JP5399745B2 - 多孔性金属錯体、多孔性金属錯体の製造方法及びガス貯蔵方法 - Google Patents
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Description
また、上記本発明の多孔性金属錯体は、水素、メタン、二酸化炭素等のガスに対して優れたガス吸蔵能を示す。したがって、本発明によれば、水素、メタン、二酸化炭素等のガスの貯蔵方法が有効に実現可能となる。
(一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸の合成)
4−ブロモアセトフェノン(シグマアルドリッチ製)0.8kg、硫酸40mlおよび二硫酸カリウム1.2kgからなる混合物を180℃にて18時間攪拌した。撹拌後、混合物にエタノール3.0Lを加えて7時間加熱還流させ、還流後室温まで自然冷却させたところ、沈殿物が生じたのでこれを濾取した。濾取した沈殿物に水3.0Lを加えて1時間加熱還流させた後、反応液を室温まで自然冷却し、エタノール0.5Lで洗浄し、1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼン0.58kgを得た。
上記の操作を複数回繰り返した後、得られた芳香族カルボン酸1.0gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86gおよびN,N−ジエチルホルムアミド(50mL)と共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体1.4gを得た。
(多孔性金属錯体の合成)
一般式(2)で表され且つmが1である芳香族カルボン酸(ビフェニルジカルボン酸、東京化成工業製)0.55gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体1.6gを得た。
(一般式(1)で表され且つnが2である芳香族カルボン酸の合成)
4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(東京化成工業製)10g、トリ−(p−ブロモフェニル)ベンゼン(シグマアルドリッチ社製)10g、フッ化セシウム(シグマアルドリッチ社製)15g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(和光純薬工業製)0.83g及び1,2−ジメトキシエタン500mLの混合物を、窒素雰囲気下で25時間加熱還流させた。還流後、ロータリーエバポレーターで反応混合物を濃縮し、水250mLを加え、クロロホルム450mLで抽出し、飽和食塩水100mLで洗浄した。クロロホルム溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通した後、溶液を濃縮し、1,4−ジオキサンを用いて再結晶を行い1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ビフェニル)ベンゼン8.5gを得た。
このようにして得られた芳香族カルボン酸1.5gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体1.8gを得た。
(多孔性金属錯体の合成)
一般式(2)で表され且つmが1である芳香族カルボン酸(ビフェニルジカルボン酸、東京化成工業製)0.55gに代えて、テレフタル酸(東京化成工業製、式(2)中のmが0である芳香族カルボン酸に相当)0.38gを用いたこと以外は実施例2と同様にして、多孔性金属錯体を合成した。
(一般式(1)で表され且つnが3である芳香族カルボン酸の合成)
4−アセチル−4’−ブロモビフェニル(東京化成工業製)100.8g、トリフルオロメタンスルホン酸(キシダ化学製)22.0mL及びトルエン800mLの混合物を、窒素雰囲気下で22時間加熱還流させた。次に反応混合物をろ過し、メタノールで洗い、クロロホルムで洗って乾燥することで、1,3,5−トリス(4−ブロモビフェニル−4−イル)ベンゼンを47.8g得た。
このようにして得られた芳香族カルボン酸2.1gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを180℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体3.9gを得た。
一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸に代えて、一般式(1)で表され且つnが4又は5である芳香族カルボン酸を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多孔性金属錯体を合成した。
(多孔性金属錯体の合成)
一般式(2)で表され且つmが2である芳香族カルボン酸(1,4−ジ(4−カルボキシフェニル)ベンゼン、Aroz Technologies製)0.73gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体2.1gを得た。
一般式(2)で表され且つmが1である芳香族カルボン酸に代えて、一般式(2)で表され且つmが3、4又は5である芳香族カルボン酸を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、多孔性金属錯体を合成した。
実施例1〜10および比較例1の多孔性金属錯体について、シミュレーションによる細孔容積の算出を行った。具体的には、計算ソフトPLATONに単結晶X線構造解析により取得したCifファイルを入力し、細孔容積を計算した。一般式(1)中のn=1の多孔性金属錯体の場合は、同じ構造である[Tb(C27H15O6)]のCifファイル中のTbをAlに置き代えて計算を行った。一般式(2)中のm=0の多孔性金属錯体の場合は、公開されているCifファイルを用いて計算を行った。次にn、mを大きくした場合について、それぞれn=1、m=0の場合と多孔性金属錯体の構造が同じであると仮定し、細孔径の増加分と分子量の増加分を考慮し、n=1、m=0の場合に対して細孔容積がどの程度増加するか計算した。このように求めた細孔容積の相対比をn=1、m=0の場合の計算値に乗じ、n=2〜5、m=1〜5の場合の細孔容積を算出した。得られた結果を表1、2に示す。表1、2には具体的には、日本ベル(株)製BELSORP−maxを用いて、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分を液体窒素に浸した状態で、温度77Kで測定した実測値を併せて示す。
Claims (4)
- アルミニウムイオンと下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有することを特徴とする多孔性金属錯体。
- 1グラム当たりの細孔容積が0.1cm3以上であり、温度303K、水素圧力10MPaの雰囲気下での水素吸蔵量が0.1重量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の多孔性金属錯体。
- アルミニウムイオンと、下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸と、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド及び水から選ばれる1種又は2種以上の溶媒と、を含有する反応液を調製する工程と、
前記反応液を100℃以上に加熱し、アルミニウムイオンと下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を得る工程と、
を備えることを特徴とする多孔性金属錯体の製造方法。
- アルミニウムイオンと、下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を用いて、ガスを貯蔵することを特徴とするガス貯蔵方法。
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