JP5399845B2 - 法枠用アンカー - Google Patents

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Description

本発明は、法枠用アンカーに関するものである。
従来、法面等の安定を図り、法面等の崩壊を防止するため、法面等にモルタル又はコンクリートなどを吹き付けて、モルタル法枠又はコンクリート法枠を形成することがある。
このようなモルタル法枠又はコンクリート法枠の形成には半円弧状の複数の法枠用アンカーが用いられる。そして、これら複数の法枠用アンカーを一定間隔で法面に配設し、各法枠用アンカーを主鉄筋で結束して一体として略蒲鉾状の凸条形状の骨体を法面上に形成し、この凸条形状の骨体にモルタル又はコンクリートを吹き付けて法面上に凸条のモルタル法枠やコンクリート法枠を形成する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の法枠用アンカーでは、半円弧状の線材よりなる法枠体を形成し、その中央に線形のアンカー本体を垂設し、必要に応じて法枠体の中途に横線材を横架した構成としており、かかる法枠用アンカーを一定間隔で複数配設し、この横線材とアンカー本体との交差部分の隅部に主鉄筋を配置して、各法枠用アンカー間に主鉄筋を架設して複数個の法枠用アンカーと主鉄筋からなる蒲鉾状のモルタル法枠又はコンクリート法枠の骨組みを形成する構造としている。
特開2004−308191号公報
このように、引用文献1に記載の法枠用アンカーでは、主鉄筋を法枠用アンカー間に架設するに際しては、鉄線等を用いて横線材とアンカー本体との交差部分の隅部に主鉄筋を結線することにより固定している。したがって、主鉄筋を結線する作業が煩雑となり時間がかかると共に、急斜面の法面等における作業のため危険であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、法枠用アンカーに主鉄筋を容易に固定し、作業を簡易かつ迅速に行い、作業者の安全を確保することができる法枠用アンカーを提供することにある。
そこで請求項1に係る発明は、法面地中に打設する垂直方向のアンカー本体と、前記アンカー本体に一体的に連設した下方開口の半円弧状の法枠体と、前記法枠体の頂部に形成した凹状部と、前記アンカー本体の前記凹状部の底部との交差位置に取り付けた主鉄筋固定用のクリップ部材と、を備えることを特徴とする法枠用アンカーとした。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る法枠用アンカーにおいて、前記クリップ部材は、クリップ本体に縦方向に穿設したアンカー挿通孔と、前記アンカー本体と直交する方向に形成した主鉄筋係合凹部と、を備えることとした。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に係る法枠用アンカーにおいて、前記クリップ部材は、クリップ本体に突設した前記アンカー本体との連結部材と、前記アンカー本体と直交する方向に形成した主鉄筋係合凹部と、を備えることとした。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る法枠用アンカーにおいて、前記法枠体の下端自由端は、略水平方向に折曲して法面との当接部とした。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る法枠用アンカーにおいて、前記凹状部内に前記クリップ部材を配置した場合に、前記凹状部は、前記クリップ部材の主鉄筋係合凹部側の側部を下方拡開状に形成した。
請求項1に係る発明によれば、法面地中に打設する垂直方向のアンカー本体と、このアンカー本体に一体的に連設した下方開口の半円弧状の法枠体と、この法枠体の頂部に形成した凹状部と、この凹部を利用してアンカー本体の所定位置に取り付けた主鉄筋固定用のクリップ部材とを備えるようにしたので、主鉄筋を法枠用アンカーに固定する場合には、アンカー本体等に係合されたクリップ部材を用いて主鉄筋の固定を行うことができる。そのため、鉄線等を用いて結線することなく主鉄筋の固定を行うことができる。したがって、作業を簡易かつ迅速に行うことができ、法面での作業者の安全性を確保することができる。
請求項2に係る発明によれば、クリップ部材は、クリップ本体に縦方向に穿設したアンカー挿通孔と、アンカー本体と直交する方向に形成した主鉄筋係合凹部とを備えるようにしたので、クリップ部材をアンカー本体に取り付ける場合には、アンカー挿通孔にアンカー本体を挿入し、アンカー本体の所定位置にクリップ部材を固定することができ、容易かつ迅速にクリップ部材をアンカー本体に取り付けることができ、その後、このクリップ部材に主鉄筋を係合固定することができため、主鉄筋を法枠用アンカー間に架設する作業を簡易かつ迅速に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、クリップ部材は、クリップ本体に突設したアンカー本体との連結部材と、アンカー本体と直交する方向に形成した主鉄筋係合凹部とを備えるようにしたので、クリップ部材をアンカー本体に取り付ける場合には、クリップ部材をアンカー本体の所定位置に連結部材を用いて連結することができる。したがって、クリップ部材をアンカー本体の所定位置に容易に取り付けることができ、主鉄筋を法枠用アンカーに固定する作業を簡易かつ迅速に、しかも安全に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、法枠体の下端自由端は、略水平方向に折曲して法面と当接部としたので、法面にアンカー本体を打ち付ける際には、当接部を法面に当接させることでアンカー本体の打ち込み深さを規制することができる。これにより、各法枠用アンカーを打ち付ける度に打ち込み深さを計測する等の作業が不要となり、さらに作業を簡易かつ迅速に行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、凹状部内にクリップ部材を配置した場合に、凹状部は、クリップ部材の主鉄筋係合凹部側の内側面を下方拡開状に形成したので、クリップ部材に主鉄筋を固定するのに先立ち、凹状部の上方から主鉄筋を下降させて主鉄筋をクリップ部材まで案内する際には、内側面に沿って主鉄筋を下降させることで、当該クリップ部材と干渉することなく主鉄筋をクリップ部材の主鉄筋係合凹部に案内することができる。これにより、主鉄筋をクリップ部材に固定する作業を迅速かつ確実に行うことができる。
第1実施形態に係る法枠用アンカーの正面図である。 同法枠用アンカーを構成するクリップ部材の斜視図である。 クリップ部材の変形例の斜視図である。 クリップ部材の他の変形例の斜視図である。 同法枠用アンカーを法面に格子状に配設した平面図である。 同法枠用アンカーの斜視図である。 第2実施形態に係る法枠用アンカーの正面図である。 第3実施形態に係る法枠用アンカーの正面図である。 クリップ部材の他の変形例の斜視図である。 クリップ部材の他の変形例の斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る法枠用アンカーについて図面を参照して具体的に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る法枠用アンカーの正面図、図2〜4は同法枠用アンカーを構成するクリップ部材の斜視図、図5は同法枠用アンカーを法面に格子状に配設した平面図、図6は同法枠用アンカーの斜視図である。
法枠用アンカー1は、図1に示すように、法面に対して垂直方向に伸延する線状のアンカー本体10と、開口部を下向きにした略半円弧状の線状の法枠体20とを備え、この法枠体20の頂部中央部にアンカー本体10を一体的に垂設している。なお、一体に垂設するためには溶接等にて固定している。アンカー本体10と法枠体20との第1交差部20aの直下には後述するクリップ部材30がアンカー本体10に取り付けられており、一定間隔で法面上に配設した法枠体20に架設する主鉄筋40をこのクリップ部材30で法枠用アンカー1に連結している。なお、図中、Cは、モルタル法枠又はコンクリート法枠に吹き付けるモルタルまたはコンクリートなどのモルタル類を示している。
アンカー本体10は、下端を先端先鋭状に形成することにより法枠用アンカー1を法面地中に打設して定置することをできるようにすると共に、アンカー本体10は法枠体20の高さの倍の長さで下方へ突出する長さとしている。
法枠体20は、下方開口の半円弧状に形成されたその頂部を下方に凹状に折曲して凹状部21を形成すると共に、法枠体20の下左右端自由端は内方に折曲して水平の当接部22を形成している。
凹状部21は、略直角に折曲して形成された側部21aと底部21bとを有しており、底部21bの略中央においてアンカー本体10が交差している。また、アンカー本体10を法枠体20に垂設したときに、アンカー本体10の上端部11が法枠体20の頂部よりも上方に突出するようにしている。
このようにアンカー本体10の上端部11を法枠体20の頂部よりも突出させることにより、モルタル法枠あるいはコンクリート法枠を形成する際、モルタルやコンクリートを吹きつけるときにモルタル法枠あるいはコンクリート法枠の高さの目安として用いることができる。
なお、本実施形態では、凹状部21は矩形状に、すなわち、側部21aと底部21bとを略直角に形成するようにしたが、これには限定されず、例えば、僅かに上方拡開状に形成してもよい。また、凹状部21のアスペクト比は特に限定されない。
当接部22は、法枠用アンカー1を配設する際、法面と当接する部分であり、法枠用アンカー1が打ち込まれる深さを規制する機能を有している。この当接部22は、アンカー本体10の略中央の高さに位置する。従って、当接部22が法面の地表面に当接するまでアンカー本体10を下方に打ち込めば、自動的に法枠体20の法面上における設置高さが設定されることになる。
クリップ部材30は、上述のとおり、アンカー本体10と法枠体20との第1交差部20aの直下に取り付けられて、法枠用アンカー1間に架設する主鉄筋40を固定する。このクリップ部材30は、図2に示すように、クリップ本体31にアンカー本体10を挿通する縦方向のアンカー挿通孔32と、主鉄筋40を係合するためにコ字状の開口部に形成した主鉄筋係合凹部33と、クリップ本体31の上端面に突設した上方係合片34とより構成されている。
アンカー挿通孔32はクリップ本体31の側部に縦方向(図中、Z軸方向)に穿設されており、主鉄筋係合凹部33はクリップ本体31の他側部にアンカー本体10と直交する方向(図中、X軸方向)に形成されている。また、上方係合片34はアンカー本体10と直交しかつ主鉄筋40と直交する方向(図中、Y軸方向)に形成されており、クリップ部材30のアンカー挿通孔32にアンカー本体10を下端から差し込んでクリップ部材30を上方に挿動し、法枠体20の頂部に形成した凹状部21の底部21bの直下位置まで上昇させて、その位置において上方係合片34で凹状部21の底部21bの線体に係合する。
すなわち、上方係合片34は左右の挟持片34a,34bより構成し、その間に凹状部21における底部21bの線体を挟持することができるように構成している。図中、34cは、左右の挟持片34a,34bの上端部内側に形成した上方拡開状のテーパであり、このテーパ34cを利用して左右の挟持片34a,34b内に凹状部21の底部21bから挟着するように構成している。
このように互いに直交したアンカー挿通孔32、主鉄筋係合凹部33及び上方係合片34に、それぞれアンカー本体10、主鉄筋40及び凹状部21の底部21bが係合される。これにより、主鉄筋40は、アンカー本体10及び凹状部21の底部21bに固定されたクリップ部材30により固定されるため、簡便かつ迅速で確実にクリップ部材30に主鉄筋40を取り付けることができる。
なお、クリップ部材30は、例えば、伸縮性を有する樹脂等により構成され、例えば、主鉄筋40を固定する際には、主鉄筋係合凹部33や上方係合片34が僅かに広がるようになっている。
クリップ部材30では、アンカー挿通孔32を突設し、このアンカー挿通孔32によりアンカー本体10を挿通するようにしたが、これには限定されない。例えば、図3に示すクリップ部材30A1のように、アンカー挿通孔32に代えて、連結部35をクリップ本体31の側部にアンカー挿通孔32と同一の方向に沿って形設してもよい。
連結部35は、クリップ本体31の一側部に略U字状に開口したU形状としており、横方向からアンカー本体10の外周を嵌着可能に構成している。連結部35を形設することで、アンカー本体10の側面からアンカー本体10とクリップ部材30A1とを連結することができ、クリップ部材30A1をアンカー本体10に容易に係合することができる。特に、クリップ部材30A1の連結部35をアンカー本体10の所定位置で連結する場合には、短時間にクリップ部材30A1を係合させることもできる。
また、図4に示すクリップ部材30A2のように、2個形成されたうちの片方の上方係合片34に代えて、係合爪36をクリップ本体31の上部に上方係合片34と同一の方向に沿って形設してもよい。係合爪36は、クリップ本体31の上部に略逆L字状に開口した逆L形状としており、横方向から法枠体20の凹状部21の底部21bの外周を嵌着可能に構成している。
係合爪36は、クリップ部材30A2を凹状部21の底部21bの直下に係合する場合に用いられる。この場合には、アンカー本体10の下端部をアンカー挿通孔32に挿入すると共に、クリップ部材30A2を第1交差部20aまで挿動する。そして、クリップ部材30A2が第1交差部20aまで達すると、クリップ部材30A2を水平方向に回転させて、法枠体20の凹状部21の底部21bの外周を係合爪36に嵌着させる。
係合爪36を形設することで、凹状部21の底部21bの横方向から凹状部21の底部21bとクリップ部材30A2とを連結することができるため、下方向への負荷に対して凹状部21の底部21bを把持する強度を高めることができる。したがって、法枠用アンカー1に架橋する主鉄筋40による下方向への負荷が大きい場合にも、係合爪36により凹状部21の底部21bを把持し続けることができ、主鉄筋40を法枠用アンカー1に安定して架橋することができる。
なお、クリップ部材30A2では、該クリップ部材30A2を凹状部21の底部21bの直上に係合する場合には、上述したクリップ部材30A1と同様に、上方係合片34が用いられ、この上方係合片34により凹状部21の底部21bを係合する。
また、アンカー挿通孔32に代えて、連結部35を形設すると共に、上方係合片34に代えて、係合爪36を形設してもよい。かかる構成とすることで、クリップ部材を所定位置に短時間で係合させることもできると共に、法枠用アンカー1に架橋する主鉄筋40による下方向への負荷が大きい場合にも、主鉄筋40を法枠用アンカー1に安定して架橋することができる。
以上のように、本発明に係る法枠用アンカー1は構成されており、以下、図5,6を参照しながら、法枠用アンカー1を用いて法枠を形成し法面を安定させるための工程について説明する。
図5に示すように、複数の法枠用アンカー1を、法面の縦方向(傾斜に沿った方向)及び法面の横方向へ、当接部22により打ち込みすぎないように規制しながら、法面上にそれぞれ間隔を開けて打設する。
次いで、図6に示すように、補強のための主鉄筋40を法枠用アンカー1,1間に架設し、クリップ部材30により固定する。すなわち、まずクリップ部材30を、アンカー挿通孔32を利用して、第1交差部20a直下位置まで挿動して位置せしめると共に、クリップ部材30の上方に突設した上方係合片34により、クリップ部材30を法枠体20の凹状部21に係合させて、全体としてクリップ部材30をアンカー本体10と法枠体20の凹状部21とに、側方と上方の二ヵ所で取付け固定する。
次いで、法枠用アンカー1に主鉄筋40を連結するに際しては、クリップ部材30に形成した主鉄筋係合凹部33に該凹部33の開口部分より主鉄筋40の側周面を強い力で押し込み嵌着させることにより主鉄筋40の連結が完了する。
このようにして、法枠用アンカー1,1間に主鉄筋40を架設することにより、全体として蒲鉾状の骨体が法面上に形成されることになり、この骨体に対して法枠用アンカー1を目安としながらモルタル類Cを半円弧状に吹き付ける。ここで、法枠体20より上方に突出させたアンカー本体10を法枠を形成する高さの目安とする一方、アンカー本体10の上端部11を半円弧の頂部の目安にすると共に、法枠体20を半円弧の目安にして、法枠用アンカー1にモルタル類Cを吹き付けてモルタル法枠を形成する。
すなわち、法面に向けて徐々にモルタル等を吹き付けていき、法枠用アンカー1の法枠体20がモルタル法枠あるいはコンクリート法枠から露出しない程度にまでモルタル等を吹き付けることで、該法枠の側面形状を法枠体20の形状に沿った一定の形状とし、さらに、法枠用アンカー1のアンカー本体10の上端部11が該法枠から露出しない程度にまでモルタル類Cを吹き付けることで、法枠高さを一定の高さとする。
このように、法枠用アンカー1の法枠体20はモルタル法枠あるいはコンクリート法枠の形状に沿った形状となっており、法面にモルタル類Cを吹き付けて該法枠を所定形状に形成する際に、モルタル類Cの吹き付け量の目安となるようにしている。
このようにアンカー本体10に法枠体20を一体的に連設しているために、アンカー本体10を地中に打設するだけで法枠体20を法面に設置することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る法枠用アンカー1Aについて説明する。図7は第2実施形態に係る法枠用アンカーの正面図である。なお、図中、第1実施形態に示した部分に対応する部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
法枠用アンカー1Aは、主鉄筋40を2本架設する場合、すなわち、法枠体20の凹状部21の内側と横線材24の直下の2個所に主鉄筋40を架設する場合に用いられる法枠用アンカーである。この法枠用アンカー1Aは、図7に示すように、上述した法枠用アンカー1と構成をほぼ同じくしているが、以下の点で異なる。
具体的には、横線材24を法枠体20における左右線体の中途部間に架設し、その左右端を法枠体20と、また、その中央部をアンカー本体10と溶接などにより連結している。そして、この横線材24とアンカー本体10とが交差する第2交差部24aの直下においてクリップ部材30B1を取り付け、このクリップ部材30B1により主鉄筋40を固定している。
また、凹状部21Aの側部21aを下方拡開状に形成し、第1交差部20aの直上にクリップ部材30B2を取り付け、このクリップ部材30B2により主鉄筋40を固定している。
このように、2個所に取り付けた2個のクリップ部材30B1,30B2により、2本の主鉄筋40を法枠用アンカー1A,1A間に架設するものであり、かかるクリップ部材30B1,30B2について具体的に説明する。
すなわち、クリップ部材30B2は、第1実施形態のクリップ部材30と同様の構成としているが、次の点で異なる。すなわち、クリップ本体31の下方に下方係合片37を形設している。この下方係合片37は、上述した上方係合片34と同様に左右の挟持片34a,34bの間に凹状部21の底部21bの線材を挟着する構造としている。なお、本実施形態のクリップ部材30B2は、上方係合片34を有していない。
凹状部21Aは、第1実施形態の凹状部21と同様の構成としているが、凹状部21Aの底部21bの直上にクリップ部材30B2が連結されるように形成されている。具体的には、凹状部21Aにおける側部21aの線体、すなわち、クリップ部材30B2の主鉄筋係合凹部33側の線体は下方拡開状となるようにやや傾斜させている。
これは、凹状部21Aの上方開口部から主鉄筋40を挿入する際に凹状部21Aの空間を占拠したクリップ部材30B2上端部が干渉してクリップ部材30B2の主鉄筋係合凹部33に嵌着できない場合に、凹状部21Aの側部21aの線体を下方拡開状とすることにより、主鉄筋係合凹部33の側方に主鉄筋40が通過できるだけの空間を形成するためである。
このように、2本の主鉄筋40を法枠用アンカー1A,1A間に架設するようにしたので、1本の主鉄筋40を同アンカー1A,1A間に架設する場合に比べて、法枠用アンカーを補強する強度を高めることができる。
また、凹状部21Aの底部21bの直上にクリップ部材30B2を配置することで、凹状部21Aの底部21bが主鉄筋40を載置する載置部としても機能する。したがって、主鉄筋40をクリップ部材30B2に取り付ける際には、主鉄筋40をクリップ部材30B2に取り付ける前に該クリップ部材30B2を凹状部21Aの底部21bに載置することができ、主鉄筋40をクリップ部材30B2に取り付ける作業を容易にすることができる。
また、横線材24の直下に取り付けるクリップ部材30B1の構成については前述のクリップ部材30B2と同一構造としており、すなわち、クリップ本体31の側部にアンカー挿通孔32を、他側部に主鉄筋係合凹部33をそれぞれ形成し、かつ、上方に上方係合片39を形成した構造としている。従って、横線材24の直下に取り付けるに際してはクリップ部材30B2を上下逆転させることにより、クリップ部材30B2の下方係合片37を上方係合片39として利用し、この上方係合片39によって、横線材24にクリップ部材30B1を連結する。
本実施形態では、クリップ部材30B1を横線材24の下方に配置しているが、これには限定されず、例えは、横線材24の上方に配置してもよい。また、横線材24を一本配置するようにしたが、これには限定されず、例えば、複数本配置してもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る法枠用アンカー1Bについて説明する。図8は第3実施形態に係る法枠用アンカーの正面図である。なお、図中、第1,2実施形態に示した部分に対応する部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
法枠用アンカー1Bは、主鉄筋40を3本架設する場合の法枠用アンカーであり、クリップ部材30Cは3個設けられていることになり、1個(クリップ部材30C1)は法枠体20の凹状部21内に他の2個(クリップ部材30C2,30C3)は変形横線材24Aの左右に取り付けられている。この法枠用アンカー1Bは、図8に示すように、第2実施形態に係る法枠用アンカー1Aと構成をほぼ同じくしているが、法枠体20における左右線体の中途部間に変形横線材24Aを架設している点で異なっている。すなわち、横線材24が直線状であったのに対し、変形横線材24Aは、中央部分を下方に凹状に折曲して、その折曲部分を逆L字状の角部24cとしている。
そして、変形横線材24Aにおける左右逆L字状の角部24cにはクリップ部材30C,30Cが取り付けられ、2本の主鉄筋40は該角部24cの直下に2個のクリップ部材30C,30Cを用いて固定される。クリップ部材30C,30Cは、図9に示すように、上述したクリップ部材30とほぼ同様の構成であるが、クリップ本体31側面に側方係合片38が突設している点で異なる。
クリップ部材30C,30Cを変形横線材24Aに取り付けるに際しては、クリップ部材30C,30Cのクリップ本体31側面に突設した側方係合片38を逆L字状の角部24cの縦辺24dに係合し、クリップ部材30Cのクリップ本体31上端面に突設した上方係合片39を逆L字状の角部24cの横辺24eに係合して、この角部24cの縦と横の各方向において、クリップ部材30Cを変形横線材24Aに取り付ける。
なお、クリップ部材30の側方及び上方係合片38,39は、第1実施形態の上方係合片34において説明した構造と同様であり、左右の挟持体34a,34bの間に変形横線材24AのL字状の角部24cにおける縦、横辺24d,24eを挟着する。
また、法枠体20の凹状部21A内に配設したクリップ部30Cは、第2実施形態における凹状部21A内のクリップ部材30B2と同一構成として一本の主鉄筋40を取り付けるようにしている。
クリップ部材30C2,30C3では、上方係合片39を突設し、この上方係合片39により変形横線材24Aを把持するようにしたが、これには限定されない。例えば、図10に示すクリップ部材30Dのように、上方係合片39に代えて、上部挿通孔39Aをクリップ本体31の上部に上方係合片39と同一の方向に沿って形設してもよい。
上部挿通孔39Aを変形横線材24Aに挿通する際は、変形横線材24Aを法枠体20に溶着することに先立ち、上部挿通孔39Aを変形横線材24Aに挿通する。上部挿通孔39Aを形設することで、変形横線材24Aを上部挿通孔39Aに挿通することで、変形横線材24Aとクリップ部材30Dとを連結することができ、変形横線材24Aの直下において主鉄筋40を法枠用アンカーに係合させる場合であっても、安定して主鉄筋40を法枠用アンカーに係合させることができる。
このように、法枠用アンカー1B、1B間を3本の主鉄筋40で固定するようにしたので、同アンカー1B、1B間を1本の主鉄筋40で固定する場合に比べて、法枠用アンカーを補強する強度をさらに高めることができる。
また、法枠用アンカー1B、1B間を3個のクリップ部材30C1〜30C3を用いて3本の主鉄筋40で固定するようにしたので、同アンカー1B、1B間を1本の主鉄筋40で固定する場合に比べて、法枠用アンカーを補強する強度をさらに高めることができる。特に、3点で法枠用アンカー1B、1B間を補強するようにしたので、縦方向及び横方向に対する強度を高めることができる。
以上、第1実施形態〜第3実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
1,1A,1B 法枠用アンカー
10 アンカー本体
11 アンカー本体の上端部
20 法枠体
20a 第1交差部
21,21A 凹状部
21a 側部
21b 底部
22 当接部
24 横線材
24A 変形横線材
24a 第2交差部
24b 連結端部
24c 角部
24d 角部の縦辺
24e 角部の横辺
30,30A1,30A2,30B1,30B2,30C1,30C2,30C3,30D クリップ部材
31 クリップ本体
32 アンカー挿通孔
33 主鉄筋係合凹部
34 上方係合片
34a,34b 挟持片
34c テーパ
35 連結部
36 係合爪
37 下方係合片
38 側方係合片
39 上方係合片
39A 上部挿通孔
40 主鉄筋

Claims (5)

  1. 法面地中に打設する垂直方向のアンカー本体と、
    前記アンカー本体に一体的に連設した下方開口の半円弧状の法枠体と、
    前記法枠体の頂部に形成した凹状部と、
    前記凹状部を利用して前記アンカー本体の前記凹状部の底部との交差位置に取り付けた主鉄筋固定用のクリップ部材と、
    を備えることを特徴とする法枠用アンカー。
  2. 前記クリップ部材は、
    クリップ本体に縦方向に穿設したアンカー挿通孔と、
    前記アンカー本体と直交する方向に形成した主鉄筋係合凹部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の法枠用アンカー。
  3. 前記クリップ部材は、
    クリップ本体の横側方に突設した前記アンカー本体との連結部材と、
    前記アンカー本体と直交する方向に形成した主鉄筋係合凹部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の法枠用アンカー。
  4. 前記法枠体の下端自由端は、略水平方向に折曲して法面との当接部としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の法枠用アンカー。
  5. 前記凹状部内に前記クリップ部材を配置した場合に、
    前記凹状部は、前記クリップ部材の主鉄筋係合凹部側の側部を下方拡開状に形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の法枠用アンカー。
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