JP5597405B2 - 油中水型エマルションインク - Google Patents

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本発明は、油中水型エマルションインクに関するものである。
ラインヘッド型インクジェット方式を採用したビジネスプリンタは、ヘッドが固定されているため高速で大量印刷が可能であり、低価格である点からも注目されている。この高速印刷用インクジェット方式の印刷機には、通常、油性顔料インクが使われるが、他方式の印刷機と比較して、印字した際に印刷物裏側にインクが浸透するため、得られる印刷物は、印刷濃度が低く、裏抜けの多いものになる。この問題を解決する方法の一つとして、油性顔料インクに水を乳化した油中水型エマルションインクを利用する方法がある。
エマルションインクは、印刷物裏側にインクが浸透することが少なく、印刷物の印刷濃度を高くすることができるものであるが、長期保存すると水相粒子の合一が進んで油相と水相が分離するなど、インクとして貯蔵安定性が乏しいという問題がある。
貯蔵安定性を向上する手段として、孔版用油中水型エマルションインクでは油相の粘度を高くし、水相割合を多くするという手段がとられているが、孔版用油中水型エマルションインクはインク粘度が高いためにインクジェットでは吐出することができない。別の貯蔵安定性を向上させる手段として、油中水型エマルションの油相と水相の界面張力を下げる目的で油相と水相の両方に界面活性剤を添加することが知られている。例えば、特許文献1や2では水相に非イオン性界面活性剤であるサーフィノール465(アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)を添加するとともに、エマルションの安定性を図るために油相にケロシンやドデカンといった揮発性の高い有機溶媒を使用することが記載されている。
特開平4−170475号公報 特開平4−183762号公報
特許文献1や2に記載されている方法によれば油中水型エマルションインクの貯蔵安定性を向上させることが可能であるものの、油相に揮発性の高い有機溶媒を使用しているためにインクジェットで吐出した時の吐出性が充分ではない。吐出性を改善するためには油相の溶剤を揮発性の低いものに変更すればよいが、これでは貯蔵安定性が確保できない。すなわち、従来は、インクジェット用途の油中水型エマルションインクでは吐出性と貯蔵安定性を両立させることはできなかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、インクジェット用途に使用しても吐出性が良好で、貯蔵安定性の高い油中水型エマルションインクを提供することを目的とするものである。
本発明の油中水型エマルションインクは、油相および水相からなる油中水型エマルションインクにおいて、23℃における粘度が3mPa・s〜100mPa・sであって、前記水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を含有することを特徴とするものである。
前記ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の含有量は前記水相全質量に対して0.5質量%〜35質量%であることが好ましい。
前記油相には界面活性剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することが好ましい。
本発明の油中水型エマルションインクは、23℃における粘度が3mPa・s〜100mPa・sであるため、インクジェット用途に使用しても吐出性が良好であり、水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を含有するため、貯蔵安定性に優れたものとすることができる。
本発明の油中水型エマルションインク(以下、単にインクという)は、23℃における粘度が3mPa・s〜100mPa・sであって、水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を含有することを特徴とする。
ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物はアニオン系界面活性剤であり、分子量が2000〜12000程度のものを用いることが好ましく、例えばデモールN(花王(株):分子量2000)、イオネットD−2(三洋化成:分子量5500)、三洋レベロン(三洋化成:分子量12000)等を好ましく挙げることができる。
ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の含有量は水相の全質量に対して0.5質量%〜35質量%であることが好ましく、5質量%〜25質量%であることがより好ましい。0.5質量%未満では貯蔵安定性を確保することが難しい。一方、35質量%より多く含有させるとナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物が析出しやすくなるため好ましくない。
本発明のインクの、23℃における粘度を3mPa・s〜100mPa・sとするためには、下記に説明する溶剤等の選択にもよるが、インク全質量に対する水相の割合が1質量%〜50質量%とすることが好ましく、5質量%〜35質量%とすることがより好ましい。ここで、粘度は、23℃における0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける粘度を意味する。
インク全質量に対する水相の割合が50質量%よりも多くなると吐出安定性が悪くなり、一方、1質量%未満では印刷濃度を高くする効果が得られなくなる。通常、インク全質量に対する水相の割合が50質量%以下になると貯蔵安定性が際立って悪くなるが、本発明のインクは、水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を含有するために、貯蔵安定性を確保しながら、同時に吐出安定性も良好なものとすることが可能である。
水相中には、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の他、さらに、公知の水蒸発抑制剤または凍結防止剤、電解質、pH調整剤を含ませることができ、さらに、酸化防止剤、体質顔料等の公知の添加剤を、必要に応じて含ませることができる。
油相は、基本的に、着色剤、界面活性剤(乳化剤)、樹脂成分、油成分、顔料分散剤等から構成される。油相の割合はインク全質量に対して50質量%〜99質量%であることが好ましく、65質量%〜95質量%であることがより好ましい。
着色剤としては、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ、イソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレット、ペリノン・ペリレンのような有機顔料;カーボンブラック、二酸化チタン等の無機顔料;アゾ系、アントラキノン系、アジン系等の油溶性染料;各種水溶性染料、分散染料等が挙げられる。これらの着色剤は、目的とする色相を実現するため、単独で、または2種以上を混合して用いることができ、顔料と染料とを組み合わせてもよい。その配合量も、適宜設定すればよいが、一般に、インクの総質量に対して20質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは3質量%〜10質量%の範囲で用いられる。
また、印刷物の画質を向上させるために、インク中に体質顔料を含有させることができる。体質顔料としては、たとえば、シリカ、白土、タルク、クレー、珪藻土、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウムを用いることができ、これらの2種以上を併用してもよい。体質顔料は、多量に含有させると被印刷体への着色剤の定着を阻害したり、印刷機の非使用後の印刷性能に支障をきたす恐れがあるため、10質量%以下の範囲で含有させることが好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
界面活性剤は、油中水型エマルションを構成するために用いられ、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤のいずれを用いてもよい。このうち、油中水型エマルションの乳化性や保存安定性の観点から、非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
具体的には、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンモノイソステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル、グリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルテトラオレエート、デカグリセリルデカオレエート、ヘキサグリセリルペンタオレエート等の(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、(ポリ)エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油等を好ましく挙げることができる。上記界面活性剤は、単独で用いてもよいし、二種類以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
とりわけ、上記界面活性剤の中でもポリグリセリン脂肪酸エステルを好ましく用いることができる。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンの脱水縮合によって得られたポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化物であり、ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいて、グリセリン縮合量は4モル〜12モルであることが好ましく、これに数モル(例えば1モル〜10モル)の高級脂肪酸がエステル結合していることが好ましい。高級脂肪酸としては、炭素数8〜24の脂肪酸が好ましく、不飽和結合を持つ脂肪酸であることがより好ましい。具体的には、ポリリシノレイン酸ヘキサグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル等が好ましく挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、インク全質量に対して0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、1質量%〜15質量%であることがより好ましく、さらには5質量%〜10質量%であることが好ましい。
樹脂はインクに粘度を付与し、エマルションの安定性を向上させるもので、油相に溶解するものが用いられる。樹脂を含ませることにより、カーボンブラック、その他の顔料や体質顔料の顔料分散性、紙への定着性、転写汚れの抑制を向上させることができる。樹脂としては、たとえば、ロジン、ギルソナイト、ロジンエステル、マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、石油樹脂、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂、天然ゴム誘導体樹脂等を好ましく用いることができ、アルキド樹脂、フェノール樹脂をより好ましく用いることができる。また、アルキド樹脂またはロジン変性樹脂とアルミニウムキレート化合物またはアルミニウムアルコラートとの反応生成物も、好ましく用いることができる。樹脂の含有量は、インク全質量に対して1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。
本発明の油性インクに使用される溶剤は、インクを大気中に放置した場合でも揮発しにくいことが必要であることから、その沸点が240℃以上であるものが好ましく、250℃以上のものであることがより好ましい。また、インクの粘度を3mPa・s〜100mPa・sとするために、溶剤の粘度は20mPa.s以下であることが好ましく、さらには10mPa・s以下であることが好ましい。溶剤の種類は特に限定されず、非極性溶剤及び極性溶剤のいずれも使用することができる。例えば、非極性溶剤として炭化水素溶剤等、極性溶剤としてエステル溶剤、アルコール溶剤、高級脂肪酸溶剤、エーテル溶剤等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して使用する場合には、混合液は単一の連続する相を形成する必要がある。
炭化水素溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素系溶剤としては、新日本石油社製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」(いずれも商品名)、新日本石油化学社製「日石アイソゾール、ナフテゾール」(いずれも商品名)、エクソンモービル社製「IsoparG、IsoparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、ExxolD100、ExxolD140、ExxolD140」(いずれも商品名)等が挙げられる。
エステル溶剤としては、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソオクチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリル等が挙げられる。
アルコール溶剤としては、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸溶剤としては、イソノナン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
溶剤の含有量は、インク全質量に対して10質量%〜80質量%であることが好ましく、40質量%〜75質量%であることがより好ましい。
本発明で用いられる顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等を用いることができ、中でも主鎖にポリアミド構造を有し、側鎖にポリエステル構造を有した櫛型のポリマーが好ましい。顔料分散剤の含有量は、インク全質量に対して0質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがより好ましい。
油相中には、必要に応じて、ゲル化剤、酸化防止剤等の公知の成分を適宜含ませることができる。
本発明のインクは、公知の方法で調製することができる。例えば油相は、公知の分散機で顔料を溶剤に分散した後、さらに溶剤で希釈し、その際その他の油相成分を添加して調製することができる。希釈には、それ自体公知の撹拌機を使用することができる。水相は、水相の成分を、撹拌機により水に混合・溶解することにより調製することができる。そして、公知の乳化機を使用し、攪拌下の油相中に水相を滴下することにより、油中水型のエマルションインクを得ることができる。これらの分散、稀釈、乳化等を行うにあたって採用される条件等は、適宜選択することができる。
以下に本発明のインクの実施例を示す。
(インクの調製)
下記表1および2に示す配合(表に示す数値は質量部である)により、以下の手順に従い、各実施例、比較例のインクを調製した。まず、顔料、溶剤、顔料分散剤、界面活性剤を混合し、ロッキングミルで充分に分散した。この油相中に、界面活性剤を混合した水相混合溶液を徐々に滴下し、ホモジナイザーを用いて乳化を行い、油中水型エマルションインクを得た。
なお、表1および2中、NIKKOL SO−10V(モノオレイン酸ソルビタン)、Hexaglyn PR−15(ポリリシノレイン酸ヘキサグリセリル)、Decaglyn 3−O(トリオレイン酸デカグリセリル)およびDecaglyn 5−OV(ペンタオレイン酸デカグリセリル)は日光ケミカルズ製、AF−7(ナフテン系非極性溶剤)は新日本石油製、デモールN(ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物:分子量2000)は花王製、イオネットD−2(ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物:分子量5500)および三洋レベロン(ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物:分子量12000)は三洋化成製、サーフィノール465(非イオン性界面活性剤)は日信化学工業製である。
(評価)
(粘度測定)
TAインスツルメント社製レオメータAR−G2(コーン角度2°、直径40mm)を用いて、実施例および比較例の各インクの23℃における、0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける粘度を測定した。
(インクジェットによる吐出性評価)
ライン型インクジェットプリンター「オルフィスHC5500」(理想科学工業(株)製)のインクジェットヘッドを装着した吐出治具(任意のインクジェットヘッドが装着可能であり、駆動条件等を任意に設定可能なもの)を用いて評価を行った。実施例および比較例の各インクを用いて、1ドットあたりの吐出量を42pLとして、10回連続で吐出した時の吐出の様子について、下記の基準により評価した。
◎:全く不吐出がなく、1回目と10回目の吐出で同じ画像が印刷できた
○:数本の不吐出がランダムで発生したが、1回目と10回目の吐出でほぼ同じ画像が印
刷できた
×:不吐出が多く、1回目と10回目の吐出で同じ画像が印刷できない
××:粘度が高いために、インクが全く吐出されなかった
(貯蔵安定性)
実施例および比較例の各インクを室温(23℃)で放置し、下記の基準により目視評価した。
◎:3ヶ月以上水相が分離しなかった
○:1ヶ月以上水相が分離しなかった
△:1週間以上水相が分離しなかった
×:1日以内に水相が分離した
××:数時間以内に水相が分離した
実施例および比較例のインクの処方とともに、上記の評価項目により評価した結果を表1および2に示す。なお、表2中、比較例5はインク調製直後に水相が分離したために吐出評価ができなかった。
Figure 0005597405
表1から明らかなように、実施例1〜10のインクは、いずれも吐出が良好であり、貯蔵安定性も実用上問題のないものであった。実施例1のインクは油相にモノオレイン酸ソルビタンの界面活性剤を含むものであり、一方、実施例2のインクは油相にポリリシノレイン酸ヘキサグリセリルの界面活性剤を含むものであるが、この比較から油相の界面活性剤としてはポリグリセリン脂肪酸エステルがより貯蔵安定性に貢献することが看取される。なお、実施例5においてはナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の含有量が0.7質量部と少ないために貯蔵安定性は他の実施例よりも若干ではあるが悪くなった。
通常、油中水型エマルションインクにおいて水相の割合が半分以下になると貯蔵安定性が際立って悪くなるが(比較例4および5)、実施例のインクはいずれも水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を含有するため、貯蔵安定性が確保された。なお、水相に本発明のナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物ではない別の界面活性剤(サフィノール465)を含み、揮発性の高い有機溶媒(ケロシン)を含む比較例3では貯蔵安定性は確保できたが、吐出安定性は実用には耐えないものであった。また別の界面活性剤(サフィノール465)を含み、溶剤が揮発性の低い有機溶媒(AF−7)である比較例5では、貯蔵安定性は確保できなかった。
なお、水相に顔料と顔料分散剤としてナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を水相に含有する油中水型エマルションインクは既に公知である(特開平8−34944号)。しかし、水相成分を60〜70質量部含んでいるために、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物はインクの貯蔵安定性に寄与するものではない。これは比較例1と2の考察から明らかである。すなわち、比較例2のインクは水相成分が70質量部以上であって粘度が高いインクで、貯蔵安定性には優れたが、インクジェットでは吐出できなかった。一方、このインクの水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を添加したのが比較例1であるが、貯蔵安定性に変化はみられなかいことが看取できる。すなわち、粘度の高いインク、言い換えれば水相成分の割合が高いインクの場合には、水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を添加しても貯蔵安定性に影響がないことがわかる。

Claims (3)

  1. 油相および水相からなる油中水型エマルションインクにおいて、23℃における粘度が3mPa・s〜100mPa・sであって、前記油相に着色剤を含有し、前記水相にナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を含有することを特徴とする油中水型エマルションインク。
  2. 前記ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の含有量が前記水相全質量に対して0.5質量%〜35質量%であることを特徴とする請求項1記載の油中水型エマルションインク。
  3. 前記油相に界面活性剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする請求項1または2記載の油中水型エマルションインク。
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