JP5404284B2 - インクジェット用油中水型エマルションインク - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット用油中水型エマルションインクに関し、詳細には、アミノアルコール又はその塩を含み、高い濃度の画像を形成することができるエマルションインクに関する。
インクジェット記録方式は、流動性の高いインクジェットインクを微細なヘッドノズルからインク粒子として噴射し、上記ノズルに対向して置かれた被印刷体に画像を記録するものであり、低騒音で高速印字が可能であることから、近年急速に普及している。
インクジェット用インクの着色剤としては、染料又は顔料を使用することができ、染料を用いる場合、発色が良いという利点がある。
溶剤からみると、水系タイプインクと非水系タイプインクが知られている。水系タイプインクは、普通紙に両面印字しても裏抜け(記録媒体裏面にインクが浸透する現象)がしにくく、文字再現性がよいという特徴がある。一方、水系タイプインクを用いて普通紙に印字する場合の問題点として、カール(凸カール)やコックリング(波打ち)現象が挙げられる。これは、紙の繊維間の水素結合が水によって切断され、用紙が膨潤してしまうために生じる現象である。
非水系タイプインクは、揮発性溶剤を主体とする溶剤系インクや不揮発性溶剤を主体とするオイル系インクのように、インク用溶媒として水を使用しないため、水系タイプインクに比べ乾燥性が良く、印刷適性にも優れている。一方、非水系タイプインクでは、普通紙に印刷した際に着色剤が非水系溶媒とともに紙内部に引き込まれやすい傾向がある。その結果、画像濃度が低くなり、裏抜けが発生しやすい。
これらに対し、インクジェット用インクとして油中水(W/O)型エマルションインクがある。油中水型エマルションインクは、油相に水相を分散させたインクであり、水分量を低減することができるため用紙のカールを抑制し搬送不良を防止することができる。また、水相中に水溶性染料を含ませることで、溶剤とともに着色剤が用紙内部に浸透することを抑制し、画像濃度の低下を防止することができる。
インクジェット用油中水型エマルションインクとしては、油相成分、水と水性染料を主成分とする水相成分、及び乳化剤より構成されるものが開示されている(特許文献1及び2)。
しかしながら、油中水型エマルションインクでは、インク中の水相の割合によって水溶性染料の配合量が制限されるため、画像濃度を高めることが難しいという問題がある。
特開平4−170475号公報 特開平4−183762号公報
そこで、本発明は、色相に優れ、濃度が高い画像を形成することができるインクジェット用油中水型エマルションインクを提供することを目的とする。
本発明は、水溶性染料と、該水溶性染料に対する質量比で0.3以上のアミノアルコールの塩、または該水溶性染料に対する質量比で0.8以上のアミノアルコールを含む、インクジェット用油中水型エマルションインクである。
上記本発明のインクジェット用油中水型エマルションインクは、アミノアルコール又はその塩を所定量以上含むことによって、濃度が高く良好な色相の画像を形成することができる。トリエタノールアミン等のアミノアルコールをインクジェット用インクに加えてpHを高くすることによって、所謂ブロンズ現象を軽減して画像濃度を向上すること、及び、第四アミンでは抗ブロンズ効果は得られないことが知られている(例えば特開平7−228810号公報、特開2006−9005号公報、特開2007−270145号公報)。これに対して、本発明の上記効果は、アミノアルコールの塩を用いて、酸側のpHにおいても顕著に奏される点で抗ブロンズ効果によるものとは異質である。
以下、本発明に係る実施の形態について説明するが、本実施の形態における例示が本発明を限定することはない。
本発明のインクジェット用油中水型エマルションインク(以下、単にインクと称することがある)は、水相及び油相を有し、水相が油相中に分散されている。
水相に含有される水としては、特に限定されないが、イオン交換水、蒸留水等の純水、又は超純水等、不純物の含有が少ない水が好ましい。
好ましくは、油相と水相の割合は、油相10質量%〜80質量%、水相90質量%〜20質量%である。
水溶性染料としては、特に限定されず、塩基性染料、酸性染料、直接染料、可溶性バット染料、酸性媒染染料、媒染染料、反応染料、バット染料、硫化染料等のうち、水溶性のもの及び還元等により水溶性になるものを用いることができる。具体的には、水溶性染料としては、アゾ染料、ローダミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料、メチレンブルー等を挙げることができる。これらの染料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
水溶性染料(固形分)の含有量は、インク全量に対して、0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%の範囲がより好ましく、4.5質量%〜10質量%の範囲が一層好ましい。
アミノアルコールとしては、例えば、モノエタノールアミン、モノメチルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等を例示でき、これらの混合物でもよい。なかでも、トリアミノアルコール(3級アミノアルコール)であることが好ましく、特にトリエタノールアミンを好ましく使用することができる。
アミノアルコールの配合量は水溶性染料に対する質量比、即ち、水溶性染料の質量を1としたときの質量、で0.8以上であり、より好適には1.0以上であり、さらに好適には1.5以上である。この質量比が0.8未満では、画像濃度の向上が不十分であるだけでなく、好ましくない色相の変化を来たす傾向がある。ここで、色相は、赤、黄、緑、青、紫などの色味である。該質量比の上限値は特に無いが、pH上昇を防ぐ観点からは、水溶性染料に対する質量比で4.0が好ましく、より好ましくは3.5である。
アミノアルコールの塩としては、例えば、上記したアミノアルコールの塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩等を挙げることができる。特に、トリエタノールアミン塩酸塩、トリエタノールアミンリン酸塩を好ましく使用することができる。
アミノアルコールの塩の配合量は水溶性染料に対する質量比で0.3以上であり、より好適には0.5以上、さらに好適には0.8以上である。この質量比が0.3未満では、画像濃度の向上が不十分であるだけでなく、好ましくない色相の変化を来たす傾向がある。該質量比の上限値は特に無いが、粘度上昇を防ぐ観点からは、水溶性染料に対する質量比で2.0が好ましく、より好ましくは1.5である。
好ましくは、本発明のインクは、アミノアルコールの塩を含む。アミノアルコールの塩は、より少量の添加で画像濃度を高め、水相のpHを上昇してインクの変性を起こす等が無いとともに、インクの低粘度化によって貯蔵安定性及び吐出適正を良好に維持することができる。
水相のpHは、4〜10.5であることが好ましく、さらに5〜8であることがより好ましい。この範囲であることで、インクの変性を防止するとともに、インクジェットヘッド等の印刷装置への影響を防止することができる。
油相を構成する非水系溶剤としては、特に限定されず、非極性溶剤及び極性溶剤のいずれも使用することができる。例えば、非極性溶剤として炭化水素溶剤等、極性溶剤としてエステル溶剤、アルコール溶剤、高級脂肪酸溶剤、エーテル溶剤等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して使用する場合には、混合液は単一の連続する相を形成する必要がある。
炭化水素溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素系溶剤としては、新日本石油社製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」(いずれも商品名)、新日本石油化学社製「日石アイソゾール、ナフテゾール」(いずれも商品名)、エクソンモービル社製「IsoparG、IsoparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、ExxolD100、ExxolD140、ExxolD140」(いずれも商品名)等が挙げられる。
エステル溶剤としては、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソオクチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリル等が挙げられる。
アルコール溶剤としては、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸溶剤としては、イソノナン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
エマルションを形成するための界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、金属石鹸、高級アルコール硫酸エステル化塩、ポリオキシエチレン付加物の硫酸エステル化塩等の陰イオン界面活性剤や、1〜3級アミン塩、4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤、もしくは、多価アルコールと脂肪酸のエステル系の非イオン性界面活性剤、脂肪酸のポリオキシエチレン・エーテル、高級アルコールのポリオキシエチレン・エーテル、アルキル・フェノール・ポリオキシエチレン・エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリオキシエチレン・エーテル、ひまし油のポリオキシエチレン・エーテル、ポリオキシ・プロピレンのポリオキシエチレン・エーテル、脂肪酸のアルキロールアマイド等の非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の含有量は、各々の界面活性剤のモル濃度、非水系溶剤と水及び水溶性染料との界面の面積等を考慮して決めることができる。界面活性剤の含有量は、例えば、インク全量に対し、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5.5質量%であることがより好ましい。
その他、必要に応じて、消泡剤、表面張力低下剤、電解質、保湿剤、凍結防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマルション、防黴剤、防腐剤、及びpH調整剤等を配合することができる。
本発明のインクの粘度は、吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜100mPa・sであることが好ましく、5〜35mPa・sであることがより好ましく、5〜25mPa・sであることが一層好ましい。この範囲であることで、インクジェット記録装置用として適する。ここで粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
本発明のインクジェット用油中水型エマルションインクは、水溶性染料とアミノアルコール又はその塩を含む水性成分と、非水系溶剤と界面活性剤を含む油性成分とを混合、乳化させることにより製造できる。または、水性成分に非水系溶剤等の成分を順次添加しながら、乳化させてもよい。製造には、ディスパーミキサー、ホモミキサー等の公知の乳化機を用いることができる。
本発明のインクを用いて印刷する場合、記録媒体としては、特に限定されず、普通紙の他、表面に多孔性顔料等を塗工したインク受容層を有する塗工紙を使用することができる。塗工紙では、表面のインク受容層によって染料が凝集し、画像濃度が低下することがあり、本発明のインクを用いることで、画像濃度を高める効果を期待することができる。
また、上記したインクジェット用油中水型エマルションインクを用いて印刷された印刷物は、画像濃度が高く、色相の変化が防止され、良好な画質を得ることができる。印刷を行うインクジェットプリンタは、サーマル方式、ピエゾ方式、静電方式等いずれの方式のものであってもよく、デジタル信号に基づいてインクジェットのノズルから本発明の非水系タイプインクジェットインクを噴出させ、噴出されたインク液滴を用紙等の記録媒体に付着させるようにする。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例及び比較例)
各実施例及び各比較例のエマルションインクを、表1に示す処方に従い調製した。まず、非水系溶剤と界面活性剤とを混合し油性成分を作製し、別途、水溶性染料とアミノアルコール又はその塩(以下、纏めて「アミノアルコール類」という)と水とを混合し水性成分を作製した。得られた水性成分を、後述するpH測定に供した。次に、高速ホモジナイザー(型番NS−51、ヒストコロン・マイクロテックユニオン社製、以下同じ)を用いて、油性成分を5000rpmの速さで撹拌しながら、この油性成分に水性成分を滴下した。水性成分を滴下した後、高速ホモジナイザーを用いて12000rpmの速さで3分間撹拌した。乳化は、試料の温度上昇を防ぐために、氷水で冷やしながら行った。
一方、後述する画像濃度等の向上度を測定するためのブランク試料として、アミノアルコール類を含まないエマルションインクを、各実施例及び比較例について、夫々、作製した。アミノアルコール類を含まないエマルションインクは、表1に示す各実施例及び各比較例の組成において、アミノアルコール類を同質量の非水系溶剤のAF−7に置き換え、その他は上記した各実施例及び各比較例と同様にして作製した。
使用した成分は以下の通りである。
Hexaglyn PR−15:ヘキサグリセリンポリリシノレイン酸エステル、日光ケミカルズ株式会社製
AF−7:ナフテン系非極性溶剤、新日本石油株式会社製
KST Black J−BL:日本化薬株式会社製
Pro−Jet Fast Black 1:富士イメージングカラーラント株式会社製
SENSIJET BLACK DMX:SENSIENT TechnologiesCorp.製
Pro−Jet Cyan 1:富士イメージングカラーラント株式会社製
Pro−Jet Magenta 432:富士イメージングカラーラント株式会社製
Water Yellow 6C:オリヱント化学工業株式会社製
トリエタノールアミン:和光純薬工業株式会社製
トリエタノールアミン塩酸塩:和光純薬工業株式会社製
トリエタノールアミンリン酸塩:和光純薬工業株式会社製
Figure 0005404284
[評価]
各実施例及び各比較例のインクについて、下記方法により、インク粘度、水相pH、マット紙の画像濃度、上質紙の画像濃度、及び上質紙の色相を評価した。これらの評価結果を表1に併せて示す。
<インク粘度>
インクの粘度は、23℃において、TAインスツルメント社製レオメータAR−G2(コーン角度2°、直径40mm)を用いて、0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける粘度を測定した。
<pH>
上記水性成分(水溶性染料とアミノアルコール類と水からなる)のpHを、コンパクトpHメータ(Twin pH B−212、株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。
<画像濃度及びその向上度>
各実施例及び各比較例のインクを、インクジェット記録装置「HC5500」(理想科学工業株式会社製)に装填し、用紙にベタ画像を印刷し、印刷物を得た。用紙には、マット紙(RISO HC用紙 マットIJ、理想科学工業株式会社製)及び上質紙(理想用紙薄口、理想科学工業株式会社製)を使用した。HC5500は、300dpiのライン型インクジェットヘッド(各ノズルが約85μm間隔で並ぶ)を使用し、主走査方向(ノズルが並んでいる方向)に直交する副走査方向に用紙を搬送して、印刷を行うシステムである。印刷物を一晩静置した後、印刷面の画像濃度(OD値)をOD計(RD920、マクベス社製)で測定した。
一方で、アミノアルコール類を含まないエマルションインクについても上記した各実施例及び各比較例と同様に印刷物を作製し、印刷面のOD値を測定した。
印刷物の画像濃度向上度は、各実施例及び各比較例のインクによる印刷物のOD値から対応するアミノアルコール類を含まないエマルションインクによる印刷物のOD値を引いたOD値の差を求め、次の基準で評価した。
「画像濃度(マット紙)」
A OD値の差が0.1以上である
B OD値の差が0.05以上0.1未満である
C OD値の差が0.05未満である
「画像濃度(上質紙)」
A OD値の差が0.05以上である
B OD値の差が0.01以上0.05未満である
C OD値の差が0.01未満である
<色相の向上度>
各実施例及び各比較例のインクによる印刷物と対応するアミノアルコール類を含まないエマルションインクによる印刷物とを目視で観察して、色相向上度を次の基準で評価した。
A 色相の変化がない、もしくはより好ましい色相に変化した
B 色相は僅かに変化したが、好ましい範囲内である
C 好ましくない程度まで色相が変化した
表1に示すとおり、アミノアルコール類が少ない比較例1及び2のインクでは、画像濃度の向上が見られなかっただけでなく、却って色相が悪くなった。これに対して、実施例1〜10のインクは、マット紙及び上質紙の画像濃度及び色相共に良好であった。
実施例5のインクは、トリエタノールアミンリン酸塩を用いており、実施例4で用いた塩酸塩と同等の効果が得られた。
実施例6〜10のインクは、各種水溶性染料を用いており、水溶性染料の種類によらず、アミノアルコール類の効果を得ることができることがわかった。
本発明の油中水型エマルションインクは、インクジェット印刷によって、色相に優れ濃度が高い画像を形成するのに好適である。

Claims (5)

  1. 水溶性染料と、該水溶性染料に対する質量比で0.3以上のアミノアルコールの塩、または該水溶性染料に対する質量比で0.8以上のアミノアルコールを含む、インクジェット用油中水型エマルションインク。
  2. 該水溶性染料に対する質量比で0.8以上のアミノアルコールの塩を含む、請求項1に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
  3. 該水溶性染料に対する質量比で1.5以上のアミノアルコールを含む、請求項1に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
  4. 前記アミノアルコールの塩はトリエタノールアミンの塩酸塩又はリン酸塩である、請求項1または2に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
  5. 前記アミノアルコールはトリエタノールアミンである、請求項1または3に記載のインクジェット用油中水型エマルションインク。
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