JP5026463B2 - 容積形エネルギー回収装置 - Google Patents
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Description
なお、容積形エネルギー回収装置の従来の構成例としては、米国特許第5306428号公報(特許文献1)、米国特許第5797429号公報(特許文献2)がある。
さらに、ブースターポンプの軸シールには、高圧が負荷されるため、軸シールの劣化が進行しやすく、軸シールの寿命が比較的短いという問題点がある。この場合、軸シールの劣化により、シール漏れが発生した場合、運転効率の低下などを誘発する。
図16は、本発明の基本構成を示す模式図である。図16に示すように、逆浸透膜カートリッジは、一種のフィルターであり、供給される高圧水の圧力脈動が大きい場合、該フィルターのメッシュ(目)が伸縮を繰り返すことになり、該フィルターの劣化を早め、短寿命化させることや、該フィルターを破損させることになる。
本発明では、容積形エネルギー回収装置の吐出流体(昇圧された原水)は、高圧ポンプから吐出された高圧水と合流し、逆浸透膜カートリッジへ供給される構成としている。なお、ここで用いる高圧ポンプは羽根車式が大部分であり、吐出圧力の脈動はほぼゼロである。
本発明の構成により、容積形エネルギー回収装置内のピストンの動作に伴う圧力脈動が発生したとしても、図16に示すとおり、高圧ポンプから吐出された高圧水との合流で、圧力の整流化(圧力脈動幅の縮小化)がなされて、逆浸透膜カートリッジへの付加を軽減でき、前記のような問題は発生しない。
図16の上部において示す2つの圧力線図は、左側が高圧ポンプから吐出された高圧水の圧力線図であり、右側が高圧ポンプから吐出された高圧水と容積形エネルギー回収装置で昇圧された原水とが合流した後の圧力線図である。図16の右側下部において示す圧力線図は、逆浸透膜カートリッジから排出された濃縮水の圧力線図であり、図16の左側下部において示す圧力線図は、容積形エネルギー回収装置により昇圧された原水の圧力線図である。これら4つの圧力線図から明らかなように、高圧ポンプから吐出された高圧水と容積形エネルギー回収装置で昇圧された原水とが合流した後の圧力の整流化が顕著になされている。
本発明によれば、油圧シリンダ内に導入された油圧により、エネルギー回収チャンバー内に導入した原水の昇圧を行い、昇圧された原水を高圧ポンプから吐出された高圧水に合流させることができる。
本発明によれば、以下の動作形態をとることができる。
1)第1のエネルギー回収チャンバー内に高圧の濃縮水が導入され、第1のエネルギー回収チャンバー内の原水を濃縮水の圧力と油圧シリンダの油圧(動力)を利用して昇圧し、昇圧された原水を高圧ポンプから吐出された高圧水に合流させる。これと併行して、第2のエネルギー回収チャンバー内に原水が導入され、同時に、第2のエネルギー回収チャンバー内の濃縮水が方向切換弁を通じて排出される。
2)第1および第2のエネルギー回収チャンバー内に高圧の濃縮水が導入され、両チャンバー内の原水を濃縮水の圧力と油圧シリンダの油圧(動力)を利用して昇圧し、昇圧された原水を高圧ポンプから吐出された高圧水に合流させる。
3)第2のエネルギー回収チャンバー内に高圧の濃縮水が導入され、第2のエネルギー回収チャンバー内の原水を濃縮水の圧力と油圧シリンダの油圧(動力)を利用して昇圧し、昇圧された原水を高圧ポンプから吐出された高圧水に合流させる。これと併行して、第1のエネルギー回収チャンバー内に原水が導入され、同時に、第1のエネルギー回収チャンバー内の濃縮水が方向切換弁を通じて排出される。
本発明の方向切換弁によれば、逆浸透膜カートリッジからの高圧の濃縮水を2個のエネルギー回収チャンバーに交互に導入しつつ、エネルギー回収チャンバー内の原水を交互に加圧して排出することができる。また、逆浸透膜カートリッジからの高圧の濃縮水を2個のエネルギー回収チャンバーに同時に導入しつつ、これら2個のエネルギー回収チャンバー内の原水を同時に加圧して排出することができる。
本発明によれば、方向切換弁に供給される逆浸透膜カートリッジからの高圧の濃縮水をスプールの動作により、2個のエネルギー回収チャンバーに交互に導入しつつ、エネルギー回収チャンバー内の原水を交互に加圧して排出することができる。方向切換弁の例としては、方向切換弁に1つ以上の供給ポート、2つの制御ポート、2つ以上の戻りポートが形成され、スプールの動作により、供給ポートと何れか一方の制御ポートが連通し、また何れかもう一方の制御ポートと戻りポートが連通するものであれば、直線移動スプール形に限らず、回転スプール形でもよい。
本発明によれば、逆浸透膜カートリッジからの高圧の濃縮水を同時に2個のエネルギー回収チャンバーに導入しつつ、2個のエネルギー回収チャンバー内の原水を同時に加圧して排出することができるため、当該チャンバー内のピストンの動作方向の切換り時に発生する、圧力脈動(瞬時吐出し圧力低下)の抑制と逆浸透膜カートリッジの閉塞を回避することができる。
本発明によれば、2個のエネルギー回収チャンバー内のピストンが、両方とも吐出し工程のときの動作により、フィードポンプが閉じ込み運転になる時間がある。この際、フィードポンプは閉じ込み運転になるが、フィードポンプを設けたエネルギー回収装置ラインを高圧ポンプラインとは別経路にしているため、フィードポンプの閉じ込み運転の影響が高圧ポンプに及ぶことはない。
本発明によれば、フィードポンプが締切運転になった場合にも、安全装置によりエネルギー回収装置側の圧力をポンプ締切圧以下に保つことができる。
(1)従来の海水淡水化プラント等において用いられるエネルギー回収装置においては、エネルギー回収チャンバー内で昇圧された海水は、高圧ポンプにより加圧された海水よりも低い圧力となっているので、両者を合流させるために、エネルギー回収チャンバーより吐出された海水をブースターポンプにより昇圧していたが、本発明の容積形エネルギー回収装置によれば、エネルギー回収チャンバーにおいて加圧された加圧水をそのまま高圧ポンプから排出された高圧水に合流させることができ、高圧の軸シール構造を具備したブースターポンプを用いる必要がないため、装置コストを飛躍的に低減できる。
(2)容積形エネルギー回収装置の吐出流体(昇圧された原水)は、高圧ポンプから吐出された高圧水と合流し、逆浸透膜カートリッジへ供給される構成としているため、容積形エネルギー回収装置内のピストンの動作に伴う圧力脈動が発生したとしても、高圧ポンプから吐出された高圧水との合流で、圧力の整流化(圧力脈動幅の縮小化)がなされて、逆浸透膜カートリッジへの付加を軽減でき、逆浸透膜カートリッジの長寿命化を達成できる。
(3)高圧の軸シールを必要とするブースターポンプを用いる必要がないため、従来のエネルギー回収装置に起こっていた軸シールの劣化により、シール漏れが発生することにより、運転効率の低下を誘発するという事態を防ぐことができる。
(4)高圧の軸シールを必要とするブースターポンプを用いる必要がないため、従来、頻繁に行っていた軸シールのメンテナンス作業を省略することができる。したがって、メンテナンスコストを飛躍的に低減できる。
(5)ブースターポンプに必要となる電動モータやインバータ(外部からのエネルギーを供給しなければならない電気機器及びその配線)等を不要とすることができ、結果としてシステム全体としての信頼性の向上に繋がる。
図1は、本発明の容積形エネルギー回収装置が適用される海水淡水化プラント(海水淡水化装置・システム)の構成例を示す模式図である。図1に示すように、取水ポンプ(図示しない)により取水された海水は、前処理装置1により所定の水質条件に整えられたのち、送水ポンプ2によって高圧ポンプライン3を介して高圧ポンプ5に供給される。一方、前処理装置1からエネルギー回収装置ライン4に供給された海水は、フィードポンプ19によって昇圧されたあとにチェック弁モジュール14を介してエネルギー回収装置6に導入される。高圧ポンプ5に供給された海水は、高圧ポンプ5により加圧され、エネルギー回収装置6により昇圧された海水と合流した後、逆浸透膜カートリッジ8へ圧送される。
図3に示すように、容積形エネルギー回収装置6は、方向切換弁10と、2つのエネルギー回収チャンバー11A,11Bと、補助動力装置7A,7Bとから構成されており、補助動力付き容積形エネルギー回収装置になっている。各エネルギー回収チャンバー11A(又は11B)は、シリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン12とから構成されている。また、補助動力装置7Aは、油圧供給ユニット15Aと、油圧方向切換弁16Aと、油圧シリンダ17Aとから構成されており、補助動力装置7Bは、油圧供給ユニット15Bと、油圧方向切換弁16Bと、油圧シリンダ17Bとから構成されている。各油圧シリンダ17A(又は17B)は、シリンダ23と、シリンダ23内で往復動するピストン22とから構成されている。エネルギー回収チャンバー11Aのピストン12と油圧シリンダ17Aのピストン22とは、連結手段を構成するピストンロッド18Aによって連結されている。エネルギー回収チャンバー11Bのピストン12と油圧シリンダ17Bのピストン22とは、連結手段を構成するピストンロッド18Bによって連結されている。
方向切換弁10には、1つ以上の供給ポートP、2つの制御ポートA,B、2つ以上の戻りポートRが形成される。本発明における方向切換弁10では、供給ポートPはリジェクトライン9に連通し、2つの制御ポートA,Bは、それぞれエネルギー回収チャンバー11A,11Bに連通し、戻りポートRは排出ライン24(図3参照)に連通している。
図4に示す形態による方向切換弁10の例では、スプール102は3ランドであるが、方向切換弁に1つ以上の供給ポートP、2つの制御ポートA,B、2つ以上の戻りポートRが形成され、スプールの動作(制御弁内の流路の切換)により、供給ポートPと何れか一方の制御ポートA(又はB)が連通し、また何れかもう一方の制御ポートB(又はA)と戻りポートRが連通するものであれば、回転スプール形など、本図の構造・形態例に限らない。
例えば、本発明による補助動力付き容積形エネルギー回収装置6では、所定の動作形態時に両エネルギー回収チャンバー11A,11Bは、所定の時間だけ同方向に動作するが、これは、当該チャンバー内のピストン12の動作方向の切換り時に発生する、圧力脈動(瞬時吐出し圧力低下)の抑制と逆浸透膜カートリッジ8の閉塞を回避するための動作手法である。
前記動作手法を実現する為に、メータリングオリフィス部(供給ポート〜制御ポート間)をアンダーラップにして、中立位置においても方向切換弁10からエネルギー回収チャンバー11A,11Bへの制御流量を常に無流量にせず、両チャンバーに高圧のリジェクトを導入する方法を採ることなどが挙げられる。
なお、制御ポート〜戻りポート間のメータリングオリフィスは、方向切換弁10内の内部漏れを抑制するために、オーバーラップ(正重合)もしくはゼロラップ(ゼロ重合)にするのが好ましい。
また、スプールの駆動方法は、電磁ソレノイド、ウォームギア、電動ボールねじ、電動モータ、ピエゾ素子、油空圧シリンダなどを利用する。要は入力信号に応じたスプールの動作が行える駆動法、構造であれば、何れの形態でも良い。
またスプールの支持方法として、静圧軸受を利用する形態を採用してもよいし、他の形態でもよい。
また高分子材料では、PA、POM、PBT、PET、PPE、PC、UHMW−PE、PTFE、PPS、PI、PEEK、PAR、PSF、PEI、PAI、PESのうち少なくとも1種類を含むものであり、またこれらに炭素繊維、ラス繊維や固体潤滑剤を混合したもののコーティングでもバルクでもよい。
また図示していないが、ピストン12の周りにピストンシールを設置し、ピストン12により隔壁された各液室の流体の混合を回避する構造も採用している。
また、エネルギー回収チャンバー11A,11Bのピストン12の外周に潤滑膜形成用の潤滑溝を設置し、ピストン外周とシリンダ内面との摺動性を向上させる場合もある。潤滑溝の例としては、円周方向のリング状の凹溝や、螺旋状の凹溝、軸方向の矩形状の凹溝などその形態は1種に限らない。
(A)方向切換弁10の供給ポートPと制御ポートAが連通する方向にスプール102が動作した場合を図5に示す。
リジェクト圧力が、方向切換弁10を通じて(Pポート→Aポート)エネルギー回収チャンバー11A(図5中の上)のピストン12の方向切換弁10側の面(図中右側面)に作用する。
エネルギー回収チャンバー11A(図5中の上)のピストン12が、同図中の左方向に移動する。
エネルギー回収チャンバー11A(図5中の上)内にチェック弁モジュール14(図1および図2参照)を通じて導入された海水が、ピストン12の動作により増圧され、チェック弁モジュール14を通じて高圧ポンプライン3に導入される。
また併行して、方向切換弁10の制御ポートBと戻りポートRが連通し、フィードポンプ19から吐出された海水の圧力がチェック弁モジュール14を通じて、エネルギー回収チャンバー11B(図5中の下)のピストン12のチェック弁モジュール14側(図中左側面)に作用して、ピストン12は右方向に動作する。
エネルギー回収チャンバー11B内(図5中の下)のピストン12により隔壁された、チェック弁モジュール14側の液室に海水が充填される。
リジェクト圧力が、方向切換弁10を通じて(Pポート→Bポート)エネルギー回収チャンバー11B(図6中の下)のピストン12の方向切換弁10側の面(図中右側面)に作用する。
エネルギー回収チャンバー11B(図6中の下)のピストン12が、同図中の左方向に移動する。
エネルギー回収チャンバー11B(図6中の下)内にフィードポンプ19およびチェック弁モジュール14を通じて導入された海水が、ピストン12の動作により増圧され、チェック弁モジュール14を通じて高圧ポンプライン3に導入される。
また併行して、方向切換弁10の制御ポートAと戻りポートRが連通し、フィードポンプ19から吐出された海水の圧力がチェック弁モジュール14を通じて、エネルギー回収チャンバー11A(図6中の上)のピストン12のチェック弁モジュール14側(図中左側面)に作用して、ピストンは右方向に動作する。
エネルギー回収チャンバー11A内(図6中の上)のピストン12により隔壁された、チェック弁モジュール14側の液室に海水が充填される。
リジェクト圧力が、方向切換弁10を通じて(Pポート→Aポート)エネルギー回収チャンバー11A(図7中の上)のピストン12の方向切換弁10側の面(図中右側面)に作用する。
エネルギー回収チャンバー11A(図7中の上)のピストン12が、同図中の左方向に移動する。
エネルギー回収チャンバー11A(図7中の上)内にチェック弁モジュール14を通じて導入された海水が、ピストン12の動作により増圧され、チェック弁モジュール14を通じて高圧ポンプライン3に導入される。
エネルギー回収チャンバー11B(図7中の下)のピストン12が、同図中の左方向に移動する。
エネルギー回収チャンバー11B(図7中の下)内にチェック弁モジュール14を通じて導入された海水が、ピストン12の動作により増圧され、チェック弁モジュール14を通じて高圧ポンプライン3に導入される。
図7に示すように、本発明においては、両エネルギー回収チャンバー11A,11Bが海水を増圧する工程が存在する。
また、油圧供給ユニット15A,15Bは、それぞれ所定圧力の作動油を油圧シリンダ17A,17Bに供給するための油圧ポンプを備えている。図示例では、油圧供給ユニットは2セット設けられているが、油圧供給ユニットを単一のセットとし、単一の油圧供給ユニットから所定圧力の作動油を油圧シリンダ17A,17Bに供給するようにしてもよい。
図8は、本発明の容積形エネルギー回収装置の第1動作形態を示す図である。図8に示すように、方向切換弁10の切換動作を行い(方向切換弁10は図5に示す状態)、エネルギー回収チャンバー11Aのピストン12を左方向に動作させる。同時に、油圧方向切換弁16Aの切換動作を行い、油圧シリンダ17Aのピストン22を左方向に動作させる。これにより、エネルギー回収チャンバー11A内に高圧のリジェクトが導入され、エネルギー回収チャンバー11A内の海水をリジェクトの圧力と油圧シリンダ17Aの油圧(動力)を利用して昇圧し、昇圧された海水をチェック弁モジュール14を介して高圧ポンプライン3に吐出して高圧ポンプ5から吐出された高圧の海水に合流させる。
2 送水ポンプ
3 高圧ポンプライン
4 エネルギー回収装置ライン
5 高圧ポンプ
6 エネルギー回収装置
7 ブースターポンプ
7A,7B 補助動力装置
8 逆浸透膜カートリッジ
8a 逆浸透膜(RO膜)
9 リジェクトライン
10 方向切換弁
11,11A,11B エネルギー回収チャンバー
12,22 ピストン
13 シリンダ
14 チェック弁モジュール
15A,15B 油圧供給ユニット
16A,16B 油圧方向切換弁
17A,17B 油圧シリンダ
18A,18B ピストンロッド
19 フィードポンプ
23 シリンダ
24 排出ライン
25 バイパスライン
26 安全装置
102 スプール
P 供給ポート
A,B 制御ポート
R 戻りポート
Claims (4)
- 供給された原水を加圧する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプから吐出された高圧水を逆浸透膜で膜処理して処理水を生成する逆浸透膜カートリッジと、
前記逆浸透膜で処理されることなく前記逆浸透膜カートリッジから排出された濃縮水の圧力を利用して、供給された原水を加圧することにより濃縮水の有するエネルギーを原水側に回収する容積形エネルギー回収装置とを備えたエネルギー回収システムにおける前記容積形エネルギー回収装置であって、
前記濃縮水と前記原水を導入して前記濃縮水の圧力を前記原水に伝達することにより前記原水を加圧する、内部にピストンを有する複数のエネルギー回収チャンバーと、
前記濃縮水の前記エネルギー回収チャンバーへの導入および前記濃縮水の前記エネルギー回収チャンバーからの排出を切り換える方向切換弁と、
内部にピストンを有し作動油が導入される油圧シリンダと、前記油圧シリンダに前記作動油を供給するための油圧供給ユニットと、前記作動油の前記油圧シリンダへの導入および前記作動油の前記油圧シリンダからの排出を切り換える油圧方向切換弁とを有した複数の補助動力装置と、
前記複数のエネルギー回収チャンバーのピストンと前記複数の油圧シリンダのピストンとをそれぞれ連結する複数の連結手段とを備え、
前記方向切換弁は、前記逆浸透膜カートリッジに連通する供給ポートと前記エネルギー回収チャンバーに連通する制御ポートと排出ラインに連通する戻りポートとを備えたハウジングにスプールを嵌合させ、前記スプールを移動させることにより流路の切換えを行うスプール弁であって、前記供給ポートと前記制御ポート間のメータリングオリフィス部をアンダーラップにし、かつ、前記制御ポートと前記戻りポート間のメータリングオリフィス部をオーバラップもしくはゼロラップにする構成のスプール弁からなり、
前記逆浸透膜カートリッジから排出された濃縮水を前記供給ポートから前記制御ポートを経て前記エネルギー回収チャンバーに導入して濃縮水の圧力を利用して前記エネルギー回収チャンバーに導入された原水を加圧するとともに、前記補助動力装置の油圧を利用して前記エネルギー回収チャンバーに導入された原水を昇圧して前記高圧ポンプから吐出された高圧水に合流させ、かつ前記エネルギー回収チャンバーに導入された濃縮水を前記制御ポートから前記戻りポートを経て前記排出ラインに排出することを可能にしたことを特徴とする容積形エネルギー回収装置。 - 前記エネルギー回収チャンバーのピストンと前記油圧シリンダのピストンとは、同期して同一方向に動作するように、前記方向切換弁と前記油圧方向切換弁とは、同期して制御することを特徴とする請求項1記載の容積形エネルギー回収装置。
- 前記高圧ポンプに原水を供給する高圧ポンプラインとは別途に、前記エネルギー回収チャンバーに原水を供給するエネルギー回収装置ラインを設け、該エネルギー回収装置ラインに原水を加圧するためのフィードポンプを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の容積形エネルギー回収装置。
- 前記エネルギー回収装置ラインをバイパスするバイパスラインを設け、該バイパスラインに規定圧以上で弁体が開く安全弁もしくは小水量の確保が可能なオリフィスからなる安全装置を設けたことを特徴とする請求項3記載の容積形エネルギー回収装置。
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