JP5408317B1 - 空調室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】循環気流が形成されないおそれを低減することができる空調室内機の提供。
【解決手段】空調室内機10は、吹出口15から吹き出される吹出空気の風量を変更可能な室内ファン14と、水平フラップ31と、コアンダフラップ32と、風量制御部と、風向制御部と、を備えている。水平フラップ31及びコアンダフラップ32は、吹出空気の上下方向の風向を変更可能である。風量制御部は、決定した風量値に応じて室内ファン14の回転数を制御することで、風量を調整する。風向制御部は、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の角度を制御することで、風向を調整する。また、風向制御部は、吹出空気が天井に向かう第1風向と、吹出空気が下方に向かう第2風向と、を切り替えることができる。さらに、風量制御部は、風向が第2風向から第1風向に切り替わると、所定の小風量範囲を除くように風量値を決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空調室内機に関する。
従来より、吹出空気が室内全体を循環する循環気流を形成可能な空調室内機がある。例えば、特許文献1(特開2009−58220号公報)に開示されている空気調和機の室内機は、室内の壁面に設置される壁掛け型の室内機であって、吹出空気を天井に向けて吹き出すことで、吹出空気が、天井面、室内機に対向する壁面、床面の順に室内を循環する循環気流を形成している。
しかしながら、特許文献1に開示されている空気調和機の室内機のように、吹出空気を天井に向けて吹き出させたとしても、吹出空気の風量が少ない場合には、吹出空気が室内の隅まで届かず、循環気流が形成できないことがある。
そこで、本発明の課題は、循環気流が形成されないおそれを低減することができる空調室内機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調室内機は、ケーシングと、ファンと、フラップと、風量制御部と、風向制御部と、を備えている。ケーシングには、吹出口が形成されている。ファンは、吹出口から吹き出される吹出空気の風量を変更可能である。フラップは、吹出空気の上下方向の風向を変更可能である。風量制御部は、決定した風量値に応じてファンの回転数を制御することで、風量を調整する。風向制御部は、フラップの角度を制御することで、風向を調整する。また、風向制御部は、吹出空気が天井に向かう第1風向と、吹出空気が下方に向かう第2風向と、を切り替えることができる。さらに、風量制御部は、風向が第2風向から第1風向に切り替わると、所定の小風量範囲を除くように風量値を決定する。
本発明の第1観点に係る空調室内機では、風向が第2風向から第1風向に切り替わると、所定の小風量範囲を除くように風量値が決定される。このため、風向が第1風向であるときに所定の小風量範囲に属する風量以上の風量に調整されることで吹出空気が室内全体を循環する循環気流が形成される場合には、風向が第2風向から第1風向に切り替わっても、循環気流を形成するために必要な最低風量が確保されることになる。この結果、循環気流を形成するための風量が不足するおそれを低減することができる。
これによって、循環気流が形成されないおそれを低減することができる。
本発明の第2観点に係る空調室内機は、第1観点の空調室内機において、風量制御部は、ユーザからの風量設定指示として、風量自動設定指示を受け付けた場合には、室内の環境に応じて、所定の風量値範囲内から風量値を決定する。また、第1風向であるときの所定の風量値範囲の下限値は、第2風向であるときの所定の風量値範囲の下限値よりも大きい。このため、ユーザから風量自動設定指示を受け付けた場合であっても、第1風向であるときの所定の風量値範囲内から風量値が決定されることで、循環気流が形成されないおそれを低減することができる。
本発明の第3観点に係る空調室内機は、第1観点又は第2観点の空調室内機において、風量制御部は、ユーザからの風量設定指示として、所定風量設定指示を受け付けた場合には、所定風量設定指示に応じた設定値に風量値を決定する。また、風量制御部は、第1風向である場合には、第2風向であるときの所定風量設定指示に応じた設定値に補正値を加算して、風量値を決定する。このため、ユーザから所定風量設定指示を受け付けた場合には、循環気流を形成するときでも、ユーザの所望する風量に準じた風量に調整することができる。
本発明の第4観点に係る空調室内機は、第3観点に係る空調室内機において、風量制御部は、所定風量設定指示に応じた設定値に風量値を決定すると所定の小風量範囲に入る場合に、設定値に補正値を加算する。このため、所定風量設定指示に基づく風量が所定の小風量範囲に属する風量以上の風量であるにもかかわらず、ユーザの所望する風量よりも大きい風量にならないようにすることができる。
本発明の第5観点に係る空調室内機は、第1観点から第4観点のいずれかの空調室内機において、フラップは、第1フラップと、第2フラップと、を有する。第1フラップは、吹出口近傍に配置されている。第2フラップは、第1フラップと共同して吹出空気を下面に沿ったコアンダ気流にし、室内の天井面へと誘導する。また、風向制御部は、第1フラップ及び第2フラップの角度を制御して、風向を第2風向から第1風向に切り替える。この空調室内機では、第1フラップ及び第2フラップを用いて、循環気流を形成することができる。
本発明の第1観点に係る空調室内機では、循環気流が形成されないおそれを低減することができる。
本発明の第2観点に係る空調室内機では、ユーザから風量自動設定指示を受け付けた場合であっても、循環気流が形成されないおそれを低減することができる。
本発明の第3観点に係る空調室内機では、ユーザから所定風量設定指示を受け付けた場合には、循環気流を形成するときでも、ユーザの所望する風量に準じた風量に調整することができる。
本発明の第4観点に係る空調室内機では、所定風量設定指示に基づく風量が所定の小風量範囲に属する風量以上の風量であるにもかかわらず、ユーザの所望する風量よりも大きい風量にならないようにすることができる。
本発明の第5観点に係る空調室内機では、第1フラップ及び第2フラップを用いて、循環気流を形成することができる。
本発明の一実施形態に係る空調室内機の断面図。 本発明の一実施形態に係る空調室内機の断面図。 水平吹きモード実行時の水平フラップの姿勢及びコアンダフラップの姿勢を示す図。 前方下吹きモード実行時の水平フラップの姿勢及びコアンダフラップの姿勢を示す図。 上吹きモード実行時の水平フラップの姿勢及びコアンダフラップの姿勢を示す図。 下吹きモード実行時の水平フラップの姿勢及びコアンダフラップの姿勢を示す図。 空調室内機の備える制御装置の制御ブロック図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調室内機の全体構成
図1は、運転停止時の空調室内機10の断面図である。図2は、運転時の空調室内機10の断面図である。
空調室内機10は、室内の壁面に取り付けられる壁掛け型の空調室内機であり、本体ケーシング11、室内熱交換器13、室内ファン14及び制御装置60を備えている。
本体ケーシング11は、内部に室内熱交換器13、室内ファン14及び制御装置60を収納している。また、本体ケーシング11には、本体ケーシング11内に室内の空気を吸い込むための吸込口19が設けられている。さらに、本体ケーシング11の下部には、吹出口15が設けられている。
室内熱交換器13及び室内ファン14は、底フレーム16に取り付けられている。室内熱交換器13は、通過する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器13は、側面視において両端が下方に向いて屈曲する逆V字状の形状を成し、その下方に室内ファン14が位置する。
室内ファン14は、クロスフローファンであり、吸込口19を介して室内から取り込んだ空気を、室内熱交換器13に当てて通過させた後、吹出口15から室内へと吹き出す。なお、室内ファン14は、回転数に応じて、吹出口15から吹き出される吹出空気の風量を変更可能である。
また、吹出口15には、吹出口15から吹き出される吹出空気の上下方向の風向を変更可能な水平フラップ31が回動自在に取り付けられている。水平フラップ31は、モータ(図示せず)によって駆動して、傾斜角度の異なる複数の姿勢を採ることで、吹出空気の上下方向の流れを変更するだけでなく、吹出口15を開閉することもできる。また、吹出口15の近傍であって、水平フラップ31の上方には、水平フラップ31と共同して吹出空気の上下方向の風向を変更可能なコアンダフラップ32が設けられている。コアンダフラップ32は、モータ(図示せず)によって駆動して、傾斜角度が異なる複数の姿勢を採ることができる。
なお、吹出口15は、吹出流路18によって本体ケーシング11の内部と繋がっている。吹出流路18は、吹出口15から底フレーム16のスクロール面に沿って形成されている。そして、吹出流路18には、吹出口15から吹き出される吹出空気の左右方向の風向を変更可能な垂直フラップ20が配置されている。垂直フラップ20は、複数枚の羽根片が連結棒で連結された構成を有しており、連結棒が本体ケーシング11の長手方向に沿って水平往復移動することによって、その長手方向に対して垂直な状態を中心に左右に揺動する。なお、連結棒は、モータ(図示せず)によって水平往復移動する。
制御装置60は、室内ファン14の回転数の制御や水平フラップ31及びコアンダフラップ32の角度の制御を行う。また、制御装置60は、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の角度を制御して水平フラップ31及びコアンダフラップ32に所定の姿勢を採らせることで、吹出空気が室内全体を循環する循環気流を形成可能な風向に調整可能である。
なお、空調室内機10の具体的な構成は、上記のものに限定されるものではなく、吹出空気の風向が、循環気流を形成可能な風向に調整される空調室内機であれば、他の機器構成であってもよい。
(2)詳細構成
(2−1)ケーシング
本体ケーシング11は、天面部11a、前面パネル11b、背面板11c及び下部水平板11dを有している。天面部11aは、本体ケーシング11の上部に位置しており、吸込口19は、天面部11aの前部に設けられている。
前面パネル11bは、空調室内機10の前面部を構成しており、本体ケーシング11の上部前方からなだらかな円弧曲面を描きながら下部水平板11dの前端部に向かって延びている。なお、前面パネル11bは、吸込口がないフラットな形状を成している。また、前面パネル11bの下部には、本体ケーシング11の内側に向かって窪んだ領域がある。この領域の窪み深さはコアンダフラップ32の厚み寸法に合うように設定されており、コアンダフラップ32が収容される収容部12を構成している。なお、収容部12の表面もなだらかな円弧曲面である。
また、本体ケーシング11の下部に形成されている吹出口15は、本体ケーシング11の長手方向を長辺とする長方形の開口である。なお、吹出口15の後端部は下部水平板11dの前端部に接しており、吹出口15の後端部と吹出口15の前端部とを結ぶ仮想面は前方上向きに傾斜している。
(2−2)水平フラップ
水平フラップ31は、空調室内機10の長手方向に長い板状の部材であって、吹出口15を塞ぐことができる程度の面積を有している。また、水平フラップ31が吹出口15を閉じた状態において、その外側面31aは、前面パネル11bの曲面の延長上にあるような外側に凸のなだらかな円弧曲面に仕上げられている。そして、水平フラップ31の内側面31bは、外側面31aにほぼ平行な円弧曲面を成している。なお、本実施形態では、水平フラップ31の内側面31bが円弧曲面を成しているが、水平フラップ31の内側面が平面であってもよい。
水平フラップ31は、後端部に回動軸37を有している。回動軸37は、吹出口15の後端部近傍で、本体ケーシング11に固定されているモータ(図示せず)の回転軸に連結されている。
また、水平フラップ31が吹出口15を開けている状態において、吹出口15から吹き出された吹出空気は、水平フラップ31の内側面31bに概ね沿って流れる。特に、水平フラップ31の内側面31bがスクロール面の終端Fの接線L0よりも上側にある場合には、スクロール面の終端Fの接線L0方向に概ね沿って吹き出された吹出空気は、その風向が、水平フラップ31によって上向きに変更される。
(2−3)コアンダフラップ
コアンダフラップ32は、空調室内機10の長手方向に長い板状の部材である。また、コアンダフラップ32の外側面32aは、コアンダフラップ32が収容部12に収容された状態で、前面パネル11bのなだらかな円弧曲面の延長上にあるような外側に凸のなだらかな円弧曲面に仕上げられている。なお、コアンダフラップ32は、空調室内機10の運転が停止している場合には、収容部12に収納されている。
また、コアンダフラップ32は、回動することによって収容部12から離れて、前後方向に傾斜した姿勢を採る。コアンダフラップ32の回動軸38は、収容部12の下端近傍で且つ本体ケーシング11の内側の位置(吹出流路18上壁の上方の位置)に設けられており、コアンダフラップ32の下端部と回動軸38とは所定の間隔を保って連結されている。そして、回動軸38が回動してコアンダフラップ32の上端部が前面パネル11bの収容部12から離れるほど、コアンダフラップ32の下端部の高さ位置は低くなる。また、コアンダフラップ32が回動して開いたときの傾斜は、前面パネル11bの傾斜よりも緩やかである。
なお、コアンダフラップ32は、図3A及び図3Bに示すように、収容部12に収納された姿勢の他に、図3Cに示すように、回動して前方上向きに傾斜した姿勢や、図3Dに示すように、さらに回動して前方下向きに傾斜した姿勢などを採ることができる。
(2−4)制御装置
制御装置60は、図4に示すように、空調室内機10の備える各種部材と接続されている。また、制御装置60は、リモートコントローラ80を介してユーザから各種設定指示を受け付けることができ、受け付けたユーザからの設定指示に基づいて各種部材の動作制御を行う。なお、本実施形態の制御装置60は、本体ケーシング11を前面パネル11b側から視た場合に、室内熱交換器13及び室内ファン14の右側方に位置している。
また、ユーザは、リモートコントローラ80により、運転の開始/停止や目標温度となる設定温度の設定の他に、「運転モード」の設定、「上下風向」の設定、及び、「風量」の設定等を行うことができる。なお、「運転モード」の設定とは、空調室内機10の運転内容を設定することであり、本実施形態では、ユーザは、「運転モード」として、冷房、除湿、暖房、加湿、送風及び自動等の各種運転モードを設定可能である。そして、制御装置60は、ユーザによって設定された「運転モード」に応じて、各種運転モードを実行する。
さらに、制御装置60は、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の角度を制御することで吹出空気の風向を調整する風向制御部61と、室内ファン14の回転数を制御することで吹出空気の風量を調整する風量制御部62と、を備えている。
(2−4−1)風向制御部
風向制御部61は、ユーザによるリモートコントローラ80を介した「上下風向」の設定に応じた風向となるように、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の動作制御を行う。なお、「上下風向」の設定とは、吹出空気の上下の風向を設定することであり、本実施形態では、ユーザは、「上下風向」として、通常吹きモード、上吹きモード、下吹きモード、自然風向モード、及び、風向自動モードのうちのいずれかの上下風向モードを選択し、設定することができる。
「上下風向」が通常吹きモードに設定されると、風向制御部61は、水平フラップ31のみを回動させて吹出空気の風向を調整し、通常吹きモードを実行する。なお、通常吹きモードでは、ユーザは、さらに、水平吹きモードと前方下吹きモードとを選択可能であり、「上下風向」が水平吹きモードに設定されると、風向制御部61は、図3Aに示すように、水平フラップ31の内側面31bが略水平になる位置まで水平フラップ31を回動させて、吹出空気を水平フラップ31の内側面31bに沿った前方に吹き出させる。また、「上下風向」が前方下吹きモードに設定されると、風向制御部61は、図3Bに示すように、水平フラップ31の内側面31bが水平よりも前下がりになるまで水平フラップ31を回動させることで、吹出空気を水平フラップ31の内側面31bに沿った前方下向きに吹き出させる。このように、通常吹きモードが実行されることで、吹出空気は、前方に、或いは、前方下向きに吹き出される。
「上下風向」が上吹きモードに設定されると、風向制御部61は、水平フラップ31及びコアンダフラップ32を回動させて吹出空気の風向を調整し、上吹きモードを実行する。なお、本実施形態では、ユーザは、「運転モード」を冷房、除湿、又は、送風に設定しているときのみ、「上下風向」を上吹きモードに設定可能であるものとする。
ここで、コアンダ(効果)とは、気体や液体の流れのそばに壁があると、流れの方向と壁の方向とが異なっていても、壁面に沿った方向に流れようとする現象である(朝倉書店「法則の辞典」)。そして、上吹きモードでは、このコアンダ効果が利用されており、吹出空気をコアンダフラップ32の外側面32aに沿ったコアンダ気流にしている。
ところで、コアンダフラップ32の外側面32a側にコアンダ効果を生じさせるためには、水平フラップ31によって変更された吹出空気の風向がコアンダフラップ32に向かう必要がある。そして、水平フラップ31及びコアンダフラップ32が離れすぎていると、コアンダフラップ32の外側面32a側にコアンダ効果を生じさせることができない。このため、コアンダフラップ32の外側面32a側にコアンダ効果を生じさせるためには、水平フラップ31とコアンダフラップ32とが所定の開き角度以下になる必要がある。したがって、上吹きモードでは、水平フラップ31とコアンダフラップ32との成す角度が所定の開き角度以下の範囲内となるように、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の角度(姿勢)を設定し、上記の関係が成立するようにしている。
そして、本実施形態の上吹きモードでは、風向制御部61は、まず、水平フラップ31の内側面31bが略水平になるまで水平フラップ31を回動させる。次に、風向制御部61は、コアンダフラップ32の外側面32aが前方上向きになるまでコアンダフラップ32を回動させる(図3C参照)。これにより、水平フラップ31で略水平方向の風向に調整された吹出空気は、コアンダ効果によってコアンダフラップ32の外側面32aに付着した流れとなり、外側面32aに沿ったコアンダ気流に変わる。したがって、水平フラップ31の前方端E1における接線L1方向が水平方向であっても、コアンダフラップ32の前方端E2における接線L2方向が斜め上方向であるので、吹出空気は、コアンダ効果によってコアンダフラップ32の外側面32aの前方端E2における接線L2方向、すなわち天井方向に吹き出される。
「上下風向」が下吹きモードに設定されると、風向制御部61は、水平フラップ31及びコアンダフラップ32を回動させて吹出空気の風向を調整し、下吹きモードを実行する。なお、下吹きモードは、水平フラップ31の姿勢がスクロールの終端Fの接線L0よりも下向きになる場合に実行されるモードである。具体的には、下吹きモードでは、風向制御部61は、まず、水平フラップ31の内側面31bが下向きなるまで水平フラップ31を回動させる。次に、風向制御部61は、コアンダフラップ32の外側面32aが下向きになるまでコアンダフラップ32を回動させる(図3D参照)。これにより、吹出空気は、水平フラップ31とコアンダフラップ32との間を通過し、下向きに、すなわち、室内の床面に向かって吹き出されて、室内の床面へと向かう。
自然風向モードは、いわゆるオートルーバー機能によって風向を調整するモードであって、吹出空気を人体に当てる動作と当てない動作との繰り返し手段として利用される。
そして、「上下風向」が自然風向モードに設定されると、風向制御部61は、水平フラップ31及びコアンダフラップ32を回動させて吹出空気の風向を調整し、自然風向モードを実行する。
また、本実施形態の自然風向モードでは、突然に風が人体に当たるような自然界の風の形態に近づけるために、コアンダ気流を利用している。より詳しくは、自然風向モードでは、水平フラップ31及び/又はコアンダフラップ32が、それぞれ不規則な周期でスイングし、コアンダ気流を発生させたり、コアンダ気流を発生させずに水平フラップ31の内側面31bに沿った気流にしたりする。これにより、コアンダ気流の発生と消滅とが不規則に繰り返されることで、人体に突然当たる風が作られる。なお、本実施形態では、ユーザは、「運転モード」を冷房に設定しているときのみ、「上下風向」を自然風向モードに設定可能であるものとする。
風向自動モードは、吹出空気の風向を自動的に調整するモードであって、設定されている「運転モード」に応じて風向が自動的に切り替えられる。
「上下風向」が風向自動モードに設定されると、風向制御部61は、設定されている「運転モード」に応じて、上吹きモード、下吹きモード及び自然風向モードから所定の上下風向モードを選択し、選択した上下風向モードを実行する。
なお、本実施形態では、ユーザは、「運転モード」を送風に設定しているとき以外であれば、「上下風向」を風向自動モードに設定可能であるものとする。また、本実施形態では、「運転モード」が加湿に設定されている場合には、「上下風向」が風向自動モードに設定されていても、上吹きモードのみが実行されるものとする。
例えば、「運転モード」が冷房や除湿に設定されている場合には、風向制御部61は、上吹きモード及び自然風向モードを選択する。そして、風向制御部61は、所定の条件が満たされた場合に、上吹きモードと自然風向モードとを切り替える。したがって、「運転モード」が冷房又は除湿に設定されており、「上下風向」が風向自動モードに設定されている場合には、上吹きモードと自然風向モードとが交互に実行されることになる。また、例えば、「運転モード」が暖房に設定されている場合には、風向制御部61は、上吹きモード及び下吹きモードを選択する。そして、風向制御部61は、所定の条件が満たされた場合に、上吹きモードと下吹きモードとを切り替える。したがって、「運転モード」が暖房に設定されており、「上下風向」が風向自動モードに設定されている場合には、上吹きモードと下吹きモードとが交互に実行されることになる。
なお、下吹きモード或いは自然風向モードと上吹きモードとが切り替えられる所定の条件としては、室内の環境に関する条件(例えば、室内温度と設定温度との差が所定範囲内であるか否か等)や、空気調和機の動作状況に関する条件(例えば、圧縮機の運転周波数が所定周波数以下であるか否か、又は、サーモオンからサーモオフに切り替わったか否か等)が挙げられる。
(2−4−2)風量制御部
風量制御部62は、ユーザによるリモートコントローラ80を介した「風量」の設定に応じた風量となるように、決定した風量値に応じて室内ファン14の動作制御を行う。なお、「風量」の設定とは、吹出空気の風量を設定することであり、本実施形態では、ユーザは、「風量」として、風量固定及び風量自動のいずれかを選択し、設定することができる。
「風量」が風量固定に設定されると、風量制御部62は、設定された所定風量に対応する設定値に風量値を決定し、決定した風量値に対応する回転数となるように室内ファン14を制御する。また、風量固定では、所定風量として、風量の大きい順に、風量H、風量M、風量Lを選択可能であり、風量制御部62は、選択され設定された所定風量に対応する設定値に風量値を決定する。なお、本実施形態では、風量固定における所定風量が、風量H、風量M、風量Lの3段階に分けられているが、さらに複数の段階に分けられていてもよい。
また、「風量」が風量自動に設定されると、風量制御部62は、室内の環境に応じて所定の風量値範囲内から風量値を決定し、決定した風量値に対応する回転数となるように室内ファン14を制御する。なお、本実施形態では、所定の風量値範囲には、風量H、風量M又は風量Lに対応する設定値が含まれており、風量制御部62は、「風量」が風量自動に設定されている場合には、室内の環境に応じて、風量H、風量M又は風量Lに対応する設定値のいずれかを選択し、選択した設定値を風量値として決定するものとする。例えば、室内温度と設定温度との差が大きい場合には、風量制御部62は、風量Hに対応する設定値を選択し、室内温度と設定温度との差が小さくなるに従って、風量M、風量Lに対応する設定値を選択する。
なお、本実施形態では、「風量」が風量自動に設定されると、室内温度及び設定温度に応じて所定風量(風量H、風量M又は風量L)に対応する設定値が選択されているが、他の要件(例えば、室内湿度や設定湿度、天候、季節等)が加味されて所定風量(風量H、風量M又は風量L)に対応する設定値が選択されていてもよい。また、本実施形態では、「風量」が風量自動に設定されると、風量制御部62は、風量H、風量M及び風量Lのいずれかの所定風量に対応する設定値を選択しているが、所定の風量値範囲内の設定値であれば、選択可能な設定値はこれに限定されない。
また、風量制御部62は、風向制御部61によって上下風向モードが上吹きモードに切り替えられると、所定の小風量範囲を除くように風量値を決定する。なお、本実施形態では、ユーザが「上下風向」を上吹きモード又は風向自動モードに設定している場合に、風向制御部61によって上下風向モードが上吹きモードに切り替えられる。
ここで、所定の小風量範囲とは、所定設定値(以下、必要設定値という)未満の設定値に対応する風量範囲のことであり、必要設定値以上の設定値に風量値が決定され、決定された当該風量値に応じて室内ファン14が回転されることで、上吹きモードが実行されていれば、吹出口15から天井に向けて吹き出された吹出空気が、コアンダ効果により、部屋の天井面に沿って流れ、その後、空調室内機10の設置されている壁面に対向する壁面、床面の順に室内全体を循環する循環気流を形成することができる。すなわち、必要設定値に対応する風量が、循環気流を形成するために必要な最低風量となる。そして、所定の小風量範囲に属する風量以上の風量に調整されることで、循環気流を形成することができる。なお、本実施形態における必要設定値は、風量Mに対応する設定値と等しいものとする。
「風量」が風量固定に設定されている場合に、上下風向モードが上吹きモードに切り替わると、風量制御部62は、ユーザによって設定された「風量」に応じた所定風量に対応する設定値に補正値を加算して、風量値を決定する。一方で、「風量」が風量固定に設定されている場合に、上吹きモード以外の上下風向モードに切り替わると、風量制御部62は、ユーザによって設定された「風量」に応じた所定風量に対応する設定値に風量値を決定する。したがって、「風量」が風量固定に設定されている場合には、風量制御部62は、上下風向モードが上吹きモードであれば、上吹きモード以外の上下風向モードであるときの所定風量に対応する設定値に補正値を加算して、風量値を決定することになる。
ここで、本実施形態における必要設定値は、風量Mに対応する設定値と等しいため、「風量」が風量Lに設定されていれば、所定の小風量範囲に入ることになる。このため、風量制御部62は、「風量」が風量Lに設定されている場合に、上下風向モードが上吹きモードに切り替わると、風量Lに対応する設定値に補正値を加算して風量値を決定することになる。なお、本実施形態では、風量Lに対応する設定値に補正値が加算されることで、風量Mに対応する設定値以上の値になるものとする。
また、「風量」が風量自動であるときの所定の風量値範囲は、上下風向モードが上吹きモードである場合と、上吹きモード以外のモードである場合とで異なっている。ここで、上下風向モードが上吹きモードであるときの所定の風量値範囲を第1風量値範囲とし、上下風向モードが上吹きモード以外のモードであるときの所定の風量値範囲を第2風量値範囲とすると、第1風量値範囲の下限値は、第2風量値範囲の下限値よりも大きい。なお、本実施形態における第1風量値範囲の下限値、すなわち、風量制御部62が第1風量値範囲内で選択可能な最も小さい設定値は風量Mに対応する設定値であり、第2風量値範囲の下限値、すなわち、風量制御部62が第2風量値範囲内で選択可能な最も小さい設定値は風量Lに対応する設定値である。したがって、本実施形態では、「風量」が風量自動に設定されている場合には、上下風向モードが上吹きモードに切り替えられると、風量制御部62は、室内温度及び設定温度に応じて、風量H又は風量Mのいずれかの風量に対応する設定値を選択し、選択した設定値に風量値を決定する。
(3)上吹きモード実行時の風量制御
(3−1)「上下風向」が上吹きモードに設定されているときの風量制御
ユーザが「上下風向」を上吹きモードに設定し、「風量」を風量Lに設定している場合には、風量制御部62は、風量Lに対応する設定値に補正値を加算して風量値を決定する。本実施形態では、循環気流を形成するために必要な最低風量は、風量Mに対応する設定値に風量値が決定されたときの風量と等しく、風量Lに対応する設定値に補正値を加算すると風量Mに対応する設定値以上の値になる。したがって、「風量」が風量Lに設定されていても、風量M以上の風量に調整されるため、循環気流を形成するために必要な風量が確保されることになる。
一方で、ユーザが「上下風向」を上吹きモードに設定しており、「風量」を風量H又は風量Mに設定している場合には、風量制御部62は、ユーザによって設定されている所定風量(風量H又は風量M)に対応する設定値を風量値として決定し、「風量」が風量Lに設定されているときのように所定風量に対応する設定値に補正値を加算して風量値を決定するような制御を行わない。これは、循環気流を形成するために必要な最低風量が、風量Mに対応する設定値に風量値が決定されたときの風量と等しいため、「風量」が風量H又は風量Mに設定されていれば、循環気流を形成するために必要な風量が確保されるとともに、ユーザが設定した「風量」との乖離を防ぐためである。
また、ユーザが「上下風向」を上吹きモードに設定しており、「風量」を風量自動に設定している場合には、風量制御部62は、室内温度及び設定温度に応じて風量H又は風量Mのいずれかの風量に対応する設定値を選択し、選択した設定値に風量値を決定する。本実施形態では、風量M以上の風量に調整されることで循環気流を形成することができるため、風量H又は風量Mに対応する設定値に風量値が決定されることで、循環気流を形成するために必要な風量が確保されることになる。
(3−2)「上下風向」が風向自動モードに設定されているときの風量制御
「上下風向」が風向自動モードに設定されている場合には、風量制御部62は、風向制御部61によって上吹きモードに切り替えられている間だけ、循環気流を形成するために必要な最低風量が確保されるように風量制御を行う。
より詳しくは、ユーザが「上下風向」を風向自動モードに設定し、「風量」を風量Lに設定した場合、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わると、風量制御部62は、風量Lに対応する設定値に補正値を加算して風量値を決定する。風量Lに対応する設定値に補正値を加算すると風量Mに対応する設定値以上の値になるため、補正値の加算された設定値に対応する風量に調整されることで、上吹きモードが実行されている間は、風量M以上の風量、すなわち、循環気流を形成するために必要な風量が確保されることになる。そして、風量制御部62は、上吹きモードから自然風向モード或いは下吹きモードに切り替わると、風量Lに対応する設定値に風量値を決定する。これにより、自然風向モード或いは下吹きモードが実行されている間は、ユーザの設定に応じた所定風量(風量L)に調整することができる。
一方で、ユーザが「上下風向」を風向自動モードに設定しており、「風量」を風量H又は風量Mに設定している場合には、風量制御部62は、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わっても、「風量」として風量Lが設定されているときのように所定風量に対応する設定値に補正値を加算して風量値を決定するような制御を行わない。このため、自然風向モード、下吹きモード或いは上吹きモードのいずれの上下風向モードが実行されている場合であっても、風量は、設定された所定風量(風量H又は風量M)に調整される。これは、循環気流を形成するために必要な最低風量が、風量Mに対応する設定値に風量値が決定されたときの風量と等しいため、「風量」が風量H又は風量Mに設定されていれば、循環気流を形成するために必要な風量が確保されるとともに、ユーザが設定した「風量」との乖離を防ぐためである。
また、ユーザが「上下風向」を風向自動モードに設定し、「風量」を風量自動に設定した場合、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わると、風量制御部62は、室内温度及び設定温度に応じて、風量H又は風量Mのいずれかの風量に対応する設定値を選択し、選択した設定値に風量値を決定する。なお、本実施形態では、風量M以上の風量に調整されることで循環気流を形成することができるため、風量H又は風量Mに対応する設定値に風量値が決定されることで、上吹きモードが実行されている間は、循環気流を形成するために必要な風量が確保されることになる。そして、風量制御部62は、上吹きモードから自然風向モード或いは下吹きモードに切り替わると、室内温度及び設定温度に応じて、風量H、風量M又は風量Lに対応する設定値を選択し、選択した設定値に風量値を決定する。これにより、自然風向モード或いは下吹きモードが実行されている間は、室内温度及び設定温度に応じた所定風量(風量H、風量M又は風量L)に調整することができる。
ここで、循環気流を形成するための最低風量が確保されるように(所定の小風量範囲を除くように)風量が調整されるタイミングは、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わっている時、すなわち、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の回動と同時であってもよく、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わった後、すなわち、水平フラップ31及びコアンダフラップ32の回動が完了した後であってもよい。なお、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わっている時に風量が調整されると、吹出空気がユーザに吹き付ける可能性があるため、風量が調整されるタイミングは、自然風向モード或いは下吹きモードから上吹きモードに切り替わった後の方が好ましい。
また、本実施形態では、サーモオン状態であるかサーモオフ状態であるかにかかわらず、上下風向モードが上吹きモードに切り替わると、所定の小風量範囲を除くように風量が調整される。これにより、サーモオフ状態であっても循環気流を形成することができる。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態では、ユーザは「上下風向」として、通常吹きモード、上吹きモード、下吹きモード、自然風向モード、及び、風向自動モードのいずれかの上下風向モードを選択し、設定することができる。また、風向制御部61は、ユーザによる「上下風向」の設定に応じて吹出空気の上下方向の風向を調整する。ここで、室内の天井に向かう風向を第1風向とし、下方に向かう風向を第2風向とすると、本実施形態では、風向制御部61によって上吹きモードが実行されるときの吹出空気の風向が第1風向に相当し、上吹きモード以外の上下風向モードが実行されるときの吹出空気の風向が第2風向に相当する。そして、風向制御部61は、実行する上下風向モードによっては、天井に向かう風向である第1風向に切り替えることがある。
ところで、吹出空気の風向が、天井に向かう風向である第1風向に切り替えられたとしても、吹出空気の風量が少ないと、吹出空気が室内の隅まで届かず、室内全体を循環する循環気流を形成できないという問題がある。例えば、循環気流を形成するために吹出空気を天井に向かって吹き出したとしても、吹出空気の風量が少ない場合には、吹出空気が天井面に届かなかったり、室内の隅まで届かなかったりすることで、循環気流が形成できないおそれがある。
そこで、本実施形態では、風向制御部61によって上吹きモードが実行されるとき、すなわち、風向が第2風向から第1風向に切り替わると、風量制御部62は、所定の小風量範囲を除くように風量値を決定し、決定した風量値に応じて室内ファン14の回転数を制御する。本実施形態では、所定の小風量範囲に属する風量以上の風量に調整されることで、循環気流を形成することができるため、吹出空気の風向が第2風向から第1風向に切り替えられても、循環気流を形成するために必要な風量が確保されることになる。したがって、吹出空気の風向が第1風向である場合には、循環気流を形成するための風量が不足するおそれを低減することができる。
これによって、循環気流が形成されないおそれを低減することができている。
(4−2)
本実施形態では、吹出空気が室内の天井に向かって吹き出されることで、循環気流が形成されている。このため、例えば、ユーザによる「風量」の設定よりも循環気流形成時の風量が大きくても、吹出空気が天井に向かって吹き出され、ユーザに向かって吹き出されないことで、室内ファン14の回転により生じる騒音をユーザに感じさせにくくすることができている。
また、上吹きモードに切り替わった後に風量が調整されることで、室内ファン14の回転により生じる騒音をユーザにさらに感じさせにくくすることができる。
(4−3)
本実施形態では、風量制御部62は、「風量」が風量自動に設定されている場合には、上下風向モードが上吹きモードに切り替えられると、室内温度及び設定温度に応じて風量H又は風量Mに対応する設定値を選択し、選択した設定値を風量値に決定する。本実施形態では、風量M以上の風量に調整されることで循環気流を形成することができるため、「風量」が風量自動に設定されていたとしても、循環気流が形成されないおそれを低減することができている。
(4−4)
本実施形態では、「風量」が風量固定に設定されている場合には、上下風向モードが上吹きモードであるときの風量値が必要設定値以上の設定値となるように、設定された所定風量に対応する設定値に補正値を加算して、風量値を決定する。このため、上下風向モードが上吹きモードであるときの風量が一定風量に固定されている場合と比較して、ユーザの所望する風量に準じた風量に調整することができている。
(4−5)
本実施形態では、風量制御部62は、「風量」が風量Lに設定されている場合にのみ、上下風向モードが上吹きモードに切り替わると、風量Lに対応する設定値に補正値を加算して、風量値を決定する。すなわち、ユーザからの「風量」に関する設定指示に応じた風量が所定の小風量範囲に入らないときには、当該風量に対応する設定値に補正値が加算されず、風量が大きくなるように調整されない。このため、ユーザの設定に応じた風量が循環気流を形成するために必要な風量以上の風量であるにもかかわらず、ユーザの所望する設定風量よりも大きい風量にならないようにすることができている。
(4−6)
本実施形態では、水平フラップ31とコアンダフラップ32とが共同して、吹出空気をコアンダフラップ32の外側面(下面)32aに沿ったコアンダ気流にし、室内の天井面へと誘導している。この空調室内機10では、水平フラップ31及びコアンダフラップ32を利用して、吹出空気を室内の天井に向かって吹き出させて、循環気流を形成することができている。
(4−7)
本実施形態では、冷房時に上吹きモードが実行されることで、コアンダ効果により障害物の少ない天井面に吹出空気を這わせることができるため、より遠くまで吹出空気を届けることができる。
また、暖房時に上吹きモードが実行されることで、吹出空気を天井面に向かって送ることができるため、天井近傍に溜まった暖気を攪拌して、室内の温度ムラを軽減することができる。さらに、本実施形態では、上吹きモード実行時には風量調整が行われるため、風量不足によって循環気流が形成できずに、室内の温度ムラが改善されないおそれを低減することができている。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、吹出空気の風向を循環気流が形成される風向にするために、水平フラップ31とコアンダフラップ32とが利用されている。しかしながら、吹出空気の風向を循環気流が形成される風向にすることができれば、空調室内機の構成はこれに限定されない。例えば、水平フラップ31だけで、吹出空気の風向を循環気流が形成される風向にすることができるのであれば、空調室内機10がコアンダフラップ32を備えていなくてもよい。
また、上記実施形態では、上吹きモード実行時の水平フラップ31の姿勢及びコアンダフラップ32の姿勢は、予め設定されている。これに代えて、水平フラップ31とコアンダフラップ32との成す角度が所定の開き角度以下の範囲内であれば、水平フラップ31の姿勢及びコアンダフラップ32の姿勢を変更可能であってもよい。これにより、空調室内機10が設置されている室内の形状や天井の障害物等に応じた循環気流を形成することができる。
さらに、上吹きモード実行時の水平フラップ31の姿勢及びコアンダフラップ32の姿勢が、運転モードに応じて異なっていてもよく、例えば、リモートコントローラ80により変更可能であってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、「風量」が風量Lに、或いは、風量自動に設定されている場合には、上下風向モードが上吹きモードに切り替わると、所定の小風量範囲を除くように風量が調整されている。また、「風量」が風量Lに設定されている場合には風量Lに対応する設定値に補正値が加算されて風量M以上の風量に調整されることで、また、「風量」が風量自動に設定されている場合には風量H又は風量Mのいずれかの風量に調整されることで、循環気流を形成するために必要な最低風量が確保されている。
ところで、循環気流を形成するための最低風量が確保されるように調整される風量は、予め設定されていなくてもよく、例えば、空調室内機10の設置条件等を考慮して、補正値や所定の風量値範囲の下限値を変更可能であってもよい。ただし、風量を上げることで、室内ファン14の回転により生じる騒音が増加したり、吹出空気が吹き付ける天井の汚れが助長されたりすることが懸念されるため、これらを考慮して補正値や所定の風量値範囲の下限値が設定されることが好ましい。
本発明は、吹出空気の風量を調整することで循環気流が形成されないおそれを低減することができる発明であり、空調室内機への適用が有効である。
10 空調室内機
11 本体ケーシング(ケーシング)
14 室内ファン(ファン)
15 吹出口
31 水平フラップ(フラップ/第1フラップ)
32 コアンダフラップ(フラップ/第2フラップ)
32a 外側面(下面)
61 風向制御部
62 風量制御部
特開2009−58220号公報

Claims (5)

  1. 吹出口(15)が形成されているケーシング(11)と、
    前記吹出口から吹き出される吹出空気の風量を変更可能なファン(14)と、
    前記吹出空気の上下方向の風向を変更可能なフラップ(31,32)と、
    決定した風量値に応じて前記ファンの回転数を制御することで、前記風量を調整する風量制御部(62)と、
    前記フラップの角度を制御することで前記風向を調整し、前記吹出空気が天井に向かう第1風向と前記吹出空気が下方に向かう第2風向とを切り替え可能な風向制御部(61)と、
    を備え、
    前記風量制御部は、前記風向が前記第2風向から前記第1風向に切り替わると、所定の小風量範囲を除くように前記風量値を決定する、
    空調室内機(10)。
  2. 前記風量制御部は、ユーザからの風量設定指示として風量自動設定指示を受け付けた場合には、室内の環境に応じて所定の風量値範囲内から前記風量値を決定し、
    前記第1風向であるときの前記所定の風量値範囲の下限値は、前記第2風向であるときの前記所定の風量値範囲の下限値よりも大きい、
    請求項1に記載の空調室内機。
  3. 前記風量制御部は、
    ユーザからの風量設定指示として所定風量設定指示を受け付けた場合には、前記所定風量設定指示に応じた設定値に前記風量値を決定し、
    前記第1風向である場合には、前記第2風向であるときの前記所定風量設定指示に応じた前記設定値に補正値を加算して、前記風量値を決定する、
    請求項1又は2に記載の空調室内機。
  4. 前記風量制御部は、前記所定風量設定指示に応じた前記設定値に前記風量値を決定すると前記所定の小風量範囲に入る場合に、前記設定値に前記補正値を加算する、
    請求項3に記載の空調室内機。
  5. 前記フラップは、
    前記吹出口近傍に配置される第1フラップ(31)と、
    前記第1フラップと共同して前記吹出空気を下面(32a)に沿ったコアンダ気流にし、室内の天井面へと誘導する第2フラップ(32)と、
    を有し、
    前記風向制御部は、前記第1フラップ及び前記第2フラップの角度を制御して、前記風向を前記第2風向から前記第1風向に切り替える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の空調室内機。
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