JP2013211956A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】渡り線のたるみを防ぐことができる回転電機を提供する。
【解決手段】回転子と、互いに隣接し、円環状に配置された磁極片3を複数有する固定子1と、磁極片3と当該磁極片3に巻回される巻線4との間に設けられ、磁極片3と巻線4とを絶縁する絶縁用ボビン7とを備え、絶縁用ボビン7は、絶縁用ボビン7aと、絶縁用ボビン7bとを有し、絶縁用ボビン7aと絶縁用ボビン7bとで磁極片3が挟み込まれ、絶縁用ボビン7aは、磁極片3のバックヨーク部31側に、互いに異なる深さの巻線収納溝76が複数形成されており、巻線収納溝76は、磁極片3に巻回された巻線4同士をつなぐ渡り線41を保持したものである。
【選択図】図5
【解決手段】回転子と、互いに隣接し、円環状に配置された磁極片3を複数有する固定子1と、磁極片3と当該磁極片3に巻回される巻線4との間に設けられ、磁極片3と巻線4とを絶縁する絶縁用ボビン7とを備え、絶縁用ボビン7は、絶縁用ボビン7aと、絶縁用ボビン7bとを有し、絶縁用ボビン7aと絶縁用ボビン7bとで磁極片3が挟み込まれ、絶縁用ボビン7aは、磁極片3のバックヨーク部31側に、互いに異なる深さの巻線収納溝76が複数形成されており、巻線収納溝76は、磁極片3に巻回された巻線4同士をつなぐ渡り線41を保持したものである。
【選択図】図5
Description
本発明は、回転電機に関し、特に、渡り線のたるみを防ぎ、製品コストが安価となる回転電機に関する。
従来の回転電機において、固定子は、積層鉄心が使用されている。積層鉄心は、プレス等で打ち抜かれた薄板状の珪素鋼板が複数枚積層され、カシメや溶接等により固定されたものである。
積層鉄心は、積層方向に対し、上方向と下方向とからそれぞれ絶縁用ボビンを装着している。
そのため、積層鉄心は、絶縁用ボビンを装着した状態で巻線が施されたものとなっている。
このようなものにおいては、積層鉄心に対して、巻線が高密度に巻かれることにより、回転電機は、高効率のものとなり、大容量化が可能となり、小型化も可能となる。
積層鉄心は、積層方向に対し、上方向と下方向とからそれぞれ絶縁用ボビンを装着している。
そのため、積層鉄心は、絶縁用ボビンを装着した状態で巻線が施されたものとなっている。
このようなものにおいては、積層鉄心に対して、巻線が高密度に巻かれることにより、回転電機は、高効率のものとなり、大容量化が可能となり、小型化も可能となる。
そこで、固定子に巻線が高密度に巻かれるようにするため、作業性を向上させる技術として、固定子鉄心を複数個に分割した分割鉄心が使用されている。
具体的には、2つの連結された磁極片を1単位とするユニットコアが2個1組となっている。
まず、ユニットコアには、渡り線を介して連続した状態で巻かれる巻線が施され、巻線が施されたユニットコアが相毎に3組形成される。
次に、ユニットコアの3組が円環状に配置され、各相の巻線の渡り線や巻線端末部は、絶縁用ボビンの周方向に対して形成された巻線収納溝に収納される。
そして、巻線収納溝に収納された渡り線や巻線端末部は、絶縁用ボビンに設けられている巻線固定孔に挿入された後、紐や結束バンドで固定される(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、2つの連結された磁極片を1単位とするユニットコアが2個1組となっている。
まず、ユニットコアには、渡り線を介して連続した状態で巻かれる巻線が施され、巻線が施されたユニットコアが相毎に3組形成される。
次に、ユニットコアの3組が円環状に配置され、各相の巻線の渡り線や巻線端末部は、絶縁用ボビンの周方向に対して形成された巻線収納溝に収納される。
そして、巻線収納溝に収納された渡り線や巻線端末部は、絶縁用ボビンに設けられている巻線固定孔に挿入された後、紐や結束バンドで固定される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、従来の回転電機(特許文献1参照)においては、2個1組のユニットコアに対し、渡り線を介して連続した状態で巻線が実施されている。
そのため、ユニットコア3組を円環状に配置させる際、渡り線がユニットコアの構成要素である磁極片に干渉するのを避けるようにするため、渡り線は磁極片の内径側又は外径側に配置させなければならなかった。
その結果、渡り線が必要以上に長いものとなり、渡り線はたるんだ状態となってしまう問題点があった。
そのため、ユニットコア3組を円環状に配置させる際、渡り線がユニットコアの構成要素である磁極片に干渉するのを避けるようにするため、渡り線は磁極片の内径側又は外径側に配置させなければならなかった。
その結果、渡り線が必要以上に長いものとなり、渡り線はたるんだ状態となってしまう問題点があった。
また、絶縁用ボビンの巻線収納溝に渡り線や巻線端末部を収納させた後、そのままでは、たるんだ状態の渡り線同士が接触して絶縁不具合を起こす虞があるため、そのような渡り線を巻線収納溝内へ固定させておくための結束具として、例えば、紐や結束バンドが必要であった。
よって、渡り線を巻線収納溝へ固定させておくための結束具及びその作業工程が生じてしまうことにより、製品コストが高価となる問題点があった。
よって、渡り線を巻線収納溝へ固定させておくための結束具及びその作業工程が生じてしまうことにより、製品コストが高価となる問題点があった。
したがって、渡り線のたるみを防ぐことができず、製品コストが高価となってしまうという問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、渡り線のたるみを防ぐことができ、製品コストが安価となる回転電機を提供することを目的とするものである。
本発明の回転電機は、回転子と、互いに隣接し、円環状に配置された磁極片を複数有する固定子と、前記磁極片と当該磁極片に巻回される巻線との間に設けられ、前記磁極片と前記巻線とを絶縁する絶縁用ボビンとを備え、前記絶縁用ボビンは、第1絶縁用ボビンと、第2絶縁用ボビンとを有し、前記第1絶縁用ボビンと前記第2絶縁用ボビンとで前記磁極片が挟み込まれ、前記第1絶縁用ボビンは、前記磁極片のバックヨーク部側に、互いに異なる深さの溝が複数形成されており、前記溝は、前記磁極片に巻回された前記巻線同士をつなぐ渡り線を保持したものである。
本発明は、絶縁用ボビンに深さの異なる溝を複数設けることにより、渡り線のたるみを防ぐことができ、製品コストが安価となる回転電機を提供することができるという効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
実施の形態1.
実施の形態1においては、回転電機は、例えば、10極12ティースの3相DCブラシレスモータであって、固定子1を備えている。
固定子1は、磁極片3が2つ連結されてなるユニットコア2を複数個、例えば、6個備えている。
実施の形態1においては、回転電機は、例えば、10極12ティースの3相DCブラシレスモータであって、固定子1を備えている。
固定子1は、磁極片3が2つ連結されてなるユニットコア2を複数個、例えば、6個備えている。
まず、固定子1の概略について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における回転電機の固定子1の構成要素であるユニットコア2の斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1におけるユニットコア2の組み合わせにより構成された固定子1の断面図である。図3は、本発明の実施の形態1における固定子1断面の結線状態を示す結線図である。図4は、本発明の実施の形態1における固定子1の構成要素であるユニットコア2を全て直線上に並べ、結線の状態を模式的に表した結線略図である。
なお、図4においては、ユニットコア2は簡略化して表すものとし、例えば、ティースに巻かれる導体や絶縁用ボビンは省略するものとする。
図1は、本発明の実施の形態1における回転電機の固定子1の構成要素であるユニットコア2の斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1におけるユニットコア2の組み合わせにより構成された固定子1の断面図である。図3は、本発明の実施の形態1における固定子1断面の結線状態を示す結線図である。図4は、本発明の実施の形態1における固定子1の構成要素であるユニットコア2を全て直線上に並べ、結線の状態を模式的に表した結線略図である。
なお、図4においては、ユニットコア2は簡略化して表すものとし、例えば、ティースに巻かれる導体や絶縁用ボビンは省略するものとする。
図1に示すように、ユニットコア2は、図2で紙面に対して直交する方向である回転軸出力方向に沿って薄板を複数枚積み重ね、カシメや溶接等により固定されてなる積層鉄心で形成された一対の磁極片3を備えている。
磁極片3は、バックヨーク部31及びバックヨーク部31から突出したティース部32を有している。
磁極片3は、バックヨーク部31及びバックヨーク部31から突出したティース部32を有している。
バックヨーク部31は、固定子1の組み立て時、治工具で固定するためのアリ溝部34を有している。
お互いのバックヨーク部31は、隣接する磁極片3に、薄肉33を介して、折り曲げ可能に連結されている。すなわち、薄肉33は、磁極片3同士を連結するものであり、バックヨーク部31の一部を薄肉にして形成されているものである。
なお、薄肉33は、これに限定するものではない。例えば、磁極片3のバックヨーク部31同士を回転可能な連結部と摺動自在にヒンジ結合して折り曲げ可能に連結形成されていてもよい。
また、例えば、積層方向のカシメ用凹凸を利用することにより、回転自在に形成されてなる形状にしてもよい。
お互いのバックヨーク部31は、隣接する磁極片3に、薄肉33を介して、折り曲げ可能に連結されている。すなわち、薄肉33は、磁極片3同士を連結するものであり、バックヨーク部31の一部を薄肉にして形成されているものである。
なお、薄肉33は、これに限定するものではない。例えば、磁極片3のバックヨーク部31同士を回転可能な連結部と摺動自在にヒンジ結合して折り曲げ可能に連結形成されていてもよい。
また、例えば、積層方向のカシメ用凹凸を利用することにより、回転自在に形成されてなる形状にしてもよい。
ティース部32は、後述するように、回転出力軸方向の上側から絶縁用ボビン7aを装着させ、回転出力軸方向の下側から絶縁用ボビン7bを装着させる。
すなわち、ティース部32は、回転出力軸方向の上下から1対の絶縁用ボビン7を装着させる。
ティース部32には、後述するように、絶縁用ボビン7を装着した状態で、2つの磁極片3からなるユニットコア2を2つ用いたものを1組として、連続した銅線等からなる導線で形成される巻線4が施されている。すなわち、ティース部32には、巻線4が巻回されている。
これにより、ユニットコア2を2つ用いたものを1組として、ユニットコア2の1組は、3相交流のそれぞれの相U、V、及びWのうちの1相分が対応することになっている。
すなわち、ティース部32は、回転出力軸方向の上下から1対の絶縁用ボビン7を装着させる。
ティース部32には、後述するように、絶縁用ボビン7を装着した状態で、2つの磁極片3からなるユニットコア2を2つ用いたものを1組として、連続した銅線等からなる導線で形成される巻線4が施されている。すなわち、ティース部32には、巻線4が巻回されている。
これにより、ユニットコア2を2つ用いたものを1組として、ユニットコア2の1組は、3相交流のそれぞれの相U、V、及びWのうちの1相分が対応することになっている。
そして、巻回された2個のユニットコア2同士が互いに固定子1の円の中心O(図示せず)を挟む点対称の位置に対向配置される。
そのとき、ユニットコア2の2個を1組としたものを3組用いて周方向に沿って60度ずつ順次ずらして円環状に配置させる。
これにより、円環状に配置された各ユニットコア2のバックヨーク部31の突合わせ端部同士は、溶接や接着等により、一体的に結合される。
その結果、10極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が形成される。
そのとき、ユニットコア2の2個を1組としたものを3組用いて周方向に沿って60度ずつ順次ずらして円環状に配置させる。
これにより、円環状に配置された各ユニットコア2のバックヨーク部31の突合わせ端部同士は、溶接や接着等により、一体的に結合される。
その結果、10極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が形成される。
なお、図2〜図4において、各ユニットコア2の各々の磁極片3に対して付記された符号U、V、及びWは、3相交流のそれぞれの相に対応しており、Nは中性点を意味するものとする。
また、各U、V、及びWに対する添え字は、各ユニットコア2の各磁極片3に巻回された各巻線4を区別するための記号とし、U1と、U’1との相違点は、巻回方向が左右反対であることを意味するものとする。
例えば、図3において、バックヨーク部31側からみると、U1は右回りに巻線4が巻回されていることを意味し、バックヨーク部31側からみると、U’1は左回りに巻線4が巻回されていることを意味するものとする。
また、U1と、U2との相違点は、U1がユニットコア2の1番目に巻回される巻線4を意味し、U2がユニットコア2の2番目に巻回される巻線4を意味するものとする。
なお、U、V、及びWに対する他の符号や添え字についても同様とする。
また、各U、V、及びWに対する添え字は、各ユニットコア2の各磁極片3に巻回された各巻線4を区別するための記号とし、U1と、U’1との相違点は、巻回方向が左右反対であることを意味するものとする。
例えば、図3において、バックヨーク部31側からみると、U1は右回りに巻線4が巻回されていることを意味し、バックヨーク部31側からみると、U’1は左回りに巻線4が巻回されていることを意味するものとする。
また、U1と、U2との相違点は、U1がユニットコア2の1番目に巻回される巻線4を意味し、U2がユニットコア2の2番目に巻回される巻線4を意味するものとする。
なお、U、V、及びWに対する他の符号や添え字についても同様とする。
次に、絶縁用ボビン7について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1における磁極片3に嵌着される絶縁用ボビン7を固定子1の径方向から見た場合の斜視図である。図6は、本発明の実施の形態1における絶縁用ボビン7を図5の符号A1方向及び符号A2方向の何れか一方から見た場合の平面図である。図7は、本発明の実施の形態1における絶縁用ボビン7の図5の符号B1方向及び符号B2方向の何れか一方から見た場合の正面図である。図8は、本発明の実施の形態1における絶縁用ボビン7の図5の符号C1方向及び符号C2方向の何れか一方から見た場合の側面図である。
図5は、本発明の実施の形態1における磁極片3に嵌着される絶縁用ボビン7を固定子1の径方向から見た場合の斜視図である。図6は、本発明の実施の形態1における絶縁用ボビン7を図5の符号A1方向及び符号A2方向の何れか一方から見た場合の平面図である。図7は、本発明の実施の形態1における絶縁用ボビン7の図5の符号B1方向及び符号B2方向の何れか一方から見た場合の正面図である。図8は、本発明の実施の形態1における絶縁用ボビン7の図5の符号C1方向及び符号C2方向の何れか一方から見た場合の側面図である。
絶縁用ボビン7は、図5、図7(a)の絶縁用ボビン7aの符号B1方向から見た正面図、及び図7(b)の絶縁用ボビン7bの符号B2方向から見た正面図に示すように、絶縁用ボビン7a及び絶縁用ボビン7bからなり、各磁極片3のティース部32に嵌合されるティース嵌合部71と、バックヨーク部31に嵌合されるバックヨーク嵌合部72とを有している。
図6(a)の絶縁用ボビン7aのA1方向から見た平面図、図6(b)の絶縁用ボビン7bのA2方向から見た平面図、図8(a)の絶縁用ボビン7aの側面図、及び図8(b)の絶縁用ボビン7bの側面図に示すように、絶縁用ボビン7a及び絶縁用ボビン7bは、互いに異なる形状であるものの、U相、V相、及びW相毎の違いはなく、各相で共通した構造となっている。
ティース嵌合部71と、バックヨーク嵌合部72との境界部分には、巻線4の巻き始め部分が、それ以降に巻かれる部分と干渉することを避けるために、その左右の位置に巻線4の巻始め部分を外側に逃がすための巻始め線逃がし溝75が形成されている。
バックヨーク嵌合部72には、後述するように、その左右に各相の巻線4の巻始め部分である巻始め線42や巻き終わり部分(以下、これらを総称して巻線端末部と称する)、各渡り線41を収納するために、巻線収納溝76が形成されている。
次に、絶縁用ボビン7aに形成される溝について説明する。
絶縁用ボビン7aには、図5に示すA1側に、ティース嵌合部71上に、巻線整列溝74が形成されている。
絶縁用ボビン7aには、図5に示すA1側に、ティース嵌合部71上に、巻線整列溝74が形成されている。
また、絶縁用ボビン7aには、図5、図6(a)の絶縁用ボビン7aのA1方向から見た平面図に示すように、ティース嵌合部71を中心として、左右対称の位置に、ティース側溝45及びティース外側溝46が形成されている。
ティース側溝45は、ティース外側溝46よりもティース嵌合部71に近い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
ティース外側溝46は、ティース側溝45よりもティース嵌合部71から遠い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
ティース側溝45は、ティース外側溝46よりもティース嵌合部71に近い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
ティース外側溝46は、ティース側溝45よりもティース嵌合部71から遠い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
また、絶縁用ボビン7aには、図5、図6(a)の絶縁用ボビン7aのA1方向から見た平面図、図8(a)の絶縁用ボビン7aの側面図に示すように、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cが形成されている。
巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、いずれも固定子1の周方向に沿って形成される溝である。
巻線収納溝76aは、巻線収納溝76b及び巻線収納溝76cと比較して、最もティース嵌合部71に近い側に形成されている。
巻線収納溝76bは、巻線収納溝76aよりもティース嵌合部71から遠く、かつ、巻線収納溝76cよりもティース嵌合部71に近い側に形成されている。
巻線収納溝76cは、巻線収納溝76a及び巻線収納溝76bと比較して、最もティース嵌合部71から遠い側に形成されている。
すなわち、巻線収納溝76aと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76bと固定子1の円の中心Oとの距離及び巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離よりも短い状態となっている。
巻線収納溝76bと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76aと固定子1の円の中心Oとの距離よりも長く、巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離よりも短い状態となっている。
巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76bと固定子1の円の中心Oとの距離及び巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離よりも長い状態となっている。
巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、いずれも固定子1の周方向に沿って形成される溝である。
巻線収納溝76aは、巻線収納溝76b及び巻線収納溝76cと比較して、最もティース嵌合部71に近い側に形成されている。
巻線収納溝76bは、巻線収納溝76aよりもティース嵌合部71から遠く、かつ、巻線収納溝76cよりもティース嵌合部71に近い側に形成されている。
巻線収納溝76cは、巻線収納溝76a及び巻線収納溝76bと比較して、最もティース嵌合部71から遠い側に形成されている。
すなわち、巻線収納溝76aと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76bと固定子1の円の中心Oとの距離及び巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離よりも短い状態となっている。
巻線収納溝76bと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76aと固定子1の円の中心Oとの距離よりも長く、巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離よりも短い状態となっている。
巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76bと固定子1の円の中心Oとの距離及び巻線収納溝76cと固定子1の円の中心Oとの距離よりも長い状態となっている。
巻線収納溝76bは、絶縁用ボビン7aのなかでは、最も深く形成された溝である。
巻線収納溝76cは、絶縁用ボビン7aのなかでは、2番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76aは、絶縁用ボビン7aのなかでは、3番目の深さで形成された溝である。
また、巻線収納溝76cと、磁極片3の積層方向上で対向する位置には、巻線収納溝76fが形成されており、巻線収納溝76aや、後述する巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eよりも浅い溝となっている。
なお、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、ティース外側溝46と互いに交差している。
また、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、ティース側溝45の長手方向上で溝が終わっている。つまり、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、ティース側溝45の長手方向上には形成されていない。
また、巻線収納溝76cは、ユニットコア2の外径よりも大きい位置に形成されている。
巻線収納溝76cは、絶縁用ボビン7aのなかでは、2番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76aは、絶縁用ボビン7aのなかでは、3番目の深さで形成された溝である。
また、巻線収納溝76cと、磁極片3の積層方向上で対向する位置には、巻線収納溝76fが形成されており、巻線収納溝76aや、後述する巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eよりも浅い溝となっている。
なお、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、ティース外側溝46と互いに交差している。
また、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、ティース側溝45の長手方向上で溝が終わっている。つまり、巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、及び巻線収納溝76cは、ティース側溝45の長手方向上には形成されていない。
また、巻線収納溝76cは、ユニットコア2の外径よりも大きい位置に形成されている。
次に、絶縁用ボビン7bに形成される溝について説明する。
絶縁用ボビン7bには、図5に示すA2側に、ティース嵌合部71上に、巻線整列溝74が形成されている。
絶縁用ボビン7bには、図5に示すA2側に、ティース嵌合部71上に、巻線整列溝74が形成されている。
また、絶縁用ボビン7bには、図5、図6(b)の絶縁用ボビン7bのA2方向から見た平面図に示すように、ティース嵌合部71を中心として、左右対称の位置に、ティース側溝45及びティース外側溝46が形成されている。
ティース側溝45は、ティース外側溝46よりもティース嵌合部71に近い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
ティース外側溝46は、ティース側溝45よりもティース嵌合部71から遠い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
ティース側溝45は、ティース外側溝46よりもティース嵌合部71に近い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
ティース外側溝46は、ティース側溝45よりもティース嵌合部71から遠い位置に形成され、固定子1の径方向に沿った方向が長手方向となる溝である。
また、絶縁用ボビン7bには、図5、図6(b)の絶縁用ボビン7bのA2方向から見た平面図、図8(b)の絶縁用ボビン7bの側面図に示すように、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eが形成されている。
巻線収納溝76dは、巻線収納溝76eと比較して、最もティース嵌合部71に近い側に形成されている。
巻線収納溝76eは、巻線収納溝76dと比較して、最もティース嵌合部71から遠い側に形成されている。
すなわち、巻線収納溝76dと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76eと固定子1の円の中心Oとの距離よりも短い状態となっている。
巻線収納溝76dは、巻線収納溝76eと比較して、最もティース嵌合部71に近い側に形成されている。
巻線収納溝76eは、巻線収納溝76dと比較して、最もティース嵌合部71から遠い側に形成されている。
すなわち、巻線収納溝76dと固定子1の円の中心Oとの距離は、巻線収納溝76eと固定子1の円の中心Oとの距離よりも短い状態となっている。
巻線収納溝76dは、絶縁用ボビン7bのなかでは、最も浅く形成された溝である。
巻線収納溝76eは、絶縁用ボビン7bのなかでは、最も深く形成された溝である。
なお、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ティース外側溝46と互いに交差している。
また、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ティース側溝45の長手方向上で溝が終わっている。つまり、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ティース側溝45の長手方向上には形成されていない。
また、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ユニットコア2の外径よりも小さい位置に形成されている。
巻線収納溝76eは、絶縁用ボビン7bのなかでは、最も深く形成された溝である。
なお、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ティース外側溝46と互いに交差している。
また、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ティース側溝45の長手方向上で溝が終わっている。つまり、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ティース側溝45の長手方向上には形成されていない。
また、巻線収納溝76d及び巻線収納溝76eは、ユニットコア2の外径よりも小さい位置に形成されている。
なお、絶縁用ボビン7a及び絶縁用ボビン7bに形成される巻線収納溝76a、76b、76c、76d、及び76eを総称していうときは、巻線収納溝76と称することとする。
また、ここでは、巻線収納溝76a〜76eの深さと溝の数の一例を示しただけであり、これに限定するものではない。
要するに、互いに深さの異なる巻線収納溝76a〜76eであればよい。これにより、渡り線41を巻線収納溝76に収納した際、後述するように、巻始め線42と巻き終わり部分とが絶縁用ボビン7上でクロスするのを防ぐことができる。
それにより、電位差のある高い他相の渡り線41部分や同相の巻始め線42と巻き終わり部分との接触を避けることができ、品質安定化を図ることができる。
なお、絶縁用ボビン7aは、本発明における第1絶縁用ボビンに相当する。
また、絶縁用ボビン7bは、本発明における第2絶縁用ボビンに相当する。
また、ここでは、巻線収納溝76a〜76eの深さと溝の数の一例を示しただけであり、これに限定するものではない。
要するに、互いに深さの異なる巻線収納溝76a〜76eであればよい。これにより、渡り線41を巻線収納溝76に収納した際、後述するように、巻始め線42と巻き終わり部分とが絶縁用ボビン7上でクロスするのを防ぐことができる。
それにより、電位差のある高い他相の渡り線41部分や同相の巻始め線42と巻き終わり部分との接触を避けることができ、品質安定化を図ることができる。
なお、絶縁用ボビン7aは、本発明における第1絶縁用ボビンに相当する。
また、絶縁用ボビン7bは、本発明における第2絶縁用ボビンに相当する。
次に、各相に対応するように、各相におけるユニットコア2を、ユニットコア2の2個1組で実現する構成について説明する。
図9は、本発明の実施の形態1における3相交流のU相分に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図10は、本発明の実施の形態1における3相交流のV相分に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図11は、本発明の実施の形態1における3相交流のW相分に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。
なお、図9〜図11において、各ティース部32に巻かれる巻線4については省略する。
また、例えば、V相の場合、U相及びW相の場合と比較して、巻線4が巻回される方向は逆となっており、巻線4の巻始め部分及び巻き終わり部分の位置が逆となっている。
また、U相、V相、及びW相の巻線4が巻回される方向と、巻始め部分と巻き終わり部分とを逆にしてもよい。
このような場合であっても、10極12ティースの回転電機を形成することができる。
図9は、本発明の実施の形態1における3相交流のU相分に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図10は、本発明の実施の形態1における3相交流のV相分に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図11は、本発明の実施の形態1における3相交流のW相分に対応するユニットコア2の2個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。
なお、図9〜図11において、各ティース部32に巻かれる巻線4については省略する。
また、例えば、V相の場合、U相及びW相の場合と比較して、巻線4が巻回される方向は逆となっており、巻線4の巻始め部分及び巻き終わり部分の位置が逆となっている。
また、U相、V相、及びW相の巻線4が巻回される方向と、巻始め部分と巻き終わり部分とを逆にしてもよい。
このような場合であっても、10極12ティースの回転電機を形成することができる。
各相を構成する2個1組のユニットコア2の各ティース部32の絶縁用ボビン7に巻回される巻線4と、渡り線41と、渡り線44(後述する)との配置関係について、絶縁用ボビン7にある各種溝を用いることで巻線4が形成される手順とからめて説明する。
まず、U相分に対応する巻線4の形成手順について説明する。
U相分に対応する巻線4は、ユニットコア2の2個1組に対して巻回されることで形成される。
まず、巻始め線42は、一方のユニットコア2のU1側の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4が右回りに巻回される。
次に、U1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてU1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、U’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通される。
次に、左側のティース側溝45を通された渡り線44は、U’1のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U’1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてU’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、他方のユニットコア2のU’2の巻線収納溝76aに通される。
次に、巻線収納溝76aに通された渡り線44は、磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通される。
次に、左側のティース側溝45に通された渡り線44は、U’2のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U’2の巻き終わり部分は切断されずに渡り線44としてU’2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、U2の磁極片3のバックヨーク部31から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、U相分に対応する巻線4が形成される。
U相分に対応する巻線4は、ユニットコア2の2個1組に対して巻回されることで形成される。
まず、巻始め線42は、一方のユニットコア2のU1側の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4が右回りに巻回される。
次に、U1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてU1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、U’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通される。
次に、左側のティース側溝45を通された渡り線44は、U’1のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U’1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてU’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、他方のユニットコア2のU’2の巻線収納溝76aに通される。
次に、巻線収納溝76aに通された渡り線44は、磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通される。
次に、左側のティース側溝45に通された渡り線44は、U’2のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U’2の巻き終わり部分は切断されずに渡り線44としてU’2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、U2の磁極片3のバックヨーク部31から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、U相分に対応する巻線4が形成される。
次に、V相分に対応する巻線4の形成手順について説明する。
V相分に対応する巻線4は、ユニットコア2の2個1組に対して巻回されることで形成される。
まず、巻始め線42は、一方のユニットコア2のV’1側の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4が左回りに巻回される。
次に、V’1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてV1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76bに通された後、V1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45を通された渡り線44は、V1のバックヨーク部31側から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、V1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてV1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76cに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、他方のユニットコア2のV2の巻線収納溝76cに通される。
次に、巻線収納溝76cに通された渡り線44は、磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45に通された渡り線44は、V2のバックヨーク部31側から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、V2の巻き終わり部分は切断されずに渡り線44としてV2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、V’2の磁極片3のバックヨーク部31から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、V相分に対応する巻線4が形成される。
V相分に対応する巻線4は、ユニットコア2の2個1組に対して巻回されることで形成される。
まず、巻始め線42は、一方のユニットコア2のV’1側の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4が左回りに巻回される。
次に、V’1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてV1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76bに通された後、V1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45を通された渡り線44は、V1のバックヨーク部31側から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、V1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7a側から、渡り線44としてV1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76cに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、他方のユニットコア2のV2の巻線収納溝76cに通される。
次に、巻線収納溝76cに通された渡り線44は、磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45に通された渡り線44は、V2のバックヨーク部31側から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、V2の巻き終わり部分は切断されずに渡り線44としてV2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76aに通された後、V’2の磁極片3のバックヨーク部31から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、V相分に対応する巻線4が形成される。
次に、W相分に対応する巻線4の形成手順について説明する。
W相分に対応する巻線4は、ユニットコア2の2個1組に対して巻回されることで形成される。
まず、巻始め線42は、一方のユニットコア2のW1側の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4が右回りに巻回される。
次に、W1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線44としてW1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76eに通された後、W’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45を通された渡り線44は、W’1のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W’1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線44としてW’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76dに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、他方のユニットコア2のW’2の巻線収納溝76eに通される。
次に、巻線収納溝76eに通された渡り線44は、磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45に通された渡り線44は、W’2のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W’2の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線44としてW2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76dに通された後、W2の磁極片3のバックヨーク部31から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、W相分に対応する巻線4が形成される。
W相分に対応する巻線4は、ユニットコア2の2個1組に対して巻回されることで形成される。
まず、巻始め線42は、一方のユニットコア2のW1側の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4が右回りに巻回される。
次に、W1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線44としてW1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76eに通された後、W’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45を通された渡り線44は、W’1のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W’1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線44としてW’1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76dに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、他方のユニットコア2のW’2の巻線収納溝76eに通される。
次に、巻線収納溝76eに通された渡り線44は、磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通される。
次に、右側のティース側溝45に通された渡り線44は、W’2のバックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W’2の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線44としてW2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線44は、巻線収納溝76dに通された後、W2の磁極片3のバックヨーク部31から見て右回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、W相分に対応する巻線4が形成される。
次に、上記で説明した2個1組のユニットコア2を用いた固定子1について説明する。
図12は、本発明の実施の形態1におけるユニットコア2を組み合わせて3相交流を形成させる固定子1を示す図である。
上記で説明したユニットコア2の2個1組は、相毎に周方向に沿って順次60度ずつずらせて円環状に配置される。
このとき、V相のユニットコア2の2個1組を基準として、U相のユニットコア2の2個1組を上から、W相のユニットコア2の2個1組を下から、それぞれ挿入するように円環状に配置される。
図12は、本発明の実施の形態1におけるユニットコア2を組み合わせて3相交流を形成させる固定子1を示す図である。
上記で説明したユニットコア2の2個1組は、相毎に周方向に沿って順次60度ずつずらせて円環状に配置される。
このとき、V相のユニットコア2の2個1組を基準として、U相のユニットコア2の2個1組を上から、W相のユニットコア2の2個1組を下から、それぞれ挿入するように円環状に配置される。
ここで、U相のユニットコア2の磁極片3に装着された絶縁用ボビン7bは、ユニットコア2の外径よりも小さい。よって、V相の渡り線41は、U相のユニットコア2の磁極片3に装着された絶縁用ボビン7と干渉しない。
また、V相の渡り線41は、ユニットコア2の外径よりも大きい位置で配置される。よって、V相の渡り線41は、ユニットコア2と干渉しない。
すなわち、V相の渡り線41は、U相のユニットコア2の磁極片3に装着された絶縁用ボビン7やユニットコア2と干渉しない。
また、V相の渡り線41は、ユニットコア2の外径よりも大きい位置で配置される。よって、V相の渡り線41は、ユニットコア2と干渉しない。
すなわち、V相の渡り線41は、U相のユニットコア2の磁極片3に装着された絶縁用ボビン7やユニットコア2と干渉しない。
また、W相の渡り線41は、ユニットコア2の下側である絶縁用ボビン7b側に配置されている。
よって、W層の渡り線41は、他相のユニットコア2や絶縁用ボビン7と干渉しない。
すなわち、W相の渡り線41は、U相のユニットコア2及びV相のユニットコア2と干渉せず、U相の絶縁用ボビン7及びV相の絶縁用ボビン7とも干渉しない。
よって、W層の渡り線41は、他相のユニットコア2や絶縁用ボビン7と干渉しない。
すなわち、W相の渡り線41は、U相のユニットコア2及びV相のユニットコア2と干渉せず、U相の絶縁用ボビン7及びV相の絶縁用ボビン7とも干渉しない。
このときの各相の渡り線41について説明する。
U相の渡り線41は、V相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76a及びW相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76aに挿入される。
V相の渡り線41は、U相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76f及びW相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76cに挿入される。
W相の渡り線41は、U相の絶縁用ボビン7bの巻線収納溝76e及びV相の絶縁用ボビン7bの巻線収納溝76eに挿入される。
U相の渡り線41は、V相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76a及びW相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76aに挿入される。
V相の渡り線41は、U相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76f及びW相の絶縁用ボビン7aの巻線収納溝76cに挿入される。
W相の渡り線41は、U相の絶縁用ボビン7bの巻線収納溝76e及びV相の絶縁用ボビン7bの巻線収納溝76eに挿入される。
そして、溶接や接着等により、各ユニットコア2の互いに隣接する端面同士が結合され、一体化される。
これにより、10極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が組み立てられる。
これにより、10極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が組み立てられる。
このように、互いに深さの異なる溝を絶縁用ボビン7に複数設けることにより、固定子1を円環状に形成する際、渡り線41にはたるみが発生しない。
そのため、絶縁用ボビン7から渡り線41がはみでることがない。
また、絶縁用ボビン7に複数設けられた互いに深さの異なる溝により、はみ出し防止用の紐や結束バンドといった結束具が不要となる。
それにより、そういった作業工程に必要な工数を低減することができるため、コストを抑制することができる。すなわち、低コストとすることができる。
なお、U相、V相、及びW相の渡り線41、44の配置は上記に限定するものではなく、互いに接触しなければよいものである。
また、固定子1を組み立てる際、U相とW相とが入れ替わってもよい。すなわち、このとき、V相のユニットコア2の2個1組を基準として、W相のユニットコア2の2個1組を上から、U相のユニットコア2の2個1組を下から、それぞれ挿入するように円環状に配置させてもよい。
そのため、絶縁用ボビン7から渡り線41がはみでることがない。
また、絶縁用ボビン7に複数設けられた互いに深さの異なる溝により、はみ出し防止用の紐や結束バンドといった結束具が不要となる。
それにより、そういった作業工程に必要な工数を低減することができるため、コストを抑制することができる。すなわち、低コストとすることができる。
なお、U相、V相、及びW相の渡り線41、44の配置は上記に限定するものではなく、互いに接触しなければよいものである。
また、固定子1を組み立てる際、U相とW相とが入れ替わってもよい。すなわち、このとき、V相のユニットコア2の2個1組を基準として、W相のユニットコア2の2個1組を上から、U相のユニットコア2の2個1組を下から、それぞれ挿入するように円環状に配置させてもよい。
以上のように、本実施の形態1においては、回転電機は、回転子と、互いに隣接し、円環状に配置された磁極片3を複数有する固定子1と、磁極片3と当該磁極片3に巻回される巻線4との間に設けられ、磁極片3と巻線4とを絶縁する絶縁用ボビン7とを備え、絶縁用ボビン7は、絶縁用ボビン7aと、絶縁用ボビン7bとを有し、絶縁用ボビン7aと絶縁用ボビン7bとで磁極片3が挟み込まれ、絶縁用ボビン7aは、磁極片3のバックヨーク部31側に、互いに異なる深さの巻線収納溝76が複数形成されており、巻線収納溝76は、磁極片3に巻回された巻線4同士をつなぐ渡り線41を保持したことにより、渡り線のたるみを防ぐことができ、製品コストが安価となる回転電機を提供することができる。
実施の形態2.
実施の形態1との相違点は、ユニットコア2同士を凸部35で係合させる点である。
なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
また、同一の機能や構成についての説明は省略する。
実施の形態1との相違点は、ユニットコア2同士を凸部35で係合させる点である。
なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
また、同一の機能や構成についての説明は省略する。
図13は、本発明の実施の形態2における回転電機の固定子1の構成要素である第1ユニットコア2a及び第2ユニットコア2bから形成されるユニットコア2の斜視図である。図14は、本発明の実施の形態2におけるユニットコア2の組み合わせにより構成された固定子の断面図である。
なお、図14においては、各ユニットコア2に装着される絶縁用ボビン7やティース部32に巻回される巻線4を省略するものとする。
なお、図14においては、各ユニットコア2に装着される絶縁用ボビン7やティース部32に巻回される巻線4を省略するものとする。
図13に示すように、ユニットコア2の一方の端面には、第1凹部36及び第2凹部37が形成され、ユニットコア2のもう一方の端面には、凸部35が形成されている。
互いに隣接するユニットコア2において、凸部35と、第1凹部36及び第2凹部37とが嵌め合わされることにより、端面同士が一体的に結合されるのである。
具体的には、ユニットコア2は、珪素鋼板が所定の枚数積層された第1ユニットコア2a及び珪素鋼板が所定の枚数積層された第2ユニットコア2bを備え、第2ユニットコア2bを第1ユニットコア2aで挟み込むことにより形成される。
図15は、本発明の実施の形態2における第1ユニットコア2a及び第2ユニットコア2bの突合わせ端面に形成された第1凹部36、第2凹部37及び凸部35の形状を示す斜視図である。
図15(a)は、第1ユニットコア2aを示す図であり、図15(b)は、第2ユニットコア2bを示す図である。
互いに隣接するユニットコア2において、凸部35と、第1凹部36及び第2凹部37とが嵌め合わされることにより、端面同士が一体的に結合されるのである。
具体的には、ユニットコア2は、珪素鋼板が所定の枚数積層された第1ユニットコア2a及び珪素鋼板が所定の枚数積層された第2ユニットコア2bを備え、第2ユニットコア2bを第1ユニットコア2aで挟み込むことにより形成される。
図15は、本発明の実施の形態2における第1ユニットコア2a及び第2ユニットコア2bの突合わせ端面に形成された第1凹部36、第2凹部37及び凸部35の形状を示す斜視図である。
図15(a)は、第1ユニットコア2aを示す図であり、図15(b)は、第2ユニットコア2bを示す図である。
第1ユニットコア2aは、一方の端面には、凸部35を形成しており、もう一方の端面には、第1凹部36を形成している。
凸部35の根元幅をL1とし、第1凹部36の根元幅をL2としたとき、L1とL2との関係は、例えば、L1/L2=0.9程度で形成される。
このため、隣り合うユニットコア2において、凸部35と第1凹部36とを係合させた場合、所定の隙間が空いた状態となるため、隣接するユニットコアにおいて、一方のユニットコア2を、他方のユニットコア2に挿入することは容易に可能となっている。
凸部35の根元幅をL1とし、第1凹部36の根元幅をL2としたとき、L1とL2との関係は、例えば、L1/L2=0.9程度で形成される。
このため、隣り合うユニットコア2において、凸部35と第1凹部36とを係合させた場合、所定の隙間が空いた状態となるため、隣接するユニットコアにおいて、一方のユニットコア2を、他方のユニットコア2に挿入することは容易に可能となっている。
第2ユニットコア2bは、一方の端面には、凸部35を形成しており、もう一方の端面には、第2凹部37を形成している。
凸部35の根元幅をL1とし、第2凹部37の根元幅をL3としたとき、L3はL2より狭い状態で形成される。
このため、隣り合うユニットコア2において、凸部35と第2凹部37とを係合させる場合、容易に挿入可能とはならないため、圧入等により挿入可能となるものである。
凸部35の根元幅をL1とし、第2凹部37の根元幅をL3としたとき、L3はL2より狭い状態で形成される。
このため、隣り合うユニットコア2において、凸部35と第2凹部37とを係合させる場合、容易に挿入可能とはならないため、圧入等により挿入可能となるものである。
上記で説明したように、各ユニットコア2は、第2ユニットコア2bを第1ユニットコア2aで挟み込むことにより形成されているため、後述する図16に示すように2段階で凸部35の係合度合いが変わる。
図16は、本発明の実施の形態2におけるユニットコア2の端面同士を突合わせてユニットコア2相互間を一体的に結合するときの状態を模式的に示す図である。
図16(a)は、一方のユニットコア2を、他方のユニットコア2に挿入し始めた図である。図16(b)は、図16(a)のA−A線上の断面図である。図16(c)は、一夫のユニットコア2を、他方のユニットコア2に挿入した図である。図16(d)は、図16(c)のB−B線上の断面図である。図16(e)は、図16(c)のC−C線上の断面図である。
図16は、本発明の実施の形態2におけるユニットコア2の端面同士を突合わせてユニットコア2相互間を一体的に結合するときの状態を模式的に示す図である。
図16(a)は、一方のユニットコア2を、他方のユニットコア2に挿入し始めた図である。図16(b)は、図16(a)のA−A線上の断面図である。図16(c)は、一夫のユニットコア2を、他方のユニットコア2に挿入した図である。図16(d)は、図16(c)のB−B線上の断面図である。図16(e)は、図16(c)のC−C線上の断面図である。
図16(b)に示すように、凸部35は、第1凹部36に挿入されると、所定の隙間がい空いた状態で中に案内されて位置が決まる。
次に、その位置から、凸部35側のユニットコア2が圧入されると、図16(b)に示すように、強固にユニットコア2同士が一体的に結合される。
例えば、図16(d)に示すように、B−B線上では、凸部35と、第1凹部36との間で所定の隙間があるものの、図16(e)に示すように、C−C線上では、凸部35と、第2凹部37との間は、強固に固定される。
なお、凸部35、第1凹部36、及び第2凹部37の位置関係はこれに限定するものではなく、例えば、左右が逆であってもよい。
次に、その位置から、凸部35側のユニットコア2が圧入されると、図16(b)に示すように、強固にユニットコア2同士が一体的に結合される。
例えば、図16(d)に示すように、B−B線上では、凸部35と、第1凹部36との間で所定の隙間があるものの、図16(e)に示すように、C−C線上では、凸部35と、第2凹部37との間は、強固に固定される。
なお、凸部35、第1凹部36、及び第2凹部37の位置関係はこれに限定するものではなく、例えば、左右が逆であってもよい。
このようにして、ユニットコア2の端面を積層方向から圧入することにより、凸部35と第2凹部37との嵌め合いにより、隣接するユニットコア2の端面同士を一体的に結合することができる。
そのため、隣接するユニットコア2の端面同士を結合するための溶接や接着が不要となる。
それにより、ユニットコア2の熱変形等の影響を除去できるため、内径精度を確保することができると共に、ユニットコア2の端面同士を確実に固着することができる。
したがって、信頼性が高く、安価な回転電機の固定子1を製作することができる。
そのため、隣接するユニットコア2の端面同士を結合するための溶接や接着が不要となる。
それにより、ユニットコア2の熱変形等の影響を除去できるため、内径精度を確保することができると共に、ユニットコア2の端面同士を確実に固着することができる。
したがって、信頼性が高く、安価な回転電機の固定子1を製作することができる。
以上のように、本実施の形態2において、回転電機は、磁極片3を2つ隣接して固定してユニットコア2を構成し、ユニットコア2は、第1ユニットコア2aと、第2ユニットコア2bとを有し、第2ユニットコア2bを、第1ユニットコア2aで挟み込んだ位置に設けて積層されて形成されたものであり、第1ユニットコア2aは、磁極片3のバックヨーク部31側の一方の端面に、凸部35を設け、凸部35が設けられた磁極片3と隣接する磁極片3のバックヨーク部31側の一方の端面に、第1凹部36を設け、第2ユニットコア2bは、磁極片3のバックヨーク部31側の一方の端面に、凸部35を設け、凸部35が設けられた磁極片3と隣接する磁極片3のバックヨーク部31側の一方の端面に、第2凹部37を設け、第1凹部36は、第2凹部37よりも大きく形成され、ユニットコア2同士は、凸部35と、第1凹部36及び第2凹部37とが嵌め合わせられることにより係合されるので、信頼性が高く、安価なものとすることができる。
実施の形態3.
実施の形態1、2との相違点は、絶縁用ボビン7aにのみ、各種溝が形成されている点である。
なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1、2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
また、実施の形態1、2と同一の機能や構成についての説明は省略する。
実施の形態1、2との相違点は、絶縁用ボビン7aにのみ、各種溝が形成されている点である。
なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1、2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
また、実施の形態1、2と同一の機能や構成についての説明は省略する。
実施の形態3においては、回転電機は、例えば、8極12ティースの3相DCブラシレスモータであって、固定子1を備えている。
図17は、本発明の実施の形態3における回転電機の固定子1の構成要素である磁極片3の斜視図である。図18は、本発明の実施の形態3における磁極片3の組み合わせにより構成された固定子1の断面図である。図19は、本発明の実施の形態3における固定子1断面の結線状態を示す結線図である。図20は、本発明の実施の形態3における固定子1の構成要素である磁極片3を全て直線上に並べ、結線の状態を模式的に表した結線略図である。
なお、図20において、磁極片3は簡略化して表すものとし、ティース部32に巻回される導線や絶縁用ボビン7は省略する。
図17は、本発明の実施の形態3における回転電機の固定子1の構成要素である磁極片3の斜視図である。図18は、本発明の実施の形態3における磁極片3の組み合わせにより構成された固定子1の断面図である。図19は、本発明の実施の形態3における固定子1断面の結線状態を示す結線図である。図20は、本発明の実施の形態3における固定子1の構成要素である磁極片3を全て直線上に並べ、結線の状態を模式的に表した結線略図である。
なお、図20において、磁極片3は簡略化して表すものとし、ティース部32に巻回される導線や絶縁用ボビン7は省略する。
各磁極片3のティース部32には、回転出力軸方向の前後から一対の絶縁用ボビン7が装着され、絶縁用ボビン7が装着された磁極片3を4個集めたものを一つの集合単位として1組とし、連続した導線、例えば、銅線等からなる巻線4が巻回される。
これによって、磁極片3の4個1組が3相交流のそれぞれの相、例えば、U相、V相、及びW相のうちの1相分に対応することとなる。
そして、巻線4が巻回された4個の磁極片3同士が互いに固定子1の円の中心O(図示せず)に対して、120度ずつ均等に対向配置させると共に、磁極片3の4個1組を3組用いることにより、周方向に沿って30度ずつ順にずらせて円環状に配置させる。
このようにして、円環状に配置された各磁極片3のバックヨーク部31側の両端面に形成される凸部35と、第1凹部36及び第2凹部37とを嵌め合わせることにより、端面同士が一体的に結合され、8極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が組み立てられる。
なお、図18〜図20において、各磁極片3に対して付記された符号U、V、及びWは3相交流のそれぞれの相に対応しており、Nは中性点である。
また、U1、U2、U3及びU4の相違点は次の通りである。
U1が4個1組となった磁極片3の1番目に巻回される巻線を意味するものである。
U2が4個1組となった磁極片3の2番目に巻回される巻線を意味するものである。
U3が4個1組となった磁極片3の3番目に巻回される巻線を意味するものである。
U4が4個1組となった磁極片3の4番目に巻回される巻線を意味するものである。
他の相についても同様とする。
これによって、磁極片3の4個1組が3相交流のそれぞれの相、例えば、U相、V相、及びW相のうちの1相分に対応することとなる。
そして、巻線4が巻回された4個の磁極片3同士が互いに固定子1の円の中心O(図示せず)に対して、120度ずつ均等に対向配置させると共に、磁極片3の4個1組を3組用いることにより、周方向に沿って30度ずつ順にずらせて円環状に配置させる。
このようにして、円環状に配置された各磁極片3のバックヨーク部31側の両端面に形成される凸部35と、第1凹部36及び第2凹部37とを嵌め合わせることにより、端面同士が一体的に結合され、8極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が組み立てられる。
なお、図18〜図20において、各磁極片3に対して付記された符号U、V、及びWは3相交流のそれぞれの相に対応しており、Nは中性点である。
また、U1、U2、U3及びU4の相違点は次の通りである。
U1が4個1組となった磁極片3の1番目に巻回される巻線を意味するものである。
U2が4個1組となった磁極片3の2番目に巻回される巻線を意味するものである。
U3が4個1組となった磁極片3の3番目に巻回される巻線を意味するものである。
U4が4個1組となった磁極片3の4番目に巻回される巻線を意味するものである。
他の相についても同様とする。
次に、絶縁用ボビン7について説明する。
図21は、本発明の実施の形態3における磁極片3に嵌着される絶縁用ボビン7を固定子1の径方向から見た場合の斜視図である。図22は、本発明の実施の形態3における絶縁用ボビン7を図5の符号A1方向及び符号A2方向の何れか一方から見た場合の平面図である。図23は、本発明の実施の形態3における絶縁用ボビン7の図5の符号B1方向及び符号B2方向の何れか一方から見た場合の正面図である。図24は、本発明の実施の形態3における絶縁用ボビン7の図5の符号C1方向及び符号C2方向の何れか一方から見た場合の側面図である。
図21は、本発明の実施の形態3における磁極片3に嵌着される絶縁用ボビン7を固定子1の径方向から見た場合の斜視図である。図22は、本発明の実施の形態3における絶縁用ボビン7を図5の符号A1方向及び符号A2方向の何れか一方から見た場合の平面図である。図23は、本発明の実施の形態3における絶縁用ボビン7の図5の符号B1方向及び符号B2方向の何れか一方から見た場合の正面図である。図24は、本発明の実施の形態3における絶縁用ボビン7の図5の符号C1方向及び符号C2方向の何れか一方から見た場合の側面図である。
絶縁用ボビン7は、図21に示すように、絶縁用ボビン7a及び絶縁用ボビン7bから形成されている。
絶縁用ボビン7bには各種溝は形成されず、絶縁用ボビン7aに各種溝が形成されている。
具体的には、絶縁用ボビン7aには、図21、図22、及び図24に示すように、巻始め線逃がし溝75、巻線整列溝74、ティース側溝45、ティース外側溝46、巻線収納溝76h、巻線収納溝76i、巻線収納溝76j、巻線収納溝76k、及び巻線収納溝76lが形成されている。
このうち、巻始め線逃がし溝75、巻線整列溝74、ティース側溝45、及びティース外側溝46については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
また、巻線収納溝76h、巻線収納溝76i、巻線収納溝76j、及び巻線収納溝76kについては、位置構成が、実施の形態1で説明した巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、巻線収納溝76c、巻線収納溝76fと同様であり、深さが異なる。
また、巻線収納溝76lは、実施の形態1では存在しなかった溝である。
そこで、巻線収納溝76h、巻線収納溝76i、巻線収納溝76j、及び巻線収納溝76kについては、深さについて説明し、巻線収納溝76lについては、位置構成と深さについて説明する。
絶縁用ボビン7bには各種溝は形成されず、絶縁用ボビン7aに各種溝が形成されている。
具体的には、絶縁用ボビン7aには、図21、図22、及び図24に示すように、巻始め線逃がし溝75、巻線整列溝74、ティース側溝45、ティース外側溝46、巻線収納溝76h、巻線収納溝76i、巻線収納溝76j、巻線収納溝76k、及び巻線収納溝76lが形成されている。
このうち、巻始め線逃がし溝75、巻線整列溝74、ティース側溝45、及びティース外側溝46については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
また、巻線収納溝76h、巻線収納溝76i、巻線収納溝76j、及び巻線収納溝76kについては、位置構成が、実施の形態1で説明した巻線収納溝76a、巻線収納溝76b、巻線収納溝76c、巻線収納溝76fと同様であり、深さが異なる。
また、巻線収納溝76lは、実施の形態1では存在しなかった溝である。
そこで、巻線収納溝76h、巻線収納溝76i、巻線収納溝76j、及び巻線収納溝76kについては、深さについて説明し、巻線収納溝76lについては、位置構成と深さについて説明する。
巻線収納溝76jは、絶縁用ボビン7aのなかでは、最も深く形成された溝である。
巻線収納溝76jは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76iは、絶縁用ボビン7aのなかでは、2番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76iは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76hは、絶縁用ボビン7aのなかでは、3番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76hは、磁極片3の外径より小さい位置とする。
巻線収納溝76kは、絶縁用ボビン7aのなかでは、4番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76kは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76lは、巻線収納溝76iと、磁極片3の積層方向上で対向する位置に形成され、巻線収納溝76kと同じ深さの溝となっている。
巻線収納溝76lは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76jは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76iは、絶縁用ボビン7aのなかでは、2番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76iは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76hは、絶縁用ボビン7aのなかでは、3番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76hは、磁極片3の外径より小さい位置とする。
巻線収納溝76kは、絶縁用ボビン7aのなかでは、4番目の深さで形成された溝である。
巻線収納溝76kは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
巻線収納溝76lは、巻線収納溝76iと、磁極片3の積層方向上で対向する位置に形成され、巻線収納溝76kと同じ深さの溝となっている。
巻線収納溝76lは、磁極片3の外径より大きい位置とする。
図25は、本発明の実施の形態3における3相交流のU相分に対応する磁極片3の4個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図26は、本発明の実施の形態3における3相交流のV相分に対応する磁極片3の4個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図27は、本発明の実施の形態3における3相交流のW相分に対応する磁極片3の4個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図28は、本発明の実施の形態3における磁極片3を組み合わせて3相交流を形成させる固定子1を示す図である。
U相分に対応する巻線4の形成手順について説明する。
まず、巻始め線42は、1つ目の磁極片3(U1)のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、U1の巻線4が形成される。
次に、U1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41としてU1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76hに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U2の磁極片3の巻線収納溝76hに通される。
次に、巻線収納溝76hに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることでU2の巻線4が形成される。
次に、U2の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41としてU2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76hに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U3の磁極片3の巻線収納溝76hに通される。
次に、巻線収納溝76hに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U3の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41としてU3の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76hに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U4の磁極片3の巻線収納溝76hに通される。
次に、巻線収納溝76hに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、U相分に対応する巻線4が形成される。
まず、巻始め線42は、1つ目の磁極片3(U1)のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、U1の巻線4が形成される。
次に、U1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41としてU1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76hに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U2の磁極片3の巻線収納溝76hに通される。
次に、巻線収納溝76hに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることでU2の巻線4が形成される。
次に、U2の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41としてU2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76hに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U3の磁極片3の巻線収納溝76hに通される。
次に、巻線収納溝76hに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U3の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41としてU3の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76hに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U4の磁極片3の巻線収納溝76hに通される。
次に、巻線収納溝76hに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
このようにして、U相分に対応する巻線4が形成される。
V相分についてはU相分に対応する巻線4と同様に巻回されるが、渡り線41が収納される位置がU相とは異なる。
具体的には、V相の場合、巻線収納溝76iに渡り線が収納される。
具体的には、V相の場合、巻線収納溝76iに渡り線が収納される。
W相分についてはU相分に対応する巻線4と同様に巻回されるが、渡り線41が収納される位置がU相とは異なる。
具体的には、W相の場合、巻線収納溝76jに渡り線が収納される。
具体的には、W相の場合、巻線収納溝76jに渡り線が収納される。
これらの磁極片3の4個1組を3組用いることにより、これらの3組が図28に示すように、周方向に沿って順次30度ずつずらせて配置された円環状となる。
このとき、W相の磁極片3の4個1組を基準として、V相、U相の順に上から挿入するように円環状の形状を形成する。
このようにすることで、4個1組の磁極片3を組み合わせる際、渡り線41が磁極片3や絶縁用ボビン7に干渉することがない。
なお、渡り線41が巻線収納溝76に収納される位置はこの例に限るものではない。
このとき、W相の磁極片3の4個1組を基準として、V相、U相の順に上から挿入するように円環状の形状を形成する。
このようにすることで、4個1組の磁極片3を組み合わせる際、渡り線41が磁極片3や絶縁用ボビン7に干渉することがない。
なお、渡り線41が巻線収納溝76に収納される位置はこの例に限るものではない。
上記のようにすることで、8極12ティースの3相DCブラシレスモータの固定子1が組み立てられる。
このように、互いに異なる深さの溝を絶縁用ボビン7に形成し、それらの溝に渡り線41を収納させることで、固定子1を円環状に形成する際、渡り線41のたるみが発生しない。よって、絶縁用ボビン7より渡り線41がはみ出ることがなく、また、はみ出し防止用の紐や結束バンドといった結束具が不要となり、工数低減によりコストが安くなる。
このように、互いに異なる深さの溝を絶縁用ボビン7に形成し、それらの溝に渡り線41を収納させることで、固定子1を円環状に形成する際、渡り線41のたるみが発生しない。よって、絶縁用ボビン7より渡り線41がはみ出ることがなく、また、はみ出し防止用の紐や結束バンドといった結束具が不要となり、工数低減によりコストが安くなる。
以上のように、本実施の形態3において、回転電機は、回転子と、互いに隣接し、円環状に配置された磁極片3を複数有する固定子1と、磁極片3と当該磁極片3に巻回される巻線4との間に設けられ、磁極片3と巻線4とを絶縁する絶縁用ボビン7とを備え、絶縁用ボビン7は、絶縁用ボビン7aと、絶縁用ボビン7bとを有し、絶縁用ボビン7aと絶縁用ボビン7bとで磁極片3が挟み込まれ、絶縁用ボビン7aは、磁極片3のバックヨーク部31側の一方に、互いに異なる深さの巻線収納溝76が複数形成されており、磁極片3のバックヨーク部31側の他方に、深さの同じ巻線収納溝76が複数形成されており、巻線収納溝76は、磁極片3に巻回された巻線4同士をつなぐ渡り線41を保持したことにより、絶縁用ボビン7より渡り線41がはみ出ることがなく、また、はみ出し防止用の紐や結束バンドといった結束具が不要となり、工数低減によりコストが安くなる。
実施の形態4.
実施の形態1〜3との相違点は、絶縁用ボビン7aに形成される溝が異なる点である。
なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態1〜3と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
また、実施の形態1〜3と同一の機能や構成については説明を省略する。
実施の形態1〜3との相違点は、絶縁用ボビン7aに形成される溝が異なる点である。
なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態1〜3と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
また、実施の形態1〜3と同一の機能や構成については説明を省略する。
図29は、本発明の実施の形態4における回転電機の固定子1を構成する磁極片3に装着される絶縁用ボビン7の平面図である。図30は、本発明の実施の形態4における回転電機の固定子1を構成する磁極片3に装着される絶縁用ボビン7の正面図である。図31は、本発明の実施の形態4における回転電機の固定子1を構成する磁極片3に装着される絶縁用ボビン7の側面図である。
図31(a)は、絶縁用ボビン7aの側面図であり、図31(b)は、絶縁用ボビン7bの側面図である。
ここで、絶縁用ボビン7bについては、実施の形態1と同様の溝であるので説明を省略する。
絶縁用ボビン7aにおいては、実施の形態1の巻線収納溝76bと同様の位置に、巻線収納溝76oが形成されている。
また、実施の形態1の巻線収納溝76cと同様の位置に、巻線収納溝76pが形成されている。
また、実施の形態1の巻線収納溝76fと同様の位置に、巻線収納溝76qが形成されている。
1番深い溝が巻線収納溝76pである。
2番目に深い溝が巻線収納溝76oである。
3番目に深い溝が巻線収納溝76qである。
このように、互いに異なる深さとすることにより、後述する渡り線同士の接触を回避することができる。
なお、付言すれば、巻線収納溝76r、76sは、実施の形態1と同様に、磁極片3の外径よりも小さい位置に形成されており、巻線収納溝76sは、巻線収納溝76rよりも深さが深い。これにより、巻始め線と巻き終わり部分との接触を防止することができる。
ここで、絶縁用ボビン7bについては、実施の形態1と同様の溝であるので説明を省略する。
絶縁用ボビン7aにおいては、実施の形態1の巻線収納溝76bと同様の位置に、巻線収納溝76oが形成されている。
また、実施の形態1の巻線収納溝76cと同様の位置に、巻線収納溝76pが形成されている。
また、実施の形態1の巻線収納溝76fと同様の位置に、巻線収納溝76qが形成されている。
1番深い溝が巻線収納溝76pである。
2番目に深い溝が巻線収納溝76oである。
3番目に深い溝が巻線収納溝76qである。
このように、互いに異なる深さとすることにより、後述する渡り線同士の接触を回避することができる。
なお、付言すれば、巻線収納溝76r、76sは、実施の形態1と同様に、磁極片3の外径よりも小さい位置に形成されており、巻線収納溝76sは、巻線収納溝76rよりも深さが深い。これにより、巻始め線と巻き終わり部分との接触を防止することができる。
図32は、本発明の実施の形態4における3相交流のU相分に対応する磁極片3の4個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図33は、本発明の実施の形態4における3相交流のV相分に対応する磁極片3の4個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図34は、本発明の実施の形態4における3相交流のW相分に対応する磁極片3の4個1組に対して連続巻線を施した状態を示す図である。図35は、本発明の実施の形態4における磁極片3を組み合わせて3相交流を形成させる固定子1を示す図である。
U相分に対応する巻線4の形成手順について説明する。
まず、巻始め線42は、1つ目の磁極片3(U1)のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4は左回りに巻回される。
次に、U1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41として、U1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76oに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U2の磁極片3の巻線収納溝76oに通される。
次に、巻線収納溝76oに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U2の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41として、U2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76oに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U3の磁極片3の巻線収納溝76oに通される。
次に、巻線収納溝76oに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U3の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41として、U3の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76oに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U4の磁極片3の巻線収納溝76oに通される。
次に、巻線収納溝76oに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
まず、巻始め線42は、1つ目の磁極片3(U1)のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4は左回りに巻回される。
次に、U1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41として、U1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76oに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U2の磁極片3の巻線収納溝76oに通される。
次に、巻線収納溝76oに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U2の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41として、U2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76oに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U3の磁極片3の巻線収納溝76oに通される。
次に、巻線収納溝76oに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、U3の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、渡り線41として、U3の磁極片3のバックヨーク部31側から見て右側のティース外側溝46に通される。
次に、右側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76oに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、U4の磁極片3の巻線収納溝76oに通される。
次に、巻線収納溝76oに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て左側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
V相においてもU相と同様に巻線4が形成されるが、渡り線41が収納される位置が異なる。
具体的には、V相の場合、巻線収納溝76pに渡り線41が収納される。
具体的には、V相の場合、巻線収納溝76pに渡り線41が収納される。
W相に対応する巻線4の形成手順について説明する。
まず、巻始め線42は、1つ目の磁極片3(W1)のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4は左回りに巻回される。
次に、W1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線41として、W1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76rに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、W2の磁極片3の巻線収納溝76sに通される。
次に、巻線収納溝76sに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W2の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線41として、W2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76rに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、W3の磁極片3の巻線収納溝76sに通される。
次に、巻線収納溝76sに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W3の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線41として、W3の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76rに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、W4の磁極片3の巻線収納溝76sに通される。
次に、巻線収納溝76sに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
まず、巻始め線42は、1つ目の磁極片3(W1)のバックヨーク部31側から見て左側にあり、バックヨーク部31側から見て巻線4は左回りに巻回される。
次に、W1の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線41として、W1の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76rに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、W2の磁極片3の巻線収納溝76sに通される。
次に、巻線収納溝76sに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W2の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線41として、W2の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76rに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、W3の磁極片3の巻線収納溝76sに通される。
次に、巻線収納溝76sに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
次に、W3の巻線4の巻き終わり部分は切断されずに、絶縁用ボビン7b側から、渡り線41として、W3の磁極片3のバックヨーク部31側から見て左側のティース外側溝46に通される。
次に、左側のティース外側溝46に通された渡り線41は、巻線収納溝76rに通された後、所定の長さ分を確保させた状態で、W4の磁極片3の巻線収納溝76sに通される。
次に、巻線収納溝76sに通された渡り線41は、バックヨーク部31側から見て右側のティース側溝45に通された後、バックヨーク部31側から見て左回りに巻回されることにより、巻線4が形成される。
これらの磁極片3の4個1組を3組用いて、これらの3組が図35に示したように、周方向に沿って順に30度ずつずらせた状態で配置させることで、円環状の形状を形成する。
このとき、W相の磁極片3の4個1組を基準としてV相、U相の順に上から挿入するように円環状の形状を形成する。
このようにすることで、4個1組の磁極片3を組み合わせる際、渡り線41が磁極片3や絶縁用ボビン7に干渉することがない。
また、渡り線41の巻線収納溝76に収納させる位置は、一例を示すものであり、これに限定するものではない。
このとき、W相の磁極片3の4個1組を基準としてV相、U相の順に上から挿入するように円環状の形状を形成する。
このようにすることで、4個1組の磁極片3を組み合わせる際、渡り線41が磁極片3や絶縁用ボビン7に干渉することがない。
また、渡り線41の巻線収納溝76に収納させる位置は、一例を示すものであり、これに限定するものではない。
以上のように、本実施の形態4において、回転電機は、回転子と、互いに隣接し、円環状に配置された磁極片3を複数有する固定子1と、磁極片3と当該磁極片3に巻回される巻線4との間に設けられ、磁極片3と巻線4とを絶縁する絶縁用ボビン7とを備え、絶縁用ボビン7は、絶縁用ボビン7aと、絶縁用ボビン7bとを有し、絶縁用ボビン7aと絶縁用ボビン7bとで磁極片3が挟み込まれ、絶縁用ボビン7aは、磁極片3のバックヨーク部31側の一方に、互いに異なる深さの巻線収納溝76が複数形成されており、磁極片3のバックヨーク部31側の他方に、深さの同じ巻線収納溝76が1又は複数形成されており、巻線収納溝76は、磁極片3に巻回された巻線4同士をつなぐ渡り線41を保持したことにより、渡り線41が磁極片3や絶縁用ボビン7に干渉することを回避することができる。
1 固定子、2 ユニットコア、2a 第1ユニットコア、2b 第2ユニットコア、3 磁極片、4 巻線、7、7a、7b 絶縁用ボビン、31 バックヨーク部、32 ティース部、33 薄肉、34 アリ溝部、35 凸部、36 第1凹部、37 第2凹部、41 渡り線、42 巻始め線、43 巻き終わり線、45 ティース側溝、46 ティース外側溝、71 ティース嵌合部、72 バックヨーク嵌合部、74 巻線整列溝、75 巻始め線逃がし溝、76、76a、76b、76c、76d、76e、76f、76h、76i、76j、76k、76l、76o、76p、76q、76r、76s 巻線収納溝。
Claims (8)
- 回転子と、
互いに隣接し、円環状に配置された磁極片を複数有する固定子と、
前記磁極片と当該磁極片に巻回される巻線との間に設けられ、前記磁極片と前記巻線とを絶縁する絶縁用ボビンと
を備え、
前記絶縁用ボビンは、
第1絶縁用ボビンと、第2絶縁用ボビンとを有し、
前記第1絶縁用ボビンと前記第2絶縁用ボビンとで前記磁極片が挟み込まれ、
前記第1絶縁用ボビンは、
前記磁極片のバックヨーク部側に、互いに異なる深さの溝が複数形成されており、
前記溝は、前記磁極片に巻回された前記巻線同士をつなぐ渡り線を保持した
ことを特徴とする回転電機。 - 前記第1絶縁用ボビンは、
前記円環状に配置された磁極片の外径よりも内側に設けられた第1溝と、
前記円環状に配置された磁極片の外径よりも外側に設けられ、前記第1溝と深さの異なる第2溝と
を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 前記第2絶縁用ボビンは、
前記磁極片の外径よりも内側に設けられた第3溝を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 前記磁極片を2つ隣接して固定してユニットコアを構成し、
前記ユニットコアは、
第1ユニットコアと、第2ユニットコアとを有し、
前記第2ユニットコアを、前記第1ユニットコアで挟み込んだ位置に設けて積層されて形成されたものであり、
前記第1ユニットコアは、前記磁極片のバックヨーク部側の一方の端面に、凸部を設け、凸部が設けられた前記磁極片と隣接する前記磁極片のバックヨーク部側の一方の端面に、第1凹部を設け、
前記第2ユニットコアは、前記磁極片のバックヨーク部側の一方の端面に、凸部を設け、凸部が設けられた前記磁極片と隣接する前記磁極片のバックヨーク部側の一方の端面に、第2凹部を設け、
前記第1凹部は、前記第2凹部よりも大きく形成され、
前記ユニットコア同士は、前記凸部と、前記第1凹部及び前記第2凹部とが嵌め合わせられることにより係合される
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 回転子と、
互いに隣接し、円環状に配置された磁極片を複数有する固定子と、
前記磁極片と当該磁極片に巻回される巻線との間に設けられ、前記磁極片と前記巻線とを絶縁する絶縁用ボビンと
を備え、
前記絶縁用ボビンは、
第1絶縁用ボビンと、第2絶縁用ボビンとを有し、
前記第1絶縁用ボビンと前記第2絶縁用ボビンとで前記磁極片が挟み込まれ、
前記第1絶縁用ボビンは、
前記磁極片のバックヨーク部側の一方に、互いに異なる深さの溝が複数形成されており、
前記磁極片のバックヨーク部側の他方に、深さの同じ溝が複数形成されており、
前記溝は、前記磁極片に巻回された前記巻線同士をつなぐ渡り線を保持した
ことを特徴とする回転電機。 - 前記第1絶縁用ボビンは、
前記互いに異なる深さの溝のうち、1つの溝が、前記磁極片の外径よりも内側に設けられ、
前記互いに異なる深さの溝のうち、2つの溝が、前記磁極片の外径よりも外側に設けられた
ことを特徴とする請求項5に記載の回転電機。 - 回転子と、
互いに隣接し、円環状に配置された磁極片を複数有する固定子と、
前記磁極片と当該磁極片に巻回される巻線との間に設けられ、前記磁極片と前記巻線とを絶縁する絶縁用ボビンと
を備え、
前記絶縁用ボビンは、
第1絶縁用ボビンと、第2絶縁用ボビンとを有し、
前記第1絶縁用ボビンと前記第2絶縁用ボビンとで前記磁極片が挟み込まれ、
前記第1絶縁用ボビンは、
前記磁極片のバックヨーク部側の一方に、互いに異なる深さの溝が複数形成されており、
前記磁極片のバックヨーク部側の他方に、深さの同じ溝が1又は複数形成されており、
前記溝は、前記磁極片に巻回された前記巻線同士をつなぐ渡り線を保持した
ことを特徴とする回転電機。 - 前記第1絶縁用ボビンは、
前記互いに異なる深さの溝が、前記磁極片の外径よりも外側に設けられた
ことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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