JP5397755B2 - 軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材 - Google Patents

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Description

本発明は、軟磁性膜を形成するためのFe−Co系合金スパッタリングターゲット材に関するものである。
近年、磁気記録技術の進歩は著しく、ドライブの大容量化のために、磁気記録媒体の高記録密度化が進められている。しかしながら、現在広く世の中で使用されている面内磁気記録方式の磁気記録媒体では、高記録密度化を実現しようとすると、記録ビットが微細化し、記録ヘッドで記録できないほどの高保磁力が要求される。そこで、これらの問題を解決し、記録密度を向上させる手段として垂直磁気記録方式が検討されている。
垂直磁気記録方式とは、垂直磁気記録媒体の磁性膜を媒体面に対して磁化容易軸が垂直方向に配向するように形成したものであり、記録再生特性の低下が少ない高記録密度に適した方法である。そして、垂直磁気記録方式においては、記録感度を高めた磁気記録膜層と軟磁性膜層とを有する記録媒体が開発されている。
このような磁気記録媒体の軟磁性膜としては、優れた軟磁気特性が要求されることから、アモルファス軟磁性合金が採用されている。代表的な軟磁性膜用アモルファス合金として、Fe、CoあるいはFe−Co合金に添加元素を含む合金膜、Co−Zr−Nb合金膜、Co−Zr−Ta合金膜などが既に実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−030740号公報 特開2007−172783号公報 特開2007−284741号公報
磁気記録媒体の軟磁性膜としては、高い飽和磁束密度を有することが要求されており、
飽和磁束密度が大きいFeを主成分とするFe−Co合金が好適に利用されている。さらに、Fe−Co合金においても、より高い飽和磁束が要求される場合にはFeリッチのFe−Co合金が利用されている。
そして、磁気記録媒体の軟磁性膜としては、アモルファス膜となることが要求されていることから、上記のFe−Co合金に対してはアモルファス化を促進する元素の添加が必要とされ、一般的にBやZrが採用されている。しかしながら、これらの元素のみでは、磁気記録媒体の軟磁性膜として使用する場合に、耐食性が十分でないことから、耐食性を向上させるために、さらにAlやCr等の元素を添加することを提案するものもある(例えば、特開2007−172783号(特許文献2)、特開2007−284741号(特許文献3)参照)が、軟磁性膜の成分組成が、複雑化しスパッタリングターゲット材を作製する上で、組織制御や成分制御が困難になるという問題がある。
本発明の目的は、上記の問題を解決し、垂直磁気記録媒体等に用いられる軟磁性膜形成用Fe−Co系合金ターゲット材において、アモルファス化と耐食性の向上を容易に実現し、かつ磁気特性に優れたFe−Co系合金組成のスパッタリングターゲット材を提供することである。
本発明者らは、垂直磁気記録媒体等に用いられる軟磁性膜を形成するためのFe−Co系合金スパッタリングターゲット材について、Fe−Co合金への添加元素について種々の検討を行った結果、NbあるいはTaを選択し、その好適な添加範囲を見出すとともに、磁気特性に優れた金属組織を見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、原子比における組成式が(Fe−Co100−X)、30≦X≦80で表されるFe−Co合金に、TaあるいはNbを10〜30原子%含有するスパッタリングターゲット材において、FeとCoを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(FeCo−BCC)]とTaあるいはNbを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(TaNb−BCC)]の強度比[I(TaNb−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0.15以下である軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材である。
また、好ましくは、最大透磁率が250以下である軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材、あるいは、PTFが10%以上である軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材である。
本発明により、安定したマグネトロンスパッタリングが行なえる垂直磁気記録媒体の軟磁性膜を形成するためのFe−Co系合金スパッタリングターゲットを提供でき、垂直磁気記録媒体を製造する上で極めて有効な技術となる。
本発明の最も重要な特徴は、原子比における組成式が(Fe−Co100−X)、30≦X≦80で表されるFe−Co合金への添加元素として、軟磁性膜を形成した際にアモルファス化と耐食性の向上を容易に実現するための最適な元素としてNbあるいはTaを選択し、さらに磁気特性に優れたターゲット材を実現するための金属組織を見出した点にある。
本発明のFe−Co系合金組成のベースとなるFe−Co合金は、原子比における組成式が(Fe−Co100−X)、30≦X≦80で表される成分領域である。それは、飽和磁気モーメントが遷移金属合金中最高となることが知られるFe−Coニ元系合金は、原子比でFe:Co=65:35の組成比付近で飽和磁気モーメントが最大になり、Feの原子比率が30〜80%の範囲であるFe−Co合金において高い飽和磁気モーメントが得られるためである。
なお、飽和磁気モーメントを最大化する必要がある場合には、Feの原子比率Xを50〜80%とすることが好ましく、また、薄膜としての磁歪を下げようとする場合には、Feの原子比率Xを30〜50%とすることが好ましい。
本発明のFe−Co系合金スパッタリングターゲット材は、NbまたはTaを10〜30原子%含有するものである。それは、NbまたはTaの添加により、スパッタリングの際に、Fe−Co系合金がアモルファス化すると同時に、耐食性を向上させる効果を有するためである。なお、上記の効果は、10原子%に満たない場合には、アモルファル化せず、また、30原子%を超える場合には、磁化が低下するため、10〜30原子%に制御することが重要である。
なお、アモルファス化と耐食性の向上を両立するため、添加元素がTaの場合には10〜15原子%、Nbの場合には18〜30原子%の範囲であることがより望ましい。
なお、本発明のFe−Co系合金スパッタリングターゲット材は、NbあるいはTaを上記の範囲で含有する以外の残部はFeおよびCoと不可避的不純物である。不純物含有量はできるだけ少ないことが望ましいが、ガス成分である酸素、窒素は1000ppm以下、不可避的に含まれるNi、Si、Al等のガス成分以外の不純物元素は合計で1000ppm以下であることが望ましい。
また、本発明において、Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材は、FeとCoを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(FeCo−BCC)]とTaあるいはNbを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(TaNb−BCC)]の強度比[I(TaNb−BCC)/I(FeCo−BCC)]を0.15以下に制御する。本発明のターゲット材において、最大透磁率の低減やPTFの向上のためには、ターゲット組成中のTaあるいはNbを、ターゲット組織中で極力FeやCoと合金化させることで、ターゲット材の磁化が低減される。そのため、X線回折強度比[I(TaNb−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0.15以下となる程度にTaあるいはNbの主結晶面である(110)面のX線回折強度を低減し、TaあるいはNbのFeやCoとの合金化を進めることがターゲット材の磁化を低減する上で効果的である。
また、X線回折強度比[I(TaNb−BCC)/I(FeCo−BCC)]は、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.05以下で、より0に近い方が最大透磁率の低減やPTFの向上の観点から望ましい。
本発明においては、Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材の最大透磁率は250以下であることが望ましい。
軟磁性膜の成膜に一般的に用いられるマグネトロンスパッタリング法においては、マグネトロンスパッタリング法が、ターゲット材の背後に磁石を配置し、ターゲット材の表面に磁束を漏洩させて、その漏洩磁束領域にプラズマが収束されることにより高速成膜を可能とする方法であり、ターゲット材の表面に磁束を漏洩させることに特徴があるため、ターゲット材自身の透磁率が高い場合にはターゲット材のスパッタ表面にプラズマを収束させるのに必要な漏洩磁束を得ることが難しくなる。そこで、ターゲット材自身の透磁率を極力低減することが望まれているためである。
本発明のFe−Co系合金スパッタリングターゲット材の最大透磁率は、可能な限り低いことが好ましく、マグネトロンスパッタリング法で安定してスパッタリング放電するためには、250以下が好ましく、より好ましくは、150以下である。
また、本発明においては、Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材のPTFは10%以上であることが望ましい。
PTFとは、ターゲット材の漏洩磁束(Pass−Through−Flux)である。このPTFの測定は、ターゲット材の裏面に永久磁石を配置し、ターゲット材表面に漏洩する磁束を測定する方法で、マグネトロンスパッタ装置に近い状態の漏洩磁束を定量的に測定できる方法である。実際の測定はASTM F1761−00(Standard Test Method for Pass Through Flux of Circular Magnetic Sputtering Targets)に基づいて行い、PTFは次式より求められる。
(PTF)=100×(ターゲット材を置いた状態での磁束の強さ)÷(ターゲット材を置かない状態での磁束の強さ)(%)
なお、PTFは、スパッタリングターゲットの厚さとの相関があり、マグネトロンスパッタリングにおいては、スパッタリングの際の放電を安定させるために、一定以上の値が必要とされる。本発明者の検討によれば、PTFが10%以上とすることによりマグネトロンスパッタリングにおいて安定した放電を得ることが可能となることを確認した。
本発明のFe−Co系合金スパッタリングターゲット材は、例えば、所望の組成範囲となるように合金成分を調整した上で、溶解鋳造してFe−Co系合金素材を得るか、あるいは、Fe粉、Co粉、Ta粉あるいはNb粉を所望の組成となるように秤量し、混合した後に焼結してFe−Co系合金焼結体を得た後に、機械加工をして得ることが可能である。また、ターゲット材と同じ組成の合金粉末を焼結してFe−Co系合金焼結体を得るかあるいは複数の合金粉末を含む粉末を所望の組成となるように秤量し混合した後に焼結してFe−Co系合金焼結体を得た後に、機械加工をして得ることも可能である。
なお、上述した低い最大透磁率や高いPTFを得るためには、例えば、所望の組成に秤量−混合したFe粉、Co粉、Ta粉あるいはNb粉を焼結する際には、圧力100MPa以上、温度1200℃以上で加圧焼結することが望ましい。それは、加圧焼結時の加熱温度を高くすることで、混合粉末の相互拡散が進行することで、TaやNbのFeやCoに対する拡散が進行し、Fe−Co合金系ターゲットとしての磁化が低下するからである。
また、上述した低い最大透磁率や高いPTFを得るためには、TaやNbをFeやCoに拡散させることが望ましいため、粉末を加圧焼結してターゲット材を作製する場合には、少なくともTaあるいはNbを含有するFeおよび/またはCoの合金粉末を使用することが望ましい。なお、合金粉末は、所望の組成の合金溶湯をガスアトマイズ法等で作製することが可能である。
なお、加圧焼結には安定したスパッタリングが十分可能な焼結体密度が得られる加熱温度と加圧圧力を付与すればよく、例えば、熱間静水圧プレス、ホットプレス、熱間押出焼結等の焼結法を用いることが可能である。また、溶解鋳造法を用いることでもTaやNbとFeやCoとの合金化は容易に達成される。
以下の実施例で本発明を更に詳しく説明する。
まず、それぞれ純度99.9%以上のFe原料粉末(150μmアンダー)、Co原料粉末(250μmアンダー)、Ta原料粉末(45μmアンダー)を準備し、表1に示す各ターゲット材の組成となるように、上記の原料粉末を秤量、混合して混合粉末を作製した。得られた各混合粉末を、軟鋼カプセルに充填し脱気封止した後、表1に示す各温度で、圧力100MPa、保持時間2時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結し、焼結体を作製した。得られた焼結体を直径180mm×厚さ5mmに機械加工してFe−Co系合金スパッタリングターゲット材を作製した(試料No.1〜3)。
また、表1に示すターゲット組成と同様の組成のFeCoTa合金粉末をArガスを用いたガスアトマイズ法で作製し、250μmのふるいで分級した。上記で作製したアトマイズ合金粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度1000℃、圧力100MPa、保持時間2時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結し、焼結体を作製した。得られた焼結体を直径180mm×厚さ5mmに機械加工してFe−Co系合金スパッタリングターゲット材を作製した(試料No.4)。
また、表1に示すターゲット組成となるFeCo系合金の合金溶湯をCu製定盤上に外径280mm、内径200mm、高さ25mmの鋳鉄製リングを設置した鋳型に鋳造しインゴットを作製した。得られたインゴットを直径180mm×厚さ5mmに機械加工してFe−Co系合金スパッタリングターゲット材を作製した(試料No.5)。
Figure 0005397755
上記で作製した各ターゲット材から(株)リガク製X線回折装置RINT2500を使用し、線源にCoを用いて、X線回折法により回折ピーク強度測定した。測定結果からFeとCoを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(FeCo−BCC)]とTaを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(Ta−BCC)]の強度比[I(Ta−BCC)/I(FeCo−BCC)]を算出し表1に示した。
また、上記で作製した各ターゲット材の端材から長さ30mm、幅10mm、厚さ5mmの試験片を採取した。さらに東英工業(株)製直流磁気特性測定装置TRF5Aを使用してこれらの試験片の磁化曲線を測定した。得られた磁化曲線から最大透磁率を求め、表1に示した。
さらに、作製した各ターゲット材の漏洩磁束(PTF)を測定し表1に示した。実際の測定はASTM F1761−00(Standard Test Method for Pass Through Flux of Circular Magnetic Sputtering Targets)に基づいて行い、次式より求めた。
(PTF)=100×(ターゲット材を置いた状態での磁束の強さ)÷(ターゲット材を置かない状態での磁束の強さ)(%)
表1から、本発明のFeCoTa合金でなるFe−Co系合金スパッタリングターゲット材においては、X線回折強度比[I(Ta−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0.15以下に制御することで、最大透磁率の低減やPTFの向上が可能となることが分かる。
なお、X線回折強度比[I(Ta−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0であった試料3〜5においては、試料3に比べて試料4、5の機械加工が困難であった。それは、これらのFe−Co系合金ターゲット材が、Feに対する共晶点以上のTaを含むため、合金を溶解して作製する試料4、5では、硬度の高い金属間化合物量が多く、硬度の上昇と靭性の低下を生じたためと推定される。そのため、機械加工性の点からは、Fe粉、Co粉、Ta粉の混合粉末を高温で加圧焼結した試料3がより望ましい。
純度99.9%以上のFe原料粉末(150μmアンダー)、Co原料粉末(250μmアンダー)、Ta原料粉末(45μmアンダー)を準備し、表2に示す各ターゲット材の組成となるように、上記の原料粉末を秤量、混合して混合粉末を作製した。得られた各混合粉末を、軟鋼カプセルに充填し脱気封止した後、表2に示す各温度で、圧力100MPa、保持時間2時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結し、焼結体を作製した。得られた焼結体を直径180mm×厚さ5mmに機械加工してFe−Co系合金スパッタリングターゲット材を作製した(試料No.6〜9)。
Figure 0005397755
上記で作製した各ターゲット材から(株)リガク製X線回折装置RINT2500を使用し、線源にCoを用いて、X線回折法により回折ピーク強度測定した。測定結果からFeとCoを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(FeCo−BCC)]とTaを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(Ta−BCC)]の強度比[I(Ta−BCC)/I(FeCo−BCC)]を算出し表2に示した。
また、上記で作製した各ターゲット材の端材から長さ30mm、幅10mm、厚さ5mmの試験片を採取した。さらに東英工業(株)製直流磁気特性測定装置TRF5Aを使用してこれらの試験片の磁化曲線を測定した。得られた磁化曲線から最大透磁率を求め、表2に示した。
さらに、作製した各ターゲット材の漏洩磁束(PTF)を測定し表1に示した。実際の測定はASTM F1761−00(Standard Test Method for Pass Through Flux of Circular Magnetic Sputtering Targets)に基づいて行い、次式より求めた。
(PTF)=100×(ターゲット材を置いた状態での磁束の強さ)÷(ターゲット材を置かない状態での磁束の強さ)(%)
表2から、本発明のFe−Co系合金スパッタリングターゲット材においては、X線回折強度比[I(Ta−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0.15以下に制御することで、透磁率を250以下となることがわかる。
本発明の組織制御を行ったFe−Co系合金スパッタリングターゲット材は、最大透磁率が低く、高いPTFが得られるので、軟磁性膜形成に際して、安定したマグネトロンスパッタリングを行うことが可能となる。

Claims (4)

  1. 原子比における組成式が(Fe−Co100−X)、30≦X≦80で表されるFe−Co合金に、TaあるいはNbを10〜0原子%含有するスパッタリングターゲット材において、前記スパッタリングターゲット材は、Fe粉と、Co粉と、Ta粉あるいはNb粉とを混合し焼結した焼結体であり、FeとCoを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(FeCo−BCC)]とTaあるいはNbを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(TaNb−BCC)]の強度比[I(TaNb−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0.15以下であることを特徴とする軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材。
  2. 原子比における組成式が(Fe −Co 100−X )、30≦X≦80で表されるFe−Co合金に、TaあるいはNbを10〜20原子%含有するスパッタリングターゲット材において、前記スパッタリングターゲット材は前記合金組成の溶湯をガスアトマイズして得た粉末を焼結した焼結体であり、FeとCoを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(FeCo−BCC)]とTaあるいはNbを主体とするBCC相における(110)面のX線回折強度[I(TaNb−BCC)]の強度比[I(TaNb−BCC)/I(FeCo−BCC)]が0.15以下であることを特徴とする軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材。
  3. 最大透磁率が250以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材。
  4. 漏洩磁束が10%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軟磁性膜形成用Fe−Co系合金スパッタリングターゲット材。
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