手段1.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、該各停止操作手段の操作に基づき、各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に基づいて停止された識別情報の組合せに応じて所定の遊技価値を付与する遊技機において、前記各停止操作手段による停止順序によって、付与される遊技価値を変化させるように構成したことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、可変表示装置の複数の識別情報が付された複数の識別情報列は、複数の停止操作手段が操作されることに基づき、停止制御手段によって、各別に停止制御させられる。そして、停止された識別情報の組合せに応じて所定の遊技価値が付与される。かかる遊技機において、前記各停止操作手段による停止順序によって、付与される遊技価値が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。このため、今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。
手段2.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、該各停止操作手段の操作に基づき、各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与する遊技機において、前記各停止操作手段による停止順序によって、確定表示される特定識別情報の種類が変動するように構成したことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値が付与される。かかる遊技機において、前記各停止操作手段による停止順序によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。このため、今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。
手段3.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、所定条件により所定の成立フラグを導出する成立フラグ導出手段と、前記各停止操作手段の操作に基づき、成立フラグに応じて各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与する遊技機において、所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段による第1停止順序では第1の特定識別情報が停止され、前記第1停止順序とは異なる第2停止順序では第2の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。
手段3によれば、成立フラグ導出手段では、所定条件により所定の成立フラグが導出される。各停止操作手段の操作に基づき、停止制御手段によって、成立フラグに応じて各識別情報列が停止制御される。そして、停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値が付与される。かかる遊技機において、前記各停止操作手段による停止順序が第1停止順序である場合には第1の特定識別情報が停止され、第2停止順序である場合には第2の特定識別情報が停止される。つまり、停止順序の相違によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。このため、今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。
手段4.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、所定条件下で所定の成立フラグを導出する成立フラグ導出手段と、前記各停止操作手段の操作に基づき、成立フラグに応じて各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与する遊技機において、所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作では第1の特定識別情報が停止され、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第2の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。
手段4によれば、所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作が行われた場合には第1の特定識別情報が停止されるよう停止制御が行われ、また、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第2の特定識別情報が停止されるように停止制御が行われる。つまり、停止順序方向の相違によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。このため、今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。また、停止順序の相違が、順停止操作と逆停止操作といった比較的分かりやすく、区別しやすいものであるため、停止操作を誤りにくく、困難さを伴わない。
手段5.第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるように設定されていることを特徴とする手段3又は4に記載の遊技機。
手段5によれば、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるため、遊技者はそのときどきの遊技状況に応じて遊技価値の高い停止操作を行ったりできる。結果として、停止順序によっては総合的に得られる価値が相違し、場合によっては価値をより高いものとすることができる。
手段6.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、所定条件により所定の成立フラグを導出する成立フラグ導出手段と、前記各停止操作手段の操作に基づき、成立フラグに応じて各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与するとともに、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特別識別情報であることに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態を付与するよう構成された遊技機であって、特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段による第1停止順序では第1の特定識別情報が停止され、前記第1停止順序とは異なる第2停止順序では第2の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。
手段6によれば、成立フラグ導出手段では、所定条件により所定の成立フラグが導出される。各停止操作手段の操作に基づき、停止制御手段によって、成立フラグに応じて各識別情報列が停止制御される。そして、停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値が付与される。また、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特別識別情報であることに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態が付与される。なお、特別遊技状態においては、遊技者に例えば大量のメダルが付与される等の高い遊技価値が付与される。かかる遊技機にあって、特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段による第1停止順序では第1の特定識別情報が停止され、前記第1停止順序とは異なる第2停止順序では第2の特定識別情報が停止される。つまり、停止順序の相違によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。このため、通常の遊技状態中において今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。
手段7.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、所定条件下で所定の成立フラグを導出する成立フラグ導出手段と、前記各停止操作手段の操作に基づき、成立フラグに応じて各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与するとともに、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特別識別情報であることに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態を付与するよう構成された遊技機であって、特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作では第1の特定識別情報が停止され、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第2の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。
手段7によれば、特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態において、所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作が行われた場合には第1の特定識別情報が停止されるよう停止制御が行われ、また、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第2の特定識別情報が停止されるように停止制御が行われる。つまり、停止順序方向の相違によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。このため、通常の遊技状態中において今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。また、停止順序の相違が、順停止操作と逆停止操作といった比較的分かりやすく、区別しやすいものであるため、停止操作を誤りにくく、困難さを伴わない。
手段8.第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるように設定されていることを特徴とする手段6又は7に記載の遊技機。
手段8によれば、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるため、遊技者はそのときどきの遊技状況に応じて遊技価値の高い停止操作を行ったりできる。結果として、停止順序によっては総合的に得られる価値が相違し、場合によっては価値をより高いものとすることができる。
手段9.特定条件が成立することに基づき、前記所定の同一の成立フラグが、所定回数連続して、或いはほぼ連続して導出されるよう構成したことを特徴とする手段6乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、特定条件が成立した場合には、所定の同一の成立フラグが、所定回数連続して、或いはほぼ連続して導出されるため、特別遊技状態の付与されていない状態中であっても、遊技価値が連続して或いはほぼ連続して付与される場合がある。また、場合によっては、特別遊技状態が付与された場合よりも遊技者にとってより好ましい結果が得られることもある。そのため、特別遊技状態が付与されていない場合であっても、充実した遊技を行うことができ、興趣がより一層高められることとなる。
手段10.前記所定の同一の成立フラグの導出に関する情報を、遊技者に示唆するよう構成したことを特徴とする手段6乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、所定の同一の成立フラグの導出に関する情報が遊技者に示唆されることで、該フラグが導出されたことを知った遊技者は、わくわくしながら、或いは、場合によってはどきどきしながら停止操作を行うことができ、より一層遊技に厚みを持たせることができる。
手段11.前記所定の同一の成立フラグの導出に関する情報及び停止順序に関する情報を遊技者に示唆するよう構成したことを特徴とする手段6乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段11によれば、所定の同一の成立フラグが導出されたこと及び停止順序に関する情報を知った遊技者は、わくわくしながら、或いは、場合によってはどきどきしながら、示唆に対しいかなる停止順序を採用しようかと思案しつつ遊技を行うことができ、より一層遊技に厚みを持たせることができる。
手段12.前記所定の同一の成立フラグの導出に関する情報、並びに、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報とこれら各特定識別情報に対応する停止順序に関する情報を遊技者に示唆するよう構成したことを特徴とする手段6乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、所定の同一の成立フラグが導出されたことのみならず、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報とこれら各特定識別情報に対応する停止順序に関する情報が示唆される。このため、遊技者は、当該示唆に基づいて、第1及び第2の特定識別情報のうちの所望とする方を停止させることが可能となる。その結果、遊技者にとってより望ましい遊技価値を得ることができる。
手段13.前記示唆を、表示装置において視覚的に行うようにしたことを特徴とする手段10乃至12のいずれかに記載の遊技機。なお、「表示装置において視覚的に行う」に代えて、或いは加えて、「音声出力装置において聴覚的に行う」こととしてもよい。
手段13のように、前記示唆が表示装置において視覚的に行われることで、可変表示手段の表示と併せて、表示態様を堪能することができ、面白味が一層増す。
手段14.そのときどきに応じて、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とが交代するようにしたことを特徴とする手段6乃至13のいずれかに記載の遊技機。
手段14によれば、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とが交代させられることで、対応する停止順序が異なったものとなるため、遊技内容に深みが増し、さらに興趣が高められるものとなる。
手段15.そのときどきに応じて、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、少なくとも一方が変化するようにしたことを特徴とする手段6乃至14のいずれかに記載の遊技機。
手段15によれば、そのときどきに応じて、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、少なくとも一方が変化するため、そのときどきに応じて異なった遊技価値が付与されることとなり、遊技に厚みが増す。
手段16.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、所定条件により所定の成立フラグを導出する成立フラグ導出手段と、前記各停止操作手段の操作に基づき、成立フラグに応じて各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与するとともに、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特別識別情報であることに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態を付与するよう構成された遊技機であって、前記特別遊技状態中において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段による第1停止順序では第1の特定識別情報が停止され、前記第1停止順序とは異なる第2停止順序では第2の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。
手段16によれば、成立フラグ導出手段では、所定条件により所定の成立フラグが導出される。各停止操作手段の操作に基づき、停止制御手段によって、成立フラグに応じて各識別情報列が停止制御される。そして、停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値が付与される。また、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特別識別情報であることに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態が付与される。なお、特別遊技状態においては、遊技者に例えば大量のメダルが付与される等の高い遊技価値が付与される。かかる遊技機にあって、特別遊技状態中において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段による第1停止順序では第1の特定識別情報が停止され、前記第1停止順序とは異なる第2停止順序では第2の特定識別情報が停止される。つまり、停止順序の相違によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。例えば、停止順序によっては、特別遊技状態中に付与される総合遊技価値が変動することも起こりうる。このため、特別遊技状態中において今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。
手段17.複数の識別情報が付された複数の識別情報列を備えた可変表示手段と、該可変表示手段の各識別情報列を各別に停止操作する複数の停止操作手段と、所定条件下で所定の成立フラグを導出する成立フラグ導出手段と、前記各停止操作手段の操作に基づき、成立フラグに応じて各識別情報列を停止制御する停止制御手段とを備え、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特定識別情報であることに基づいて所定の遊技価値を付与するとともに、停止操作手段の操作に応じて停止された識別情報の組合せが特別識別情報であることに基づいて遊技者に有利な特別遊技状態を付与するよう構成された遊技機であって、特別遊技状態中において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作では第1の特定識別情報が停止され、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第2の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする遊技機。
手段17によれば、特別遊技状態中において、所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作が行われた場合には第1の特定識別情報が停止されるよう停止制御が行われ、また、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第2の特定識別情報が停止されるように停止制御が行われる。つまり、停止順序方向の相違によって、確定表示される特定遊技情報の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい特定遊技情報が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。例えば、停止順序方向によっては、特別遊技状態中に付与される総合遊技価値が変動することも起こりうる。このため、特別遊技状態中において今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。また、停止順序方向の相違が、順停止操作と逆停止操作といった比較的分かりやすく、区別しやすいものであるため、停止操作を誤りにくく、困難さを伴わない。
手段18.第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるように設定されていることを特徴とする手段16又は17に記載の遊技機。
手段18によれば、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるため、遊技者はそのときどきの遊技状況に応じて遊技価値の高い停止操作を行ったりできる。結果として、停止操作によっては総合的に得られる価値が相違し、場合によっては価値をより高いものとすることができる。
手段19.前記特別遊技状態においては、特定識別情報に関する所定の成立フラグが導出されやすい状態下での遊技を、予め定められた所定回数を上限に行いうるよう構成されていることを特徴とする手段16乃至18のいずれかに記載の遊技機。
手段19によれば、特別遊技状態中には、識別情報の組合せが特定識別情報であることが頻繁に起きるため、大量のメダルが付与される等の高い遊技価値がより確実に付与される。
手段20.前記特別遊技状態は、前記所定の同一の成立フラグが導出されやすい状態下での遊技を、予め定められた所定回数を上限に行いうるよう構成されていることを特徴とする手段16乃至19のいずれかに記載の遊技機。
手段20によれば、所定の同一の成立フラグが頻繁に導出されることとなるため、そのたびに停止順序について考慮する機会が付与されることとなり、特別遊技状態中の興趣が一層高められることとなる。
手段21.前記特別遊技状態中における、前記所定の同一の成立フラグが導出される確率を可変としたことを特徴とする手段20に記載の遊技機。
手段21によれば、そのときどきによって、所定の同一の成立フラグが導出される頻度が相違することとなる。従って、特別遊技状態ごとに、面白味、場合によっては付与される総合的な遊技価値が相違することとなり、さらに遊技内容に厚みが増す。
手段22.前記特別遊技状態中において、前記所定回数にカウントされない臨時遊技を特定回数を上限に行いうるとともに、前記第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、いずれか一方は、前記臨時遊技移行の起因となるものであって、さらに、前記臨時遊技が特定回数行われた場合又は前記所定回数の遊技が行われた場合に特別遊技状態が終了させられるようにしたことを特徴とする手段16乃至21のいずれかに記載の遊技機。
手段22によれば、特別遊技状態中においては、前記所定回数にカウントされない臨時遊技が特定回数行われた場合又は前記所定回数の遊技が行われた場合に特別遊技状態が終了させられる。しかも、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、いずれか一方は、臨時遊技移行の起因となるものである。従って、特別遊技状態中の各遊技毎に、遊技者にとって望ましい特定遊技情報が相違する場合がある。例えば、特別遊技状態が発生した直後では、未だ臨時遊技に移行するチャンスが十分残されているため、臨時遊技移行の起因とはならない方の特定識別情報が遊技者にとって望ましいことがある。一方、所定回数の遊技を消化して、臨時遊技に移行するチャンスがあまり残されていない場合には、臨時遊技移行の起因となる方の特定識別情報が遊技者にとって望ましいことがある。このように、そのときどきによって、狙いの対象となる特定遊技情報が相違する場合があることから、特別遊技状態中において、遊技者は今までにない面白味を味わうことができる。なお、前記「臨時遊技」としては、ジャックインゲーム等を例示することができる。
手段23.前記臨時遊技においては、予め定められた規定回数を上限に連続して、或いはほぼ連続して遊技価値が付与されるよう構成したことを特徴とする手段22に記載の遊技機。
手段23によれば、臨時遊技においては、予め定められた規定回数を上限に連続して、或いはほぼ連続して遊技価値が付与されるため、遊技者は該臨時遊技中に多量の遊技価値を獲得することが可能となる。従って、特別遊技状態中において、遊技者は、極力上限の特定回数の臨時遊技を行おうと考えつつ遊技を行う。この際、停止順序によって行いうる臨時遊技の回数が変動する場合があることから、遊技に一層の厚みが付与されることとなる。
手段24.前記所定の同一の成立フラグに関する情報を、遊技者に示唆するよう構成したことを特徴とする手段16乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段24によれば、所定の同一の成立フラグの導出に関する情報が遊技者に示唆されることで、該フラグが導出されたことを知った遊技者は、わくわくしながら、或いは、場合によってはどきどきしながら停止操作を行うことができ、より一層遊技に厚みを持たせることができる。
手段25.前記所定の同一の成立フラグに関する情報及び停止順序に関する情報を遊技者に示唆するよう構成したことを特徴とする手段16乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段25によれば、所定の同一の成立フラグが導出されたこと及び停止順序に関する情報を知った遊技者は、わくわくしながら、或いは、場合によってはどきどきしながら、示唆に対しいかなる停止順序を採用しようかと思案しつつ遊技を行うことができ、より一層遊技に厚みを持たせることができる。
手段26.前記所定の同一の成立フラグに関する情報、並びに、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報とこれら各特定識別情報に対応する停止順序に関する情報を遊技者に示唆するよう構成したことを特徴とする手段16乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段26によれば、所定の同一の成立フラグが導出されたことのみならず、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報とこれら各特定識別情報に対応する停止順序に関する情報が示唆される。このため、遊技者は、当該示唆に基づいて、第1及び第2の特定識別情報のうちの所望とする方を停止させることが可能となる。その結果、遊技者にとってより望ましい遊技価値を得ることができる。
手段27.前記示唆を、表示装置において視覚的に行うようにしたことを特徴とする手段24乃至26のいずれかに記載の遊技機。なお、「表示装置において視覚的に行う」に代えて、或いは加えて、「音声出力装置において聴覚的に行う」こととしてもよい。
手段27のように、前記示唆が表示装置において視覚的に行われることで、可変表示手段の表示と併せて、表示態様を堪能することができ、面白味が一層増す。
手段28.そのときどきに応じて、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とが交代するようにしたことを特徴とする手段16乃至27のいずれかに記載の遊技機。
手段28によれば、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とが交代させられることで、対応する停止順序が異なったものとなるため、遊技内容に深みが増し、さらに興趣が高められるものとなる。
手段29.そのときどきに応じて、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、少なくとも一方が変化するようにしたことを特徴とする手段16乃至28のいずれかに記載の遊技機。
手段29によれば、そのときどきに応じて、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、少なくとも一方が変化するため、そのときどきに応じて異なった遊技価値が付与されることとなり、遊技に厚みが増す。
手段30.前記特別遊技状態に際し付与される遊技価値の上限値を予め設定しておくとともに、前記特別遊技状態中には付与される遊技価値が前記上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御するようにしたことを特徴とする手段16乃至29のいずれかに記載の遊技機。
手段30によれば、特別遊技状態中には、付与される遊技価値が予め設定された上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、停止制御手段によって可変表示手段が停止制御される。このため、1度の特別遊技状態に際し、あまりに多大な遊技価値が付与されてしまうことによる遊技場側のデメリットが払拭され、事前に利益、損益の調整を図りやすく、営業を行う上でもメリットが大きなものとなる。
手段31.前記特別遊技状態に際し付与される遊技価値の上限値を予め設定しておくとともに、前記特別遊技状態中には付与される遊技価値が前記上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、前記成立フラグ導出手段が所定の成立フラグの導出を規制するようにしたことを特徴とする手段16乃至29のいずれかに記載の遊技機。
手段31によれば、特別遊技状態中には、付与される遊技価値が予め設定された上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、成立フラグ導出手段による所定の成立フラグの導出が規制される。このため、1度の特別遊技状態に際し、あまりに多大な遊技価値が付与されてしまうことによる遊技場側のデメリットが払拭され、事前に利益、損益の調整を図りやすく、営業を行う上でもメリットが大きなものとなる。また、成立フラグ自体の導出が規制されることから、このような規制が行われた場合の遊技者にとっての不信感が生じにくい。
なお、上記手段における「所定の成立フラグの導出」に代えて、或いは加えて、「所定の同一の成立フラグの導出」としてもよい。
手段32.前記特別遊技状態に際し付与される遊技価値の上限値を予め設定しておくとともに、前記特別遊技状態中に、付与される遊技価値が前記上限値を上回った場合、又は、上回りそうな場合に、前記所定の同一の成立フラグの導出に関する情報を遊技者に示唆することを禁止するよう構成したことを特徴とする手段16乃至31のいずれかに記載の遊技機。
手段32によれば、特別遊技状態中には、付与される遊技価値が予め設定された上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、所定の同一の成立フラグの導出に関する情報が遊技者に示唆されることが禁止される。このため、遊技者は、所定の同一のフラグ導出を察知することができず、意図的に特定識別情報を停止させることができなくなる。従って、1度の特別遊技状態に際し、あまりに多大な遊技価値が付与されてしまうことによる遊技場側のデメリットが払拭され、事前に利益、損益の調整を図りやすく、営業を行う上でもメリットが大きなものとなる。また、成立フラグの導出の示唆が行われないことから、遊技者にとっての不信感が生じにくい。
手段33.さらに、前記特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段による第3停止順序では第3の特定識別情報が停止され、前記第3停止順序とは異なる第4停止順序では第4の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする手段16乃至32のいずれかに記載の遊技機。
手段33によれば、特別遊技状態中のみならず、前記特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態においても、上記各手段と同様の作用効果が奏される。
手段34.さらに、前記特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態において、特定識別情報に関する所定の同一の成立フラグによって、前記各停止操作手段の配列に沿って一方向に順番に停止させる順停止操作では第3の特定識別情報が停止され、前記順停止操作とは逆方向に順番に停止させる逆停止操作では第4の特定識別情報が停止されるように、前記停止制御手段が前記可変表示手段を停止制御することを特徴とする手段16乃至32のいずれかに記載の遊技機。
手段34によれば、特別遊技状態中のみならず、前記特別遊技状態の付与されていない通常の遊技状態においても、上記各手段と同様の作用効果が奏される。
手段35.第3の特定識別情報と第4の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるように設定されていることを特徴とする手段33又は34に記載の遊技機。
手段35によれば、第3の特定識別情報と第4の特定識別情報とでは、付与される遊技価値が異なるため、遊技者はそのときどきの遊技状況に応じて遊技価値の高い停止操作を行ったりできる。結果として、停止順序によっては総合的に得られる価値が相違し、場合によっては価値をより高いものとすることができる。
手段36.手段1乃至35のいずれかにおいて、前記可変表示手段は、機械的表示手段によって構成されていることを特徴とする遊技機。
かかる機械的表示手段としては、リールが一般的である。なお、かかる表示手段に電気的表示を付随させることは可能である。例えば、リールの内部より発光手段によってリールに光を照射し、その透過光によって識別情報に変化を与えるようにする等である。
手段37.手段1乃至36のいずれかにおいて、停止制御用テーブルを記憶した記憶手段を備え、前記停止制御手段は、停止制御用テーブルの記憶内容に応じた停止制御を実行するものであることを特徴とする遊技機。
手段37によれば、停止制御用テーブル記憶内容に従って可変表示の停止制御が実行されることから、各停止制御用テーブルの設定が的確に行われることにより確実に予定した停止態様を実現でき、しかも停止制御は停止制御用テーブルの参照によって実行されることから当該制御が簡潔なものとなる。
手段38.手段1乃至37のいずれかにおいて、遊技価値とは、前記所定領域への特定識別情報(又はその組合せ)の停止に基づいて払い出される遊技媒体の数によって決定される価値であることを特徴とする遊技機。
手段38によれば、メダル等の遊技媒体の払出による利益を遊技者に付与することができる。
手段39.手段1乃至38のいずれかにおいて、識別情報は図柄であることを特徴とする遊技機。
手段39のように、識別情報としては、数字、絵、文字、記号等による図柄とするのが、遊技者の判断の容易性の点で好ましい。また、種類の異なる図柄については、その大きさや色に変化を与えることが、変動中の図柄種別の判別を容易ならしめる上で好ましい。
手段40.手段1乃至39のいずれかにおいて、可変表示手段の可変表示を開始する始動操作手段を備えたことを特徴とする遊技機。
手段40によれば、可変表示手段の可変表示の始動及び停止のいずれをも遊技者の操作によって行うことができ、遊技に積極的に介入、参加している気分を遊技者に堪能させることができる。
手段41.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報である場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。
手段42.手段1乃至40のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。
以下に、遊技機を回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
図1,2に示すように、スロットマシン1は、前面を開放した箱状のマシン本体2を有している。マシン本体2の前面側には前面開閉扉としてのフロントパネル3が開閉自在に取り付けられている。フロントパネル3が閉状態となっている場合、フロントパネル3によってマシン本体2の前面開放側が閉鎖される。フロントパネル3は閉状態にある場合には図示しないロック機構によって開放不能な状態にロックされており、そのロック状態はフロントパネル3に設けられた解除操作部たるキーシリンダ4に対する所定のキー操作によって解除されるように構成されている。
フロントパネル3には、縦長の3つの表示窓5,6,7が横並びとなるように設けられている。表示窓5,6,7は透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓5,6,7を通して内部を視認可能な状態とされている。
マシン本体2内には、可変表示手段を構成する左リール11,中リール12及び右リール13が収納されている。各リール11,12,13はそれぞれ円筒状(円環状)に形成されているが、少なくとも環状となっていればよい。各リール11,12,13は、その中心軸線が当該リール11,12,13の回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール11,12,13の回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール11,12,13が各表示窓5,6,7と1対1で対応している。従って、各リール11,12,13の表面の一部はそれぞれ対応する表示窓5,6,7を通して視認可能な状態とされている。
また、リール11,12,13が回転すると、各表示窓5,6,7を通してリール11,12,13は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。これら各リール11,12,13はそれぞれステッピングモータ等のリールモータ15,16,17(図4参照)に連結されており、各リールモータ15,16,17の駆動により各リール11,12,13が個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る。
各リール11,12,13の外周面には、それぞれ識別情報としての図柄が多数設けられており、これら図柄によって識別情報列が構成されている。これらの図柄のうち、表示窓5,6,7を介して視認可能な図柄数は、主として表示窓5,6,7の上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール11,12,13毎に全体を視認可能な図柄数は3個ずつとされている。
ここで、各リール11,12,13に付される図柄について説明する。図3には、左リール11,中リール12,右リール13のそれぞれについての図柄配列が示されている。同図は、各リール11,12,13表面の展開図とみても差し支えない。同図に示すように、各リール11,12,13にはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。各リール11,12,13に対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付されたものであり、リール11,12,13に実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための「7」図柄がある。「7」図柄としては白色のもの(例えば、左リール第20番目。以下、適宜「白7」図柄と称す)と、赤色のもの(例えば、左リール第21番目。以下、適宜「赤7」図柄と称す)とがある。また、レギュラーボーナスゲームに移行するための「BAR」図柄(例えば、左リール第19番目)がある。また、リプレイゲームに移行するための「リプレイ図柄」(例えば、左リール第1番目)がある。また、小役の払出が行われる小役図柄としての「スイカ」図柄(例えば、左リール第4番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール第2番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール第3番目)がある。そして、図3に示すように、各リール11,12,13において、各図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各図柄に関する払出枚数について説明する。小役図柄に関し、「スイカ」図柄が後述する有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール11の「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。即ち、中リール12及び右リール13の「チェリー」図柄はメダル払出とは無関係であり、言わば無意味な図柄である。また、「チェリー」図柄に限っては、他の図柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール11の複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止された場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として本実施の形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、その他の図柄に関しては、ビッグボーナス図柄の組合せである「赤7」図柄又は「白7」図柄が同一色で有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、レギュラーボーナス図柄の組合せである「BAR」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出が行われる。
更に、「リプレイ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。その他の場合、即ち有効ライン上に左リール11の「チェリー」図柄が停止せず、また左・中・右に同一図柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
なお、各リール11,12,13は識別情報を可変表示する可変表示手段の一例であり、主表示部を構成する。但し、可変表示手段はこれ以外の構成であってもよい。例えば、ベルト式リール等の他の機械的なリール構成としてもよく、また、機械的なリール構成に代えて、或いはこれに加えて、液晶表示器,ドットマトリックス表示器等の電気的表示により識別情報を可変表示させるものを設けてもよく、この場合は表示形態に豊富なバリエーションをもたせることが可能となる。
フロントパネル3には、各表示窓5,6,7を結ぶように、横方向へ平行となるように3本、斜め方向へたすき掛けとなるように2本、計5本の有効ラインが付されている。勿論、最大有効ライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大有効ライン数を変更するようにしてもよい。これら各有効ラインに対応して、表示窓5,6,7群の正面から見て左側には有効ライン表示部21,22,23が設けられている。第1有効ライン表示部21は中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部22は上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部23は一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。
フロントパネル3の表面のうち表示窓5,6,7の下方左側には、各リール11,12,13を一斉(必ずしも同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー25が設けられている。スタートレバー25は可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段を構成する。スタートレバー25の右側には、回転している各リール11,12,13を個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ27,28,29が設けられている。各ストップスイッチ27,28,29は停止対象となるリール11,12,13に対応する表示窓5,6,7の直下にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ27,28,29は可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
フロントパネル3の前面のうち表示窓5,6,7の下方右側には、遊技価値(投入価値)としてのメダルを投入するためのメダル投入口31が設けられている。メダル投入口31は遊技価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口31が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技価値を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
フロントパネル3の表面のうち表示窓5,6,7の下方左側には、遊技価値としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ32が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ32の下方には当該スイッチ32よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ33及び第3クレジット投入スイッチ34が設けられている。第2クレジット投入スイッチ33はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ34は仮想メダルを1枚ずつ投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ32〜34は前記メダル投入口31とともに遊技価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口31が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ32〜34は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
なお、第1クレジット投入スイッチ32は、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していないことを促すため、図示しない発光部材としてのランプが内蔵されている。当該ランプは、第1クレジット投入スイッチ32のスイッチ操作が有効である状況時において点灯されて当該スイッチ32の操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下では消灯される。ここで、上記点灯に代えて、点滅させてメダル投入の促しを遊技者に一層分かり易くしてもよい。
フロントパネル3の表面のうちメダル投入口31の左側には、ボタン状の切換スイッチ36が設けられている。切換スイッチ36は、メダル投入口31に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。即ち、例えば電源投入時には、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルはクレジットメダルとして貯留記憶するとともに獲得メダルもクレジットメダルとして貯留記憶するように設定しておく「クレジットモード」とし、切換スイッチ36が操作されると、クレジットメダルがある場合にはその分を現実のメダルとして払い出すとともに余剰の投入メダルや獲得メダルも現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」に切り換えられるようにしておく。そして、この切換スイッチ36が操作される度に「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを交互に切り換えるようにしておけば、遊技者は自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ36は投入価値及び遊技価値の取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ36は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
フロントパネル3には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部38と、獲得メダルの枚数を表示する獲得数表示部39とがそれぞれ設けられている。これら両表示部38,39は2桁の7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
スロットマシン1の下部には、マシン本体2の内部に収納されたホッパ装置41からのメダルが排出されるメダル排出口42と、メダル排出口42から排出された現実のメダルが貯留される受皿43とが設けられている。ホッパ装置41は遊技価値たる現実のメダルを返還する出力手段を構成する。
スロットマシン1の上部には、ビッグ報知部45,レギュラー報知部46,リプレイ報知部47,小役報知部48等の各種報知部が設けられている。これら各種報知部の配置場所は図示のものに限定されないし、共通の報知部で異なる態様の報知を行うようにしてもよい。
ビッグ報知部45は、各リール11,12,13の停止時に「赤7」図柄又は「白7」図柄が有効ライン上に揃った場合、ビッグボーナスゲームを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。レギュラー報知部46は、各リール11,12,13の回転停止時に「BAR」図柄が有効ライン上に揃った場合、レギュラーボーナスゲームを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。リプレイ報知部47は、各リール11,12,13の回転停止時に「リプレイ」図柄が有効ライン上に揃った場合、リプレイゲームを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。小役報知部48は、各リール11,12,13の回転停止時に小役図柄としての「スイカ」図柄或いは「ベル」図柄が有効ライン上に揃った場合又は「チェリー」図柄が左リール11の有効ライン上に停止した場合、所定数のメダルを獲得したことを点灯、点滅等によって表示報知する。
なお、これら各報知部45〜48は表示によって報知することとしたが、これに代えて或いはこれに加えて、スロットマシン1に備えられるスピーカ50によって音声により報知してもよい。
また、図示しないが、各リール11,12,13の内周側及び外周側に発光部材を設けてもよい。各リール11,12,13の内周側の発光部材は光を各リール11,12,13の内側から照射し、各リール11,12,13からの透過光を遊技者に見せるものである。一方、各リール11,12,13の外周側の発光部材は光を各リール11,12,13の外側から照射し、各リール11,12,13からの反射光を遊技者に見せるものである。そして、これら各発光部材の発光度合、発光タイミング、発光時間等によって各種演出効果を生じさせることも可能となる。
図1に示すように、フロントパネル3における各リール11〜13の配設位置の右側には、補助表示部49が設けられている。補助表示部49は、本実施の形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。
補助表示部49は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール11〜13による遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部49と称している。補助表示部49は遊技者に各種情報を与える等のナビゲーション的な機能を有する。なお、補助表示部49に表示される内容については追って説明する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技に関する各種の制御を行うための制御装置51が備えられている。制御装置51は、制御を司るCPU,遊技プログラムを記憶したROM,遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM,各種機器との連絡をとるポート,各種抽選の際に用いられる乱数発生器,時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む制御回路基板を有し、その制御回路基板をボックスに収納してなる制御基盤ボックスによって構成されている。
制御装置51の入力側には、スタートレバー25の操作を検出するスタート検出センサ61、各ストップスイッチ27,28,29の操作を個別に検出するストップ検出センサ62,63,64、メダル投入口31から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ65、各クレジット投入スイッチ32〜34の操作を検出すべく各スイッチ32〜34に個々に対応する各クレジット投入検出センサ66,67,68、切換スイッチ36の操作を検出する切換検出センサ69、各リール11,12,13の回転位置(原点位置)を個別に検出するリール位置検出センサ71,72,73、ホッパ装置41から払い出されるメダルを検出するホッパ検出センサ74等の各種センサが接続されている。
なお、投入メダル検出センサ65は実際には複数個のセンサより構成されている。即ち、メダル投入口31からホッパ装置41に至るメダル通路は、メダルが1列で通行可能なように構成されている。そして、メダル通路には第1センサが設けられるとともに、それよりメダルの幅以上離れた下流側に第2センサ及び第3センサが近接(少なくとも一時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接位置)して設けられており、これら第1乃至第3の各センサによって投入メダル検出センサ65が設けられている。制御装置51は、第1センサから第2センサに至る時間を監視し、その経過時間が所定時間を越えた場合にはコイン詰まり又は不正があったものとみなしてエラーとする。エラーになると、エラー報知が行われるとともにエラー解除されるまでの遊技者による操作が無効化される。また、制御装置51は第2センサと第3センサとがオンオフされる順序をも監視し、第2,第3センサが共にオフ、第2センサのみオン、第2,第3センサが共にオン、第3センサのみオン、第2,第3センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみコインが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、メダル通路でのメダル詰まりの他、メダルを投入メダル検出センサ65付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
制御装置51の出力側には、各リールモータ15,16,17を駆動させるモータ駆動回路81、各種表示部21〜23,38,39,各種報知部45〜48を表示駆動させる表示駆動回路82、ホッパ装置41を駆動させるホッパ駆動回路83、スピーカ50を駆動させるスピーカ駆動回路84、補助表示部49を駆動制御する表示制御装置85等が接続されている。かかる表示制御装置85は、制御装置51とは独立したサブ基板によって構成され、かかるサブ基板にはCPU、ROM、RAM等が含まれており、制御装置51からの信号を受け取った上で独自に補助表示部49を表示制御する。
制御装置51は、上述のとおりCPU,ROM,RAM等を備えているが、以下の説明では、それらの現実の構成自体に拘束されず、制御装置51を機能実現手段の集合体としてとらえて説明する。即ち、以下に説明する各種機能はCPUの制御下で実現される機能であり、その制御プログラムはROM(場合によってはRAM)の記憶内容に基づくものであり、その時々の必要なデータはRAMに一時的に記憶保持されることとなるが、それらのプログラム上の要件等については適宜のテーブル構成を採用する等で当業者がなし得るものであるため、個々には説明しない。但し、本実施形態の利点を把握するのに必要がある場合等については、適宜具体的な説明をする。
制御装置51は、「小役抽選手段」を備えている。小役抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、小役払出条件が成立したか否かの抽選を行う。本実施形態では小役として「スイカ」,「ベル」,「チェリー」等の複数種類が存在するので、小役抽選手段はどの種類の小役払出条件が成立したかの抽選を行い、各小役フラグの成立の有無が決定される。なお、他の抽選もメダル投入枚数に応じて変化するよう構成されており、概してメダル投入枚数が多い程遊技者に有利な抽選結果が得られるようになっている。
制御装置51は、「リプレイゲーム抽選手段」を備えている。リプレイゲーム抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、リプレイゲーム移行条件が成立したか否かの抽選を行い、これによってリプレイフラグの成立の有無が決定される。
制御装置51は、「リプレイゲーム制御手段」を備えている。リプレイゲーム制御手段は、通常遊技中にリプレイフラグが成立している場合、各リール11,12,13の停止時に、後述するリプレイ成立テーブルの内容を参照しながら、一定の引き込み停止制御を加えて半強制的にリプレイ図柄を有効ライン上に停止させる。そして、有効ライン上にリプレイ図柄が停止することを条件に、次回の遊技を無償で行うことができるようにするものである。勿論、このリプレイゲームが行われる場合にも各種抽選は実行されている。
制御装置51は、「レギュラーボーナス抽選手段」を備えている。レギュラーボーナス抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、レギュラーボーナス移行条件が成立したか否かの抽選を行い、これによってレギュラーボーナスフラグの成立の有無が決定される。
制御装置51は、「レギュラーボーナス制御手段」を備えている。レギュラーボーナス制御手段は、通常遊技中に、前記レギュラーボーナスフラグが成立している場合、各リール11,12,13の停止時に、レギュラーボーナス成立テーブルの内容を参照しながら、一定の引き込み停止制御を加えて半強制的にレギュラーボーナス図柄を有効ライン上に停止させる。そして、有効ライン上にレギュラーボーナス図柄が停止することを条件に、予め設定された所定のゲーム回数(ここでは12回)を上限として、現状遊技状態である通常遊技状態からレギュラーボーナスゲームに移行させ、その後元の遊技状態に復帰させるものである。レギュラーボーナスゲーム中は、有効ラインが1ラインのみとされている。
制御装置51は、「レギュラーボーナス中抽選手段」を備えている。レギュラーボーナス中抽選手段は、レギュラーボーナスゲーム中にのみ有効化され、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、所定の図柄(ここでは、リプレイ図柄)の抽選を行う。かかる図柄の抽選は、通常の抽選とは異なり、例えばレギュラーボーナス中はリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合に所定枚数(例えば15枚)のメダルが払い出されるように設定しておき、かかるリプレイ図柄をメダル払出図柄として、当該メダル払出図柄が揃う条件を満たすか否かの抽選とされている。そして、前記レギュラーボーナス制御手段は、前記抽選の結果、レギュラーボーナス時リプレイフラグ(ここでいうレギュラーボーナス時リプレイフラグは通常遊技中のリプレイフラグとは異なり、レギュラーボーナス用に別途設定されたものである。)が成立した場合には前記メダル払出図柄以外の図柄が有効ライン上に揃わないように各リール11,12,13を制御するものであり、しかもメダル払出図柄が所定回数(例えば8回)揃った場合には前記所定の遊技回数(12回)に達していなくともレギュラーボーナスゲームを終了させる。上記レギュラーボーナス時リプレイフラグは、かなりの高確率で成立するようになっており、連続して、或いはほぼ連続してメダル払出図柄が揃えられる。つまり、前記所定の遊技回数(12回)以内にメダル払出図柄が確実に所定回数(8回)揃えられるようになっている。
制御装置51は、「ビッグボーナス抽選手段」を備えている。ビッグボーナス抽選手段は、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、ビッグボーナス移行条件が成立したか否かの抽選を行い、これによってビッグボーナス成立フラグの有無が決定される。
制御装置51は、「ビッグボーナス制御手段」を備えている。ビッグボーナス制御手段は、通常遊技中に、前記ビッグボーナスフラグが成立すると、各リール11,12,13の停止時に、後述するビッグボーナス成立テーブルの内容を参照しつつ、一定の引き込み停止制御を加えて半強制的にビッグボーナス図柄を有効ライン上に停止させる。そして、有効ライン上にビッグボーナス図柄が停止することを条件に、予め設定された所定の遊技回数(ここでは30回)を上限として、現状遊技状態である通常遊技からビッグボーナスゲームに移行させ、その後、原則的には元の通常遊技状態に復帰させるものである。
制御装置51は、「ビッグボーナス中抽選手段」を備えている。ビッグボーナス中抽選手段は、ビッグボーナスゲーム中にのみ有効化され、スタート検出センサ61からの検出信号が入力されたタイミングによって、小役・ジャックインの抽選を行い、小役・ジャックインフラグの成立の有無が決定される。そして、前記ビッグボーナス制御手段は、小役・ジャックインフラグの成立によって所定の図柄を有効ライン上に揃わせるべく所定の成立テーブルを参照しつつ各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。かかる制御の詳細については後述することとする。
ジャックインとは、ビッグボーナスゲーム中に上記したレギュラーボーナスゲームと同様のゲームを実行させる状態であり、具体的には前記「リプレイ」図柄(これを「ジャックイン図柄」と称する)が揃うことによって生じる。従って、ビッグボーナス制御手段は、所定の停止操作が行われた場合に、ジャックイン図柄(リプレイ図柄)を有効ライン上に揃わせるべく、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。ジャックインされると上記したレギュラーボーナスゲームと同様のゲームが実行される。
ここで、ビッグボーナスゲームは、前記所定の遊技回数(30回)内で所定回数(例えば3回)を上限とするジャックインが可能であり、ビッグボーナスゲーム中のジャックイン中における遊技回数は前記30回の回数には加算されないようになっている。そして、ビッグボーナス制御手段は、前記所定の遊技回数(30回)内であっても、レギュラーボーナスゲームが所定回数(3回)終了した時点でビッグボーナスゲームを強制的に終了させる。
さて、本実施の形態では、ビッグボーナス中抽選手段によって、上述したように、小役・ジャックインの抽選が行われ、小役・ジャックインフラグの成立の有無が決定される。ビッグボーナス中において、小役・ジャックインフラグは例えば1/2の確率で成立するようになっており、小役・ジャックインフラグが成立しない場合には、有効ライン上に図柄が揃わないよう制御される。
ここで、ビッグボーナス制御手段は、各ストップスイッチ27,28,29の停止操作順序(ストップ検出センサ62,63,64からの信号入力順序)に応じて、引き込み停止制御の内容を相違させるようになっている。より詳しくは、小役・ジャックインフラグが成立すると、左→中→右の順でストップスイッチ27,28,29が順停止操作された場合(以下、これを「順停止操作」という)に限り、ビッグボーナス制御手段は、ジャックイン図柄(リプレイ図柄)を有効ライン上に揃わせるべく、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。これに対し、小役・ジャックインフラグが成立した場合であって、右→中→左の順でストップスイッチ29,28,27が停止操作された場合(以下、これを「逆停止操作」という)に限り、ビッグボーナス制御手段は、小役図柄(本実施の形態では「ベル図柄」)を有効ライン上に揃わせるべく、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。また、小役・ジャックインフラグが成立した場合であっても、上記順停止操作又は逆停止操作以外の操作順(例えば中→右→左等の順)でストップスイッチ27,28,29が停止操作された場合には、上記引き込み停止制御は行われず、例えば強制的に外れ図柄にて停止させられる。
制御装置51は、「リール制御手段」及び「記憶手段」を備えている。リール制御手段は、記憶手段の記憶内容に応じて各リール11〜13を制御するものであり、特に記憶手段に記憶された各種テーブルの記憶内容に応じて各リール11〜13の停止位置を制御するものである。
記憶手段(ここではROMであるがRAMであってもよい。)に記憶された各種テーブルとは、成立した各種フラグに応じて個々に設定されたものである。具体的には、例えば何らフラグが成立していない場合等にいずれの図柄をも有効ライン上に揃えないようにするための「外れテーブル」、小役フラグ(小役フラグにはベル図柄、スイカ図柄、チェリー図柄等の各小役に対応したそれぞれ異なるフラグが用意されている。)に対応して所定の小役図柄を有効ライン上に揃えるための「小役成立テーブル」、リプレイフラグに対応してリプレイ図柄を有効ライン上に揃えるための「リプレイ成立テーブル」、ビッグボーナスフラグに対応して「赤7」図柄又は「白7」図柄を有効ライン上に揃えるための「ビッグ成立テーブル」、レギュラーボーナスフラグに対応して「BAR」図柄を有効ライン上に揃えるための「レギュラー成立テーブル」、ビッグボーナス中において小役・ジャックインフラグに対応して小役図柄(ベル図柄)又はジャックイン図柄(リプレイ図柄)を有効ライン上に揃えるための「小役・ジャックイン成立テーブル」等の他、以上の成立図柄をどの有効ライン上に揃えるかを決定するための「ラインテーブル」等である。
次いで、表示制御装置85について、それらの現実の構成自体に拘束されず、表示制御装置85を機能実現手段の集合体としてとらえて説明する。即ち、以下に説明する各種機能はCPUの制御下で実現される機能であり、その制御プログラムはROM(場合によってはRAM)の記憶内容に基づくものであり、その時々の必要なデータはRAMに一時的に記憶保持されることとなるが、それらのプログラム上の要件等については適宜のテーブル構成を採用する等で当業者がなし得るものであるため、個々には説明しない。但し、本実施形態の利点を把握するのに必要がある場合等については、適宜具体的な説明をする。
表示制御装置85は、「表示記憶手段」を備えている。「表示記憶手段」は具体的にはROM又はRAM等によって実現されるものであり、補助表示部49に表示すべき各種表示データが記憶されている。
表示制御装置85は、「補助表示制御手段」を備えている。補助表示制御手段は、補助表示部49を表示制御するものであり、以下に説明する各種補助表示を実現する。
即ち、ビッグボーナスゲーム中(ジャックイン中は除く)において、補助表示制御手段は、補助表示部49に、少なくとも、小役・ジャックインフラグの成立を報知する「ナビゲーション表示」を行わせるように、当該補助表示部49を表示制御する。
より詳しくは、補助表示制御手段は、「ナビゲーション表示」として、図5(a)及び図6(a)に示すように、小役・ジャックインフラグ成立時には、最初にストップスイッチ27,28,29が押圧操作される前迄(例えば、スタートレバー25が操作された直後)に、フラグ成立に該当する小役又はリプレイに対応する図柄(ベル図柄及びリプレイ図柄)を補助表示部49に表示させるとともに、各図柄に対応させて停止操作順を示唆する矢印の識別標識を、補助表示部49に表示させる。これにより、遊技者に対し、表示された図柄のうち所望の図柄を停止させるように促すナビゲーション的な機能が発揮されることとなる。つまり、かかる表示が行われることで、遊技者は、小役・ジャックインフラグが成立したことを察知できるとともに、順停止操作をすればリプレイ図柄が有効ラインに揃い、逆停止操作をすればベル図柄が有効ラインに揃うことを理解することができる。
なお、前記補助表示制御手段が、補助表示部49においてその他の演出表示制御等を行うこととしてもよいのは勿論である。その他の演出表示としては、例えばビッグボーナスフラグやレギュラーボーナスフラグ成立時において、その旨を補助表示部49に表示すること等が挙げられる。
次に、以上の構成からなるスロットマシン1の作用につき、遊技方法を踏まえて説明する。
遊技の開始に際し、遊技者は、メダル投入口31からメダルを投入するか、またはクレジット投入スイッチ32〜34を操作することにより貯留記憶に基づく仮想メダルを投入する。メダル投入口31に投入されたメダルは投入メダル検出センサ65によって検出され、その検出信号を受けて制御装置51はメダルの投入があったことを判断する。一方、クレジット投入スイッチ32〜34の操作はクレジット投入検出センサ66〜68によって検出され、その検出信号を受けて制御装置51は所定数の仮想メダルの投入があったことを判断する。
これらのメダル投入枚数に応じて制御装置51は表示駆動回路82を介して有効ライン表示部21,22,23を点灯させる。ここで、1枚のメダル投入であれば有効ライン表示部21のみが点灯されて中央の横ラインのみが有効化され、2枚のメダル投入であれば有効ライン表示部21,22が点灯されて中央及び上下の横ラインが有効化され、3枚のメダル投入であれば全ての有効ライン表示部21,22,23が点灯されて全てのラインが有効化されたことを報知する。なお、クレジット投入スイッチ32〜34の操作によるメダル投入の場合には、制御装置51はクレジットされているメダルの貯留記憶数をその分減算し、その減算値に応じた表示を残数表示部38に行わせるように表示制御する。
少なくとも1ラインが有効化されている時点で、遊技者がスタートレバー25を操作すると、その操作がスタート検出センサ61によって検出され、その検出信号を受けて制御装置51はスタートレバー25の操作があったことを判断する。すると、制御装置51は、全てのリール11,12,13を一斉(同時でもよいし所定の時間差を設けてもよい。)に回転させるべく、モータ駆動回路81を介して各リールモータ15,16,17を駆動制御する。その結果、各リール11,12,13は遊技者にとっては表面に付された図柄を目視することが困難な程の速度で一方向に回転し、各表示窓5,6,7を介して各図柄があたかも上から下へ向かって可変表示されているかのように映し出される。
前記スタートレバー25の操作に基づく検出信号が制御装置51に入力されたタイミングで、通常遊技中では、小役抽選手段、リプレイゲーム抽選手段、レギュラーボーナス抽選手段、ビッグボーナス抽選手段による各抽選が行われる。
小役抽選手段による抽選結果が、小役フラグ成立を意味する場合は、適宜の小役図柄を有効ライン上に停止させ得る権利がそのゲームにおいてのみ与えられる。また、リプレイゲーム抽選手段による抽選結果が、リプレイフラグ成立を意味する場合は、リプレイゲームへ移行する権利がそのゲームにおいてのみ与えられる。また、レギュラーボーナス抽選手段による抽選結果がレギュラーボーナスフラグ成立を意味する場合は、レギュラーボーナスゲームへ移行する権利が与えられ、そのフラグはレギュラーボーナスゲームへ移行するまで保持される。また、ビッグボーナス抽選手段による抽選結果がビッグボーナスフラグ成立を意味する場合は、ビッグボーナスゲームへ移行する権利が与えられ、そのフラグはビッグボーナスゲームへ移行するまで保持される。さらに、各抽選手段の抽選結果が、いずれの条件成立をも意味しない場合には、いずれのフラグもたたない。
以上の各抽選手段による抽選が終了した後、遊技者がストップスイッチ27,28,29を任意の順序で操作すると、その操作がそれぞれストップ検出センサ62,63,64によって個別に検出され、各検出信号を受けて制御装置51は各ストップスイッチ27,28,29の操作があったことを判断する。すると、制御装置51は、操作された各ストップスイッチ27,28,29に対応したリール11,12,13を個別に停止させるべく、モータ駆動回路81を介して各リールモータ15,16,17を停止制御する。
これら各リール11,12,13の停止位置は、上記各抽選手段による抽選結果である各成立フラグに基づき、制御装置51の記憶手段に記憶されている前記各テーブルを参照して決定される。従って、有効ラインからリール回転方向手前の4図柄分までに成立フラグに対応した図柄が存在すれば、原則として、その図柄が積極的に有効ライン上に引き込まれるような制御(引き込み制御)がなされることとなり、リール停止タイミングが4図柄分手前までの誤差であれば、その誤差を吸収することができる。その結果、遊技者が熟練していなくとも制御装置51によって成立フラグに応じた図柄を有効ライン上に極力停止させることが可能となる。
各リール11,12,13の停止時において、有効ライン上の停止図柄の組合せが、予め定められた所定の図柄の組合せである場合、即ち小役図柄の組合せ、リプレイ図柄の組合せ、ビッグボーナス図柄の組合せ、レギュラーボーナス図柄の組合せである場合、制御装置51は表示駆動回路82を介して各停止図柄の組合せに応じて払い出されるメダル数を獲得数表示部39に表示させる。
制御装置51は、獲得数表示部39への表示と並行して、各停止図柄の組合せに応じた数のメダルを遊技価値として払い出すための払出制御を行う。かかるメダルの払出は、制御装置51がホッパ駆動回路83を介してホッパ装置41を駆動することにより、メダル排出口42から受皿43へ直接的に現実のメダルとして払い出される。ただし、切換スイッチ36の操作を切換検出センサ69が検出し、制御装置51がクレジットモードであると判断した場合において貯留記憶できる最大値(50枚分)に達していない場合には、その分が直接ホッパ装置41を駆動することなく、クレジットメダルとして貯留記憶される。この場合、制御装置51はクレジットされているメダルの貯留記憶数に今回獲得したメダル数分を加算し、その加算値に応じた表示を残数表示部38に行わせるように表示制御する。勿論、この場合でも貯留記憶できる最大値である50枚分を越えた分はホッパ装置41より直接メダルが払い出される。
そして、有効ライン上に揃った図柄が小役図柄或いは何ら払出のない図柄の組合せである場合には、通常遊技が続行される。一方、有効ライン上に揃った図柄の組合せがリプレイ図柄の組合せである場合にはリプレイゲーム制御手段によって次回のゲームを無償で行うことができるリプレイゲームが実行される。また、有効ライン上に揃った図柄の組合せがレギュラーボーナス図柄の組合せである場合にはレギュラーボーナス制御手段によってレギュラーボーナスゲームが実行される。また、有効ライン上に揃った図柄の組合せがビッグボーナス図柄の組合せである場合にはビッグボーナス制御手段によってビッグボーナスゲームが実行される。
なお、小役図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介して小役報知部48を表示制御して小役成立を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御して小役成立を音声報知する。また、リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介してリプレイ報知部47を表示制御してリプレイゲームへの移行を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御してリプレイゲームへの移行を音声報知する。
また、レギュラーボーナス図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介してレギュラー報知部46を表示制御してレギュラーボーナスゲームへの移行を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御してレギュラーボーナスゲームへの移行を音声報知する。
また、ビッグボーナス図柄が有効ライン上に揃った場合、制御装置51は、表示駆動回路82を介してビッグ報知部45を表示制御してビッグボーナスゲームへの移行を表示報知するとともに、スピーカ駆動回路84を介してスピーカ50を駆動制御してビッグボーナスゲームへの移行を音声報知する。
これらスピーカ50による音声報知は、遊技者への遊技価値返還による利益が大きいもの程大袈裟なもの(音量を大きくしたり、トーンを高くしたり、リズムを変化させる等)とすることが好ましい。各報知部45〜48の表示態様についても同様であり、例えばビッグボーナスゲームではめまぐるしく点滅させる等のように表示態様を変化させることによって、得られる利益の大きさを遊技者に推し量らせることができる。
次いで、本実施の形態におけるビッグボーナスゲーム中の制御及び遊技の進行について説明する。
ビッグボーナスフラグの成立後、遊技者の操作或いは所定時間の経過に基づき各リール11〜13が停止され、有効ライン上にビッグボーナス図柄が停止されると、図7(a)に示すように、所定回数(30ゲーム)又は3回のジャックインゲーム終了までビッグボーナスゲームが継続される。
ビッグボーナスゲームに移行すると、まずA区間においてビッグボーナスゲームが進行される。このとき、上述したように、小役・ジャックインフラグが成立した場合には、補助表示部49に、ベル図柄及び逆方向の矢印、並びに、ジャックイン(リプレイ)図柄及び順方向の矢印が表示される。これを視認した遊技者が、ジャックインゲームに移行させたいと考えた場合、順停止操作を行うことで、確実にジャックインゲームに移行させることができる。すなわち、順停止操作が行われると、ビッグボーナス制御手段は、その旨をストップ検出センサ62,63,64からの信号入力順序に基づいて認識し、ジャックイン図柄(リプレイ図柄)を有効ライン上に揃わせるべく、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。従って、左リール11、中リール12、右リール13の順で停止させられた結果、例えば図5(a)〜(d)に示すように、ジャックイン(リプレイ)図柄が有効ライン上に停止表示させられることとなり(図7(b)参照)、これ以降、ジャックインゲームに移行する。
一方、遊技者が、ジャックインゲームに移行させずに、小役図柄を揃えたいと考えた場合には、逆停止操作を行うことで、確実にベル図柄を揃えることができる。すなわち、逆停止操作が行われると、ビッグボーナス制御手段は、その旨をストップ検出センサ62,63,64からの信号入力順序に基づいて認識し、ベル図柄を有効ライン上に揃わせるべく、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御する。従って、左リール11、中リール12、右リール13の順で停止させられた結果、例えば図6(a)〜(d)に示すように、ベル図柄が有効ライン上に停止表示させられることとなり(図7(b)参照)、これに対し、所定枚数のメダル払出が行われる。
これに対し、小役・ジャックインフラグが成立しない場合、補助表示部49には何らの表示もされない。勿論、これに対応する外れ表示等を行うこととしてもよい。小役・ジャックインフラグが成立していない場合には、いかなる順序で停止操作を行ったとしてもジャックイン図柄は有効ライン上には揃わず、外れ図柄にて停止させられる。但し、別途小役の抽選を行うようにして、所定の小役フラグが成立した場合に、半強制的に小役図柄の引き込み制御を行うこととしてもよい。
このように、A区間においては、小役・ジャックインフラグが成立した場合であって、かつ、順停止操作された場合に限ってジャックインゲームに移行させられ、それ以外の場合には、ゲーム消化毎に残りゲーム数が徐減してゆく。但し、小役・ジャックインフラグが成立した場合であって、かつ、逆停止操作された場合には、ベル図柄が揃えられることから、かかる小役成立が所定回数行われることで、メダル獲得数の増大が図られることとなる。
1回目のジャックインゲーム終了後、残りゲーム数が1ゲームでも残っている限り、B区間へと移行し、再度ビッグボーナスゲームが進行する。B区間においても、上記A区間と同様に、小役・ジャックインフラグが成立した場合には、補助表示部49に、前記フラグの成立を示す表示が行われる。そして、遊技者がジャックインゲームに移行させたいと考えた場合には、順停止操作を行うことで、ジャックイン(リプレイ)図柄が有効ライン上に停止表示させられ、これ以降、再度ジャックインゲームに移行させられることとなる。また、ジャックインゲームに移行させずに、小役図柄を揃えたいと考えた場合には、逆停止操作を行うことで、確実にベル図柄を揃えることができる。これに対し、小役・ジャックインフラグが成立しない場合、補助表示部49には何らの表示もされず、また、いかなる順序で停止操作を行ったとしてもジャックイン図柄は有効ライン上には揃わず、外れ図柄にて停止させられる。
このように、B区間においても、小役・ジャックインフラグが成立した場合であって、かつ、順停止操作された場合に限ってジャックインゲームに移行させられ、それ以外の場合には、ゲーム消化毎に残りゲーム数が徐減してゆく。但し、小役・ジャックインフラグが成立した場合であって、かつ、逆停止操作された場合には、ベル図柄が揃えられることから、かかる小役成立が所定回数行われることで、メダル獲得数の増大が図られることとなる。
2回目のジャックインゲーム終了後、残りゲーム数が1ゲームでも残っている限り、C区間へと移行し、再度ビッグボーナスゲームが進行する。C区間においても、上記A区間、B区間と同様の制御が実行される。但し、ビッグボーナスゲームは、所定回数(30回)のゲーム又は3回のジャックインゲーム終了時点で、終了させられる。従って、A、B、Cいずれの区間においても、30ゲームのゲームが終了させられた時点、つまり残りゲーム数がゼロとなった時点で、ビッグボーナスゲームは終了させられる。また、3回目のジャックインゲームが終了させられた時点でもビッグボーナスゲームは終了させられる。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、ビッグボーナスゲーム中において、小役・ジャックインフラグが成立した場合には、順停止操作が行われた場合にはジャックイン図柄が停止されるよう停止制御が行われ、また、逆停止操作が行われた場合には、ベル図柄が停止されるように停止制御が行われる。つまり、停止順序方向の相違によって、確定表示される図柄の種類が変化させられる。このため、遊技者は、そのときどきによってより望ましい図柄が確定表示されるよう停止順序を考えつつ遊技を行うことが可能となり、その遊技結果を堪能することができる。例えば、停止順序方向によっては、ビッグボーナスゲーム中に払い出される総メダル数が変動することも起こりうる。このため、ビッグボーナス中において今までにはない遊技性が付与され、もって遊技の興趣が飛躍的に高められることとなる。
また、停止順序方向の相違が、順停止操作と逆停止操作といった比較的分かりやすく、区別しやすいものであるため、停止操作を誤りにくく、困難さを伴わない。その結果、初心者でも楽しく充実した遊技を行うことができる。
さらに、ジャックイン図柄と、ベル図柄とでは、払い出されるメダル数が相違するとともに、ジャックイン図柄が有効ライン上に停止した場合にはジャックインゲームに移行させられる。このため、遊技者はそのときどきの遊技状況(ここでは残りゲーム数)に応じて、より好ましい停止操作を行いうる。結果として、総合的に得られる価値をより高めようという意欲がかき立てられ、さらに面白味が増すこととなる。
併せて、本実施の形態では、1/2の確率で小役・ジャックインフラグが成立することから、残りゲーム数が少なくなったときに、遊技者はどちらの図柄を有効ライン上に揃えようかと考え、その心理状態が微妙に揺れ動く場合がある。その結果、より一層遊技内容に厚みが増すこととなる。
加えて、本実施の形態では、小役・ジャックインフラグが成立した旨のみならず、ベル図柄とこれに対応する停止順序に関する情報、及びジャックイン図柄とこれに対応する停止順序に関する情報を、補助表示部49において表示(示唆)することとした。そのため、遊技者は、当該表示に基づいて、ベル図柄及びジャックイン図柄のうちの所望とする方を確実に停止させることが可能となる。その結果、遊技者にとってより望ましい遊技結果を獲得することができる。
以下、他の実施形態について説明する。
(a)上記実施の形態では、ビッグボーナス中において、小役・ジャックインフラグが1/2の確率で成立することとし、小役・ジャックインフラグが成立しない場合には、有効ライン上に図柄が揃わないよう制御されることとしている。これに対し、上述したように、小役・ジャックインフラグが成立しない場合であっても、小役図柄が揃いうる構成としてもよい。この場合、小役図柄に関しナビゲーションを行うこととしてもよい。
また、小役・ジャックインフラグが成立しない場合には、単なるジャックインフラグが成立するよう構成してもよい。この場合、例えば図7(c)に示すように、単なるジャックインフラグが成立すると、順停止操作された場合に限り、ビッグボーナス制御手段は、ジャックイン図柄(リプレイ図柄)を有効ライン上に揃わせるべく、各リール11,12,13を半強制的に引き込み停止制御し、それ以外の順序で停止操作された場合に限り、ビッグボーナス制御手段は、上記引き込み停止制御を行わず、例えば強制的に外れ図柄にて停止させるようにしてもよい。このように構成することで、遊技者は、例えば残りゲーム数が1ゲームとなった時点で、3回目のジャックインに移行させるべくジャックイン図柄を確実に停止させることができ、結果的により多くのメダルを獲得できるというメリットがある。
さらに、小役・ジャックインフラグの成立確率は必ずしも1/2である必要はなく、1/2未満(例えば1/3,1/4等)であっても、或いは、1/2より高い値(例えば2/3、3/4等)であってもよい。もちろん、ビッグボーナスゲーム中において毎回小役・ジャックインフラグが成立することとしてもよい(成立確率100%)。さらには、前記成立確率をそのときどきに応じて可変としてもよい。例えば「赤7」でビッグボーナスゲームを獲得できた場合には、成立確率を100%とし、「白7」でビッグボーナスゲームを獲得できた場合には、成立確率を50%とすること等が考えられる。
(b)上記実施の形態では、ビッグボーナスゲーム中において2種類の役(ジャックイン・ベル図柄小役)について同一フラグを採用することとしている。これに対し、ビッグボーナスゲーム中以外のゲーム中、例えば通常遊技中においても、対応する停止順序の相違する2種類の異なる役について同一フラグを採用することとしてもよい。例えば、図8(a)に示すように、15枚のメダル払出のあるスイカ図柄と、2枚(又は4枚)のメダル払出のあるチェリー図柄とに関し、同一フラグを採用することも可能である。同図に示す例では、順停止操作が行われた場合にはチェリー図柄が有効ライン上に揃えられ、逆停止操作が行われた場合にはスイカ図柄が有効ライン上に揃えられることとなる。この場合、多くの遊技者は、より多量のメダル払出の行われるスイカ図柄を有効ライン上に揃えようと逆停止操作を行うこととなる。
なお、上記例において、「チェリー図柄」がビッグボーナスフラグ成立に関連する図柄であるような場合、例えば、いわゆる「リーチ目」或いは「当たり目」と称されるような図柄であるような場合には、遊技者は、あえてチェリー図柄を揃えて確認しようとする事態も生じうる。このような場合には、より一層遊技内容に厚みを持たせることができる。この場合「第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、いずれか一方は、特別遊技状態発生に関連性のあるものである」ことが特徴点となる。
(c)上記(b)について、通常遊技中に特定条件が成立した場合に、このような同一フラグが集中して連続的に、或いはほぼ連続的に成立するような構成としてもよい。このような構成を採用することで、場合によっては、ビッグボーナスゲームよりも多量のメダルを獲得することもできる場合があり、より一層面白味が増す。
(d)同一フラグは、上記実施の形態のようにビッグボーナスゲーム中のみ成立することとしてもよいし、通常遊技中のみ成立することとしてもよいし、ビッグボーナスゲーム中及び通常遊技中双方において成立することとしてもよい。
(e)上記実施の形態では、小役・ジャックインフラグ(同一フラグ)が成立した旨のみならず、ベル図柄とこれに対応する停止順序に関する情報(矢印)、及びジャックイン図柄とこれに対応する停止順序に関する情報(矢印)を、補助表示部49において表示することとしている。これに対し、図8(b)に示すように、停止順序に関する情報を省略することとしてもよい。この場合、「所定の同一の成立フラグに関する情報を、遊技者に示唆するよう構成した」こととなり、遊技者は、いずれの停止順序で停止しようかと思案しながら停止操作させることとなり、遊技に際してのどきどきわくわく感が高められることとなる。
(f)また、図8(c)に示すように、図柄に関する情報を省略することとしてもよい。この場合、「所定の同一の成立フラグに関する情報を、遊技者に示唆するよう構成した」或いは、「所定の同一の成立フラグに関する情報及び停止順序に関する情報を遊技者に示唆するよう構成した」こととなり、わくわくしながら、或いは、場合によってはどきどきしながら、表示に対しいかなる停止順序を採用しようかと思案しつつ遊技を行うことができ、より一層遊技に厚みを持たせることができる。さらには、「所定の同一の成立フラグに関する情報を一切示唆しない」こととしてもよい。
(g)上記実施の形態では特に言及していないが、ビッグボーナスゲームに際し払い出されるメダル数の上限値(例えば450枚)を予め設定しておくとともに、前記ビッグボーナスゲーム中には払い出されるメダル枚数(例えば純増枚数)が前記上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、制御装置51が前記リールモータ15〜17を停止制御するようにしてもよい。このように構成することで、1度のビッグボーナス発生に際し、あまりに多量のメダルが払い出されてしまうことによる遊技場側のデメリットが払拭され、事前に利益、損益の調整を図りやすく、営業を行う上でもメリットが大きなものとなる。
また、メダル枚数(例えば純増枚数)が前記上限値を上回らないよう、又は、あまり上回らないよう、前記小役・ジャックインフラグが成立しないよう、或いは成立しにくいよう構成してもよい。例えば、上限値を超えた場合、或いは超えそうな場合に、強制的にフラグ不成立とすることが考えられる。また、小役・ジャックインフラグが成立したとしても補助表示部49における表示を行わないようにしてもよい。このように構成した場合にも、事前に利益、損益の調整を図りやすく、営業を行う上でもメリットが大きい。また、遊技者にとっての不信感が生じにくい。さらに、上限値を例えば450枚とし、1回のジャックインゲームで例えば110枚のメダルが獲得可能な場合には、純増枚数が450−110=340枚になった時点で、そのような停止順序で停止させてもジャックインゲームが強制的に行われるような制御を行うようにしてもよい。
(h)補助表示部49には、小役・ジャックインフラグが成立した場合のナビゲーション表示演出を実行するための表示がなされるものとして説明しているが、これに加えて、他の表示を行うようにしてもよい。例えば遊技者が遊技をしていない状況下では遊技方法を解説する表示を行ったり、ビッグボーナスフラグ成立の告知を行ったり、キャラクタ等の演出用図柄を表示して表示内容に重み付けをするようにしてもよい。
(i)ナビゲーション等の補助表示のために液晶表示器,ドットマトリックス表示器等による補助表示部49を用いたが、フロントパネル3にリール11,12,13に付された図柄と同様の図柄を付しておき、その図柄をバックライト点灯等によって明るくして報知するようにしてもよい。また、以上例示した電気的表示器に代えて、ナビゲーション用リール等の機械的表示器を用いてもよい。更に、「スイカ」図柄を緑色,「ベル」図柄を黄色といったように遊技者に直感でどの図柄を示しているかを理解させることができる複数色を発光可能な構成としておき、その色によってナビゲーションの状況を判別させるようにしてもよい。更に又、以上例示した表示報知に代えて或いはそれに加えて、音声によって報知するようにしてもよい。この場合、スピーカ50がそのナビゲーション機能を有することとなる。
(j)ビッグボーナスゲーム及びレギュラーボーナスゲームを有するスロットマシン1について説明したが、これ以外のスロットマシンに適用してもよい。例えば、ビッグボーナスゲームについて、ゲーム中の遊技内容が異なり期待される獲得メダル数の異なる複数種のビッグボーナスゲームを有するものであってもよく、この場合、上記実施形態における「赤7」図柄と「白7」図柄とで異ならせること等によって識別可能とすればよい。また、レギュラーボーナスゲームを省略したものとしてもよく、逆にビッグボーナスゲームを省略したものとしてもよい。更に、ビッグボーナスゲーム後に所定条件成立(所定ゲーム回数の終了、所定フラグ成立等)までメダルの消費を抑えてゲームを進行し得るチャンスゲーム機能等の各種付加価値を設けたものとしてもよい。
(k)各リール11,12,13の図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報(識別情報)としての機能を有するものであればよい。
(l)遊技機として回胴式遊技機、特にスロットマシン1について具体化した例を示したが、ストップスイッチ等の停止操作機能を有するパチンコ機に具体化してもよい。また、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
(m)上記実施の形態では、2種類の図柄(ベル図柄及びジャックイン図柄)について同一フラグを採用しているが、3種類以上の図柄について同一フラグを採用することとしてもよい。例えば、所定の同一フラグ(ベル・スイカ・ジャックインフラグ)が成立した場合であって、ベル図柄は逆停止操作を、ジャックイン図柄は順停止操作を、スイカ図柄は中→右→左の順で停止操作を行うことで、それぞれ揃えられるような構成としてもよい。
(n)そのときどきに応じて、第1の特定識別情報と第2の特定識別情報とが交代するようにしてもよい。例えば、ビッグボーナスゲーム中において、1時期に限って、順停止操作することでベル図柄が揃えられ。逆停止操作することでジャックイン図柄が揃えられるような構成を採用することもできる。この場合、遊技内容に深みが増し、さらに興趣が高められる。
(o)そのときどきに応じて、第1の特定識別情報及び第2の特定識別情報のうち、少なくとも一方が変化するようにしてもよい。例えば、ビッグボーナスゲーム中において、1時期に限って、順停止操作することでジャックイン図柄が揃えられ。逆停止操作することでベル図柄に代えてスイカ図柄が揃えられるような構成を採用することもできる。この場合、そのときどきに応じて異なった遊技価値が付与されることとなり、遊技に厚みが増す。