JP2010209042A - 多孔性金属錯体、多孔性金属錯体の製造方法及びガス貯蔵方法 - Google Patents

多孔性金属錯体、多孔性金属錯体の製造方法及びガス貯蔵方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウムイオンを含む多孔性金属錯体であって、水素、メタン、二酸化炭素等のガスに対して十分なガス吸蔵能を有する多孔性金属錯体及びその製造方法、並びに当該錯体を用いたガス貯蔵方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムイオンと下記式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体。


[式中、n及びmは共に1〜5の整数を示す。]
【選択図】図1

Description

本発明は多孔性金属錯体、多孔性金属錯体の製造方法及びガス貯蔵方法に関する。
近年、新しい多孔質材料として多孔性金属錯体が注目されている(例えば、下記非特許文献1を参照。)。多孔性金属錯体は金属錯体分子が集積することによって細孔構造が形成された構造体であり、集積型金属錯体とも呼ばれている(例えば、下記非特許文献2を参照。)。多孔性金属錯体によれば、ゼオライトや活性炭などの多孔質材料と比較して、より均一なミクロ孔を設計、制御できると考えられている。
「新版 錯体化学−基礎と最新の展開」、基礎錯体工学研究会、講談社、2002年発行 「集積型金属錯体−クリスタルエンジニアリングからフロンティアオービタルエンジニアリングへ」、北川進、講談社、2001年発行
これまでに報告されている多孔性金属錯体の多くは金属イオンとして亜鉛イオンや銅イオンといった遷移金属イオンを用いたものである。一方、典型金属イオンであるアルミニウムイオンを用いた多孔性金属錯体は、遷移金属を用いた場合に比べて報告例がほとんどなく、また、その合成法も未だ確立されていない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、アルミニウムイオンを含む多孔性金属錯体であって、水素、メタン、二酸化炭素等のガスに対して十分なガス吸蔵能を有する多孔性金属錯体及びその製造方法、並びに当該多孔性金属錯体を用いたガス貯蔵方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、アルミニウムイオン(Al3+、以下同じ)と下記式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有することを特徴とする多孔性金属錯体を提供する。

[式(1)中、nは1〜5の整数を示す。]

[式(2)中、mは1〜5の整数を示す。]
本発明の多孔性金属錯体においては、1グラム当たりの細孔容積が0.1cm以上であり、温度303K、水素圧力10MPaの雰囲気下での水素吸蔵量が0.1重量%以上であることが好ましい。
また、本発明は、アルミニウムイオンと、上記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸と、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド及び水から選ばれる1種又は2種以上の溶媒と、を含有する反応液を調製する工程と、該反応液を100℃以上に加熱し、アルミニウムイオンと上記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を得る工程と、を備えることを特徴とする多孔性金属錯体の製造方法を提供する。
また、本発明は、アルミニウムイオンと、上記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を用いて、ガスを貯蔵することを特徴とするガス貯蔵方法を提供する。
本発明によれば、アルミニウムイオンを含む多孔性金属錯体であって、水素、メタン、二酸化炭素等のガスに対して十分なガス吸蔵能を有する多孔性金属錯体及びその製造方法、並びに当該多孔性金属錯体を用いたガス貯蔵方法を提供することができる。特に、本発明の多孔性金属錯体は、常温(例えば303K)での水素吸蔵能に優れるものであり、水素吸蔵材料として非常に有用である。
単結晶X線構造解析による[Tb(C2715)]の結晶構造を示す図である。 実施例1で得られた多孔性金属錯体及び[Tb(C2715)]のX線回折パターンを示すXRDチャートである。 実施例1で得られた多孔性金属錯体のTGチャートである。 実施例1で得られた多孔性金属錯体の吸着等温線を示すグラフである。 実施例1で得られた多孔性金属錯体について測定された、77Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 実施例1で得られた多孔性金属錯体について測定された、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 実施例1及び実施例3で得られた多孔性金属錯体の、二酸化炭素の吸着等温線を示すグラフである。 実施例2で得られた多孔性金属錯体のX線回折パターンを示すXRDチャートである。 実施例2で得られた多孔性金属錯体のTGチャートである。 実施例2で得られた多孔性金属錯体の吸着等温線を示すグラフである。 実施例2で得られた多孔性金属錯体について測定された、77Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 実施例2で得られた多孔性金属錯体について測定された、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 実施例2で得られた多孔性金属錯体の、二酸化炭素の吸着等温線を示すグラフである。 実施例3で得られた多孔性金属錯体のX線回折パターンを示すXRDチャートである。 実施例3で得られた多孔性金属錯体のTGチャートである。 実施例3で得られた多孔性金属錯体の吸着等温線を示すグラフである。 実施例3で得られた多孔性金属錯体について測定された、77Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 実施例3で得られた多孔性金属錯体について測定された、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 比較例1で得られた多孔性金属錯体の吸着等温線を示すグラフである。 比較例1で得られた多孔性金属錯体について測定された、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を示すグラフである。 実施例4で得られた多孔性金属錯体のX線回折パターンを示すXRDチャートである。 実施例4で得られた多孔性金属錯体のTGチャートである。 実施例7で得られた多孔性金属錯体のX線回折パターンを示すXRDチャートである。 実施例7で得られた多孔性金属錯体のTGチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の多孔性金属錯体は、アルミニウムイオンと上記式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体(以下、「本発明にかかる金属錯体」ともいう。)を含み、該金属錯体の複数が集積することによって形成された細孔構造を有する。
上記一般式(1)中、nは1〜5の整数を示す。水素吸蔵材料として用いる観点からは、nは2〜4の整数であることが好ましく、nが3または4であることがより好ましい。一方、水素以外のガス貯蔵材として用いる観点からは、nは3以上の整数であることが好ましい。また、合成のコストおよび簡便性の観点からは、nは1〜3の整数であることが好ましい。
上記一般式(2)中、mは1〜5の整数を示す。水素吸蔵材料として用いる観点からは、mは1〜4の整数であることが好ましい。一方、水素以外のガス貯蔵材として用いる観点から、mは2以上の整数であることが好ましい。また、合成のコストおよび簡便性の観点からは、mは1〜3の整数であることが好ましい。
本発明の多孔性金属錯体は、アルミニウムイオンと、上記一般式(1)又は(2)で表される有機化合物と、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド及び水から選ばれる1種又は2種以上の溶媒を含有する反応液を調製する工程(以下、便宜的に「第1の工程」という。)と、上記反応液を100℃以上に加熱し、アルミニウムイオンと上記一般式(1)又は(2)で表される有機化合物との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を得る工程(以下、便宜的に「第2の工程」という。)を経て製造される。この製造方法を、便宜的に「第1の製造方法」という。
アルミニウムイオンの原料としては、市販されているアルミニウム塩の大抵を適用することができるが、例えば硝酸アルミニウム9水和物が好適である。反応液中のアルミニウムイオンの濃度は、好ましくは0.4〜2.0mol/Lである。
一方、上記一般式(1)又は(2)で表される有機化合物は、市販品を用いてもよいが、以下のようにして合成することができる。
例えば、一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸の合成方法としては以下の方法が挙げられる。先ず、4−ブロモアセトフェノン、硫酸及び二硫酸カリウムを混合し、その混合物を150〜200℃で16〜32時間攪拌する。撹拌後、混合物にエタノールを加えて5〜12時間加熱還流させ、還流後室温まで自然冷却する。冷却後に反応液中に沈殿物が生じるのでこれを濾取し、水を加えて更に0.5〜3.0時間加熱還流させる。還流後、反応液を室温まで自然冷却し、生じた沈殿物を濾取し、エタノールで洗浄して1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼンを得る。次いで、アルゴンガス雰囲気下、1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼンとテトラヒドロフランとの溶液を−78〜−60℃に冷却し、ブチルリチウムn−ヘキサン溶液を滴下して0.5〜3.0時間反応させる。その後、−65℃〜−60℃でCOガスを1時間バブリングさせ、反応混合物に1N−塩酸3.0を滴下し、析出した沈殿物を濾取して一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸の粗生成物を得る。粗生成物をテトラヒドロフラン、次いでヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させることにより、一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸が得られる。
また、一般式(1)で表され且つnが2である芳香族カルボン酸の合成方法としては以下の方法が挙げられる。先ず、4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸、トリ−(p−ブロモフェニル)ベンゼン、フッ化セシウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム及び1,2−ジメトキシエタンの混合物を、窒素雰囲気下で48〜72時間加熱還流させる。還流後、ロータリーエバポレーターで反応混合物を濃縮し、水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄する。クロロホルム溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して溶液を濃縮し、1,4−ジオキサンを用いて再結晶を行うことによって1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ビフェニル)ベンゼンを得る。得られた1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ビフェニル)ベンゼンを水酸化ナトリウム、水/メタノール混合溶媒と混合し、その混合物を2〜4時間加熱還流させる。還流後、pHが1になるまで濃塩酸を加えて白色沈殿を得る。この白色沈殿を濾取し、水/メタノール及びクロロホルムで洗浄し、乾燥させることによって、一般式(1)で表され且つnが2である芳香族カルボン酸が得られる。
また、一般式(1)で表され且つnが3である芳香族カルボン酸の合成方法としては以下の方法が挙げられる。先ず、4’−(4−ブロモフェニル)アセトフェノンとトリフルオロ酢酸とトルエンの混合物を、窒素雰囲気下にて22時間加熱還流させ、一晩整置する。翌日ろ過して、クロロホルムで洗浄を行い、乾燥することで1,3,5−トリス(4’−ブロモビフェニル−4−イル)ベンゼンを得る。次に、この化合物と4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸、フッ化セシウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム及び1,2−ジメトキシエタンの混合物を、窒素雰囲気下にて29時間加熱還流させる。還流後、ロータリーエバポレーターで反応混合物を濃縮し、水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄する。クロロホルム溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して溶液を濃縮し、1,4−ジオキサンで洗浄を行い、一般式(1)で表され且つnが3である芳香族カルボン酸が得られる。
反応液中の一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸の濃度は、好ましくは0.4〜2.0mol/Lである。
また、溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド及び水から選ばれる1種又は2種以上が用いられる。これらの中でも、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジエチルホルムアミドのいずれかを単独で用いるか、あるいはN,N−ジメチルホルムアミド/水混合溶媒又はN,N−ジエチルホルムアミド/水混合溶媒を用いることが好ましい。
また、上記第2の工程における反応温度は、上記の通り100℃以上であることが好ましく、120℃〜180℃であることがより好ましい。反応温度が100℃未満であると、目的の多孔性金属錯体が生成しにくい傾向にある。また、反応温度が180℃を超えると、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等の溶媒が分解しやすくなる。
また、上記第2の工程における反応時間は反応温度等の条件によっても異なるが、長時間であるほど好ましく、例えば10時間以上であることが好ましい。
上記の第2の工程において、反応液の加熱は空気雰囲気中で行うことができるが、反応容器としてはオートクレーブ等の密閉型反応容器を用いることが好ましい。なお、フラスコ等を用いて開放系で反応液の加熱を行っても多孔性金属錯体は生成するが、密閉型反応容器を用いる場合に比べて収率が低くなる傾向にある。
生成した本発明の多孔性金属錯体は、反応液から濾取し、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等の溶媒で洗浄することができる。
また、本発明の多孔性金属錯体は、アルミニウムイオンと、上記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸と、水、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン及び水/テトラヒドロフラン混合溶媒から選ばれる溶媒とを含む反応液を、塩基性条件下で撹拌する方法(以下、便宜的に「第2の製造方法」という。)によっても製造することができる。かかる第2の製造方法は、反応液の加熱を必要とせず、例えば室温で行うことができる。
上記第2の製造方法に用いる溶媒としては、水、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン及び水/テトラヒドロフラン混合溶媒を用いることができるが、中でもエタノールが最も好ましい。
また、上記第2の製造方法において、反応液を塩基性にする試薬としては、市販されている無機水酸化物塩、無機炭酸塩の大抵を本発明に適用でき、その他トリエチルアミンなどのアルキルアミンも適用できる。これら塩基性試薬の中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミンが経験上最も好ましい。試薬の使用量は、反応液のpHが7.5〜12.0となるように調整することが好ましい。
本発明の細孔容積の制御方法は、上記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有することを特徴とする多孔性金属錯体において、上記式(1)中のn又は式(2)中のmの値を変化させることによって行う。すなわち、上記式(1)中のn又は式(2)中のmの値を大きくするほど、大きい細孔容積を有する多孔性金属錯体を製造することができる。
本発明の多孔性金属錯体にガスを吸蔵させるためには、細孔内に存在する溶媒分子などを除くため、前処理をすることが良い。通常は錯体が分解しない程度の温度(例えば25℃〜250℃以下)で乾燥を行えばよいが、その温度はより低温(例えば25℃〜120℃以下)であることが好ましい。この操作は、超臨界COによる洗浄によっても代えることができ、より効果的である。
また、上記本発明の多孔性金属錯体は、水素、メタン、二酸化炭素等のガスに対して優れたガス吸蔵能を示す。したがって、本発明によれば、水素、メタン、二酸化炭素等のガスの貯蔵方法が有効に実現可能となる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸の合成)
4−ブロモアセトフェノン(シグマアルドリッチ製)0.8kg、硫酸40mlおよび二硫酸カリウム1.2kgからなる混合物を180℃にて18時間攪拌した。撹拌後、混合物にエタノール3.0Lを加えて7時間加熱還流させ、還流後室温まで自然冷却させたところ、沈殿物が生じたのでこれを濾取した。濾取した沈殿物に水3.0Lを加えて1時間加熱還流させた後、反応液を室温まで自然冷却し、エタノール0.5Lで洗浄し、1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼン0.58kgを得た。
アルゴンガス雰囲気下、1,3,5−トリス(p−ブロモフェニル)ベンゼン0.58kgおよびテトラヒドロフラン7.2Lからなる溶液を−65℃まで冷却した。−65℃〜−60℃で1.6mol/Lブチルリチウムn−ヘキサン溶液(和光純薬工業製)2.1Lを滴下した。−65℃で1時間反応させた後、−65℃〜−60℃でCOガスを1時間バブリングさせた。この反応混合物に1N−塩酸2.5Lを滴下し、析出した沈殿物を濾取して一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸の粗生成物0.40gを得た。粗生成物をテトラヒドロフラン、次いでヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させ、一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸で表される芳香族カルボン酸0.29gを得た。
(多孔性金属錯体の合成)
上記の操作を複数回繰り返した後、得られた芳香族カルボン酸1.0gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86gおよびN,N−ジエチルホルムアミド(50mL)と共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体1.4gを得た。
実施例1の多孔性金属錯体についてX線回折(XRD)及び熱重量分析(TG)を行った。得られたXRDチャートを図2に、TGチャートを図3に、それぞれ示す。また、図2には[Tb(C2715)]のX線回折パターンを併せて示す。図2に示したように、実施例1の多孔性金属錯体と[Tb(C2715)]とは回折パターンがほぼ一致していた。このことから、実施例1の多孔性金属錯体は、図1に示した[Tb(C2715)]と同様の構造、すなわち[Tb(C2715)]のTbをAlに置き換えた構造をとっていることが示唆された。また、TGにおける重量減少より、実施例1の多孔性金属錯体の組成は[Al(C2715)]・3DEF(DEFはN,N−ジエチルホルムアミドを表す。)であることが示唆された。なお、[Al(C2715)]・3DEFにおける3DEFについては、250℃にて10時間真空乾燥させることにより容易に除去されるものであり、この実験事実は図3に示すTGチャートからも支持される。
また、実施例1の多孔性金属錯体について、温度77Kにおける窒素吸着量及び細孔容積の測定を行った。これらの測定には日本ベル(株)製BELSORP−maxを用い、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分を液体窒素に浸した状態で測定を行った。得られた吸着等温線を図4に示す。また、実施例1の多孔性金属錯体1グラム当たりの細孔容積は0.67cmであった。
また、実施例1の多孔性金属錯体について、温度77K又は303Kにおける水素吸蔵量を測定した。水素吸蔵量は(株)レスカ製水素吸蔵量測定装置を用い、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分を液体窒素又は303Kの水槽に浸した状態で測定を行った。77Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図5に、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図6に、それぞれ示す。実施例1の多孔性金属錯体の場合、温度77K、水素圧力0.1MPaでの水素吸蔵量は1.76重量%であり、温度303K、水素圧力10MPaでの水素吸蔵量は0.60重量%であった。
また、実施例1の多孔性金属錯体について、温度195K、二酸化炭素圧力0.1MPaにおける二酸化炭素吸着量を測定したところ、9.10重量%であった。二酸化炭素吸着量は、日本ベル(株)製BELSORP−maxを用い、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分をドライアイス−アセトン冷媒に浸した状態で測定を行った。得られた吸着等温線を図7に示す。
[実施例2]
(多孔性金属錯体の合成)
一般式(2)で表され且つmが1である芳香族カルボン酸(ビフェニルジカルボン酸、東京化成工業製)0.55gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体1.6gを得た。
このようにして得られた実施例2の多孔性金属錯体について、実施例1と同様にして、X線回折及び熱重量分析、温度77Kにおける窒素吸着量及び細孔容積の測定、並びに温度77K又は303Kにおける水素吸蔵量の測定を行った。XRDチャートを図8に、TGチャートを図9に、吸着等温線を図10に、77Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図11に、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図12に、それぞれ示す。実施例2の多孔性金属錯体1グラム当たりの細孔容積は0.63cmであった。また、実施例2の多孔性金属錯体の場合、温度77K、水素圧力0.1MPaでの水素吸蔵量は2.27重量%であり、温度303K、水素圧力10MPaでの水素吸蔵量は0.59重量%であった。
また、実施例2の多孔性金属錯体について、温度195K、二酸化炭素圧力0.1MPaにおける二酸化炭素吸着量を測定したところ、8.84重量%であった。二酸化炭素吸着量は日本ベル(株)製BELSORP−maxを用い、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分をドライアイス−アセトン冷媒に浸した状態で測定を行った。得られた吸着等温線を図13に示す。
[実施例3]
(一般式(1)で表され且つnが2である芳香族カルボン酸の合成)
4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(東京化成工業製)10g、トリ−(p−ブロモフェニル)ベンゼン(シグマアルドリッチ社製)10g、フッ化セシウム(シグマアルドリッチ社製)15g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(和光純薬工業製)0.83g及び1,2−ジメトキシエタン500mLの混合物を、窒素雰囲気下で25時間加熱還流させた。還流後、ロータリーエバポレーターで反応混合物を濃縮し、水250mLを加え、クロロホルム450mLで抽出し、飽和食塩水100mLで洗浄した。クロロホルム溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通した後、溶液を濃縮し、1,4−ジオキサンを用いて再結晶を行い1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ビフェニル)ベンゼン8.5gを得た。
次に、得られた1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ビフェニル)ベンゼン7.6gを、水酸化ナトリウム(和光純薬工業製)4.3g及び水/メタノール(v:v=1:1)200mLと混合し、その混合液を15時間加熱還流させた。還流後、pHが1になるまで濃塩酸を加えると白色沈殿が生じた。白色沈殿を濾取して水/メタノール(v:v=1:1)60mL及びクロロホルム20mLで洗浄し、乾燥させて、一般式(1)で表され且つnが2である芳香族カルボン酸6.3gを得た。
(多孔性金属錯体の合成)
このようにして得られた芳香族カルボン酸1.5gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体1.8gを得た。
このようにして得られた実施例3の多孔性金属錯体について、結晶溶媒の除去方法を除き、実施例1と同様にして、X線回折及び熱重量分析、温度77Kにおける窒素吸着量及び細孔容積の測定、並びに温度77K又は303Kにおける水素吸蔵量の測定を行った。結晶溶媒は、120度で9時間真空乾燥することによって除去した。XRDチャートを図14に、TGチャートを図15に、吸着等温線を図16に、77Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図17に、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図18に、それぞれ示す。実施例3の多孔性金属錯体1グラム当たりの細孔容積は1.0cmであった。また、実施例3の多孔性金属錯体の場合、温度77K、水素圧力0.1MPaでの水素吸蔵量は1.39重量%、1MPaでは3.4重量%、温度303K、水素圧力10MPaでの水素吸蔵量は0.56重量%、35MPaでは0.94重量%であった。
また、実施例3の多孔性金属錯体について、温度195K、二酸化炭素圧力0.1MPaにおける二酸化炭素吸着量を測定したところ、11.60重量%であった。二酸化炭素吸着量は、日本ベル(株)製BELSORP−maxを用い、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分をドライアイス−アセトン冷媒に浸した状態で測定を行った。得られた吸着等温線を図7に示す。
[比較例1]
(多孔性金属錯体の合成)
一般式(2)で表され且つmが1である芳香族カルボン酸(ビフェニルジカルボン酸、東京化成工業製)0.55gに代えて、テレフタル酸(東京化成工業製、式(2)中のmが0である芳香族カルボン酸に相当)0.38gを用いたこと以外は実施例2と同様にして、多孔性金属錯体を合成した。
このようにして得られた比較例1の多孔性金属錯体について、実施例1と同様にして、温度77Kにおける窒素吸着量及び細孔容積の測定、並びに温度303Kにおける水素吸蔵量の測定を行った。吸着等温線を図19に、303Kにおける平衡圧力と水素吸蔵量との関係を図20に、それぞれ示す。比較例1の多孔性金属錯体1グラム当たりの細孔容積は0.50cmであった。また、比較例1の多孔性金属錯体の場合、温度303K、水素圧力10MPaでの水素吸蔵量は0.13重量%であった。
[実施例4]
(一般式(1)で表され且つnが3である芳香族カルボン酸の合成)
4−アセチル−4’−ブロモビフェニル(東京化成工業製)100.8g、トリフルオロメタンスルホン酸(キシダ化学製)22.0mL及びトルエン800mLの混合物を、窒素雰囲気下で22時間加熱還流させた。次に反応混合物をろ過し、メタノールで洗い、クロロホルムで洗って乾燥することで、1,3,5−トリス(4−ブロモビフェニル−4−イル)ベンゼンを47.8g得た。
次に、得られた1,3,5−トリス(4−ブロモビフェニル−4−イル)ベンゼン15.9gを4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(東京化成工業製)11.6g、フッ化セシウム(シグマアルドリッチ社製)16.7g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(和光純薬工業製)3.4g及び1,2−ジメトキシエタン800mLの混合物を、窒素雰囲気下で23時間加熱還流させた。還流後、ロータリーエバポレーターで反応混合物を濃縮し、水500mLを加え、クロロホルム900mLで抽出した。クロロホルム溶液に硫酸マグネシウム(キシダ化学製)を加えて乾燥し、ろ過した。ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通した後、溶液を濃縮し、1,4−ジオキサンで洗浄を行ない、乾燥することで、1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ターフェニル)ベンゼン39.9gを得た。
次に、得られた1,3,5−トリス(p−(4−メトキシカルボニル)ターフェニル)ベンゼン9.3gを、水酸化ナトリウム(和光純薬工業製)4.1g及び水/エチレングリコール(v:v=1:1)1000mLと混合し、その混合液を18時間加熱還流させた。還流後、濃塩酸を加えて酸性とし、遠心分離を行って上澄みを取り除いた。次にアセトンで洗浄しながらろ過をし、熱アセトンで洗浄し、溶液の茶色がなくなるまで熱THFで洗浄し、溶液の黄色がなくなるまで熱クロロホルムで洗浄した。析出物を乾燥させることで、一般式(1)で表され且つnが3である芳香族カルボン酸7.2gを得た。
(多孔性金属錯体の合成)
このようにして得られた芳香族カルボン酸2.1gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを180℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体3.9gを得た。
このようにして得られた実施例4の多孔性金属錯体について、結晶溶媒の除去方法を除き、実施例1と同様にして、X線回折及び熱重量分析の測定を行った。結晶溶媒は、温度32度、圧力10MPa下において、90分間超臨界COで洗浄することにより除去した。XRDチャートを図21に、TGチャートを図22に、それぞれ示す。
[実施例5、6]
一般式(1)で表され且つnが1である芳香族カルボン酸に代えて、一般式(1)で表され且つnが4又は5である芳香族カルボン酸を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多孔性金属錯体を合成した。
[実施例7]
(多孔性金属錯体の合成)
一般式(2)で表され且つmが2である芳香族カルボン酸(1,4−ジ(4−カルボキシフェニル)ベンゼン、Aroz Technologies製)0.73gを、硝酸アルミニウム9水和物0.86g及びN,N−ジエチルホルムアミド50mLと共にポリテトラフルオロエチレン製のるつぼ(三愛科学(株)製)に入れ、るつぼをステンレスジャケットで密封した。ステンレスジャケットを150℃に温度調整したオイルバスに24時間浸した後、室温まで冷却させ、反応液中に生じた白色沈殿を濾取することにより、多孔性金属錯体2.1gを得た。
このようにして得られた実施例7の多孔性金属錯体について、実施例1と同様にして、X線回折及び熱重量分析の測定を行った。XRDチャートを図23に、TGチャートを図24にそれぞれ示す。
[実施例8〜10]
一般式(2)で表され且つmが1である芳香族カルボン酸に代えて、一般式(2)で表され且つmが3、4又は5である芳香族カルボン酸を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、多孔性金属錯体を合成した。
[シミュレーションによる細孔容積の算出]
実施例1〜10および比較例1の多孔性金属錯体について、シミュレーションによる細孔容積の算出を行った。具体的には、計算ソフトPLATONに単結晶X線構造解析により取得したCifファイルを入力し、細孔容積を計算した。一般式(1)中のn=1の多孔性金属錯体の場合は、同じ構造である[Tb(C2715)]のCifファイル中のTbをAlに置き代えて計算を行った。一般式(2)中のm=0の多孔性金属錯体の場合は、公開されているCifファイルを用いて計算を行った。次にn、mを大きくした場合について、それぞれn=1、m=0の場合と多孔性金属錯体の構造が同じであると仮定し、細孔径の増加分と分子量の増加分を考慮し、n=1、m=0の場合に対して細孔容積がどの程度増加するか計算した。このように求めた細孔容積の相対比をn=1、m=0の場合の計算値に乗じ、n=2〜5、m=1〜5の場合の細孔容積を算出した。得られた結果を表1、2に示す。表1、2には具体的には、日本ベル(株)製BELSORP−maxを用いて、多孔性金属錯体の入ったサンプル管部分を液体窒素に浸した状態で、温度77Kで測定した実測値を併せて示す。
表1、2に示したように、多孔性金属錯体の細孔容積の実測値と計算値は良好な相関を示した。また、一般式(1)中のnおよび一般式(2)中のmの増加に伴って多孔性金属錯体の細孔容積が増大することが示唆された。

Claims (4)

  1. アルミニウムイオンと下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有することを特徴とする多孔性金属錯体。

    [式(1)中、nは1〜5の整数を示す。]

    [式(2)中、mは1〜5の整数を示す。]
  2. 1グラム当たりの細孔容積が0.1cm以上であり、温度303K、水素圧力10MPaの雰囲気下での水素吸蔵量が0.1重量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の多孔性金属錯体。
  3. アルミニウムイオンと、下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸と、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド及び水から選ばれる1種又は2種以上の溶媒と、を含有する反応液を調製する工程と、
    前記反応液を100℃以上に加熱し、アルミニウムイオンと下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を得る工程と、
    を備えることを特徴とする多孔性金属錯体の製造方法。

    [式(1)中、nは1〜5の整数を示す。]

    [式(2)中、mは1〜5の整数を示す。]
  4. アルミニウムイオンと、下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族カルボン酸との配位結合によって構成される金属錯体を含み、該金属錯体の複数が集積して形成された細孔構造を有する多孔性金属錯体を用いて、ガスを貯蔵することを特徴とするガス貯蔵方法。

    [式(1)中、nは1〜5の整数を示す。]

    [式(2)中、mは1〜5の整数を示す。]
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