JP5413100B2 - フェライト・磁石素子の磁力調整方法 - Google Patents

フェライト・磁石素子の磁力調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、フェライト・磁石素子の磁力調整方法、特に、アイソレータやサーキュレータを構成するフェライト・磁石素子の磁力調整方法に関する。
従来より、アイソレータやサーキュレータなどの非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を伝送し、逆方向には伝送しない特性を有している。この特性を利用して、例えば、アイソレータは、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
一般に、この種の非可逆回路素子では、中心電極が形成されたフェライトとそれに直流磁界を印加する永久磁石とからなるフェライト・磁石素子や、抵抗やコンデンサ(容量)からなる所定の整合回路素子を備えている。また、複数の非可逆回路素子を備えた複合電子部品、あるいは、非可逆回路素子とパワーアンプ素子とを備えた複合電子部品などがモジュールとして提供されている。
ところで、前記非可逆回路素子や複合電子部品にあっては、その電気的特性を測定して調整する必要がある。従来では、容量や抵抗については中心電極に接続される前に所定の容量値、抵抗値に選別するか、トリミングなどによって所定値に調整し、中心電極については、非可逆回路素子として組み立てた後に磁力調整を行っていた。また、非可逆回路素子とパワーアンプとを一体品に組み立てた後に永久磁石の磁束密度を調整することもある。
しかしながら、非可逆回路素子やそれを含む複合回路素子においては、中心電極を設けたフェライトや永久磁石の特性のばらつき、特に、永久磁石の磁力のばらつきによる特性変動が大きい。そして、この要因によって中心電極のインダクタンスが所定値から大きくずれてしまい、調整不能品も生じうる。従って、整合回路素子を組み込んだ、あるいは、パワーアンプを組み合わせた段階で磁力調整を行う従来の方法では、調整不能品が見出されると該不能品は廃棄せざるを得ず、整合回路素子やパワーアンプなどが無駄になってしまうという問題点を有していた。
特許文献1では、中心電極を有するフェライトと永久磁石とからなる素子に対して単独で磁力調整を行うことを開示している。詳しくは、平坦面を有する鉄心と、この鉄心に設けられたコイルからなる第1及び第2の電磁石を有し、第1及び第2の電磁石の鉄心は、前記平坦面どうしを互いに向かい合わせるとともに、少なくとも一方の平坦面を傾かせて、平坦面間に異なる距離が生じるように配置し、前記素子を平坦面間に搬送して永久磁石の磁気を漸次減磁させる。
しかしながら、前記磁力調整方法では、一対の電磁石を用いているために、調整装置が大型化し、消費電力が大きくなり、発熱に対する温度管理が必要になるという問題点を有している。
特開2006−33055号公報
そこで、本発明の目的は、調整装置の大型化や消費電力の増大化を回避できるフェライト・磁石素子の磁力調整方法を提供することにある。
本発明の第1の形態であるフェライト・磁石素子の磁力調整方法は、
互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された複数の中心電極を有するフェライトと、該フェライトに直流磁界を印加する永久磁石とを備えたフェライト・磁石素子の磁力調整方法であって、
着磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を前記フェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を磁気飽和させる磁気飽和工程と、
減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間に形成された単純変化する磁束密度分布のなかを前記磁気飽和されたフェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を減磁する減磁工程と、
を備え
前記減磁工程において、フェライト・磁石素子を減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を通過させる際、対向部の中央位置又はオフセット位置のいずれかを選択的に通過させること、
を特徴とする。
本発明の第2の形態であるフェライト・磁石素子の磁力調整方法は、
互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された複数の中心電極を有するフェライトと、該フェライトに直流磁界を印加する永久磁石とを備えたフェライト・磁石素子の磁力調整方法であって、
着磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を前記フェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を磁気飽和させる磁気飽和工程と、
減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間に形成された単純変化する磁束密度分布のなかを前記磁気飽和されたフェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を減磁する減磁工程と、
を備え、
1回の減磁工程を終了した後にフェライト・磁石素子の特性を測定して次回の減磁工程での減磁量を算出し、
次回の減磁工程では、前記算出された減磁量を得るのに必要な磁束密度が分布する位置を通過させること、
を特徴とする。
前記磁力調整方法においては、フェライト・磁石素子単体でその磁力を調整するため、不適正な特性のフェライト・磁石素子が後の組立工程に回されることがない。しかも、磁力の調整(磁力を飽和させた後の減磁)は、対向する永久磁石によって形成された単純変化する磁束密度分布の中をフェライト・磁石素子を通過させて行われるため、通過させる位置に応じて減磁の程度を選択でき、磁力を好ましい特性に調整することができる。即ち、フェライト・磁石素子を減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を通過させる際、対向部の中央位置又はオフセット位置のいずれかを選択的に通過させることになる。
前記減磁工程を複数回繰り返してもよい。例えば、1回の減磁工程を終了した後にフェライト・磁石素子の特性を測定して次回の減磁工程での減磁量を算出し、次回の減磁工程では、前記算出された減磁量を得るのに必要な磁束密度が分布する位置を通過させるようにしてもよい。
本発明によれば、対向する永久磁石を有する着磁用磁気回路部材や減磁用磁気回路部材を用いてフェライト・磁石素子の磁力調整を行うため、調整装置の大型化や消費電力の増大を回避することができる。しかも、減磁用磁気回路部材に対するフェライト・磁石素子の通過位置を選択することで任意の減磁調整が可能である。また、電気的特性の変動要因であるフェライト・磁石素子の段階で磁力調整を行うため、調整不能なフェライト・磁石素子を事前に排除することができ、それ以後に組み込まれる整合回路素子やパワーアンプなどの搭載部品の無駄を省くことができる。
本発明にて製造されたフェライト・磁石素子を含む非可逆回路素子(2ポート型アイソレータ)を示す分解斜視図である。 中心電極付きフェライトを示す斜視図である。 前記フェライトの素体を示す斜視図である。 フェライト・磁石素子を示す分解斜視図である。 2ポート型アイソレータの一回路例を示す等価回路図である。 磁力調整装置の概略構成を示す斜視図である。 着磁用磁気回路部材を示す立面図である。 減磁用磁気回路部材における磁束の流れを示す説明図である。 減磁用磁気回路部材の永久磁石間の磁束密度を示すグラフである。 磁力調整されたフェライト・磁石素子を用いた非可逆回路素子の特性を示すグラフである。
以下、本発明に係るフェライト・磁石素子の磁力調整方法の実施例について添付図面を参照して説明する。
(フェライト・磁石素子及びアイソレータ、図1〜図5参照)
非可逆回路素子の一例である2ポート型アイソレータ1は、図1に示すように、集中定数型アイソレータであり、概略、基板20と、フェライト32と一対の永久磁石41とからなるフェライト・磁石素子30と、で構成されている。
フェライト32には、図2に示すように、表裏の主面32a,32bに互いに電気的に絶縁された第1中心電極35及び第2中心電極36が形成されている。ここで、フェライト32は互いに対向する平行な第1主面32a及び第2主面32bを有する直方体形状をなしている。
また、永久磁石41はフェライト32に対して直流磁界を主面32a,32bに略垂直方向に印加するように主面32a,32bに対して、例えば、エポキシ系の接着剤42を介して接着され(図4参照)、フェライト・磁石素子30を構成している。永久磁石41の主面41aは前記フェライト32の主面32a,32bと同一寸法であり、互いの外形が一致するように主面32a,41a、主面32b,41aどうしを対向させて配置されている。
第1中心電極35は導体膜にて形成されている。即ち、図2に示すように、この第1中心電極35は、フェライト32の第1主面32aにおいて右下から立ち上がって2本に分岐した状態で左上に長辺に対して比較的小さな角度で傾斜して形成され、左上方に立ち上がり、上面32c上の中継用電極35aを介して第2主面32bに回り込み、第2主面32bにおいて第1主面32aと透視状態で重なるように2本に分岐した状態で形成され、その一端は下面32dに形成された接続用電極35bに接続されている。また、第1中心電極35の他端は下面32dに形成された接続用電極35cに接続されている。このように、第1中心電極35はフェライト32に1ターン巻回されている。そして、第1中心電極35と以下に説明する第2中心電極36とは、間に絶縁膜が形成されて互いに絶縁された状態で交差している。中心電極35,36の交差角は必要に応じて設定され、入力インピーダンスや挿入損失が調整されることになる。
第2中心電極36は導体膜にて形成されている。この第2中心電極36は、まず、0.5ターン目36aが第1主面32aにおいて右下から左上に長辺に対して比較的大きな角度で傾斜して第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36bを介して第2主面32bに回り込み、この1ターン目36cが第2主面32bにおいてほぼ垂直に第1中心電極35と交差した状態で形成されている。1ターン目36cの下端部は下面32dの中継用電極36dを介して第1主面32aに回り込み、この1.5ターン目36eが第1主面32aにおいて0.5ターン目36aと平行に第1中心電極35と交差した状態で形成され、上面32c上の中継用電極36fを介して第2主面32bに回り込んでいる。以下同様に、2ターン目36g、中継用電極36h、2.5ターン目36i、中継用電極36j、3ターン目36k、中継用電極36l、3.5ターン目36m、中継用電極36n、4ターン目36o、がフェライト32の表面にそれぞれ形成されている。また、第2中心電極36の両端は、それぞれフェライト32の下面32dに形成された接続用電極35c,36pに接続されている。なお、接続用電極35cは第1中心電極35及び第2中心電極36のそれぞれの端部の接続用電極として共用されている。
また、接続用電極35b,35c,36pや中継用電極35a,36b,36d,36f,36h,36j,36l,36nはフェライト32の上下面32c,32dに形成された凹部37(図3参照)に銀、銀合金、銅、銅合金などの電極用導体を塗布又は充填して形成されている。また、上下面32c,32dには各種電極と平行にダミー凹部38も形成され、かつ、ダミー電極39a,39b,39cが形成されている。この種の電極は、マザーフェライト基板に予めスルーホールを形成し、このスルーホールを電極用導体で充填した後、スルーホールを分断する位置でカットすることによって形成される。なお、各種電極は凹部37,38に導体膜として形成したものであってもよい。
フェライト32としてはYIGフェライトなどが用いられている。第1及び第2中心電極35,36や各種電極は銀や銀合金の厚膜又は薄膜として印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。中心電極35,36の絶縁膜としてはガラスやアルミナなどの誘電体厚膜、ポリイミドなどの樹脂膜などを用いることができる。これらも印刷、転写、フォトリソグラフなどの工法で形成することができる。
なお、フェライト32を絶縁膜及び各種電極を含めて磁性体材料にて一体的に焼成することが可能である。この場合、各種電極を高温焼成に耐えるPd,Ag又はPd/Agを用いることになる。
永久磁石41は、通常、ストロンチウム系、バリウム系、ランタン−コバルト系のフェライトマグネットが用いられる。永久磁石41とフェライト32とを接着する接着剤42としては、一液性の熱硬化型エポキシ接着剤を用いることが最適である。
基板20は、通常のプリント配線回路基板と同種の材料からなり、その表面には、前記フェライト・磁石素子30やチップタイプの整合回路素子C1,C2,CS1,CS2,Rを実装するための端子電極21a,21b,21c,22a〜22jや入出力用電極、グランド電極(図示せず)が形成されている。
前記フェライト・磁石素子30は、基板20上に載置され、フェライト32の下面32dの電極35b,35c,36pが基板20上の端子電極21a,21b,21cとリフローはんだ付けされて一体化されるとともに、永久磁石41の下面が基板20上に接着剤にて一体化される。また、整合回路素子C1,C2,CS1,CS2,Rが基板20上の端子電極22a〜22jとリフローはんだ付けされる。
(回路構成、図5参照)
ここで、前記アイソレータ1の一回路例を図5の等価回路に示す。入力ポートP1は整合用コンデンサCS1を介して整合用コンデンサC1と終端抵抗Rとに接続され、整合用コンデンサCS1は第1中心電極35の一端に接続されている。第1中心電極35の他端及び第2中心電極36の一端は、終端抵抗R及びコンデンサC1,C2に接続され、かつ、コンデンサCS2を介して出力ポートP2に接続されている。第2中心電極36の他端及びコンデンサC2はグランドポートP3に接続されている。
以上の等価回路からなる2ポート型アイソレータ1においては、第1中心電極35の一端が入力ポートP1に接続され他端が出力ポートP2に接続され、第2中心電極36の一端が出力ポートP2に接続され他端がグランドポートP3に接続されているため、挿入損失の小さな2ポート型の集中定数型アイソレータとすることができる。さらに、動作時において、第2中心電極36に大きな高周波電流が流れ、第1中心電極35にはほとんど高周波電流が流れない。
また、フェライト・磁石素子30は、フェライト32と一対の永久磁石41が接着剤42で一体化されていることで、機械的に安定となり、振動や衝撃で変形・破損しない堅牢なアイソレータとなる。
(製造工程)
前記アイソレータ1は、まず、フェライト・磁石素子30を作製し、作製されたフェライト・磁石素子30について永久磁石41の磁力調整・選別を行う。磁力調整については以下に説明する。調整不能なフェライト・磁石素子30の欠陥品についてはここで排除する。
整合回路素子については、組み付ける段階までに所定の特性値を有するものを選別しておき、前記フェライト・磁石素子30と整合回路素子を基板20上に配置する。そして、リフロー炉にてはんだ付けを行い、作製されたアイソレータ1について特性を測定し、欠陥品についてはここで排除する。
(磁力調整装置及び磁力調整方法、図6〜図10参照)
フェライト・磁石素子30に対する磁力調整は、図6に示す磁力調整装置60を用いて行う。磁力調整装置60は、概略、着磁用磁気回路部材61と、減磁用磁気回路部材65と、その移動機構70と特性測定装置75と、フェライト・磁石素子30の搬送装置80と、で構成されている。
着磁用磁気回路部材61は、コ字形状のヨーク62の左右上端部に対向する永久磁石63を有し、該永久磁石63間をフェライト・磁石素子30を通過させてその永久磁石41を磁気飽和させるように着磁する。図7に示すように、例えば、永久磁石63間のギャップ63aは4mmであり、ギャップ63aの中央部の磁束密度は約9000ガウスである。ちなみに、フェライト・磁石素子30のサイズは長辺方向に1.5mm、短辺方向に1.0mm、厚さ0.5mmである。
減磁用磁気回路部材65は、コ字形状のヨーク66の左右状端部に対向する永久磁石67を有し、該永久磁石67間のギャップ67aは単純変化する磁束密度分布が形成されている。図8に示すように、右側の永久磁石67をN極、左側の永久磁石67をS極とすると、ギャップ67aには矢印で示す磁束によってギャップ67aの中央部が最小値で両端部が最大値となる磁束密度分布が形成される。具体的には、図9に示すように、ギャップ67aの中央部で約2000ガウス、中央部から6.5mmの位置で約3500ガウスである。
移動機構70は、減磁用磁気回路部材65を搭載したスライダ71をレール72上に乗せ、該スライダ71をモータ73によってY軸方向に移動させるように構成されている。搬送装置80は、吸引ノズル81を有するホルダ82を支持アーム83上でX軸方向に移動させるように構成されている。吸引ノズル81はその下端でフェライト・磁石素子30を吸着保持してX軸方向に搬送するとともに、Z軸方向にも上下移動可能である。
特性測定装置75は、フェライト・磁石素子30の着磁された磁力に基づく特性を測定するものであり、測定冶具76上に形成された図示しない測定用電極は、フェライト・磁石素子30のA点、B点及びC点(図5参照)が接続されるように配置されている。さらに、測定冶具76には、コンデンサC1,C2,CS1、CS2や終端抵抗Rが配置され、図5に示した回路が構成されている。従って、フェライト・磁石素子30を測定冶具76上に移動させて、A点、B点及びC点を測定用電極と電気的に接続することで、フェライト・磁石素子30を含めたアイソレータ特性、入出力インピーダンス特性などを測定することができる。これらの電気的特性は、永久磁石41の磁力に起因するものであり、換言すれば、永久磁石41の着磁されている磁力を算出することができる。
フェライト・磁石素子30の磁力調整は、まず、対象となるフェライト・磁石素子30を吸引ノズル81の下端に吸着保持して、着磁用磁気回路部材61のギャップ63aを通過させて永久磁石41を磁気飽和させる。次に、磁気飽和されたフェライト・磁石素子30を減磁用磁気回路部材65のギャップ67aを通過させる。磁極を反転状態とすることで、永久磁石41は減磁されることとなる。ギャップ67aの磁束密度分布は図9に示したように変化しているので、減磁の程度は、フェライト・磁石素子30をギャップ67aのどの位置を通過させるかによって異なる。例えば、永久磁石41を磁気飽和させた状態でのアイソレーション特性が図10の曲線aに示す状態であり、目標とする周波数が1950MHzである場合、ギャップ67aの中央部を1回目に通過させた特性を曲線bに示し、2回目に通過させた特性を曲線cに示し、3回目に通過させた特性を曲線dに示す。このような特性は、1回通過させるごとに前記測定装置75で測定することにより識別できる。
このように、ギャップ67aの中央位置あるいは任意のオフセット位置を通過させた際の減磁の程度(アイソレーション特性)は、測定装置75で測定できるので、調整対象となる多数のフェライト・磁石素子30に対しては、最初の何個かを試験的に調整すれば、以下は同じ位置を通過させる調整を繰り返せばよい。1回の減磁工程を終了した後にフェライト・磁石素子30の特性を測定して次回の減磁工程での減磁量を算出し、次回の減磁工程では前回で算出された減磁量を得るのに必要な磁束密度が分布する位置を通過させるようにしてもよい。
(他の実施例)
なお、本発明に係るフェライト・磁石素子の磁力調整方法は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できることは勿論である。
以上のように、本発明は、フェライト・磁石素子の磁力調整に有用であり、特に、調整装置の大型化や消費電力の増大を回避できる点で優れている。
1…アイソレータ
30…フェライト・磁石素子
32…フェライト
35,36…中心電極
41…永久磁石
60…磁力調整装置
61…着磁用磁気回路部材
63…永久磁石
65…減磁用磁気回路部材
67…永久磁石
75…特性測定装置

Claims (5)

  1. 互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された複数の中心電極を有するフェライトと、該フェライトに直流磁界を印加する永久磁石とを備えたフェライト・磁石素子の磁力調整方法であって、
    着磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を前記フェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を磁気飽和させる磁気飽和工程と、
    減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間に形成された単純変化する磁束密度分布のなかを前記磁気飽和されたフェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を減磁する減磁工程と、
    を備え
    前記減磁工程において、フェライト・磁石素子を減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を通過させる際、対向部の中央位置又はオフセット位置のいずれかを選択的に通過させること、
    を特徴とするフェライト・磁石素子の磁力調整方法。
  2. 前記減磁工程を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のフェライト・磁石素子の磁力調整方法。
  3. 1回の減磁工程を終了した後にフェライト・磁石素子の特性を測定して次回の減磁工程での減磁量を算出し、
    次回の減磁工程では、前記算出された減磁量を得るのに必要な磁束密度が分布する位置を通過させること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフェライト・磁石素子の磁力調整方法。
  4. 互いに電気的に絶縁状態で交差して配置された複数の中心電極を有するフェライトと、該フェライトに直流磁界を印加する永久磁石とを備えたフェライト・磁石素子の磁力調整方法であって、
    着磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間を前記フェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を磁気飽和させる磁気飽和工程と、
    減磁用磁気回路部材の対向する永久磁石の間に形成された単純変化する磁束密度分布のなかを前記磁気飽和されたフェライト・磁石素子を通過させて該フェライト・磁石素子の永久磁石を減磁する減磁工程と、
    を備え、
    1回の減磁工程を終了した後にフェライト・磁石素子の特性を測定して次回の減磁工程での減磁量を算出し、
    次回の減磁工程では、前記算出された減磁量を得るのに必要な磁束密度が分布する位置を通過させること、
    を特徴とするフェライト・磁石素子の磁力調整方法。
  5. 前記減磁工程を複数回繰り返すことを特徴とする請求項4に記載のフェライト・磁石素子の磁力調整方法。
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