以下、本発明に係る回胴式遊技機の一つであるパチスロ機の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、パチスロ機の一形態を示す正面図である。箱形に形成されたパチスロ機1の本体(筐体)枠(図示は省略する)の前面開口部を覆うように前面扉2が設けられている。前面扉2は、本体枠に対して上下ヒンジ部により片開き可能に取り付けられた開閉扉である。前面扉2の上部には、ランプ表示により予め定められている所定の役(後述する大役、小役)の入賞を報知するための、あるいは遊技の演出内容を表示するためのトップ表示器3、及びサイド表示器7a、7b(両者を含めて発光装置25ともいう)が設けられている。
トップ表示器3の下側中央部には、画像表示により予め定められている所定の役(後述する大役、小役)の入賞を報知するための、あるいは遊技の演出内容を表示するための画像表示装置(例えば、液晶表示装置からなる)5が配設されている。液晶表示装置5の左右両側には、音の出力により予め定められている所定の役(後述する大役、小役)の入賞を報知するための、あるいは遊技の演出内容を出力するための一対のスピーカ6a、6bが設けられている。また、スピーカ6bの下側には、液晶表示装置5に、遊技状態に応じた遊技情報を表示・消去、あるいは選択・決定するためのメニュー操作ボタン(メニュー操作手段)9が設けられている(詳細は後述する)。
液晶表示装置5の下側には、窓部8が設けられ、窓部8には透明のガラス板が取り付けられている。この窓部8を介して、本体枠内に配設されているリールユニットの各リール(後述する)が視認可能となっている。
窓部8の下側には、パチスロ機1の遊技媒体であるコインの払出し枚数を表示する払出枚数表示器10と、遊技者が貯留装置にデータとして貯留して保有しているコインの貯留枚数を表示する貯留枚数表示器(クレジット数表示器)11が設けられている。
また、払出枚数表示器10の左側には、遊技者が1回のリール回転遊技(ゲーム)において投入したコイン枚数(ベット枚数)を表示するコイン投入枚数表示器12が設けられている。詳しくは後述するが、コインを1枚投入する毎に表示器が一つずつ点灯し、1回の遊技で投入することができる最大枚数(MAXベット枚数)は3枚に設定されている。貯留枚数表示器11の右側には、遊技を開始させるためのスタートレバーの操作が可能/不可能状態にあることを表示するためのスタート表示器13が設けられている。スタート表示器13の下側には、パチスロ機にコインを投入することが可能であるか否かを表示するための投入可能表示器14が設けられている。さらに、投入可能表示器14の下側には、リール回転遊技の表示態様(小役)の一種である「リプレイ図柄」が揃って再遊技が開始されることを表示するリプレイ表示器15が設けられている。
払出枚数表示器10及び貯留枚数表示器11の右下方には、パチスロ機1の遊技媒体であるコインを投入するためのコイン投入口(投入手段)16が設けられている。
また、左下方には、1回のゲームにおいてMAXベット枚数のコインを投入するためのMAXベットボタン17が設けられている。遊技者はMAXベットボタン17を1回操作するだけで、1回の遊技でパチスロ機1に投入することができる最大枚数を投入した状態、つまりMAXベット状態にすることができる。MAXベットボタン17の左側には、1回のゲームにおいてパチスロ機1にコインを1枚ずつ投入するための1枚投入ボタン18が設けられている。1枚投入ボタン18を1回押すと、コインを1枚賭けてゲームを行なうことが選択され、2回押すとコインを2枚賭けてゲームを行なうことが選択され、三回押すと、コインを3枚賭けてゲームを行なうことが選択される。
MAXベットボタン17あるいは1枚投入ボタン18が押し操作されると、操作されるたびに貯留装置に貯留されているコインの貯留枚数、即ち、貯留枚数表示器11に表示されている貯留枚数が、投入された枚数分だけ減算されていく。また、これとは逆に、コイン投入口16からコインが投入されると、貯留枚数表示器11に表示されている貯留枚数が、投入された枚数分だけ加算されていく。
1枚投入ボタン18の左側には、貯留装置に貯留されているコインを精算するため、即ち、コインを後述する受け皿24に払出すための精算ボタン19が設けられている。
これらの部材の下側左方には、リール(ドラムともいう)の回転を始動させるためのスタートレバー(始動用レバー)20が設けられている。また、下側中央部、即ち、スタートレバー20の右側には、後述する3個の回転リールにそれぞれ対応するように3個の停止ボタン21a、21b、21cが設けられている。停止ボタンの右側には、コインセレクター内に詰まったコインを返却するためのコイン返却ボタン22が設けられている。コインセレクターはコイン投入口16に連結されており、コイン投入口16から投入されたコインを選別および検知する装置である。
また、前面扉2の下部には、パチスロ機1内に設けられているコイン払出装置から払出されるコインおよび返却されるコインの出口としてのコイン払出し口23が設けられ、このコイン払出し口23の前面部には払出・返却されたコインを貯留しておくための受け皿24が設けられている。
図2は、前面扉2を開いたときのパチスロ機1の本体(筐体)枠29内部を示す図である。上部にはパチスロ機1の遊技の主な制御を行う主制御基板30が配設されている。主制御基板30の下側には、リールユニット31が配設されている。リールユニット31は、回転動作を行う3個のリール(第一回胴リール32a、第二回胴リール32b、第三回胴リール32c)と、リールを回転動作させるステッピングモータ33a、33b、33cと、各リールの図柄および回転速度を把握するためにリールの特定の位置を検知するためのリールセンサー34a、34b、34cから概略構成されている。リールユニット31の左側には、主制御基板30から送信されてくるコマンドにしたがって画像表示装置5、発光装置25、および音出力装置45等の制御を行っているサブ制御基板37が配設されている。
リールユニット31の各リール32a、32b、32cには複数種の図柄(例えば、7種類、21個の図柄)が設けられており、停止表示された各リールの図柄の組合せにより入賞か否かが決定する。具体的な図柄としては、赤字の数字「7」図柄、青字の数字「7」図柄、BAR図柄、リプレイ図柄、スイカ図柄、ベル図柄、チェリー図柄等がある。また、リール毎に各図柄の数、及びその配置順序は相違している。
本体枠29の下部中央には、コインを貯蔵すると共に、コインの払出しを行うコイン払出装置35が設けられている。この払出装置35から払出されたコインは払い出し口23から受け皿24へ放出される。また、コイン投入口16から投入されたコインは、この払出装置35内に貯蔵される。
払出装置35の左側には、電源ユニット36が配設されている。電源ユニット36は、電源基板27とそれを収納するためのケース等から構成されており、パチスロ機1に電源が供給されていることを表示する電源LED39と、パチスロ機1の遊技の出率調整、即ち、ビックボーナス、チャレンジタイムボーナス等の大役当り状態の当選確率を複数(通常は6)段階の中から選択設定するための設定変更スイッチ(設定手段)40と、その出率調整の設定の変更および確認を行う際に操作される設定キースイッチ(設定手段)41が設けられている。また、電源が供給されていることを表示する100V表示LED42と、パチスロ機1への電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ43が設けられている。
ここで本形態では、3個のリール(第一回胴リール32a、第二回胴リール32b、第三回胴リール32c)を停止させて所定の図柄を揃えるための、いわゆる入賞ラインが5ライン設けられている(図1参照)。窓部8の中央部、上部、下部のそれぞれを通り、水平方向に延びた3つのライン(aライン、bライン、b'ライン)と、窓部8の対角線方向に延びる2つのライン(cライン、c'ライン)である。有効となる入賞ライン数はコインを何枚賭けるかによって異なる。コインを1枚賭けてゲームを行なう場合には、aラインだけが有効な入賞ラインとなり、コインを2枚賭けてゲームを行なう場合には、aライン、bライン、b'ラインが有効なラインとなり、コインを3枚賭けてゲームを行なう場合には、cライン、c'ラインまでを含めた5ライン全てが有効なラインとなる。3個のリールが停止したときに、5つの入賞ラインのうち有効となっている入賞ライン上に所定の図柄が揃い、所定の役(例えば、大役、小役)が成立すると、そのゲームが入賞となり所定数のコインが払出される。
役の種類には、大きく分けて、大当りである大役(ボーナス)と、小当たりである小役とがある。大役には、例えば、赤色の数字「7」の図柄(ビックボーナス(BB)図柄という)が有効な入賞ライン上に揃った場合の役であるビックボーナスと、青色の数字「7」の図柄、または「BAR」の図柄(チャレンジタイム(CT)図柄)が有効な入賞ライン上に揃った場合の役であるチャレンジタイム1、2ボーナスとがある。大役になると回胴式遊技機は遊技者に有利な遊技状態に移行する。
例えば、BBが成立(入賞)した場合には、遊技者が短期間で最も多量のコインを獲得可能なBBゲームに突入する。BBゲームでは、小役の当選確率が飛躍的に向上する。BBゲームは、コインの払出し枚数が所定数(例えば、345枚)に達すると終了する。また、CT1、CT2が成立した場合には、BBゲームに次いで遊技者が多量のコインを獲得可能なCTゲームに突入する。CTゲームでは、当選役によらず遊技者の技量次第でいずれの小役にも入賞できる。CTゲームは、コインの払出し枚数が所定数に達すると終了する。その所定枚数はCT1とCT2とで相違しており、CT1(例えば、253枚)の方がCT2(例えば、110枚)よりも多い枚数に設定されている。尚、BB図柄、CT1、2図柄のことを、ボーナス図柄あるいは大当り図柄ともいう。
小役には、スイカ図柄が有効な入賞ライン上に揃った場合の役(スイカ小役)と、ベル図柄が有効な入賞ライン上に揃った場合の役(ベル小役)と、チェリー図柄が有効な入賞ライン上の所定の位置に停止した場合の役(チェリー小役)とがある。これらの小役が成立(入賞)したときは、それぞれ予め定められた所定枚数のコインが払出される。その他、リプレイ図柄が有効な入賞ライン上に揃った場合の役(リプレイ)がある。リプレイが入賞した場合には、回胴式遊技機1は再遊技の状態、即ち、今回のゲーム(リプレイが入賞したゲーム)に賭けたコインと同数のコインが無償で自動投入された状態となり、遊技者が新たにコインを投入することなく、再度、ゲームを行うことが可能な状態となる。リプレイはコインの払出しはないが、次の遊技のための賭け数設定、即ち、新たなコインの投入操作が不要であり、その遊技に使用したコインが払出されたと仮定することも可能であるため、本実施の形態では、リプレイを小役として取扱う。尚、役を構成する図柄が有効な入賞ライン上に揃わなかった場合には外れとなる。
図3は、パチスロ機1の主制御基板30およびサブ制御基板(演出制御基板)37周辺の電気的な接続状態(概略)を示すブロック図である。
主制御基板30は、主に遊技内容やコインの払出しの制御および管理を行なう制御基板であり、CPU(主制御手段)51と、ROM52と、RAM53と、乱数発生手段54が搭載されている。ROM52には、遊技内容の制御等に関する各種のプログラムが格納されている。RAM53には、遊技に関するデータを一時的に記憶するための作業用領域が設けられている。また、乱数発生手段54は、取得した乱数値をCPU51に送信するものである。CPU51は、ROM52に格納されたプログラムを実行することにより、遊技状態の管理、乱数値に基づく内部抽選処理、回胴リール32a、32b、32cの駆動処理と停止処理、及びサブ制御基板37へのコマンドの送信処理等を行なっている。
主制御基板30からサブ制御基板37へのコマンドの送信処理についてさらに詳しく言えば、CPU51は、スタートレバー20が押下されたときに、内部抽選処理の結果に基づいて遊技状態コマンドおよび当選番号コマンドを生成し、その生成したコマンドをサブ制御基板37に出力している。遊技状態コマンドとは、現在の遊技状態が図4に示すどの遊技状態かを情報として含んでいるコマンドである。また、当選番号コマンドとは、その回の抽選によって当選した役の情報を含んでいるコマンドである。さらに、CPU51は、リールユニット31が備えるリール32a、32b、32cの駆動若しくは停止に関する状態の変化があった際に、リールの状態コマンドをサブ制御基板37に出力する。リールの状態コマンドとは、現在どのリールが回転中か、現在どのリールが停止しているか、停止指示はいつされたのか、現在どの図柄が停止表示されているのか、現在どの入賞ラインが有効化されているか等の情報を含んで合いる。そして、サブ制御基板37は、遊技情報コマンド、当選番号コマンド、リールの状態コマンドのいずれか、若しくはこれらのコマンドの組合わせに基づいて、画像表示装置5と発光装置25と音出力装置45等による遊技の演出内容を決定する。また、演出内容は、コマンドに基づいて予め定められているものと、コマンドを用いて抽選により決定されるものとがある。
主制御基板30には、詳しくは主制御基板のCPU51には、図示を省略する入力ポートを介して、コイン投入口16、MAXベットボタン17、1枚投入ボタン18、スタートレバー20、停止ボタン左21a、中21b、右21c等が接続されている。これら入力部にはそれぞれ検出センサが備えられており、各入力部が操作されるとその操作が検出センサによって検出され、その操作信号が入力ポートを介してCPU51に入力される。
また、主制御基板30には、詳しくは主制御基板のCPU51には、図示を省略する出力ポートを介して、第1回胴リール32a、第2回胴リール32b、第3回胴リール32c、クレジット枚数表示器11、コイン投入枚数表示器12、払出枚数表示器10等が接続されている。
遊技者によってコイン投入口16にコインが投入されると、そのコインは投入コイン検出センサ56によって検出される。センサ56による検出結果はコイン検出信号としてCPU51に入力される。CPU51はコイン検出信号を受信すると、その投入されたコインの枚数分をクレジット数表示器11に加算して表示する。パチスロ機内に貯留できる遊技者保有のコイン枚数、即ち、クレジット数表示器11の最大表示枚数は、例えば50枚までと予め定められており、投入されたコインは、貯留枚数表示器11の表示が最大表示枚数になるまではそこに加算されて貯留され、最大表示枚数を超えた場合には、その超えた分は払い出し口23から払出される。
MAXベットボタン17が操作されると、その操作はMAXベットボタン操作検出センサ57によって検出される。センサ57による検出結果はMAXベット検出信号としてCPU51に入力される。CPU51はMAXベット検出信号を受信すると、クレジット枚数表示器11の表示枚数をMAXベット分(例えば、3枚)減算すると共に、コイン投入枚数表示器12を3個点灯して、コインが3枚投入されたことを報知する。これにより当りを発生させるリール図柄の有効ラインは、a、b、b'、c、c'ラインの5ラインに設定される。
また、一枚投入ボタン18が操作されると、その操作は一枚投入ボタン操作検出センサ58によって検出される。センサ58による検出結果は一枚投入検出信号としてCPU51に入力される。CPU51は一枚投入検出信号を受信すると、クレジット枚数表示器11の表示枚数を1ベット分(1枚)減算すると共に、コイン投入枚数表示器12を1個点灯して、コインが1枚投入されたことを報知する。これにより当りを発生させるリール図柄の有効ラインは、aラインの1ラインに設定される。一枚投入ボタン18がさらに操作されると、同様の処理が行なわれ、操作される度にリール図柄の有効ラインは、a、b、b'ラインの3ライン、a、b、b'、c、c'ラインの5ラインと、最大5ラインまで増加していく。
次に、スタートレバー20が操作されると、その操作はスタートレバー操作検出センサ60によって検出される。センサ60による検出結果は開始信号としてCPU51に入力される。CPU51は開始信号を受信すると、リール32a、32b、32cの回転動作を開始させる(駆動開始制御を行なう)と共に、各リール32a、32b、32cの停止図柄を決定するために乱数値に基づく内部抽選処理を行なう(詳しくは後述する)。
停止ボタン左21a、中21b、右21cが操作されると、その操作は各停止ボタン操作検出センサ61a、61b、61cによって検出される。センサ61a、61b、61cによる検出結果は停止信号としてCPU51に入力される。CPU51は停止信号を受信すると、それぞれ対応しているリール32a、32b、32cの回転動作を停止させる(リール駆動停止制御を行なう)。この他、CPU51は、例えば、役に当選した場合のリール引き込み制御、役に当選しなかった場合の外れ制御も行なっている。
リール引き込み制御とは、停止ボタンが押されたときに、その押されたタイミングで有効なライン上にある図柄を含めてその図柄から所定のコマ数(例えば、5コマ)の範囲内に当選した役を構成する図柄が存在するときに、その図柄を有効なライン上に引き込むように回胴リールの停止位置を制御することをいう。但し、遊技者が停止ボタンを押したタイミングにおいて、所定のコマ数の範囲内に当選した役を構成する図柄が存在しないときには、リールの引き込み制御が働かず、押したタイミングなりの図柄が有効な入賞ライン上に停止する。したがって、このときには当選した役を構成する図柄は有効なライン上に揃わず、当選した役は入賞しないことになる。また、外れ制御とは、有効なライン上にはいずれの役も成立ししないように、リールの停止位置を制御することをいう。したがって、この場合には、遊技者がいずれかの役を狙って停止ボタンを押したとしても、どの役も成立せず、ゲームの結果は外れとなる。本実施形態において、以上のようなリール駆動停止制御は公知の技術を適用する。
リール駆動停止制御の結果、有効ライン上に予め定められている当り(大役、小役)図柄の組み合わせが停止表示されると、その当り図柄に対応して定められている払出しコインの枚数が払出枚数表示器10に表示されると共に、払出装置35からコインが払い出し口23に払出される。パチスロ機内に貯留できる遊技者保有のコイン枚数、即ち、クレジット枚数表示器11の最大表示枚数は、例えば50枚までと予め定められているため、当り図柄により遊技者に払出されるコインは、クレジット枚数表示器11の表示が最大表示枚数になるまではそこに加算されて貯留され、最大表示枚数を超えた場合には、その超えた分が払い出し口23から払出されるようにしてもよい。一回のゲームは、スタートレバー20が操作されることにより開始し、3つの停止ボタン21a、21b、21cが全て押されることにより終了する。
ここで、乱数値に基づく内部抽選処理について詳しく説明する。図3の乱数発生手段54は、所定範囲の数値を順次発生すると共に、所定のタイミングでその発生した数値を乱数値として取得し、その取得した乱数値をCPU51に送出するものである。本形態では、乱数発生手段54として、2バイトのハードウエア乱数カウンタを用いている。乱数発生手段54の発生する数値の範囲は、0から65535までの範囲である。したがって、取得される乱数値もこの範囲内の数であり、乱数発生手段54は、スタートレバー操作検出センサ61aからのゲーム開始信号を受けたときに、乱数値を取得する。CPU51は、乱数発生手段54から送られてきた乱数値に基づいて内部抽選処理を行なう。内部抽選処理は、乱数発生手段54によって取得された乱数値を、ROM52に記憶されている抽選データと照合することにより行なう。
ROM52に記憶されている抽選データとは、取得された乱数値と当選内容(BB、CT、各小役(リプレイを含む)、不当選)との対応関係を示すデータである。その一形態を図4に示す。データは、遊技状態(62〜68)毎に、最大数7個(「0」から「6」)の当選エリア61に格納されている。本形態では、0から65535までの合計65536個の全数値データを、各当選エリアに振り分けている。例えば、パチスロ機1がBB未作動時の一般遊技状態62にあり、乱数発生手段54によって乱数値「A」が取得されたとすると、CPU51は、図4の抽選データにおいて、乱数値「A」が当選エリア「0」から「6」のいずれに振り分けられているかを照合する。そして、もし乱数値「A」が当選エリア「1」に振り分けられていれば、内部抽選の結果はチェリー小役の当選ということになる。尚、当選エリアの個数、及び、各当選エリアに振り分けられる数値データの個数は、一般的には遊技状態毎に相違している。
当選エリア61と数値データの範囲との対応関係を示すデータも抽選データとしてROM52に記憶されている。65536個の全数値データは、各遊技状態毎に各当選エリアに振り分けられている。例えば、BB未作動時の一般遊技状態(単に、通用遊技状態とも言う)についての当選エリアと数値データの範囲との対応関係を示すデータでは、当選エリア「0」に対応する数値データの範囲は、47699/65536の確率で「不当選」に当選するような範囲に設定されている。また、当選エリア「1」に対応する数値データの範囲は、837/65536の確率で「チェリー小役」に当選するような範囲に設定され、当選エリア「2」に対応する数値データの範囲は、6810/65536の確率で「ベル小役」に当選するような範囲に設定され、当選エリア「3」に対応する数値データの範囲は、660/65536の確率で「スイカ小役」に当選するような範囲に設定され、当選エリア「4」に対応する数値データの範囲は、8980/65536の確率で「リプレイ」に当選するような範囲に設定されている。さらに、当選エリア「5」に対応する数値データの範囲は、220/65536の確率で「CT1又はCT2」に当選するような範囲に設定され、当選エリア「6」に対応する数値データの範囲は、330/65536の確率で「BB」に当選するような範囲に設定されている。
また、例えば、RT遊技状態についての当選エリアと数値データの範囲との対応関係を示すデータでは、当選エリア「4」に対応する数値データの範囲は、約1.2回に1回だけリプレイに当選するような確率に設定されている。上述したようにBB未作動時の一般遊技状態62についての当選エリアと数値データの範囲との対応関係を示すデータにおいては、当選エリア「4」に対応する数値データの範囲は、約7.3回に1回(8980/65536)だけリプレイに当選するような確率に設定されている。RT遊技状態ではリプレイに当選する確率が一般遊技状態での確率よりも遥かに高く設定されている。以下、RT遊技状態のことをリプレイ高確率発生の遊技状態ともいう。尚、RT遊技状態63において、リプレイ以外の他の役(各小役、CT、BB)に当選する確率は、BB未作動時の一般遊技状態において役に当選する確率と略同じに設定されている。
パチスロ機1がBB未作動時の一般遊技状態62にあり、乱数発生手段54によって乱数値が取得され、その乱数値が図4の抽選データにおいて、当選エリア「6」に振り分けられていれば、内部抽選の結果はBBが当選したことになる。内部抽選でBBが当選すると、遊技者自身の停止ボタン21a、21b、21cの操作によりBB図柄を有効な入賞ライン上に揃えることが可能な状態となる。そして、BB図柄が有効な入賞ライン上に揃うと、BB中状態(ボーナス遊技状態)66に移行する。また、内部抽選でBBが当選したにも拘わらず、遊技者がBB図柄を有効な入賞ライン上に揃えることができない場合には、揃えることができるまでそのBBの当選が持ち越されるBB内部中状態65に移行する。
大役(BB、CT)遊技終了後の所定回数のゲーム期間においては、RT遊技状態が発生するように設定されている。したがって、大役遊技終了後の所定ゲームの期間においては、内部抽選の結果、高い確率(約1.2回に1回)でリプレイに当選することになる。大役終了後の所定ゲームとは、大役遊技が終了した後の最初に行なわれるゲームから、例えば、50ゲームを意味する。このゲーム数は仕様により予め定められているものであり、任意のゲーム数であってよい。RT遊技状態は大役終了後に発生するように設定されているため、大役遊技開始時にRT遊技状態の期間、即ち、ゲームの所定回数が決定されている。
このRT遊技状態は、所定回数のゲームが終了するか、あるいはそのRT遊技状態中に内部抽選により大役が当選したときに終了する。大役終了後に行なわれるゲーム数のカウントは、CPU51によって行なわれている。このカウント数は、カウントが行なわれる度に毎回、CPU51からサブ制御基板37のCPUに送信されている。サブ制御基板37は、CPU51から送信されてくるこの信号に基づいて演出制御を行なっている。尚、RT遊技状態を設けるタイミングは、大役遊技終了後に限定されるものではなく、小役(例えば、チェリー小役、スイカ小役)ゲーム終了後に発生させるようにしてもよい。
ここで、回胴リール32a、32b、32cに設けられている図柄、及びその配置の一形態を図5に示す。各回胴リールにおいて、リプレイ図柄は、引き込み範囲内(5コマ以内)に必ず1個の割合で配置されている。したがって、RT遊技状態中にリプレイが内部当選した場合には、遊技者がどのタイミングで停止ボタンを押下しても、100%の確率でリプレイに入賞(有効になった入賞ラインにリプレイ−リプレイ−リプレイが揃う)することが可能である。即ち、高い確率(約1.2回に1回)でリプレイが成立することになる。尚、本実施の形態において、リール駆動停止制御の引き込み可能コマ数は、CTゲーム中は、第1回胴リール32aのみ2図柄分、第2回胴リール32bと第3回胴リール32cは5図柄分とする。また、CTゲーム中以外のゲーム中の場合は、第1回胴リール32a、第2回胴リール32b、第3回胴リール32cは、全て5図柄分とする。したがって、本実施形態における遊技状態とは、参照している抽選データと、リール駆動停止制御の制御状態とによって定める。また、リール駆動停止制御をCTゲーム中であっても他のゲーム中と全く同様にすることも可能であり、そのようにした場合は、遊技状態は、参照している抽選データのみによって定まる。
図3において、サブ制御基板37は、主制御基板30からの遊技状態コマンド若しくは当選番号コマンド若しくはリールの状態コマンドに基づいて、画像表示装置5、発光装置25、音出力装置45等による遊技演出を制御する基板であり、CPU(表示コマンド出力手段)71と、ROM72と、RAM73が搭載されている。ROM72には、演出内容の制御等に関する各種のプログラムの他、音データ、発光パターン等が格納されている。また、RAM73には、演出に関するデータを一時的に記憶するための作業用領域が設けられている。ROM72に格納されているプログラムには、演出の種類に応じて、通常演出のときに読み出され使用される通常演出用パターンと、連続演出のときに読み出されて使用される連続演出用パターンとがある。通常演出とは、1回のゲーム期間の遊技に対して設けられた演出データにしたがって行われる演出をいう。連続演出とは、複数回のゲーム期間の遊技に対して設けられた演出データにしたがって行なわれる演出をいう。即ち、連続演出用のデータとは、スタートレバー20の操作、各停止ボタン21a、21b、21cの操作等によるゲームが複数回行なわれる期間を通して一つの連続した内容の演出を行なうためのデータのことをいう。CPU71は、ROM72に格納されたプログラムを実行することにより、CPU51から受信した遊技状態コマンド、当選コマンド、リールの状態コマンド、若しくはこれらのコマンドの組合わせに基づいて遊技の演出内容を決定し、その決定した遊技の演出内容にしたがって画像表示装置5、発光装置25、音出力装置45を制御している。
サブ制御基板37には、詳しくはサブ制御基板のCPU71には、図示を省略する出力ポートを介して、画像表示セクション135のCPU131、トップ表示器3とサイド表示器7a、7bからなる発光装置25、スピーカ6a、6bからなる音出力装置45、そしてメニュー操作ボタンA9a、メニュー操作ボタンB9bからなるメニュー操作ボタン9が接続されている。画像表示装置5は、複数の文字、数字、図形やキャラクター等の静止画あるいは動画を表示することにより、役の成立の予告、所定の情報の告知、その他の遊技の演出を行なう。例えば、大当り確定を予告するプレミアム演出を行なったり、有効な入賞ライン上に揃えるべき図柄の種類、あるいは成立した役の図柄を告知する。発光装置25は、光により各種の遊技状態を報知したり、遊技の演出を行なう。例えば、役の成立を、トップ表示器3およびサイド表示器7a、7bの点灯、点滅表示により告知する。音出力装置45は、音により各種の遊技状態を報知したり、遊技の演出を行なうものであり、例えば、役の成立、あるいは成立の予告画像に合わせて音をスピーカ6a、6bから出力することにより演出を行なう。そして、メニュー操作ボタン9は、画像表示装置5上に遊技情報の表示をオンあるいはオフさせるためのボタン、あるいは表示された遊技情報のいずれかを選択し、決定するためのボタンとして機能するものである。
画面表示セクション135は、CPU(画像選択手段または画面選択手段)131と、ROM132と、RAM133と、画像表示装置5を含んで構成されている。CPU131は、CPU71が出力する表示コマンドに従ってROM132から画像データを選択し、RAM133に選択した画像データを一旦保持させ、画像表示装置5にRAM133にて一旦保持された画像データを表示させる。ROM132は、複数の画像データと、表示コマンドから画像データを選択するためのプログラムと、画像の表示に関するプログラムが記憶されている。特に、ROM132が記憶する複数の画像データには、遊技情報として、本実施形態が備える複数種類のボーナスの夫々を説明する画面の画像データと、どの画面を表示させるか選択させるメインメニュー画面の画像データとが含まれている。一つ一つのボーナスが個別の画像(画像データ)によって説明されることが最適である。また、その他のどのような遊技情報を説明するための画像データが記憶されていてもよい。そして、本実施形態の画像表示の制御は次のように実行される。最初に、CPU71が、決定した演出内容や、メニュー操作ボタンA9a、B9bに基づいて、画像表示装置5に表示する画像を指定するための表示コマンドをCPU131に出力する。次いで、CPU131は、入力された表示コマンドに従ってROM132から該当する画像データを選択して、選択した画像データを画像表示装置5に表示させる。このように、画像表示装置5の制御は、表示コマンド出力手段であるCPU71と画像(画面)選択手段であるCPU131によって行なわれているため、これらCPU71とCPU131とを合わせて、画像表示装置5を制御する表示制御手段という。
ここで、メニュー操作ボタン9について詳しく説明する。
メニュー操作ボタン9は、押下された時点の遊技状態に応じてそれぞれ異なる機能を有している。パチスロ機1の遊技状態は、大役遊技状態と通常遊技状態とに大別される。大役遊技状態とは、BB、CT等のボーナス遊技が発生しているときの遊技状態のことをいう。通常遊技状態とは、ボーナス遊技の発生していない、大役遊技状態以外の遊技状態のことをいう。
通常遊技状態時において、メニュー操作ボタン9を押下すると、通常遊技に係る全般の遊技情報のメニューが表示される。メニュー操作ボタン9の操作は、通常遊技中のコイン投入待ち時において有効であり、この時、メニュー操作ボタンA9aまたはメニュー操作ボタンB9bのいずれかを押下すると、画像表示装置5には、先ず、図6に示すようなメインメニュー、即ち、分類してある遊技情報の上位の項目である大項目が表示される。この時は、メニュー操作ボタンA9aとメニュー操作ボタンB9bは、いずれも遊技情報(ここではメインメニュー)の表示をオンさせるボタンとして機能するように設定されている。画像表示装置5に表示される大項目としては、例えば、「大当り履歴」、「ボーナス中の遊び方」、「配列・配当」、「リーチ目」、「ゲームに戻る」等がある。
図6のメインメニュー画面において、メニュー操作ボタンA9aを押下すると、押下される毎に選択される大項目のカーソルの位置が、「大当り履歴」→「ボーナス中の遊び方」→「配列・配当」→「リーチ目」→「ゲームに戻る」の順に繰り返してスクロールする。そして、目的の大項目を選択した後、即ち、「大当り履歴」の位置にカーソルを合わせた後に、メニュー操作ボタンB9bを押下すると、「大当り履歴」情報の選択が決定され、画像表示装置5には、大当りの履歴に関する情報(中項目の情報)が表示される。さらに、この情報表示画面からメニュー操作ボタンA9aを押下して、表示された選択項目のうちの「次ページ」の項目を選択し、メニュー操作ボタンB9bを押下すると、大当り履歴に関する下位のさらに詳しい情報(小項目の情報)が画像表示装置5に表示される。
また、図6のメインメニュー画面において、「ボーナスの遊び方」を選択、決定した場合には、ボーナスの遊び方に関する下位の情報(中項目の情報)、例えば、そのパチスロ機に設けられているボーナスの種類(ビックボーナス、チャレンジタイム等)が「BB」、「CT1」、「CT2」等として画像表示装置5に表示される(図7の破線M内に表示される項目)。この表示画面において、「BB」の項目を選択、決定した場合には、ボーナスの遊び方に関するさらに下位の情報(小項目の情報)、例えば、「BBの遊技仕様、操作説明等」の情報(図7に示す、遊技情報81)が画像表示装置5に表示される。同様に、「CT1」の項目を選択、決定した場合には、例えば、「CT1の遊技仕様、操作説明等」の情報(図7に示す、遊技情報82)が画像表示装置5に表示され、「CT2」の項目を選択、決定した場合には、例えば、「CT2の遊技仕様、操作説明等」の情報(図7に示す、遊技情報83)が画像表示装置5に表示される。このように、通常遊技状態時であっても、即ち、特別遊技状態時でなくても、特別遊技状態の情報を知ることができる。
尚、メインメニュー画面から順次表示されて行く内容はこの形態に限定されるものではない。例えば、メインメニュー画面において、「ボーナスの遊び方」が選択、決定された場合、先ず、ボーナスの遊び方の下位の遊技情報である「BBの遊技仕様、操作説明等」の情報(図7に示す、遊技情報81)を画像表示装置5に表示し、この画面において、選択項目である「次ページ」が選択、決定された場合には、次に、「CT1の遊技仕様、操作説明等」の情報(図7に示す、遊技情報82)を画像表示装置5にし、さらに、この画面において、「次ページ」が選択、決定された場合には、「CT2の遊技仕様、操作説明等」の情報(図7に示す、遊技情報83)を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。
図6のメインメニュー画面において、他の大項目を選択してメニュー操作ボタン9a9bを押下した場合も同様であり、選択された情報を上位の情報から下位の情報(例えば、中項目→小項目)の順に画像表示装置5に表示させることができる。これらの時は、メニュー操作ボタンA9aは、項目を選択するためのボタン(選択ボタン)として、メニュー操作ボタンB9bは、項目を決定するためのボタン(決定ボタン)として機能するように設定されている。また、メインメニュー画面に設けられている選択項目「ゲームに戻る」を選択・決定すると、画像表示装置5に表示されている遊技情報の表示がオフされ、画像表示装置5には、メインメニューを表示させるためにメニュー操作ボタン9を押下した時点で表示されていた演出画像が表示されると共に、通常のゲームを開始することが可能な状態に戻る。また、各大項目の下位の情報が表示される画面にも選択項目「戻る」が設けられており、その項目を選択・決定すると、メインメニューの画面に戻る。尚、これら遊技全般に関する上位項目から下位項目までの遊技情報は、画像表示セクション135のROM(記憶手段)132に格納されている。
大役遊技状態時において、メニュー操作ボタン9を押下すると、ボーナス中遊技に係る遊技情報が表示される。大役遊技状態中におけるメニュー操作ボタン9の操作は、全ての回胴リール停止し、且つ、ゲームを行なうためのコインが未だ投入されていない状態、即ち、コイン投入待ち状態時において有効であり、この時、メニュー操作ボタンA9aまたはメニュー操作ボタンB9bのいずれかを押下すると、画像表示装置5には、押下時点の大役遊技に対応した遊技情報(遊技仕様、操作説明等)が表示される。この時は、メニュー操作ボタンA9aとメニュー操作ボタンB9bは、いずれも遊技情報の表示をオンさせるボタンとして機能するように設定されている。
図8(a)は、BB遊技状態中においてメニュー操作ボタンA9aまたはメニュー操作ボタンB9bが押下されたときの、画像表示装置5に表示される遊技情報を示したものである。BB遊技状態中にメニュー操作ボタン9(9a又は9b)が押下されたときは、上述した通常遊技状態時のようなメインメニュー画面は表示されない。即ち、BB遊技状態中では、「大当り履歴」、「配列・配当」、「リーチ目」、「ゲームに戻る」等のBB遊技には直接関係しない遊技情報は表示されず、BB遊技に関する遊技情報のみが表示される。また、BB遊技に関する遊技情報は、1回の画面表示によって表示されるため、通常遊技状態時のようなメニュー操作ボタンによる遊技情報の選択および決定操作もない。従って、BB遊技状態時において、メニュー操作ボタン9(9a及び9b)は、いずれも遊技情報の表示のオンまたはオフの機能のみを有する。BB遊技のコイン投入待ち状態時においてメニュ操作ボタン9(9a又は9b)が押下されると、BB遊技に関する遊技情報が表示オンされ、表示オンされた状態でメニュ操作ボタン9(9a又は9b)が押下されると、BB遊技に関する遊技情報は表示オフされる。
このBB遊技時に表示される遊技情報の内容は、通常遊技状態時において画像表示装置5に表示される「BB」の遊技情報、即ち、図7に示す遊技情報81と同じ内容の情報である。但し、BB遊技状態時の遊技情報の表示は、通常遊技状態時の「大項目」→「中項目」→「小項目」のように、画面を切替えて目的の遊技情報を選択する形態ではないため、選択項目「次ページ」が画面上に表示されることはない。このように通常遊技状態の遊技情報とBB遊技状態の遊技情報とを共通化して設けることにより、必要なRAM73の容量を少なくすることができる。
図8(b)はCT1遊技状態中において、また図8(c)はCT2遊技状態中においてメニュー操作ボタンA9aまたはメニュー操作ボタンB9bが押下されたときの、画像表示装置5に表示される遊技情報を示したものである。CT1及びCT2遊技状態中にメニュー操作ボタン9(9a又は9b)が押下されたときも、上述したBB遊技状態中と同様であり、CT1遊技またはCT2遊技に関する遊技情報のみが表示される。また、メニュー操作ボタン9(9a及び9b)は、いずれも遊技情報の表示のオンまたはオフの機能のみを有する。
このCT1遊技時に表示される遊技情報の内容は、通常遊技状態時において画像表示装置5に表示される「CT1」の遊技情報、即ち、図7に示す遊技情報82と同じ画像データであり、また、CT2遊技時に表示される遊技情報は、通常遊技状態時において画像表示装置5に表示される「CT2」の遊技情報、即ち、図7に示す遊技情報83と同じ画像データである。また、CT1、CT2遊技状態時の遊技情報の表示画面上にも選択項目「次ページ」は表示されていない。このように通常遊技状態の遊技情報とCT1、CT2遊技状態の遊技情報とを共通化して設けることにより、必要なROM132の容量を少なくすることができる。「次ページ」は、遊技情報81、82、83とは、別の画像データであり、RAM133で遊技情報81、82、83と合成されることにより、同一の画像として表示される。また、遊技情報81、82、83に関するこのよな画像データの使い分けは、通常遊技状態とボーナス中とで、遊技状態81、82、83を指示する表示コマンドを異ならせることにより可能となる。
尚、上記形態ではリプレイ遊技状態(RT)を通常遊技状態に含めているため、リプレイ遊技状態中にメニュー操作ボタン9が押下された場合には、最初の画面に配列・配当、ボーナス中の遊び方等の大項目が表示されるが、例えば、リプレイ遊技状態を一種のボーナス遊技状態に含めて、リプレイ遊技状態中にメニュー操作ボタン9が押下された場合には、リプレイ遊技に応じた遊技情報のみを表示するようにしてもよい。
本形態では、メニュー操作ボタン9が操作されると、その操作信号がサブ制御基板37のCPU71に入力される。CPU71はメニュー操作ボタン9が操作された時点の遊技状態、即ち、通常遊技状態であるか大役遊技状態(BB、CT1、CT2)であるか、さらには、メニュー操作ボタンが操作有効であるか否かを主制御基板30のCPU51から送信されてくる遊技状態コマンドに基づいて判別して表示コマンドを出力する。そして、CPU131が、入力された表示コマンドに応じた遊技情報、例えば、BB遊技状態である場合にはBB遊技のみに関する遊技情報の画像データを、また、通常遊技状態である場合にはメインメニューの画像データをROM132から読み出して画像表示装置5に表示するように制御する。
メニュー操作ボタン9の操作は、遊技媒体の投入待ち状態のときに有効となるように設定されるが、これを逆の言い方をすれば、以下のような状態のときには無効状態に設定されている。
例えば、遊技媒体であるコインが投入口16から投入された時点、あるいはMAXベットボタン17または一枚投入ボタン18の操作により貯留装置からコインが投入された時点(これらをコインの投入開始時という)から、そのゲームの結果に応じたコインの払出しが終了する時点(コインの払出しがない場合には回胴リールが全て停止した時点)までの間は、メニュ操作ボタン9の操作は受け付けられないように制御されている。これにより、画像表示装置5に表示されている演出画像の途中で、メニュー操作ボタン9の操作に伴う遊技情報の表示に切り替わることがなく、画像表示装置5に表示される演出画像中の大役内部当選等に関する遊技者に有利な報知演出の見落としを防止することができる。また、同様の理由から、ボーナス確定画面の表示が開始された場合には、そのボーナス遊技が開始されるまでの間は、メニュ操作ボタン9の操作は受け付けられないように制御されている。
また、パチスロ遊技の演出表示において、連続演出が開始された場合には、その連続演出画像の表示を、メニュー操作ボタン9の操作に伴う遊技情報の表示により中断することがないように、メニュ操作ボタン9の操作は受け付けられないように制御されている。さらに、パチスロ機1にエラーが発生した場合には、そのエラー発生時からエラー復帰時までの間、パチスロ機1の設定を変更する場合には、設定変更スイッチ(設定手段)40、設定キースイッチ(設定手段)41による設定操作が終了するまでの間、パチスロ機1が打ち止め状態となった場合には、ホールの係員によってその打ち止め状態が解除されるまでの間は、遊技情報の報知を特に必要としないため、メニュ操作ボタン9の操作は受け付けられないように制御されている。これらの制御は、CPU71によって実行されているプログラムにおいて、図13に示すフラグ120に従って行なわれている。CPU71は、CPU51から送信されてくるコマンドに基づいて、各フラグを設定し、そのフラグの状態からメニュー操作ボタン9の有効・無効を判断する。
通常遊技状態時で遊技情報が表示されている画面において、選択項目「戻る」を選択・決定すると、あるいは、大役遊技状態時で遊技状態が表示されている画面において、メニュー操作ボタン9を押下すると、画像表示装置5に表示されている遊技情報の表示はオフされ、画像表示装置5にはメニュー操作ボタン9の操作以前の画像が表示され、ゲームを行うことが可能な状態に戻るが、例えば、通常遊技状態時で遊技情報が表示されている画面において、あるいは大役遊技状態時で遊技状態が表示されている画面においてコインの投入が開始された場合にも、同様に画像表示装置5に表示されている遊技情報の表示はオフされ、画像表示装置5にはメニュー操作ボタン9の操作以前の画像が表示され、ゲームを行うことが可能な状態に戻るように設定されている。これによりメニュー操作ボタン9を操作しなくても遊技情報の表示をオフさせることができ、次のゲームを再開することができる。また、画像表示装置5に遊技情報が表示されている状態において、パチスロ機にエラーが発生した場合には、遊技情報の表示はオフされ、画像表示装置5にはエラーが発生した旨を報知する映像が表示される。さらに、画像表示装置5に遊技情報が表示されている状態において、設定変更スイッチ40あるいは設定キースイッチ41の操作に伴う設定変更が開始されたら、遊技情報の表示はオフされ、画像表示装置5には設定変更中であることを報知する映像(例えば、「しばらくお待ち下さい。」)が表示される。
次に、図9から図12のフローチャートに従って、CPU71によるパチスロ遊技の遊技情報表示処理について説明する。
メニュー操作ボタン9の操作信号がCPU71に入力されると、キー操作の割込み処理であるステップ91(図9)のサブルーチンに入る。そして、ステップ92において割込み要因フラグをリセットした後、ステップ93の遊技情報表示処理のサブルーチンに進む。
図10に示す遊技情報表示処理において、先ず、ステップ95で、現在の遊技状態を判別し、遊技状態がメニュ操作ボタンの操作を受け付けない無効状態であるか否かの判別が行なわれる。この判別は、CPU51から受信した遊技状態コマンドに基づいて行なわれている。ステップ95で無効状態であると判別された場合には、メニュー操作ボタン9の操作は受け付けられず、その処理は終了される。
一方、ステップ95において、無効状態ではないと判別された場合には、ステップ96に進み、現在の遊技状態が大役遊技状態であるか否かの判別が行なわれる。ステップ96で大役遊技状態であると判別された場合には、図11に示す、ステップ97に進み、ボーナス遊技情報フラグがONかOFFか、即ち、ボーナス遊技に関する遊技情報が既に画像表示装置5に表示されているか否かの判別が行なわれる。ステップ97において、既に遊技情報が表示されていると判別された場合には、ステップ100に進み、ボーナス遊技情報表示解除コマンドをCPU131に送信して、画像表示装置5に表示されているボーナス遊技に関する情報の表示をオフにした後、ステップ101に進み、ボーナス遊技情報表示フラグをOFFにして処理を終了する。一方、ステップ97において、遊技情報が表示されていないと判別された場合には、ステップ98に進み、CPU51から受信した遊技状態コマンドに基づいて現在のボーナスを判別し、そのボーナス遊技に応じた遊技情報を表示するように、遊技情報画面コマンドをCPU131に送信する。続いて、ステップ99に進み、ボーナス遊技情報表示フラグをONにして処理を終了する。
一方、図10のステップ96において、大役遊技状態ではないと判別された場合には、ステップ102に進み、画像表示モードが通常遊技状態であるか否かの判別が行なわれる。ここで、画像表示モードが通常遊技状態であるとは、遊技状態が通常遊技状態で画像表示装置5に遊技情報が何も表示されていない状態のことをいう。これに対して、例えば、遊技状態が通常遊技状態で画像表示装置5にメインメニューが既に表示されている状態のことを、画像表示モードがメニュー画面表示状態であるという。してがって、ステップ102では画像表示装置5に遊技情報が表示されているか否かの判別が行なわれる。ステップ102において、遊技情報が何も表示されていないと判別された場合には、図12のステップ103に進み、画像表示装置5にメインメニューを表示させるためのメインメニュー画面コマンドをCPU131へ送信する。続いて、ステップ104に進み、画面表示モードをメニュー画面表示状態、即ち、画像表示装置5にメインメニューが既に表示されている状態に設定し、処理を終了する。
一方、ステップ102において画面表示モードが通常遊技状態ではない、即ち、画像表示装置5に遊技情報が既に表示されている(例えば、ステップ104で設定されたメニュー画面表示状態)と判別した場合には、ステップ105に進み、押下されたボタンがメニュー操作ボタンA(選択ボタン)であるか否かの判別が行なわれる。ステップ105で選択ボタン9aであると判別された場合には、ステップ106に進み、選択ボタン9aの押下に応じて順次カーソルの位置を次の選択項目の位置に移動させ、そのカーソルの位置をメニューカーソル位置コマンドとして画像表示装置5に送信する。これにより画像表示装置5には選択ボタン9aの押下に応じてカーソルが移動する画像が表示される。
一方、ステップ105において、押下されたボタンが選択ボタン9aではないと判別された場合、即ち、押下されたボタンがメニュー操作ボタンB(決定ボタン)9bであると判別された場合には、ステップ107に進み、現在選択されている遊技情報の項目、即ち、カーソルが位置している遊技情報の項目を決定された項目として確定し、そのカーソルの位置に応じた表示コマンドをCPU131に送信する。続いて、ステップ108に進み、ステップ107で送信した表示コマンドが、選択項目「通常遊技画面へ戻る」を選択・決定したものであったか否かの判別が行なわる。ステップ108で「通常遊技画面へ戻る」が選択・決定されたのではないと判別された場合には、処理を終了する。これにより決定された項目の遊技情報が画像表示装置5に表示される。一方、ステップ108において、「通常遊技画面へ戻る」が選択・決定されたと判別された場合には、ステップ109に進み、画面表示モードを通常遊技状態に設定する。これにより、画像表示装置5に表示されている遊技情報の表示がオフされ、画像表示装置5には、メニュー操作ボタン9が押下される以前の演出画像が表示され、パチスロ機1はコイン投入待ち状態となり、ゲームを行うことが可能な状態に戻る。