JP5405880B2 - 固定子およびこれを用いた回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、磁極片のティース部に絶縁用ボビンを介して巻線が巻装された構成の固定子、およびこれを用いた回転電機に関する。
従来、固定子のティース部に絶縁用ボビンを介して巻線が巻装された回転電機において、例えば、各分割されたコアに絶縁体を介して巻線が巻き付けるとともに、その際、巻線間を繋ぐ複数の渡り線を、絶縁体に設けた渡り線収納溝に収納することで、電位差が大きい各相の渡り線同士の接触を防止するようにした構成のものが提案されている(例えば、下記の特許文献1等参照)。
また、他の従来技術では、分割コアに絶縁物を介して巻線を巻装するとともに、分割コア同士が連結する際に、各ティース部から引き出される渡り線を絶縁物に設けられた引出ピンに巻き付けることにより、電位差が大きい各相の渡り線同士の接触を防止し、また、その後、引出ピンに巻き付けられた各渡り線をハンダ付けにより固定子ターミナルと接続するようにした電動機の固定子が提案されている(例えば、下記の特許文献2等参照)。
特開2000−134844号公報 特開2002−209359号公報
しかし、特許文献1記載の従来技術の場合、各巻線間を繋ぐ複数の渡り線を渡り線収納溝に確実に入れても、引出線収納溝がティース延伸方向と平行な面となっているため、渡り線収納溝から渡り線が脱落する可能性がある。これにより、脱落した渡り線を再度、渡り線収納溝に入れる作業が増加してしまい、生産性を高めることが難しい。
また、特許文献2記載の従来技術の場合、渡り線を絶縁物に設けた引出ピンに巻き付けることで、電位差が大きい渡り線同士が接触することを防止しているが、各相から引き出された渡り線を結線する際に、引出ピンに巻き付けた各渡り線と固定子ターミナルとを接続するために時間がかかり、ライン作業を悪化させる。また、結線用の固定子ターミナルを追加しなくてはならないため、製品コストが高くなってしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、固定子の外周側に端末部収納溝を有する絶縁用ボビンを介して、固定子のティース部に巻線が巻き付けられる場合に、渡り線が端末部収納溝から脱落することを防止し、電位差が大きい渡り線同士の接触を無くすことができ、また、固定子ターミナルなど別部品を追加する必要が無くて安価に製作できる固定子、およびこれを用いた回転電機を提供することを目的とする。
本発明は、薄板を積層した積層鉄心からなる磁極片の複数個を備え、各磁極片はバックヨーク部とこのバックヨーク部から突出したティース部とを有する固定子であって、上記磁極片に嵌合される絶縁用ボビンを備え、この絶縁用ボビンを介して上記ティース部に巻線が巻装され、かつ、上記絶縁用ボビンには上記巻線の端末部分を収納する巻線端末部収納溝が設けられるとともに、上記巻線の端末部分を固定する巻線固定孔が形成され、また上記端末部収納溝には上記ティース部の突出側に向けて次第に傾斜したテーパ部が形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、絶縁用ボビンには巻線の端末部分を収納する巻線端末部収納溝が設けられるとともに、巻線の端末部分を固定する巻線固定孔が形成され、また端末部収納溝にはティース部の突出側に向けて次第に傾斜したテーパ部が形成されているので、磁極片間を結ぶ渡り線が端末部収納溝から脱落するのを有効に防止することができ、また巻線の端末部分の固定が容易となり、電位差が大きい渡り線同士の接触を無くすことができて品質に優れ、また、固定子ターミナルなど別部品を追加する必要が無いため、安価な固定子およびこれを用いた回転電機を提供することができる。
本発明の実施の形態1における回転電機において、固定子を構成するためのユニットコアの斜視図である。 同ユニットコアを組み合わせて構成された固定子の断面図である。 固定子断面における結線状態を示す結線図である。 固定子を構成する全てのユニットコアを直線状に並べて、結線の状態を模式的に表した結線略図である。 ユニットコアの各磁極片に嵌着される絶縁用ボビンを固定子の径方向外方側から見た場合の斜視図である。 同絶縁用ボビンを固定子の径方向内方から見た場合の斜視図である。 同絶縁用ボビンを図5の符号A方向から見た平面図である。 同絶縁用ボビンを図5の符号B方向から見た正面図である。 同絶縁用ボビンを図5の符号C方向から見た側面図である。 回転電機の固定子を形成する場合に使用される自動巻線機の概略構成図である。 3相交流の1相分(ここではV相)に対応するユニットコアの2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す説明図である。 3相交流の1相分(ここではU相)に対応するユニットコアの2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す説明図である。 各ユニットコア間を渡り線で接続する場合の変形例を示す説明図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における回転電機において、固定子を構成するためのユニットコアの斜視図、図2は同ユニットコアを組み合わせて構成された固定子の断面図、図3は固定子断面における結線状態を示す結線図、図4は固定子を構成する全てのユニットコアを直線状に並べて、結線の状態を模式的に表した結線略図である。なお、図4ではユニットコアは簡略化して表しティース部に巻かれる巻線や絶縁用ボビンは省略している。
この実施の形態1の回転電機の固定子1は、複数個(ここでは6個)のユニットコア2を備え、このユニットコア2は、回転出力軸方向(図2で紙面に直交する方向)に沿って薄板を複数枚積み重ねてカシメや溶接等により固定されてなる積層鉄心で構成された一対の磁極片3を備える。各磁極片3は、バックヨーク部31と、このバックヨーク部31から突出したティース部32とを有し、各バックヨーク部31には、固定子1の製造に際して後述の鉄心保持治具8にユニットコア2を取り付けるための取付穴34が形成され、また、互いに隣接するバックヨーク部31同士が薄肉33を介して折り曲げ可能に連結されている。
なお、ここでは磁極片3同士を連結する薄肉33は、バックヨーク部31の一部を薄肉にすることにより構成しているが、これに限らず、各磁極片3のバックヨーク部31同士を回転可能な連結部と揺動自在にヒンジ結合して折り曲げ可能に連結した構成、例えば、積層方向のカシメ用凹凸を利用して回動自在に成されている形状にすることも可能である。
また、各ユニットコア2のティース部32には、回転出力軸方向の前後から後述する一対の絶縁用ボビン7が嵌着され、この絶縁用ボビン7が嵌着されたユニットコア2の2個を1組として連続して巻線4が施されている。これによって、ユニットコア2の2個1組が、3相交流のそれぞれの相U,V,Wの内の1相分に対応している。
そして、この巻装された2個のユニットコア2同士が互いに円の中心Oを挟む点対称位置に対向配置されるとともに、ユニットコア2の2個1組を3組用いて周方向に沿って60度ずつ順次ずらせて円環状に配置され、こうして円環状に配置された各ユニットコア2のバックヨーク部31の突き合わせ端部同士が溶接や接着により一体結合されることにより、10極12ティースの3相DCブラシレスモータ用の固定子1が構成されている。
なお、図2ないし図4において、各ユニットコア2の各々の磁極片3に対して付された符号U,V,Wは3相交流のそれぞれの相に対応しており、Nは中性点である。また、各相U,V,Wに対する添え字は、それぞれのユニットコア2の各磁極片3に巻き付けられた各巻線4を区別するために示しており、U1とU1’の違いは、巻回方向が左右反対であることを示す。例えば、図3においてバックヨーク部31側から見てU1が左回り、U1’が右回りを示す。またU1とU2との違いは、U1がユニットコア2の1番に巻き付けられる巻線であり、U2がユニットコア2の2番に巻き付けられる巻線であることを示す。
この実施の形態1では、図4に示すように、同相内で連続して巻線4を実施する際、U,V,Wの各相のいずれについても、2個1組のユニットコア2を1単位として、その単位内で互いに連結された磁極片3間を結ぶ渡り線44や2つのユニットコア2の間を結ぶ渡り線41を経由して連続して巻線4を巻き付ければよいので、前述した特許文献2のように半田付け等による巻線端末部の接続回数を削減でき、安価な回転電機の固定子1を得ることができる。
図5は絶縁用ボビン7を固定子の径方向外方側から見た場合の斜視図、図6は絶縁用ボビン7を固定子の径方向内方から見た場合の斜視図、図7は絶縁用ボビンを図5の符号Aで示す方向から見た平面図、図8は絶縁用ボビンを図5の符号B方向から見た正面図、図9は絶縁用ボビンを図5の符号C方向から見た側面図である。
この絶縁用ボビン7は、各磁極片3のティース部32に嵌合されるティース嵌合部71と、バックヨーク部31に嵌合されるバックヨーク嵌合部72とを有する。
そして、ティース嵌合部71には、巻線4をティース部32に整列して巻き付けるための巻線整列溝74が形成され、また、ティース嵌合部71とバックヨーク嵌合部72との境界部分には、巻線4の巻き始め部分がそれ以降に巻かれる部分と干渉することを避けるために、その左右の位置に巻線4の巻始め部分を外側に逃すための巻始め線逃がし溝75が形成されている。さらに、バックヨーク嵌合部72には、その左右に各相の巻線4の巻き始め部分や巻き終わり部分、また前述の各渡り線41,44(以下、これらを総称して巻線端末部と称する)を収納するための巻線端末部収納溝76が形成され、さらにまた、巻線端末部収納溝76に収納された巻線端末部を保持するために紐や結束バンド等を差し込むための巻線固定孔77が形成されている。
そして、上記のバックヨーク嵌合部72に形成されている巻線端末部収納溝76は、図9に示されるように、磁極片3のティース部32の突出側に向けて次第に傾斜したテーパ部76aが形成されており、また、その巻線端末部収納溝76の底部76bは、渡り線のゆるみ抜け防止を図る上で巻線端末部の外径に略合致した円弧状に形成されている。
図10は上記構成の回転電機の固定子1を形成する場合に使用される自動巻線機の概略構成図である。
この自動巻線機は、ユニットコア2の固定用の鉄心保持治具8、およびフライヤ9を有する。ここに、鉄心保持治具8は、円盤状のもので、その周方向に沿って各磁極片3に形成された取付穴34に差し込まれる取付ピン81が設けられており、鉄心保持治具8の中心Oを中心として回転が可能である。また、フライヤ9は、ユニットコア2の各磁極片3のティース部32に巻線4を巻き付けるためのもので、その旋回軸91を中心として、旋回軸91の軸端に取り付けられたアーム部92が矢印θで示すように正逆転方向にそれぞれ旋回可能に設けられるとともに、整列巻きを行うために旋回動作と同期して旋回軸91が軸方向(符号Z方向)へスライドするように構成されている。そして、供給される巻線4は、フライヤ9のアーム部92の基端側からアーム部92の内部を通って先端部分まで繋がっている。
図11は3相交流の1相分(ここでは一例としてV相)に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続に巻線4を施した状態を示す説明図、図12は3相交流の残りの2相分(ここでは一例としてU相)に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続に巻線4を施した状態を示す説明図であり、各ティース部32に巻かれる巻線4の部分は省略している。なお、U相、W相の場合は、V相の場合と巻線4が施される方向、および巻き始め部分および巻き終わり部分の位置が逆になっている。また、図示の場合とは逆に図11をU相、W相、図12をV相とすることでも10極12ティースの回転電機を構成することができる。
次に、図10および図11を参照して固定子を形成するために、1相分(ここではV相)を構成する2個1組のユニットコア2の各ティース部32に巻線4を施す方法について説明する。なお、ここでの説明は、便宜上ユニットコアやその磁極片が区別できるように、これらに個々別々の符号を付す。
まず、2つのユニットコア2a,2bそれぞれについて、ティース部32が外側に位置するように薄肉部33を折り曲げて逆反らせて隣接する磁極片3a,3b間の距離を広くし、この状態で鉄心保持治具8の取付ピン81に各磁極片3a,3b,3c,3dのバックヨーク部31に形成された取付穴34を挿入するなどして固定する。その際、各ユニットコア2a,2bは、鉄心保持治具8の中心Oを挟む略点対称位置となるように配置する。そして、鉄心保持治具8を回転してまず一つの磁極片3aをフライヤ9の正面位置に移動させる。
次に、フライヤ9のアーム部92の先端から出ている巻線4の端末部分を鉄心保持治具8に設置している巻き始め線固定用ピン82等に固定した後、巻線4を巻始め線逃がし溝75に沿わせてから、フライヤ9を旋回(ここではバックヨーク部31側から見て右回り旋回)するとともに、これに同期して旋回軸91を軸方向(Z方向)に沿ってスライドさせながらこの磁極片3aのティース部32に巻線4を施す。
このように、巻線4の巻始め部分を予め巻始め線逃がし溝75に通すことで、巻線4の巻き始め部分をティース部32の外側に逃すことができるため、それ以降にティース部32に巻かれる部分と干渉することを避けることができ、巻線4に高い整列性を確保することができる。
また、この巻線作業の際に、一つのユニットコア2aを構成する一対の磁極片3a,3bの内、巻線4を施す作業を行っていない他方の磁極片3bが常にフライヤ9の旋回先端の回転面Qよりも外側(図10では符号P1で示す箇所)に位置するようにユニットコア2aの配置位置を設定して巻線作業を行う。このようにすれば、ユニットコア2a内の一方の磁極片3aに巻線4を施す際、これに連結された他方の磁極片3bにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができるので都合が良い。また、一つのユニットコア2aを構成する一対の磁極片3a,3bの内、巻線4を施す作業を行っていない他方の磁極片3bとは反対側の位置(図10では符号P2で示す箇所)でフライヤ9をZ方向にスライドさせる。これは、巻線4を長い距離移動させる必要がある場合でも、他方の磁極片3bにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができるので都合が良い。
次に、鉄心保持治具8を回転し、他方の磁極片3bをフライヤ9の正面位置(図10の磁極片3aが元あった位置)に移動させる。このとき、このユニットコア2aを構成する一方の磁極片3aに巻回した巻線4の巻き終わり部分を切断することなくこれを渡り線44として、絶縁用ボビン7の巻線端末部収納溝76のテーパ部76aに沿わせて収納して底部76bに着座させた後、他方の磁極片3bの絶縁用ボビン7の巻始め線逃がし溝75に沿わせ、続いて、この他方の磁極片3bのティース部32に対して一方の磁極片3aに巻いた方向とは逆方向(この例ではバックヨーク部31側から見て左回り)に巻線4を施す。
上記のように、ユニットコア3内の隣接する磁極片3a,3b間を結ぶ渡り線44を巻線端末部収納溝76のテーパ部76aに沿わせて収納して底部76bに着座させると、渡り線44の収納が容易となるとともに、収納後は渡り線44が巻線端末部収納溝76から不意に抜け落ちるのを防止することができ、電位差が高い他相の渡り線との接触を避けることができるので都合が良い。また、この他方の磁極片3bにおいても、巻線4の巻始め部分を巻始め線逃がし溝75に通すことで、巻線4の巻き始め部分をティース部32の外側に逃すことができるため、それ以降にティース部32に巻かれる部分と干渉することを避けることができ、巻線4に高い整列性を確保することができる。
さらにまた、この巻線作業の際に、巻線4を施す作業を行っていない一方の磁極片3aが常にフライヤ9の旋回先端の回転面Qよりも外側(図10では符号P2で示す箇所)に位置するようにユニットコア2aの配置位置を設定して巻線作業を行うことで、これに連結された一方の磁極片3aにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができる。また、一つのユニットコア2aを構成する一対の磁極片3a,3bの内、巻線4を施す作業を行っていない他方の磁極片3aとは反対側の位置(図10では符号P1で示す箇所)でフライヤ9をZ方向にスライドさせる。これは、巻線4を長い距離移動させる必要がある場合でも、他方の磁極片3aにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができるので都合が良い。
次に、鉄心保持治具8を回転し、磁極片3cをフライヤ9の正面位置(図10の磁極片3aが元あった位置)に移動させる。このとき、他方の磁極片3bに巻いた巻線4の巻き終わり部分を切断することなく、絶縁用ボビン7の巻線端末収納溝76のテーパ部76aに沿わせて収納して底部76bに着座させた後、他方のユニットコア2bに至るだけの所定長さ分を渡り線41として確保した後、他方のユニットコア2bを構成する一方の磁極片3cに対して、巻線4を巻始め線逃がし溝75に沿わせてから、磁極片3bと同じ方向(バックヨーク部31側から見て左回り)に巻線4を施す。
このように、この磁極片3cについても、巻線4の巻始め部分を巻始め線逃がし溝75に通すことで、巻線4の巻き始め部分をティース部32の外側に逃すことができるため、それ以降にティース部32に巻かれる部分と干渉することを避けることができ、巻線4に高い整列性を確保することができる。
また、この巻線作業の際に、巻線4を施す作業を行っていない他方の磁極片3dが常にフライヤ9の旋回先端の回転面Qよりも外側(図10では符号P3で示す箇所)に位置するようにユニットコア2bの配置位置を設定して巻線作業を行うことで、これに連結された他方の磁極片3dにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができる。また、一つのユニットコア2bを構成する一対の磁極片3c,3dの内、巻線4を施す作業を行っていない他方の磁極片3dとは反対側の位置(図10では符号P4で示す箇所)でフライヤ9をZ方向にスライドさせる。これは、巻線4を長い距離移動させる必要がある場合でも、他方の磁極片3dにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができるので都合が良い。
最後に、鉄心保持治具8を回転し、他方の磁極片3dをフライヤ9の正面位置(図10の磁極片3aが元あった位置)に移動させる。このとき、このユニットコア2bを構成する一方の磁極片3cに巻回した巻線4の巻き終わり部分44を切断することなく、絶縁用ボビン7の巻線端末部収納溝76のテーパ部76aに沿わせて収納して底部76bに着座させた後、これを渡り線44として、絶縁用ボビン7の巻線端末部収納溝76を通し、他方の磁極片3dの絶縁用ボビン7の巻始め線逃がし溝75に沿わせ、続いて、この他方の磁極片3dのティース部32に対して一方の磁極片3cに巻いた方向とは逆方向(この例ではバックヨーク部31側から見て左右回り)に巻線4を施す。
上記ように、ユニットコア3内の隣接する磁極片3c,3d間を結ぶ渡り線44を巻線端末部収納溝76のテーパ部76aに沿わせて収納して底部76bに着座させると、渡り線44の収納が容易になるとともに、収納後は渡り線44が巻線端末部収納溝76から不意に抜け落ちるのを防止することができ、電位差が高い他相の渡り線との接触を避けることができるので都合が良い。また、この他方の磁極片3dにおいても、巻線4の巻始め部分を巻始め線逃がし溝75に通すことで、巻線4の巻き始め部分をティース部32の外側に逃すことができるため、それ以降にティース部32に巻かれる部分と干渉することを避けることができ、巻線4に高い整列性を確保することができる。
さらにまた、その際、巻線4を施す作業を行っていない一方の磁極片3cが常にフライヤ9の旋回先端の回転面Qよりも外側(図10では符号P4で示す箇所)に位置するようにユニットコア2bの配置位置を設定して巻線作業を行うことで、これに連結された一方の磁極片3cにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができる。また、一つのユニットコア2bを構成する一対の磁極片3c,3dの内、巻線4を施す作業を行っていない他方の磁極片3cとは反対側の位置(図10では符号P3で示す箇所)でフライヤ9をZ方向にスライドさせる。これは、巻線を長い距離移動させる必要がある場合でも、他方の磁極片3cにフライヤ9が干渉することを確実に避けることができるので都合が良い。
こうして、2個1組のユニットコア2a,2bの各々の磁極片3a,3b,3c,3dのティース部32に巻線4を施した後、これらの各ユニットコア2a,2bを鉄心保持治具8から取り外し、図11に示すように、ティース部32を逆反り状態から両者が円弧状となるように元に戻すことで、V相に対応する2個1組のユニットコア2a,2bに対して連続して巻線4が施される。
以下、同様にしてU相およびW相に対応するユニットコア2の2個1組に対しても巻線4を施し、これらのユニットコア2の2個1組を3組用いて、これらの3組が図2に示したように周方向に沿って順次60度ずつずらせて配置して円環状にする。そして、溶接や接着等により各ユニットコア2の互いに隣接する端面同士を結合することで一体化する。続いて、図3、図4に示した結線状態となるように結線処理を行い、また、巻線端末部収納溝76に巻線端末部を収納し(図示せず)、紐や結束バンド等を巻線固定孔77に挿入して巻線端末部を固定する。これにより、10極12ティースの3相DCブラシレスモータ用の固定子が構成される。
このように、巻線4の最初の巻き始め部分や、最後の巻き終わり部分についても巻線端末部収納溝76のテーパ部76aに沿わせて収納して底部76bに着座させることにより、巻線端末部収納溝76から不意に抜け落ちるのを防止することができ、電位差が高い他相の巻き始め部分や、最後の巻き終わり部分との接触を避けることができるので都合がよい。
なお、先の図12に示した例では、2個1組の各ユニットコア2a,2b相互間を結ぶ渡り線41は、固定子1の外周に沿わせたようにしているが、全てのユニットコア2を円環状に結合する工程時に渡り線41が各ユニットコア2に干渉するのを避けることができる態様ならばどのように引き回すかについては特別な制約はなく、円環状に配置される各ユニットコア2の径方向の内方側に位置させたり、あるいは径方向の外方側に位置させることができる。
例えば、図13に示すように、渡り線41をユニットコア2の内径方向に配置させる場合には、全てのユニットコア2を円環状に結合する際、渡り線41が各ユニットコア2に干渉するのを避けることができ、かつ、渡り線41の長さをユニットコア2の外径方向に確保する場合に比べて短くできるので都合が良い。
以上のように、この実施の形態1の回転電機においては、例えば10極12ティースで直列スター結線を行う場合、図4に示したように、2つのユニットコア2の相互間を渡り線41を経由して切断することなく連続に巻き付けることで1相分の巻線4が得られるため、従来に比べて巻線端末部の接続回数を削減することができ、安価な回転電機の固定子を得ることができる。
また、絶縁用ボビン7の端末部収納溝76には、ティース部32側に向けて次第に傾斜したテーパ部76aを形成するとともに、巻線4の外径に略合致した形状の底部76bが形成されているため、渡り線41,44や中性点を端末部収納溝76に収納する際の作業性が良く、かつ、端末部収納溝76に渡り線41,44や中性点を収納して一旦着座させると、渡り線41,44や中性点が端末部収納溝76から脱落することを確実に防止することができ、生産性を高めることができる。また、電位差が大きい渡り線同士の接触を無くし、品質に優れた回転電機の固定子を提供することができる。さらに、固定子ターミナルなど別部品を追加する必要がないため、安価な回転電機の固定子を提供することができる。
また、絶縁用ボビン7に巻始め線逃がし溝75を設けたことで、巻線4の巻き始め部分とそれ以降に巻かれる部分との干渉を避けることができ、これを左右に設けたことで左回りおよび右回りの巻線4を施す場合のいずれにおいても、整列性の高い巻き付けを行うことができる。
さらに、絶縁用ボビン7には巻線4の端末部分を固定する巻線固定孔77を設けたので、巻線4の端末部分や中性点Nの固定がさらに容易となり、電位差が大きい各相間での接触を避けることができ、絶縁不良を抑制することができる。
なお、上記の実施の形態1では、ユニットコア2の2個1組に対して連続して巻線を施す場合について説明したが、本発明は、このような構成のものに限定されるものではなく、例えば、一対の磁極片3からなるユニットコア2に対して個々独立して巻線を施す場合や、磁極片3が個々に分離されている場合の各磁極片3に個別に巻線を施す場合、さらには、磁極片3の多数個が連続して円環状に形成されている構成の場合の各磁極片3に渡って連続して巻線を施す場合にも適用することができる。
1 固定子、2 ユニットコア、3 磁極片、31 バックヨーク部、
32 ティース部、4 巻線、41,44 渡り線、7 絶縁用ボビン、
75 巻始め線逃がし溝、76 巻線端末部収納溝、76a テーパ部、76b 底部、
77 巻線固定孔。

Claims (4)

  1. 薄板を積層した積層鉄心からなる磁極片の複数個を備え、各磁極片はバックヨーク部とこのバックヨーク部から突出したティース部とを有する固定子において、
    上記磁極片に嵌合される絶縁用ボビンを備え、この絶縁用ボビンを介して上記ティース部に巻線が巻装され、かつ、上記絶縁用ボビンには上記巻線の端末部分を収納する巻線端末部収納溝が設けられるとともに、上記巻線の端末部分を固定する巻線固定孔が形成され、また上記巻線端末部収納溝には上記ティース部の突出側に向けて次第に傾斜したテーパ部が形成されていることを特徴とする固定子。
  2. 上記巻線端末部収納溝は、その底部が上記巻線の端末部分の外径に略合致した円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の固定子。
  3. 上記絶縁用ボビンには、巻線の巻始め部分を上記ティース部への巻付位置よりも外側に位置させる巻始め線逃がし溝が上記ティース部の突出方向と直交する方向の左右位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固定子。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固定子を備えた回転電機であって、互いに隣接する一対の上記磁極片の上記バックヨーク部が回動可能な連結部を介して連結されたユニットコアを備え、このユニットコアの2個を1組として連続して上記巻線が施されるとともに、この2個1組の上記ユニットコアの3組が円環状に配置されていることを特徴とする回転電機。
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