JP5947019B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤに関し、特にタイヤケースと、当該タイヤケースとは個別に形成された複数のラグ部材を備えたタイヤに関する。
従来、湿地や地盤が脆弱な土地において使用される農業用車両、或いは、不整地を走行する頻度が高い建設用車両等に採用されるタイヤとしては、高いトラクション性を得る観点から、トレッド部にタイヤの回転方向(円周方向)に沿って所定の間隔をもって形成された複数のラグを有するラグ付きタイヤが普及している。ラグ付きタイヤの製造に際しては、一対のビード部に対してトロイダル状に積層されたカーカス層、ベルトが内挿されたトレッドゴム層等を有する未加硫のグリーンタイヤをラグに対応する所定形状の凹部が形成された金型を備える加硫装置内に投入して加硫成形することが一般的である。
加硫装置内に投入されたグリーンタイヤは、ブラダーと呼ばれる押圧手段によりトレッドゴム層の表面が金型側に押圧された状態で加熱され、トレッドゴム層が金型に形成された所定形状の複数の凹部に流れ込むことにより、タイヤの回転方向に沿って互いに所定の間隔をもって突出する複数のラグを有するラグ付きタイヤが形成される。
WO 2009/072633 A1
しかしながら、上記製造方法においては、トレッドゴム層を形成しているゴムの一部が加熱中に金型に形成された複数の凹部内に流れ込むことから、ゴムの流れ込みに伴ってトレッドゴム層に内挿されるベルトが凹部内へと引張られ、ベルトが不均一に波打った状態で加硫成形されることにより、加硫成形後のタイヤの内面やサイド部に凹凸が発生するという不具合が懸念されている。
また、上記製造方法においては、トレッドゴム層の一部のゴムが金型内に流れ込むことによりラグ付きタイヤのタイヤ本体とラグとが一体的に成型されることから、ラグ同士のゴム質を自在に変更することや、ラグの形成箇所及び円周方向に対する傾斜角度等を任意に設定することができず、より高いトラクション性能を有するタイヤ等の種々の用途に応じたラグ付きタイヤの設計が困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、タイヤに内挿されるベルトが不均一に波打った状態となり、内面やサイド部に凹凸が生じることを確実に防止するとともに、タイヤ設計の自由度を向上させ、用途に応じた性能を発揮することが可能なタイヤを提供する。
上記課題を解決するためのタイヤの構成として、ラグ貼付面を有するタイヤケースと、タイヤケースと個別に形成され、ラグ貼付面上にタイヤケースの円周方向に対して所定の角度傾斜して配置された複数のラグ群と、を備えたタイヤであって、ラグ群は、タイヤケースの円周方向に沿って配置され、タイヤケースの幅方向中心側から一方の幅方向端側まで延長し、互いに硬度の異なる複数のゴムのラグ部材により構成される第1のラグ群と、第1のラグ群と互い違いに配置され、第1のラグ群を構成するラグ部材と同一形状であると共にタイヤケースの幅方向中心側から他方の幅方向端側まで延長し、互いに硬度の異なる複数のゴムのラグ部材により構成された第2のラグ群とを有するタイヤとした。
本構成によれば、ラグ部材が、タイヤケースと個別に形成されていることによって、タイヤに内挿されるベルトの波打ちによってタイヤの内面やサイド部に凹凸が生じることを確実に防止することができる。
また、ラグ部材とタイヤケースとが個別に形成されていることから、タイヤケース自体の形状、及び、ラグ部材自体の形状を個別に設定することが可能となるとともに、ラグ部材をタイヤケースのラグ貼付面に配置する際の位置(ピッチ)及び円周方向に対する傾斜角度を容易に変更することができ、タイヤを設計する際の自由度を向上させることができる。
また、タイヤケース上に配置される複数のラグ部材がゴム質の異なる2種類以上のラグ部材を含むことから、使用環境や用途に応じて充分な性能を発揮するタイヤを得ることが可能となる。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
ラグ付きタイヤ及びラグ部材を示す斜視図である。 タイヤケース及びラグ部材を示す幅方向断面図である。 加硫装置を示す断面図である。 ラグの形成パターンを示す斜視図である。
以下、実施の形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また、実施の形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、ラグ付きタイヤ10、及び、ラグ付きタイヤ10が有するラグ15を示す斜視図である。
同図においてラグ付きタイヤ10は、概略、タイヤの土台となるタイヤ本体部11と、タイヤ本体部11の外周面11A上において円周方向に沿って互いに所定の間隔離間して形成された複数のラグ15とから構成される。
本実施形態におけるラグ付きタイヤ10は、タイヤ本体部11に対応する加硫済みのタイヤケース21と、ラグ15に対応する加硫済みのラグ部材25とを後述のクッションゴム30を介して加硫装置内で一体化することにより形成される。以下、図1及び図2を参照し、本実施形態におけるタイヤケース21及びラグ部材25の構造について説明する。
図2は、タイヤケース21とラグ部材25とを一体化したときの幅方向断面図である。
同図に示すように、タイヤケース21は、概略、一対のビードコア12;12の周囲において折り返され、ビードコア12;12の間をトロイダル状に跨って延長し、サイド部Ts及びトレッド部Ttを形成するカーカスプライ13、トレッド部Ttにおいてカーカスプライ13上に積層されたベルト14、及び、半径方向最外に位置する最外ゴム16を備える。カーカスプライ13及びベルト14は、未加硫のゴムシートに有機繊維やスチールコードを埋設して形成され、製造対象となるタイヤの種類に応じて材質や枚数等を適宜選択することが可能である。なお、説明の便宜上、トレッド部Tt及びサイド部Tsを規定したが、トレッド部Tt及びサイド部Tsの範囲は、タイヤの用途,種別,サイズ等によって異なるものであり、さらに細分化した領域に設定することも可能である。
図1,図2に示すように、ラグ部材25は、タイヤケース21の幅方向に沿って長尺な断面が略台形状の部材であって、タイヤ本体部11の外周面11Aに対応するタイヤケース21の外周面から半径方向外側に突出した状態で配設される。また、ラグ部材25におけるタイヤケース21の外周面と対向する非踏面26は、タイヤケース21の表面形状に対応して緩やかに湾曲する曲面として形成され、タイヤケース21のラグ貼付面21Aにクッションゴム30を介して密着する。なお、ラグ貼付面21A及びクッションゴム30については、後述する。
また、ラグ部材25の踏面27は、路面と接地する面であって、タイヤケース21と一体化された状態において、タイヤケース21のセンター付近からショルダー側にかけて徐々に半径方向内側に傾斜する面として形成される。なお、ラグ部材25の全体形状は、上記例に限られるものではなく、製造対象となるタイヤの種類や用途に応じて適宜変更可能である。
以下、ラグ付きタイヤ10の製造方法について説明する。ラグ付きタイヤ10は、概略、切削工程、ラグ貼付工程、及び加硫工程を経て製造される。
図2(a)に示すように、加硫済みのタイヤケース21は、切削工程において、例えば予め加硫成型された新品タイヤケースの外周面や、使用済みタイヤのラグを図外の切削装置によって切削することにより形成される。切削工程を経たタイヤケース21の外周面のうち、加硫済みのラグ部材25が貼付される位置には、ラグ貼付面21Aが形成される。ラグ貼付面21Aは、タイヤケース21の円周方向に沿って所定の間隔をもって形成される。ラグ貼付面21Aは、ラグ部材25を貼付可能な面であって、後述する未加硫のクッションゴム30が定着しやすいように目粗しされた状態である。
ラグ貼付面21Aが形成されたタイヤケース21は、ラグ貼付工程へと搬送される。ラグ貼付工程において、タイヤケース21のラグ貼付面21Aには、未加硫のクッションゴム30が配置される。クッションゴム30は、例えばラグ部材25の非踏面26側の形状と略同一の形状に成型された板状のゴム部材である。クッションゴム30が、ラグ貼付面21A上に配置されることにより、タイヤケース21と後述のラグ部材25とがクッションゴム30の接着力により予備的に一体化される。
なお、本実施形態では、ラグ貼付面21Aに対してクッションゴム30を配置する形態として説明したが、クッションゴム30をラグ部材25の非踏面26側に貼付してから、クッションゴム30が貼付されたラグ部材25をラグ貼付面21Aに配置してもよい。
クッションゴム30の配置が完了すると、ラグ貼付面21Aには、予め加硫成型された複数のラグ部材25が前述のクッションゴム30を介して貼付される。ラグ部材25は、タイヤケース21に形成されたラグ貼付面21Aと対応するように円周方向に沿って所定の間隔離間して配置され、クッションゴム30の接着力によりタイヤケース21と予備的に一体化される。
図2(b)は、クッションゴム30を介して予備的に一体化されたタイヤケース21及びラグ部材25をエンベロープ31内に投入したときの幅方向断面図である。以下、加硫工程について説明する。
ラグ貼付工程を経て予備的に一体化されたタイヤケース21及びラグ部材25は、加硫工程へと搬送される。加硫工程は、未加硫のクッションゴム30を加硫することにより予備的に一体化されたタイヤケース21と複数のラグ部材25とを強固に結合して一体化する工程である。
加硫工程においては、まず、クッションゴム30を介して予備的に一体化されたタイヤケース21とラグ部材25とをエンベロープ31に投入する。エンベロープ31は、タイヤケース21とラグ部材25とを外周から被服可能な袋体であって、エンベロープ31を密栓した状態で内部の空気を吸引して減圧することによりラグ部材25の非踏面26をタイヤケース21のラグ貼付面21Aに押し付ける。
エンベロープ31内に投入されたタイヤケース21及びラグ部材25は、図外の加硫缶と呼ばれる加硫装置内に搬入され、所定の圧力及び熱が与えられた状態で加硫される。加硫時におけるクッションゴム30は、加硫缶内部の温度が上昇するに伴って除々に溶融する。これにより、タイヤケース21のラグ貼付面21Aとラグ部材25の非踏面26とが、架橋され強固に接着される。
所定の圧力及び温度下で所定時間の加硫が終了すると、タイヤケース21及びラグ部材25は、クッションゴム30の架橋反応により一体化され、冷却時間を経た後に製品としての性能を発揮し得る製品タイヤとしてのラグ付きタイヤ10が完成する。
以上のように、加硫済みのタイヤケース21のラグ貼付面21Aの円周方向に沿って複数の加硫済みのラグ部材25が個別に配置され、クッションゴム30を介して一体化されることから、加硫時にタイヤケース21に内挿されたベルト14が波打つことが無く、製品としてのラグ付きタイヤ10の内面やサイド部Tsに凹凸が生じることを確実に防止できる。
また、タイヤケース21とラグ部材25とを予め個別に加硫成型することにより、タイヤケース21及びラグ部材25の形状や、タイヤケース21のラグ貼付面21Aにラグ部材25を配置する際の位置及び傾斜角度を自在に設定することができ、タイヤを設計する際の自由度を向上させることができる。その一例としては、タイヤケース21の最外ゴム16の厚さを通常よりも薄く設定することにより、回転(使用)中にラグ付きタイヤ10の内部に生じる熱を外部へと逃がし易くすることが可能となる。
ラグ付きタイヤ10の製造方法は、上記実施形態に限られるものではない。以下、ラグ付きタイヤ10の他の製造方法について説明する。
図3は、タイヤケース21´とラグ部材25とを加硫接着する加硫装置40の断面図である。本実施形態に係るラグ付きタイヤ10は、未加硫のタイヤケース21´を加硫装置40において加硫接着する点で上記実施形態と異なる。即ち、本実施形態におけるラグ付きタイヤ10は、未加硫のタイヤケース21´のラグ貼付面21A´に対し、予め加硫成型されたラグ部材25を加硫装置40内において加硫接着することにより成型される。
図3において加硫装置40は、概略、下プラテン41、下金型42、下ビードリング43、上金型44、上プラテン45、上ビードリング46、ブラダー47、トレッド金型48、トレッドセグメント49、アウターリング50、固定盤51及び昇降機構52を備える。
下プラテン41は、円環状の板体であって、図外の熱源供給装置から内部に高温高圧の蒸気や、液体等の加熱媒体が供給される流路41Aを有する。流路41Aは、タイヤケース21´の下側サイド部Tsに対応する位置に形成される環状の流路である。下プラテン41は、主として上方に位置する下金型42を介して下側サイド部Tsを加熱する熱源として機能する。
下プラテン41の上面側には、下金型42が配設される。下金型42は、例えばアルミニウム製の円環金属体であって、下方に位置する熱源としての下プラテン41からの熱をタイヤケース21´に伝達する。下金型42におけるタイヤケース21´の下側サイド部Tsと対向する内周面は、型付面42Aとして形成される。型付面42Aは、タイヤケース21´の下側サイド部Tsを囲繞するように湾曲した面である。
下金型42の上方側には、着脱自在な下ビードリング43が取着される。下ビードリング43は、主としてタイヤケース21´におけるビードコア12の周囲の型付けを行うとともに、把持部を介して後述のブラダー47を保持する円環体である。
上金型44は、下金型42と対をなす円環金属体であって、上方に位置する熱源としての上プラテン45からの熱をタイヤケース21´に伝達する。上金型44におけるタイヤケース21´の上側サイド部Tsと対向する内周面は、型付面44Aとして形成される。型付面44Aは、タイヤケース21´の上側サイド部Tsを囲繞するように湾曲した面である。
上金型44の上方側には、上プラテン45が配設される。上プラテン45は、下プラテン41と対をなすように平行に配置され、昇降機構52によって昇降し、下プラテン41に対して上下方向に近接,離間可能である。また、上プラテン45は、下プラテン41と同様に、円環状の板体であって、加硫時に高温高圧の加硫媒体が図外の熱源供給装置から供給される流路45Aを有する。流路45Aは、タイヤケース21´の上側サイド部Tsに対応する位置に形成される環状の流路である。上プラテン45は、主として下方に位置する上金型44を介して上側サイド部Tsを加熱する熱源として機能する。
上金型44の下方側には、着脱自在な上ビードリング46が取着される。上ビードリング46は、下ビードリング43と対をなすものであって、ビードコア12の周囲の型付け及びブラダー47を保持する円環体である。
下ビードリング43及び上ビードリング46によって把持されるブラダー47は、伸縮可能な袋状のゴム体であり、タイヤケース21´の内周面に沿って密着するように配置される。
ブラダー47には、加硫時に高温高圧の加熱媒体が図外の熱源供給装置から供給される。加熱媒体が供給されるとブラダー47は、タイヤケース21´の内部において、タイヤケース21´の内周面に沿って密着しながら外側に膨張する。これにより、下金型42、下ビードリング43、上金型44、上ビードリング46及び後述のトレッド金型48によって形成される加硫空間内に配置されたタイヤケース21´は、加硫時にブラダー47の膨張に伴って、下金型42、下ビードリング43、上金型44、上ビードリング46及びトレッド金型48に押し付けられながら加熱され、トレッド金型48の凹部55内に予め嵌め込まれたラグ部材25と加硫接着される。
トレッド金型48は、下金型42及び上金型44の半径方向外側に位置する円環金属体であって、放射状に均等分割されたトレッドセグメント49に対して個別に保持される金型である。トレッド金型48は、アウターリング50が有する流路50Aから発せられる熱をタイヤケース21´のトレッド部Tt側に伝達する。
各トレッド金型48の内周面には、タイヤケース21´の外周面と対向する型付面48Aと、予め加硫成形されたラグ部材25が嵌め込まれる単数又は複数の凹部55が形成される。なお、凹部55の数は、ラグ部材25の間隔によって適宜設定可能である。
型付面48Aは、トレッド部Ttの幅方向端部から幅方向中央位置まで延長する面である。型付面48Aは、タイヤケース21´の外周面を囲繞するように湾曲した面として形成され、加硫完了後におけるタイヤ本体部11の外周面11Aを形成する面である。
凹部55は、タイヤケース21´の外周面と対向する型付面48Aから径方向外側に向かって窪む溝であって、予め加硫成形されたラグ部材25の形状と略一致する空間を有する。凹部55は、予め加硫成形されたラグ部材25を嵌め込み可能であり、ラグ部材25が凹部55内に嵌め込まれた場合、ラグ部材25の表面は、凹部55を形成する各面に密着した状態で囲繞されることとなる。
複数のトレッド金型48よりも半径方向外側には、各トレッド金型48に対応したトレッドセグメント49が複数配置される。トレッドセグメント49は、円周方向に沿って放射状に分割されたトレッド金型48の固定部材である。トレッドセグメント49は、トレッド金型48と後述するアウターリング50との間に位置し、下プラテン41上を半径方向に移動可能である。トレッドセグメント49の外周面は、下方から上方に向かって漸次半径方向内側に傾斜する傾斜面49Aとして形成される。傾斜面49Aは、後述のアウターリング50の傾斜面50Bと対向するテーパ面として形成される。
アウターリング50は、上金型44及び上プラテン45を半径方向外側から囲繞するように、昇降機構52に固定された固定盤51に対して直交して延長する下方開口の円環体である。アウターリング50は、下プラテン41及び上プラテン45と同様に、加硫時に高温高圧の加硫媒体が図外の熱源供給装置から供給される流路50Aを有する。流路50Aは、タイヤケース21´のトレッド部Ttやラグ部材25に対応する位置に形成される環状の流路である。流路50Aは、主として半径方向内側に位置するトレッド金型48を介してトレッド部Ttを加熱する熱源として機能する。
また、アウターリング50におけるトレッドセグメント49の傾斜面49Aと対向する傾斜面50Bは、上方から下方に向かって漸次径方向外側に傾斜する逆テーパ面として形成される。
つまり、傾斜面49Aと傾斜面50Bとは、同一勾配の傾斜面であって、加硫開始動作に伴って昇降機構52が降下を開始し、固定盤51を介して一体的に取り付けられたアウターリング50の傾斜面50Bがトレッドセグメント49の傾斜面49Aと摺接することにより、複数のトレッドセグメント49が径方向内側に縮径され、トレッド金型48がタイヤケース21´の外周面を囲繞した状態となる。一方で、加硫が終了し、昇降機構52が上昇を開始すると、複数のトレッドセグメント49が径方向外側に拡径され、タイヤケース21´がトレッド金型48より開放された状態となり加硫完了後のラグ付きタイヤ10を脱型することができる。
昇降機構52は、加硫装置1の半径方向中心に位置し、内部にピストンを有するシリンダーである。昇降機構52は、固定盤51を貫通し、上プラテン45まで延長する。昇降機構52の下端には、可動プレート53が連結される。可動プレート53は、固定盤51と同様の方向に延長する板体であって、昇降機構52の下端部に取付けられる。可動プレート53の両端部は、円環状の上プラテン45と連結される。これにより、昇降機構52の昇降動作によって、固定盤51に連結された上金型44、上プラテン45及びアウターリング50が一体的に昇降動作し、下方に位置する下プラテン41及び下金型42に対して接近、または離間可能となる。
そして、前述のとおり、アウターリング50の降下に伴って、複数のトレッドセグメント49が縮径すると各トレッドセグメント49に固定されたトレッド金型48がタイヤケース21´の円周方向を囲繞した状態となり、複数のトレッド金型48、下金型42、下ビードリング43、上金型44、上ビードリング46により密閉された加硫空間が形成される。
加硫空間内に収容された未加硫のタイヤケース21´、及び、予め凹部55内に嵌め込まれた加硫済みのラグ部材25は、下プラテン41、上プラテン45及びアウターリング50から供給される熱によって徐々に加硫が進行し、タイヤケース21´のラグ貼付面21A´と接する複数のラグ部材25がタイヤケース21´の円周方向に沿って加硫接着され、加硫完了後にはタイヤケース21´とラグ部材25とが一体化されたラグ付きタイヤ10を得ることができる。
以上のように、未加硫のタイヤケース21´の外周面に円周方向に沿って存在するラグ貼付面21A´に対し複数の加硫済みのラグ部材25を加硫接着する場合であっても、加硫時にタイヤケース21´に内挿されたベルト14が波打つことが無く、製品としてのラグ付きタイヤ10の内面やサイド部Tsに凹凸が生じることを確実に防止できる。
上述の製造方法においては、未加硫のタイヤケース21´と加硫済みのラグ部材25とを加硫装置40により加硫接着する形態を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、加硫済みのタイヤケース21と未加硫のラグ部材とを加硫装置40に配置し、加硫接着する形態としてもよい。また、未加硫のタイヤケース21´と未加硫のラグ部材とを加硫装置40に配置し、加硫接着する形態としてもよい。
図4は、タイヤ本体部11及びラグ15を拡大して示す斜視図である。以下、タイヤ本体部11の外周面11A上において形成されるラグ15のパターン、及び円周方向に対するラグ15の傾斜角度について説明する。
図4(a)は、図1におけるラグ付きタイヤ10のラグ15を拡大して示す斜視図であって、後述するラグ15の他の形成パターンと比較するために示す。同図に示すように、タイヤ本体部11の外周面11Aには、図1中に示すラグ15に対応するラグ15Aが円周方向に沿って複数形成される。ラグ15Aは、タイヤ本体部11の円周方向に対して所定の角度傾斜し、ラグ15A同士の間隔が均等となるように一定間隔(ピッチ)で形成される。また、ラグ15Aは、タイヤ本体部11と同一のゴム質(組成)からなるゴムにより構成され、タイヤ本体部11と同等の硬度を有する。
図4(b)は、変形例に係るラグ付きタイヤ10のラグ15を拡大して示す斜視図である。本変形例は、異なるゴム質(組成)からなる2種類のラグ15(ラグ15A,15B)を円周方向に沿って交互に配置した点で上記実施例と異なる。より詳細には、加硫後において所定の硬度を発現するゴムからなるラグ15Aと、加硫後においてラグ15Aよりも高い硬度を発現するゴムからなるラグ15Bとがタイヤ本体部11の外周面11A上に円周方向に沿って互い違いとなるように形成される。
本変形例に示すように、ラグ15Aと、ラグ15Aよりも高い硬度を有するラグ15Bとが交互に形成されることにより、ラグ付きタイヤ10の耐摩耗性を向上させることができ、所望の摩擦係数に設定することが可能となる。
図4(c)は、他の変形例に係るラグ付きタイヤ10のラグ15を拡大して示す斜視図である。本変形例は、上述のラグ15Aよりも高い硬度を有するラグ15Bが、タイヤ本体部11の外周面11Aのセンター(幅方向中心)付近に円周方向に対して横向きに形成された点で上記実施例と異なる。
即ち、ラグ15Aは、図4(a)と同様に、外周面11Aに沿って所定の角度傾斜した状態で複数形成される。また、ラグ15Aは、外周面11Aのセンター付近から、ショルダー(幅方向両端)まで形成される。これに対して、ラグ15Aよりも高い硬度を有するラグ15Bは、外周面11Aの円周方向に対し直交した(横向き)状態で形成され、一対のラグ15A;15Aと互い違いとなるように形成される。また、ラグ15Bは、外周面11Aのセンター付近に形成され、ラグ15Bの踏面27は、センター付近からショルダー側にかけて徐々に半径方向内側に傾斜する。
本変形例に示すように、ラグ付きタイヤ10のセンター付近に高い硬度を有するラグ15Bを形成したことにより、摩耗の激しいセンター付近の耐摩耗性をより向上することが可能となる。
図4(d)は、他の変形例に係るラグ付きタイヤ10のラグ15を拡大して示す斜視図である。本変形例は、タイヤ本体部11の外周面11Aの円周方向に対するラグ15Aの傾斜角度を変更した点で上記実施例と異なる。具体的には、ラグ15Aは、外周面11Aに円周方向に対して略直交するような(略横向きの)状態で形成される。つまり、図4(d)に示すラグ15Aの円周方向に対する傾斜角度は、図4(a)に示すラグ15Aの円周方向に対する傾斜角度よりも小さくなるように設定される。
本変形例に示すように、円周方向に対するラグ15Aの傾斜角度を大きくすることにより、ラグ付きタイヤ10のトラクション性能をより増大させることが可能となる。
以上のように、ラグ付きタイヤ10のラグ15を、ラグ15Aと、当該ラグ15Aよりも高い硬度を有するゴムからなるラグ15Bとにより形成することや、配置するラグ15の位置をセンター側に変更すること、又は、ラグ15の円周方向に対する傾斜角度を変更することにより、耐摩耗性を向上することやトラクション性能を増大することができ、ラグ付きタイヤ10の使用環境や用途に応じた性能を発揮させることが可能となる。
なお、ラグ15の形成パターン、及び円周方向に対する傾斜角度は、上述した変形例に限定されない。例えば、互いに異なるゴム質(組成)からなるラグを3種類以上とすることや、隣接するラグ15同士の円周方向に対する傾斜角度をそれぞれ個別に設定することも可能である。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態に多様な変更、改良を加え得ることは当業者にとって明らかである。
10 ラグ付きタイヤ、11 タイヤ本体部、11A 外周面、
15,15A,15B ラグ、
21,21´ タイヤケース、21A,21A´ ラグ貼付面、25 ラグ部材、
26 非踏面、27 踏面、30 クッションゴム、31 エンベロープ、
40 加硫装置、55 凹部。

Claims (3)

  1. ラグ貼付面を有するタイヤケースと、
    前記タイヤケースと個別に形成され、前記ラグ貼付面上にタイヤケースの円周方向に対して所定の角度傾斜して配置された複数のラグ群と、
    を備えたタイヤであって、
    前記ラグ群は、
    前記タイヤケースの円周方向に沿って配置され、前記タイヤケースの幅方向中心側から一方の幅方向端側まで延長し、互いに硬度の異なる複数のゴムのラグ部材により構成される第1のラグ群と、
    前記第1のラグ群と互い違いに配置され、前記第1のラグ群を構成するラグ部材と同一形状であると共に前記タイヤケースの幅方向中心側から他方の幅方向端側まで延長し、
    互いに硬度の異なる複数のゴムのラグ部材により構成される第2のラグ群と、
    を有することを特徴とするタイヤ。
  2. 外周側に形成されたラグ貼付面を有するタイヤケースと、
    前記タイヤケースと個別に形成され、前記外周側のラグ貼付面上にタイヤケースの円周方向に対して所定の角度傾斜して配置された複数のラグ群と、
    を備えたタイヤであって、
    前記ラグ群は、
    前記タイヤケースの円周方向に沿って配置され、前記タイヤケースの幅方向中心側から一方の幅方向端側まで延長する複数のゴムのラグ部材により構成される第1のラグ群と、
    前記第1のラグ群と互い違いに配置され、前記タイヤケースの幅方向中心側から他方の幅方向端側まで延長し、
    前記第1のラグ群と同一の硬度に設定された複数のゴムのラグ部材により構成される第2のラグ群と、
    前記タイヤケースの円周方向に沿って配置され、前記タイヤケースの円周方向に対して直交する方向に延長し、前記第1のラグ群及び第2のラグ群を構成するラグ部材の硬度よりも高い硬度の複数のゴムのラグ部材により構成される第3のラグ群と、
    を有することを特徴とするタイヤ。
  3. 前記ラグ貼付面と前記ラグ部材との間にクッションゴムが介在することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のタイヤ。
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