JP2535166B2 - 円板状磁石の着磁方法 - Google Patents

円板状磁石の着磁方法

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JP2535166B2
JP2535166B2 JP62073860A JP7386087A JP2535166B2 JP 2535166 B2 JP2535166 B2 JP 2535166B2 JP 62073860 A JP62073860 A JP 62073860A JP 7386087 A JP7386087 A JP 7386087A JP 2535166 B2 JP2535166 B2 JP 2535166B2
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達夫 矢沼
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁化の方向が面に垂直方向に着磁された円
板状磁石の、表面磁束密度の分布を調整可能とする着磁
方法に関する。
マイクロ波回路に使用される、カーキュレータ、アイ
ソレータ用円板状磁石は、その表面磁束密度の分布は、
円板の面全体にわたり均一にしなければならない。
従来、図−1に示す様に、着磁器において、径の大き
いポールピース1間に密接して円板状磁石2を置き、補
助ポールピースを用いずに、磁石2を着磁している。図
2(a)の矢印の位置を測定位置4とすると、磁石の表
面磁束密度は、図2(c)に示すように、中心付近が低
く、外周付近が最大となる。従って、円板状磁石2の表
面に均一な磁束密度の分布が得られないという欠点があ
る。
本発明は、これらの欠点を除去するため、円板状磁石
を着磁する場合に於て、その表面磁束密度の分布を均一
化できるように調整できる着磁方法を提供するものであ
る。
本発明は、面に垂直な方向に磁化する円板状磁石の着
磁を行う場合に、着磁器のポールピースに補助ポールピ
ースを取り付け、前記補助ポールピース径を磁石の径よ
り小さくし、補助ポールピースと円板状磁石との空隙を
適当な値に調整することにより、表面磁束密度分布が均
一な円板状磁石を得ることを特徴とするものである。
本発明によれば、円板状磁石の着磁方法に於て、着磁
器のポールピースに前記ポールピースの径より小さい径
で、更に、前記円板状磁石の径より小さい径の前記補助
ポールピースを用い、前記補助ポールピースと磁石との
空隙長を調整して前記磁石面上の表面磁束密度の分布を
均一化するように着磁することを特徴とする円板状磁石
の着磁方法が得られる。
本発明の実施例を図面を用いて説明する。
この実施例では、先ず着磁を施す前の磁石は、希土類
コバルト磁石(SmCo5)を無磁場プレス成型し、焼結し
て得られた、外径25mmφ、厚さ1.7mmの円板状磁石を使
用した。図−3に示す様に、35mmφのポールピース1を
持つ着磁器に、補助ポールピース3を取り付けた。その
補助ポールピースの径は磁石の径より小さく、12mmφ、
18mmφ、25mmφの3種類とした。前記円板状磁石2と前
記補助ポールピース3との空隙長(L)を、0mm(円板
状磁石と補助ポールピースを密着)、1mm,2mmと可変
し、円板状磁石を着磁した後、図2に示す磁石2の測定
位置に従って、前記円板状磁石の表面磁束密度分布を測
定した。
結果は、図−4ないし図−6、及び図−7に示す通り
である。
図−4は補助ポールピース径を12mmφにした場合、図
−5は補助ポールピース径を18mmφにした場合、図−6
は補助ポールピース径を24mmφにした場合であり、図−
7は補助ポールピース径を24mmφにした場合と、前記補
助ポールピースと円板状磁石との空隙長を0mm,2mm,5mm,
10mmとした場合の円板状磁石面上の表面磁束密度の分布
を測定した結果を示したものである。
以上の前記円板状磁石面上の磁束密度の分布の値は、
前記補助ポールピースと前記円板状磁石との空隙長を2m
m以上とした場合がより均一化されていることがわかっ
た。従って、磁石の径や厚さも影響するので、補助ポー
ルピース径、及び空隙長(L)をうまく組合わせること
により、必要とする円板状磁石面上の表面磁束密度分布
が得られる。又、前記円板状磁石と前記補助ポールピー
スの空隙長を大きくし、又補助ポールピースの径を磁石
の径より小さくすることにより、表面磁束密度分布が均
一化出来ることを示している。
この様にして、円板状磁石を着磁する際、前記磁石の
径より小さい径の補助ポールピースを用いて、補助ポー
ルピースと円板状磁石との間の空隙長(L)を調整する
ことにより、用途に応じた円板状磁石の表面磁束密度分
布を得ることが可能であることを示す。
尚、実施例では、円板状磁石の径より補助ポールピー
スの径を小さくして着磁したが、直接、ポールピースの
径を円板状磁石の径より小さくしても、同じ結果が得ら
れる。
以上説明した様に、本発明によれば、着磁器のポール
ピースに磁石の径より小さくした径の補助ポールピース
を取り付けて、前記円板状磁石と前記補助ポールピース
との前記空隙長を大きくすることにより、前記円板状磁
石の表面磁束密度分布を均一な分布に着磁することが出
来る。
従って、本発明の着磁方法を用いて、アイソレータ、
サーキュレータに用いられる磁石の表面磁束密度分布を
均一になるように磁石を着磁することにより、表面磁束
密度分布の均一な円板状磁石を得ることができ、産業上
寄与する効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
図−1は、着磁器で円板状磁石を着磁する場合の一般的
な方法を示す図。 図−2は、一般的な方法で円板状磁石を着磁した場合の
磁石及び表面磁束密度分布を示す図。図2(a)は磁石
径の測定位置を示す磁石の平面図。図2(b)は磁石の
側面図。図2(c)は磁石の測定位置に対する表面磁束
密度分布を示す図。 図−3は、本発明の着磁方法を説明する図。 図−4は、補助ポールピースの径が、12mmφの時の円板
状磁石の径方向磁束密度の分布図。Lは円板状磁石と補
助ポールピース間の空隙長を示す。 図−5は、補助ポールピースの径が、18mmφの時の円板
状磁石の径方向磁束密度の分布図。Lは円板状磁石と補
助ポールピース間の空隙長を示す。 図−6は、補助ポールピースの径が、24mmφの時の円板
状磁石の径方向磁束密度の分布図。Lは円板状磁石と補
助ポールピース間の空隙長を示す。 図−7は、補助ポールピースの径が、24mmφの時の円板
状磁石の径方向磁束密度の分布図で、円板状磁石と補助
ポールピース間の空隙長(L)が0ないし10mmの時の値
を示す。 1……ポールピース 2……磁石 3……補助ポールピース 4……測定位置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状磁石の着磁方法に於て、着磁器のポ
    ールピースに前記ポールピース及び前記円板状磁石の径
    より小さい径の前記補助ポールピースを用い、前記補助
    ポールピースと磁石との空隙長を調整して前記磁石面上
    の表面磁束密度の分布を均一化するように着磁すること
    を特徴とする円板状磁石の着磁方法。
JP62073860A 1987-03-26 1987-03-26 円板状磁石の着磁方法 Expired - Lifetime JP2535166B2 (ja)

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