JP5400645B2 - 作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、走行機体に備えた燃料タンクからエンジンに燃料を供給する燃料供給経路に電動ポンプを備えた作業車に関する。
走行機体に一つの燃料タンクを備え、燃料タンクとエンジンのキャブレターとを接続する燃料供給経路に電動ポンプ(電動式の燃料ポンプ)を備えた作業車が知られている(特許文献1参照)。
上記作業車は、一つの燃料タンク内の燃料を電動ポンプを介して、エンジンに供給しているので燃料の供給系に問題はないが、最近、燃料タンクを走行機体の左右に設けたものが知られている(特許文献2参照)。
又、従来技術として、燃料タンクを走行機体の左右に各別に備えたものでは、右の燃料タンクと左の燃料タンクのそれぞれの燃料供給経路と燃料戻り経路を切換弁に接続し、切換弁の切り換えによって右の燃料タンク又は左の燃料タンクの燃料をポンプを介してエンジンに供給するように構成していたものが知られている。
特開平11−4615号公報 特開2007−196862号公報
上記のように左右に燃料タンクを備えて、左右の燃料タンクの燃料を切換弁で切り換える形式のものでは、一方の燃料タンク内の燃料が少なくなったとき、又は一方の燃料タンクの燃料がなくなったときは、運転者は、その都度降車して切換弁を切り換えなければならないという煩わしさがあった。
本発明は、左右に燃料タンクを備えた作業車において、従来のようにその都度降車しなくても左右の燃料タンクの燃料の切り換えを可能にすることを目的とする。
本発明の作業車は、走行機体の左右に独立した燃料タンクを備え、前記右の燃料タンクからエンジンに燃料を供給する右の燃料供給経路及び右の電動ポンプを備え、前記左の燃料タンクからエンジンに燃料を供給する左の燃料供給経路及び左の電動ポンプを備えて、前記左の電動ポンプを停止させて右の電動ポンプを作動させる状態と、前記右の電動ポンプを停止させて前記左の電動ポンプを作動させる状態とに、前記右及び左の電動ポンプを作動させる人為的に操作自在な操作スイッチを備え、前記燃料タンクの下方にフィルターを配設し、前記フィルターの下方に前記電動ポンプを配設し、前記燃料タンクと前記フィルター、及び前記フィルターと前記電動ポンプとをそれぞれ前記燃料供給経路を介して接続してあり、走行用の動力を変速して左右の後輪に伝える左右の静油圧式無段変速装置が、左右両側部に、機体後方側ほど下方に位置するよう傾斜して配置され、側面視において、前記フィルター及び前記電動ポンプが、前記静油圧式無段変速装置の傾斜に沿うように、傾斜して配置されている。
〔作用効果〕
上記構成によると、左右の燃料タンクの供給経路に各別に電動ポンプを備え、右及び左の電動ポンプを作動させる人為的に操作自在な操作スイッチを備えたので、例えば電動ポンプの作動用の操作スイッチを運転座席の近傍に配置することにより、燃料を供給する燃料タンクの切り換えを運転座席に着座したまま行うことができ、従来の燃料供給系
のものに比べて作業性が向上した。又、左右にそれぞれ独立した燃料系統を構築しているため、フィルター、ポンプ及びこれらを接続するホースを最適な位置にレイアウトすることが可能になる。
また、左右の燃料タンクの下方にそれぞれ左右の電動ポンプを配置することで、燃料が自重でポンプまで到達するので、吸い込み力が弱いポンプでも燃料供給が可能となり、例えばインペラ式の安価で簡易なポンプでも対応することができるようになった。又、電動ポンプをエンジンから離れた燃料タンクの下に配置したので、電動ポンプがエンジンの熱気の影響を受け難くなり、電動ポンプ内の温度並びにこれに接続された電動ポンプ近傍の燃料供給経路内の燃料の温度を大きく上昇させることがないので、ベーパーロックを生じさせることがなく、これによるエンジンの停止や始動困難な状況が回避できるに至った。
また、燃料タンクの下方にフィルターを、フィルターの下方に電動ポンプを配置したことで、高低差で燃料を燃料タンクからフィルターを通って電動ポンプまで燃料の自重で送る場合、燃料タンクからフィルター及び電動ポンプまでを短い燃料供給経路によって接続することができるようになった。
フィルターを鉛直方向に配置すると、フィルターの内部においてゴミが各箇所に均一に散らばる状態となり、最後のフィルターの内部の全ての部分にゴミが付着して、フィルターの内部の全ての部分で燃料が通過できなくなることが考えられる。
そこで、フィルターを燃料タンクの下方に斜めに配置したことで、フィルターの内部の特定の箇所(低い箇所)にゴミが集まり易くなり、この特定の箇所以外の箇所ではゴミが集まり難くなるので、フィルターの内部におけるゴミが集まり難い箇所において燃料の通過を確保することができ、フィルターの全体としての燃料の通過抵抗を下げることができて、高低差で燃料を送り易くなり自重による燃料の供給性が一層よくなる。
また、フィルターを横方向に配置すると、フィルターの内部の特定の箇所(低い箇所)にゴミが集まり易くなり、この特定の箇所以外の箇所ではゴミが集まり難くなるという面では有利であるが、高低差で燃料を送るとう面では不利である。
そこで、フィルターを燃料タンクの下方に斜めに配置したことで、フィルターの内部の特定の箇所(低い箇所)にゴミが集まり易くなり、この特定の箇所以外の箇所ではゴミが集まり難くなるという利点を確保しながら、高低差で燃料を送り易くなり、自重による燃料の供給性が一層よくなる。
上記構成において、側面視において、前記フィルター及び前記電動ポンプが、前記静油圧式無段変速装置の下方に配置されていると好適である。
上記構成において、左右一対の前部フレームと、後部フレームとを備え、前記後部フレームは、前記前部フレームの後端部に連結される左右一対のサイドメンバーと、左右の前記サイドメンバーに支持された載置台とを有し、前記サイドメンバーは、当該サイドメンバーの中途部に後方ほど下方に位置するよう傾斜する傾斜部を有し、傾斜部の後方に載置台が設けられ、当該載置台にエンジンが載置され、前記前部フレーム及び前記サイドメンバーにおける前記傾斜部の下方に亘る位置に、走行機体に対して昇降自在に支持されたモーアが設けられ、前記サイドメンバーにおける傾斜部の内側部分に前記フィルター及び前記電動ポンプが、当該傾斜部の傾斜に沿うように傾斜して取り付けられていると好適である。
上記構成において、左右の前記燃料タンクが、左右の前記後輪の上方に設けられ、前記静油圧式無段変速装置、前記フィルター、及び、前記電動ポンプが、走行機体の幅方向における前記後輪の内側で、且つ、側面視で当該後輪と重畳する位置に設けられていると好適である。
乗用型草刈機の全体側面図である。 乗用型草刈機の全体平面図である。 乗用型草刈機の後部の要部側面図である。 エンジンルームの底板の開閉構造を示す要部側面図である。 エンジンルームの底板の開閉構造を示す要部平面図である。 (a)は燃料タンクの側面図、(b)は燃料タンクの平面図である。 燃料系統を示すブロック図である。 (a)は別実施の形態の燃料タンクの側面図、(b)は同平面図である。 別実施の形態の燃料タンクの側面図である。 別実施の形態を示す燃料タンクと蒸散ガス分離用タンクとシャットオフバルブと2ウェイバルブと還流用電動モータを示す背面図である。
以下、本発明を作業車の一例である乗用型草刈機に適用した実施の形態について説明する。図1は乗用型草刈機の全体側面図、図2は全体平面図である。図1、図2に示すように、本実施形態で例示する乗用型草刈機は、走行機体1における左右一対の前輪2と左右一対の後輪3との間に、リンク機構4を介して、モーア5を昇降可能に配備することにより、ミッドマウント形式に構成されている。
走行機体1は、その前部側に角パイプ材などからなる前部フレーム6が配備されている。前部フレーム6は、リンク機構4を支持するとともに、その前端部の左右端部に左右の前輪2が縦向きの軸心周りに追従操向可能に配備されている。リンク機構4は、図示しない油圧シリンダの作動によりモーア5を平行に昇降変位させる。
前部フレーム6には、その略全体を上方から覆うように板金製の搭乗ステップ8が装備されている。搭乗ステップ8は、その表面にゴム製のマット(図示せず)が敷設されるとともに、その前部中央に、非制動位置に復帰付勢されたブレーキペダル9と、その付勢に抗したブレーキペダル9の制動位置での係止保持を可能にするロックペダル10とが配備されている。搭乗ステップ8の後上方には、運転座席11が位置調節可能に配備されている。運転座席11の左右両側方に、フェンダ12と変速レバー13とがそれぞれ配備されている。運転座席11の後方にはアーチ状のロプスフレーム14が立設されている。つまり、この乗用型草刈機においては、走行機体1の前部側に搭乗運転部15が形成されている。
図3に示すように、走行機体1の後部には、前部フレーム6の後端部に連結された後部フレーム16が配備されている。後部フレーム16は、板金材からなる左右一対のサイドメンバ17や、左右のサイドメンバ17に支持された底板となる載置台18などを備えて構成されている。載置台18には、空冷式のガソリンエンジン19がその出力軸20が車体前方側に向けて突出する姿勢で搭載されている。
エンジン19の前下方には、エンジン19からの動力を減速して走行用と作業用とに分ける伝動装置(変速装置の一例)21が配備されている。伝動装置21の内部には、作業用の動力を断続するクラッチ(図示せず)が装備されている。伝動装置21の左右両側部には、伝動装置21からの走行用の動力が伝達される静油圧式無段変速装置(変速装置の一例で、以下、HSTと略称する)22がそれぞれ連結されている。各HST22の横外側部には、対応するHST22による変速後の動力が伝達される減速装置23が連結されている。各減速装置23には、対応する後輪3が伝動可能に装備されている。各HST2
2は、対応する変速レバー13の前後方向への揺動操作に基づいて変速操作されるように、その変速操作軸(図示せず)が対応する変速レバー13に連係されている。
この構成から、左右の変速レバー13を前後方向に揺動操作することにより、各操作レバー13に対応するHST22を変速操作することができ、左右の後輪3を独立して変速駆動させることができる。
伝動装置21の前下部には、モーア5への作業用の動力の取り出しを可能にするPTO軸24が装備されている。PTO軸24は、伸縮可能な伝動軸(図示せず)や自在継手(図示せず)を介して、作業用の動力をモーア5に伝達する。
後部フレーム16の後端部には、左右の側壁27Aと後壁27Bを有するように形成した後部カバー27が備えられている。後部カバー27には、エンジン19の上部を上方から覆うエンジンボンネットとしての上部カバー29が開閉揺動可能に連結されている。後部フレーム16のサイドメンバ17には、後部カバー27および上部カバー29とともにエンジンルーム31を形成する仕切壁32が立設されている。エンジン19の後方にはマフラ33が配備されている。
前記マフラ33から後方に排気管44が延出されている。排気管44の後端部に、排気管44よりも大径の排気温低減用の大径排気パイプ45が配設されて連結されている。大径排気パイプ45は排気管44との間から空気を流入させて排気を低下させるとともに排気音を消音するために設けられたものである。
図4に示すように、エンジン19の前部には、エンジン19の出力軸20と一体回転するエンジン冷却用ファン34と、エンジン冷却用ファン34を前方から覆う導風ハウジング35とが装備されている。エンジン冷却用ファン34は、その回転により、導風ハウジング35の前面に形成した正面視円形の吸気口36を介して、導風ハウジング35の内部に外気を吸引し、吸引した外気を冷却風としてエンジン19に向けて流動させる。導風ハウジング35は、エンジン冷却用ファン34からの冷却風をエンジン19の周囲に導いてエンジン19及びマフラ33を冷却する。エンジン19やマフラ33などを冷却した冷却風は、後部カバー27の後壁27Bに形成された複数の通気孔28及び載置台18に形成された開口30から機外に排出される。
図4、図5に示すように、前記開口30は載置台18の左右2箇所に形成されている。載置台18の下面側には開口30を開閉するスライド式のシャッター39が前後摺動自在に設けられている。シャッター39は、モーア5に動力を伝達する前記PTO軸24に対して動力を断接するPTOクラッチレバー40と連動連結してあり、PTOクラッチ(図示せず)を入り状態(作業状態)にPTOクラッチレバー40を操作するとシャッター39が開き、PTOクラッチを切り状態(非作業状態)にPTOクラッチレバー40を操作するとシャッター39が閉じるように構成してある。
PTOクラッチを入れた作業状態のときは概して走行中であり、PTOクラッチが切った非作業状態のときは概して停車中又は移動中である。エンジン19が駆動された状態で長時間その場に停車した状態では、シャッター39を閉じるようにしてあるので、エンジンルーム31内の熱風が開口30から下方に排出されて、芝草に直接熱風を吹き付けることがないので芝草を枯れさすことを防止できる。他方、PTOクラッチを入れた作業状態では通常走行しながら作業している状態である。そして作業中は、草溜まりが生じやすいので、この場合シャッター39を積極的に開いて、熱風を開口30から排出でき、走行中に開口30が開いた状態であっても芝草に対して一時的に熱風が吹きかかるだけであるので、芝草を枯れさすこともない。
図4に示すように、仕切壁32の前方の除塵カバー37から導入された清浄な外気は、仕切壁32に形成された外気導入口38から吸入され、エンジン19のエアクリーナ72に供給される。
図3、図4に示すように、エンジン19から伝動装置21への伝動は、出力軸20に相対摺動可能にスプライン嵌合された伝動軸41や前後一対の自在継手42などを介して行われる。
伝動装置21の前上部には、左右のHST22に供給されるオイルを濾過するカートリッジ型のオイルフィルター43が装備されている。
前記走行機体1の左右のフェンダ12,12の下部後方で、左右の後輪3,3の上方箇所にガソリンを入れる左右独立した燃料タンク50,50が配設されている。左右の燃料タンク50,50は、図6に示すように前後に長く、ロプスフレーム14を避ける凹部が設けられた形状に形成されている。
燃料タンク50内のガソリンは、タンク内で一部気化する。気化した蒸散ガス(燃料ガス)をエンジン19の吸気行程で吸引させて燃焼させるようにしてある。図7は燃料系統を示すブロック図である。左右の燃料タンク50の上面の前端部と後端部の互いに離れた前後2箇所に接続ポートとなるガス経路51の接続部材68を取付けてある。左右の各燃料タンク50とエンジン19との間のガス経路51,52,53に蒸散ガス分離用タンク55と2ウェイバルブ56とキャニスタ57を介装してある。燃料タンク50内で発生した蒸散ガス(気化した燃料ガス)は、蒸散ガス分離用タンク55を経て、キャニスタ57で吸着され、エンジン19の吸気行程でキャニスタ57から離脱した燃料ガスは空気とともにエンジン19のシリンダ(以下、適宜、これを単にエンジン19という)に送られる。燃料タンク50が満タンのときに、走行機体1が傾斜したり、燃料タンク50内の内圧が上昇して前後一方のガス経路51を通って燃料タンク50内の液体燃料(以下、ガソリンという)が蒸散ガス分離用タンク55内に流入した場合に、蒸散ガス分離用タンク55内の上まで液面が上昇するとシャットオフバルブ71が閉じられ、流入したガソリンは他方のガス経路51又は前後両方のガス経路51を通って燃料タンク50に戻される。
蒸散ガス分離用タンク55は、燃料タンク50内で蒸散した燃料ガスを回収してキャニスタ57に送るためのもので、燃料タンク50とキャニスタ57との間のガス経路51,52の間に介装されている。図7に示す蒸散ガス分離用タンク55は、燃料タンク50の下端と上端の間で、燃料タンク50の機体左右方向内側に配設されている。
蒸散ガス分離用タンク55の下端部に接続したガス経路51は、燃料タンク50の上面の前後に取り付けてある2個の接続部材68と接続してあり、燃料タンク50に2個のパージ用の接続部材68を設けることで、空気溜まりが生じ難くなり、タンク形状やタンクの姿勢に制約を受けにくいシステムを構築できる。
蒸散ガス分離用タンク55の上部には、シャットオフバルブ71が一体に設けられている。このシャットオフバルブ71は、蒸散ガス分離用タンク55内にガソリンが流入して蒸散ガス分離用タンク55内にガソリンが充満されると押し上げられて排出ポートを閉じ、キャニスタ57側にガソリンが流入するのが阻止される。
エンジン作動中は、燃料タンク50内のガソリンは、電動ポンプ62を駆動している側の燃料供給経路58,59を介してエンジン19に供給される。外気がエアクリーナ72を経てエンジン19に供給されるとき、キャニスタ57には、エアクリーナ72からエン
ジン19へのガス経路54を通る空気供給に伴って生じる負圧の作用により、キャニスタ57内部に捕集されていた燃料ガスが離脱され、ガス経路53を介してエンジン19へのガス経路54に吸引され、同時にキャニスタ57に外気が導入される。又、ガソリンの消費に伴って、燃料タンク50の内圧が低下することからキャニスタ57側から2ウェイバルブ56を介して燃料タンク50内に空気が流入する。2ウェイバルブ56は、所定の差圧になるまで高圧側から低圧側への流れを止め、差圧が所定値を越えると開くようになっている。
エンジン19が停止された状態では、燃料噴射装置(図示せず)の作動が停止しているので、エアクリーナ72からエンジン19に通じるガス経路54を通る空気の流入も停止し、外気の取り込みは行われなくなる。そして、燃料タンク50にガソリンが給油されるときに、燃料タンク50内の液面が所定液面を越えて閉空間が形成されると、液面の上昇に伴いタンク内圧が上昇するので、このタンク内圧により2ウェイバルブ56が開いて蒸散ガス(燃料ガス)が、キャニスタ57側に排出されてキャニスタ57(活性炭等の吸着材)に吸着され、蒸散ガスが大気に放出されることが抑制される。
図7に示すように、右の燃料タンク50からエンジン19にガソリンを供給する右の燃料供給経路58,59、右のフィルター61及び右の電動ポンプ62が備えられ、左の燃料タンク50からエンジン19にガソリンを供給する左の燃料供給経路58,59、左のフィルター61及び左の電動ポンプ62が備えられている。ガソリンは右又は左の燃料タンク50から燃料供給経路58,59、フィルター61及び電動ポンプ62を通ってエンジン19に供給される。電動ポンプ62からエンジン19に送られるガソリンの余剰分は燃料戻り経路60を通って燃料タンク50に還流される。左右の電動ポンプ62は、運転座席11の右横側部に設けられた人為的に操作自在な操作スイッチ63の切り換え操作で左右のスイッチ63L,63Rを切り換えて、左の電動ポンプ62を停止させて右の電動ポンプ62を作動させる状態と、右の電動ポンプ62を停止させて左の電動ポンプ62を作動させる状態とに、右及び左の電動ポンプ62を選択的に作動させることができる。操作スイッチ63は、フェンダ12の上面側に設けられた操作パネルの前部における運転座席11側寄りの位置で運転座席11に近接した位置に他の操作レバー等の操作の妨げになり難い状態で配備されている。
すなわち、操作スイッチ63を右側に押し操作すると操作スイッチ63が右側に傾倒した状態になって、右側のスイッチ63Rが入り状態となり右側の電動ポンプ62が駆動する。操作スイッチ63を中立位置に戻すと、左右のスイッチ63L,63Rは共に切り状態となって左右の電動ポンプ62は共に停止した状態となる。操作スイッチ63を中立位置の状態から左側に押し操作して左側に傾倒した状態にすると、左側のスイッチ63Lが入り状態となって左側の電動ポンプ62が駆動し、操作スイッチ63を中立位置に戻すと左側の電動ポンプ62が停止する(このとき右側の電動ポンプ62も停止した状態にある)。操作スイッチ63を更に右側に操作してスイッチ63Rを入れると右側の電動ポンプ62が駆動し、電動ポンプ62の駆動が左側の電動ポンプ62から右側の電動ポンプ62に切り換わり、ガソリンの供給が左側の燃料タンク50から右側の燃料タンク50に切り換わる。
燃料タンク50内のガソリンの残量は、運転座席11の左右側部の燃料計(図示せず)に表示される。運転者が燃料計の表示を見て、使用している左右一方(例えば右側)の燃料タンク50のガソリンの残量が少なくなったと判断した場合、運転座席11に着座したまま操作スイッチ63を操作してスイッチ63L,63Rの切り換えを行うだけで、電動ポンプ62の駆動を右側の電動ポンプ62から左側の電動ポンプ62に切り換えることができ、継続してエンジン19にガソリンを供給することができる。
前記燃料タンク50の下方に前記フィルター61を配設し、フィルター61の下方に電動ポンプ62を配設し、燃料タンク50とフィルター61、及びフィルター61と電動ポンプ62とをそれぞれ燃料供給経路58を介して接続してある。フィルター61と電動ポンプ62は、図3に示すように、左右の後部フレーム16のうちのサイドメンバー17の中間部で斜め下方に屈曲している部分17aの左右内側に固定されている。フィルター61の入口ポートを上側に、出口ポートを下側にするとともに、フィルター61を鉛直線に対して斜め前方上方向きに配置してある。電動ポンプ62もフィルター61に連ねて斜め前方上方向きに傾斜させた状態で配設してある。
電動ポンプ62はエンジン19から前方に離れた位置に配設してあるので、電動ポンプ62はエンジン19の熱気の影響を受け難く、電動ポンプ62内の温度を上昇させないようにしてある。フィルター61を燃料タンク50の下方に斜めに配置することで、ガソリンの通過抵抗が下がり、高低差でガソリンを送りやすくなっている。これにより、自重によるガソリンの供給性もよく、高温下でベーパーロックを生じさせることもないので、エンジン19の停止や始動困難が状況を回避できる。この構成により、負圧でガソリンの吸い込みができないポンプ、例えば、吸い込み力の弱いインペラ式の安価で簡易なポンプでも対応することができるようになった。
〔別実施の形態〕
(1)図8は、燃料タンク50の別実施の形態を示す。左右の燃料タンク50は、平面視で、ロプスフレーム14を避けるように少しえぐった形状に形成されている。左右の燃料タンク50の上面の前端部と後部に接続ポートとなるガス経路51の接続部材68を取付けてある。燃料タンク50は、側面視で、燃料タンク50の前後方向中央部の下方を高さ方向で燃料タンク50の上下高さの半分以上を大きくえぐられた形状(上方に凹入した大きな凹部が形成された形状)に形成されている。従って、ガソリンが燃料タンク50の高さ方向で半分位の高さになると燃料タンク50内の液面が前後に分断されるようになるが、燃料タンク50の前後方向中央部下方のえぐられた部分の対向する前後下端部に、燃料タンク50の前側部分と後側部分とを連通させるホース(図示せず)を接続するためのホース接続部材69を取り付けてある。
(2)図9は、燃料タンク50の別実施の形態を示す。給油口75が燃料タンク50の前後一端側に近い場合や、燃料タンク50の給油筒76の長さが短い場合には、ガス経路51へガソリンが入りやすい。又、給油口75が燃料タンク50の前後一端側近傍で給油筒76の長さが短い場合には、傾斜面で給油口75が傾斜下方となる状態で給油すると給油量が少なくなり、燃料タンク50の傾斜角によって給油量が大きく変化しやすく、満杯時に溢れやすい。これに対し、図9に示すように、燃料タンク50の給油口75を前後左右の中央付近に設けて、給油筒76の長さを長くすると、
1.ガス経路51へのガソリンの流れを防げる。
2.傾斜地で給油したときでも給油量が変化しにくい。
3.給油筒76が長いことで給油時に満杯になっても溢れにくい。
というメリットがある。
(3)図10は、別実施の形態を示す燃料タンク50と蒸散ガス分離用タンク55とシャットオフバルブと2ウェイバルブと還流用のポンプ66を示す背面図である。図10のうち、左半分の図は、燃料タンク50とガス経路を構成するホース64で接続された蒸散ガス分離用タンク55、蒸散ガス分離用タンク55と一体化されたシャットオフバルブ71、シャットオフバルブ71とキャニスタ57との間の経路に接続された2ウェイバルブ56と、燃料タンク50から蒸散ガス分離用タンク55に流入したガソリンをホース65を通って燃料タンク50に還流する還流用のポンプ66とを、左側の燃料タンク50のタンク底部とタンク上端との間で、左側の燃料タンク50の機体左右方向内側に配置した構成を示すものである。これと対称的な構造が図示しない右側の燃料タンク50にも備えられている。
図10のうち右半分の図は、燃料タンク50とホース64で接続された蒸散ガス分離用タンク55、蒸散ガス分離用タンク55の上部にシャットオフバルブと2ウェイバルブとを一体化したバルブユニット74、燃料タンク50から蒸散ガス分離用タンク55に流入したガソリンをホース65を通って燃料タンク50に還流する還流用のポンプ66とを、右側の燃料タンク50の直下に配置した構成を示すものである。これと対称的な構造が図示しない左側の燃料タンク50にも備えられている。
還流用のポンプとしては、エンジン19の負圧を利用したダイヤフラムポンプや電磁ポンプ等を用いることができ、蒸散ガス分離用タンク55に貯まったガソリンを強制的に燃料タンク50に戻すようにする。シャットオフバルブ71とポンプ66を使用することで、蒸散ガス分離用タンク55を燃料タンク50よりも低い位置に設けることができ、配置上の制約がないのでシステムを小型化できる。
(4)上記の実施形態では、操作スイッチ63を左右に傾倒操作自在なスイッチで構成した例を示したが、操作スイッチ63として前後に傾倒操作自在なスイッチや、トグルスイッチやダイアルスイッチや押しボタン式のスイッチ等の異なる種類のスイッチで構成してもよい。また、右の電動ポンプ62のみを作動させるスイッチと、左の電動ポンプ62のみを作動させるスイッチと、右及び左の電動ポンプ63を停止させるスイッチとをそれぞれ別々に設ける構成を採用してもよい。この場合、複数のスイッチの配置は適宜設定可能であり、例えば複数のスイッチを左右に隣接した状態で並べて配設してもよく、複数のスイッチを前後に隣接した状態で並べて配設してもよい。
(5)上記の実施形態では、操作スイッチ63を右及び左の電動ポンプ63を停止させる中立位置に操作可能に構成した例を示したが、当該構成は必須の構成ではなく、例えば右の電動ポンプ62のみを作動させる状態と左の電動ポンプ62のみを作動させる状態との2つの状態を現出する操作スイッチであってもよい。
(6)上記の実施形態では、操作スイッチ63を運転座席11の右横側部に設けた例を示したが、操作スイッチ63を運転座席11の左横側部に設けてもよく、例えばトラクタ等の他の作業車にあっては運転座席11の前方のステアリングハンドルの下部に設けられる運転パネル等に操作スイッチ63を設けてもよい。
(7)上記の実施形態では、操作スイッチ63をフェンダ12の上面側に設けられた操作パネルの前部に設けた例を示したが、運転座席11に着座した状態で操作可能な位置であれば、フェンダ12の異なる位置、例えばフェンダ12の後部や前面等に配置してもよく、フェンダ12以外の異なる箇所、例えば運転座席11とフェンダ12との間に位置する座席支持フレームの上面側や運転座席11を支持する座席支持フレームの前面等に配置してもよい。
本発明は、四輪駆動型の走行機体1における左右の前輪2と左右の後輪3との間にモーア5を配備したミッドマウントモーアの他、前輪2の前方にモーア5を配置するフロントモーアにも適用でき、また、乗用型草刈機に限らずトラクタ等の他の作業車にも適用できる。
1 走行機体
19 エンジン
50 燃料タンク
58,59 燃料供給経路
61 フィルター
62 電動ポンプ
63 操作スイッチ

Claims (4)

  1. 走行機体の左右に独立した燃料タンクを備え、前記右の燃料タンクからエンジンに燃料を供給する右の燃料供給経路及び右の電動ポンプを備え、前記左の燃料タンクからエンジンに燃料を供給する左の燃料供給経路及び左の電動ポンプを備えて、前記左の電動ポンプを停止させて右の電動ポンプを作動させる状態と、前記右の電動ポンプを停止させて前記左の電動ポンプを作動させる状態とに、前記右及び左の電動ポンプを作動させる人為的に操作自在な操作スイッチを備え
    前記燃料タンクの下方にフィルターを配設し、前記フィルターの下方に前記電動ポンプを配設し、前記燃料タンクと前記フィルター、及び前記フィルターと前記電動ポンプとをそれぞれ前記燃料供給経路を介して接続してあり、
    走行用の動力を変速して左右の後輪に伝える左右の静油圧式無段変速装置が、左右両側部に、機体後方側ほど下方に位置するよう傾斜して配置され、
    側面視において、前記フィルター及び前記電動ポンプが、前記静油圧式無段変速装置の傾斜に沿うように、傾斜して配置されている作業車。
  2. 側面視において、前記フィルター及び前記電動ポンプが、前記静油圧式無段変速装置の下方に配置されている請求項1に記載の作業車。
  3. 左右一対の前部フレームと、後部フレームとを備え、
    前記後部フレームは、前記前部フレームの後端部に連結される左右一対のサイドメンバーと、左右の前記サイドメンバーに支持された載置台とを有し、
    前記サイドメンバーは、当該サイドメンバーの中途部に後方ほど下方に位置するよう傾斜する傾斜部を有し、傾斜部の後方に載置台が設けられ、当該載置台にエンジンが載置され、
    前記前部フレーム及び前記サイドメンバーにおける前記傾斜部の下方に亘る位置に、走行機体に対して昇降自在に支持されたモーアが設けられ、
    前記サイドメンバーにおける傾斜部の内側部分に前記フィルター及び前記電動ポンプが、当該傾斜部の傾斜に沿うように傾斜して取り付けられている請求項1又は2に記載の作業車。
  4. 左右の前記燃料タンクが、左右の前記後輪の上方に設けられ、前記静油圧式無段変速装置、前記フィルター、及び、前記電動ポンプが、走行機体の幅方向における前記後輪の内側で、且つ、側面視で当該後輪と重畳する位置に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車。
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