JP5399190B2 - 非水電解質二次電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水電解質二次電池用セパレータの製造方法係り、特にリチウムイオン二次電池用のセパレータ製造方法関するものである。
近年、地球温暖化が問題視される中で、高エネルギー密度を持つ二次電池を開発することにより、エネルギー効率や環境適合性を向上させて環境対策に貢献しようとする計画が実施されている。特に、電気自動車、ハイブリッド自動車、電力貯蔵において、要求性能を満たす電池として非水電解液系のリチウムニ次電池が期待されている。
リチウム二次電池において、極板群を厚さ数十μmの電極及び極性の小さな材料で構成されたセパレータを高密度に巻回またはスタックして構成した場合には、注液工程では電解液の浸透が悪く、これを解決するために、真空注液や長時間のエージングが必要となっていた。
また、電解液の浸透に不均一が生じると、イオンパス(ion-paths)が局在化し、負極集電体の溶解を防止するための早期の初充電時や電池の運用中に電極間で電流集中が起こり、部分的に金属リチウムの析出電位に到達してデンドライト成長及び短絡のおそれがあった。
また、リチウム二次電池の正極活物質としては、コバルトやニッケルなどの希少金属の酸化物が主に使用されているが、近年は、コストダウンや環境負荷の低減のために、資源量が多く、かつ、安価で供給可能なリチウムマンガン複合酸化物やリン酸鉄リチウムが有望視されている。
特開2002−25527号公報
しかし、リン酸鉄リチウムを始めとするオリビン型リン酸Mリチウム(Mは遷移金属)を用いた電池は、遷移金属Mが溶出しやすいため、溶出した遷移金属イオンが負極へ泳動することにより、高温時の充放電サイクルに伴う容量低下が大きくなると言う問題があり、非水電解質二次電池の用途を拡げるためには、改善が必要であった。
ところで、リン酸Mリチウムは、熱安定性が高くて酸素放出がないために大型電池用活物質として注目されているが、電池中では、電解液中の酸性成分、例えば、LiPFが不純物の水と加水分解反応によりフッ酸を生成し、これに遷移金属Mが溶出することが知られている。
溶出した遷移金属Mは、イオンとなり、負極へ電気泳動により移動して負極表面の固体電解質界面層(SEI)の皮膜を破壊することとなり、充放電反応が阻害される。充放電反応の阻害は、特に高温で電池を保管や作動した場合に顕著になる。
ところで、特許文献1においては、正極活物質として同じように、金属イオンが溶出しやすいマンガン含有複合酸化物を正極活物質として用いた非水電解質二次電池でセパレータ表面をカルボン酸基やスルホン基などの陽イオン交換器で修飾することにより、電解液中に溶出したマンガンイオンを陽イオン交換基と反応させ、セパレータ表面にマンガンイオンをトラップさせることで、電池のサイクル寿命性能を改善することが提案されている。
しかし、この方法では、カルボン酸基はグラフト重合、スルホン基は発煙硫酸によるスルホン化が必要であり、工程が煩雑であるととともに、反応熱によりセパレータが変形しやすく、基材であるポリオレフィン系樹脂多孔膜の孔が塞がってしまう等の問題が生じる。
さらに修飾されるのは、セパレータを構成する樹脂の表面だけであり、マンガンイオンを十分にトラップすることはできないという問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、電解液のセパレータ中への浸透性を改善するととともに、遷移金属イオンを容易に捕捉(トラップ)することが可能な水電解質二次電池用セパレータの製造方法提供することにある。
本発明の第態様は、フィルム状または不織布状のセパレータ基材を形成する工程と、非水電解液中に含まれる遷移金属と反応して難溶性塩を形成する極性官能基を有する化合物であるカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩水溶液をセパレータ基材に塗布し、当該セパレータ基材の表面に前記極性官能基を有する化合物の層を形成する工程と、前記極性官能基層の形成に先立って、前記遷移金属と反応して難溶性塩を形成する別の極性官能基を有する化合物であるアルキルベンゼンスルホン酸系界面活性剤の水溶液を前記セパレータ基材に塗布して該セパレータ基材に親水層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする非水電解質二次電池用セパレータの製造方法である。
上記構成によれば、製造された非水電解質二次電池用セパレータは、非水電解液中に遷移金属Mイオンが溶出したとしても、難溶性の化合物を形成することにより、遷移金属Mイオンを捕捉するとともに、非水電解液の浸透性を向上する。また、上記構成によれば、極性官能基を持つ層を容易に形成することができる。
本発明によれば、電解液のセパレータ中への浸透性を改善するととともに、遷移金属イオンを容易に捕捉(トラップ)できる。これにより、サイクル寿命性能が向上した非水電解質二次電池を提供することが可能となる。
実施形態のラミネート型非水電解質二次電池の概要構成を示す断面図である。 充放電サイクル試験の結果の説明図である。
次に本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、実施形態のラミネート型非水電解質二次電池の概要構成を示す断面図である。
実施形態の非水電解質二次電池10は、遷移金属MとしてFeを含むリン酸鉄リチウム(リン酸Mリチウム)を正極活物質とした正極11及び黒鉛を負極活物質とした負極12を常法により調整し、セパレータ(非水電解質二次電池用セパレータ)13を各正極11にエンベロップして、セパレータ13を介して正極と負極12とを交互に積み重ねるスタック構造として極板群14を構成し、容器としてのラミネートフィルム15を用いて極板群14を非水電解液16とともに、封入している。
ここで、遷移金属Mとしては、例えば、上述したFeの他、Ni、Co、Mnあるいはこれらの遷移金属の一部が他の元素Z(例えば、Fe、Ni、Co、Mn、Al、Ti等)で置換されたM(1−x)(0≦x<1)を用いることができる。
非水電解液16としては、非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)を所定の体積比で混合した混合溶媒にリチウム塩としてLiPFを所定濃度で溶解させたものを用いており、ラミネートフィルム内に真空注液により注液される。
この場合において、セパレータ13は、フィルム状または不織布状のセパレータ基材に、非水電解液に含まれる遷移金属Mと、難溶性塩または難溶性キレート化合物を形成する極性官能基を有する化合物を、溶液にして塗布し、極性官能基を有する化合物の層を形成する処理を施している。また、遷移金属Mと、難溶性塩または難溶性キレート化合物を形成する極性官能基を有する化合物を塗布するに先立って、セパレータ基材の表面を親水化する処理を行い、セパレータ基材に親水層を形成するようにしてもよい。これにより、より一層、極性官能基を有する化合物の層を容易に形成することが可能である。
なお、セパレータ基材に親水層を形成する手段としては、塗布やグラフト重合処理などが挙げられる。ここで、親水層は、遷移金属Mと難溶性塩又は難溶性キレート化合物を形成する極性官能基を有する化合物を用いて形成することが可能である。
この塗布処理により、同極性を有する非水電解質溶液がセパレータ基材に浸透しやすくなるとともに、非水電解質溶液中に溶出した遷移金属Mイオンを捕捉(トラップ)して、高温時における充放電特性を維持することが可能となる。
ここで、非水電解液に含まれる遷移金属Mと、難溶性塩を形成する極性官能基としては、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、スルホン基などが挙げられる。
また、非水電解質溶液に含まれる遷移金属Mと難溶性塩(難溶性化合物)を形成する化合物としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、アスパラギン酸、リグニンスルホン酸等の水溶性高分子や、そのアルカリ金属塩、あるいは、脂肪酸系、アルキルベンゼン系、高級アルコール系、アルファオレフィン系などのアニオン系界面活性剤を使用することができる。
また、非水電解質溶液に含まれる遷移金属Mと、難溶性キレート化合物を形成する極性官能基としては、エーテル基、カルボニル基、アミド基などの共有電子対を有する官能基が挙げられる。
また、非水電解質溶液に含まれる遷移金属Mと、難溶性のキレート化合物(難溶性化合物)を形成する化合物としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子を使用することができる。
以上の説明のように、本実施形態によれば、非水電解質溶液がセパレータ基材に浸透しやすくなるとともに、非水電解質溶液中に溶出した遷移金属Mイオンを捕捉(トラップ)して、高温時における充放電特性を維持することができる。
次に本発明のより具体的な実施例について説明する。
[1]第1実施例
フィルム状のセパレータ基材として、微多孔膜であるポリプロピレン製のセルガード2400(厚さ25μm、ガーレー(Gurley):618sec/100ml、気孔率37%)を用いた。
次にカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(CMC−Na)として、ダイセル化学工業製のCMCダイセル#2200の2wt%水溶液(CMC−Na水溶液)を調整した。
そして、CMC−Na水溶液をフィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.25mg/cmであった。CMC−Na水溶液の塗布時には、多少の撥水が見られたが、ほぼ均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSAとした。
[2]第2実施例
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用いた。
次にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤の2wt%水溶液を調整し、フィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.22mg/cmであった。アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤水溶液の塗布時には、濡れ性がよく、均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSBとした。
[3]第3実施例
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用いた。
次にCMC−Na水溶液の1wt%水溶液及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤の1wt%水溶液をそれぞれ調整し、同体積で混合後、フィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.22mg/cmであった。上述した混合溶液の塗布は、濡れ性がよく、均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSCとした。
[4]第4実施例
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用いた。
次にCMC−Na水溶液の1wt%水溶液及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤の1wt%水溶液をそれぞれ調整した。
続いて、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム系界面活性剤の1wt%水溶液をフィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥し、親水層を形成した後、CMC−Na水溶液の1wt%水溶液をフィルムアプリケーターで塗布し、再び空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.24mg/cmであった。塗布時には、濡れ性がよく、均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSDとした。
[5]第5実施例
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用いた。
次にポリビニルアルコール(PVA)の2wt%水溶液を調整し、フィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.24mg/cmであった。ポリビニルアルコール水溶液の塗布時には、多少の撥水が見られたが、ほぼ均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSEとした。
[6]第6実施例
不織布状のセパレータ基材として、微多孔膜であるポリプロピレン製の不織布(厚さ25μm、ガーレー(Gurley):10sec/100ml、気孔率55%)を用いた。
次にカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(CMC−Na)として、ダイセル化学工業製のCMCダイセル#2200の2wt%水溶液(CMC−Na水溶液)を調整した。
そして、CMC−Na水溶液をフィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.33mg/cmであった。CMC−Na水溶液は、均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSFとした。
[7]第7実施例
本第7実施例は、正極活物質から溶出したMnを負極板表面へ付着、析出させることなくセパレータの表面にトラップするものであり、親水層を形成することで確実にセパレータにMnをセパレータの表面にトラップさせ得るか否かを確認試験するための実施例である。
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用いた。
このセパレータ基材にアクリル酸グラフト重合処理を施すために、アクリル酸(ビニルモノマー)及び重合開始剤の水溶液にセパレータ基材を浸漬し、窒素雰囲気中で紫外線を照射した。紫外線照射時間により導入するカルボキシル基量を調整した。
導入量は、1.5meq/gのイオン交換能に相当した。
上述したアクリル酸グラフト重合処理を施したセパレータ基材に0.1N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理後に水洗乾燥して親水層を形成した。
次にCMC−Na水溶液の2wt%水溶液を調整し、フィルムアプリケーターで塗布し、空気中100℃で30分乾燥した。塗布量は、0.29mg/cmであった。CMC−Na水溶液の塗布時には、濡れ性がよく、均一に塗布が可能であった。
そして、得られたセパレータをセパレータSGとした。
[8]第1比較施例
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用い、これをセパレータSHとした。なお、セパレータSHには、極性官能基を有する化合物の層を形成する処理を行っていない。
[9]第2比較例
不織布状のセパレータ基材として、第6実施例と同一の不織布を用い、これをセパレータSIとした。なお、セパレータSIには、極性官能基を有する化合物の層を形成する処理を行っていない。
[10]第3比較例
フィルム状のセパレータ基材として、第1実施例と同一のセルガード2400を用いた。
このセパレータ基材にアクリル酸グラフト重合処理を施すために、アクリル酸(ビニルモノマー)及び重合開始剤の水溶液にセパレータ基材を浸漬し、窒素雰囲気中で紫外線を照射した。紫外線照射時間により導入するカルボキシル基量を調整した。
導入量は、1.5meq/gのイオン交換能に相当した。
上述したアクリル酸グラフト重合処理を施したセパレータ基材を、0.1N水酸化ナトリウム水溶液アルカリ処理した後、水洗乾燥し、これをセパレータSJとした。
次に電気化学特性評価用のセルを作成した。
表1に電気化学特性評価用のセルの構成を示す。
Figure 0005399190
正極及び負極は、定法により調整し、リン酸鉄リチウムを正極活物質とした複数の正極と、黒鉛を負極活物質とした複数の負極と、を備えた非水電解質電池BA〜BJを構成した。
電池BA〜BJは正極8枚、負極9枚を用い、各セパレータSA〜SJを正極にエンベロップしてスタック構造とし、ラミネートフィルムを用いて封入した。
電解液としては、非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)を1:1の体積比で混合した混合溶媒にリチウム塩としてLiPF6を1mol/lの濃度で溶解させた電解液を用いて、真空注液を実施した。
真空注液後、室温で2時間放置して、浸透状態の均一化を図った後、電池BA〜BJから1セルずつを解体し、8枚の正極のうち、セルのほぼ中央に配置されていた4枚目の正極を取り出して、電解液の浸透状態を確認した。4枚目の正極を用いたのは、中央部の方が電解液が浸透しづらいからである。
浸透性の確認は、エンベロップされた状態のセパレータSA〜SJに電解液がしみこんだ正極を写真撮影し、各セパレータにおいて電解液がしみこんでいる面積の最もしみこみ面積が多かったセパレータにおいて電解液がしみこんでいる面積を100[%]とした場合の面積比を画像処理によって求めた。
浸透性の確認結果を表2に示す。
Figure 0005399190
表2に示すように、本発明の第1実施例〜第7実施例に係る電池BA〜BGはいずれも高い電解液浸透性を示した。
これは、セパレータの極性を大きくしたことにより、電解液との親和性が向上したことに起因していると考えられた。
特に界面活性剤処理を行った第2実施例の電池BB、不織布状のセパレータ基材を用いた第6実施例の電池BF、前もって親水性を付与(親水層を形成)した第4実施例の電池BD、第7実施例の電池BGは、大きな電解液浸透性を示した。また、第1実施例の電池BA、第3実施例の電池BC、第5実施例の電池BEの電解液浸透性が多少低いのは、処理したCMC−NaやPVAの界面活性が小さかったことによるものと考えられた。
これに対して、第1比較例〜第3比較例の浸透性が低い理由は、セパレータの極性が充分でなかったことによると推察される。しみ込んだ部分は、初充電の際にイオンパスを形成することとなるので、しみ込んだ面積が小さいセパレータにおいては、デンドライト成長が促進され、短絡リスクが大きくなると考えられる。
次に各電池の充放電サイクル試験を行った結果について説明する。
本充放電サイクル試験は、温度50℃で行っており、充電は、電流1CAで電圧3.6Vまで低電流で行い、その後、定電圧で電流が0.05Cに垂下するまでとした。
また、放電は1CAで2.0Vまでとした。
図2は、充放電サイクル試験の結果の説明図である。
図2に示すように、充放電サイクル試験に寄れば、第1実施例〜第7実施例の電池BA〜BGにおいて高い容量維持率を示した。これらは、1000サイクルという長期サイクルにおいても十分に効果を持続させることができているため、工業的な価値は大である。
これに対して、第1比較例の電池BH、第2比較例の電池BIは、極性感応器の層を形成していないため、サイクル数200回までの早期に容量低下が起こっていた。
これは、高温サイクルによるリン酸鉄リチウム正極からの鉄溶出が起こり、負極へのイオン泳動が留められなかったことに起因していると考えられた。
また、グラフト重合処理のみの第3比較例の電池BJは、サイクル数200回程度の早期には、溶出した鉄イオンを捕捉(トラップ)することができたが、鉄イオンを捕捉するカルボキシル基の量が不十分であるために、長期サイクルでは、その効果が得られなかったものと推察された。
以上の説明のように、本発明の各実施例によれば、非水電解質溶液がセパレータ基材に浸透しやすくなるとともに、非水電解質溶液中に溶出した遷移金属Mイオンを捕捉(トラップ)して、高温時における充放電特性を維持することができる。
10 非水電解質二次電池
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 極板群
15 ラミネートフィルム
16 非水電解液

Claims (2)

  1. 非水電解液中に含まれる遷移金属と反応して難溶性塩を形成する極性官能基を有する化合物であるカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩水溶液をセパレータ基材に塗布し、当該セパレータ基材の表面に前記極性官能基を有する化合物の層を形成する工程と、前記極性官能基層の形成に先立って、前記遷移金属と反応して難溶性塩を形成する別の極性官能基を有する化合物であるアルキルベンゼンスルホン酸系界面活性剤の水溶液を前記セパレータ基材に塗布して該セパレータ基材に親水層を形成する工程とを備えたことを特徴とする非水電解質二次電池用セパレータの製造方法。
  2. 請求項記載の非水電解質二次電池用セパレータの製造方法において、
    前記セパレータ基材はフィルム状または不織布状であることを特徴とする非水電解質二次電池用セパレータの製造方法。
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