JP5398604B2 - 真空断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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この発明は、真空断熱材およびその製造方法に関するものである。
従来、例えば給湯機の断熱貯湯タンクなどに使用する真空断熱材の高性能化を図るために、芯材を構成するガラス繊維を、伝熱方向に対して垂直方向に配向させ且つ伝熱方向に隣接する繊維同士が同一方向を向かないように積層して加熱加圧成形した真空断熱材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−161972号公報
しかしながら従来の提案においては、真空断熱材を平板パネルとして使用する場合は高性能が得られるものの、例えば給湯機の貯湯タンクの円筒形断熱材などに用いるために、円筒形状に曲げて使用する場合、曲げ難いという問題があった。また、曲げた時にガラス繊維芯材が折れ、これが真空包装材を突き破ってしまうなど問題があった。さらに、曲げたときに折れた繊維軸方向が伝熱方向と平行に近づくために、ガラス繊維からの熱移動が大きくなり断熱性能を低下させるなどの問題があった。
従ってこの発明の目的は、板状の真空断熱材を曲げ加工し易くし、さらに曲げたときの信頼性を向上させるとともに高い断熱性能を有する円筒形状の真空断熱材を提供することである。
この発明の真空断熱材は、面内で互いに直交する方向において曲がりやすさの差がある複数の繊維シートを、曲がりやすさの大きい方向を揃えて積層して構成した板状の芯材と、上記芯材を真空密封する包装材とを備え、上記繊維シートの曲がりやすさの大きい方向が円筒面の周方向となるように湾曲していることを特徴とするものである。
またこの発明の真空断熱材の製造方法は、面内で互いに直交する方向において曲がりやすさの差がある複数の繊維シートを製造する工程と、上記繊維シートの曲がりやすさの大きい方向を揃えて積層して板状の芯材を製造する工程と、上記芯材を包装材内で真空密封する工程と、上記包装材内に真空密封された上記芯材を上記繊維シートの曲がりやすさの大きい方向が円筒面の周方向となるように湾曲させる工程とを備えたことを特徴とするものである。
この発明によれば、繊維の折れも少なく高性能かつ高信頼性の円筒形状の真空断熱材が得られる。
この発明の実施の形態1による真空断熱材を示す断面模式図である。 図1の真空断熱材を円筒形状に成形した概略斜視図である。 図1の真空断熱材の繊維シートの一部の拡大模式図である。 この発明の実施の形態2による繊維シートの一部の拡大模式図である。 この発明の実施の形態3による樹脂繊維シートの表面を表す模式図である。 この発明の実施の形態4による円筒形状の真空断熱材を示す概略斜視図である。 図6の真空断熱材の断面模式図である。
以下、この発明をより詳細に説明するため、この発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。また図における各部の形状および寸法は発明の理解を助けるために誇張あるいは変型して記載してあることがある。
実施の形態1.
図1において、この発明の真空断熱材1は、繊維シート2を積層して構成された芯材3と、芯材3を覆って真空密封する包装材4とを有している。図2には真空断熱材1が円筒形状に曲げ成形された状態を斜視図で示してあり、図3には繊維シート2の一部を拡大模式図で示してある。
繊維シート2は概ね直径1μm程度、長さ1mm程度のガラス繊維5を抄造したものであって、概ね0.2mmから2mm程度の厚みで充填率が約10%である。繊維シート2の面内において図3の矢印Aで示す或る方向の引張強度が、この方向と直交する矢印Bで示す方向の引張強度よりも例えば1.5倍程度大きくされていて、繊維シート2の面内で互いに直交する方向において引張強度に差が与えられている。このような引張強度の差を持つ繊維シート2は例えば繊維シート2の抄造速度の調整によって製作することができる。芯材3は、複数の繊維シート2を、引張強度の大きい方向で揃えて積層したものであり、芯材3の面内で互いに直交する方向において引張強度に差がある板状の部材として構成されている。このような芯材3は、包装材4で真空密封され、芯材3の引張強度の小さい方向が円筒面の周方向となるように湾曲させられて図2に示すような真空断熱材1の円筒形状パネルとされている。
真空断熱材1の製造にあたっては、まず、例えば水または硫酸に直径1μm程度、長さ1mm程度のガラス繊維5を分散させ、自動送り式抄紙機で抄紙して引き出してシート状に形成した後、乾燥工程を経てロール状に巻き取られた繊維シート2のシートロールを作製する。一般にこうして抄紙機で作製された繊維シート2には、引き出し方向(縦方向)に延びた漉き目が生じ、漉き目の方向によって曲がりやすさ(引張強度)に差が生じる。図3に示す繊維シート2では、矢印Aで示す方向にガラス繊維5が並ぶ傾向があってその方向に漉き目が生じていて、その方向の引張強度は、それと直交する矢印Bの方向の引張強度よりも大きくなっている。このため、繊維シート2を曲げる際には、矢印Aの方向に曲げる(即ち矢印Aの方向が周方向となるように曲げる)よりも、矢印Bの方向に曲げる(即ち矢印Bの方向が周方向となるように曲げる)方が曲がりやすくなる。繊維シート2の矢印Bの方向の曲げやすさ(引張強度)は、所望のシート厚みにすべくガラス繊維と水または硫酸の濃度を変えながら、抄紙機の運転速度(矢印Aの方向の引き出し速度)を調整することによって変化させることができる。一般的には抄造速度を遅くすることでシート移動方向とそれに直交する方向の曲げやすさ(引張強度)に差がつくことになる。この抄紙速度の調整によって、曲げた時にガラス繊維芯材が折れることが少なく、従って折れた繊維が真空包装材を突き破ってしまったり、伝熱方向と平行な方向に配置されて断熱効率が低下したりする恐れがないようにすることができる。この調整は、繊維シート2の面内において矢印Aで示す方向の引張強度が、矢印Bで示す方向の引張強度よりも例えば1.5倍程度大きくなるように行われる。
次に、このシートロールからシートを引き出して裁断して繊維シート2を作製し、複数の繊維シート2を引張強度の大きい方向で揃えて重ねて芯材3を作製する。
この芯材3を、1部の開口部を除いて予め封止した袋状の包装材4に挿入し、包装材4で覆われた芯材3を真空チャンバ内に配置し、例えば0.1〜3Pa程度の真空圧になった状態で包装材4を密封して平板状の真空断熱材1を作製する。完成した真空断熱材1の内部空間は真空状態に保持され、包装材4および芯材3は外部との圧力差による圧縮力を受けている。必要に応じて包装材4で覆われた空間には、適当なガス吸着剤を挿入することもできる。包装材4は、例えばアルミラミネートシートで構成されており、その代表的なフィルム層は、外側よりナイロン15μm+ポリエチレンテレフタレート12μm+アルミシート6μm+ポリエチレン50μmからなる。但し、これに限定されるものではない。
なお、繊維シート2に含有される水分については、抄紙時の乾燥工程とは別に、裁断前後などに繊維シート2を加熱しながら減圧するような工程を設けてこの水分を除去してもよい。また、包装材4で覆われた芯材3が真空チャンバ内で減圧された状態において、真空チャンバ内を加熱するような機構を設けて、繊維シート2自体に熱収縮や熱分解などの熱負荷がからない温度で、かつ真空放電などを誘発しない圧力にするなど、適切な条件を設定して繊維シート2の水分を除去してもよい。
次に、図2に示すように、平板状の真空断熱材1を2軸あるいは3軸のロールベンダやプレス成形などによって、繊維シート2の曲げやすい方向(引張強度の弱い方向)が円周方向になるように、即ち矢印Bの方向に所望の曲率の円筒形状になるように湾曲させると真空断熱材1が製造できる。
このように、この真空断熱材1は、面内で互いに直交する方向(矢印AおよびB)において曲がりやすさの差がある複数の繊維シート2を、曲がりやすさの大きい方向(矢印B)を揃えて積層して芯材3とし、この芯材3を包装材4で真空密封して、繊維シート2の曲がりやすさの大きい方向(矢印B)が円筒面の周方向となるように湾曲成形しているので、芯材3を構成する繊維シート2の平面内で漉き目の縦方向と横方向で繊維分散、つまり、縦横の向きの示す比率が異なるシートになることから、曲げやすく、繊維軸方向と垂直方向を円筒形状円周方向に曲げることでガラス繊維5の折れによる包装材4の破損防止が図れる。また、真空断熱材1の厚さ方向であるガラス繊維5の伝熱方向への立ち上がりを抑制するので高性能化が図れる。
また、真空断熱材1の製造方法は、繊維シート2の面内で互いに直交する方向(矢印AおよびB)において曲がりやすさの差がある複数の繊維シート2を製造する工程と、繊維シート2の曲がりやすさの大きい方向(矢印B)即ち漉き目を揃えて積層して板状の芯材3を製造する工程と、芯材3を包装材4内で真空密封する工程と、包装材4内に真空密封された芯材3を繊維シート2の曲がりやすさの大きい方向(矢印B)が円筒面の周方向となるように湾曲させる工程とを備えたものである。
一般に、真空断熱材の芯材は、空隙が大きいつまり繊維充填率が低い方が好ましい。そのため繊維シートを作製する場合、より均一な繊維分散になる様にすることで高性能化が図れる。そこで、比較値を得るために、平均直径が約φ1μmのガラス繊維を均一分散させた厚み0.5mmの繊維シートを作製してこれを25枚積層して芯材とした比較例としての真空断熱材を製作した。なおこの時の繊維シートの曲がりやすさ(引張強度)は、シートが進む方向である縦方向およびシートが進む方向と垂直な横方向ともほぼ同一になる様に抄造設備を調整して製作した。この平板状の真空断熱材の熱伝導率を測定した結果、0.0019W/mKが得られた。次にこれを3軸ロールベンダにて曲率半径250mmの円筒形状化させて熱伝導率を測定した結果、0.0027W/mKが得られた。この性能低下は、円筒形状化することによって真空断熱材の外周および内周に周長差が生じ、これを吸収するために内周側にシワが発生し、さらにこのシワが芯材3を構成するガラス繊維をシート平面に対して垂直方向に立ち上げたためであると推定される。
次に、同じ素材のガラス繊維5で抄造製法を調整して縦方向の引張強度が横方向の約1.5倍になる繊維シート2を作製した。この時の繊維シート2を構成するガラス繊維5の軸方向は、図3に示す様にシート横方向よりも縦方向に対して平行側に向いている比率が大きいことが観察された。この繊維シート2を引張強度が同じ向きになる様に積層して芯材3とし、包装材4で真空密封して平板状の真空断熱材1を製作して熱伝導率を測定した結果、0.0022W/mKが得られた。さらにこれを引張強度が弱い方向(矢印B)が円周方向になる様に3軸ロールベンダにて曲率半径250mmの円筒形状に曲げ、同様に熱伝導率を測定した結果、0.0025W/mKが得られた。
この比較試験によると、本発明の実施の形態1による真空断熱材1は、平板形状では縦方向と横方向の引張強度がほぼ同一のシートと比べて断熱性能が僅かに低い(熱伝導率が比較例の0.0019W/mKに対して0.0022W/mK)ものの、円筒形状では逆に高い性能を示す(熱伝導率が比較例の0.0027W/mKに対して0.0025W/mK)ものである。したがって、余分なコストをかけずに高性能な円筒形状の真空断熱材1を提供することができる。
実施の形態2.
図4において、この発明を実施するための実施の形態2における真空断熱材1に用いる繊維シート2は、概ね直径φ1μm程度、長さ1mm程度のガラス繊維5と、これらガラス繊維5内に分散配置された直径約φ6μmで長さ6mmの引き出し法によって製造された太径のガラス繊維6とで構成されている。真空断熱材1のその他の構成は実施の形態1と同様である。このように、この真空断熱材は、繊維シートが、引き出し法によって製造されたチョップドガラス繊維を含有しており、チョップドガラス繊維は直径4μm以上20μm以下であるのが望ましく、また含有率が10%以上であるのが望ましい。
この真空断熱材1の繊維シート2の作製にあたっては、例えば水または硫酸に細径のガラス繊維5と太径のガラス繊維6とを分散させ、自動送り式抄紙機で抄紙してシート状に形成することができる。それ以降の工程は実施の形態1で示したものと同様である。
この真空断熱材1を製造するために、抄造製法を調整して縦方向(矢印A)の引張強度が横方向(矢印B)の約2倍になる繊維シート2を作製し、この繊維シート2を引張強度の方向を揃えて積層して芯材3とし、包装材4で覆って平板状の真空断熱材1を製作して熱伝導率を測定した結果、0.0016W/mKが得られた。さらにこれを図2と同様に引張強度が弱い方向(矢印B)が円周方向になる様に3軸ロールベンダにて曲率半径250mmの円筒形状に曲げた。同様に熱伝導率を測定した結果、0.0019W/mKが得られた。また、内側表面のシワの凹凸が抑制されていた。
本発明の実施の形態2の真空断熱材1は、平板形状でも比較例として製作した真空断熱材1よりも高い性能を示す。さらに、円筒形状化しても実施の形態1と性能低下が殆ど変わらなかったため、より高性能な円筒形状の真空断熱材1が提供できる。また、ガラス繊維5および6の立ち上がりを防止できることから、包装材4の破損を抑制できるという効果が得られる。
実施の形態3.
図5に示す真空断熱材1の繊維シート2は、例えばPP(ポリプロピレン)やPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂ペレットを素材とし、これを融点まで加熱しつつギアポンプで送り出す。溶融された樹脂は、複数のノズルから吐出されて冷却することによって紡糸される。さらにスパンボンド方式やメルトブロー方式により、約φ12μm程度の径まで繊維を延伸させる。延伸された繊維はコンベア上に吐出してシート化される。コンベアの後段では、必要に応じてフラットもしくはエンボスロールを用いて繊維を一部熱溶着させてシート強度の向上を図って繊維シート2とし、ロール化する。この樹脂繊維シートでは延伸された繊維速度よりもコンベヤ速度の方が遅くなるため、図5に示したように樹脂繊維は多数のコイル7がずれて重ね合わされて巻かれたものになる。このコイル7の縦方向と横方向の径の比率が変わるようにシートを作製することで縦横の曲がりやすさ(引張強度)の異なるシートを製作することができる。次に、このシートロールからシートを引き出して必要なサイズに裁断した繊維シート2を複数枚重ねた芯材3を作製する。それ以降の工程は、先に説明した実施の形態と同様である。
この真空断熱材1においては、繊維シート2の曲がりやすさ(引張強度)の差が、繊維シート2の溶融紡糸法による樹脂材料の押し出し量とコンベヤの送り速度の調整によって与えられたものである。つまり、繊維シート2の曲げやすさの(引張強度)は、所望のシート目付量にすべく樹脂材料の押し出し量を変えながら、コンベヤの送り速度を調整することによって変化させることができる。繊維の延伸線速度に対してコンベヤ速度を早くすることでコイル7がコンベヤ進行方向に伸びた形状となることからコンベヤ進行方向と直交方向が曲げやすく(引張強度が小さく)できる。繊維の延伸線速度に対してコンベヤ速度を遅くすることでその逆も可能である。このため、真空断熱材1の芯材3の製造コストならびに材料コストを低減して同等の性能を得ることができる。この製造方法についても、円筒形状化による断熱性能低下を抑制することが可能で、低い製造コストで高性能な曲げ形状の真空断熱材1を提供できる。
実施の形態4.
図6および図7に示す真空断熱材1においては、芯材3の湾曲の内周面と包装材4との間に小摩擦係数のフィルム8が挿入されている。図示の例では、真空断熱材1の繊維シート2で形成された芯材3の片面と包装材4との間に複数枚のポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルム8が挿入されていて、小摩擦係数のフィルム8が配置された側が径方向内側になるように湾曲させて円筒形状に成形したものである。その他の構成は実施の形態1と同様である。
この真空断熱材1の製造にあたっては、実施の形態1で説明した工程と同様に作製した芯材3に、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等の小摩擦係数のフィルム8を複数枚重ね合わせて袋状の包装材4に挿入し、その後実施の形態1で説明した工程と同様に平板状の真空断熱材1を作製し、最後の曲げ加工においてフィルム8を挿入した側が径方向内側になる様に曲げ加工した。
実施の形態1で作製した芯材3に厚み75μmのPET製のフィルム8を4枚挿入して包装材4で覆って作製した平板状の真空断熱材1の熱伝導率は、0.0016W/mKであった。さらにこれを矢印Bで示す曲がりやすさが大きい方向(引張強度が弱い方向)が円周方向になる様に3軸ロールベンダにて曲率半径250mmの円筒形状に曲げて製作した真空断熱材1の熱伝導率を測定した結果、0.0017W/mKが得られた。円筒形状化した真空断熱材1の内側面を観察してみると、発生したシワのピッチが大きくまた凹凸差も減少していた。また、繊維シート面に対するガラス繊維5の立ち上がりが抑制されていることも確認された。
このように、この真空断熱材1においては、芯材3の湾曲の内周面と包装材4との間に小摩擦係数のフィルム8を挿入してあるので、真空断熱材1を円筒形状化した時の断熱性能低下を抑制することができ、より高性能化が図れるとともに包装材4の破損が防止できる。また、この真空断熱材1は、平板形状では実施の形態1で示した真空断熱材1と同等の性能を有するものであった。さらに、円筒形状化することによって、より高性能な円筒形状真空断熱材が提供できる。また、ガラス繊維の立ち上がりを防止できることから、包装材4の破損を抑制できるばかりか、フィルム8自体が包装材4の保護シートの役割を果たすことから、より信頼性が向上できるという効果がある。
以上に図示して説明した真空断熱材およびその製造方法は単なる例であって様々な変形が可能であり、またそれぞれの具体例の特徴を全てあるいは選択的に組み合わせて用いることもできる。
この発明は真空断熱材およびその製造方法として利用できるものである。
1 真空断熱材、2 繊維シート、3 芯材、4 包装材、5、6 ガラス繊維、7 コイル、8 フィルム。

Claims (7)

  1. 面内で互いに直交する方向で繊維の向く方向の比率が異なることによって曲がりやすさの差がある複数の繊維シートを、繊維の向く方向の比率が少ない方向である曲がりやすさの大きい方向を揃えて積層して構成した芯材と、上記芯材を真空密封する包装材とを備え、
    上記繊維シートの上記曲がりやすさの大きい方向が円筒面の周方向となるように湾曲していることを特徴とする真空断熱材。
  2. 上記繊維シートの上記曲がりやすさが、上記繊維シートの面内の引張強度であることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 上記繊維シートは、引張強度の大きい方向の引張強度が、引張強度の小さい方向の引張強度の1.5倍であることを特徴とする請求項2に記載の真空断熱材。
  4. 上記繊維シートが、引き出し法によって製造されたチョップドガラス繊維を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  5. 上記チョップドガラス繊維は、直径4μm以上20μm以下の繊維で、含有率を10%以上であることを特徴とする請求項4記載の真空断熱材。
  6. 上記芯材の上記湾曲の内周面と上記包装材との間に小摩擦係数のフィルムを挿入してあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空断熱材。
  7. 面内で互いに直交する方向で繊維の向く方向の比率が異なることによって曲がりやすさの差がある複数の繊維シートを製造する工程と、
    上記繊維シートの曲がりやすさの大きい方向を揃えて積層して板状の芯材を製造する工程と、
    上記芯材を包装材内で真空密封する工程と、
    上記包装材内に真空密封された上記芯材を上記繊維シートの曲がりやすさの大きい方向が円筒面の周方向となるように湾曲させる工程とを備えたことを特徴とする真空断熱材の製造方法。
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