプ5により加圧され、高圧ライン7を経由して逆浸透膜カートリッジ8へと圧送される。尚、高圧ポンプ5は制御弁又はインバータにより流量制御を行うこともできる。一方、逆浸透膜カートリッジ8内の高圧室9の海水中の水分の一部は、逆浸透圧力に打ち勝って逆浸透膜10を通過し、塩分が除去された脱塩水12として取り出される。その他の海水は、塩分濃度が高くなり濃縮された状態で逆浸透膜カートリッジ8から高圧のリジェクト13として濃縮海水ラインへ排出される。カートリッジ8から排出された高圧のリジェクト13は、容積形動力回収装置23に導入される。容積形動力回収装置23において、圧力が回収されて圧力エネルギーを失ったリジェクトは、低圧の動力回収リジェクト25として排出される。容積形動力回収装置23により、供給ライン4の海水の一部が昇圧されて、供給海水バイパスブーストライン24へと排出される。
供給海水バイパスブーストライン24へ排出された海水は、容積形動力回収装置23により昇圧されているが、逆浸透膜カートリッジ8へと向う海水よりも低い圧力となっている。そこで、本発明の動力回収チャンバーが適用される海水淡水化プラントにおいては、この両者を合流させるために、供給海水バイパスブーストライン24と高圧ライン7との間に、動力回収ポンプタービン18を設置している。動力回収ポンプタービン18のタービンインペラは、逆浸透膜カートリッジ8への濃縮海水ライン(リジェクト)13のごく一部をタービン入口ライン28から取り出すことにより駆動される。この結果、タービン14と同軸上に固定されたポンプインペラが回転し、供給海水バイパスブーストライン24から高圧ライン7までのポンプアップが実現される。この方法によれば、従来技術(図22参照)で必要であった電動モータ26やインバータ(外部からのエネルギーを供給しなければならない電気機器及びその配線)を省略できるのに加え、ブースターポンプ17の高圧水シールの構造が不要となるなど、構造の大幅な簡素化と低コスト化を実現することができる。結果として、システム全体としての信頼性の向上に繋がる。さらに、リジェクト水の一部をタービン入口ライン28から排出することにより、供給ライン4から容積型ピストンポンプ23へ吸入される海水量を低減し、結果的に高圧ポンプ5の運転流量を増すことにより高効率な高圧ポンプ5の選定を可能にするものである。また図1に示す態様では、動力回収ポンプタービン18のタービンインペラを駆動するためのエネルギー分だけ、高圧ポンプ5のヘッドを高く設定する必要があったが、図2に示す態様ではその必要もなくなるという利点がある。
動力回収ポンプタービン18の制御は、タービン部への流入流量制御により行うが、そのエネルギー源として一定圧力源としての逆浸透膜カートリッジ8を用いて高圧ポンプ5を運転すると得られる高圧濃縮海水がタービン14内へ流下することにより、つまりシステム内の流体力により自己調整的に制御できるため、ブースターポンプ17を電動モータ26により駆動する従来技術(図22参照)に比べて操作性・制御性が容易になるという特徴がある。
図3は、図1および図2に示す海水淡水化プラントに適用される本発明による動力回収チャンバーを備えた容積形動力回収装置23を示す模式図である。図3に示すように、容積形動力回収装置23は、主として、方向切換弁20、2つの動力回収チャンバー21、チェック弁モジュール22から構成されている。容積形動力回収装置23において、逆浸透膜カートリッジ8からの高圧リジェクト13を方向切換弁20に導入し、方向切換弁20の駆動により、各動力回収チャンバー21内に高圧リジェクト13を交互に導入して、動力回収チャンバー21内のピストン33を駆動し、該ピストン33の駆動に伴い給水ライン4からチェック弁モジュール22を介して、動力回収チャンバー21内に導入した海水の昇圧を行い、チェック弁モジュール22を介して、動力回収チャンバー21にて昇圧した海水を、供給海水バイパスブーストライン24に吐出して、動力回収ポンプタービン18のタービン14によって駆動されるブースターポンプ17に導入する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す図であり、図4(a)は、動力回収チャンバーの斜視図であり、図4(b)は、動力回収チャンバーの模式的断面図である。図4(a)および図4(b)に示すように、動力回収チャンバー21は、円筒形状のシリンダ31と、円筒形状のシリンダ31の両開口端を閉塞する円形状のシリンダカバー32,32と、シリンダ31内で往復動するピストン33と、シリンダカバー32,32間に架設されるとともにシリンダ31内の中心部を延びるピストンガイド35とを備えている。ピストンガイド35がシリンダ31の軸方向の中心軸上に位置するように、ピストンガイド35の両端はシリンダカバー32の中央位置に固定されている。円形状のシリンダカバー32の中央位置には、ピストンガイド35の固定用孔32hが形成されており、この固定用孔32hにピストンガイド35の端部が嵌合されるようになっている。
前記動力回収チャンバー21には、2つの入出力ポート(開口部)21a,21bが形成されており、入出力ポート21a,21bを介して濃縮水と海水が該チャンバー21に導入または導出される。
図5は、シリンダカバーをシリンダに固定する固定方法を示す図である。図5(a)に示すように、シリンダカバー32は、シリンダ31との固定面が平坦でもよいし、図5(b)に示すように、シリンダ31との固定面に凸部32aを設けてもよい。シリンダカバー32の固定面に凸部32aを設けた場合には、シリンダカバー32とシリンダ31とを凹凸の形態で嵌め合わせることにより、両者の位置決めをすることができる。またシリンダカバー32とシリンダ31のいずれか一方に位置決めピン等の位置決め手段を設けて、両者の位置決めをしてもよい。要は、シリンダ31の中心軸線と、ピストンガイド35と、両シリンダカバー32の固定用孔32hとが同軸上に配置されれば、シリンダ31とシリンダカバー32との固定法はいずれの方法でも構わない。
図4に示すように、ピストン33の軸方向の中心軸上には、ピストンガイド35を挿通するためのピストンガイド孔33hが形成されている。本発明の実施形態では、ピストン33がシリンダ31内を往復動する際に、ピストン33は、ピストンガイド35によってガイド(案内)されるように構成されている。ピストンガイド35は、円形断面を有する小径の軸から構成されている。なおピストンガイド断面形状は上記のように円形が好ましく使用できるが、長円形や多角形などの形状であっても良い。またピストンガイドの断面の図心がシリンダの軸中心と一致するようにピストンガイドを配置する。ピストンに形成されたピストンガイド孔の形状は、ピストンガイドを好適に挿通するためにピストンガイド断面形状と同形状であることが好ましい。ピストンガイド孔はその孔形状の図心がピストンの中心軸と一致するように形成する。
本発明の実施形態では、動力回収チャンバー21における摺動部は、ピストンガイド35の外周面とピストン33に形成されたピストンガイド孔33hの内周面の相互間のみである。したがって、従来技術のようにピストンの外周面とシリンダの内周面は摺動しないので、摺動面積が非常に僅かになり、前記問題点(1)の摩耗粉の多量発生を回避できるほか、前記問題点(2)に対しても摩擦損失の低減に大きく寄与する。
なお、ピストンガイド33の断面形状は前述の如く円形に限ることなく、長円形や矩形、または三角形など設計要件などにより逐次最適な形状にする。
また、本発明による動力回収チャンバー21では、濃縮水と取水海水との接触界面は、ピストン33とシリンダ31間およびピストン33とピストンガイド35間それぞれの半径方向隙間での接触面積となり、濃縮水と取水海水の混合は僅かであり、前記問題点(5)の抑制も可能となるから、逆浸透膜による淡水化率の低下や逆浸透膜カートリッジの寿命低下を抑制でき、海水淡水化装置の運転効率の低下を防止できる。
図6は、図3に示す動力回収チャンバーの変形例を示す図であり、動力回収チャンバーの半径方向の縦断面図である。図6に示すように、ピストンガイド35は複数本(図6に示す例においては、4本)設けられており、ピストン33には、ピストンガイド35を挿通するための複数(図6に示す例においては、4個)のピストンガイド孔33hが形成されている。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す図であり、図7(a)は、動力回収チャンバーの模式的断面図であり、図7(b)は、図7(a)のA部拡大図である。図7(a)および図7(b)に示すように、第2の実施形態の動力回収チャンバーと前記第1の実施形態の動力回収チャンバーとの違いは、ピストンの構成である。図7(a)および図7(b)に示すように、第2の実施形態のピストン33においては、ピストンガイド35との摺動面に、摺動用部材を構成するピストンベアリング36が設置されている。該ピストンベアリング36のピストン33への固定方法としては、接着や焼き嵌め、または、冷やし嵌め、あるいは、ネジ止めなど種々の方法により行うが、要は、該ピストンベアリング36がピストン33の中心軸部に嵌め合わされて固定されれば、いずれの方法でも構わない。
本形態を採ることにより、ピストン部における摺動部は、ピストンベアリング36のみになるので、摺動部(ピストンベアリング)にセラミックスや樹脂またはエンジニアプラスチックをコーティングすることが可能となることに加えて、セラミックスや樹脂またはエンジニアプラスチック製のピストンベアリング用の部材をピストンと別部材で形成し、ピストンに嵌め合わせて、ピストンを構成することが可能になる。したがって、適用材料の選択肢が大幅に増えることに加え、シリンダ31の内面の加工を高精度(表面粗度を小さくする)にする必要もなくなり、加工コストが下がり、前記問題点(3)及び問題点(4)の回避が可能になる。
また、本発明による動力回収チャンバー21では、濃縮水と取水海水との接触界面は、ピストン33とシリンダ31間およびピストンベアリング36とピストンガイド35間それぞれの半径方向隙間での接触面積となり、濃縮水と取水海水の混合は僅かであり、前記問題点(5)の抑制も可能となるから、逆浸透膜による淡水化率の低下や逆浸透膜カートリッジの寿命低下を抑制でき、海水淡水化装置の運転効率の低下を防止できる。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る動力回収チャンバーのピストンの他の形状例を示す概略断面図である。図8(a)に示す例においては、ピストン33は、ピストンベアリング36を装着する円筒状の摺動部33aと、この摺動部33aから半径方向外側に延びる薄板状の円板部33bとにより構成されている。この構成により、ピストン33の厚さを薄くしたものであり、使用部材量を減らすことで、ピストンの重量の低減(ピストンの軽量化)および、ピストンベアリング36とピストンガイド35との接触面に発生する接触面圧Pの低減を図り、さらに製作コストの削減を図ったものである。
本発明による動力回収チャンバーは、その長手方向を水平にして設置される場合には、上記のようにピストンの軽量化は接触面圧低減の効果が大きい。
また、図8(b)に示す例においては、ピストン33は、ピストンベアリング36を装着する略円筒状のピストンベース33cと、薄板状のピストンリング33dとにより構成されている。この構成により、ピストン33の厚さを薄くしたものである。なお、本構成では、ピストンベース33cとピストンリング33dとは、接着もしくはネジ止めなどの手法を用いて固定し、該ピストンベース33cとピストンリング33d間の隙間からの漏洩を回避するために、接合面にOリングなどのシールを介在させる方法を採ることもできる。
なお、本構成例によるピストンのスラスト方向の厚さおよび長さは、該ピストンに圧力が作用した際に、変形することが無いように適用材質のほか、補強用リブの形成なども考慮した上で設計を行う。ここでは、ピストンベースをすべて樹脂、あるいはピストンベースとピストンリングを樹脂とする場合もある。
図9(a)および図9(b)は、図8に示すピストンを備えた動力回収チャンバーの作用を説明する模式図である。図9(a)および図9(b)において、上部の図は、ピストン33が傾斜していない状態を示し、下部の図は、ピストン33が傾斜した状態を示している。図9(a)に示すように、ピストン33におけるピストンガイド35との摺動部33aのスラスト方向(軸方向)の長さLを所定の値に保つことで、ピストン33の傾斜(tilting)抑止の効果がある。例えば、図9(b)に示す場合のように、当該摺動部33aの長さをピストンのスラスト方向の長さと同様に縮小すると、ピストンの傾斜が大きくなる。すなわち、ピストン33とピストンガイド35間の半径方向隙間を、h=一定とすると、θ≪θとなる。これにより、ピストン33の外周面とシリンダ31の内周面間の半径方向隙間も大きくなり(h<h)、濃縮海水と取水海水の接触界面の面積が増加し、取水海水の塩分濃度を増加させ、逆浸透膜の劣化の促進や淡水化効率の低下などの問題を誘発する。
上記問題に対処するために、図9(a)に示すように、ピストン33におけるピストンガイドとの摺動部33aのスラスト方向(軸方向)の長さLは、所定の長さ以上を確保することが必要である。
図10は、動力回収チャンバーのピストンの他の実施形態を示す概略断面図である。図10に示す例においては、ピストン33の両側面33sを、半径方向内周側から外周側に向かってテーパ状に形成することにより、半径方向外方の厚さを小さくしたものであり、使用部材量を減らすことで、ピストンの重量の低減(ピストンの軽量化)および、ピストンベアリング36とピストンガイド35との接触面に発生する接触面圧Pの低減を図り、さらに製作コストの削減を図ったものである。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す模式的断面図である。第3の実施形態の動力回収チャンバーと前記第2の実施形態の動力回収チャンバーとの違いは、ピストンの構成である。本実施形態のピストン33は、円柱形状ではなく、動力回収チャンバー内の圧力に応じてシリンダ31の内面側に変位し、シリンダ31とピストン33の半径方向隙間を小さくするための、鍔形状部(ピストン鍔)を備えるものである。すなわち、図11に示す例においては、ピストン33は、ピストンベアリング36を装着する円筒状の摺動部33aと、この摺動部33aから半径方向外側に延びる薄板状の円板部33bと、この円板部33bの外周部より軸方向の両側に延びる鍔形状部(ピストン鍔)33fとにより構成されている。この構成により、ピストン33の厚さを小さくして使用部材量を減らすようにするとともに、鍔形状部(ピストン鍔)33fを動力回収チャンバー内の圧力に応じてシリンダ31の内面側に変位させ、シリンダ31とピストン33の半径方向隙間が小さくなるようにしたものである。
図12は、図11のB部拡大図であり、図11に示すピストン33の動作方向と鍔形状部(ピストン鍔)33fのたわみの関係を示す模式的断面図である。本実施形態のピストン33においては、図12(a)および図12(b)の矢印で示すように、ピストン33を挟んで存在する濃縮水と取水海水の圧力の高い方の鍔形状部(ピストン鍔)33fが半径方向にたわみ、シリンダ31とピストン33の半径方向隙間が小さくなる。このように、シリンダ31とピストン33の半径方向隙間が小さくなることで、濃縮水と取水海水の接触界面の面積が小さくなり、濃縮水と取水海水の混合が抑制される。
ここで、鍔形状部(ピストン鍔)33fの厚さ及びスラスト方向長さの設計条件としては、鍔形状部(ピストン鍔)33fの内面に圧力が作用した際の鍔形状部(ピストン鍔)33fのラジアル方向へのたわみ量が、前記シリンダ31の内面と該鍔形状部(ピストン鍔)33fが接触しない最小限の前記シリンダ31の内面と該鍔形状部(ピストン鍔)33fの半径方向隙間にすることが望ましい。
本発明の第3の実施形態によれば、シリンダ31の内面と鍔形状部(ピストン鍔)33fの半径方向隙間が小さくなることで、濃縮水と取水海水との接触界面が小さくなり、濃縮水と取水海水の混合は僅かであり、前記問題点(5)の抑制も可能となるから、逆浸透膜による淡水化率の低下や逆浸透膜カートリッジの寿命低下を抑制でき、海水淡水化装置の運転効率の低下を防止できる。
本発明の第1乃至第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおいては、動力回収チャンバーを構成する、シリンダ31のスラスト方向長さと内径、およびピストン33のスラスト方向長さと直径、またピストンガイド35の直径は、動力回収チャンバーにより取扱われる海水の流量等に基づいて決めることができる。
なお、本発明による動力回収チャンバーはシリンダ31を、その中心軸が水平になるように配置する場合にはピストンガイド35は、ピストンガイドの自重、ピストン重量、およびピストンガイドの長手方向と垂直な方向に作用する力による、ピストンガイドのラジアル方向への撓みの量がピストン外周部においてシリンダ内周面に接触しない限度で設計する。
図13は、本発明の第2および第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおけるピストンベアリングの形状例を示す模式的断面図である。図13に示すピストンベアリング36の形状例では、該ピストンベアリング36の内面、つまりピストンガイド35との摺動面に、複数列の溝36gを形成している。
図8(b)に示すようなピストンベース33cを備えたピストン33において、ピストンベース33cに装着されたピストンベアリング36のピストンガイド35との摺動面にも、上記複数列の溝を同様に形成してもよい。またピストンベアリングを有しないピストンまたはピストンベースであっても、それらのピストンガイドとの摺動面にピストンベアリングにおける態様と同様な複数列の溝を形成できることも勿論である。
上記溝36gの機能は、前記摺動面に液だまりを設けることで潤滑を促進し、部材の摩擦摩耗を回避することや、摺動部で発生する摩擦損失を低減することである。
さらに、上記溝36gは、前記摺動部において部材の摩擦摩耗が発生した際に摩耗粉が該溝部に溜まり、摩耗粉の拡散を回避する機能も有する。また、溝によって、ラビリンスシールとしての効果も持たせることができるから、濃縮水と海水との混合を抑制できる。
なお、図13に示す溝の形状例は、あくまでも一例であり、液溜りとしての上記機能を備えていれば良いから、溝の形状は、矩形状に限らず、三角形状、円形状などがあり、たとえば加工が容易で加工コストが低いものを都度選択して、設定すればよい。
図14は、本発明の第1乃至第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおけるシリンダ内面の形状例を示す模式的断面図である。図14に示すシリンダ内面の形状例では、該シリンダ31の内面、つまりピストン33と対向する面に、複数列の溝31gを形成している。
上記溝31gの機能は、ピストン33と対向する面に液だまりを設けることで、潤滑を促進し、例えばシリンダ内面とピストン外面の部材の摩擦が発生した場合において、摩擦摩耗を回避することや、摺動部で発生する摩擦損失を低減することである。
また、前記摺動部において部材の摩擦摩耗が発生した際に摩耗粉が該溝部に溜まり、摩耗粉の拡散を回避する機能も有する。上記液溜りの寸法やピッチ(例えば、図14で言えば、矩形断面の個々の液溜りにおけるシリンダ長手方向の寸法や隣接する液溜り相互間の間隔)などは、ピストン33の外周部がシリンダ31の内面に接触した場合にも、ピストン33のスムーズな往復運動を妨げないように設定することが好ましい。
なお、図14に示す溝の形状例は、あくまでも一例であり、液溜りとしての上記機能を備えていれば良いから、溝の形状は、矩形状に限らず、三角形状、円形状などがあり、たとえば加工が容易で加工コストが低いものを都度選択して、設定すればよい。
図15は、本発明の第1乃至第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおけるピストン外面の形状例を示す模式的断面図である。図15に示すピストンの形状例では、ピストン33の外面、つまりシリンダ31と対向する面に、複数列の溝33eを形成している。
上記溝33eの機能は、シリンダ31と対向する面に液だまりを設けることで、潤滑を促進し、例えばシリンダ内面とピストン外面の部材の摩擦が発生した場合において、摩擦摩耗を回避することや、摺動部で発生する摩擦損失を低減することである。
また、前記摺動部において部材の摩擦摩耗が発生した際に摩耗粉が該溝部に溜まり、摩耗粉の拡散を回避する機能も有する。上記液溜りの寸法やピッチ(例えば、図15で言えば、矩形断面の個々の液溜りにおけるピストン長手方向の寸法や隣接する液溜り相互間の間隔)などは、ピストン33の外周部がシリンダ31の内面に接触した場合にも、ピストン33のスムーズな往復運動を妨げないように設定することが好ましい。
なお、図15に示す溝の形状例は、あくまでも一例であり、液溜りとしての上記機能を備えていれば良いから、溝の形状は、矩形状に限らず、三角形状、円形状などがあり、たとえば加工が容易で加工コストが低いものを都度選択して、設定すればよい。
本実施形態では、図15に示すように、ピストン33の内周側には、ピストンベース38が設けられており、ピストン33は、ピストンベース38とピストンガイド35との摺動によってガイド(案内)されるように構成されている。また、ピストンガイド35の両端部は、シリンダカバー32に固定された支持部材39aとシリンダ31に固定された支持部材39bとにより支持されている。
本発明による動力回収チャンバーのピストンガイド35とピストンベアリング36の各摺動面の表面粗度は、たとえば最大高さRmax=0.8〜2.5μmとするのが好ましい。
本発明による動力回収チャンバーの設置方法は、シリンダ31の中心軸の方向を水平にした配置、即ち横置きに限らず、動力回収装置の設置要件に応じて、縦置きの場合もある。動力回収チャンバーを縦置きした場合はシリンダ31の中心軸が垂直に配置されることになる。この場合、ピストン33もしくはピストンベアリング36とピストンガイド35との摺動損失は、横置きの場合に比較して、ラジアル方向の荷重がほぼ無くなり、非常に小さくなるので、より小さくなる。
図16乃至図18は、本発明の第4の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す図であり、図16は、動力回収チャンバーを示す断面図であり、図17は、図16のXVII−XVII線断面図であり、図18は、動力回収チャンバーのピストンの斜視図である。図16に示すように、本実施形態に係る動力回収チャンバー21は、円筒形状のシリンダ31と、円筒形状のシリンダ31の両開口端を閉塞する円形状のシリンダカバー32,32と、シリンダ31内で往復動するピストン33とを備えている。
図16および図17に示すように、シリンダ31の内周面には、周方向の複数箇所において、シリンダ長手方向に延びた突起である長手方向突起部31tが形成されている。長手方向突起部31tは、シリンダ31と一体に形成されている。
また、ピストン33の外周面には、周方向の複数箇所において、前記シリンダ31の長手方向突起部31tと嵌合させるための凹部(溝部)である嵌合部33kが形成されている。嵌合部33kは、ピストン33の軸心方向に形成されており、その数はシリンダ31の長手方向突起部31tの数と同数である。
ピストン33は、嵌合部33kにおいてシリンダ31の長手方向突起部31tと接触し、外周面においてシリンダ31の内面、即ち長手方向突起部31tを除く内面とは接触しないで、シリンダ31の長手方向に往復運動自在に構成されている。即ち、本実施形態において、シリンダ31の長手方向突起部31tは、本発明の第1乃至第3の実施形態におけるピストンガイド35に相当する構成であり、シリンダ31とピストン33との摺動を長手方向突起部31tと嵌合部33kとの相互間で行い、長手方向突起部31tがピストン33を所定の移動方向に導くようになっている。そして、ピストン33の外周面では、シリンダ31の内面との接触を避けることにより、摺動面積を減少することができるので摩擦損失を抑制することができる。
なお、シリンダ31の長手方向突起部31tおよびピストン33の嵌合部33kは、図17および図18に示すような半円形状に限ることなく、矩形や三角形、またはその他の形状でもよく、設計条件等に基づき適宜の形状を選択できる。
図19乃至図21は、本発明の第5の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す図であり、図19は、動力回収チャンバーを示す断面図であり、図20は、図19のXX−XX線断面図であり、図21は、動力回収チャンバーのピストンの斜視図である。図19に示すように、本実施形態に係る動力回収チャンバー21は、円筒形状のシリンダ31と、円筒形状のシリンダ31の両開口端を閉塞する円形状のシリンダカバー32,32と、シリンダ31内で往復動するピストン33とを備えている。
図20および図21に示すように、シリンダ31の内周面には、周方向の複数箇所において、シリンダ長手方向に延びた溝である長手方向溝31eが形成されている。長手方向溝31eは、シリンダ31と一体に形成されている。
また、ピストン33の外周面には、周方向の複数箇所において、前記シリンダ31の長手方向溝31eと嵌合させるための凸部である嵌合部33kが形成されている。嵌合部33kは、ピストン33の軸心方向に形成されており、その数はシリンダ31の長手方向溝31eの数と同数である。
ピストン33は、嵌合部33kにおいてシリンダ31の長手方向溝31eと接触し、外周面においてシリンダ31の内面、即ち長手方向溝31eを除く内面とは接触しないで、シリンダ31の長手方向に往復運動自在に構成されている。即ち、本実施形態において、シリンダ31の長手方向溝31eは、本発明の第1乃至第3の実施形態におけるピストンガイド35に相当する構成であり、シリンダ31とピストン33との摺動を長手方向溝31eと嵌合部33kとの相互間で行い、長手方向溝31eがピストン33を所定の移動方向に導くようになっている。そして、ピストン33の外周面では、シリンダ31の内面との接触を避けることにより、摺動面積を減少することができるので摩擦損失を抑制することができる。
なお、シリンダ31の長手方向溝31eおよびピストン33の嵌合部33kは、図20および図21に示すような半円形状に限ることなく、矩形や三角形、またはその他の形状でもよく、設計条件等に基づき適宜の形状を選択できる。
次に、本発明の各実施形態における動力回収チャンバーを構成する各部材の材質について記載する。
なお、各部材の材質は当該部材が使用される態様(例えば、ピストンとして、シリンダとして、またはピストンガイドとして、それぞれ使用されるなど)に応じて、無垢材料(単一の材料)を用いたり、または他の材料と併用することにより所要部分のみに適当な材料を用いることができる。
前記ピストンガイド35およびピストン33、もしくはピストンベアリング36においては、各摺動部の適用材料には、塩水(海水もしくは濃縮水)の潤滑下で、低摩擦摩耗条件を達成する必要がある。本摺動部の材料としては、金属ではステンレス、二相ステンレスであり、セラミックスではアルミナ(Al)、窒化ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)、サイアロン(SiAlON)のうち少なくとも1種類を含むものであり、また溶射によるセラミックスコーティングでは、酸化物系セラミックス(Cr,Al)、炭化物系サーメット(WC−NiCr、WC−CoCr、Cr−NiCr)のコーティングがあり、さらに母材まで海水が浸透しないようにセラミックスコーティングと母材の間にNi、Ni−Cr、Ni−Cr−Moなどをコーティングし、母材のすきま腐食を防止してもよい。
なおPVD法やCVD法を用いるセラミックスコーティングでは、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)、窒化チタンアルミ(TiAlN)、窒化クロム(CrN)、立方晶窒化硼素(cBN)、多結晶ダイヤモンド、シリコンカーバイト(SiC)などをコーティングする方策もある。
高分子材料では、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリカーボネート(PC)、超高分子ポリエチレン(UHMW−PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリレート(PAR)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミド−イミド(PAI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)のうち少なくとも1種類を含むものであり、またこれらに炭素繊維、ガラス繊維や固体潤滑剤を混合したもののコーティングでもバルクでもよい。
また、シリンダ31に好適な材質としては、金属ではステンレス、二相ステンレスであり、セラミックスではアルミナ(Al)、窒化ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)、サイアロン(SiAlON)のうち少なくとも1種類を含むものがある。
なお、シリンダ31の内面、もしくはピストンガイド35の外周面、またはシリンダ31の内面とピストンガイド35の外周面の双方とも、好適な材質でコーティングすることもある。
前記コーティングの材料としては、溶射によるセラミックスコーティングでは、酸化物系セラミックス(Cr,Al)、炭化物系サーメット(WC−NiCr、WC−CoCr、Cr−NiCr)のコーティングがあり、PVD法やCVD法を用いるセラミックスコーティングでは、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)、窒化チタンアルミ(TiAlN)、窒化クロム(CrN)、立方晶窒化硼素(cBN)、多結晶ダイヤモンド、シリコンカーバイト(SiC)がある。
さらに母材まで海水が浸透しないようにセラミックスコーティングと母材の間にNi、Ni−Cr、Ni−Cr−Moなどをコーティングし、母材のすきま腐食を防止してもよい。
図1は、本発明の動力回収チャンバーが適用される海水淡水化プラントの構成例を示す模式図である。 図2は、本発明の動力回収チャンバーが適用される海水淡水化プラントの他の構成例を示す模式図である。 図3は、図1および図2に示す海水淡水化プラントに適用される容積形動力回収装置を示す模式図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す図であり、図4(a)は、動力回収チャンバーの斜視図であり、図4(b)は、動力回収チャンバーの模式的断面図である。 図4に示す動力回収チャンバーにおけるシリンダカバーとシリンダとの固定方法を示す図である。 図6は、図3に示す動力回収チャンバーの変形例を示す図であり、動力回収チャンバーの半径方向の縦断面図である。 図7は、本発明の第2の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す図であり、図7(a)は、動力回収チャンバーの模式的断面図であり、図7(b)は、図7(a)のA部拡大図である。 図8は、本発明の第2の実施形態における動力回収チャンバーのピストンの他の形状例を示す概略断面図である。 図9(a)および図9(b)は、図8に示すピストンを備えた動力回収チャンバーの作用を説明する模式図である。 図10は、動力回収チャンバーのピストンの他の実施形態を示す概略断面図である。 図11は、本発明の第3の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す模式的断面図である。 図12は、図11に示すピストンの動作方向と鍔形状部(ピストン鍔)のたわみの関係を示す模式的断面図である。 図13は、本発明の第2および第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおけるピストンベアリングの形状例を示す模式的断面図である。 図14は、本発明の第1乃至第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおけるシリンダ内面の形状例を示す模式的断面図である。 図15は、本発明の第1乃至第3の実施形態に係る動力回収チャンバーにおけるピストン外面の形状例を示す模式的断面図である。 図16は、本発明の第4の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す模式的断面図である。 図17は、図16のXVII−XVII線断面図である。 図18は、動力回収チャンバーのピストンの斜視図である。 図19は、本発明の第5の実施形態に係る動力回収チャンバーを示す模式的断面図である。 図20は、図19のXX−XX線断面図である。 図21は、動力回収チャンバーのピストンの斜視図である。 図22は、従来の逆浸透膜法を用いる海水淡水化プラントの構成例を示す模式図である。 図23は、従来の容積形動力回収装置の構成例を示す概略図である。 図24は、動力回収チャンバーの従来の構成例を示す概略図である。 図25は、ピストンの無い形態の動力回収チャンバーの構成例を示す概略図である。 図26は、両ロッド形複動シリンダを用いた動力回収チャンバーの構成例を示す概略図である。
符号の説明
1 海水
2 取水ポンプ
3 前処理装置
4 供給ライン
5 高圧ポンプ
6 電動モータ
7 高圧ライン
8 逆浸透膜カートリッジ
9 高圧室
10 逆浸透膜
12 脱塩水
13 リジェクト
14 タービン
15 リジェクト
16 回転軸
17 ブースターポンプ
18 動力回収ポンプタービン
19 ブースターポンプ吐出ライン
20 方向切換弁
21 動力回収チャンバー
21a,21b 入出力ポート(開口部)
22 チェック弁モジュール
23 容積形動力回収装置
24 供給海水バイパスブーストライン
25 動力回収リジェクト
26 電動モータ
27 タービン吐出ライン
28 タービン入口ライン
31 シリンダ
31t 長手方向突起部
31e 長手方向溝
31g 溝
32h 固定用孔
32 シリンダカバー
33 ピストン
33a 摺動部
33b 円板部
33c ピストンベース
33d ピストンリング
33e 溝
33f ピストン鍔
33k 嵌合部
35 ピストンガイド
36 ピストンベアリング
36g 溝

Claims (17)

  1. 流動する高圧液体の圧力を流動する低圧液体に伝達することにより該低圧液体の圧力を高めて該低圧液体側に動力を回収する容積形動力回収装置に用いる動力回収チャンバーであって、
    筒状のシリンダと、
    前記シリンダの内部に配設されるとともにシリンダの長手方向に往復運動可能に配設されたピストンと、
    前記シリンダの内部に配設されるとともにシリンダの長手方向に延び、前記ピストンがシリンダの長手方向に往復運動する際に該ピストンをガイドするピストンガイドと、
    前記シリンダの長手方向の両端面をそれぞれ閉止することにより該シリンダとともに液体容器を形成するシリンダカバーと、
    前記シリンダまたは前記シリンダカバーに形成され高圧液体及び低圧液体をそれぞれ流通させる開口部とを備え、
    前記ピストンは、その外周面の少なくとも一部において前記シリンダ内面と非接触であり、かつ前記ピストンガイドが貫通する部分においてピストンガイドと接触するように構成されたことを特徴とする動力回収チャンバー。
  2. 前記ピストンは、半径方向外方における厚みを半径方向内方における厚みよりも薄く形成することにより該ピストンの質量を低減したことを特徴とする請求項1に記載の動力回収チャンバー。
  3. 前記ピストンに、前記シリンダカバーに対向する両側面において、該ピストンの半径方向の所定の位置から最外周まで全周に渡って鍔を形成し、前記高圧液体と低圧液体との圧力差によって、前記鍔を半径方向外方に変位させるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の動力回収チャンバー。
  4. 前記ピストンは、前記ピストンガイドが貫通する部分を有するピストンベースと、該ピストンベースから半径方向外方に延びるリング状部分とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  5. 前記ピストンは、前記ピストンガイドが貫通する部分に摺動用部材を備え、該摺動用部材が前記ピストンガイドと摺動するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  6. 前記ピストンガイドは、断面が長手方向に一様な1本の棒状に形成され、かつ前記シリンダの軸中心と前記ピストンガイドの断面の図心の位置とが一致するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  7. 前記ピストンガイドの両端部は、前記シリンダカバーまたは前記シリンダ内に設けた支持部材により支持されていることを特徴とする請求項6に記載の動力回収チャンバー。
  8. 前記ピストンガイドは、断面が長手方向にそれぞれ一様な複数本の棒状体からなり、前記各棒状体は、前記シリンダの軸中心と前記各棒状体の断面の図心の位置とが平行になるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  9. 前記各棒状体の両端部は、前記シリンダカバーまたは前記シリンダ内に設けた支持部材により支持されていることを特徴とする請求項8に記載の動力回収チャンバー。
  10. 前記ピストンには、前記ピストンガイドが貫通する部分に、複数の周方向の溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  11. 前記ピストンの外周面に、前記シリンダの長手方向に沿って複数の周方向の凹凸部を形成し、前記シリンダの内面との間でラビリンスシールを構成したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  12. 前記シリンダの内面に、該シリンダの長手方向に沿って複数の周方向の溝を形成したことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  13. 前記ピストンガイドの外面又は前記ピストンにおけるピストンガイドが貫通する部分の内面の少なくとも一方の材質がステンレス鋼、セラミックス、高分子材料のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  14. 流動する高圧液体の圧力を流動する低圧液体に伝達することにより該低圧液体の圧力を高めて該低圧液体側に動力を回収する容積形動力回収装置に用いる動力回収チャンバーであって、
    筒状のシリンダであって一体に形成された長手方向突起部または長手方向溝を有するシリンダと、
    前記シリンダの内部に配設され該シリンダの前記長手方向突起部または長手方向溝との嵌合部を有するとともにシリンダの長手方向に往復運動可能に配設されたピストンと、
    前記シリンダの内面の周方向の複数箇所において、該シリンダと一体に形成されるとともにシリンダの長手方向に延び、前記ピストンがシリンダの長手方向に往復運動する際に該ピストンをガイドする前記長手方向突起部または長手方向溝と、
    前記シリンダの長手方向の両端面をそれぞれ閉止することにより該シリンダとともに液体容器を形成するシリンダカバーと、
    前記シリンダまたは前記シリンダカバーに形成され高圧液体及び低圧液体をそれぞれ流通させる開口部とを備え、
    前記ピストンは、その外周面の少なくとも一部において前記シリンダ内面と非接触であり、かつ前記長手方向突起部または長手方向溝に嵌合する部分において該長手方向突起部または長手方向溝と接触するように構成されたことを特徴とする動力回収チャンバー。
  15. 前記長手方向突起部または長手方向溝の表面および前記ピストンにおける前記長手方向突起部または長手方向溝に嵌合する部分の表面の少なくとも一方の材質がステンレス鋼、セラミックス、高分子材料の何れかであることを特徴とする請求項14に記載の動力回収チャンバー。
  16. 前記シリンダの内面の材質がステンレス鋼、セラミックス、高分子材料のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の動力回収チャンバー。
  17. 供給された海水を加圧する高圧ポンプと、
    前記高圧ポンプから排出された高圧の海水を逆浸透膜で膜処理して脱塩水を生成する逆浸透膜カートリッジと、
    前記逆浸透膜で処理されないで前記逆浸透膜カートリッジから排出された濃縮水の圧力を利用して、供給された海水を加圧する容積形動力回収装置と、
    前記容積形動力回収装置により加圧された加圧海水を昇圧して前記高圧ポンプから排出された高圧の海水に合流させる加圧装置とを備えた海水淡水化装置であって、
    前記容積形動力回収装置は、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の動力回収チャンバーを備えることを特徴とする海水淡水化装置。
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