JP5404455B2 - 建物の配管構造および配管の施工方法 - Google Patents

建物の配管構造および配管の施工方法 Download PDF

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本発明は、建物外に埋設される配管と建物内に配設される配管とを接続する配管の構造および施工方法に関するものである。
建物内の排水管や給水管などの屋内配管は、床下の基礎コンクリートを貫通させて建物外へ通じ、隣接道路に埋設された地中配管である本管に接続されている。従来の建物の配管構造については、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の建物の排水管構造は、建物床下基礎コンクリート層に埋設され、排水管を挿通するさや管内について、排水管の外寄り部分を可撓管とし、内寄り部分は切断して長さ調節することが容易な直管とし、可撓管の屋外側端は屋外側ソケットを介して螺着した位置決めナットによって位置決め固定するようにしたものである。
特開2008−75358号公報
従来の建物の配管構造では、基礎工事業者がベタ基礎によるコンクリート面を形成した後に、建物外に埋設される配管と建物内に配設される配管とを接続する配管や、この配管を挿通させるさや管を設置するために、配管業者がコンクリート面を掘削し、建物外と建物内とに通じる貫通穴を開設しているので、配管の設置に手間が掛かっている。従って、建物外と建物内とを接続する配管作業が容易にできれば、工期短縮、コストの抑制を図ることができる。
そこで本発明は、配管作業が容易にできることで、工期短縮、コストの抑制を図ることができる建物の配管構造および配管の施工方法を提供することを目的とする。
本発明の建物の配管構造は、建物外に埋設される地中配管が、地中から立設すると共に、前記建物の基礎から立設された基礎梁を貫通して、建物内の屋内配管となって配設されていることを特徴とする。
本発明の建物の配管構造は、建物外に埋設される配管を基礎梁の壁面を貫通させて建物内に配設される配管とすることで、基礎に配管を通すための貫通穴を掘削する必要がないので、配管作業を容易とすることができる。ここで、配管とは、排水管や給水管だけでなく、ガス管や、電源線、電話線、光ファイバーを通すための配管、各種配管を挿通させるためのさや管も含まれる。
前記地中配管が地中から立設し、前記基礎梁を貫通する配管部分は、露出を隠す遮蔽手段により覆われているのが望ましい。基礎梁を貫通する配管部分が、遮蔽手段により覆って露出を隠すことで、配管を保護することができると共に美観を向上させることができる。
前記遮蔽手段は、前記建物への出入口用ステップであり、前記配管部分は、前記出入口用ステップの底面の位置から立設すると共に、前記出入口用ステップが設置される位置の前記基礎梁を貫通しているのが望ましい。配管を隠すために遮蔽手段を設けたときに、遮蔽手段を出入口用ステップとすれば、基礎梁からの出っ張りとなる遮蔽手段を不自然なく配置することができる。また、他の場所に配管を配設すると、出入口用ステップとは別に遮蔽手段を形成するための建築材料が必要となるが、遮蔽手段を出入口用ステップと兼用すれば、建築材料の節約にもなる。
前記出入口用ステップを、勝手口への踏み段とするのが望ましい。配管場所が勝手口であれば、出入口用ステップが設けられるケースが多いので、配管の設置場所としては好適である。また、勝手口が設けられている側には台所、浴室などの水回りが設置されるケースが多いので、建物内の配管長さを短くすることができる。
前記地中配管が地中から立設し、前記基礎梁を貫通する配管部分は、囲いによって囲まれていると、配管を周囲から隠すことができる。
前記配管部分が露出を隠す遮蔽手段として、前記囲い内に配置された植栽用の土により覆うことにより、囲いを花壇や畑とすることができる。
前記配管部分を露出を隠す遮蔽手段により覆うことで、前記囲い内をごみ置き場とすることもできる。
前記地中配管が地中から立設した配管と、前記基礎梁を貫通して屋内配管となって床下に配設される配管とは、L字管により接続されているのが望ましい。そうすることで、地中から立設した屋外配管にL字管を接続するだけで、屋内配管は上下方向に曲げることなく配管することができる。
前記地中配管が地中から立設され、前記建物の一方の基礎から立設された基礎梁を貫通して、前記建物内の屋内配管となり、前記建物の他方の基礎から立設された基礎梁を貫通して、前記建物外に埋設される地中配管となって配設することも可能である。このように建物に配管を設けることで、建物から他の方向へ向かう配管の長さを短くすることができる。
前記建物の他方の基礎梁を貫通した屋内配管は、埋設された地中配管となり、隣接する他の建物へ配設され、更に、隣接する他の建物の一方の基礎から立設された基礎梁を貫通して、前記他の建物内の屋内配管となり、前記他の建物の他方の基礎から立設された基礎梁を貫通して、前記建物外に埋設される地中配管となって、連続的に他の建物へ配設することが可能である。このように並んだ建物に連続的に配管を設けることで、隣接する建物までの配管を短くすることができる。
本発明の建物の配管構造は、本発明の配管の施工方法により設置することができる。
本発明の配管の施工方法は、建物の基礎から立設された基礎梁に、挿通口を開設する工程と、前記建物外に埋設される地中配管を前記挿通に貫通させて建物内の屋内配管として配設する工程と、前記挿通口と配管との隙間を閉塞する工程とを含むことを特徴とする。
まず、建物の基礎から立設された基礎梁に、予め挿通口を開設する。次に、建物外に埋設される地中配管を前記挿通口に貫通させて建物内の屋内配管として配設する。そして、挿通口と配管との隙間を閉塞する。予め基礎梁に挿通口を開設することで、基礎を施工した後に、手を加えなくても建物外と建物内とを接続する配管を設置することができる。
本発明は、基礎に配管を通すための貫通穴を掘削する必要がないので、配管作業を容易とすることができる。よって、本発明は、工期短縮、コストの抑制を図ることができる。
また、従来の配管構造では、基礎に配管を通しているため、配管にひび割れなどが発生した場合では、配管を通した基礎部分を掘削する訳にはいかないので、配管を交換することができない。従って、新たな場所を掘削したり、建物の壁面に穴を開けたりして、新たな配管を敷設する必要がある。しかし、本発明の配管構造では、補修工事を行う際に躯体そのものを掘削する必要がない。従って、本発明は、補修工事が容易にできるので、メンテナンス性に優れる。
本発明の実施の形態1に係る戸建住宅の配管構造を示す図である。 図1に示す配管の勝手口部分を示す断面図である。 図2に示す配管の建物の外側から見た図である。 本発明の実施の形態2に係る戸建住宅の配管構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る戸建住宅の配管構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る集合住宅を示す平面図である。 図6に示す集合住宅の住戸地に配置された住戸ユニットを示す平面図である。 図6に示す集合住宅の敷地内配線の状態を示す図である。 図9に示す敷地内配線を収容する配管構造を示す断面図である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る建物の配管構造を、集合住宅における戸建住宅を例に、図面に基づいて説明する。
図1に示す戸建住宅1は、2階建てのオール電化の住宅である。1階部分の正面には玄関2が設けられている。玄関2から奥側に位置する洋室3へ向う廊下4に沿って浴室5と洗面所6と便所7が設けられている。玄関2を挟んで浴室5の反対側には、居間8が設けられている。居間8の奥側には、台所9が設けられている。台所9には屋外へ通じる出入口である勝手口10が設けられている。
この戸建住宅1には、水回りの配管として3種類の配管が配設されている。配管は、湯を供給する給湯配管P1と、市水を供給する給水配管P2と、排水管である汚水配管P3とを備えている。
建物外では、給湯配管P1は温水器(図示せず)に接続され、給水配管P2は量水器(図示せず)に接続され、汚水配管P3は浄化槽(図示せず)に接続されている。
建物内では、給湯配管P1は、台所9に設置された流し台11の混合水栓11aと、洗面所6に設置された洗面台12の混合水栓12aと、浴室5に設けられた混合水栓5aとに配設されている。
また、給水配管P2は、給湯配管P1と同様に、流し台11の混合水栓11aと、洗面台12の混合水栓12aと、浴室5に設けられた混合水栓5aとの他に、便所7に設置された便器13と、洗面所6に設置予定の洗濯機14のための水栓14aとに配設されている。
また、汚水配管P3は、浴室5と、流し台11と、洗面台12と、便器13と、洗濯機14とに配設されている。
この給湯配管P1、給水配管P2および汚水配管P3は、いずれも、建物外の配管部分である地中配管L1が、勝手口10が設けられている箇所を通過して建物内の配管部分である屋内配管L2となっている。
ここで、給湯配管P1、給水配管P2および汚水配管P3の勝手口10における配管構造および施工方法について、図2および図3に基づいて詳細に説明する。なお、給湯配管P1、給水配管P2および汚水配管P3においては、単に配管P1〜P3と略することがある。
勝手口10における給湯配管P1、給水配管P2および汚水配管P3は、出入口である勝手口10用のステップ10aの底面の位置から立設し、L字管であるエルボ管P1a,P2a,P3aを介して基礎Bから立設されたコンクリートにより形成された基礎梁15を貫通している。
そして、基礎梁15に接するようにステップ10aが設けられていることで、配管P1〜P3の地中からの立ち上がり部分と、エルボ管P1a〜P3aと、エルボ管P1a〜P3aから基礎梁15までの水平管P3b(図2においては汚水配管P3のみを図示している。)部分とが、遮蔽手段として機能するステップ10aにより覆い隠されている。以下、この配管部分を貫通配管部Sと称す。
この給湯配管P1、給水配管P2および汚水配管P3の施工方法を説明する。本実施の形態1に係る施工方法は、まず、基礎梁15を形成する際に、基礎梁15に開設される通気口と同様に、矩形状の挿通口20を設けておく。
次に、建物外に埋設され、ステップ10aの底面の位置から立設させた配管P1〜P3に、エルボ管P1a,P2a,P3aを接続する。
次に、このエルボ管P1a〜P3aに、建物内に配設される配管P1〜P3と接続するための水平管P1b〜P3bに挿通口20を貫通させて接続する。
地中から立設された地中配管L1が、配管方向の角度を90°変更するエルボ管P1a〜P3aにより水平管P1b〜P3bと接続されているので、床下に設置される水平管P1b〜P3bを上下方向に曲げることなく配管することができる。
次に、挿通口20と配管P1〜P3との隙間を、籠手などでコンクリートを埋め込むことで閉塞する。隙間埋めは、コンクリートの他に樹脂などの充填材とすることも可能である。なお、この工程は、ステップ10aを形成する際に、同時に挿通口20の隙間が閉塞できれば、省略することができる。
そして、ステップ10aを形成するために組まれた型枠に、コンクリートを打設して、ステップ10aを形成して、配管P1〜P3の勝手口10部分(貫通配管部S)を覆い隠す。ステップ10aにより配管P1〜P3が隠れるので、配管P1〜P3を保護することができるだけでなく、外から配管P1〜P3が通っていることがわからない。従って、戸建住宅1の美観を保つことができる。
このように、建物外の配管P1〜P3と建物内の配管P1〜P3とを接続する配管を、基礎や捨てコンクリートに配管を通すための貫通穴を掘削して通していないので、配管作業を容易とすることができる。従って、工期短縮、コストの抑制を図ることができる。
また、配管P1〜P3を、ステップ10aが設置される位置の基礎梁15に貫通させているので、配管P1〜P3を覆い隠すための遮蔽手段を、不自然なく配置することができる。また、他の場所に配管P1〜P3を配設すると、ステップ10aとは別に遮蔽手段を形成するためのコンクリートなどの建築材料が必要となるが、遮蔽手段をステップ10aと兼用すれば、コンクリートの節約にもなる。
台所9は、勝手口10に隣接して設けられているので、勝手口10から給水や排水が必要な台所9までの配管長さを短くすることができる。本実施の形態1に係る戸建住宅1は、浴室5と洗面所6と便所7とが玄関2側に設けられているが、居間と玄関が南側に位置する間取りでは北側に台所や便所、浴室を設けるケースが多い。この場合には更に配管全体の長さを短くすることができる。
また、本実施の形態1では、オール電化の戸建住宅1を例に説明したため、配管としては給湯配管P1、給水配管P2、汚水配管P3の3種類であったが、ガス管や、電話線や電力線、CATVのケーブルを通すための配管、インターネットで使用される光ファイバーを通すための配管なども、同様にステップ10aが設けられる位置から建物内へ通すことができる。
また、本実施の形態1では、配管P1〜P3が建物外から建物内へ通る位置を、勝手口10としているが、ステップやスロープが設けられる玄関でもよい。配管P1〜P3を玄関のスロープの位置に設けるときには、エルボ管P3aの代わりに、また、庭に面し、出入口としても利用されることがある掃き出し窓の位置にステップが設けられるのであれば、掃き出し窓用のステップの位置に配管を設けることも可能である。
更に、本実施の形態1では、ステップ10aを配管P1〜P3を覆い隠す遮蔽手段としているが、配管P1〜P3が露出していても支障がなければ、遮蔽手段を省略し、配管P1〜P3をステップ10aが配設される位置とは異なる位置の基礎梁15を貫通させるようにしてもよい。また、図2ではベタ基礎を例に説明したが布基礎であってもよい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る建物の配管構造を、図4に基づいて説明する。本実施の形態2に係る建物の配管構造は、配管が基礎梁を貫通する部分を花壇にして覆い隠すようにしたものである。なお、図4については、図2と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
図4に示す配管P1〜P3は、出入口以外の場所から基礎梁15に設けられた挿通口20を貫通している。図4に示す例では、基礎梁15上には壁Wが設けられている。
この地中配管L1が地中から立設し、基礎梁15を貫通する配管部分(貫通配管部S)は、化粧コンクリートブロックと称されるコンクリート体が平面視してコ字状となるように積み上げられた囲い21により囲まれている。そして、囲い21内に、貫通配管部Sを覆い隠す遮蔽手段として機能する土22が入れられ、草花23が植えられていることで、貫通配管部Sの配置位置が花壇24となっている。
このように貫通配管部Sの周囲を囲い21で囲い、土22で覆い隠して花壇24としても、土22を取り除けば、簡単に貫通配管部Sを露出させることができるので、メンテナンスが容易である。また、花壇24で覆い隠すことで戸建住宅の美観が向上すると共に、居住者に安らぎを与えることができる。
また、勝手口がない戸建住宅であっても、花壇24を設けることで容易に貫通配管部Sを不自然無く覆い隠すことができる。更に、勝手口があったとしても、勝手口から屋内配管を配設するより短くできる箇所が別にある場合には、その位置から屋内配管を配設することも可能である。
なお、本実施の形態2では、囲い21が化粧コンクリートブロックにより形成されているが、土22を入れて草花23を植えることができれば、レンガや木製、金属製の板体、他の材質のものでもよい。
また、本実施の形態2では、花壇24としたが、作物を植え付ける畑としてもよい。
更に、貫通配管部Sは、土22で直接覆い隠すようにしているが、予めコンクリートや箱などで隠すようにして、その上に土22を入れるようにしてもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る建物の配管構造を、図5に基づいて説明する。本実施の形態3に係る建物の配管構造は、配管が基礎梁を貫通する部分をごみ置き場にして覆い隠すようにしたものである。なお、図5については、図2および図4と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
図5に示すごみ置き場25は、ごみ袋にごみを収納した廃棄物26を集積するものである。ごみ置き場25は、囲い21として、実施の形態2において花壇24を形成したときの化粧コンクリートブロックより大型のものを採用しているが、囲い21を形成することができれば、同じサイズのものを使用することも可能であり、実施の形態2と同様に、レンガや木製や金属製の板体、他の材質のものでも可能である。また、ごみ置き場25には蓋は図示していないが、蓋を設けると中に集積された廃棄物26が外から見えないので、望ましい。
貫通配管部Sは、打設されたコンクリートにより直方体状に成形された保護コンクリート部27により覆い隠されている。保護コンクリート部27が遮蔽手段として機能することで、廃棄物26がごみ置き場25に集積されていなくても、貫通配管部Sは居住者から見えないので美観を保つことができる。また、保護コンクリート部27に貫通配管部Sは保護されているので、貫通配管部Sの耐久性を向上させることができる。
このように貫通配管部Sの周囲を囲い21で囲い、ごみ置き場25とすることも可能である。なお、本実施の形態3では、保護コンクリート部27を遮蔽手段として貫通配管部Sを覆い隠しているが、省略することも可能である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態に係る集合住宅を、図6から図9に基づいて説明する。
図6に示すように、集合住宅1xは、オーナーからの借り上げた敷地Sxに建設され、建築基準法第86条における一団地の指定によりマンションと見なされた戸建住宅の集合体である。集合住宅1xは、区分所有法における一棟の建物を複数の戸建構造を有する住戸として定めたマンション管理規約に基づいて管理運営されている。従って、集合住宅1xを構成する住戸(詳細には後述する。)は、居室内部のみが入居者の専用部分である以外は、住戸が建設されている住戸地や住戸の壁、天井、屋根、庭、配管、電線、他の住宅設備などは共用部分である。つまり、専有部分と共用部分との境界については、分譲マンションと同じである。
集合住宅1xの共用部分である敷地Sxは、北側に設置された北側ゲート411と南側ゲート412とをそれぞれ挟んで、全体を生け垣(グリーンベルト)による塀60で囲うことで、集合住宅1xをゲーテッドコミュニティとしている。
敷地Sxには、北側ゲート411の両側と南側ゲート412の両側とに有料駐車場301が設置されている。また、敷地Sxには、北側ゲート411と南側ゲート412とを結ぶ道路R31と道路R32とが形成されている。
道路R31と道路32とは、それぞれが略円弧状に形成され、曲がり方向の内側同士が向かい合い、北側ゲート411側で一端同士が合流し、南側ゲート412側で他端同士が合流している。
道路R31と道路R32とが向き合うことで囲まれたスペースS4には、北側ゲート411側に位置するビオトープの一部となる池71と、南側ゲート412側に位置するビオトープの一部となる森72と、池71および森72に挟まれた位置に設けられた管理棟30とが設置されている。
スペースS4は、道路R31に沿って配置された住戸ユニットUと、道路R33に沿って配置された住戸ユニットUを離間させるように配置されているので、火災拡大防止の役割を有している。また、池71は、火災発生時に初期消火用の貯水池としても機能する。
管理棟30には、共用施設として、機械設備が設置されている機械室と、管理人や警備員が待機する管理人室と、コインランドリーと、集会室とが設けられている。また、管理棟30には、居住者への告知のための貼紙が掲載される掲示板が設けられている。
道路R31,R32には、略台形状の住戸地S3が、隣接する他の住戸地S3と、図7に示す幅狭とした上底T1側と、幅広とした下底T2側とを揃え、円弧状の道路R31,R32の曲がり方向の外側に上底T1が面した状態で、複数配置されている。
ここで、住戸地S3と、住戸地S3に建設された住戸20a〜20cについて、説明する。
住戸20a〜20cは、居室内部を専有部分とした戸建構造を有しており、共用部分である敷地Sxに含まれ、分筆されていない共用部分の住戸地S3に建設されている。
住戸地S3は、略台形状であるが、本実施の形態4では、斜辺T3と対向する対辺T4が上底T1と下底T2とのなす角度が直角の台形状に仕切られている。
それぞれの住戸地S3には、北側ゲート411や南側ゲート412(図6参照)を通過した居住者の車両が道路R31,R32を通ってそれぞれの住戸20a〜20cへ向かうための、上底T1から下底T2へ延びて対辺T4に沿って形成された道路R33が設けられている。この道路R33は、メンテナンスが容易なように舗装面がインターロッキングで形成されている。
住戸20a〜20cは、道路R33に沿って上底T1から下底T2へ向かうに従って奥行きが長くなる住戸20c,20a,20bの順に並び、住戸ユニットUとして配置されている。
住戸20aは住戸ユニットUの中央に2棟建設されている。住戸20bは、住戸20aより奥行きが長く形成され、道路R31,R32を基端側とすると、住戸ユニットUの先端側に2棟建設されている。住戸20cは、平屋の住宅で、住戸20a,20bより間口は広いものの、奥行きは住戸20a,20bより短く形成されている。住戸地S3には、住戸20cが住戸ユニットUの基端側に1棟建設されている。
それぞれの住戸20a〜20cには、道路R33に面して2台分の専用駐車場PK1が設けられている。また、住戸20cの前側には、住戸20a〜20cの住居者を訪問する来訪者のための2台分の共用駐車場PK2が設けられている。
それぞれの住戸20a〜20cには、平面視矩形状の住戸20a〜20cの残余スペースとして、略台形状の専用庭GDを斜辺T3に沿って設けられている。
このように、住戸ユニットUが建設された住戸地S3が、敷地Sxに道路R31,R32に沿って隙間無く配置されている。
次に、本実施の形態4に係る集合住宅1xの電気配線について、図8および図9に基づいて説明する。なお、図9においては、図2から図4と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、南側ゲート412側に、電力、電話、ケーブルテレビ、インターネット用光回線のための設備が配置される設備スペース610が設けられている。設備スペース610から敷地内へは敷地内配線L4aにより配線される。
設備スペース610からの敷地内配線L4aは、配管に収容された状態で、道路R31に向かって配線された後、道路R31に沿って、北側に位置する一方の住戸ユニットUまで延びている。また、敷地内配線L4aは、道路R31の南側で道路R32へ分岐した後、北側に位置する他方の住戸ユニットUまで延びている。敷地内配線L4aは、所定間隔ごとに配置された外灯611に接続されている。
道路R32に沿って配線された敷地内配線L4aは、一部が管理棟30へ配線され、管理棟30への電力の供給を行っている。また、敷地内配線L4aは、管理棟30を介して北側に位置する外灯611へも配線されている。
敷地内配線L4は、道路R31,R32から、まず住戸20cへ、次に、住戸20cから住戸20a,20aへ、更に住戸20b,20bへと配線されている。図9に示すように、例えば住戸20aでは、隣接する住戸20c(図9においては左側)からの敷地内配線L4aを収容した地中配管Pxが、住戸20aの一方側で、地中から立設すると共に、住戸20aの基礎Bから立設された基礎梁20xを貫通して、住戸20a内の屋内配管Pyとなって配設されている。
この地中配管Pxが地中から立設した配管と、基礎梁20xを貫通して屋内配管Pyとなって床下に配設される配管とは、L字管であるエルボ管Pzにより接続されている。
屋内配管Pyは、基礎梁20xを貫通したところが端部である。屋内配管Pxに収容された敷地内配線L4aは、電力線、電話線、テレビ用のケーブル、インターネット用光回線が、それぞれ屋内に配線される。
住戸20aの一方側には勝手口10が設けられているため、地中配管Pxが地中から立設し、基礎梁20xを貫通する配管部分は、露出を隠す遮蔽手段として機能するステップ10により覆われている。
そして、屋内を通る敷地内配線L4aは、進入した基礎梁20xとは反対側に位置する基礎梁20xを貫通する屋内配管Pyに収容される。住戸20aの他方側の屋内配管Pyは、エルボ管Pzにより水平方向から90°方向が変更される。そして、敷地内配線L4aは、エルボ管Pzに接続された地中配管Pxにより地中に埋設される。
住戸20aの他方側の基礎梁20xから露出した配管は、花壇24により覆い隠されている。
一方の住戸20a内を通過した敷地内配線L4aは、同様にして隣接した他方の住戸20aへ配線される。そして、敷地内配線L4aは、他方の住戸20aを通過すると、住戸20b(図9においては右側)へ同様に配線される。
このように、実施の形態1〜3と同様に、建物外の地中配管Pxと建物内の屋内配管Pyとを接続する配管を、基礎や捨てコンクリートに配管を通すための貫通穴を掘削して通していないので、配管作業を容易とすることができる。従って、工期短縮、コストの抑制を図ることができる。また、地中配管Pxが住戸20aの屋内配管Pyとなって、一方の基礎梁20xから他方の基礎梁20xへ貫通して、隣接する他の住戸20aへ向かう地中配管Pxとなることで、連続的に他の住戸へ配設することが可能である。このように並んだ建物に連続的に配管を設けることで、隣接する建物までの配管を短くすることができる。
地中から立設し基礎梁20xを貫通する配管を、ステップ10aや花壇24が設置される位置の基礎梁20xに貫通させているので、配管を覆い隠すための遮蔽手段を、不自然なく配置することができる。なお、遮蔽手段としては、実施の形態3と同様に、ごみ置き場としてもよい。
更に、本実施の形態4に係る配管構造は、敷地Sxは分筆されない共用部分であるため、敷地内配線L4aは、住戸20a〜20cの地面下に埋設することができるので、敷地内配線L4からそれぞれの住戸20a〜20c内への配線を短くすることができる。
また、道路R31,R32に沿って住戸ユニットUが配置され、中心に管理棟30が配置されているので、ライフラインである電気などの配管・配線が埋設しやすい。
なお、本実施の形態4では、電気関係の配線について説明したが、上水道管についても同様に配管することができる。また、住戸20a〜20cがオール電化住宅であるため、ガス管はないが、ガス管も同様に配管することができる。
本発明は、戸建住宅以外でも、アパートやマンションなどの集合住宅や、各種の施設などにも好適である。
1 戸建住宅
2 玄関
3 洋室
4 廊下
5 浴室
5a 混合水栓
6 洗面所
7 便所
8 居間
9 台所
10 勝手口
10a ステップ
11 流し台
11a 混合水栓
12 洗面台
12a 混合水栓
13 便器
14 洗濯機
14a 水栓
15 基礎梁
20 挿通口
21 囲い
22 土
23 草花
24 花壇
25 ごみ置き場
26 廃棄物
27 保護コンクリート部
L1 地中配管
L2 屋内配管
P1 給湯配管
P2 給水配管
P3 汚水配管
P1a,P2a,P3a エルボ管
P1b,P2b,P3b 水平管
S 貫通配管部
B 基礎
W 壁
1x 集合住宅
20a〜20c 住戸
20x 基礎梁
30 管理棟
411 北側ゲート
412 南側ゲート
60 塀
71 池
72 森
610 設備スペース
611 外灯
R31,R32,R33 道路
Sx 敷地
S3 住戸地
S4 スペース
T1 上底
T2 下底
T3 斜辺
T4 対辺
U 住戸ユニット
GD 専用庭
PK1 専用駐車場
PK2 共用駐車場
L4a 敷地内配線
Px 地中配管
Py 屋内配管
Pz エルボ管

Claims (6)

  1. 建物外に埋設される地中配管が、地中から立設すると共に、前記建物の基礎から立設された基礎梁を貫通して、建物内の屋内配管となって配設された建物の配管構造であって、
    前記地中配管が地中から立設し、前記基礎梁を貫通する配管部分は、露出を隠す前記建物への出入口用ステップにより覆われており、
    前記配管部分は、前記出入口用ステップの底面の位置から立設すると共に、前記出入口用ステップが設置される位置の前記基礎梁を貫通していることを特徴とする建物の配管構造。
  2. 前記出入口用ステップは、勝手口への踏み段である請求項1記載の建物の配管構造。
  3. 前記地中配管が地中から立設した配管と、前記基礎梁を貫通して屋内配管となって床下に配設される配管とはL字管により接続されている請求項1または2記載の建物の配管構造。
  4. 前記地中配管が地中から立設され、前記建物の一方側で基礎梁を貫通して、前記建物内の屋内配管となり、前記建物の他方側で基礎梁を貫通して、前記建物外に埋設される地中配管となって配設されている請求項1からのいずれかの項に記載の建物の配管構造。
  5. 前記建物の他方側で基礎梁を貫通した屋内配管は、埋設された地中配管となり、隣接する他の建物へ配設され、更に、隣接する他の建物の一方側で基礎梁を貫通して、前記他の建物内の屋内配管となり、前記他の建物の他方側で基礎梁を貫通して、前記建物外に埋設される地中配管となって、連続的に他の建物へ配設されている請求項記載の建物の配管構造。
  6. 建物の基礎から立設された基礎梁に、挿通口を開設する工程と、
    前記建物外に埋設される地中配管を前記挿通口に貫通させて建物内の屋内配管として配設する工程と、
    前記挿通口と配管との隙間を閉塞する工程と
    前記地中配管が地中から立設し、前記基礎梁を貫通する配管部分に組まれた、出入口用ステップを形成するための型枠に、コンクリートを打設して、前記出入口用ステップの底面の位置から立設すると共に、前記出入口用ステップが設置される位置の前記基礎梁を貫通する前記配管部分を、前記建物への出入口用ステップにより覆い、前記配管部分の露出を隠す工程とを含むことを特徴とする配管の施工方法。
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