JP5891964B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents
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以下、本発明にかかる回転機の制御装置を、車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
vd=R・id+Ld・(did/dt)−ω・Lq・iq …(c1)
vq=R・iq+Lq・(diq/dt)+ω・Ld・id+ω・φ …(c2)
ここで、抵抗R、逆起電圧定数φ、d軸のインダクタンスLd、q軸のインダクタンスLqを用いた。
図4(c)に示すように、仮設定されるスイッチングモードに対応する電圧ベクトルV(n+1)を、偶数の電圧ベクトルV2,V4,V6または無効電圧ベクトルV7とする。
vda=R・id−ω・Lqs・iq …(c3)
vqa=R・iq+ω・Lds・id+ω・φ …(c4)
ここで、スイッチングモードによって定まるインバータINVの出力電圧ベクトル(vd,vq)は、平均電圧ベクトル(vda,vqa)と瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)とに分解される。そして、瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)と、上記の式(c1)、(c2)の電流の微分の項とが等しいとすることで、下記の式(c5),(c6)を得る。
vd−vda=Ld・(did/dt) …(c5)
vq−vqa=Lq・(diq/dt) …(c6)
上記の式(c5),(c6)によれば、電流id,iqのそれぞれの変化速度の大きさは、瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)の対応する成分の大きさに依存することがわかる。ここで、変調率Mが小さい領域では、平均電圧ベクトル(vda,vqa)が小さい。また、電圧ベクトル(vd,vq)が無効電圧ベクトルである場合、それらの各成分はゼロであるため、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用される場合の瞬時電圧ベクトルは、平均電圧ベクトルとなる。したがって、変調率Mが小さい領域においては、有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用される場合の瞬時電圧ベクトルは、電圧ベクトル(vd,vq)程度のノルムを有する一方、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用される場合の瞬時電圧ベクトルは、これよりも十分に小さい平均電圧ベクトルのノルムを有する。したがって、変調率Mが小さい領域においては、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用される場合と比較して有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用される場合に、電流の変化速度が過度に大きくなる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
デッドタイムベース値DT0、および制限用デッドタイム値DT1のいずれかとするものに限らない。たとえば、互いに相違する3つ以上の値のいずれかを選択的に用いるものであってもよい。
デッドタイム操作手段にとって、強制切替手段は必須ではない。たとえば、モード設定手段が、スイッチングモードの変更に伴ってスイッチング状態が切り替えられる回転機の端子数を「1」以下に制限せず且つ、先の図3のステップS26の処理において、デッドタイム期間中のインバータINVの出力電圧ベクトルを無効電圧ベクトルとするスイッチングモードの評価を高くすることで対処してもよい。この場合、強制切替手段を備えなくても、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードから有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードに切り替えるに際し、デッドタイム期間中のインバータINVの出力電圧ベクトルを必ず無効電圧ベクトルとすることも可能となる。
上記第1の実施形態(図3、ステップS30,S32)において例示したものに限らない。たとえば、スイッチングモードの変更に伴ってスイッチング状態が切り替えられる回転機の端子数を「1」以下に制限しない場合、有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードから別の有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードへの切り替えであるにもかかわらず、先の図3のステップS30において否定判断されない場合がある。このため、連続して有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが選択されたか否かを判断するには、ステップS30の処理とは別の処理を行なう必要がある。
デッドタイムDTの長さを操作するものに限らない。たとえば、デッドタイムDTについては固定値とし、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードから有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードに切り替える場合、その切り替えタイミングを遅延させるものであってもよい。この場合、デッドタイム期間におけるインバータINVの出力電圧ベクトル(デッドタイム電圧ベクトルVDT)が無効電圧ベクトルとなるか有効電圧ベクトルとなるかにかかわらず、有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードの採用時間を制限することができるため、スイッチングモードの切り替えに際してスイッチング状態が切り替えられるモータジェネレータ10の端子数を「1」に常時制限することも可能となる。
制御周期Tcにおける変更後のスイッチングモードが採用される時間の割合を、2通りの値のいずれとするかを切り替えるものに限らないことについては、「デッドタイム操作手段について」に記載したとおりである。
モデル予測制御を行なう場合であっても、変更後のスイッチングモードを、変更前のスイッチングモードからのスイッチング状態の切り替えを伴う前記回転機の端子数が「1」以下となるようにするものに限らない。
無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードを採用しないものに限らず、これを採用可能なものであってもよい。この場合、低変調率時における制御量のオーバーシュートを回避するうえでは、有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードの採用時間を短縮する処理(有効電圧制限手段による処理)を行なうことが望ましい。
次回のスイッチングモードに対応する電圧ベクトルV(n+1)によって生じる制御量のみを予測するものに限らない。たとえば、数制御周期先の更新タイミングにおけるインバータINVの操作による制御量まで順次予測するものであってもよい。
回転機としては、3相回転機に限らず、5相回転機等、4相以上の回転機であってもよい。
直流電圧源としては、高電圧バッテリ12に限らず、例えば高電圧バッテリ12の電圧を昇圧するコンバータの出力端子であってもよい。
Claims (7)
- 回転機(10)の制御量を制御すべく、互いに相違する電圧値を有する各別の電圧印加手段のそれぞれおよび前記回転機の各端子間を開閉するスイッチング素子(S¥#)が備えられた直流交流変換回路(INV)を操作する操作手段(20)を備え、
前記制御量は、前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の磁束の少なくとも1つを有し、
前記操作手段は、
前記スイッチング素子のそれぞれがオンであるかオフであるかを表現するスイッチングモードを、規定周期に1度、変更可能とするものであり、
前記スイッチングモードの変更がなされる場合、前記規定周期の始点および終点の間で前記変更後のスイッチングモードの採用が開始されるタイミングを可変とすることで、前記変更がなされるタイミングに対応する前記規定周期において、変更後のスイッチングモードが採用される時間の占める割合を可変とする採用時間可変手段を備え、
前記採用時間可変手段は、前記スイッチングモードが無効電圧ベクトルに対応するものから有効電圧ベクトルに対応するものに変更される場合、前記変更後のスイッチングモードが採用される時間の占める前記割合を可変とする有効電圧制限手段を備える
ことを特徴とする回転機の制御装置。 - 前記電圧印加手段は、直流電圧源の正極および負極であり、
前記直流交流変換回路は、直流電圧源の正極および負極のそれぞれと前記回転機の各端子との間を開閉するスイッチング素子を備え、
前記有効電圧制限手段は、前記直流交流変換回路の出力線間電圧の基本波振幅を前記直流電圧源の端子電圧で除算した除算値が小さい領域である低変調率領域において、前記変更後のスイッチングモードが採用される時間の占める前記割合を低減することを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。 - 前記有効電圧制限手段は、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードから有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードに変更するに際して設けられるデッドタイム期間における電圧ベクトルが無効電圧ベクトルとなることを条件に該デッドタイム期間を伸張操作することで、前記有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用される時間の占める前記割合を低減するデッドタイム操作手段を備えることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
- 前記操作手段は、前記制御量を制御する上で適切なスイッチングモードを前記規定周期毎に設定するモード設定手段を備え、
前記モード設定手段は、変更後のスイッチングモードを、変更前のスイッチングモードからのスイッチング状態の切り替えを伴う前記回転機の端子数が1以下となるようにすることを特徴とする請求項3記載の回転機の制御装置。 - 前記有効電圧制限手段は、無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードから有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードに変更するに際して設けられるデッドタイム期間における電圧ベクトルが有効電圧ベクトルとなる場合、前記モード設定手段によって設定されたモードを無視し、一対の無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードのうち現在のスイッチングモードとは相違する側のものに一旦切り替える強制切替手段を備えることを特徴とする請求項4記載の回転機の制御装置。
- 前記有効電圧制限手段は、前記モード設定手段によって有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが採用された直後の前記変更可能な規定周期において、該有効電圧ベクトルとは別の有効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードが設定される場合、該設定を無視し、一対の無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードのうち、現在のスイッチングモードに切り替えられる直前における無効電圧ベクトルに対応するスイッチングモードとは相違するものに一旦切り替える連続設定禁止手段を備えることを特徴とする請求項4または5記載の回転機の制御装置。
- 前記操作手段は、前記スイッチングモードを仮に設定した場合の前記回転機の制御量の挙動を予測し、該予測の結果に基づき前記規定周期毎に採用すべき前記スイッチングモードを決定するモデル予測制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
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