JP5413420B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路について、該直流交流変換回路のスイッチング素子をオン・オフ操作することで前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、インバータの操作状態を様々に設定した場合についての3相電動機の電流をそれぞれ予測し、予測される電流と指令電流との偏差を最小化することのできる操作状態となるように、インバータを操作するいわゆるモデル予測制御を行うものが提案されている。これによれば、インバータの操作状態に基づき予測される電流の挙動を最適化するようにインバータが操作されるため、過渡時における指令電流への追従性を良好なものとすることができる。このため、モデル予測制御は、車載主機としてのモータジェネレータの制御装置等、過渡追従特性として特に高い性能が要求される用途にとっては有用性が高いと考えられる。
特開2010−252432号公報
ところで、電流を予測するに際しては、その初期値としての電流を検出するセンサが必要である。特に、3相電動機の場合、少なくとも2相を流れる電流を検出すべく2つ以上のセンサを備えることが一般的であるが、これがコストアップの要因となっている。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路について、該直流交流変換回路のスイッチング素子をオン・オフ操作することで前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する新たな回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
第1の発明は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路について、該直流交流変換回路のスイッチング素子をオン・オフ操作することで前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記オン・オフ操作によって定まる電圧ベクトルにて表現される前記直流交流変換回路の操作状態を仮設定し、該仮設定された操作状態のそれぞれに応じた前記制御量を予測する予測手段と、該予測される制御量に基づき、前記直流交流変換回路の操作状態を決定する決定手段と、該決定された操作状態となるように前記直流交流変換回路を操作する操作手段と、前記直流交流変換回路の入力端子を流れる電流の検出値を取得する取得手段とを備え、前記予測手段は、前記操作手段による操作状態に基づき、前記取得された前記電流の検出値を前記制御量の予測の初期値として用いることを特徴とする。
上記電流の検出値は、回転機の端子のうち直流交流変換回路の操作状態に応じて定まる特定の端子を流れる電流となり得る。上記発明では、この点に鑑み、操作状態に基づきいずれの端子を流れる電流であるかを把握しつつ、これを制御量の予測のための初期値として利用する。
第2の発明は、第1の発明において、前記回転機は、前記直流交流変換回路の出力電圧が印加される端子の数が3であり、前記予測手段は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記電流の検出値を前記回転機の3つの端子のうちのいずれか1つの端子を流れる電流として利用するものであることを特徴とする。
直流交流変換回路の出力電圧が印加される端子数が3である回転機の場合、有効電圧ベクトルにて表現される操作状態においては、1つの端子または2つの端子が直流電圧源の正極に接続されて且つ、残りの端子が直流電圧源の負極に接続される。このため、正極または負極のうち接続される端子数が1であるものについて、その端子を流れる電流と上記電流の検出値とが、少なくとも絶対値については一致する。上記発明では、この点に鑑み、有効電圧ベクトル採用時において、上記電流の検出値を利用する。
第3の発明は、第2の発明において、前記予測手段は、前記回転機の各端子の電流を予測する予測処理を行なう手段を備え、前記予測処理は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記各端子の電流の初期値を、前記回転機の3つの端子のうちいずれか1つの端子に流れる電流については前記電流の検出値として且つ、残りの少なくとも一方の端子を流れる電流については前記予測処理によって以前に予測された電流とすることを特徴とする。
回転機を流れる電流は、1つの端子を流れる電流のみによっては定まらず、少なくとも2つの端子のそれぞれを流れる電流によって定まる。上記発明では、この点に鑑み、予測された電流を併用することで、電流の初期値を適切に定めることができる。
第4の発明は、第2の発明において、前記予測手段は、前記回転機の各端子を流れる電流をdq軸上の電流に変換する手段を備え、該変換された電流を前記初期値として利用するものであり、前記dq軸上の電流に変換する手段は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記dq軸上の電流への変換対象を、前記回転機の3つの端子のうちのいずれか1つの端子を流れる電流については前記電流の検出値として且つ、残りの少なくとも1つの端子を流れる電流については前記dq軸上の電流についての以前の値を3次元座標変換したものとすることを特徴とする。
回転機を流れる電流は、1つの端子を流れる電流のみによっては定まらず、少なくとも2つの端子のそれぞれを流れる電流によって定まる。一方、dq軸上の電流は直流電流であるが故、回転機の端子を流れる電流が電気角に応じて変化することによっては変化しない。このため、dq軸上の電流は、電気角情報とともに、回転機の端子を流れる電流を推定(予測)するために利用可能なパラメータである。上記発明では、この点に鑑み、3次元座標変換した電流を併用することで、変換対象となる電流情報として十分な情報を取得することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記3次元座標変換するに先立ち、前記dq軸上の電流をローパスフィルタ処理することを特徴とする。
上記発明では、上記電流の初期値を算出するための3次元座標変換の入力パラメータとして、ローパスフィルタ処理されたdq軸上の電流を用いるため、ノイズに対する耐性を高めることができる。
第6の発明は、第2第5のいずれかの発明において、前記操作手段によって実現される操作状態が規定時間以上変化しないことを条件に、現在の操作状態とは相違して且つ有効電圧ベクトルにて表現される操作状態に強制的に変更する強制変更手段をさらに備えることを特徴とする。
操作状態が長時間にわたって変更されない場合、上記電流の検出値は、長時間にわたり回転機の端子を流れる電流を表現しなかったり、回転機の特定の端子を流れる電流のみを継続して表現したりすることとなる。そして、この場合、制御量の予測精度の低下を招くおそれがある。上記発明では、この点に鑑み、操作状態が規定時間以上変化しないことを条件に、操作状態を強制的に変更することで、予測精度の低下を好適に抑制する。
第7の発明は、第6の発明において、前記強制変更手段は、前記規定時間以上変化しない操作状態がゼロ電圧ベクトルにて表現されるものである場合、前記有効電圧ベクトルにて表現される操作状態に強制的に変更した後、該有効電圧ベクトルと平行とならない別の有効電圧ベクトルにて表現される操作状態にさらに変更することを特徴とする。
上記発明では、強制的な変更によって、電流の検出値を、回転機の3つの端子のうち1つの端子を流れる電流の検出値とした後に、別の1つの端子を流れる電流とすることができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 インバータの操作状態を表現する電圧ベクトルを示す図。 上記実施形態にかかるモデル予測処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるセレクタによる選択処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかるシステム構成図。 第3の実施形態にかかるシステム構成図。 第4の実施形態にかかる電圧ベクトルの変更処理の手順を示す流れ図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。車載主機としてのモータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータINVを介して高電圧バッテリ12およびコンデンサ13に接続されている。高電圧バッテリ12は、端子電圧がたとえば百V以上となる直流電圧源である。インバータINVは、スイッチング素子S*p,S*n(*=u,v,w)の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子S*#(*=u,v,w;#=p,n)として、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードD*#が逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータINVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の回転角度(電気角θ)を検出する回転角度センサ14を備えている。また、インバータINVの入力端子(ここでは、負極側入力端子)を流れる電流(母線電流IDC)を検出する電流センサ16を備えている。更に、インバータINVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ18を備えている。
上記各種センサの検出値は、図示しないインターフェースを介して低電圧システムを構成する制御装置20に取り込まれる。制御装置20では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータINVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータINVのスイッチング素子S*#を操作する信号が、操作信号g*#である。
上記制御装置20は、モータジェネレータ10のトルクを要求トルクTrに制御すべく、インバータINVを操作する。詳しくは、要求トルクTrを実現するための指令電流とモータジェネレータ10を流れる電流とが一致するように、インバータINVを操作する。すなわち、本実施形態では、モータジェネレータ10のトルクが最終的な制御量となるものであるが、トルクを制御すべく、モータジェネレータ10を流れる電流を直接の制御量として、これを指令電流に制御する。特に、本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流に制御すべく、インバータINVの操作状態を複数通りのそれぞれに仮設定した場合についてのモータジェネレータ10の電流を予測し、予測される電流に基づき仮設定した操作状態を評価する。そして評価の高いものをインバータINVの実際の操作状態として採用するモデル予測制御を行う。
詳しくは、電流センサ16によって検出された母線電流IDC等は、セレクタ42を介してdq変換部22に取り込まれる。dq変換部22では、セレクタ42の出力値を、回転座標系の実電流id,iqに変換する。また、回転角度センサ14によって検出される電気角θは、速度算出部23の入力となり、これにより、回転速度(電気角速度ω)が算出される。一方、指令電流設定部24は、要求トルクTrを入力とし、dq座標系での指令電流idr,iqrを出力する。これら指令電流idr,iqr、実電流id,iq、及び電気角θは、モデル予測制御部30の入力となる。モデル予測制御部30では、これら入力パラメータに基づき、インバータINVの操作状態を規定する電圧ベクトルViを決定し、操作部26に入力する。操作部26では、入力された電圧ベクトルViに基づき、上記操作信号g*#を生成してインバータINVに出力する。
ここで、インバータINVの操作状態を表現する電圧ベクトルは、図2に示す8つの電圧ベクトルとなる。例えば、低電位側のスイッチング素子Sun,Svn,Swnがオン状態となる操作状態(図中、「下」と表記)を表現する電圧ベクトルが電圧ベクトルV0であり、高電位側のスイッチング素子Sup,Svp,Swpがオン状態となる操作状態(図中、「上」と表記)を表現する電圧ベクトルが電圧ベクトルV7である。これら電圧ベクトルV0,V7は、モータジェネレータ10の全相を短絡させるものであり、インバータINVからモータジェネレータ10に印加される電圧がゼロとなるものであるため、ゼロ電圧ベクトルと呼ばれている。これに対し、残りの6つの電圧ベクトルV1〜V6は、上側アーム及び下側アームの双方にオン状態となるスイッチング素子が存在する操作パターンによって規定されるものであり、有効電圧ベクトルと呼ばれている。なお、図2(b)に示すように、電圧ベクトルV1、V3,V5のそれぞれがU相、V相、W相の正側にそれぞれ対応している。
次に、モデル予測制御部30の処理の詳細について説明する。先の図1に示す操作状態設定部31では、インバータINVの操作状態を設定する。ここでは、先の図2に示した電圧ベクトルV0〜V7をインバータINVの操作状態として設定する。dq変換部32では、操作状態設定部31によって設定された電圧ベクトルをdq変換することで、dq座標系の電圧ベクトルVdq=(vd,vq)を算出する。こうした変換を行うべく、操作状態設定部31における電圧ベクトルV0〜V7を、例えば、先の図2において、「上」を「VDC/2」として且つ「下」を「−VDC/2」とすることで表現すればよい。この場合、例えば、電圧ベクトルV0は、(−VDC/2、−VDC/2、−VDC/2)となり、電圧ベクトルV1は、(VDC/2、−VDC/2、−VDC/2)となる。
予測部33では、電圧ベクトル(vd、vq)と、実電流id,iqと、電気角速度ωとに基づき、インバータINVの操作状態を操作状態設定部31によって設定される状態とした場合の電流id,iqを予測する。ここでは、下記(c1)、(c2)にて表現される電圧方程式を、電流の微分項について解いた下記の状態方程式(式(c3)、(c4))を離散化し、1ステップ先の電流を予測する。
vd=(R+pLd)id −ωLqiq …(c1)
vq=ωLdid +(R+pLq)iq +ωφ …(c2)
pid
=−(R/Ld)id +ω(Lq/Ld)iq +vd/Ld …(c3)
piq
=−ω(Ld/Lq)id−(Rd/Lq)iq+vq/Lq−ωφ/Lq…(c4)
ちなみに、上記の式(c1)、(c2)において、抵抗R、微分演算子p、d軸インダクタンスLd,q軸インダクタンスLqおよび電機子鎖交磁束定数φを用いた。
上記電流の予測は、操作状態設定部31によって仮設定される複数通りの操作状態のそれぞれについて行われる。
一方、操作状態決定部34では、予測部33によって予測された予測電流ide,iqeと、指令電流idr,iqrとを入力として、インバータINVの操作状態を決定する。こうして決定された操作状態に基づき、操作部26では、操作信号g*#を生成して出力する。
図3に、本実施形態にかかるモデル予測制御の処理手順を示す。この処理は、所定周期(制御周期Tc)で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、電気角θ(n)を検出し、後述する処理によって実電流id(n),iq(n)を算出するとともに、前回の制御周期で決定された電圧ベクトルV(n)を出力する。続くステップS12においては、1制御周期先における電流(ide(n+1),iqe(n+1))を予測する。これは、上記ステップS10によって出力された電圧ベクトルV(n)によって、1制御周期先の電流がどうなるかを予測する処理である。ここでは、上記の式(c3)、(c4)にて表現されたモデルを前進差分法にて制御周期Tcで離散化したものを用いて、電流ide(n+1)、iqe(n+1)を算出する。この際、電流の初期値として、上記ステップS10において検出された実電流id(n),iq(n)を用いるとともに、dq軸上の電圧ベクトルとして、電圧ベクトルV(n)を、上記ステップS10において検出された電気角θ(n)によってdq変換したものを用いる。
続くステップS14〜S22では、次回の制御周期における電圧ベクトルを複数通りに設定した場合のそれぞれについて、2制御周期先の電流を予測する処理を行う。すなわち、まずステップS14において、電圧ベクトルを定める数jを「0」に設定する。続くステップS16においては、電圧ベクトルVjを、次回の制御周期における電圧ベクトルV(n+1)として設定する。続くステップS18においては、上記ステップS12と同様にして予測電流ide(n+2)、iqe(n+2)を算出する。ただし、ここでは、電流の初期値として、上記ステップS12において算出された予測電流ide(n+1),iqe(n+1)を用いるとともに、dq軸上の電圧ベクトルとして、電圧ベクトルV(n+1)を、上記ステップS10において検出された電気角θ(n)にωTcを加算した角度によってdq変換したものを用いる。
続くステップS20においては、数jが「7」であるか否かを判断する。この処理は、インバータINVの操作状態を決定する電圧ベクトルV0〜V7の全てについて、電流の予測処理が完了したか否かを判断するためのものである。そして、ステップS20において否定判断される場合には、ステップS22において、数jをインクリメントし、ステップS16に戻る。これに対し、ステップS20において肯定判断される場合には、ステップS24に移行する。
ステップS24においては、次回の制御周期における電圧ベクトルV(n+1)を決定する処理を行う。ここでは、評価関数Jによる評価の最も高い電圧ベクトルを最終的な電圧ベクトルV(n+1)とする。本実施形態では、評価関数Jとして、評価が低いほど値が大きくなるものを採用する。具体的には、評価関数Jを、指令電流ベクトルIdqr=(idr,iqr)と、予測電流ベクトルIdqe=(ide,iqe)との差の内積値に基づき算出する。これは、指令電流ベクトルIdqrと予測電流ベクトルIdqeとの各成分の偏差が正、負の双方の値となりえることに鑑み、値が大きいほど評価が低いことを表現するための一手法である。これにより、指令電流ベクトルIdqrと予測電流ベクトルIdqeとの各成分の差が大きいほど、評価が低くなる評価関数Jを構築することができる。
ここで、ステップS20において肯定判断される時点で、電圧ベクトルV0〜V7のそれぞれについての予測電流ide(n+2),iqe(n+2)が算出されている。このため、これら8通りの予測電流ide(n+2),iqe(n+2)を用いて、評価関数Jの値を8つ算出することができる。続くステップS26においては、電圧ベクトルV(n),V(n+1)を、それぞれ電圧ベクトルV(n−1),V(n)とし、電気角θ(n)を電気角θ(n−1)とし、実電流id(n),iq(n)を、それぞれ実電流id(n−1)、iq(n−1)とする。 なお、ステップS26の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
ところで、本実施形態では、モータジェネレータ10の電流を検出する手段が、母線電流IDCを検出する電流センサ16のみとなる。母線電流IDCは、インバータINVの操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、モータジェネレータ10のいずれか1相の電流にその絶対値が一致する。一方、3相の回転機を流れる電流を特定するためには、少なくとも2相の電流情報が必要である。このため、本実施形態では、電流検出手段の検出値が、モータジェネレータ10を流れる電流を特定するうえで必要な数の検出値よりも少ない。このため、本実施形態では、母線電流IDCと、予測電流ide,iqeとの協働で、モータジェネレータ10を流れる電流を特定し、これを予測部33の入力とする。
すなわち、先の図1に示すUVW変換部40では、予測電流ide,iqeを、3相の予測電流iue,ive,iweに変換する。セレクタ42では、インバータINVの現在の操作状態を表現する電圧ベクトルViに基づき、母線電流IDCと、予測電流iue,ive,iweとの一部を、3相の電流値として選択的にdq変換部22に出力する。dq変換部22では、先の図3のステップS10における実電流id(n),iq(n)を算出する処理として、セレクタ42から出力された電流値をdq軸上の実電流に変換する処理を行なう。ここで、セレクタ42の出力値のうち3相の予測電流iue,ive,iweに対応するものについては、先の図3に示した処理の前回の周期における予測電流ide(n+1),iqe(n+1)を3相変換した値である。この予測電流ide(n+1),iqe(n+1)は、dq変換部22において用いられる際には、既に未来の電流の予測値ではなく、現在の電流の推定値となっている。このため、母線電流IDCの検出タイミングを、先の図3に示したステップS10の処理に同期させることで、母線電流IDCと、予測電流iue,ive,iweとの位相を同期させることができる。
なお、dq変換部22の出力する実電流id,iqは、母線電流IDCのみならず、予測電流ide,iqeが利用されて算出されるものであるため、これはモータジェネレータ10を流れている電流の検出値というわけではなく、検出値と推定値との混在した値となっている。
図4に、本実施形態にかかるセレクタ42による選択処理の手順を示す。この処理は、先の図3に示した処理と同期して且つ、図3のステップS10の処理に先立ってくり返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、この一連の処理に引き続いて行われる上記ステップS10の処理において出力される電圧ベクトルV(n)が、電圧ベクトルV1,V4のいずれかであるか否かを判断する。この処理は、母線電流IDCの絶対値がU相の相電流の絶対値と一致するか否かを判断するためのものである。すなわち、電圧ベクトルV1の場合、スイッチング素子Sup,Svn,Swnがオン状態となるため、母線電流IDCは、V相下側アームを流れる電流とW相下側アームを流れる電流との和となり、これは、U相上側アームを流れる電流に一致する。一方、電圧ベクトルV4の場合、スイッチング素子Sun,Svp,Swpがオン状態となるため、母線電流IDCは、U相下側アームを流れる電流に一致する。
そしてステップS30において肯定判断される場合、ステップS32において、電圧ベクトルV(n)が電圧ベクトルV4であるか否かを判断する。そして、ステップS32において肯定判断される場合、ステップS34においてU相の実電流iuを「−IDC」とする一方、ステップS32において否定判断される場合、ステップS36においてU相の実電流iuを「IDC」とする。これらの処理は、本実施形態では、相電流の極性を、インバータINVからモータジェネレータ10へと電流が流出する場合に正と定めたことに対応したものである。ステップS34、S36の処理が完了する場合、ステップS38において、実電流iuと予測電流ive,iweとを採用する。
一方、ステップS30において否定判断される場合、ステップS40において、電圧ベクトルV(n)が電圧ベクトルV3,V6であるか否かを判断する。この処理は、母線電流IDCの絶対値がV相の相電流の絶対値と一致するか否かを判断するためのものである。そして、ステップS40において肯定判断される場合、ステップS42〜S48の処理において、上記ステップS32〜S38の処理の要領で、実電流ivを「IDC」とするか「−IDC」とするかを選択する処理等を行なう。
同様、ステップS40において否定判断される場合、ステップS50において、電圧ベクトルV(n)が電圧ベクトルV2,V5であるか否かを判断する。この処理は、母線電流IDCの絶対値がW相の相電流の絶対値と一致するか否かを判断するためのものである。そして、ステップS50において肯定判断される場合、ステップS52〜S58の処理において、上記ステップS32〜S38の処理の要領で、実電流iwを「IDC」とするか「−IDC」とするかを選択する処理等を行なう。
これに対し、ステップS50において否定判断される場合、電圧ベクトルV(n)がゼロ電圧ベクトルであることから、ステップS60において、予測電流iue,ive,iweを選択する。
なお、ステップS38,S48,S58,S60の処理が完了する場合、この一連の処理を一旦終了する。ちなみに、電圧ベクトルが変更される場合、電圧ベクトルV(n)の出力時(更新時)においては、デッドタイムに起因して母線電流IDCがステップS38,S48,S58において想定する相の電流とならないおそれがある。このため、実際には、電圧ベクトルが変更される直前において検出される母線電流IDCをステップS38,S48,S58において選択された実電流iu,iv,iwとすることが望ましい。また、ステップS38,S48,S58の処理時は、電圧ベクトルが変更される直前における母線電流IDCの検出に先立って行われるようにしてもよい。この場合、ステップS38,S48,S58の処理は、近い将来検出される母線電流IDCの扱いを定める処理となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)電圧ベクトルV(n)が有効電圧ベクトルである場合、母線電流IDCを3相の相電流のうちのいずれか1つとして利用し、残りの2相の電流については予測電流ide,iqeから算出される値を用いた。これにより、予測電流ide,iqeを有効利用して、電流センサ16のみから、モータジェネレータ10を流れる電流を特定することができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図5において、先の図1に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、セレクタ42の出力する相電流を、dq変換部22の出力する実電流id,iqに基づき定める。すなわち、d軸の実電流idは、ローパスフィルタ44によってフィルタ処理された後、UVW変換部40に入力され、q軸の実電流iqは、ローパスフィルタ46によってフィルタ処理された後、UVW変換部40に入力される。UVW変換部40では、ローパスフィルタ44,46の出力値を3相の相電流に変換する。セレクタ42では、UVW変換部40の出力値と母線電流IDCとを入力とし、先の図4に示した処理の要領でdq変換部22に入力する電流値を選択する。
ここで、モータジェネレータ10が同期機であるため、実電流id,iqは直流成分である。このため、これを、最新の電気角θ(n)を用いて3相の相電流に変換することで、電圧ベクトルV(n)の採用期間に同期した相電流を得ることができる。特に、本実施形態では、ローパスフィルタ44,46によって高周波成分が除去された実電流id,iqを用いて相電流を算出するため、ノイズ等の影響を好適に除去することができ、ひいては少なくとも指令電流idr,iqrが変化しない定常運転時においては相電流を高精度に算出することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(2)電圧ベクトルV(n)が有効電圧ベクトルである場合、母線電流IDCを3相の相電流のうちのいずれか1つとして利用し、残りの2相の電流については実電流id,iqの出力値から算出される値を用いた。これにより、電流センサ16のみから、モータジェネレータ10を流れる電流を特定することができる。
(3)ローパスフィルタ44,46を用いることで、現在の電流の推定に際し、ノイズに対する耐性を高めることができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる3相の相電流のうち、母線電流IDCに対応しないものについては、直前に母線電流IDCがその相電流に対応したときの記憶値を用いる。
図6に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図6において、先の図1に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、電流センサ16の出力値は、スイッチ50を介してセレクタ54を通過し、U相の相電流としてdq変換部22に出力される。ここで、セレクタ54は、電流センサ16の出力値に乗算器52によって「−1」を乗算した値を出力するか、電流センサ16の出力値自体を出力するかを切り替えるものである。上記セレクタ54の出力値は、メモリ56に記憶される。
これにより、母線電流IDCがU相の電流に対応する場合、スイッチ50がオンとされ、セレクタ54の操作によって、符号が定められた電流値がdq変換部22に入力される。一方、母線電流IDCがU相の電流に対応しない場合、スイッチ50がオフされ、セレクタ54の操作によって、メモリ56の記憶値がdq変換部22に入力される。
同様に、V相の電流についてのdq変換部22の入力値は、スイッチ60、乗算器62、セレクタ64、およびメモリ66によって生成され、W相の電流についてのdq変換部22の入力値は、スイッチ70、乗算器72、セレクタ74、およびメモリ76によって生成される。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、インバータINVの操作状態を表現する電圧ベクトルが特定の電圧ベクトルに固定される継続時間が長い場合、電圧ベクトルを強制的に変更する。これは、次の2つの理由による。第1の理由は、ゼロ電圧ベクトルが継続される場合、母線電流IDCは、モータジェネレータ10を流れるいずれの相の電流にも対応しないため、dq変換部22から予測部33に入力される実電流id,iqがモータジェネレータ10を流れる実際の電流から乖離しやすくなると考えられることである。第2の理由は、特定の電圧ベクトルが継続される場合、電気角速度ωが小さいと、母線電流IDCが実電流id,iqに寄与する度合いの変化が小さく、ひいてはdq変換部22に入力される値の精度が低下しやすくなることによる。
図7に、本実施形態にかかる強制的な変更処理の手順を示す。この処理は、先の図3に示した処理の周期でくり返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS70において、今回の電圧ベクトルV(n)が前回から変化していない継続時間が閾値時間Tth以上であるか否かを判断する。ここで、閾値時間Tthは、電圧ベクトルが固定される継続時間について、dq変換部22に入力される電流の精度が低下することで制御性が許容範囲を超えて低下すると想定される時間の下限値未満に設定される。
そしてステップS70において肯定判断される場合、ステップS72において、電圧ベクトルV(n)が電圧ベクトルV0であるか否かを判断する。そして、電圧ベクトルV0である場合には、ステップS74において、電圧ベクトルV1,V3,V5のうち評価関数Jを最小とする電圧ベクトルを採用する。この処理は、先の図3のステップS24の処理に対応する。ここで、電圧ベクトルV1,V3,V5に絞るのは、電圧ベクトルV0から電圧ベクトルV1,V3,V5への変更に際してスイッチング状態が切り替えられる相数が「1」であるためである。これに対し、ステップS72において否定判断される場合、ステップS76において、電圧ベクトルV(n)が電圧ベクトルV7であるか否かを判断する。そして、電圧ベクトルV7である場合には、ステップS78において、電圧ベクトルV2,V4,V6のうち評価関数Jを最小とする電圧ベクトルを採用する。この処理は、先の図3のステップS24の処理に対応する。ここで、電圧ベクトルV2,V4,V6に絞るのは、電圧ベクトルV7から電圧ベクトルV2,V4,V6への変更に際してスイッチング状態が切り替えられる相数が「1」であるためである。
ステップS74,S78の処理が完了する場合、ゼロ電圧ベクトルからの切り替え時である旨を示すフラグFを「1」とする。
一方、上記ステップS76において否定判断される場合、ステップS82において、次回の電圧ベクトルV(n+1)を、現在の電圧ベクトルV(n)に対して回転方向に隣接するものとする。
また、上記ステップS70において否定判断される場合、ステップS84において、フラグFが「1」であるか否かを判断する。そしてフラグFが「1」であると判断される場合、ステップS86において、電圧ベクトルV(n+1)を、現在の電圧ベクトルV(n)に対して回転方向に隣接するものとする。この処理は、ゼロ電圧ベクトルが継続される期間にわたって、最新の母線電流IDCによってdq変換部22の入力値が更新されることがなかったことに鑑み、迅速に入力値の信頼性を向上させるためのものである。ステップS86の処理が完了する場合、ステップS88においてフラグFを「0」に設定する。
なお、ステップS84において否定判断される場合や、ステップS80,S82,S88の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「強制変更手段について」
上記第4の実施形態では、特定の有効電圧ベクトルにて表現される操作状態が継続される場合にも操作状態を強制的に変更したが、これに限らない。たとえば、ゼロ電圧ベクトルが継続される場合に限って操作状態の強制的な変更処理を行ってもよい。また、ゼロ電圧ベクトルが継続される場合に有効電圧ベクトルに強制的に変更した後、さらに隣接する電圧ベクトルに変更する処理についてはこれを行わなくてもよく、また隣接しない別の有効電圧ベクトルに変更してもよい。ただし、別の有効電圧ベクトルへの変更によって検出される相を変更すべく、別の有効電圧ベクトルを以前の有効電圧ベクトルと平行にならないようにすることが望ましい。
隣接する電圧ベクトルとしては、回転方向のものに限らず、たとえば回転方向と逆方向の電圧ベクトルであってもよい。また、有効電圧ベクトルへの強制的な変更に際しては、評価関数Jを最小とするものにも限らない。
「母線電流によって不足する電流情報の取得手法について」
上記第2の実施形態では、ローパスフィルタ44,46の出力信号を3次元座標系に変換することで、母線電流IDCからは得られない端子の電流情報を取得したが、これに限らない。たとえばローパスフィルタ44,46を削除し、前回の電流id,iqを用いてもよい。
「予測手段について」
次回の電圧ベクトルV(n+1)によって生じる制御量のみを予測するものに限らない。たとえば、数制御周期先の更新タイミングにおけるインバータINVの操作による制御量まで順次予測するものであってもよい。
「決定手段について」
たとえば、上記第1の実施形態において、予測電流ide(n+2)と指令電流idr(n+2)との差の絶対値と、予測電流iqe(n+2)と指令電流iqr(n+2)との差の絶対値との加重平均処理値を、乖離度合いの評価対象とするパラメータとしてもよい。要は、乖離度合いが大きいほど評価が低くなることを定量化すべく、乖離度合いと評価との間に正または負の相関関係があるパラメータによって定量化すればよい。
電圧ベクトルV0〜V7の中から評価の最も高いものを選択するものに限らない。たとえばスイッチング状態の切り替え端子数が「1」以下の電圧ベクトルの中で評価の最も高いものに制限してもよい。ちなみに、この設定を行なう場合、上記第4の実施形態の処理(図7)を行った場合であっても、スイッチング状態の切り替え端子数が常時「1」以下となるため、スイッチング素子S*#に要求される耐圧を低減することができる。
「制御量について」
インバータINVの操作を決定するために用いる制御量(指令値との乖離度の評価対象となる制御量)としては、電流に限らない。たとえば、上記特許文献1に記載されているように、トルクおよび磁束であってもよい。またたとえば、トルクのみまたは磁束のみであってもよい。この場合であっても、トルクや磁束の予測に電流を用いる場合には、上記各実施形態の要領で、母線電流IDCを用いることが有効である。
上記各実施形態では、回転機の究極の制御量(予測対象であるか否かにかかわらず、最終的に所望の量とされることが要求される制御量)を、トルクとしたが、これに限らず、例えば回転速度等としてもよい。
「回転機について」
回転機としては、3相回転機に限らず、5相回転機等、4相以上の回転機であってもよい。
上記実施形態では、固定子巻線がスター結線されたものを想定したがこれに限らず、デルタ結線されたものであってもよい。この場合、回転機の端子と相とは一致しない。
回転機としては、埋め込み磁石同期機に限らず、表面磁石同期機や、界磁巻線型同期機等、任意の同期機であってよい。更に、同期機にも限らず、誘導モータ等、誘導回転機であってもよい。
回転機としては、車両の主機として用いられるものに限らない。
「直流交流変換回路について」
スイッチング素子としては、IGBTに限らず、たとえばMOS電界効果トランジスタ等の電界効果トランジスタであってもよい。
20…制御装置(回転機の制御装置の一実施形態)、40…UVW変換部、42…セレクタ。

Claims (5)

  1. 直流電圧源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路について、該直流交流変換回路のスイッチング素子をオン・オフ操作することで前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記オン・オフ操作によって定まる電圧ベクトルにて表現される前記直流交流変換回路の操作状態を仮設定し、該仮設定された操作状態のそれぞれに応じた前記制御量を予測する予測手段と、
    該予測される制御量に基づき、前記直流交流変換回路の操作状態を決定する決定手段と、
    該決定された操作状態となるように前記直流交流変換回路を操作する操作手段と、
    前記直流交流変換回路の入力端子を流れる電流の検出値を取得する取得手段とを備え、
    前記予測手段は、前記操作手段による操作状態に基づき、前記取得された前記電流の検出値を前記制御量の予測の初期値として用い
    前記回転機は、前記直流交流変換回路の出力電圧が印加される端子の数が3であり、
    前記予測手段は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記電流の検出値を前記回転機の3つの端子のうちのいずれか1つの端子を流れる電流として利用するものであり、前記回転機の各端子の電流を予測する予測処理を行なう手段を備え、
    前記予測処理は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記各端子の電流の初期値を、前記回転機の3つの端子のうちいずれか1つの端子に流れる電流については前記電流の検出値として且つ、残りの少なくとも一方の端子を流れる電流については前記予測処理によって以前に予測された電流とすることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 直流電圧源の正極および負極のそれぞれに回転機の端子を選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路について、該直流交流変換回路のスイッチング素子をオン・オフ操作することで前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記オン・オフ操作によって定まる電圧ベクトルにて表現される前記直流交流変換回路の操作状態を仮設定し、該仮設定された操作状態のそれぞれに応じた前記制御量を予測する予測手段と、
    該予測される制御量に基づき、前記直流交流変換回路の操作状態を決定する決定手段と、
    該決定された操作状態となるように前記直流交流変換回路を操作する操作手段と、
    前記直流交流変換回路の入力端子を流れる電流の検出値を取得する取得手段とを備え、
    前記予測手段は、前記操作手段による操作状態に基づき、前記取得された前記電流の検出値を前記制御量の予測の初期値として用い、
    前記回転機は、前記直流交流変換回路の出力電圧が印加される端子の数が3であり、
    前記予測手段は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記電流の検出値を前記回転機の3つの端子のうちのいずれか1つの端子を流れる電流として利用するものであり、前記回転機の各端子を流れる電流をdq軸上の電流に変換する手段を備え、該変換された電流を前記初期値として利用するものであり、
    前記dq軸上の電流に変換する手段は、前記操作手段による操作状態を表現する電圧ベクトルが有効電圧ベクトルである場合、前記dq軸上の電流への変換対象を、前記回転機の3つの端子のうちのいずれか1つの端子を流れる電流については前記電流の検出値として且つ、残りの少なくとも1つの端子を流れる電流については前記dq軸上の電流についての以前の値を3次元座標変換したものとすることを特徴とする回転機の制御装置。
  3. 前記3次元座標変換するに先立ち、前記dq軸上の電流をローパスフィルタ処理することを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  4. 前記操作手段によって実現される操作状態が規定時間以上変化しないことを条件に、現在の操作状態とは相違して且つ有効電圧ベクトルにて表現される操作状態に強制的に変更する強制変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  5. 前記強制変更手段は、前記規定時間以上変化しない操作状態がゼロ電圧ベクトルにて表現されるものである場合、前記有効電圧ベクトルにて表現される操作状態に強制的に変更した後、該有効電圧ベクトルと平行とならない別の有効電圧ベクトルにて表現される操作状態にさらに変更することを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
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