JP5401623B1 - 燃料電池のスタック構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】隣接するセルの間に両者を電気的に接続するための接続部材が介装・接合された燃料電池のスタック構造体における、接続部材とセルとの接合部における信頼性の向上。
【解決手段】隣接するセルの間に介装・接合される接続部材300は、「隣接するセルとそれぞれ接合される一対の固定部310、310」と、「一対の固定部310、310のうちx軸負方向側の端部においてz軸方向に亘って延在する一対の側端部311、311を連結する連結部320」と、から構成される。連結部320は、一対の側端部311、311におけるz軸正方向側の端部から、x軸負方向側に向けてそれぞれ延びる一対の部分321、321と、一対の部分321、321の先端側からz軸負方向側に向けてそれぞれ延びる一対の部分322、322と、一対の部分322、322の先端側同士を連結する部分323と、を備える。
【選択図】図6
【解決手段】隣接するセルの間に介装・接合される接続部材300は、「隣接するセルとそれぞれ接合される一対の固定部310、310」と、「一対の固定部310、310のうちx軸負方向側の端部においてz軸方向に亘って延在する一対の側端部311、311を連結する連結部320」と、から構成される。連結部320は、一対の側端部311、311におけるz軸正方向側の端部から、x軸負方向側に向けてそれぞれ延びる一対の部分321、321と、一対の部分321、321の先端側からz軸負方向側に向けてそれぞれ延びる一対の部分322、322と、一対の部分322、322の先端側同士を連結する部分323と、を備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、燃料電池のスタック構造体に関する。
従来より、それぞれが「内側電極、固体電解質、及び外側電極を含む発電素子部」を備えた複数のセルと、前記複数のセルが間隔を空けてスタック状に整列するように前記複数のセルを支持する支持部材と、隣接する前記セルの間に設けられて隣接する前記セルの発電素子部の間を電気的に接続する、導電部材で構成された接続部材と、を備えた固体酸化物形燃料電池(以下、「SOFC」と呼ぶ)のスタック構造体が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
図22は、上記文献に記載のSOFCセルのスタック構造体の一例を模式的に示し、図23は、図22に示した「隣接するSOFCセル間を電気的に接続する接続部材」を模式的に示す。図22、図23から理解できるように、上記文献に記載のスタック構造体に使用される接続部材は、一対の固定部と、連結部と、を備える。一対の固定部は、y軸方向に互いに間隔を空けて平行に向かい合っている。一対の固定部のそれぞれは、隣接するSOFCセルのうち対応するセルに固定され且つ対応するセルの発電素子部と電気的に接続されている。連結部は、一対の固定部におけるx軸負方向側にある「一対の側端部」を連結している。「一対の側端部」は、y軸方向に互いに間隔を空けて平行に向かい合っている。「一対の側端部」のそれぞれはz軸方向に延在している。
ところで、上述のようなスタック構造体では、SOFCの運転時等において、隣接するセルの間で相対的な変位が不可避的に発生し得る。このことは、図23に示す接続部材において、一対の固定部の間で、x軸方向からみた相対回転変位(後述する図9を参照)、y軸方向からみた相対回転変位(後述する図10を参照)、並びに、z軸方向からみた相対回転変位(図8を参照)を含む相対的な変位が発生し得ることを意味する。
図23に示す接続部材では、連結部が、「一対の側端部」におけるz軸方向の全域に亘って「一対の側端部」を連結している。このことに起因して、「図23に示す一対の固定部の間でz軸方向からみた相対回転変位を伴うような弾性変形」に対する剛性が低い一方で、「一対の固定部の間でx軸方向、並びにy軸方向からみた相対回転変位を伴うような弾性変形」に対する剛性が高い。従って、隣接するセルの間でx軸方向又はy軸方向からみた相対回転変位が発生する場合において、「接続部材の一対の固定部」と「セル(の発電素子部)」との接合部において比較的大きな応力が発生し易い。この結果、前記接合部の信頼性が低いという問題があった。
本発明は、上記のような基本的構成を有する燃料電池のスタック構造体であって、「接続部材の一対の固定部」と「セル」との接合部における信頼性が高いものを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池のスタック構造体は、上記の基本的特徴を有する。このスタック構造体の特徴は、接続部材の連結部が、「一対の側端部」における前記第2方向(z軸方向)の一方側の端部のみ、又は、「一対の側端部」における前記第2方向(z軸方向)の両端部を除いた中央部のみで、「一対の側端部」を連結することにある。
これによれば、図23に示す構成(連結部が「一対の側端部」におけるz軸方向の全域に亘って「一対の側端部」を連結する構成)と比べて、「一対の固定部の間でx軸方向、並びにy軸方向からみた相対回転変位を伴うような弾性変形」に対する剛性が低い。加えて、図23に示す構成と同様、「一対の固定部の間でz軸方向からみた相対回転変位を伴うような弾性変形」に対する剛性も低い。即ち、「一対の固定部の間でx軸、y軸、z軸の3軸方向からみたそれぞれの相対回転変位を伴う弾性変形」の全てに対する剛性が低い。従って、この接続部材は、「一対の固定部の間で三次元的に相対変位が発生するような弾性変形」に対する剛性が低い構成を有する。この結果、隣接するセルの間で三次元的な相対変位が発生しても、図23に示す構成と比べて、「接続部材の一対の固定部」と「セル(の発電素子部)」との接合部に作用する応力が小さくなり、前記接合部における信頼性が高くなる。
具体的には、この接続部材の連結部は、前記一対の側端部における前記第2方向(z軸方向)の一方側の端部から、前記第1方向(x軸方向)の一方側及び前記第2方向(z軸方向)の他方側に向けてそれぞれ延びる一対の第1延在部と、前記一対の第1延在部の先端側にある一対の先端部から前記第1、第2方向と異なる第3方向(y軸方向)に向けて延びて前記一対の第1延在部の先端部同士を連結する第2延在部と、を備えるように構成され得る。
この場合、前記第1延在部は、前記一対の側端部における前記第2方向(z軸方向)の一方側の端部から、前記第1方向(x軸方向)の一方側に向けてそれぞれ延びる一対の第1部分と、前記一対の第1部分の先端側にある一対の先端部から前記第2方向(z軸方向)の他方側に向けてそれぞれ延びる一対の第2部分と、を備え、前記第2延在部が、前記一対の第2部分の先端側にある一対の先端部同士を連結するように構成され得る。なお、前記一対の固定部は、互いに間隔を空けて平行に向かい合う一対の平板状を呈し、前記第1、第2、第3方向は、互いに垂直であることが好適である。また、前記接続部材は、薄板状の部材を折り曲げることによって形成されており、前記薄板状の部材について、前記連結部に対応する部分の主面における前記部分の延在方向に直交する方向の幅が、前記薄板状の部材の厚さより大きいことが好ましい。
(スタック構造体に使用されるセルの構成の一例)
先ず、本発明の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)のスタック構造体に使用されるセル100について説明する。図1に示すように、セル100では、平板状の多孔質の導電性支持体11の一方の主面に、多孔質の燃料極12、緻密な固体電解質13、多孔質の導電性セラミックスからなる空気極14が順次積層されている。また、空気極14と反対側の導電性支持体11の主面には、中間膜15、ランタン−クロム系酸化物材料からなるインターコネクタ16、P型半導体材料からなる集電膜17が順次形成されている。
先ず、本発明の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)のスタック構造体に使用されるセル100について説明する。図1に示すように、セル100では、平板状の多孔質の導電性支持体11の一方の主面に、多孔質の燃料極12、緻密な固体電解質13、多孔質の導電性セラミックスからなる空気極14が順次積層されている。また、空気極14と反対側の導電性支持体11の主面には、中間膜15、ランタン−クロム系酸化物材料からなるインターコネクタ16、P型半導体材料からなる集電膜17が順次形成されている。
セル100は、第1長手方向(z軸方向)を有する平板状を呈し、セル100の長さL1(第1長手方向の長さ)は50〜500mmであり、幅L2は10〜100mmであり、厚さL3は1〜5mmである(L1>L2)。セル100の第1長手方向(z軸方向)の一端部の側面の形状(長さL2、幅L3の長円形状、L2>L3)は、第2長手方向(x軸方向)を有する。
また、導電性支持体11の内部には、互いに平行な複数のガス流路(貫通孔)18が長手方向(z軸方向)に沿って幅方向(x方向)に間隔をおいて形成されている。各ガス流路18の断面形状は直径が0.5〜3mmの円形である。隣り合うガス流路18、18の幅方向における間隔(ピッチ)は1〜5mmである。なお、各ガス流路18の断面形状は、楕円形、長穴、四隅に円弧を有する四角形等であってもよい。
セル100は、幅方向(長手方向と直角の方向)の両側にそれぞれ設けられた側端部B,Bと、側端部B,Bを連結する一対の平坦部A,Aと、から構成されている。一対の平坦部A,Aは平坦であり、ほぼ平行である。平坦部A,Aのうちの一方では、導電性支持体11の一方の主面上に燃料極12、固体電解質13、空気極14が順に形成され、平坦部A,Aのうちの他方では、導電性支持体11の他方の主面上に中間膜15、インターコネクタ16、集電膜17が順に形成されている。
導電性支持体11の幅は、10〜100mmであり、厚さは、1〜5mmであることが望ましい。導電性支持体11のアスペクト比(幅/厚さ)は、5〜100である。なお、導電性支持体11の形状は、「薄板状」と表現されているが、幅方向の寸法及び厚さ方向の寸法の組み合わせに応じて、「楕円柱状」、或いは、「扁平状」とも表現され得る。
この導電性支持体11は、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm及びPrから選ばれた1種以上からなる希土類元素酸化物とNi及び/又はNiOとを主成分とする材質から構成されることが望ましい。なお、Niに加えて、FeやCu等が含まれていてもよい。
また、導電性支持体11は、「NiO(酸化ニッケル)又はNi(ニッケル)」と、「絶縁性セラミックス」とを含んで構成される、と記載することもできる。絶縁性セラミックスとしては、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)、Y2O3(イットリア)、MgO(酸化マグネシウム)、又は、「MgAl2O4(マグネシアアルミナスピネル)とMgO(酸化マグネシウム)の混合物」等が使用され得る。導電性支持体11の導電率は、800℃にて、10〜2000S/cmである。導電性支持体11の気孔率は、20〜60%である。
導電性支持体11とインターコネクタ16の間に形成される中間膜15は、Ni及び/又はNiOと希土類元素を含有するZrO2を主成分とする材質、または希土類酸化物(例えばY2O3)から構成され得る。中間膜15中のNi化合物のNi換算量は、全量中35〜80体積%であることが望ましく、更には、50〜70体積%であることがより望ましい。Ni換算量が35体積%以上であることで、Niによる導電パスが増加して、中間膜15の伝導度が向上する。この結果、中間膜15に起因する電圧降下が小さくなる。また、Ni換算量が80体積%以下であることで、導電性支持体11とインターコネクタ16の間の熱膨張係数差を小さくすることができ、両者の界面における亀裂の発生が抑制され得る。
また、電圧降下の減少という観点から、中間膜15の厚さは20μm以下であることが望ましく、更には、10μm以下であることが望ましい。
中希土類元素や重希土類元素の酸化物の熱膨張係数は、固体電解質13における「Y2O3を含有するZrO2」の熱膨張係数より小さい。従って、Niとのサーメット材としての導電性支持体11の熱膨張係数を固体電解質13の熱膨張係数に近づけることができる。この結果、固体電解質13のクラックや、固体電解質13の燃料極12からの剥離が抑制され得る。更には、熱膨張係数が小さい重希土類元素酸化物を用いることで、導電性支持体11中のNiを多くでき、導電性支持体11の電気伝導度を上げることができる。この観点からも、重希土類元素酸化物を用いることが望ましい。
なお、希土類元素酸化物の熱膨張係数の総和が固体電解質13の熱膨張係数未満であれば、軽希土類元素のLa、Ce、Pr、Ndの酸化物は、中希土類元素、重希土類元素に加えて含有されていても問題はない。
また、精製途中の安価な複数の希土類元素を含む複合希土類元素酸化物を用いることにより、原料コストを大幅に下げることができる。この場合も、複合希土類元素酸化物の熱膨張係数が固体電解質13の熱膨張係数未満であることが望ましい。
また、インターコネクタ16表面にP型半導体、例えば、遷移金属ペロブスカイト型酸化物からなる集電膜17を設けることが望ましい。インターコネクタ16表面に直接金属の集電部材を配して集電すると、非オーム接触に起因して、電位降下が大きくなる。オーム接触を確保して電位降下を少なくするためには、インターコネクタ16にP型半導体からなる集電膜17を接続する必要がある。P型半導体としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物を用いることが望ましい。遷移金属ペロブスカイト型酸化物としては、ランタン−マンガン系酸化物、ランタン−鉄系酸化物、ランタン−コバルト系酸化物、又は、それらの複合酸化物の少なくとも一種を用いることが望ましい。
導電性支持体11の主面に設けられた燃料極12は、Niと希土類元素が固溶したZrO2とから構成される。この燃料極12の厚さは1〜30μmであることが望ましい。燃料極12の厚さが1μm以上であることで、燃料極12としての3層界面が十分に形成される。また、燃料極12の厚さが30μm以下であることで、固体電解質13との熱膨張差による界面剥離が防止され得る。
この燃料極12の主面に設けられた固体電解質13は、イットリア(Y2O3)を含有したイットリア安定化ジルコニアYSZ(緻密体なセラミックス)から構成される。固体電解質13の厚さは、0.5〜100μmであることが望ましい。固体電解質13の厚さが0.5μm以上であることで、ガス透過が防止され得る。また、固体電解質13の厚さが100μm以下であることで、抵抗成分の増加が抑制され得る。
また、空気極14は、遷移金属ペロブスカイト型酸化物のランタン−マンガン系酸化物、ランタン−鉄系酸化物、ランタン−コバルト系酸化物、又は、それらの複合酸化物の少なくとも一種の多孔質の導電性セラミックスから構成されている。空気極14は、800℃程度の中温域での電気伝導性が高いという観点から、(La,Sr)(Fe,Co)O3系が望ましい。空気極14の厚さは、集電性という観点から、10〜100μmであることが望ましい。
インターコネクタ16は、導電性支持体11の内外間の燃料ガス、酸素含有ガスの漏出を防止するため緻密体とされている。また、インターコネクタ16の内外面は、燃料ガス、酸素含有ガスとそれぞれ接触するため、耐還元性、耐酸化性を有している。
このインターコネクタ16の厚さは、30〜200μmであることが望ましい。インターコネクタ16の厚さが30μm以上であることで、ガス透過が完全に防止され得、200μm以下であることで、抵抗成分の増加が抑制され得る。
このインターコネクタ16の端部と固体電解質13の端部との間には、シール性を向上すべく、例えば、NiとZrO2、或いはY2O3からなる接合層を介在させても良い。
セル100では、緻密な固体電解質13は、導電性支持体11の一方の主面上のみならず、導電性支持体11の側端部を介して他方の主面上のインターコネクタ16の側端面まで形成されている。即ち、固体電解質13は、両側の側端部B,Bを形成するように、導電性支持体11の他方の主面まで延設され、インターコネクタ16と接合している。なお、側端部B,B(導電性支持体11の側端部)は、発電に伴う加熱や冷却に伴い発生する熱応力を緩和するため、幅方向において外側に突出する曲面形状となっていることが望ましい。
次に、以上説明したようなセル100の製法について説明する。先ず、La、Ce、Pr、Ndの元素を除く希土類元素酸化物粉末とNi及び/又はNiO粉末が混合される。この混合粉末に、有機バインダーと、溶媒とを混合した導電性支持体材料が押し出し成形されて、板状の導電性支持体成形体が作製される。この成形体が乾燥、脱脂される。
また、希土類元素(Y)が固溶したZrO2粉末と有機バインダーと溶媒を混合した固体電解質材料を用いてシート状の固体電解質成形体が作製される。
次に、Ni及び/又はNiO粉末と、希土類元素が固溶したZrO2粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合して作製された、燃料極12となるスラリーが、前記固体電解質成形体の一方側に塗布される。これにより、固体電解質成形体の一方側の面に燃料極成形体が形成される。
次に、導電性支持体成形体に、前記シート状の固体電解質成形体と燃料極成形体の積層体が、燃料極成形体が導電性支持体成形体に当接するように、導電性支持体成形体に巻き付けられる。
次に、この積層成形体の側端部B,Bを形成する位置の固体電解質成形体上に、上記のシート状の固体電解質成形体が更に数層積層され、乾燥される。また、固体電解質13となるスラリーが固体電解質成形体上にスクリーン印刷されてもよい。なお、このとき脱脂が行われてもよい。
次に、ランタン−クロム系酸化物粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合したインターコネクタ材料を用いて、シート状のインターコネクタ成形体が作製される。
また、Ni及び/又はNiO粉末と、希土類元素が固溶したZrO2粉と、有機バインダーと、溶媒を混合したスラリーを用いて、シート状の中間膜成形体が作製される。
次に、インターコネクタ成形体と中間膜成形体とが積層される。この積層体の中間膜成形体側が、露出した導電性支持体成形体側に当接するように、この積層体が導電性支持体成形体に積層される。
これにより、導電性支持体成形体の一方主面に、燃料極成形体、固体電解質成形体が順次積層されるとともに、他方主面に中間膜成形体、インターコネクタ成形体が積層された積層成形体が作製される。なお、各成形体は、ドクターブレードによるシート成形、印刷、スラリーディップ、並びにスプレーによる吹き付けなどにより作製され得る。また、各成形体は、これらの組み合わせにより作製され得る。
次に、積層成形体が脱脂処理され、酸素含有雰囲気中で1300〜1600℃で同時焼成される。
次に、P型半導体である遷移金属ペロブスカイト型酸化物粉末と、溶媒を混合して、ペーストが作製される。前記積層体がこのペースト中に浸漬される。そして、固体電解質13、インターコネクタ16の表面に、空気極成形体、集電膜成形体が、それぞれディッピング、或いは直接のスプレー塗布により形成される。これらの成形体が1000〜1300℃で焼き付けられることにより、セル100が作製される。
なお、この時点では、酸素含有雰囲気での焼成により、導電性支持体11、燃料極12、中間膜15中のNi成分が、NiOとなっている。従って、これらの導電性を獲得するため、その後、導電性支持体11側から還元性の燃料ガスが流され、NiOが800〜1000℃で1〜10時間に亘って還元処理される。なお、この還元処理は発電時に行われてもよい。
(スタック構造体の全体構成の一例)
次に、上述したセル100を用いた本発明の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)のスタック構造体について説明する。図2に示すように、このスタック構造体は、多数のセル100と、多数のセル100のそれぞれに燃料ガスを供給するための燃料ガスのマニホールド200と、を備えている。マニホールド200の全体は、ステンレス鋼等の材料で構成されている。
次に、上述したセル100を用いた本発明の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)のスタック構造体について説明する。図2に示すように、このスタック構造体は、多数のセル100と、多数のセル100のそれぞれに燃料ガスを供給するための燃料ガスのマニホールド200と、を備えている。マニホールド200の全体は、ステンレス鋼等の材料で構成されている。
マニホールド200の天板(換言すれば、ガスタンクの天板(平板))は、多数のセル100を支持するための支持板210を兼ねている。また、マニホールド200には、外部からマニホールド200の内部空間に燃料ガスを導入するための導入通路220が設けられている。各セル100が支持板210の表面から第1長手方向(z軸方向)に沿ってそれぞれ平行に突出し且つ複数のセル100がスタック状に整列するように、各セル100の第1長手方向の一端部が支持板210に接合・支持されている(接合構造の詳細は後述する)。各セル100の第1長手方向の他端部は、自由端となっている。従って、このスタック構造は、「片持ちスタック構造」と表現することができる。
図3に示すように、支持板210(マニホールド200の天板)の表面には、マニホールド200の内部空間と連通する多数の挿入孔211が形成されている。各挿入孔211に、対応するセル100の一端部がそれぞれ挿入され、接合材を用いて固定されている。この接合材としては、結晶化ガラスが使用されることが好ましいが、非晶質ガラス、金属ろう材等が使用されてもよい。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO2−MgO系のものが好ましい。この結果、各セル100のガス流路18の一端部は、マニホールド200の内部空間と連通している。
図4に示すように、隣接するセル100、100の間には、隣接するセル100、100の間(より詳細には、一方のセル100の燃料極12側と他方のセル100の空気極14側)を電気的に直列に接続するための接続部材300が介在している。具体的には、各接続部材300は、隣接するセル100、100のうちの一方のセルの空気極14と、他方のセルの集電膜17とに、接合材を用いて接合されている。この接合材としては、電子伝導性を有する材料が使用される。例えば、遷移金属ペロブスカイト型酸化物の粉末と溶媒とを混合して作製された「導電性のペースト」等が使用され得る。接続部材300は、例えば、ステンレス鋼等の金属で構成される。接続部材300の形状の詳細については後に詳述する。
以上、説明した燃料電池の片持ちスタック構造を稼働させる際には、図5に示すように、高温(例えば、600〜800℃)の燃料ガス(水素等)及び「酸素を含むガス(空気等)」を流通させる。導入通路220から導入された燃料ガスは、マニホールド200の内部空間へと移動し、その後、各挿入孔211を介して対応するセル100のガス流路18にそれぞれ導入される。各ガス流路18を通過した燃料ガスは、その後、各ガス流路18の他端(自由端)から外部に排出される。空気は、スタック構造の内部における隣接するセル100間の隙間に沿って、セル100の幅方向(x軸方向)に流される。
上述した片持ちスタック構造は、例えば、以下の手順で組み立てられる。先ず、必要な枚数の完成したセル100、完成したマニホールド200、並びに、必要な数の完成した接続部材300が準備される。また、セル100とマニホールド200とを接合するガラス接合ペースト、並びに、セル100と接続部材300とを接合する導電性接合ペーストが準備される。
次いで、所定の治具を用いて、複数のセル100のそれぞれの一端部が、支持板210の対応する挿入孔211に挿入されながら、隣接するセル100、100間のそれぞれに各接続部材300が介装・配置され、対応する接合面同士が導電性接合ペーストで貼り合わされる。次に、ガラス接合ペーストが、挿入孔211とセル100の一端部との接合部のそれぞれの隙間に充填される。
続いて、それらのペーストに熱処理を加えてペーストを固化することによって、接合材が固化される。これにより、各セルの一端部が対応する挿入孔211にそれぞれ接合・固定される。換言すれば、各セル100の一端部がガラス接合材を用いて支持板210にそれぞれ接合・支持される。加えて、各接続部材300が、対応する隣接するセル100、100間において、一方のセルの空気極14と他方のセルの集電膜17とが導電性接合材を用いて接合・固定される。この結果、隣接するセル100、100間が接続部材300を介して電気的に直列に接続される。その後、前記所定の治具が複数のセル100から取り外されて、上述した片持ちスタック構造体が完成する。
(接続部材の形状)
以下、図6、図7を参照しながら、接続部材300の三次元的な形状について詳細に説明する。図6に示すように、接続部材300は、一対の固定部310、310と、一対の固定部310、310の一部である一対の側端部311、311を連結する連結部320と、から構成される。
以下、図6、図7を参照しながら、接続部材300の三次元的な形状について詳細に説明する。図6に示すように、接続部材300は、一対の固定部310、310と、一対の固定部310、310の一部である一対の側端部311、311を連結する連結部320と、から構成される。
一対の固定部310、310は、y軸方向に互いに間隔を空けて平行に向かい合う一対の平板状の部分である。一対の固定部310、310のうちの一方は、隣接するセル100、100の一方の空気極14と接合され、一対の固定部310、310のうちの他方は、隣接するセル100、100の他方の集電膜17と接合される。一対の側端部311、311は、一対の固定部310、310のうち、x軸負方向側の端部においてz軸方向に亘って延在する領域であって、y軸方向に互いに間隔を空けて平行に向かい合う一対の短冊状の部分である。
連結部320は、第1延在部と、第2延在部323と、を有する。第1延在部は、一対の側端部311、311におけるz軸正方向側の端部から、x軸負方向側に向けてそれぞれ延びる一対の第1部分321、321と、一対の第1部分321、321の先端側(x軸負方向側)にある一対の先端部からz軸負方向側に向けてそれぞれ延びる一対の第2部分322、322と、から構成される。一対の第1部分321、321、並びに、一対の第2部分322、322は共に、y軸方向に互いに間隔を空けて平行に向かい合う一対の短冊状の部分である。
第2延在部323は、y軸方向に延びる短冊状を呈し、一対の第2部分322、322の先端側(z軸負方向側)にある一対の先端部同士を連結する。
図6に示す接続部材300は、切削加工、パンチ加工等によって図7に示す形状に作製された薄板状の部材を、第2延在部323と一対の第2部分322、322との境界線に沿ってそれぞれ直角に折り曲げることによって完成される。
図7に示す薄板状の部材において、「第1部分321に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第1部分321の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A21」、「第2部分322に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第2部分322の延在方向(紙面上下方向)に直交する方向(紙面左右方向)の幅A22」、並びに、「第2延在部323に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第2延在部323の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A23」は、全て、図7に示す薄板状の部材の板厚よりも大きい。
(作用・効果)
以下、接続部材300が上記のような三次元的な形状を有することによる作用・効果について図8〜図10を参照しながら説明する。上述したスタック構造体では、SOFCの運転時等において、隣接するセル100、100の間で三次元的な相対変位(相対的な位置のずれ、相対的な姿勢のずれ等)が不可避的に発生し得る。加えて、隣接するセル100、100の間では、一対の固定部310、310が対応するセル100とそれぞれ接合・固定されている。このことは、図6に示す接続部材300において、一対の固定部310、310の間で、三次元的な相対変位(相対的な位置のずれ、相対的な姿勢のずれ等)が不可避的に発生し得ることをも意味する。
以下、接続部材300が上記のような三次元的な形状を有することによる作用・効果について図8〜図10を参照しながら説明する。上述したスタック構造体では、SOFCの運転時等において、隣接するセル100、100の間で三次元的な相対変位(相対的な位置のずれ、相対的な姿勢のずれ等)が不可避的に発生し得る。加えて、隣接するセル100、100の間では、一対の固定部310、310が対応するセル100とそれぞれ接合・固定されている。このことは、図6に示す接続部材300において、一対の固定部310、310の間で、三次元的な相対変位(相対的な位置のずれ、相対的な姿勢のずれ等)が不可避的に発生し得ることをも意味する。
ここで、図8に示すように、接続部材300は、「一対の固定部310、310間でz軸方向からみた相対回転変位を伴う弾性変形」に対する剛性が低い。これは、一対の固定部310、310同士が相対的にz軸周りのモーメントを受けた際において、一対の第1部分321、321の曲げ剛性、一対の第2部分322、322のねじれ剛性、並びに、第2延在部323の曲げ剛性が低いことに基づく。
また、図9に示すように、接続部材300は、「一対の固定部310、310間でx軸方向からみた相対回転変位を伴う弾性変形」に対する剛性も低い。これは、一対の固定部310、310同士が相対的にx軸周りのモーメントを受けた際において、一対の第1部分321、321のねじれ剛性、並びに、一対の第2部分322、322の曲げ剛性が低いことに基づく。
更には、図10に示すように、接続部材300は、「一対の固定部310、310間でy軸方向からみた相対回転変位を伴う弾性変形」に対する剛性も低い。これは、一対の固定部310、310同士が相対的にy軸周りのモーメントを受けた際において、第2延在部323のねじれ剛性が低いことに基づく。
以上より、接続部材300では、「一対の固定部310、310の間でx軸、y軸、z軸の3軸方向からみたそれぞれの相対回転変位を伴う弾性変形」の全てに対する剛性が低い。従って、接続部材300は、「一対の固定部310、310の間で三次元的に相対変位が発生するような弾性変形」に対する剛性が低い、といえる。この結果、隣接するセル100、100の間で三次元的な相対変位が発生しても、図23に示す構成と比べて、「接続部材の一対の固定部310、310」と「セル100(の発電素子部)」との接合部に作用する応力が小さくなる。この結果、前記接合部における信頼性が高くなる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態では、接続部材300が図6、図7に示す形状を有しているが、図11、図12に示す形状を有する接続部材300が採用されても、上記と同様の作用・効果が奏される。
図11、図12に示す接続部材300は、図6、図7に示す接続部材300に対して、第2延在部323の平面の向きのみが異なる。図11に示す接続部材300は、切削加工、パンチ加工等によって図12に示す形状に作製された薄板状の部材を、第2延在部323と一対の第2部分322、322との境界線に沿ってそれぞれ直角に折り曲げることによって完成される。
図12に示す薄板状の部材において、「第1部分321に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第1部分321の延在方向(紙面上下方向)に直交する方向(紙面左右方向)の幅A21」、「第2部分322に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第2部分322の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A22」、並びに、「第2延在部323に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第2延在部323の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A23」は、全て、図12に示す薄板状の部材の板厚よりも大きい。
また、図13、図14に示す形状を有する接続部材300が採用されても、上記と同様の作用・効果が奏される。図13、図14に示す接続部材300は、図6、図7に示す接続部材300に対して、第1延在部が、一対の側端部311、311におけるz軸正方向側の端部から「x軸負方向且つz軸負方向側」に向けて斜めにそれぞれ延びる一対の第1部分321、321のみで構成される点のみが異なる。図13に示す接続部材300は、切削加工、パンチ加工等によって図14に示す形状に作製された薄板状の部材を、第2延在部323と一対の第1部分321、321との境界線に沿ってそれぞれ直角に折り曲げることによって完成される。
図14に示す薄板状の部材において、「第1部分321に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第1部分321の延在方向(紙面の斜め方向)に直交する方向(紙面斜め方向)の幅A21」、並びに、「第2延在部323に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、第2延在部323の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A23」は、全て、図14に示す薄板状の部材の板厚よりも大きい。
また、図15、図16に示す形状を有する接続部材300が採用されてもよい。図15、図16に示す接続部材300は、図6、図7に示す接続部材300に対して、第1延在部が存在しない点、並びに、第2延在部が「一対の側端部311、311におけるz軸正方向側の端部同士を連結する連結部320」の全体を構成する点が異なる。図15に示す接続部材300は、切削加工、パンチ加工等によって図16に示す形状に作製された薄板状の部材を、連結部320と一対の側端部311、311との境界線に沿ってそれぞれ直角に折り曲げることによって完成される。
図16に示す薄板状の部材において、「連結部320に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、連結部320の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A20」は、図16に示す薄板状の部材の板厚よりも大きい。
また、図17、図18に示す形状を有する接続部材300が採用されてもよい。図17、図18に示す接続部材300は、図6、図7に示す接続部材300に対して、第1延在部が存在しない点、並びに、第2延在部が「一対の側端部311、311におけるz軸方向の両端部を除いた中央部同士を連結する連結部320」の全体を構成する点が異なる。図17に示す接続部材300は、切削加工、パンチ加工等によって図18に示す形状に作製された薄板状の部材を、連結部320と一対の側端部311、311との境界線に沿ってそれぞれ直角に折り曲げることによって完成される。
図18に示す薄板状の部材において、「連結部320に対応する部分の主面(紙面に平行な平面)における、連結部320の延在方向(紙面左右方向)に直交する方向(紙面上下方向)の幅A20」は、図18に示す薄板状の部材の板厚よりも大きい。
以上、上記実施形態の接続部材300、並びに、上述した図11〜図18に示した種々の接続部材300の変形例では、一対の側端部311、311において「連結部320(一対の第1部分321、321)と連結される部分」のz軸方向の長さは、一対の側端部311、311の全体がz軸方向に延在する長さ(=固定部310がz軸方向に延在する高さ)の5〜50%である。また、連結部320において、x軸、y軸、z軸方向に延在する部分はそれぞれ、x軸、y軸、z軸方向から若干ずれた方向に延在していてもよい。また一対の固定部310、310は、互いに間隔を空けて向かい合っている限りにおいて互いに平行である必要はない。
また、上記実施形態では、支持基板の表面に「燃料極、固体電解質、及び空気極がこの順に積層されてなる発電素子部」が1つのみ設けられたセルが複数枚積層された所謂「縦縞型」の構成が採用されているが、支持基板の表面の互いに離れた複数個所にて前記発電素子部がそれぞれ設けられ、隣り合う発電素子部の間が電気的に接続された所謂「横縞型」のセルが採用されてもよい。また、上記実施形態のセルでは、燃料極と空気極とを入れ替えてもよい。この場合、図5において燃料ガスと空気とが入れ替えられたガスの流れが採用される。
また、上記実施形態では、マニホールドの天板が多数のセルを支持するための支持板を兼ねているが(即ち、支持板がマニホールドと一体で構成されているが)、マニホールドの内部空間と複数のセルのガス流路とが連通する限りにおいて、支持板がマニホールドとは別体で構成されていてもよい。
更には、上記実施形態では、接続部材300が、隣接するセル100、100の発電素子部の間を電気的に接続するように構成されているが、図8〜図10にそれぞれ対応する図19〜図21に示すように、接続部材300が、1つのセル100の表裏にそれぞれ設けられた発電素子部の間を電気的に接続するように構成されてもよい。なお、この場合、隣接するセル100、100の発電素子部の間は、図示しない別の接続部材等によって電気的に接続されている。
11…導電性支持体、12…燃料極、13…固体電解質、14…空気極、18…ガス流路、100…セル、200…マニホールド、210…支持板、211…挿入孔、300…接続部材、310…固定部、311…側端部、320…連結部、321…第1部分、322…第2部分、323…第2延在部
Claims (7)
- それぞれが、内側電極、固体電解質、及び外側電極を含む発電素子部を備えた、複数のセルと、
前記複数のセルが間隔を空けてスタック状に整列するように前記複数のセルを支持する支持部材と、
隣接する前記セルの間に設けられ、隣接する前記セルの発電素子部の間を電気的に接続する、導電部材で構成された接続部材と、
を備えた燃料電池のスタック構造体において、
前記接続部材は、
それぞれが、隣接する前記セルのうち対応するセルに固定され且つ前記対応するセルの前記発電素子部と電気的に接続された、互いに間隔を空けて向かい合う一対の固定部と、
前記一対の固定部における第1方向の一方側にある一対の側端部であって、それぞれが前記第1方向と異なる第2方向に延在するとともに互いに間隔を空けて向かい合う一対の側端部、を連結する連結部と、
を備え、
前記連結部は、前記一対の側端部における前記第2方向の一方側の端部のみ、及び、前記一対の側端部における前記第2方向の両端部を除いた中央部のみ、の何れか一方で、前記一対の側端部を連結する、燃料電池のスタック構造体。 - 請求項1に記載の燃料電池のスタック構造体において、
前記連結部は、
前記一対の側端部における前記第2方向の一方側の端部から、前記第1方向の一方側及び前記第2方向の他方側に向けてそれぞれ延びる一対の第1延在部と、
前記一対の第1延在部の先端側にある一対の先端部から前記第1、第2方向と異なる第3方向に向けて延びて前記一対の第1延在部の先端部同士を連結する第2延在部と、
を備えた、燃料電池のスタック構造体。 - 請求項2に記載の燃料電池のスタック構造体において、
前記第1延在部は、
前記一対の側端部における前記第2方向の一方側の端部から、前記第1方向の一方側に向けてそれぞれ延びる一対の第1部分と、
前記一対の第1部分の先端側にある一対の先端部から前記第2方向の他方側に向けてそれぞれ延びる一対の第2部分と、
を備え、
前記第2延在部は、前記一対の第2部分の先端側にある一対の先端部同士を連結する、燃料電池のスタック構造体。 - 請求項2又は請求項3に記載の燃料電池のスタック構造体において、
前記一対の固定部は、互いに間隔を空けて平行に向かい合う一対の平板状を呈し、
前記第1、第2、第3方向は、互いに垂直である、燃料電池のスタック構造体。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の燃料電池のスタック構造体において、
前記接続部材は、薄板状の部材を折り曲げることによって形成されており、
前記薄板状の部材について、前記連結部に対応する部分の主面における前記部分の延在方向に直交する方向の幅が、前記薄板状の部材の厚さより大きい、燃料電池のスタック構造体。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の燃料電池のスタック構造体において、
前記各セルは、長手方向を有する平板状を呈し且つその内部に前記長手方向に沿うガス流路が形成された支持基板を備え、
前記各支持基板の表面に前記発電素子部がそれぞれ設けられ、
前記支持部材は、
前記各セルが支持部材の表面から前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように且つ前記複数のセルが間隔を空けてスタック状に整列するように、前記各セルの前記長手方向の一端部をそれぞれ接合・支持する支持板であり、
マニホールドの内部空間と前記複数のセルの前記ガス流路のそれぞれの一端部とが連通するように、前記支持板が設けられるガスのマニホールドを備え、
前記長手方向が前記第2方向と一致するように、各接続部材が隣接する前記セルの間に配置・固定された、燃料電池のスタック構造体。 - 内側電極、固体電解質、及び外側電極を含む発電素子部が、第1の主面側、及び、前記第1の主面側と反対側の第2の主面側にそれぞれ設けられた平板状のセルと、
前記第1の主面側に設けられた前記発電素子部と、前記第2の主面側に設けられた前記発電素子部との間を電気的に接続する、導電部材で構成された接続部材と、
を備えた燃料電池の接合体であって、
前記接続部材は、
一方が前記第1の主面側に設けられた前記発電素子部と電気的に接続され、他方が前記第2の主面側に設けられた前記発電素子部と電気的に接続された、互いに間隔を空けて向かい合う一対の固定部と、
前記一対の固定部における第1方向の一方側にある一対の側端部であって、それぞれが前記第1方向と異なる第2方向に延在するとともに互いに間隔を空けて向かい合う一対の側端部、を連結する連結部と、
を備え、
前記連結部は、前記一対の側端部における前記第2方向の一方側の端部のみ、及び、前記一対の側端部における前記第2方向の両端部を除いた中央部のみ、の何れか一方で、前記一対の側端部を連結する、燃料電池の接合体。
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