JP5406580B2 - ポジィテイブcプレートのセルロースアシレートカルバモイルフィルム及びその原料 - Google Patents
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Description
セルロースエステルフィルムのうち、画像表示装置等の光学用途として最も一般的に用いられているセルロースアセテートフィルムでは、主として溶液流延製膜法が採用されており、平面性の高い良好なフィルムが製造されている。
式中、nxは、横方向の屈折率;nyは、縦方向の屈折率;nzは、厚さ方向の屈折率であり;そして、dは、フィルムの厚さ(nm)で定義されている。
(式中、nxは、横方向の屈折率;nyは、縦方向の屈折率;そして、dは、フィルムの厚さ(nm))
ReとRthの絶対値が同じ程度のフィルムは二軸位相差を示し、二軸位相差フィルムとして光学素子において採用されている場合もある。前式のReの定義式から明らかな通り、Reを大きくすにはnx(横方向の屈折率)またはny(縦方向の屈折率)の何れかを大きくすれば良く、一般的には一軸(主には縦すなわちフィルムの長さ方向)に延伸することで達成できる。しかしながら、Rthの絶対値を大きくするには厚み方向に延伸する必要がありこれは容易ではなかった。
特許文献2では、総平均置換度が2.900〜2.965であり、グルコース単位の2位および3位の平均置換度の合計が1.97以上かつ組成分布半値幅が、置換度単位で0.07以下のセルロースアシレートを用いて、可塑剤を含まない条件下で測定したときの厚み方向のレタデーション値が、厚み80μmにおいて、−20nm〜+10nmであるセルロースエステルフィルムを開示している。(請求項1及び請求項10)しかしながら、負のRthとしてはその絶対値は不十分であった。
そして、さらには該脂肪族アシル基以外の置換基として芳香族カルバモイル基が例示されており、そして、該置換基と該脂肪族アシル基での合計置換度が1.50から2.99である位相差フィルムも開示されている。(請求項3)しかしながら、具体的な物質については一切開示がなく、またこのような置換度を有する物質の性状についても全く記載がない。そして特許文献4においては実施例は、セルロースペンタネート、セルロースペンタネートアセテート、セルロースヘキサネート、セルロースオクタネート、である。そしてそれらから得られたフィルムでRthが負の絶対値として大きな値を示すフィルムが得られることは何ら開示されていない。
式(2):0.05≦A≦2.0
式(3):0.05≦B≦2.95
(式中、Aはセルロースの水酸基を構成する水素原子に対する(Ar) 3 C−で表される基の置換度;Arは炭素数6〜20の芳香族基;Bはセルロースの水酸基を構成する水素原子に対する炭素数2〜6のアルカノイル基の置換度を表す。)によりその目的を達成することが開示されている。
特許文献3に記載されているの製造方法ではセルロースを溶解した後エーテル化して、更にエステル化をしており、トリチルアシルセルロースが開示されている。そして、トリチル置換度0.95、プロピオニル置換度1.85の6−トリチル−2,3−ジプロピオニルセルロースが厚み100μmでRthでー63を示すことが記載されている。(段落番号[0198])
しかしながら、その置換度の範囲に特異性があることは記載されておらず、Rthで−63よりも大きな負の絶対値を示す物質については一切開示されていない。
この特許文献6には、アシル基とカルバモイル基の混合エステルであるセルロースエステルが開示されており、カルバモイル基は好ましくは炭素数2〜24、更に好ましくは炭素数4〜22、特に好ましくは炭素数4〜19の脂肪族カルバモイル基であることが開示されている。しかしながら、これらセルロース誘導体での厚み方向のレタデーション値(Rth)の変化については、何ら示唆も開示もない。そしてフィルム厚み方向のリターデーション値Rthが70〜400nmの範囲であることが好ましいことが記載されている。そして、具体的なRthとしては118〜133のものが記載されている。(表5)
上記の通り、セルロース誘導体としての物質の固有物性である厚み方向のレタデーションが負の絶対値として大きなセルロース誘導体であるセルロースアセテートカルバメートについては何ら示唆も開示もなく、またそのような物質を用いポジィテイブCプレートについては一切記載がなかった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、厚み方向のレタデーション(Rth)が負の絶対値として大きな光学用フィルムを得ることであり、それに適するセルロースアシレートカルバモイルを得ることである。
ここで、
DSacyl:アシル基の置換度
DSpc:フェニルカルバモイル基の置換度
ところで、全置換度はアシル基及びフェニルカルバモイル基の置換度の和であるので、
Δn0=a+b×(DStotal−DSpc)+c×DSpc
ここで、
DStatal:全置換度
DSpc:フェニルカルバモイル基の置換度
この上記の(I)式及び(II)式における定数項と係数について、アシル基特には炭素数1から4のアシル基とフェニルカルバモイル基を用いた場合には、これらの定数項と係数は下記の通りに計算できることを見出した。
b: -0.0164
c: -0.0367
さらに、セルロース誘導体のレタデーション(Rth)は、近似的に次の式で表わされる。
Rth=Δn0×d×(−0.05) (IV)
d: フィルム材料の厚さ
したがって、アシル基とファニルカルバモイル基からなるセルロースアシレートファニルカルバモイルの場合にはアシル基とフェニルカルバモイル基の置換度より、所望するRthに適合するようにセルロースアシレートファニルカルバモイルを設計することができる。
nz: フィルム材料の長手方向の屈折率
nx: フィルム材料の幅方向の屈折率
ny: フィルム材料の厚さ方向の屈折率
発明者らは、式(1)及び式(2)の関係を見出し、アシル基及びフェニルカルバモイル基の置換度を制御することでセルロース誘導体の複屈折を制御できることを見出し、本発明を完成した。
式(I) (a+b×DStotal-d)/(b-c) < DSpc での
a:0.0550、b:-0.0164、c:-0.0367そしてd:-0.0050となるDstotal及びDSpcを定めれば良い。
そして式(2)で記載されているa,b,c,dの各数値を
a: 0.0550
b: -0.0164
c: -0.0367
d: -0.0150
となるようにすることにより、更にRthの負の絶対値を大きくすることができる。すなわち、上記の様にa,b,c,d,eの各数値を組み合わせることにより、Rthは−300nm以上 nm−25nm以下とすることが可能である。
a: 0.0550
b: -0.0164
c: -0.0367
d: -0.0250
となるようにa,b,c,d,eの各数値を組み合わせることによりRthは−250 nm以上―75 nm以下とすることができる。
出発原料とするセルロースアセテートについては一般的に入手できるセルロースアセテートであればよい。特に好適なものとしては総置換度が2.4〜2.7程度のセルロースアセテートであればよい。本発明においてはアシル置換度が1.0から2.7、より好ましくは1.2から2.6、特に好ましくは1.4から2.4のものが用いることができる。一般的にセルロースアセテートで置換度が0.6から1.4のものはセルロースモノアセテートとよばれており、このようなセルロースアセテートは水溶性を示すので、通常販売されているセルロースアセテートはセルロースジアセテートか、またはセルローストリアセテートである。セルロースジアセテートの場合は置換度は2.2から2.4のものが販売されている。本発明においてセルロースアセテートで置換度が2.2未満のものを使用する場合は、これらの置換度が2.2から2.4のセルロースジアセテートを加水分解すればよい。セルロースジアセテートはダイセル化学工業株式会社より酢酸綿として販売されている。また試薬として購入することもできる。
カラム:GMHx2(東ソー(株)製)
試料濃度:0.2 %(w/v)
流量:0.8ml/分
試料注入量:100 μl
標準試料:ポリメタクリル酸メチル(Mw=27,600)
測定温度:室温23℃、装置表示温度 29℃
検出装置:多角光散乱検出器(MALLS)(15検出器)
上記の通り総置換度が2.2未満のセルロースアセテートは一般的には市販されていない。このため、本発明においてこのようなセルロースアセテートを得るためには市販されている置換度は2.2から2.4のセルロースアセテートを加水分解すればよい。加水分解の方法としては水と親和性がありセルロースを溶解するような溶媒例えばジメチルスルフォオキシドと水の混合溶媒にセルロースアセテートを溶解し、触媒として酸ないしはヒドラジンなどを添加して加水分解(脱エステル化)反応を行なわせる。所望する置換度になった段階で過剰量の非溶媒を添加して沈殿物を得ることで低置換度のセルロースアセテートは得ることができる。尚置換度が1.4程度までの低置換度のセルロースアセテートであれば水を非溶媒として好適に用いることができる。置換度が1.4未満のセルロースモノアセテートの場合はアセトンなどの有機溶媒を非溶媒として用いることができる。
アセチルセルロース以外のアシル化セルロース例えば、プロピオン酸セルロース及び酪酸セルロースを得るためには、上記のセルロースアセテートの完全加水分解物(再生セルロース)を用いることでもよい。すなわちこれらのセルロースを12重量%以上の塩化リチウムを含むアミド類で 100℃以下で処理して溶解し、酸無水物、酸塩化物などで80℃以下でエステル化反応を行なうことでもよい。
本発明のセルロースアシレートカルバモイルは前記のセルロースアシレートをカルバモイル化することにより得られる。セルロースアシレートのカルバモイル化は前記のセルロースアシレートをピリジン、トリエチルアミン等の溶媒に溶解した状態でイソシアネート系化合物を反応させることにより得られる。前記塩基性溶媒はまた触媒としての作用も有している。これらの溶媒にはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒を加えることもできる。本発明の場合、カルバモイル化はセルロースアシレートに対して行なわれる。セルロースアシレートは再生セルロースを含むセルロースに比較して有機溶媒に対する溶解性が優れるためカルバモイル化が容易に行なえる特徴がある。
本発明のセルロースアシレートフェニルカルバモイルの具体的な製造方法としてはセルロースアシレートをピリジンに溶解しこの溶解液の中に所定量のイソシアン酸フェニルなどのイソシアネート系化合物を滴下して反応させることができる。反応時間としてはフェニルカルバモイル置換基の置換度にも依存するか2から10時間程度の反応で反応させることができる。反応物は例えばメチルアルコールなどのセルロースアシレートカルバモイルの貧溶媒を過剰量添加することにより沈殿させ、濾別することができる。沈殿物の回収はロ布、ガラスフィルターなどの既知のものを適宜使用することができる。好適にはガラスフィルターを用いて濾別することができる。濾過物は、真空乾燥などの公知の乾燥により乾燥して得られる。乾燥の程度は重量減少を測定して恒量なることを確認すればよい。
本発明のセルロースアシレートカルバモイルでの各置換基の置換度を求めるためには、最も簡便な方法として核磁気共鳴分析装置を用いることができる。即ち本発明のセルロースアシレートカルバモイルは1H−NMRを用いて各置換基別の置換度を測定することができる。具体的には、本発明のセルロースアシレートカルバモイルを重クロロホルムに適当量溶解した上でケミカルシフトを2ppm付近として、アシル基由来のメチル及びメチレンプロトンのシグナル強度を測定することにより求めることができる。またケミカルシフト3.4から5.5ppm付近にはグルコース残基由来(セルロース骨格由来)のメチルおよびメチン基プロトンシグナルを観測することができる。更にはケミカルシフトが6ppm付近(例えば6.6〜7.7ppm)にはフェニル基由来のプロトンシグナル強度を測定することが可能であり、これらの強度比からアシル置換度及びファニルカルバモイル置換度を測定することができる。
DS=162×AV×0.01/(60−42×AV×0.01)
上記式において、DSはアセチル置換度であり、AVは酢化度(%)である。なお、換算して得られる置換度の値は、前記のNMR測定値との間に若干の誤差が生じることが普通である。換算値とNMR測定値とが異なる場合は、NMR測定値を採用する。また、NMR測定の具体的方法によって値が相違する場合は、上記手塚の方法によるNMR測定値を採用する。
本発明のセルロースアシレートカルバモイルは、溶媒に溶解して溶液(ドープ)を調製してフィルムを製膜できる。溶媒としては、有機溶媒、例えば、ハロゲン化炭化水素類(塩化メチレンなど)が好適である。これらのハロゲン化炭化水素類に、ケトン類(アセトンなど)、アセチル類(酢酸メチルなど)などの他の有機溶媒を混合してもよい。最も好適な組合せはハロゲン化炭化水素とアルコール類との組合せが例示できる。
可塑剤としては、トリフェニルフォスフェート(TPP)、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート(TCP)などのリン酸アセチル系可塑剤、ジオクチルフタレート(DOP)などのフタル酸系可塑剤、O−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)およびクエン酸アセチルトリエチルなどのクエン酸系可塑剤などが含まれる。尚、本発明においてはレタデーション調整剤を含まなくてもRthを充分に低くすることができる。
本発明のフィルムを製造する方法および設備は、従来のセルローストリアセテートフイルム製造に供する溶液流延製膜方法と溶液流延製膜装置が使用できる。例えば、前記溶液を、支持体としての平滑なバンド上或いはドラム上に流延する。複数の前記溶液を、逐次流延あるいは共流延して二層以上のフィルムを製造してもよい。
本発明に従うセルロースアシレートカルバモイルは、厚み方向の光学的な等方性が高いとの特徴がある。光学的等方性としては、面内のレタデーション(Re)および厚さ方向のレタデーション(Rth)があるが、特に重要なのは、厚さ方向のレタデーション(Rth)の値が小さいことである。
Re=(nx−ny)×d
式中、nxは、横方向の屈折率であり;nyは、縦方向の屈折率であり;そして、dは、フィルムの厚さ(nm)である。面内のレタデーション(Re)が小さいほど、面内方向の光学的等方性が高い(光学異方性がない)ことを意味する。面内のレタデーション(Re)は、0乃至300nmであることが好ましく、この範囲内で目的に応じて自由に設定できる最も簡便な面内のレタデーション(Re)の調整方法は延伸することである。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
式中、nxは、横方向の屈折率;nyは、縦方向の屈折率;nzは、厚さ方向の屈折率であり;そして、dは、フィルムの厚さ(nm)である。[実施例]
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1〜6はセルロースアシレートカルバモイルのアシレート基がアセテートの場合である。出発原料としては置換度2.44、数平均分子量50,000の酢酸セルロースを用いた。この酢酸セルロースは、Aldrichから購入して用いた(カタログ番号419028-500G)。
本実施例、比較例で用いた置換度2.40未満の酢酸セルロースは、前記の置換度2.44の酢酸セルロースから加水分解する方法で調製した。すなわち、140gの酢酸セルロース(置換度2.44)をj2,000mlのジメチルスルフォキシド/水の混合溶媒(前者/後者の重量比9/1)に溶解した。表1に記載した所定量のヒドラジン一水和物を20mlのジメチルスルフォキシドで希釈し、攪拌下で前記の酢酸セルロース/ジメチルスルフォキシド/水溶液に滴下した。この反応混合物を23℃で24時間攪拌し、部分脱アシル化を行った。脱アシル化時間を調整することにより、置換度1.4から2.2の酢酸セルロースを得た。その後、反応混合物を20Lの水中に攪拌下で滴下し、沈殿物を得た。沈殿物は、ガラスフィルター(G3)で回収し、水洗し、60℃で恒量になるまで減圧乾燥した。この生成物を2,500mlの酢酸に溶解し、前記と同様に20Lの操作で沈殿化し、乾燥を行い、所定の置換度の酢酸セルロースを得た。得られた酢酸セルロースの置換度は、ASTM−D−817−91(セルロースアセテートなどの試験方法)で分析した。
これらの実施例、比較例においてはセルロースアシレートカルバモイルのアシレート基がプロピオニル基の場合である。出発原料としては酢酸セルロースを用いた。すなわち、前記実施例と同様に300gの酢酸セルロース(Aldrich、置換度2.44、数平均分子量50,000、カタログ番号419028-500G)を6,000mlの28%アンモニア水に懸濁し、23℃で1週間攪拌を行い、再生セルロースを得た。この再生セルロース1重量部を50重量部の純水に30分間浸漬したのち、グラスフィルターを用いて脱液し、10重量部のジメチルアセトアミドで3回洗浄、脱液した。この前処理を施したのち、脱液した再生セルロースを塩化リチウム濃度13重量%のジメチルアセトアミド溶液に加え、100℃で5時間加熱した。さらに室温で85重量部のジメチルアセトアミドを加え、均一なセルロース溶液を得た。
このセルロース溶液に60重量部のピリジン及び 120重量部の無水プロピオン酸を加え、60℃で5時間反応を行った。反応浴を2000重量部の純水に投入し、生成物の置換度3のプロピオン酸セルロースを得た。前記置換度3のプロピオン酸セルロース14gを表1に記載の所定量のヒドラジン一水和物を用いて実施例1〜6に記載の方法と同様に脱アシル化し、置換度2.4のプロピオン酸セルロースを得た。得られたプロピオン酸セルロースの置換度はNMR法で測定した。
これらの実施例、比較例においてはセルロースアシレートカルバモイルのアシレート基がブチリル基の場合である。出発原料としては酢酸セルロースを用いた。前記実施例7と同様の方法で酢酸セルロースを加水分解して再生セルロースを得た。その後、前置実施例7と同様の方法で均一なセルロース溶液を得た。このセルロース溶液に対して、前記実施例7と同様にして無水酪酸を用いてアシル化を行い、置換度3の酪酸セルロースを得た。この酪酸セルロースを前記実施例と同様に表1に記載のヒドラジン一水和物を加えて脱アシル化することで置換度が2.4の酪酸セルロースを得た。酢酸セルロースの置換度はNMR法で分析した。
上記の実施例比較例のセルロースアシレートに対して下記の方法でファニルカルバモイル化を行なった。70gのセルロースアシレートを、1,500mlのピリジンに溶解(または懸濁)した。表2に記載の所定量のイソシアン酸フェニルを滴下し、80℃で6時間フェニルカルバモイル化を行った。反応混合物は、40Lのメタノールに攪拌下で滴下し、沈殿物を得た。沈殿物はグラスフィルター(G3)で回収し、メタノールで洗浄し、60℃で恒量になるまで減圧乾燥し、実施例比較例の各種のアシル置換度及びフェニルカルバモイル置換度のフェニルカルバモイル化セルロ−スアシレートを得た。得られたセルロースアシルフェニルカルバモイルは重クロロホルムを溶媒とし1H-NMR分析を行い、アシル置換度及びフェニルカルバモイル置換度を算出した。
Claims (5)
- セルロースの水酸基の一部または全てをアシル基及びフェニルカルバモイル基で置換した誘導体であって、任意の総置換度(DStotal)におけるフェニルカルバモイル基置換度(DSpc)が次の範囲にあることを特徴とするセルロースアセテートフェニルカルバモイル。
(但し、DStotal>DSpc)
(a+b×DStotal−d)/(b−c)<DSpc (式1)
a: 0.0550
b:−0.0164
c:−0.0367
d:−0.0050 - アシル基がアセチル基、プロピオニル基、またはブチリル基の何れかである請求項1に記載のセルロースアシルファニルカルバモイル。
- 総置換度(DStotal)が2.8以上でかつ3.0以下である請求項1に記載のセルロースアシルフェニルカルバモイル。
- フェニルカルバモイル置換度が0.6以上でかつ2.0以下である請求項2に記載のセルロースアシルフェニルカルバモイル。
- 100μmのフィルムの厚み方向のレタデーションが‐30〜−160nmであるセルロースアシレートカルバモイルからなるポジィテイブCプレート。
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