JP5409218B2 - 加硫用袋体及びタイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、未加硫ゴムからなるクッションゴム3をトレッドゴム4と台タイヤ2との間に配置し、加硫缶内で加硫することでトレッドゴム4と台タイヤ2とをクッションゴム3により接着する形態である。
エンベロープ5によって被われたタイヤ1を加硫缶の容器本体の天井部に設けられたフックでタイヤ1の内径部分を保持させて吊るすとともに、容器本体内の天井部分から延長する接続管とエンベロープ5のバルブ9を接続して加硫準備を整える。すべてのタイヤ1の設置が終了したのちに減圧手段を作動させて、接続管とエンベロープ5のバルブ9を介して、エンベロープ5が被うタイヤ表面の空間から空気を抜き取り、エンベロープ5をトレッドゴム4に密着させて台タイヤ2に対して押圧させる。各タイヤ1から空気の抜き取りが確認されたのちに容器本体の容器蓋を閉じて容器内を密閉する。
この密閉された容器内を加熱手段から熱交換器に加硫媒体を循環させて、加硫容器内の温度を100℃〜130℃程度まで加熱し、この温度を約2時間〜5時間維持するとともに、加圧手段15を駆動させて容器内の圧力を5〜7kg/cm2程度に加圧することで、クッションゴム3が加硫されてトレッドゴム4と台タイヤ2が強固に接着される。
本発明によれば、加硫缶で加硫する前の待機時間中に、加硫用袋体に設けられた予熱手段により、タイヤを加温することができるので、予熱されたタイヤを加硫缶内に投入すれば、既にタイヤが所定の温度に加温されているため加硫缶での加硫時間が短くて済む。さらに、従来の加硫用袋体としてのエンベロープで被覆するのと同様に作業が行えるので、タイヤ製造における工程を増やすことなく生産性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、加硫缶でタイヤを加温,加硫するときに、トレッドゴムを介して未加硫ゴムが加温されるため未加硫ゴムまでの加温には時間を要するので、加硫缶にタイヤを投入する前に、あらかじめ接着層としての未加硫ゴムが加温されて予熱できるので、加硫缶での加硫時間を短縮するとともに、未加硫ゴムが加温不足となることなく、トレッドゴムを台タイヤに接着することができる。
本発明によれば、加硫缶での加硫の待機時間中に、加硫用袋体に設けられた予熱手段により加温する予熱工程を有することで、加硫缶にタイヤを投入する前に、タイヤをあらかじめ予熱して加温することができるので、予熱されたタイヤを加硫缶内に投入したときには、既にタイヤが所定の温度に加温されているため加硫缶での加硫時間が短くて済むのでタイヤ製造における工程を増やすことなく生産性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、加硫缶でタイヤを加温,加硫するときに、トレッドゴムを介して接着層としての未加硫ゴムが加温されるため、未加硫ゴムまでの加温には時間を要するが、加硫缶にタイヤを投入する前に、予熱工程であらかじめ部分的に未加硫ゴムが予熱されて加温されるので、加硫缶での加硫時間を短縮するとともに、接着層としての未加硫ゴムが加温不足となることなく、トレッドゴムを接着することができる。
図1,図2は、エンベローピングされたタイヤ1を加硫缶内に投入した一実施形態を示す図である。同図において、11は、タイヤ1を収容して加硫する加硫缶を示す。
加硫缶11は、一方が開口する底部を有する横置き円筒状の容器本体12と、容器本体12の開口部にヒンジを介して取り付けられ、この開口部を開閉する容器蓋13からなり、容器本体12が横向きに工場内等の床面に沿うように設けられる。容器本体12は、開口部を容器蓋13で閉じたときに密閉した空間を形成して圧力容器となるように設計されており、加硫缶11内を加熱する加熱手段14と、容器内を加圧する加圧手段15とを備える。
容器本体12の天井部16には、エンベローピング(被覆)されたタイヤセット10を吊下げるフック17と、後述の加硫用袋体としてのエンベロープ5のバルブ9に接続される接続管18が設けられる。フック17と接続管18はセットで用いられ、例えば、容器本体12内の天井部16に22組設けられている。
各接続管18は、容器本体12を内外に貫通する配管と連通し、容器外部に設けられた減圧手段19に接続されている。これにより、接続管18と加硫用袋体としてのエンベロープ5のバルブ9とを接続して減圧手段19を駆動させることにより、エンベロープ5とタイヤ表面の間の空気が吸い出されて、エンベロープ5がトレッドゴム4を台タイヤに押し付けるように作用してトレッドゴム4が台タイヤ2に密着する。
また、加圧手段15は、図外のコンプレッサ等により構成され、容器内に加圧された空気等を送り込むことで容器本体12内の圧力を高める。
すなわち、加熱手段14により、容器内の温度を上昇させて、トレッドゴム4と台タイヤ2の間に配置した未加硫の接着層としてのクッションゴム3を加硫するとともに、加圧手段15により容器内の圧力を上昇させて、タイヤ内面側と、エンベロープ5を介してタイヤ表面側から加圧してトレッドゴム4を台タイヤ2に押圧させることで加硫接着が行われる。なお、容器本体12及び容器蓋13、減圧手段19、加熱手段14、加圧手段15により加硫缶11を構成する。
例えば、容器本体12の寸法は、22本同時に加硫できる一般的な大きさのもので、内径が約2.5mで、長さが約7mである。
この加硫缶11内に、本発明の加硫用袋体としてのエンベロープ5によって被覆されたタイヤ1が設けられて加硫される。
タイヤ1は、バフがけが完了して台タイヤ2に形成された貼り付け面に、台タイヤ2とトレッドゴム4を密着接着させるトレッドゴム貼り付け用の接着層としての未加硫ゴムからなるクッションゴム3を配設したのちに、このクッションゴム3上に、トレッドパターンが成型された加硫済みのトレッドゴム4を配置して貼り付けたものである。このタイヤ1がエンベロープ5によって収容されて加硫缶11内に投入される。
この予熱手段としてのシリコンヒーター7は、タイヤ1のトレッド部外周を1周被うように帯状に成型されたもので、タイヤ1をエンベロープ5で被ったときに丁度、トレッドゴム4と重なるようにライナー32上に位置するようにエンベロープ5内側に設けられる。すなわち、エンベロープ5のタイヤ外周被い部5aの内側に沿って筒状に成型され、トレッドゴム4に対応して、シリコンヒーター7がトレッドゴム4と直接接触してクッションゴム3を加温するように設けられる。
本例では、シリコンヒーター7はトレッド部外周を1周被うように帯状に成型された一枚ものを用いたが、加温する面積が小さなものを複数組み合わせて、トレッド部外周を被うようにエンベロープ5の内側に設けても良い。
なお、未加硫ゴムとしてのクッションゴム3をトレッドゴム4と台タイヤ2との間に配置されたタイヤ1を予熱する予熱手段には、シリコンヒーター7だけでなく、加温する抵抗エレメント7cをフィルム状のもので被ったフィルムヒーター等であっても良い。要は、エンベロープ5の内面に容易に設けることのできる大きさ,厚さ,柔らかさ(可撓性)を有し、未加硫ゴムのクッションゴム3を予熱でき、タイヤ1とともに加硫缶11に投入されて加温,加硫したときに、予熱手段が壊れないものであれば良い。
このようにシリコンヒーター7を構成して、トレッドゴム4を介して部分的に接着層となる未加硫ゴムとしてのクッションゴム3を100℃〜130℃で加温して予熱することで、既に加硫済みのビード部やサイド部等が過加硫になることを防止することができる。なお、台タイヤ2に貼り付けるトレッドゴム4が厚肉の場合には、トレッド部だけでなくショルダー部も被うことができる大きさのシリコンヒーターを用いて、ショルダー部からもクッションゴム3が加温されるように構成しても良い。
まず、台タイヤ2にトレッドゴム貼り付け用の接着層である未加硫ゴムとしてのクッションゴム3を貼り付け、このクッションゴム3の上にトレッドゴム4を貼り付けたのち、タイヤ1を図4(a),図7に示すようなエンベローピングマシン6によりエンベロープ5の開口部が拡径保持され一方からエンベロープ5の内側にタイヤ1を位置させた後、エンベローピングマシン6のアーム6Aをエンベロープ5の開口部が縮径するように操作して、タイヤ1の表面をエンベロープ5で被覆して収容する。このエンベロープ5及びタイヤ1の内径部分の開口部にビードリング8をタイヤ1の内径部分に左右からそれぞれ嵌め込んでエンベロープ5をタイヤ1の表面に対して密封し、タイヤセット10を作製する。
なお、初回の加硫に用いるエンベロープは、シリコンヒーターを有するものであっても無くても良い。
つまり、タイヤ1の初回の加硫のみ、従来と同様の加硫時間、約2時間〜5時間が必要となるが、初回以降の予熱済みの場合には、加硫時間が約30分〜60分で済むので、生産性が約4倍以上向上することになる。
なお、予熱手段としてのシリコンヒーター7による予熱は、好ましくは、規定本数、例えば、一度に加硫缶11の許容する本数(本例では22本)に達した後に、同時に予熱を開始することで、予熱によるタイヤ間の温度のバラツキをなくすことができる。
5 エンベロープ、7 シリコンヒーター、8 ビードリング、9 バルブ、
10 タイヤセット、11 加硫缶、12 容器本体、13 容器蓋、
14 加熱手段、15 加圧手段、17 フック、18 接続管、19 減圧手段、
21 電源供給装置、32 ライナー。
Claims (4)
- 未加硫ゴムをトレッドゴムと台タイヤとの間に配置し、前記未加硫ゴムを介して前記台タイヤに前記トレッドゴムが配置されたタイヤを収容して加硫缶内に投入される加硫用袋体であって、
前記加硫用袋体に前記タイヤを加温する予熱手段を設けたことを特徴とする加硫用袋体。 - 前記予熱手段は、加硫用袋体に収容されたタイヤの前記未加硫ゴムに対応する位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の加硫用袋体。
- 未加硫ゴムをトレッドゴムと台タイヤとの間に配置し、加硫缶内で加硫することでトレッドゴムと台タイヤとを接着する工程を含むタイヤの製造方法において、
前記未加硫ゴムを介して配置された前記トレッドゴムと前記台タイヤとを加硫缶内で加硫する前に加温する予熱工程を有し、当該予熱工程を加硫用袋体に設けられた予熱手段により行うことを特徴とするタイヤの製造方法。 - 前記予熱手段は、前記加硫用袋体に収容されたタイヤの未加硫ゴムに対応する位置を部分的に加温することを特徴とする請求項3に記載のタイヤの製造方法。
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