JP5396048B2 - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧安定性に優れた固体高分子形燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池(以下、PEFCと称する。)は、出力密度が高い,発電効率が高い,運転温度が低い(約70〜80℃)ので起動時間が短いなどの特長を有する。そのため、電気自動車用電源,業務用及び家庭用の分散電源等の幅広い用途が期待されている。
これらの用途の中で、PEFCを搭載した分散電源(例えば、コジェネレーション発電システム)は、PEFCより電気を取り出すと同時に、発電時に電池から発生する熱を温水として回収することにより、エネルギーを有効に活用しようとするシステムである。このような分散電源は使用期間として50,000〜100,000時間の長期寿命が要求され、膜−電極接合体(以下、MEAと略記する。)、セル構成,発電条件等の改良が進められている。これらの燃料電池が使用する都市ガス,LPGあるいは灯油等の一次エネルギーを削減し、より高効率なコジェネレーション発電システムを実現するために、補機の電力を削減するための技術開発が進められている。その開発の一環として、空気流量をできるだけ少ない条件で発電可能とする高性能セパレータが求められている。空気流量を少なく発電できること、すなわち酸化剤利用率の高い条件で発電できることは、ブロア等の空気供給系の電力損失を削減できるからである。
しかし、単に酸化剤利用率を上げても、セパレータの流路(溝)に蓄積した水が排出されにくくなり、溝に水が詰まったときに、そのセパレータを有するセルの電圧が急激に低下し、出力低下が起こる場合がある。これは、システムの製品寿命を悪化させる。
また、メタノールを燃料に用いるメタノール燃料電池(以下、DMFCと称する。)は、セル電圧がPEFCよりも低いが、燃料の可搬性,取扱容易性の点で、モバイル用途やポータブル電源として注目されている。このような液体燃料を用いた燃料電池の場合も、酸化剤利用率を高めて、電圧の安定化を図るための開発が進められている。
よって、酸化剤利用率を高めるには、少ないガス流量にて生成水が流路より排出されやすくすることが必要である。
従来の技術によると、セパレータの溝の側面あるいは底面をブラスト処理による表面粗化による方法(特許文献1),セパレータ表面に金属酸化物を存在させる方法(特許文献2,3),界面活性剤でセパレータ表面を処理する方法(特許文献4)などがある。これらの公知技術では、耐酸化性が優れているので、新たな課題は見当たらないように思われる。
しかしながら、起動から通常の発電状態では酸化状態にある酸化剤用セパレータであっても、停止時には、アノードからMEAを透過する水素によってカソードも還元雰囲気にさらされる可能性がある。このような状況も考慮すると、表面処理剤には耐還元性も必要と考えられる。そのような耐酸化性と耐還元性の両方の要求を満足させうる、電気化学的に高安定な表面処理剤が望まれている。
特開2003−217608号公報 特開2005−302621号公報 特開2007−134107号公報 特開2007−242495号公報
本発明の目的は、セパレータの流路に蓄積した生成水の排出を容易にし、セル電圧を安定にすることである。これを実現するために、耐酸化性と耐還元性の両方に強い表面処理剤を提案する。また、このようなセパレータを適用したPEFC,DMFC等の燃料電池を提供する。
本発明は、固体高分子電解質膜と、前記電解質膜の表面に接合された電極と、燃料または酸化剤を流通させる溝を有し、前記溝が前記電極に接するセパレータを具備する固体高分子形燃料電池において、炭素からなる環状化合物または炭素と酸素からなる環状化合物がグルコシド結合を介して連結されたセルロース系ポリマーを前記セパレータまたは前記電極の少なくとも表面の一部に存在させたことを特徴とする。前記セルロース系ポリマーを前記セパレータまたは前記電極の少なくとも表面上存在させることにより、水の排出を改善する。
セルロース系ポリマーとしては、分子内に有する酸素原子と水との間で5員環または6員環の水素結合を形成しうる環状構造を有し、かつ、前記酸素原子は1個ないし2個の炭素原子を介して結合していることが好ましい。また、6員環化合物の炭素原子から酸素原子を有する側鎖が形成され、前記酸素原子はエーテル結合またはカルボニル結合またはカルボキシル結合の一部を形成していることが好ましい。また、6員環を構成する一部の炭素原子がメチレン基と前記メチレン基に結合する前記酢酸エステル基またはプロピオン酸エステル基からなる側鎖を有していることが好ましい。
本発明の表面処理剤を用いると、セパレータの排水性が向上し、燃料電池の出力が安定になる。
本発明の表面処理剤を構成する物質(以下、両性環状ポリマーまたはセルロース系ポリマーと称する。)は、図1に示すグルコキシ結合を有する物質である。図1の6員環の位置を明示するために、右端の炭素原子を1とし、時計回りに番号を2,3,4,5,6と付した。グルコキシ結合とは、例えば、朝倉書店,磯貝 明編,セルロースの科学,2〜3ページに記載のように、β型グルコースの1位の炭素原子(C1位と記す。)と別のグルコースにおけるC4位の間で、脱水縮合をさせた結合である(非特許文献1)。例えば、図1の結合は、β−1,4グルコシド結合と表記される。中央の炭素の6員環は、エーテル結合により連結されている。これは、耐酸化性と耐還元性の両方に耐久性があり、PEFCまたはDMFCのカソードが動作する電位窓(標準水素電極電位に対して、0〜1.23Vの電位範囲。)で分解することはない。
前記構成物質は、6員環(図中の1か位の炭素原子で記載した部分)を有し、この部分は疎水性の性質を有する。これに対し、位のエーテル結合並びに2位の側鎖,4位のグルコシド結合,位と位の側鎖に酸素を有するので、これらの部位が親水性を示す。このように、本発明の親水性処理剤の構成物質は、疎水性と親水性の両方の性質を有している。このような特異な性質に着目し、本発明の表面処理剤を構成する物質を、「両性」環状ポリマーと称した。
このような特徴により、親水性の部分は水と親和し、表面処理を行ったセパレータ表面の濡れ性が改善される。その一方で、疎水性の部分は、水を排除する性質を有するので、濡れやすい部分から水滴が離れやすくなる。すなわち、単に親水化処理をした場合は、セパレータ表面に水の薄膜が残留し、水が完全に排出されないのに対し、本発明の構成物質は、一旦、濡れた表面から水を排除させる。これは、水掃けが優れていることを意味する。このように親水性と疎水性の両方の性質を表面に持たせることによって、発電中の排水性を向上させることが可能となる。
本発明の両性環状ポリマーは、5員環であっても良いが、6員環が最も分子構造が強固となり、化学的・熱力学的に安定になり、耐酸化性と耐還元性の両立に特に有利になる。
また、6員環をエーテル結合で連結することで、前記結合の酸素原子が親水性の働きをするので、化学的な安定性を維持しつつ、親水性向上に役立つ。
図2は、本発明の表面処理剤の構成物質(図1)が酢酸セルロースである場合であって、ミクロな視点で、水の移動を示した図である。ポリマーの基本単位は図1に示した通りである。セパレータの流路内に存在する水分子は、セルロース系ポリマーの酸素原子と水素結合を形成する。図2の上図に示されている水分子は、図1のセルロース6員環における5位の炭素に結合する−CH2OCH3の酸素原子と、6位の酸素原子に結合している状態を示す。図2の上に示した構造図にて、酸素原子から水分子の水素に延びた点線で示した。この状態をセパレータの表面が濡れた状態を意味する。
この水分子は、6員環のエーテル結合あるいは6員環を連結するグルコシド結合を構成する別の酸素原子(位置をαで示した)とも水素結合を形成し、セルロースの重合方向に沿って徐々に移動することができる。水がこのような挙動をするために、本発明の構成物質が親水性である所以である。この水は、隣接する6員環の5位炭素(図2の下図にてその位置を5′と示した)に結合するに含まれる酸素の近傍に移動し、図2の状態を繰り返しながら、水がセルロースの重合方向に沿って移動することができる。
他の部分、たとえば6員環の炭素原子(図2では折れ曲がりの線の屈曲部として示した。)やC−H結合(図2の屈曲部の炭素原子に結合しているが、図では省略した。)の部分,メチル基の部分は疎水性である。これらの部分は、水を排除する性質を有する。これらの省略部分は、図1にて詳細に記載されている。
このような安定化状態にある水分子は、さらに別の6員環の酸素原子と水素結合を形成しうる。その結果、水分子は、酢酸セルロースの高分子鎖の方向に沿って、あたかも酸素原子の間をホッピングするように移動することができる(図2の下に示した構造ヘ変化する。)。これが、ミクロに見たときの排水メカニズムである。
ここで、セルロースの6員環を構成する他の酸素原子の機能について説明する。図1の2位と3位の炭素にもOH基があり、酸素が存在している。これらの酸素原子はトランスの位置に離れて存在しているため、これらの酸素の間で水素結合を介した水の移動は起こりにくいと理解している。また、これらのOH基にアルコールを反応させ、脱水縮合したアルコキシセルロースも存在する。しかしながら、この2つの位置の酸素原子はトランスの位置に離れて存在するために、水素結合を介した水の移動は難しい。したがって、2位と3位の部分のOH基、ならびにそれを置換した官能基は、本発明の目的を達成するために必須ではない。ただし、このような誘導体セルロースを用いても、上述の酸素原子は図2の作用を示さないだけであって、本発明の効果に何ら影響を与えない。
次に、セパレータ流路での排水挙動をマクロに表現した概念を説明する。図3は、マクロの視点で、セパレータ表面の水滴が排出される様子を表現したメカニズムを概念的に示している。本発明の表面処理方法(図3の(C))の特徴を明らかにするために、従来の表面処理方法(図3の(A)および(B))を比較として記載した。
従来の表面処理方法(図3の(A)および(B))には、2つの方法がある。そこで、典型的な処理方法を取り上げて、本発明の処理方法の優位性を明確にする。
第一の方法は、表面を緻密に親水性を有する官能基(水酸基)を設ける方法がある(図3(A))。具体例として、シラン処理によってセパレータ表面にSi−OHを形成する方法がある。表面に親水性の部分が一様に存在することを、○印で示した。このような水酸基(−OH)を多く有する表面は、水との濡れ性を大幅に改善するものの、水酸基を有する表面と水との親和力が強いので、水が表面に薄い膜状に残留してしまう。図3(A)では、単に水膜の幅が広がっているように表現した。図3(A)の実線部分を流路の底面とし、この残留水が流路壁全面(図3の紙面の方向)に広がると、溝底の対面する電極にも接触する恐れがある。その結果、フラディングによる電圧の不安定化の原因になる。このように、従来の親水性のみを重視した処理剤(図3(A))は、親水性が強すぎて、水膜がセパレータ流路内に残留し、水掃けが悪い点が問題となる。
第二の方法として、表面を緻密に疎水性を有する官能基(4フッ化ポリエチレンなどに代表される炭素−フッ素)を形成する方法がある(図3(B))。表面に疎水性の部分が一様に存在することを、×印で示した。この方法によると、水滴が球状になり、セパレータとの接触面積が小さいので、水掃けが良い。しかし、水滴のサイズが1mm以上の大粒になりやすく、流路全体を閉塞しやすい。このような現象をプラッギング(流路に栓をした状態を指す。)と呼ぶ。その結果、水滴が存在する流路の下流では、ガス不足状態での発電となり、セル電圧の低下、ひいては、電極の劣化を引き起こす。これが流路を閉塞させ、セル電圧が不安定になる。
このように従来の方法によると、電極近傍でのフラディング、または、流路内の閉塞(プラッギング)のいずれかをもたらす可能性がある。
しかし、本発明の表面処理方法によると(図3(C))、親水性の官能基のある部分(○印)は、水を流路壁等に引き伸ばす性質を有し、疎水性の官能基のある部分(×印)では、水との親和性が低い。図3(C)では、水と親和している部分と水を排除している部分をやや強調して表現している。このように、部分的に水が良く濡れるので、水滴が流路に沿って前進しやすい(図3(C)の右方向。)。逆に、疎水性の部分は、水滴の後尾をセパレータ表面から引き剥がす働きをして、水滴を完全に前進させることができる。すなわち、水掃けが良い、あるいは水きれの良くなる。このような作用は、上述の図3(A),(B)のいずれとも異なる。そして、この相反する2つの性質がバランスを取り合って、セパレータ全体の排水性を向上させている。
このような優れた排水性は、本発明のセルロース系ポリマーの親水性部分と疎水性部分が層状に並んだ構造に由来する。この両性的な性質があるため、水との親和性を有しつつ、余分な水を排除しやすい、すなわち水掃けが良いという特長が現れる。これは、従来の単純な表面処理とは全く異なるコンセプトである。
本発明の表面処理方法は、電極あるいはガス拡散層の表面に行えば、セル内に形成するガスの流路および反応する場の全体に優れた排水機能を持たせることが可能となる。すなわち、セパレータの流路壁、ならびに電極表面に排水機能を付与することができる。
本発明の両性環状ポリマーは、基本ユニットを形成する6員環の炭素原子から、エステル基を含む側鎖を設けても良い。例えば図1の位の炭素に側鎖R′を結合させた状態が図示されている。この側鎖R′は、アルキル基,水素(−H)あるいはアルコール基(−CH2OH)とする。
また、このアルコール基を構成する水酸基は、電気化学的にはやや不安定なので、アルコール基を酢酸エステル化した−CH2OCOCH3(酢酸エステル)、あるいは−CH2OCOC25(プロピオン酸エステル)などのエステル化を行い、電気化学的安定性を確保する。このようにすれば、化学的安定性と親水性を両立させる効果が得られ、より望ましい。
酸素はエーテル(−O−),カルボニル(>C=O),カルボキシル基(−COOR)とし、水酸基を実質的に少なくすることが重要である。Rはアルキル基を意味する。
分子内に残留する水酸基は、有機合成の方法に依存するが、可能な限り少なくすることが、表面処理剤の分解あるいは反応ガス中に含まれる水分への溶出を防止する上で、好適である。上記の酸素の全量に対し、20%以下、より望ましくは5%未満にする。
酢酸エステル化したセルロース系ポリマーは、酢化度を30から70%を選択することができる。その中でも40から60%のものが、親水性と疎水性の両性作用のバランスが良い。その結果、排水性が最も優れている。
本発明の表面処理剤を構成する両性環状ポリマーは、平均重合度として50から5000、特に100から1000の範囲が良い(図1に示した単位ユニットの数mに該当する。)。分子量を適正な範囲にすると、水や低級アルコール(メタノール,エタノール等)への溶解量を低減することができる。また、セパレータ等を構成する黒鉛,金属への付着力を高め、表面処理効果(排水効果)の耐久性を高めることも可能となる。
セルロース系ポリマーは、水,メタノールの極性溶媒に溶解しにくく、難溶性である必要がある。先の水酸基残量と分子量の要件を満足させれば、この性質を実現することは容易である。
さらに親水性を微調整するために、ポリエチレングリコール,ポリビニルアルコールなどの親水性の強い高分子と粉砕,混合することにより、やや高めの表面処理剤も製造することができる。これは、用いる使用環境によって選択することができる。例えば、PEFCのような水を多く含むセパレータでは、親水性の強い高分子が溶出するため、ある程度、限定された使用期間の範囲で使用することができる。逆に使用期間が長い場合は、上述の親水性の強い高分子との併用は避けることが望ましい。
ただし、本発明の表面処理剤は破砕による微粉化が難しい場合があり、そのような目的で上述の親水性の強い高分子と混合した後に破砕するために用いることは有効である。微粉化することができれば、溶媒への溶解時間を短縮することができて、製造時間の短縮に効果がある。
次に、本発明の表面処理剤を用いてセパレータを処理する方法を説明する。図4は、本発明のセパレータの断面構造を示す。本発明の表面処理剤を添加したセパレータ401は、流路402を純水等により洗浄し、清浄な表面とする。酢酸セルロース等のセルロース系ポリマーは、1−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒に溶解させ、本発明の表面処理剤を調製する。この溶液を流路402の上方から滴下,噴霧,塗布等により、流路402に表面処理剤を添加する。これを溶媒が揮発する温度(通常は80から150℃)の範囲で加熱,乾燥させる。溶媒が揮発した後に、薄膜状のセルロール系ポリマー404だけがセパレータ流路に固定される。なお、凸部(リブとも称される。)403の上面には可能な限り、セルロース系ポリマー404が付着しないことが必要である。セルロース系ポリマー自身は電気抵抗が高いためである。
有機溶媒に溶解し、それを滴下等する方法では、溶媒の乾燥中に、溶液が流路の内部に落下し、凸部上面にはほとんど残らなくなるので、好適である。有機溶媒として使用できるものは、1−メチル−2−ピロリドン,ヘキサン,トルエン,テトラヒロドフラン等の無極性もしくは低極性の溶媒が適している。
これらの溶媒に数%から10%程度まで、表面処理剤を溶解させた溶液をセパレータに滴下する。表面処理剤の濃度が高いと、セパレータ流路の一部に局所的に表面処理剤が凝集しやすいので、有機溶媒中の表面処理剤の濃度は2から5%のとすると、セパレータ表面に極薄膜にセルロース系ポリマーを形成しやすく、取扱性に適している。
このように製作したセパレータの親水性の度合いは、水滴とセパレータ表面との接触角によって評価することができる。簡便な方法としては、セパレータの流路外の平坦な面に同じ方法で表面処理を行い、水滴の接触角を測定する。
実際の発電により水滴が蓄積しうるのは、流路内であるので、より実際に近い状態における接触角は、以下のようにする。まず、セパレータの流路を横切るようにセパレータを短冊状に切り出す。この際、セパレータの流路が横から観察できるように、流路の直線部分もしくはそれに近い部分を切り出す。次に、セパレータの流路の溝底に極微小の水滴を滴下する。流路の側面に接触しないように、微細な水滴を滴下することが重要である。この状態で、CCDカメラつきの接触角測定器で水滴の状態を撮影する。極短時間で測定しないと、水滴が揮発するのでカメラによる短時間測定が有用である。最後に画像処理により、水滴とセパレータ底面との角度を測定し、接触角を求めることができる。
以上のような方法により測定した接触角は、30から60°が望ましく、特に40から50°の接触角になる表面処理剤がセパレータ流路での排水に最も好適となる。
また、超表面処理剤で処理したときのように、接触角が0°付近の低い値にしないことが、本発明の特徴である。すなわち、接触角が中間的であり親水性も中間的である。その代わりに、セルロース系ポリマーが有する親水部分と疎水部分が、濡れと水掃けを両立させ、高い排水能力を発揮する。本発明の両性的な表面処理剤が、燃料電池の出力の安定化に有効である。
排水性が改善されることを確認するには、セパレータの流路に水滴を付着させ、流路方向に沿って、セパレータを傾斜させる。そのようにすると、流路の高い位置にある水が下方の方向に流路に沿って水が流れ出すことから確認できる。本発明の表面処理剤で処理した黒鉛セパレータであって、直線流路の場合、傾斜角40から70°の範囲で水滴の全量が流路の下方に流れ落ちる。
これに対し、界面活性剤や金属酸化物によって処理して親水性のみを改善した場合は、流路との親和性が強すぎて、水滴が流路に残留する。逆に4フッ化ポリエチレンのような疎水性にした場合は、水滴が流路の下方に落ちるが、一部の水滴は流路壁に付着し、流れ落ちないものが残る。
以下、本発明の実施例を説明する。
まず、本発明の表面処理を行ったセパレータを製作し、排水性の評価を行った。
本実施例で用いたセパレータの断面構造は、図4に示した。溝402の横幅2は1mm、溝402の深さは0.5mm、リブ403の横幅は1mmとし、流路は直線とした。セパレータの材質は、黒鉛とフェノール樹脂の混合物から製作した。このセパレータを平板の上に設置し、流路の一部を満たすように、直径1mm程度の水滴が1グラム相当数になるように付着させた。次に、このセパレータの一端を持ち上げ、徐々にゆっくりとセパレータを傾け、80°の状態でセパレータを保持した。水滴が流路をすべり落ちるときの角度(以後、排水角とする。)を測定した。
本発明の表面処理剤は、酢酸エステル(酢化度55%),プロピオン酸エステル(同じ指標で55%)の二種類を用いた。それぞれのセパレータをSP1,SP2とした。
次に、本発明の表面処理の優位性を明らかにするために、従来の処理方法を行ったセパレータを製作した。処理方法として、親水化と疎水化のそれぞれ二種類の手法を選択した。
第一の比較例として、シラン処理剤を塗布したセパレータを製作した。シラン処理剤の添加量は、セパレータ流路表面積当たり3mg/cm2とした。このセパレータをSP3とする。
第二の比較例として、4フッ化ポリエチレンの分散液を塗布,乾燥させたセパレータを製作した。4フッ化ポリエチレンの添加量は、セパレータ流路表面積当たり1mg/cm2とした。この比較例のセパレータをSP4とする。
各セパレータについて、排水角を調べたところ、SP1は40から50°、SP2は60から70°、SP3は40から45°、SP4は70から80°であった。
排水角はSP3が最も小さく、水滴は残っていなかったが、流路は濡れた状態にあり、排水角80°のときに流路には30%相当の水が残留してしまった。
SP4は、撥水性が最も高く、水滴が流路に球状に付着していた。表面が撥水性なので、水滴は流れやすい。しかし、局所的に撥水処理膜がない表面が残り、その位置で水滴の動きが止まってしまった。その結果、排水角が高くなってしまった。また、排水角80°における流路に残留した水滴は40から50%に達した。
これらの比較例に対し、本発明のセパレータは、中間の排水角でありながら、排水角80°における流路残留水の量は、2から5%と極めて低い値になった。
次に、本発明で製作したセパレータを用いた単セルの構造を説明する(図5)。セパレータ501は、本発明の表面処理を行った黒鉛セパレータであって、片面(図5では下方の面)に燃料流路510を有する。この流路面は、触媒層とガス拡散層からなるアノード503に接している。ここで、触媒層はアノード503に含まれ、電解質膜502の表面に接着されている。触媒層は白金微粒子を黒鉛粉体に担持させ、あるいは、燃料酸化の過程で生じる一酸化炭素を酸化除去する機能を有するルニテウム等の助触媒と白金を合金にした微粒子を黒鉛粉体に担持させ、さらに電解質バインダーで結合させたものである。他の触媒を用いても良い。この触媒層の上にガス拡散層を設けた。
電解質膜502では、燃料の酸化によって生じた水素イオン(H+)を、アノード503からカソード504まで輸送する媒体として働く。
水素やメタノール等の燃料から水素イオンが生成する際に、電子も引き抜かれる。この電子は、セパレータ501に受け渡され、外部回路を経由し、セパレータ401に対面するセパレータ507に伝達される。
セパレータ507についても、本発明の表面処理を行っており、一方の面(図5では上方の面)に酸化剤流路411が形成され、カソード504に接している。酸化剤(酸素)が、セパレータ507の酸化剤流路511からカソード504に供給され、電解質膜502を透過した水素イオンと反応し、生成水を生じる。
カソードは、触媒層とガス拡散層から構成される。触媒層はカソード504に含まれ、電解質膜502の表面に固定されている。触媒層は白金微粒子を黒鉛粉体に担持させたものが一般的であるが、他の触媒を用いても良い。この触媒層の上にガス拡散層を設けた。
電解質膜502の両面にアノード503とカソード504を接合したものを、本発明では膜−電極接合体(以下、MEAと称する。)と称する。ガス拡散機能を有するもの、例えばガス拡散層は、アノード503やカソード504に含まれるものとする。
このようにPEFCによる発電反応では、水素2分子につき、酸素1分子が反応し、水1分子が生成する。また、DMFCの場合は、メタノール1分子につき、酸素1.5分子が反応し、二酸化炭素1分子と水2分子が生成する。
本発明では、図5に示す発電最小単位を、単セルと定義する。単セルは複数個、直列に接続すると、電圧が増大し、必要な出力が得られるようになる。このような単セルを直列に積層したものをセルスタックと称する。
燃料と酸化剤は、MEAとセパレータにより分離され、直接、化学反応が起こらないようにしている。また、これらの反応物質は、ガスケット505,512,513によって外部へ漏れないようにしている。
各単セルに燃料を供給するために、燃料供給マニホールド508をセパレータ501,507の一部を貫通するように設けている。この燃料供給マニホールド508からそれぞれの単セルに供給され、アノード503にて酸化された後に、燃料排出マニホールド509を経由して、電池の外部に排出される。ガスケット505,512,513はセパレータ501,507と電解質膜502の間に挿入され、燃料,酸化剤あるいは冷却水の漏洩を防止している。
なお、燃料供給マニホールド508から燃料流路510に至るまでの連絡通路は、セパレータ501の面内に形成されている。しかし、それを平面図に示すと、図5の左側にあるガスケット512の一部と重なるように見えるため、図5では省略した。
また、燃料流路510から燃料排出マニホールド509に至るまでの連絡流路も、セパレータ501の面内に形成されているが、平面図に描くとガスケット513の一部と重なったように見えるため、同様に省略した。
カソードの供給マニホールドと排出マニホールド、および冷却水の供給マニホールドと排出マニホールドは、図5の単セル断面に図示するとアノードのマニホールド508,509と重なり合うために、省略した。
本発明の表面処理後に酢酸セルロース,プロピオン酸セルロースがセパレータ表面に存在することは、以下のような方法で確認した。本発明の表面処理後のセパレータ表面には、表面処理剤の添加量(セパレータ単位面積当たりの処理剤の重量測定値から計算する。
)から、極薄(数ミクロンから数十ミクロン)の厚さの表面処理層が存在すると見積もった。
本発明の表面処理剤の構成物質は、以下のように確認する。ただし、以下の方法に限定されるものではなく、他の有機化学物質の定性分析を応用しても良い。
まず、表面処理層が存在するセパレータの一部を切断し、表面反射赤外分光法を適用し、グルコキシ結合,エーテル結合,炭素環状結合等の有無を確認する。
赤外反射強度が低い場合には、セパレータ表面を有機溶媒で洗浄し、表面処理層を有機溶媒に溶解させ、溶媒の加熱蒸発により表面処理剤を濃縮する。この抽出用の溶媒には、1−メチル−2−ピロリドン等を用いる。この抽出液を、フーリエ赤外分光法,プロトン核磁気共鳴(1H−NMR),炭素13の核磁気共鳴(13C−NMR),高速液体クロマトグラフィー,薄層クロマトグラフィー等の各種有機物同定手法を適用すれば良い。また、酢酸エステルのような結合を有している場合には、アルカリや酸を触媒とする加水分解処理を行い、分解生成物を同定する。
次に、本発明のセパレータ(図5)を用いた固体高分子形燃料電池の発電性能について比較,検討する。本発明の典型的な実施形態として、図6に、本発明のセパレータ604を用いたセルスタックを示す。
セパレータ604には、前述のSP1,SP2,SP3,SP4をそれぞれ別々に用いた。本発明のセルスタックは、SP1またはSP2を用いたものである。
それぞれ選択したセパレータを複数個、製作し、2個のセパレータの間に膜−電極接合体(MEA)602を挿入した。その二枚のセパレータの間に、膜−電極接合体(MEA)602とエチレン・プロピレンゴムからなるガスケット605をセパレータの外縁部に設置し、単セル601を組み立てた。
ガスケット605には、エチレン・プロピレンゴム,フッ素ゴム,シリコンゴム等の耐酸化性,耐還元性,耐水性の弾性体を用いることができる。エポキシ樹脂を接着剤として用い、硬化させてガスケットの代用としても良い。
上述の単セルの2つごとに、冷却水流路を有するセパレータからなる冷却セル608を構成した。冷却セルを挿入する単セル間隔は1ないし3セルであっても良い。MEAに流れる電流密度が小さければ、単セル当りの発熱量が小さくなるので、冷却セルを挿入する単セル間隔を多くし、冷却セル数を削減することができる。
また、集電板613,614に隣接する部分には、片面に冷却水流路を形成したセパレータと平板セパレータ603を組み合せた冷却セルを設置した。
このような部品構成にて、単セル数40のセルスタックを製作した。酢酸セルロースをセパレータ604に用いた燃料電池を、CS1とする。
燃料は、図6に示す端板609に設けた燃料ガス配管用コネクター610から供給し、各単セル601を通過して、燃料がMEAのアノード上にて酸化された後に、反対の端板609に設けた燃料ガス配管用(排出用)コネクター622から排出される。ここで、燃料は、純水素あるいは天然ガス,灯油等の化石燃料を改質して得られた水素を用いることができる。さらに、メタノールまたはメタノール水溶液などの液体燃料を用いることも可能である。
同様に、酸化剤は、図6に示す左側の端板609に設けた酸化剤ガス配管用コネクター611から供給され、反対の端板609の酸化剤ガス配管用コネクター623から排出される。空気は市販の空気ブロアから供給した。
冷却水は冷却水配管用コネクター612から供給するようにし、また、冷却水は冷却セパレータ608を通過した後、反対に設けた端板の冷却水配管用コネクター624から排出される。
単セル601は、図6に示すように複数個直列に連結され、積層体を構成した。その外側に集電板613,614を設け、絶縁板607を介して端板609で挟み込んだ。両端板は、ボルト616とばね617,ナット618を用いて、所定の荷重を印加した状態で、積層体を保持した。
このようなセルスタックに燃料として純水素を供給し、酸化剤として空気を供給した。
開回路時の電圧が0.9〜1Vに達したことを確認した後、電流密度を0.3A/cm2とした定格発電を開始し、8時間の連続発電試験を実施した。0.68〜0.70Vの範囲で安定した電圧を得た。この試験中の電池入口における空気圧力は、9±0.3kPaであった。なお、燃料利用率は80%、酸化剤利用率は60%とした。また、ガスの露点は、燃料ガス,酸化剤ガスともに60℃とした。
同様に、セパレータSP1をSP2に変更し、セパレータ以外の部品(端板609,集電板613,614,絶縁板607など)は、上述のセルスタックに用いたものと同じとし、40セルからなるセルスタックを製作した。この燃料電池をCS2とする。
セパレータ以外の部品(端板609,集電板613,614,絶縁板607など)は、上述のセルスタックに用いたものと同じとし、40セルからなるセルスタックを製作した。比較例で説明したセパレータSP3を用いた燃料電池をCS3、セパレータSP4を用いた燃料電池をCS4とする。
初期の発電特性は、CS1と比較例のスタック(CS3,CS4)はほぼ同等であることを確認した。CS1の出力を100%とすると、CS3は102%、CS4は99%であった。
次に、定格発電をしながら、空気を瞬間的に遮断し、10秒間、カソードの電位を下げる(セルスタックの電圧を実質的にゼロにする)状態を保持した後、さらに通常のガスを再供給する発電−停止繰り返し試験を実施した。
その結果、比較例のCS3は、徐々にセル電圧が低下し、出力が下がってきた。発電−停止の繰り返し回数が200回となった時点で出力は72%まで減少した。この電池を解体したところ、MEAの表面および内部にシリコンが付着し、これがMEAの抵抗を増加させ、セル電圧の低下になったことを確認した。
他方、比較例のCS4も、発電−停止の繰り返し回数が50回を越えた時点以降より、一部のセルの電圧が急落する不具合が多発するようになり、繰り返し回数75回では、一部のセルが発電不能になった。この電池を解体したところ、発電不能となったMEAの触媒が脱落し、それがセル抵抗の増大になったことが発電不能の原因であることを確認した。
本発明のセルスタックCS1は、発電−停止の繰り返しを1000回、行っても、初期出力の98%を維持した。CS2は、初期出力がCS1の98%であったが、発電−停止の繰り返し1000回経過後も、初期出力の96%の高い性能を保持していた。
次に、本発明の別の実施形態として、MEAのガス拡散層表面に本発明の表面処理を行った。ガス拡散層への酢酸セルロースの添加量は、0.5mg/cm2とした。このMEAを用い、セパレータSP1および他の同一仕様の構成部品を用いて、MEAの処理条件のみ異なるCS1と同等のセルスタックを製作した。このセルスタックをCS5とする。
上述の発電−停止試験を行ったところ、初期出力はCS1の101%とやや高い値を出し、1000回の発電−停止試験後の出力は初期出力の99%となり、さらに優れた耐久性を示した。
本発明の表面処理剤に含まれる構成物質の構造を示す。 本発明の表面処理剤に含まれる構成物質と水との相互作用、ならびにミクロの視点で説明する本発明の排水メカニズムを示す。 本発明の流路を流れる状況を、比較例とともに、マクロの視点で説明する図である。 本発明のセパレータに表面処理を行った状態を示す。 本発明のセパレータを用いた発電流路面の断面図を示す。 本発明のセパレータを用いた固体高分子形燃料電池の構造を示す。
符号の説明
401 セパレータ
402 流路(溝)
403 凸部(リブ)
404 セルロース系ポリマーの薄膜層
501 燃料流路を有するセパレータ
502 電解質膜
503 電極(アノード)
504 電極(カソード)
505,512,513 ガスケット(シール材)
507 酸化剤流路面を有するセパレータ
508 燃料供給マニホールド
509 燃料排出マニホールド
510 燃料流路
511 酸化剤流路
601 単セル
602 膜−電極接合体(MEA)
603 冷却水流路に対面する平板部品
604 本発明のセパレータ(単セル用)
605 ガスケット(シール)
607 絶縁板
608 冷却セル(右側は酸化剤流路面、左側は燃料流路面)
609 端板
610,622 燃料ガス配管用コネクター
611,623 酸化剤ガス配管用コネクター
612,624 冷却水配管用コネクター
613,614 集電板
616 ボルト
617 ばね
618 ナット
619 外部電力線
620 DC−DCコンバータまたはインバータ
621 外部に設置した負荷

Claims (3)

  1. 固体高分子電解質膜と、前記電解質膜の表面に接合された電極と、燃料または酸化剤を流通させる溝を有し、前記溝が前記電極に接するセパレータを具備する固体高分子形燃料電池において、
    炭素からなる6員環の環状化合物または炭素と酸素からなる6員環の環状化合物がグルコシド結合を介して連結されたセルロース系ポリマーが前記セパレータの凸部上部を除く前記溝の全面に付着しており、
    前記セルロース系ポリマーは、前記6員環を構成する炭素原子から酸素原子を有する側鎖が形成され、前記側鎖の酸素原子がエーテル結合またはカルボニル結合またはカルボキシル結合の一部を形成しており、前記酸素原子の全量に対して水酸基の量が20%以下であり、
    前記セルロース系ポリマーの平均重合度が50〜5000であることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
  2. 前記セルロース系ポリマーの水との接触角が30°〜60°であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  3. 前記6員環を構成する一部の炭素原子がメチレン基と前記メチレン基に結合する酢酸エステル基またはプロピオン酸エステル基からなる側鎖を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池。
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