JP5401906B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明はポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関し、さらに詳しくは優れた耐衝撃性、耐トラッキング性、難燃性、ヒートサイクル性を示すポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関するものである。
ポリブチレンテレフタレート(以下「PBT」と記載する場合がある)は、その優れた化学的特性や、機械的特性を利用して、自動車部品、電気・電子部品等、幅広い分野に使用されている。
近年、電気・電子部品においては、その高い絶縁特性から、高電圧部品の構成部材へも、その適応範囲を広げつつある。しかし、使用環境の温度変化が大きい高電圧部品の構成部材に用いる場合は、PBTの持つ優れた化学的特性と機械的特性を高度に維持しつつ、より高い衝撃強度と耐ヒートサイクル性を有することが要求される。例えば、高電圧貫通型コンデンサや高電圧リレー、およびこれらの周辺部材などに用いる場合には、零下から100℃を超えた高温まで、使用温度が頻繁に上昇下降するといった、過酷な温度環境に耐えて、諸特性を維持し続ける性能(ヒートサイクル性)が求められるのである。
PBTに衝撃強度を付加する方法としては、エラストマー等の柔軟成分を配合する方法が一般的に用いられる。しかし、配合する柔軟成分は、PBTに衝撃強度を与える反面、他の諸特性へも影響を与え、その多くは衝撃強度以外の物性を低下させる。
さらに、電気・電子部品では難燃性が必要とされるため、難燃剤を配合することが通常行われるが、一般に難燃剤は脆性を与える方向にあり、この影響で衝撃強度が低下する。
以上のように、PBT樹脂組成物を高電圧部品の構成部材へ適応する場合、その柔軟成分の選択・配合設計が極めて重要となるが、各特性は各々トレードオフの関係にあり、難燃剤を配合しても十分なレベルを維持出来る衝撃強度と絶縁性、さらにヒートサイクル性といった特性を、全て満たすことの出来る組成設計は、これまで開示されていない。
例えば、特許文献1にはエラストマー及びポリオレフィンを添加することで、PBTが本来持つ高い絶縁性を維持しつつ、衝撃強度を改善する方法が開示されているが、耐衝撃性が不十分である。
特開2001−72843号公報
高電圧部品の構成部材へ適応するに十分な、衝撃強度と絶縁性、ならびにヒートサイクル性を有した熱可塑性樹脂組成物を提供する。
本発明者らは、高度な絶縁性と難燃性に加え、高い衝撃強度と耐ヒートサイクル性を併せ持つPBT樹脂組成物を鋭意検討した結果、エラストマー成分として、テレフタル酸および1,4−ブタンジールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体、およびエチレンブチルアクリレートとの共重合体を配合することにより、上記の目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体10〜60重量部、(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体10〜50重量部を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
本発明によれば、PBT樹脂組成物を高電圧部品の構成部材へ適応するに十分な、衝撃強度と絶縁性、ならびにヒートサイクル性を有しており、その衝撃強度は、難燃剤の添加による低下を受けても、要求レベルを維持することの出来る、熱可塑性樹脂組成物を得ることが可能となった。
本発明の熱可塑性樹脂組成物および成形品は、耐衝撃性、難燃性、耐トラッキング性に優れるという特性を活かして、電気、電子部品としてケース類、カバー類、定着機部品、電装部品特に、高電圧貫通型コンデンサや高電圧リレー及びこれらの周辺部材などに使用することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明は、(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体10〜60重量部、(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体10〜50重量部を含む熱可塑性樹脂組成物である。
本発明を構成する(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂とは、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とし重縮合反応させる等の通常の重合方法によって得られる重合体であって、特性を損なわない範囲、例えば20重量部程度以下、他の共重合成分を含んでも良い。これら重合体および共重合体の好ましい例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート/ポリブチレンイソフタレートの共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリブチレンアジペートの共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリブチレンセバケートの共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリブチレンデカンジカルボキシレートの共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリブチレンナフタレートの共重合体、ポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート共重合体等が挙げられ、単独で用いても2種以上混合しても良い。
本発明で用いられる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂は、o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度が0.60〜1.60が好ましく、特に0.80〜1.30の範囲にあるものが好適である。固有粘度が0.60未満では機械的特性が不良となる場合があり、一方、固有粘度が1.60を越えると成形性が不良になる傾向がある。
(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体は、重縮合反応させる等の通常の重合方法によって得られるブロック共重合体である。具体例としては、東レ・デュポン(株)製“ハイトレル3046”、“ハイトレル4047”、“ハイトレル4767”が挙げられ、好ましくは“ハイトレル4047”である。
(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体の配合量は、(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対し、10〜60重量部であり、好ましくは、30〜50重量部である。10重量部未満ではヒートサイクル性が著しく低下し、60重量部以上だと十分な難燃性を発現できない。
(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体は、ASTM試験法D790によって測定された曲げ弾性率が30〜80MPaである場合、耐衝撃値が向上するため、ASTM試験法D790によって測定された曲げ弾性率が30〜80MPaであることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体10〜50重量部を含む。
(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、好ましくは、20〜40重量部含まれる。(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体が、10重量部未満ではヒートサイクル性が著しく低下し、50重量部より大きいと十分な難燃性を発現できない。
(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体は、エチレンとブチアクリレートの重合体である。エチレンとブチアクリレートの重量比は、エチレン:ブチルアクリレート=40:60〜80:20であることが好ましく、より好ましくは、エチレン:ブチルアクリレート=50:50〜70:30であり、曲げ弾性率は10MPa以下であることが好ましい。エチレン重量比が80重量%より多いと樹脂は剛性が向上し、十分な衝撃性を得ることができない場合がある。ブチアクリレート重量比が60重量%より多いと耐熱性が低下する場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物と、テトラメチレングリコールとのブロック共重合体と(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体の重量比率が(B):(C)=1:1〜1:0.4であることが好ましく、より好ましくは、(B):(C)=1:0.8〜1:0.5である。(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体の重量比が1より多いとヒートサイクル性が低下する場合があり、(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体の重量比が1より多いと難燃性が低下する場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、さらにポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(D)臭素化ポリアクリレート20〜60重量部を含むことが好ましい。
本発明で好ましく用いる(D)臭素化ポリアクリレート化合物の具体例としては、ベンジルブロモポリアクリレートのように芳香族炭化水素が少なく、臭素が付加した化合物を使用することが好ましい。芳香族炭化水素が少なく、臭素が付加した化合物を使用することにより、電気特性を維持する可能性があるからである。また、臭素が付加した化合物を使用することにより、難燃性を付与するための難燃剤添加量を削減することが可能となり、機械物性・衝撃性の向上が見込める。
本発明で用いる(D)臭素化ポリアクリレートは、ポリベンジルポリアクリレートであることが好ましい。
(D)臭素化ポリアクリレートの配合量は(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂を100重量部として、20〜60重量部であることが好ましい。本発明のポリエステル系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、(E)アンチモン化合物を添加することができる。
(E)アンチモン化合物としては、有機臭素系化合物と併用することによって、相乗的に難燃性を向上させることができるもので、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダおよびリン酸アンチモン、アンチモン酸金属塩などのアンチモン化合物が例示され、表面処理などが施されているアンチモン化合物も使用できる。中でも三酸化アンチモンが適している。
(E)アンチモン化合物の配合量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂を100重量部として、5〜25重量部であることが好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、(F)ガラス繊維を添加することができる。
(F)ガラス繊維としては公知のガラス繊維を使用することが可能である。ガラス繊維の繊維径は9〜15μmが好ましい。好ましいガラス繊維の具体例としては日東紡株式会社製3J948が挙げられる。ガラス繊維の配合量は(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂を100重量部として、10〜90重量部であることが好ましい。ガラス繊維を入れることにより、十分な剛性を発現できる。
本発明のポリエステル系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、(G)タルクを添加することができる。
(G)タルクの配合量は(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂を100重量部として、10〜80重量部であることが好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、離型剤などの通常の添加剤を添加することができる。
酸化防止剤の例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等のフェノール系化合物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート等のイオウ系化合物、トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等のリン系化合物等が挙げられる。
離型剤としては、カルナウバワックス、ライスワックス等の植物系ワックス、蜜ろう、ラノリン等の動物系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の石油系ワックス、ひまし油及びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体等の油脂系ワックスが挙げられ、高級脂肪酸誘導体としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸等の高級脂肪酸と1価または2価以上のアルコールとのエステル、これら高級脂肪酸エステルを部分的に金属酸化物、例えばCa(OH)、NaOH、Mg(OH)、Zn(OH)、LiOH、Al(OH)を用いてけん化した部分けん化エステル、高級脂肪酸と金属酸化物または金属水酸化物とから得られる完全けん化物、高級脂肪酸、多価アルコールのエステルにつなぎ剤としてモノアミンまたはジアミンから得られるモノまたはジアミドなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、トランスファー成形、真空成形など一般に熱可塑性樹脂の公知の成形方法により成形されるが、なかでも射出成形が好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂組成物は組成物のアイゾット衝撃値が80kJ/m以上かつ耐トラッキング値が500V以上であることが電気・電子部品として使用するためには好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂組成物は、トラッキング性、電気特性、難燃性、衝撃性、に優れた樹脂組成物であり、かかる特性を活かして、電気、電子部品として、定着機部品、電装部品などに使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。実施例及び比較例の評価は以下の方法により行った。
(i)衝撃強度はノッチ付きアイゾット衝撃強さを測定した。予め作成したASTM D256(1993年制定)に従って試験片(63.5mm×12.7mm×3.2mm)を用い、10mm残るようにノッチを入れた後、成形後、23℃、50%RH環境下で24時間放置後、測定した。試験機は上島製作所製“U−Fインパクトテスター”を用いた。試験は10回実施し、個々の値を平均することによりノッチ付きアイゾット衝撃強さが求めた。
(ii)耐トラッキング性はトラッキング破壊電圧を測定した。IEC60112(1996年制定)に従い、角板試験片(80mm×80mm×3mm)に電解液を滴下しながら電圧を加えた。
(iii)ヒートサイクル性は47mm×47mm×27mmの金属コアに樹脂成形品厚み1.5mmでオーバーモールドして、−40℃と80℃を各1時間ずつその環境下に放置して、繰り返し、試験数5で、全て割れた際のサイクル数を記載した。なお、成形条件はシリンダ温度250℃、金型温度80℃で成形し、成形後、23℃、50%RH環境下で24時間放置後、ヒートサイクル試験機に入れた。試験機はタバイエスペック(株)社製TSV−40で行った。
以下の(A)から(I)の配合材料を表1及び表2に示す組合せおよび配合量で樹脂組成物を製造した。
(A)ポリブチレンテレフタレート
(A−a)ポリブチレンテレフタレート樹脂 東レ(株)社製PBT樹脂“トレコン”1100M 。
(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体
(B−a)東レ・デュポン(株)社製 “ハイトレル3046”曲げ弾性率24MPa
(B−b)東レ・デュポン(株)社製 “ハイトレル4047”曲げ弾性率71MPa
(B−c)東レ・デュポン(株)社製 “ハイトレル4767”曲げ弾性率108MPa。
(C)エチレンブチルアクリレートとの共重合体
(C−a)エチレンブチルアクリレートとの共重合体 大日本インキ化学(株)社製 “ロトリル35BA40”。
(D)臭素化ポリアクリレート
(D−a)臭素系難燃剤 ブロモケム・ファーイースト(株)社製“FR−1025”。
(E)アンチモン化合物
(E−a)三酸化アンチモン 鈴裕化学(株)社製 “ファイヤーカットAT−3”。
(F)ガラス繊維として、
(F―a)繊維径10μm 繊維長さ3mmのガラス繊維(日東紡(株)社製“3J948”)
(F−b)繊維径13μm 繊維長さ3mmのガラス繊維(日本電気硝子(株)社製“T−124”)。
(G)タルク
(G−a)体積平均粒子径4.5μmのタルク(富士タルク工業(株)社製“PK−C”)。
(H)フッ化エチレン
(H−a)ダイキン工業(株)社製 “ルブロンL−5”。
(I)ポリオレフィン
(I−a)三井東圧化学(株)社製 “ノーブレンBJ5H−MF”。
(J)エラストマー
(J−a)イソフタル酸ジメチル125部、セバシン酸ジメチル54部、ヘキサメチレングリコール140部から成るエラストマーA 。
実施例1〜12
シリンダ温度250℃に設定したスクリュー径57mmφの2軸押出機を用いて、ガラス繊維(F)以外の原料を元込め部から、また、ガラス繊維(F)はサイドフィーダーから供給して溶融混練を行い、ダイスから吐出されたストランドを冷却バス内で冷却した後、ストランドカッターにてペレット化して各樹脂組成物を得た。各樹脂組成物の配合量は表1、表2に記載した。得られた各樹脂組成物材料は、130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、前記評価方法記載の方法を用いて成形し、評価を行なった。その結果を表1、表2に併記した。
Figure 0005401906
(実施例1〜6)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体、エチレンブチルアクリレートとの共重合体、ポリブチレンテレフタレートを併用しているため、高い衝撃性、耐トラッキング性、ヒートサイクル性が発現した。
Figure 0005401906
(実施例7〜12)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体、エチレンブチルアクリレートとの共重合体、ポリブチレンテレフタレートを併用しているため、高い衝撃性、耐トラッキング性、ヒートサイクル性が発現した。なお、曲げ弾性率の異なるテレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体の中、弾性率が30〜80MPaのブロック共重合体が最も良い。
Figure 0005401906
比較例1〜8
各成分組成を表3に記載のように変更する以外は実施例1と同様にしてペレットを作製した。得られたペレットから各種物性測定用の試験片をシリンダ温度260℃、金型温度80℃の条件で射出成形し、実施例と同様にして試験を行なった。結果を表3に示す。
(比較例1,2)実施例で用いたエラストマーとポリオレフィンの種類が異なるため、十分な耐衝撃性、ヒートサイクル性を与えることができなかった。
(比較例3)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体及びエチレンブチルアクリレートとの共重合体の配合量が少ないため十分な耐衝撃性、ヒートサイクル性を与えることができなかった。
(比較例4)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体及びエチレンブチルアクリレートとの共重合体の配合量が多いため耐衝撃性は向上するが、十分な強度を与えることができなかった。
(比較例5)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体が添加されていないため、十分な耐衝撃性、ヒートサイクル性を与えることができなかった。
(比較例6)エチレンブチルアクリレートとの共重合体が添加されていないため、十分な耐衝撃性、ヒートサイクル性を与えることができなかった。
(比較例7)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体の配合量が少量かつエチレンブチルアクリレートとの共重合体の配合量が多量のため十分な耐衝撃性、ヒートサイクル性を与えることができなかった。
(比較例8)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物テトラメチレングリコールとのブロック共重合体の配合量が多量かつエチレンブチルアクリレートとの共重合体の配合量が少量のため十分な耐衝撃性、ヒートサイクル性を与えることができなかった。

Claims (4)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物と、テトラメチレングリコールとのブロック共重合体10〜60重量部、(C)エチレンとブチルアクリレートとの共重合体10〜50重量部を含む熱可塑性樹脂組成物。
  2. (B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物と、テトラメチレングリコールとのブロック共重合体と(C)エチレンとブチルアクリレートとの共重合体の重量比率が(B):(C)=1:1〜1:0.4である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. (B)テレフタル酸および1,4−ブタンジオールのエステル化物と、テトラメチレングリコールとのブロック共重合体の曲げ弾性率が30〜80MPaである請求項1から2のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. さらに(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(D)臭素化ポリアクリレート20〜60重量部を含む請求項1から3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物
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