JP5395903B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁誘導を利用した加熱部を複数有する誘導加熱装置、特に調理容器を誘導加熱する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、例えば2つの加熱部としての加熱コイルを有する誘導加熱調理器の場合、それぞれの加熱コイルに高周波電流をそれぞれ供給する2つのインバータ回路が1つの基板上に設けられている。このように構成された従来の誘導加熱調理器において、例えば日本の特開2007−80841号公報に開示された誘導加熱調理器におけるインバータ回路を動作させた時の冷却構成は、1つの基板上に設けられた2つのインバータ回路におけるそれぞれのスイッチング素子に放熱部材を取り付け、冷却ファンからの風により各スイッチング素子を空冷する構造であった。この誘導加熱調理器においては、各スイッチング素子に取り付けた放熱部材を対向して配置し、対向配置された放熱部材の間に冷却ファンからの風を流すように構成されていた。
特開2007−80841号公報
前記のように構成された従来の誘導加熱装置としての誘導加熱調理器においては、2つの加熱コイルのそれぞれに高周波電流を供給するインバータ回路を2つ設けており、各インバータ回路は正負の2個のスイッチング素子にて構成されている。この誘導加熱調理器においては、各インバータ回路を構成する正負の2つのスイッチング素子から1つのスイッチング素子が選択され、選択されたそれぞれのスイッチング素子が共通の放熱部材に取付けられている。すなわち、異なるインバータ回路を構成するスイッチング素子が1つの放熱部材に取り付けられている。このように、異なるインバータ回路から高周波電流が供給される2つのスイッチング素子が搭載された2つの放熱部材が対向するように並設されており、対向する放熱部材の間に冷却ファンからの風が送られて、放熱部材が冷却されている。
前記のように構成された従来の誘導加熱調理器においては、次のような課題を有している。
一つ目の課題は、風量においてアンバランスが生じるという問題である。放熱部材が対向して配置され、その間に風を流す構成であるため、対向して配置された2つの放熱部材における冷却性能をバランスさせる必要がある。すなわち、対向する放熱部材を同等に冷却する必要がある。このため、対向する放熱部材に対して、冷却ファンからの冷却風の風量バランスを調整する必要があるが、この調整は非常に複雑であり、容易なものではない。一般的に、冷却ファンの吹出し口においては、風量のアンバランスが存在しており、軸流ファンにおいても吹き出される空気の流れは旋回流であるため、吹き出し口を対向する放熱部材の間の中央に設置しても両側の放熱部材に対して当たる風の流れは同一ではない。
二つ目の課題は、1つの放熱部材に異なるインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子が設けられているため、放熱部材の冷却性能を阻害していたことである。前述のように、複数の加熱コイルのそれぞれに対応して複数のインバータ回路が設けられており、異なるインバータ回路を構成するスイッチング素子が1つの放熱部材に取り付けられている。このため、別々の加熱コイルにより複数の被加熱物(鍋等の調理容器)をそれぞれに加熱した場合、複数のインバータ回路が同時に駆動され、各インバータ回路におけるスイッチング素子の発熱(損失熱)が、一つの放熱部材に集中して、当該放熱部材におけるスイッチング素子が互いに影響し合い、冷却性能を悪化させていた。
本発明は、前記のような従来の誘導加熱装置における課題を解決するものであり、複数の加熱部を有するインバータ回路の冷却設計を容易にするとともに、インバータ回路の冷却性能を向上させた誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記の従来の誘導加熱装置における課題を解決して、前記の目的を達成するために、本発明に係る第1の観点の誘導加熱装置は、被加熱物を載置可能なトッププレートと、
前記トッププレートの直下に配置され、被加熱物を誘導加熱するための複数の誘導加熱コイルと、
前記複数の誘導加熱コイルのそれぞれに高周波電流を供給する複数のインバータ回路と、
前記複数のインバータ回路のそれぞれに電力を供給する電源回路と、
前記複数のインバータ回路に冷却風を送る冷却部と、を具備し、
前記冷却部からの冷却風の送風通路間において、冷却風の流れに沿って前記複数のインバータ回路を縦列配置した誘導加熱装置において、
縦列配置された複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンを有するフィン領域と、冷却風により直接冷却される発熱実装部品が設けられた実装部品領域とが、前記フィン領域を通過する冷却風の流れと、前記実装部品領域を通過する冷却風の流れとが略平行になるように分割して形成されており、
インバータ回路のフィン領域を通った冷却風が次に配置されたインバータ回路のフィン領域に流れるよう構成され、インバータ回路の実装部品領域を通った冷却風が次に配置されたインバータ回路の実装部品領域に流れるように構成され、
前記電源回路は、前記冷却部に並設されており、且つ前記冷却部からの冷却風が直接当たらない場所に配設され、
前記フィン領域は、前記実装部品領域より、前記冷却部の吹き出し口の近くに形成されている。このように構成された第1の観点の誘導加熱装置は、従来の構成においては問題となっていた対向配置された放熱部材に対して冷却風のバランスを取る必要がなくなり、冷却設計が容易になるとともに冷却性能自体を向上させることができる。このように構成された第1の観点の誘導加熱装置は、各インバータ回路においてフィン領域と実装部品領域に区分して、冷却風を2系統に分けて流すことが可能となり、冷却風の風量バランスをフィン領域に多く、実装部品領域に少なくなるように調整することが可能となる。このため、各インバータ回路における冷却設計を容易に行うことができる。また、前段のインバータ回路のフィン領域を冷却した風をそのまま次段のインバータ回路のフィン領域の冷却に活用することができ、また前段のインバータ回路の実装部品領域を冷却した風をそのまま次段のインバータ回路の実装部品領域の冷却に活用することができるため、冷却風の無駄がなく、結果的に冷却ファンの小型化や低騒音化に大きな効果を発揮する。このように構成された第1の観点の誘導加熱装置は、装置内部の空間を効率高く利用することができる。
本発明に係る第2の観点の誘導加熱装置において、前記の第1の観点における複数のインバータ回路は、最大出力が大きい誘導加熱コイルに高周波電流を供給する第1のインバータ回路と、最大出力が小さい誘導加熱コイルに高周波電流を供給する第2のインバータ回路とを有し、
前記第1のインバータ回路が前記第2のインバータ回路より前記冷却部の吹き出し口の近くに設けられ、前記第1のインバータ回路が前記第2のインバータ回路の風上に配置されて、前記冷却部からの冷却風が前記第1のインバータ回路を通過した後に前記第2のインバータ回路を通過するよう構成されている。このように構成された第2の観点の誘導加熱装置は、第1のインバータ回路を冷却した冷却風をそのまま第2のインバータ回路の冷却に活用することができ、冷却風の無駄がなく、結果的に冷却ファンの小型化、低騒音化に大きな効果を発揮する。
本発明に係る第3の観点の誘導加熱装置において、前記の第2の観点における複数のインバータ回路に設けられたスイッチング素子のそれぞれは、別々の冷却フィンに装着されており、冷却部からの冷却風が第1のインバータ回路のスイッチング素子が装着された冷却フィンを通過した後に第2のインバータ回路のスイッチング素子が装着された冷却フィンを通過するよう構成されている。このように構成された第3の観点の誘導加熱装置は、第1のインバータ回路の冷却フィンと第2のインバータ回路の冷却フィンが分離されているため、第1のインバータ回路のスイッチング素子の発熱(損失熱)と第2のインバータ回路のスイッチング素子の発熱(損失熱)が同一の冷却フィンにおいて直接影響し合うことがなく、当該スイッチング素子の冷却を悪化させることがない。
本発明に係る第4の観点の誘導加熱装置において、前記の第1の観点における複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンを有し、
複数のインバータ回路に直流電源を供給する整流器が前記冷却部の吹き出し口の最も近くに設けられたインバータ回路の冷却フィンに装着されている。このように構成された第4の観点の誘導加熱装置は、発熱量の多い冷却フィンが冷却部の吹き出し口に最も近いインバータ回路に配置されて、高い冷却能力を持つ冷却風により冷却され、信頼性の高い装置となる。また、第4の観点の誘導加熱装置は、複数のインバータが共通の整流器を用いているため、回路の部品や配線パターンを削減することができ、回路面積を縮小することができる。
本発明に係る第5の観点の誘導加熱装置において、前記の第1の観点における複数のインバータ回路は、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路で構成され、前記冷却部からの冷却風の流れに沿って前記第1のインバータ回路が前記第2のインバータ回路より風上となるよう縦列配置されており、
前記第1のインバータ回路と前記第2のインバータ回路のそれぞれに供給する電力を制御する制御回路と、を有し、
前記制御回路においては、前記第1のインバータ回路の出力と前記第2のインバータ回路の出力の合計出力値が予め設定されており、前記合計出力値の範囲内において前記第1のインバータ回路の出力と前記第2のインバータ回路の出力を配分制御するよう構成されている。このように構成された第5の観点の誘導加熱装置は、高い冷却効率を有するとともに、安全性及び信頼性の高い出力制御が可能となる。
本発明に係る第6の観点の誘導加熱装置は、前記の第1の観点において、縦列配置された複数のインバータ回路の少なくとも一部をダクトで覆い、前記ダクト内に冷却部からの冷却風を流すよう構成してもよい。このように構成された第6の観点の誘導加熱装置は、冷却ファンからの冷却風を効果的に各インバータ回路に送ることができ、冷却性能を飛躍的に向上させることができる。
本発明に係る第7の観点の誘導加熱装置は、前記の第1の観点において、縦列配置された複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンを有するフィン領域と、冷却風により直接冷却される発熱実装部品が設けられた実装部品領域とが形成されており、
前記フィン領域を通る冷却風と、前記実装部品領域を通る冷却風を分離する分配リブ設けてもよい。このように構成された第7の観点の誘導加熱装置は、発熱量の大きいフィン領域に大量の冷却風を流すように分配することが容易となり、冷却性能を向上させることができる。
本発明に係る第8の観点の誘導加熱装置は、前記の第1の観点において、縦列配置された複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンが設けられており、
前記複数のインバータ回路のそれぞれに設けられた前記冷却フィンの形状は、冷却部からの冷却風の流れに対して直交する断面形状が略同形状であってもよい。このように構成された第8の観点の誘導加熱装置は、各冷却フィンにおける風の流れを一定にすることができ、冷却風が冷却フィンを通過する際の圧力損失を低減して、冷却性能を向上させることができる。
本発明に係る第9の観点の誘導加熱装置において、前記の第1の観点における複数のインバータ回路は、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路で構成されており、
それぞれのインバータ回路は、高圧側と低圧側の2個のスイッチング素子を用いて高周波電流を形成するよう構成されており、
それぞれのスイッチング素子にそれぞれの冷却フィンが別々に装着され、それぞれの冷却フィンが冷却部からの冷却風の流れに沿って直線上に縦列配置されており、
前記冷却部の吹き出し口に最も近い位置に前記第1のインバータ回路における前記高圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィンを配置し、前記冷却風の流れに沿って順次に、前記第1のインバータ回路における低圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィン、前記第2のインバータ回路における高圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィン、そして前記第2のインバータ回路における低圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィン、を配置している。このように構成された第9の観点の誘導加熱装置は、各スイッチング素子が装着される冷却フィンを単独とすることにより、それぞれのスイッチング素子の発熱量に合わせた冷却フィンの大きさなどの設計が容易となる。さらに、第9の観点の誘導加熱装置においては、各スイッチング素子の冷却フィンが独立して設けられているため、スイッチング素子と冷却フィンとの間を絶縁する必要がなく、冷却フィンとスイッチング素子の間に絶縁シートなどの絶縁物を挿入して熱伝導性を低下させることがなく、冷却性能を向上させることができる。
本発明の誘導加熱調理器は、インバータ回路の冷却設計を容易にし、複数の加熱を有するインバータ回路の冷却性能を向上させることができる。
本発明に係る実施の形態1の誘導加熱調理器の外観を示す平面図 本発明に係る実施の形態1の誘導加熱調理器のトッププレートを外した状態における平面図 図1に示した誘導加熱調理器のIII-III線により切断した主要部断面図 図1に示した誘導加熱調理器のIV-IV線により切断した主要部断面図 本発明に係る実施の形態1の誘導加熱調理器のトッププレートおよび加熱コイルなどの部品を外した状態における平面図 本発明に係る実施の形態1の誘導加熱調理器における誘導加熱コイルに高周波電流を供給するためのインバータ回路の要部構成を示す回路図 本発明に係る実施の形態2の誘導加熱調理器において、冷却ブロアを含む位置で切断した要部断面図 本発明に係る実施の形態2の誘導加熱調理器において、冷却ブロアを含まない位置で切断した要部断面図 本発明に係る実施の形態2の誘導加熱調理器のトッププレートおよび加熱コイルなどの部品を外した状態における平面図 本発明に係る実施の形態2の誘導加熱調理器における誘導加熱コイルに高周波電流を供給するためのインバータ回路の要部構成を示す回路図
以下、本発明に係る実施の形態の誘導加熱装置の例示として誘導加熱調理器について、図面を参照しながら説明するが、本発明の誘導加熱装置は以下の実施の形態に記載した誘導加熱調理器の構成に限定されるものではなく、以下の実施の形態において説明する技術的思想と同等の技術的思想及び当技術分野における技術常識に基づいて構成される誘導加熱装置を含むものである。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る実施の形態1の誘導加熱調理器の外観を示す平面図であり、本体上部に設けられたトッププレート1を示している。図1において、下側の位置が使用者の存在する位置であり、トッププレート1における使用者側となる手前側に操作表示部3が備えられている。
図1に示すトッププレート1は、耐熱性のガラス、例えば結晶化ガラスで形成されている。トッププレート1には、被加熱物(鍋などの調理容器)が載置される加熱位置を表示する4つのサークルパターン2a,2b,2c,2dが描かれており、直径が大きなサークルパターン2a,2cは、例えば最大出力が3kWの誘導加熱コイルに対応する位置を示しており、直径が小さいサークルパターン2b,2dは、例えば最大出力が2kWの誘導加熱コイルに対応する位置を示している。
図2は、図1に示したトッププレート1を外した状態における、実施の形態1の誘導加熱調理器の本体を示す平面図である。
図2に示すように、本体には、外郭ケース4が設けられており、外郭ケース4によりトッププレート1が支持されている。トッププレート1に描かれているサークルパターン2a,2b,2c,2dの直下にはそれぞれ誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dが設けられている。それぞれの誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dは、絶縁性を有する材料、例えば、樹脂などで構成された加熱コイルベース6a,6b,6c,6dに固定されている。また、加熱コイルベース6a,6b,6c,6dには誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dから発生する磁束を通すためのフェライト(図示せず)が設けられている。
図1に示すように、使用者から見て左側に配置された誘導加熱コイル5a,5bを固定した加熱コイルベース6a,6bは、アルミニウム金属で形成された第1の支持板7aにより支持されている。一方、使用者から見て右側に配置された誘導加熱コイル5c,5dを固定した加熱コイルベース6c,6dは、同様に、アルミニウム金属で形成された第2の支持板7bにより支持されている。
図3は図1に示した誘導加熱調理器のIII-III線により切断した主要部断面図であり、図4は図1に示した誘導加熱調理器のIV-IV線により切断した主要部断面図である。図3においては、高出力(例えば、最大出力3kW)の誘導加熱コイル5aと低出力(例えば、最大出力2kW)の誘導加熱コイル5bが示されており、誘導加熱調理器の本体の奥側には冷却手段としての冷却部である冷却ブロアの配置が示されている。図4においては、高出力の誘導加熱コイル5a,5cが左右に並設されていることが示されている。
使用者から見て左側に配置された誘導加熱コイル5a,5bに対して高周波電流を供給するための第1のインバータ回路基板8aは、加熱コイルベース6a,6bを支持する第1の支持板7aの下に配設されており、樹脂で形成された第1の基板ベース9aに固定されている。一方、使用者から見て右側に配置された誘導加熱コイル5c,5dに対して高周波電流を供給するための第2のインバータ回路基板8bは、加熱コイルベース6c,6dを支持する第2の支持板7bの下に配設されており、樹脂で形成された第2の基板ベース9bに固定されている。第1の基板ベース9aおよび第2の基板ベース9bは、外郭ケース4に固定されている。
図5は、実施の形態1の誘導加熱調理器において、トッププレート1、並びに誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dなどの部品を外して、外郭ケース4内における冷却機構に関連する部品を示した平面図である。図6は実施の形態1の誘導加熱調理器における誘導加熱コイル5a,5bに高周波電流を供給するためのインバータ回路の要部構成を示す回路図である。なお、図5に示す冷却機構に関連する部品および構成において、スイッチング素子、整流器、および吸気口は隠れた位置にあるため、破線にてその位置を示す。
次に、使用者から見て左側に配置された誘導加熱コイル5a,5bに対して高周波電流を供給する第1のインバータ回路基板8aなどの構成について説明する。
図5において、外郭ケース4の左側の領域に配置された第1のインバータ回路基板8aには第1のインバータ回路としての高出力インバータ回路10aと第2のインバータ回路としての低出力インバータ回路10bが設けられている。第1のインバータ回路である高出力インバータ回路10aは、スイッチング素子11a、および共振コンデンサ12aと平滑コンデンサ13aなどで構成された第1の受動部14aを具備している。一方、第2のインバータ回路である低出力インバータ回路10bは、スイッチング素子11b、および共振コンデンサ12bと平滑コンデンサ13bなどで構成された第2の受動部14bを具備している。
図6に示すように、第1の電源回路基板21aからの電源は、整流器15aにおいて整流されて、高出力インバータ回路10aおよび低出力インバータ回路10bのそれぞれに供給される。図5において破線で示すスイッチング素子11aおよび整流器15aには、同一の第1の冷却フィン16aが装着されており、動作時に生じる熱を冷却するよう構成されている。また、図5において破線で示すスイッチング素子11bは、第1の冷却フィン16aとは別体である第2の冷却フィン16bに取付けられている。
図5に示すように、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第1の冷却フィン16aの近傍に第1の冷却部である第1の冷却ブロア17aが設けられており、第1の冷却フィン16aが第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aの直前に配設されている。このため、第1の冷却フィン16aは、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aからの冷却風を直接受けて、冷却される構造を有している。
第1の冷却ブロア17aは、本体の下面に形成された第1の吸気口18a(図3及び図5参照)から外気を吸入して、第1のインバータ回路基板8aにおける高出力インバータ回路10aに直接的に冷却風を送るよう配置されている。また、第1の冷却ブロア17aは、高出力インバータ回路10aに冷却風を吹き付けるとともに、高出力インバータ回路10aに吹き付けた後の冷却風を低出力インバータ回路10bに吹き付けるよう構成されている。低出力インバータ回路10bに吹き付けられた後の風は、大きな開口を有して通風抵抗が小さい排気口19(図3及び図5参照)から本体外部に排気される。したがって、第1のインバータ基板8aにおいて、高出力インバータ回路10aは低出力インバータ回路10bより冷たい外気が吸入される第1の吸気口18aに近い位置に配置されており、高出力インバータ回路10aを冷却した風が低出力インバータ回路10bを冷却するよう構成されている。
実施の形態1の誘導加熱調理器における第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aから吹き出される冷却風は、本体内の背面側(図5における上側)から前面側(図5における下側)の方向に略平行な流れとなるよう吐出されており、本体内において概略的に直線的な流れとなるよう形成されている。
上記のように、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第1のインバータ回路である高出力インバータ回路10aおよび第2のインバータ回路である低出力インバータ回路10bが実装された第1のインバータ回路基板8aが第1の冷却ブロア17aにより冷却される。このため、第1のインバータ回路基板8aにおいては、整流器15aおよび高出力インバータ回路10aのスイッチング素子11aが装着された第1の冷却フィン16a、および低出力インバータ回路10bのスイッチング素子11bが装着された第2の冷却フィン16bが、第1の冷却ブロア17aからの冷却風の流れ(図5における矢印Aa方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、整流器15aおよびスイッチング素子11aが装着された第1の冷却フィン16aを通過した冷却風を受ける位置に、低出力インバータ回路10bのスイッチング素子11bが装着された第2の冷却フィン16bが配置されている。
なお、実施の形態1の誘導加熱調理器において用いた第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bは、同一形状、同一寸法を有しており、冷却風の流れの方向に直交する断面形状が同一である。すなわち、第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bは、冷却風の流れの方向に平行な複数のフィンを有しており、冷却風の流れの方向に直交する断面形状は、いわゆる櫛状になっている。第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bは、アルミニウム材の押し出し成形により形成されている。また、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第1の冷却フィン16aにおけるフィンが第2の冷却フィン16bにおけるフィンと対応する位置に配置されて、通風抵抗が大幅に抑制されている。
また、第1のインバータ回路基板8aにおいては、高出力インバータ回路10aにおける共振コンデンサ12aおよび平滑コンデンサ13aで構成された第1の受動部14a、および低出力インバータ回路10bにおける共振コンデンサ12bおよび平滑コンデンサ13bで構成された第2の受動部14bが、第1のブロア17aからの冷却風の流れ(図5における矢印Ba方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、高出力インバータ回路10aの第1の受動部14aを通過した冷却風を受ける位置に、低出力インバータ回路10bの第2の受動部14bが配置されている。
図5に示すように、高出力インバータ回路10aには2個の加熱コイル端子20aが設けられており、加熱コイル端子20aと誘導加熱コイル5a(最大出力3kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。同様に、低出力インバータ回路10bにも2個の加熱コイル端子20bが設けられており、加熱コイル端子20bと誘導加熱コイル5b(最大出力2kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。このように加熱コイル端子20aと誘導加熱コイル5a、および加熱コイル端子20bと誘導加熱コイル5bが接続されて、各インバータ回路10a,10bにおいて形成された高周波電流がそれぞれの誘導加熱コイル5a,5bに供給されている。
第1のインバータ回路基板8aに電源を供給するための電源回路が構成された第1の電源回路基板21aは、第1の冷却ブロア17aが設けられた位置の近傍に配置されており、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aからの冷却風が直接当たらない位置に設けられている。すなわち、第1の電源回路基板21aは、外郭ケース4における奥側(図5における上側)の位置に配置されており、外郭ケース4における奥側に配置された第1の冷却ブロア17aと並設されている。そして、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aは、外郭ケース4における手前側(図5における下側)に配置された第1のインバータ回路基板8aの方向を向いて配置されている。
次に、使用者から見て右側に配置された誘導加熱コイル5c,5dに対して高周波電流を供給する第2のインバータ回路基板8bなどの構成について説明する。
図5において、外郭ケース4の右側に配置された第2のインバータ回路基板8bには第1のインバータ回路である高出力インバータ回路10cと第2のインバータ回路である低出力インバータ回路10dが設けられている。第1のインバータ回路である高出力インバータ回路10cは、スイッチング素子11c、および共振コンデンサ12cと平滑コンデンサ13cなどで構成された第3の受動部14cを具備している。一方、第2のインバータ回路である低出力インバータ回路10dは、スイッチング素子11d、および共振コンデンサ12dと平滑コンデンサ13dなどで構成された第4の受動部14dを具備している。
第2のインバータ回路基板8bにおいても、前述の図6に示した第1のインバータ回路基板8aのように、第2の電源回路基板21bからの電源が、整流器15bにおいて整流されて、高出力インバータ回路10cおよび低出力インバータ回路10bのそれぞれに供給される。図5において破線で示すスイッチング素子11cおよび整流器15bは、同一の第3の冷却フィン16cに取付けられており、動作時に生じる熱を冷却するよう構成されている。また、図5において破線で示すスイッチング素子11dは、第3の冷却フィン16cとは別体である第4の冷却フィン16dに取付けられている。
図5に示すように、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第3の冷却フィン16cの近傍に冷却手段としての第2の冷却部である第2の冷却ブロア17bが設けられており、第3の冷却フィン16cが第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bの直前に配設されている。このため、第3の冷却フィン16cは、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bからの冷却風を直接受ける構造を有している。
第2の冷却ブロア17bは、本体の下面に形成された第2の吸気口18b(図5参照)から外気を吸入して、第2のインバータ回路基板8bにおける高出力インバータ回路10cに直接的に冷却風を送るよう配置されている。また、第2の冷却ブロア17bは、高出力インバータ回路10cに冷却風を吹き付けるとともに、高出力インバータ回路10cに吹き付けた後の冷却風を低出力インバータ回路10dに吹き付けるよう構成されている。低出力インバータ回路10dに吹き付けられた後に風は、大きな開口を有して通風抵抗が小さい排気口19(図5参照)から本体外に排気される。したがって、第2のインバータ基板8bにおいて、高出力インバータ回路10cは低出力インバータ回路10dより冷たい外気が吸入される第2の吸気口18bに近い位置に配置されており、高出力インバータ回路10cを冷却した風が低出力インバータ回路10dを冷却するよう構成されている。
実施の形態1の誘導加熱調理器における第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bから吹き出される冷却風は、本体内の背面側(図5における上側)から前面側(図5における下側)の方向に略平行な流れとなるよう吐出されており、本体内において概略的に直線的な流れとなるよう形成されている。
上記のように、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第1のインバータ回路である高出力インバータ回路10cおよび第2のインバータ回路である低出力インバータ回路10dが実装された第2のインバータ回路基板8bが第2の冷却ブロア17bにより冷却される。このため、第2のインバータ回路基板8bにおいては、整流器15bおよび高出力インバータ回路10cのスイッチング素子11cが装着された第3の冷却フィン16c、および低出力インバータ回路10dのスイッチング素子11dが装着された第4の冷却フィン16dが、第2の冷却ブロア17bからの冷却風の流れ(図5における矢印Ab方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、整流器15bおよびスイッチング素子11cが装着された第3の冷却フィン16cを通過した冷却風を受ける位置に、低出力インバータ回路10dのスイッチング素子11dが装着された第4の冷却フィン16dが配置されている。
なお、実施の形態1の誘導加熱調理器において用いた第3の冷却フィン16cおよび第4の冷却フィン16dは、前述の第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bと同様に、同一形状、同一寸法を有しており、冷却風の流れの方向に直交する断面形状が同一である。すなわち、第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bと同様に、第3の冷却フィン16cおよび第4の冷却フィン16dは、冷却風の流れの方向に平行な複数のフィンを有しており、冷却風の流れの方向に直交する断面形状は、いわゆる櫛状になっている。第3の冷却フィン16cおよび第4の冷却フィン16dは、アルミニウム材の押し出し成形により形成されている。また、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第3の冷却フィン16cにおけるフィンが第4の冷却フィン16dにおけるフィンと対応する位置に配置されて、通風抵抗が大幅に抑制されている。
また、第2のインバータ回路基板8bにおいては、高出力インバータ回路10cにおける共振コンデンサ12cおよび平滑コンデンサ13cで構成された第3の受動部14c、および低出力インバータ回路10dにおける共振コンデンサ12dおよび平滑コンデンサ13dで構成された第4の受動部14dが、第2のブロア17bからの冷却風の流れ(図5における矢印Bb方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、高出力インバータ回路10cの第3の受動部14cを通過した冷却風を受ける位置に、低出力インバータ回路10dの第4の受動部14dが配置されている。
図5に示すように、高出力インバータ回路10cには2個の加熱コイル端子20cが設けられており、加熱コイル端子20cと誘導加熱コイル5c(最大出力3kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。同様に、低出力インバータ回路10dにも2個の加熱コイル端子20dが設けられており、加熱コイル端子20dと誘導加熱コイル5d(最大出力2kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。このように加熱コイル端子20cと誘導加熱コイル5c、および加熱コイル端子20dと誘導加熱コイル5dが接続されて、各インバータ回路10c,10dにおいて形成された高周波電流がそれぞれの誘導加熱コイル5c,5dに供給されている。
第2のインバータ回路基板8bに電源を供給するための電源回路が構成された第2の電源回路基板21bは、第2の冷却ブロア17bが設けられた位置の近傍に配置されており、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bからの冷却風が直接当たらない位置に設けられている。すなわち、第2の電源回路基板21bは、外郭ケース4における奥側(図5における上側)の位置に配置されており、外郭ケース4における奥側に配置された第2の冷却ブロア17bと並設されている。そして、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bは、外郭ケース4における手前側(図5における下側)に配置された第2のインバータ回路基板8bの方向を向いて配置されている。
[誘導加熱調理器の動作]
次に、上記のように構成された実施の形態1の誘導加熱調理器の動作について説明する。実施の形態1の誘導加熱調理器において、外郭ケース4における左側に配置された第1のインバータ回路基板8aと誘導加熱コイル5a,5b、および右側に配置された第2のインバータ回路基板8bと誘導加熱コイル5c,5dは、実質的に同じ動作を行う。このため、以下の動作説明においては、実施の形態1の誘導加熱調理器における左側に配置された第1のインバータ回路基板8aなどの動作について説明し、右側に配置された第2のインバータ回路基板8bなどの動作についての説明は省略する。
まず、使用者は、実施の形態1の誘導加熱調理器のトッププレート1上の加熱部を示すサークルパターン2a,2bに鍋等の調理容器である被加熱物を載置して、操作表示部3で加熱条件などを設定する。例えば、操作表示部3において、使用者がサークルパターン2a,2bに対応する誘導加熱コイル5a,5bの加熱スイッチをオン状態とする。これにより、第1のインバータ回路基板8aにおける高出力インバータ回路10aおよび低出力インバータ回路10bがそれぞれ起動して、所望の高周波電流が形成される。高出力インバータ回路10aおよび低出力インバータ回路10bにおいて形成された各高周波電流は、それぞれのサークルパターン2a,2bに対応する誘導加熱コイル5a,5bに対して、加熱コイル端子20a,20bを介して供給される。この結果、誘導加熱コイル5a,5bから高周波磁界が発生して、サークルパターン2a,2bに載置された鍋等の被加熱物を誘導加熱する。
前記の誘導加熱動作時において、第1のインバータ回路基板8aにおける高出力インバータ回路10aの加熱コイル端子20aから出力される高周波電流は、スイッチング素子11aと、共振コンデンサ12aと平滑コンデンサ13aで構成された第1の受動部14aなどにおいて形成されている。また、第1のインバータ回路基板8aにおける低出力インバータ回路10bの加熱コイル端子20bから出力される高周波電流は、スイッチング素子11b、および共振コンデンサ12bと平滑コンデンサ13bで構成された第2の受動部14bなどにおいて形成されている。
誘導加熱動作時においては、スイッチング素子11a,11b、共振コンデンサ12a,12b、平滑コンデンサ13a,13bなどの高周波電流形成部品が発熱する。実施の形態1の誘導加熱調理器においては、特に発熱量が多いスイッチング素子11a,11bには冷却フィン16a,16bが取り付けられており、放熱性能を向上させている。
さらに、実施の形態1の誘導加熱調理器において、誘導加熱動作中は第1の冷却ブロア17aが駆動されており、第1の吸気口18aから吸い込まれた外気が冷却風として、高出力インバータ回路10aから低出力インバータ回路10bの順に吹き付けられる。このように流れた冷却風は、大きな開口を有して通風抵抗が小さい形状を持つ排気口19から本体外部へ排気される。前記のように、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第1の冷却ブロア17aからの冷却風を各インバータ回路10a,10bにおける発熱部品に効率高く当てて、発熱部品に対する効率の高い冷却動作を行っている。
なお、図5において示すように、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに近い方の冷却風(矢印Aa側の冷却風)は、吹き出し口33aから遠い方の冷却風(矢印Ba側の冷却風)より風量が多くなる。すなわち、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに対向する送風通路空間を流れる冷却風(矢印Aa側の冷却風)は、吹き出し口33aから外れた送風通路空間を流れる冷却風(矢印Ba側の冷却風)より風量が多くなる。ここで、吹き出し口に対向する送風通路空間とは、冷却ブロアの吹き出し口の開口面に対向する空間であり、冷却風の流れる方向に直交する断面が吹き出し口の開口面と同一となる送風通路空間である。
したがって、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに対向する送風通路空間に高出力インバータ回路10aにおけるスイッチング素子11aと、整流器15aとを冷却するための第1の冷却フィン16a、および低出力インバータ回路10bにおけるスイッチング素子11bを冷却するための第2の冷却フィン16bを設けている。さらに、第1の冷却フィン16aは第2の冷却フィン16bの風上側に配置されており、第1の冷却フィン16aと第2の冷却フィン16bは縦列配置されている。
一方、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aから外れた送風通路空間に高出力インバータ回路10aにおける第1の受動部14a、および低出力インバータ回路10bにおける第2の受動部14bを設けている。さらに、第1の受動部14aは第2の受動部14bの風上側に配置されており、第1の受動部14aと第2の受動部14bは対向するように縦列配置されている。
上記のように、放熱量の多い第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bを第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに対向する送風通路空間に配置して、第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bが風量の多い冷却風(図5の矢印Aaで示す冷却風)により冷却されるよう構成されている。一方、比較的に放熱量の少ない第1の受動部14aおよび第2の受動部14bを第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aから外れた送風通路空間に配置して、風量の少ない冷却風(図5の矢印Baで示す冷却風)により冷却するよう構成されている。このように構成された実施の形態1の誘導加熱調理器は、1台の冷却ブロア17aにより発熱量を考慮して配置された第1のインバータ回路基板8aに対して効率の高い冷却を行うことができる。
上記のように、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成においては、冷却能力の調整を第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに対する、冷却対象部品(例えば、第1の冷却フィン16a、第2の冷却フィン16b、第1の受動部14a、および第2の受動部14b)の位置関係を変更することにより、容易に調整することができる。
上記のように、第1の冷却ブロア17aが第1のインバータ回路基板8a上に設けられた冷却フィン16a,16bおよび受動部14a,14bなどに対して冷却動作を行うが、同様の冷却動作は、外郭ケース4における右側に配置された第2の冷却ブロア17bが第2のインバータ回路基板8b上に設けられた冷却フィン16c,16dおよび受動部14c,14dなどに対しても行われる。
実施の形態1の誘導加熱調理器の構成においては、高出力インバータ回路10a,10cを冷却し、その高出力インバータ回路10a,10cを冷却した冷却風をそのまま使用して低出力インバータ回路10b,10dの冷却に活用ができる。したがって、実施の形態1の誘導加熱調理器は、冷却ブロア17a,17bからの冷却風を効率高く無駄なく利用することができ、結果的には、冷却ブロア17a,17bの小型化および低騒音化に大きな効果を発揮する構成である。
また、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成においては、高出力インバータ回路10a,10cの冷却フィン16a,16cと低出力インバータ回路10b,10dの冷却フィン16b,16dが分離され、別体で構成されている。このため、高出力インバータ回路10a,10cのスイッチング素子11a,11cの発熱(損失熱)と、低出力インバータ回路10b,10dのスイッチング素子11b,11dの発熱(損失熱)が直接的に冷却フィンを介して互いに熱伝導で影響し合うことがなく、それぞれのスイッチング素子11a,11b,11c,11dがそれぞれの冷却フィン16a,16b,16c,16dにより確実に冷却される。
上記のように、実施の形態1の誘導加熱調理器は、各冷却フィン16a,16b,16c,16dが分離されているため、それぞれの冷却フィン16a,16b,16c,16dに装着されているスイッチング素子11a,11b,11c,11dに対して絶縁状態を考慮する必要がない。すなわち、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、スイッチング素子11a,11b,11c,11dと冷却フィン16a,16b,16c,16dのそれぞれの間に絶縁物を挿入して、互いを電気的に絶縁する必要がない。このため、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成においては、スイッチング素子11a,11b,11c,11dと冷却フィン16a,16b,16c,16dのそれぞれの間に熱伝導性を悪化させる絶縁物、例えば絶縁シートなどが不要となり、結果として、冷却性能を大幅に向上させている。
一般的なスイッチング素子は、冷却フィンを取付ける面がコレクタと同電位になっており、このようなスイッチング素子に冷却フィンを直接取り付けると、冷却フィンはスイッチング素子のコレクタと同電位となる。もちろん、各種のスイッチング素子の中には、冷却フィン取付け面(放熱面)の内側に絶縁物を設けて、冷却フィン取付け面(放熱面)がコレクタから予め絶縁されたタイプもある。しかし、このような絶縁型のスイッチング素子においては、前述の絶縁シートを取り付ける場合の課題と同様に、スイッチング素子の放熱面内に設けた絶縁物の影響で熱伝導性能が低下しており、冷却性能が悪いという問題を有する。
このため、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、絶縁型のスイッチング素子ではなく、冷却フィン取付け面(放熱面)がコレクタ電位となるスイッチング素子を使用して、スイッチング素子自体による冷却性能の低下を防止している構成である。
さらに、実施の形態1の誘導加熱調理器において、第1の冷却フィン16aと第2の冷却フィン16bは、第1の冷却ブロア17aからの実質的な略直線的な冷却風の流れに対して直交する断面形状が同一であり、第1の冷却フィン16aと第2の冷却フィン16bのそれぞれに突設された複数のフィンが冷却風の流れに対して平行に配置されている。また、第1の冷却ブロア17aからの実質的な略直線的な冷却風の流れに沿って、第1の冷却フィン16aの風下の位置に縦列状態で第2の冷却フィン16bが配置されている。この結果、第1の冷却フィン16aおよび第2の冷却フィン16bを通過した冷却風の圧力損失は小さく、冷却性能の向上が図られている。この点は、第2の冷却ブロア17bに対する第3の冷却フィン16cおよび第4の冷却フィン16dにおいても同様に形成されて配置され、同様の効果を有する。
また、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、冷却フィン16a,16b,16c,16dの断面形状が同じであり、引き抜き加工が可能な形状であるため、金型などを共用することができ、生産性が向上し、製造コストの低減を図ることができる。
さらに、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、2つの誘導加熱コイル5a,5b(または5c,5d)に高周波電流を供給するための高出力インバータ回路10a(または10c)および低出力インバータ回路10b(または10d)を1つのインバータ回路基板8a(または8b)上に配置する構成であるため、回路間の配線量が少なくなる等の効果により、インバータ回路基板8a(または8b)を小型化にすることができる。
実施の形態1の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路10a,10cが冷却ブロア17a,17bの近傍に配置され、低出力インバータ回路10b,10dの風上に配置されているため、高出力インバータ回路10a,10cに対しては、吸気口18a,18bから吸込んだばかりの温度が低く、且つ、風速が速い冷却風が吹き付けられる構成である。このように、高出力インバータ回路10a,10cに対する冷却性能は、低出力インバータ回路10b,10dに対する冷却性能より高く設定されており、例えば、最大出力が3kWである誘導加熱コイル5a,5cに高周波電流を供給する高出力インバータ回路10a,10cおよび、最大出力が2kWである誘導加熱コイル5b,5dに高周波電流を供給する低出力インバータ回路10b,10dを適切な冷却性能で効率高く空冷することができる。
実施の形態1の誘導加熱調理器においては、使用者に対して手前側の方が使い勝手が良いため、図2に示すように、手前側の領域、すなわち操作表示部3に近い領域に、例えば最大出力が3kWの誘導加熱コイル5a,5cを配置し、奥側の領域に、例えば最大出力が2kWの誘導加熱コイル5b,5dを配置するよう構成することにより、使用者の利便性を高めることができる。図5に示したように、外郭ケース4内の各インバータ回路基板8a,8bにおいては、手前側の領域に低出力インバータ回路10b,10dが配置されており、奥側の領域に高出力インバータ回路10a,10cが配置されている。このように、高出力インバータ回路10a,10cと低出力インバータ回路10b,10dの配置は、誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dの配置とは逆となっている。しかし、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成においては、インバータ回路基板8a,8bの出力配置と誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dの出力配置を容易に変更することが可能であり、それらの間の電気的接続を容易に行うることができる。
また、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路10a,10cと低出力インバータ回路10b,10dに直流電源を供給する整流器15a,15bが共有されており、当該整流器15a,15bおよび高出力インバータ回路10a,10cのスイッチング素子11a,11cが冷却フィン16a,16cにそれぞれ装着されている。したがって、1つの整流器15a(または15b)が高出力インバータ回路10a(または10c)と低出力インバータ回路10b(または10d)に電源を供給する共有構成であるため、各インバータ回路基板8a,8bにおける部品や配線パターンを削減することができ、回路面積を大幅に縮小することができる。
また、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、第1のインバータ回路基板8aに設けられている整流器15aは、スイッチング素子11aとともに第1の冷却フィン16aに装着されて冷却されている。第1の冷却フィン16aは、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aの直前に設けられ、第2の冷却フィン16bより第1の冷却ブロア17aに近い位置にあるため、冷却性能が高いものとなっている。このため、スイッチング素子11aと整流器15aが共に第1の冷却フィン16aに取付けられていても、第1の冷却フィン16aと第2の冷却フィン16bが同じ大きさでも対応することが可能であり、若しくは第1の冷却フィン16aの冷却性能を高めるとしても、第2の冷却フィン16bより極端に大きく形成する必要がない。この結果、第1のインバータ回路基板8aの外郭ケース4内部空間における占有面積を小さくすることができる。また、整流器15aが第1の冷却フィン16aに取り付けられているため、整流器15aは確実に冷却され、信頼性の高い整流機能を発揮することができる。同様のことは、第2のインバータ回路基板8bに設けられている整流器15bに関しても言える。
さらに、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、整流器15aへの電力供給が第1の電源回路基板21aから行われるが、整流器15aと第1の電源回路基板21aは近い位置に配置されている。整流器15aは、外郭ケース4における奥側に配置された第1の冷却ブロア17aの近傍にある第1のインバータ回路基板8aにおいて、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに最も近い位置に配置されている。また、第1の電源回路基板21aは、外郭ケース4の奥側において、第1の冷却ブロア17aと並設されている。このため、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成においては、第1の電源回路基板21aと第1のインバータ回路基板8a上の整流器15aを接続する交流電源の配線を短くすることができる。また、第2のインバータ回路基板8bに設けられている整流器15bにおいても同様に、第2の電源回路基板21bと第2のインバータ回路基板8b上の整流器15bを接続する交流電源の配線を短くすることができる。
また、実施の形態1の誘導加熱調理器において、第1の電源回路基板21aは第1の冷却ブロア17aの隣に配置されており、第1の冷却ブロア17aからの冷却風が第1の電源回路基板21aに直接当たらない位置に配置されている。このように、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成によれば、発熱部品が少なく積極的に冷却する必要のない第1の電源回路基板21aを第1の冷却ブロア17aの隣で、冷却風が当たらない領域に配置することができる。同様に、第2の電源回路基板21bを第2の冷却ブロア17bの隣で、冷却風が当たらない領域に配置することができるため、外郭ケース4内の空間を有効活用することができる。その結果、実施の形態1の誘導加熱調理器の構成によれば、本体の小型化および薄型化を達成することができ、さらに電源回路基板21a,21bから各インバータ回路基板8a,8bへの配線を効率高く順序よく構成することができる。
すなわち、本体の背面側(使用者から見て奥側)の面に外部電源を取り入れるための電源コード(図示せず)の導出部を設けて、電源コードを電源回路基板21a,21bに電気的に接続することが容易な構成となる。また、電源基板回路基板21a,21bからインバータ回路基板8a,8bおよび冷却ブロア17a,17b等に電力を供給することが容易であり、各インバータ回路基板8a,8bの加熱コイル端子20a,20b,20c,20dと誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dとの電気的接続、およびインバータ回路基板8a,8bと操作表示部3との電気的接続は、各部品が有機的に近くに配置されているため、配線距離が短く、作業および製造が容易となり、製造コストの大幅な低減を図ることができる。
さらに、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路10a,10cと低出力インバータ回路10b,10dに対する電源回路として共通の電源回路基板21a,21bを設けている。このため、高出力インバータ回路10a,10cの出力(最大出力が3kW)と低出力インバータ回路10b,10dの出力(最大出力が2kW)の合計出力の最大値(例えば、3kW)を予め設定しておき、その合計出力の中で、高出力インバータ回路10a,10cと低出力インバータ回路10b,10dのそれぞれの出力を所望の割合に配分するよう構成することが可能である。例えば使用者が高出力インバータ回路10aの出力を大きくしたい時には、低出力インバータ回路10bの出力を小さく設定する。このような設定および制御は、電源回路基板に設けた制御部である制御回路において行われる。
上記のように設定することにより、高出力インバータ回路10aおよび低出力インバータ回路10bの合計出力における発熱量を低減することができる。その結果、実施の形態1の誘導加熱調理器における冷却性能を低減することが可能となり、例えば、第1の冷却ブロア17aの性能を低くして小型化することが可能であり、また第1のインバータ回路基板8aにおける冷却フィンの大きさを小型化することが可能となる。
なお、実施の形態1の誘導加熱調理器において用いた第1の冷却ブロア17aおよび第2の冷却ブロア17bは、円筒の円周面に沿って略放射状に複数の羽根が配置されており、その円筒形状においては、その回転中心軸上の一方の端面部分に吸気口18a,18bを有している。このように構成された第1の冷却ブロア17aおよび第2の冷却ブロア17bは、円筒が回転して羽根が円周面に沿って移動することにより、当該羽根を覆う円筒状のケースの内周面に沿って空気が流れて、吹き出し口33a,33bから空気が吐出される構造である。したがって、第1の冷却ブロア17aおよび第2の冷却ブロア17bからの冷却風は、吹き出し口33a,33bにおいては、略均一な風量の冷却風が吹き出される。ただし、冷却ブロアの仕様によっては、吹き出し口における外周側(図5に示す吹き出し口33a,33bにおける右側)が、風量が多少多くなるものがある。その場合には、吹き出し口の中心線より外周側に寄った線上に、冷却すべき発熱部品の中心線を配置するよう実装しても良い。
なお、実施の形態1の誘導加熱調理器においては、冷却手段として上記のような冷却ブロアを用いた構成について説明したが、冷却風を発生させる冷却手段であれば用いることが可能であり、例えば軸流ファンなどを用いて構成することも可能である。
以上のように、本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置は、前述の従来の誘導加熱調理器の構成において問題となっていたような並設された放熱部材に対する冷却風の風量バランスを取る必要がなく、冷却設計が容易になるとともに冷却性能自体も向上するという優れた効果を有する。即ち、一般的にスイッチング素子を装着した冷却フィンは、共振コンデンサや平滑コンデンサなどの基板に直接実装する発熱実装部品(受動部)に比べて発熱量が大きくなっている。したがって、高出力および低出力のインバータ回路(10a,10b,10c,10d)において、フィン領域と実装部品領域とを大別して2系統に分けて配置することにより、冷却ブロア(17a,17b)によって冷却風を高出力および低出力のインバータ回路(10a,10b,10c,10d)へ送風する際に風量バランスをフィン領域に風量を多く流し、実装部品領域に風量を少なく流す調整が容易となる。
また、本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置においては、高出力インバータ回路(10a,10c)および低出力インバータ回路(10b,10d)をバランス良く冷却する構成を容易に設計することができる。さらに、高出力インバータ回路(10a,10c)を冷却した冷却風をそのまま低出力インバータ回路(10b,10d)の冷却に活用することができるため、冷却風の無駄がなく、結果的に冷却ブロアの小型化、および低騒音化に大きな効果を発揮する。
前述の従来の誘導加熱調理器においては、1つの放熱部材に異なるインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子が設けられているため、異なるインバータ回路を共に駆動させた場合、それぞれのインバータ回路のスイッチング素子の発熱(損失熱)が同じ冷却フィンにおいて放熱し、各スイッチング素子からの熱が冷却フィンにおいて影響し合い、冷却性が著しく低下させていた。
一方、本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置においては、高出力インバータ回路(10a,10c)の冷却フィン(16a,16c)と低出力インバータ回路(10b,10d)の冷却フィン(16b,16d)が分離されているため、高出力インバータ回路(10a,10c)のスイッチング素子(11a,11c)の発熱(損失熱)と低出力インバータ回路(10b,10d)のスイッチング素子(11b,11d)の発熱(損失熱)が、同一の冷却フィンにおいて直接影響し合うことがなく、スイッチング素子の冷却を阻害する要素がない構成である。
また、本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置において、高出力インバータ回路(10a,10c)のスイッチング素子と、低出力インバータ回路(10b,10d)のスイッチング素子(11b,11d)とにおけるフィン取り付け面の電位が異なっているため、金属性の冷却フィンを共通に用いる際には、スイッチング素子に絶縁等の対策が必要となる。しかし、高出力インバータ回路(10a,10c)の冷却フィン(16a,16c)と低出力インバータ回路(10b,10d)の冷却フィン(16b,16d)が分離されているため、スイッチング素子と冷却フィンとの間の絶縁を考慮する必要がなく、例えば、スイッチング素子と冷却フィンとの間に絶縁物、例えば絶縁シートを挿入するなどの対策が不要となる。絶縁シートなどの絶縁物をスイッチング素子と冷却フィンとの間に設けることは、その間の熱伝導を悪化させて冷却性能を低下させることになる。しかし、本発明の誘導加熱装置においては、それぞれのスイッチング素子に独立した冷却フィンを設けているため、スイッチング素子と冷却フィンとの間に絶縁物を設ける必要がなく、結果的に冷却性能を向上させる構成となっている。
(実施の形態2)
以下、本発明の誘導加熱装置の例として実施の形態2の誘導加熱調理器について図7から図10を用いて説明する。実施の形態2の誘導加熱調理器において、前述の実施の形態1の誘導加熱調理器と異なる点は、誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路におけるスイッチング素子の個数である。実施の形態2の誘導加熱調理器においては、1つの誘導加熱コイルに対してインバータ回路のスイッチング素子が正極側のスイッチング素子と負極側のスイッチング素子の2つで構成されている。したがって、実施の形態2の誘導加熱調理器の説明においては、前述の実施の形態1の誘導加熱調理器における構成要素と実質的に同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付して、その説明は省略する。
実施の形態2の誘導加熱調理器は、前述の図1および図2を用いて説明した実施の形態1の誘導加熱調理器と外観は実質的に同じであり、使用者から見て左側に誘導加熱コイル5a,5bが配置されており、使用者から見て右側に誘導加熱コイル5c,5dが配置されている。
図7は、図3と同様に、実施の形態2の誘導加熱調理器において、使用者から見て手前側(図7の左側)と奥側(図7の右側)の主要部を示すように切断した断面図である。図7においては、高出力(例えば、最大出力3kW)の誘導加熱コイル5aと低出力(例えば、最大出力2kW)の誘導加熱コイル5bが示されており、実施の形態2の誘導加熱調理器の本体の奥側には冷却手段である冷却ブロアの配置が示されている。
図8は、図4と同様に、実施の形態2の誘導加熱調理器において、使用者の左側と右側の主要部を示すように切断した断面図である。図8に示す実施の形態2の誘導加熱調理器においては、高出力の誘導加熱コイル5a,5cが左右に並設されていることが示されている。
図9は、実施の形態2の誘導加熱調理器において、トッププレート1、並びに誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dなどの部品を外して、外郭ケース4内における冷却機構に関連する部品を示した平面図である。図10は実施の形態2の誘導加熱調理器における誘導加熱コイル5a,5bに高周波電流を供給するためのインバータ回路の要部構成を示す回路図である。なお、図9に示す冷却機構に関連する部品および構成において、スイッチング素子(111a,111b,112a,112b,113a,113b,114a,114b)、整流器(28a,28b)、および吸気口(18a,18b)は隠れた位置にあるため、破線にてその位置を示す。
実施の形態2の誘導加熱調理器は、実施の形態1の誘導加熱調理器と同様に、使用者から見て左側に配置された誘導加熱コイル5a,5bに対して高周波電流を供給するための第1のインバータ回路基板22aは、加熱コイルベース6a,6bを支持する第1の支持板7aの下に配設されており、樹脂で形成された第1の基板ベース9aに固定されている(図8参照)。一方、使用者から見て右側に配置された誘導加熱コイル5c,5dに対して高周波電流を供給するための第2のインバータ回路基板22bは、加熱コイルベース6c,6dを支持する第2の支持板7bの下に配設されており、樹脂で形成された第2の基板ベース9bに固定されている(図8参照)。第1の基板ベース9aおよび第2の基板ベース9bは、外郭ケース4に固定されている。
以下の説明は、使用者から見て左側に配置された誘導加熱コイル5a,5bに対して高周波電流を供給する第1のインバータ回路基板22a、およびその第1のインバータ回路基板22aに対して冷却風を送る第1の冷却ブロア17aにおける構成、動作などに関するものである。
図9において、外郭ケース4の左側の領域に配置された第1のインバータ回路基板22aには第1のインバータ回路である高出力インバータ回路23aと第2のインバータ回路である低出力インバータ回路23bが設けられている。高出力インバータ回路23aは、2個のスイッチング素子111a,111b、および共振コンデンサ25aと平滑コンデンサ26aなどで構成された第1の受動部27aを具備している。一方、低出力インバータ回路23bは、2個のスイッチング素子112a,112b、および共振コンデンサ25bと平滑コンデンサ26bなどで構成された第2の受動部27bを具備している。
図10に示すように、第1の電源回路基板21aからの電源は、整流器28aにおいて整流されて、第1のインバータ回路である高出力インバータ回路23aおよび第2のインバータ回路である低出力インバータ回路23bのそれぞれに供給される。図9において破線で示すスイッチング素子111aおよび整流器28aには、同一の第1の冷却フィン161aが装着されており、動作時に生じる熱を冷却するよう構成されている。また、図9において破線で示すスイッチング素子111b,112a,112bのそれぞれは、第1の冷却フィン161aとは別体である第2の冷却フィン161b、第3の冷却フィン162a、および第4の冷却フィン162bにそれぞれ取付けられている。
図7から図9に示すように、外郭ケース4の奥側に配置された第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aにはダクト30aが設けられている。ダクト30aは、第1のインバータ回路基板22aの上方を取り囲むように設けられており、第1の冷却フィン161a,第2の冷却フィン161b,第3の冷却フィン162a,第4の冷却フィン162b,第1の受動部27a,第2の受動部27bなどの実装部品を覆っている。ダクト30aの吸入口となる一方の開口部は第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aに取付けられており、ダクト30aの排気口となる他方の開口部は第1のインバータ回路基板22aにおいて発熱する実装部品が無くなった位置、例えば第4の冷却フィン162bを覆った直後に設けられている。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、上記のようにダクト30aを設けるとともに、ダクト30aの内部には分配リブ31aが設けられている。図9に示すように、分配リブ31aは、第1の冷却フィン161a,第2の冷却フィン161b,第3の冷却フィン162a,第4の冷却フィン162bが配置されたフィン領域と、第1の受動部27aと第2の受動部27bが配置された実装部品領域との間を分割するものである。このように、ダクト30aおよび分配リブ31aが設けられているため、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aからの冷却風は、フィン領域と実装部品領域に確実に分配されている。
実施の形態2の誘導加熱調理器において、高出力と低出力の各インバータ回路23a,23b,23c,23dでは、フィン領域と実装部品領域が冷却風の流れに沿って、すなわち外郭ケース4における奥側から手前側への方向に沿って分割されており、それぞれの領域が左右に分かれている。
なお、本発明に係る実施の形態2の誘導加熱調理器の説明において、高出力と低出力の各インバータ回路23a,23b,23c,23dにおける冷却フィン161a,161b,162a,162b,163a,163b,164a,164bが配置された領域をフィン領域と称し、基板上に実装されて動作時に発熱する発熱実装部品である共振コンデンサ、平滑コンデンサを有する受動部が配置された領域を実装部品領域と称する。
図9に示すように、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第1の冷却フィン161aの近傍に第1の冷却ブロア17aが設けられており、第1の冷却フィン161aが第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aの直前に配設されている。このため、第1の冷却フィン161aは、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aからダクト30aおよび分配リブ31aにより分配された冷却風を直接受ける構造を有している。
第1の冷却ブロア17aは、本体の下面に形成された第1の吸気口18a(図7および図9参照)から外気を吸入して、冷却風を吹き出し口33aから吐出し、ダクト30aおよび分配リブ31aにより分配された冷却風が第1のインバータ回路基板22aにおける高出力インバータ回路23aを直接吹き付けるよう配置されている。また、第1の冷却ブロア17aからの分配された冷却風が、高出力インバータ回路23aに吹き付けられるとともに、高出力インバータ回路23aに吹き付けた後の冷却風を低出力インバータ回路23bに吹き付けるよう構成されている。低出力インバータ回路23bに吹き付けられた後の風は、大きな開口を有して通風抵抗が小さい排気口19(図7及び図9参照)から本体外部に排気される。
実施の形態2の誘導加熱調理器における第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aから吹き出され、ダクト30aおよび分配リブ31aにより分配された冷却風は、本体内の背面側から前面側の方向に略平行な流れとなるよう吐出されており、概略的に直線的な流れとなるよう形成されている。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第1の冷却ブロア17aからの冷却風がダクト30a内の分配リブ31aによりフィン領域と実装部品領域とに分けられており、吐出風量の大半、例えば80%の冷却風がフィン領域に流れて(図9において矢印Aaで示す方向)、第1の冷却フィン161a,第2の冷却フィン161b,第3の冷却フィン162a,第4の冷却フィン162bを冷却する。また、残りの風量の冷却風が実装部品領域に流れて(図9において矢印Baで示す方向)、第1の受動部27aおよび第2の受動部27bが冷却される。
具体的には、高出力インバータ回路23aの第1の冷却フィン161aと第2の冷却フィン161b、および低出力インバータ回路23bの第3の冷却フィン162aと第4の冷却フィン162bが、第1の冷却ブロア17aからの冷却風の流れ(図9における矢印Aa方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、整流器28aおよびスイッチング素子111aが装着された第1の冷却フィン161aを通過した冷却風を受ける位置に、スイッチング素子111bが装着された第2の冷却フィン161bが配置されている。同様に、第2の冷却フィン161bを通過した冷却風を受ける位置に、スイッチング素子112aが装着された第3の冷却フィン162aが配置され、第3の冷却フィン162aを通過した冷却風を受ける位置に、スイッチング素子112bが装着された第4の冷却フィン162bが配置されている。
また、第1のインバータ回路基板22aにおいては、高出力インバータ回路23aの共振コンデンサ25aおよび平滑コンデンサ26aで構成された第1の受動部27a、および低出力インバータ回路23bの共振コンデンサ25bおよび平滑コンデンサ26bで構成された第2の受動部27bが、第1の冷却ブロア17aからの冷却風の流れ(図9における矢印Ba方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、高出力インバータ回路23aの第1の受動部27aを通過した冷却風を受ける位置に、低出力インバータ回路23bの第2の受動部27bが配置されている。
図9に示すように、高出力インバータ回路23aには2個の加熱コイル端子32aが設けられており、加熱コイル端子32aと誘導加熱コイル5a(最大出力3kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。同様に、低出力インバータ回路23bにも2個の加熱コイル端子32bが設けられており、加熱コイル端子32bと誘導加熱コイル5b(最大出力2kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。このように加熱コイル端子32aと誘導加熱コイル5a、および加熱コイル端子32bと誘導加熱コイル5bが接続されて、各インバータ回路23a,23bにおいて形成された高周波電流がそれぞれの誘導加熱コイル5a,5bに供給されている。
第1のインバータ回路基板22aに電源を供給するための電源回路が構成された第1の電源回路基板21aは、第1の冷却ブロア17aが設けられた位置の近傍に配置されており、第1の冷却ブロア17aからの冷却風が直接当たらない位置に設けられている。すなわち、第1の電源回路基板21aは、外郭ケース4における奥側(図9における上側)の位置に配置されており、外郭ケース4における奥側に配置された第1の冷却ブロア17aと並設されている。そして、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aは、外郭ケース4における手前側(図9における下側)に配置された第1のインバータ回路基板22aの方向に向いて配置されて、ダクト30aおよび分配リブ31aが設けられている。
次に、使用者から見て右側に配置された誘導加熱コイル5c,5dに対して高周波電流を供給する第2のインバータ回路基板22bなどの構成について説明する。
図9において、外郭ケース4の右側に配置された第2のインバータ回路基板22bには第1のインバータ回路である高出力インバータ回路23cと第2のインバータ回路である低出力インバータ回路23dが設けられている。高出力インバータ回路23cは、2個のスイッチング素子113a,113b、および共振コンデンサ25cと平滑コンデンサ26cなどで構成された第3の受動部27cを具備している。一方、低出力インバータ回路23dは、2個のスイッチング素子114a,114b、および共振コンデンサ25dと平滑コンデンサ26dなどで構成された第4の受動部27dを具備している。
第2のインバータ回路基板22bにおいても、前述の図10に示した第1のインバータ回路基板22aのように、第2の電源回路基板21bからの電源が、整流器28bにおいて整流されて、高出力インバータ回路23cおよび低出力インバータ回路23dのそれぞれに供給される。図9において破線で示すスイッチング素子113aおよび整流器28bには、同一の第5の冷却フィン163aに装着されており、動作時に生じる熱を冷却するよう構成されている。また、図9において破線で示すスイッチング素子113b,114a,114bのそれぞれは、第5の冷却フィン163aとは別体である第6の冷却フィン163b,第7の冷却フィン164a,および第8の冷却フィン164bにそれぞれに取付けられている。
図7から図9に示すように、外郭ケース4の奥側に配置された第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bにはダクト30bが設けられている。ダクト30bは、第2のインバータ回路基板22bの上方を取り囲むように設けられており、第5の冷却フィン163a,第6の冷却フィン163b,第7の冷却フィン164a,第8の冷却フィン164b,第3の受動部27c,第4の受動部27dなどの実装部品を覆っている。ダクト30bの吸入口となる一方の開口部は第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bに取付けられており、ダクト30bの排気口となる他方の開口部は第2のインバータ回路基板22bにおいて発熱する実装部品が無くなった位置、例えば第8の冷却フィン164bを覆った直後に設けられている。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、上記のようにダクト30bを設けるとともに、ダクト30bの内部には分配リブ31bが設けられている。図9に示すように、分配リブ31bは、第5の冷却フィン163a,第6の冷却フィン163b,第7の冷却フィン164a,第8の冷却フィン164bが配置されたフィン領域と、第3の受動部27cと第4の受動部27dが配置された実装部品領域との間を分割するものである。このように、ダクト30bおよび分配リブ31bが設けられているため、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bからの冷却風は、フィン領域と実装部品領域に分配されている。
図9に示すように、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第5の冷却フィン163aが第2の冷却ブロア17bの近傍に設けられており、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bの直前に配設されている。このため、第5の冷却フィン163aは、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bからダクト30bおよび分配リブ31bにより分配された冷却風を直接受ける構造を有している。
第2の冷却ブロア17bは、本体の下面に形成された第2の吸気口18b(図9参照)から外気を吸入して、冷却風を吹き出し口33bから吐出し、ダクト30bおよび分配リブ31bにより分配された冷却風が第2のインバータ回路基板22bにおける高出力インバータ回路23cに直接的に吹き付けるよう配置されている。また、第2の冷却ブロア17bからの分配された冷却風が、高出力インバータ回路23cに吹き付けられるとともに、高出力インバータ回路23cに吹き付けられた後の冷却風が低出力インバータ回路23dに吹き付けられるよう構成されている。低出力インバータ回路23dに吹き付けられた後の風は、大きな開口を有して通風抵抗が小さい排気口19(図9参照)から本体外部に排気される。
実施の形態2の誘導加熱調理器における第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bから吹き出され、ダクト30bおよび分配リブ31bにより分配された冷却風は、本体内の背面側から前面側の方向に略平行な流れとなるよう吐出されており、概略的に直線的な流れとなるよう形成されている。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第2の冷却ブロア17bからの冷却風がダクト30b内の分配リブ31bによりフィン領域と実装部品領域とに分けられており、吐出風量の大半、例えば80%の冷却風がフィン領域に流れて(図9において矢印Abで示す方向)、第5の冷却フィン163a,第6の冷却フィン163b,第7の冷却フィン164a,第8の冷却フィン164bを冷却する。また、残りの風量の冷却風が実装部品領域に流れて(図9において矢印Bbで示す方向)、第3の受動部27cおよび第4の受動部27dが冷却される。
具体的には、高出力インバータ回路23cにおける第5の冷却フィン163aと第6の冷却フィン163b、および低出力インバータ回路23dの第7の冷却フィン164aと第8の冷却フィン164bが、第2の冷却ブロア17bからの冷却風の流れ(図9における矢印Ab方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、整流器28bおよびスイッチング素子113aが装着された第5の冷却フィン163aを通過した冷却風を受ける位置に、スイッチング素子113bが装着された第6の冷却フィン163bが配置されている。同様に、第6の冷却フィン163bを通過した冷却風を受ける位置に、スイッチング素子114aが装着された第7の冷却フィン164aが配置され、第7の冷却フィン164aを通過した冷却風を受ける位置に、スイッチング素子114bが装着された第8の冷却フィン164bが配置されている。
また、第2のインバータ回路基板22bにおいては、高出力インバータ回路23cの共振コンデンサ25cおよび平滑コンデンサ26cで構成された第3の受動部27c、および低出力インバータ回路23cの共振コンデンサ25cおよび平滑コンデンサ26cで構成された第4の受動部27dが、第2の冷却ブロア17bからの冷却風の流れ(図9における矢印Bb方向)に沿って縦列に配置されている。すなわち、高出力インバータ回路23cの第3の受動部27cを通過した冷却風を受ける位置に、低出力インバータ回路23dの第4の受動部27dが配置されている。
図9に示すように、高出力インバータ回路23cには2個の加熱コイル端子32cが設けられており、加熱コイル端子32cと誘導加熱コイル5c(最大出力3kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。同様に、低出力インバータ回路23dにも2個の加熱コイル端子32dが設けられており、加熱コイル端子32dと誘導加熱コイル5d(最大出力2kW)がリード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。このように加熱コイル端子32cと誘導加熱コイル5c、および加熱コイル端子32dと誘導加熱コイル5dが接続されて、各インバータ回路23c,23dにおいて形成された高周波電流がそれぞれの誘導加熱コイル5c,5dに供給されている。
第2のインバータ回路基板22bに電源を供給するための電源回路が構成された第2の電源回路基板21bは、第2の冷却ブロア17bが設けられた位置の近傍に配置されており、第2の冷却ブロア17bからの冷却風が直接当たらない位置に設けられている。すなわち、第2の電源回路基板21bは、外郭ケース4における奥側(図9における上側)の位置に配置されており、外郭ケース4における奥側に配置された第2の冷却ブロア17bと並設されている。そして、第2の冷却ブロア17bの吹き出し口33bは、外郭ケース4における手前側(図9における下側)に配置された第1のインバータ回路基板22aの方向に向いて配置され、ダクト30bおよび分配リブ31bが設けられている。
なお、実施の形態2の誘導加熱調理器において用いた各冷却フィン161a〜164bは、同一形状、同一寸法を有しており、冷却風の流れの方向に直交する断面形状が同一である。すなわち、各冷却フィン161a〜164bは、冷却風の流れの方向に平行な複数のフィンを有しており、冷却風の流れの方向に直交する断面形状は、いわゆる櫛状になっている。各冷却フィン161a〜164bは、アルミニウム材の押し出し成形により形成されている。また、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第1から第4の冷却フィン161aから162bにおけるそれぞれのフィンが対応する位置に配置されており、同様に、第5から第8の冷却フィン163aから164bにおけるそれぞれのフィンが対応する位置に配置されている。このため、実施の形態2の誘導加熱調理器において、フィン領域の各冷却フィン161a〜164bは通風抵抗が大幅に抑制されている。
[誘導加熱調理器の動作]
次に、上記のように構成された実施の形態2の誘導加熱調理器の動作について説明する。実施の形態2の誘導加熱調理器において、外郭ケース4における左側に配置された第1のインバータ回路基板22aと誘導加熱コイル5a,5b、および右側に配置された第2のインバータ回路基板22bと誘導加熱コイル5c,5dは、実質的に同じ動作を行う。このため、以下の動作説明においては、実施の形態2の誘導加熱調理器における左側に配置された第1のインバータ回路基板22aなどの動作について説明し、右側に配置された第2のインバータ回路基板22bなどの動作についての説明は省略する。なお、実施の形態2の誘導加熱調理器の外観、および誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dなどは、前述の実施の形態1と実質的に同じであるため、図1及び図2を参照して説明する。
まず、使用者は、実施の形態2の誘導加熱調理器のトッププレート1上の加熱部を示すサークルパターン2a,2b(図1参照)に鍋等の調理容器である被加熱物を載置して、操作表示部3(図1参照)で加熱条件などを設定する。例えば、使用者が、サークルパターン2a,2bに対応する誘導加熱コイル5a,5b(図2参照)の加熱スイッチをオン状態とする。これにより、第1のインバータ回路基板22aにおける第1のインバータ回路である高出力インバータ回路23aおよび第2のインバータ回路である低出力インバータ回路23bがそれぞれ起動して、所望の高周波電流が形成される。高出力インバータ回路23aおよび低出力インバータ回路23bにおいて形成された各高周波電流は、それぞれのサークルパターン2a,2bに対応する誘導加熱コイル5a,5bに対して、加熱コイル端子32a,32bを介して供給される。この結果、誘導加熱コイル5a,5bから高周波磁界が発生して、サークルパターン2a,2bに載置された鍋等の被加熱物を誘導加熱する。
前記の誘導加熱動作時において、第1のインバータ回路基板22aにおける高出力インバータ回路23aの加熱コイル端子32aから出力される高周波電流は、スイッチング素子111a,111bと、共振コンデンサ25aと平滑コンデンサ26aで構成された第1の受動部27aなどにおいて形成されている。また、第1のインバータ回路基板22aにおける低出力インバータ回路23bの加熱コイル端子32bから出力される高周波電流は、スイッチング素子112a,112b、および共振コンデンサ25bと平滑コンデンサ26bで構成された第2の受動部27bなどにおいて形成されている。
誘導加熱動作時においては、スイッチング素子111a,111b,112a,112b、共振コンデンサ25a,25b、平滑コンデンサ26a,26bなどの高周波電流形成部品が発熱する。実施の形態2の誘導加熱調理器においては、特に放熱量が多いスイッチング素子111a,111b,112a,112bには冷却フィン161a,161b,162a,162bがそれぞれ取り付けられており、放熱性能を向上させている。
さらに、実施の形態2の誘導加熱調理器において、誘導加熱動作中は第1の冷却ブロア17aが駆動されており、第1の吸気口18aから吸い込まれた外気が冷却風として、高出力インバータ回路23aから低出力インバータ回路23bの順番で吹き付けられている。このように流れた冷却風は、大きな開口を有して通風抵抗が小さい形状の排気口19から本体外部へ排気される。前記のように、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第1の冷却ブロア17aからの冷却風が各インバータ回路23a,23bにおける発熱部品に対して効率高く当たり、発熱部品の効率の高い冷却動作を行っている。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第1のインバータ回路基板22a上に実装された第1の冷却フィン111a,第2の冷却フィン111b,第3の冷却フィン112a,第4の冷却フィン112b,第1の受動部27a,第2の受動部27b等の発熱部品が、ダクト30aにより覆われており、第1の冷却ブロア17aからの冷却風を効率高く、且つ確実に発熱部品に送ることができる。
さらに、実施の形態2の誘導加熱調理器において、ダクト30aの内部には、第1のインバータ回路基板22a上をフィン領域と実装部品領域に分配するための分配リブ31aが設けられている。このため、放熱量が多いフィン領域の第1の冷却フィン111a,第2の冷却フィン111b,第3の冷却フィン112a,第4の冷却フィン112bに対して、多くの冷却風(図9の矢印Aa方向の流れ)を送ることができる構成となる。当然、残りの冷却風(図9の矢印Ba方向の流れ)は、放熱量が比較的少ない実装部品領域にある第1の受動部27a,第2の受動部27bに送られる。
上記のように、第1の冷却ブロア17aが第1のインバータ回路基板22a上に設けられた冷却フィン161a,161b,162a,162bおよび受動部27a,27bなどに対して冷却動作を行うが、同様の冷却動作は、外郭ケース4における右側に配置された第2の冷却ブロア17bが第2のインバータ回路基板22b上に設けられた冷却フィン163a,163b,164a,164bおよび受動部27c,27dなどに対しても行われる。
上記のように、実施の形態2の誘導加熱調理器の構成においては、ダクト30a,30bおよび分配リブ31a,31bを設けることにより、実装部品の発熱量に応じた冷却設計が容易となるとともに、冷却ブロア17a,17bの能力を有効活用することができる。その結果、実施の形態2の誘導加熱調理器は、簡単な構成で冷却性能が向上するため、信頼性が高く、高品質の調理器を低コストで製造することが可能となる。
また、実施の形態2の誘導加熱調理器の構成においては、高出力インバータ回路23a,23cを冷却し、その冷却風をそのまま使用して低出力インバータ回路23b,23dの冷却に活用することができる。したがって、実施の形態2の誘導加熱調理器は、冷却ブロア17a,17bからの冷却風を効率高く無駄なく利用することができ、結果的には、冷却ブロア17a,17bの小型化、および低騒音化に大きな効果を発揮する構成である。
上記のように、実施の形態2の誘導加熱調理器は、高出力インバータ回路23aが2個のスイッチング素子111a,111bを有して構成されており、低出力インバータ回路23bが2個のスイッチング素子112a,112bを有して構成されている。各スイッチング素子111a,111b,112a,112bにはそれぞれ冷却フィン161a,161b,162a,162bが装着され、各冷却フィン161a,161b,162a,162bが電気的に独立している。同様に、第2のインバータ回路基板22bにおいては、各スイッチング素子113a,113b,114a,114bに冷却フィン163a,163b,164a,164bが装着されており、各冷却フィン163a,163b,164a,164bが電気的に独立している。このため、スイッチング素子111a,111b,112a,112b,113a,113b,114a,114bと冷却フィン161a,161b,162a,162b,163a,163b,164a,164bとの間を電気的に絶縁する必要がない。実施の形態2の誘導加熱調理器の構成においては、スイッチング素子と冷却フィンのそれぞれの間に熱伝導性を悪化させる絶縁物、例えば絶縁シートなどが不要となり、結果として、冷却性能を大幅に向上させることができる。
さらに、実施の形態2の誘導加熱調理器において、冷却フィン161a,161b,162a,162bは、第1の冷却ブロア17aからの実質的な略直線的な冷却風の流れに対して直交する断面形状が同一形状であり、各冷却フィン161a,161b,162a,162bのそれぞれに突設された複数のフィンが冷却風の流れに対して平行に配置されている。また、第1の冷却ブロア17aからの実質的な略直線的な冷却風の流れに沿って、第1の冷却フィン161aの風下の位置に縦列状態で第2の冷却フィン161bが配置されている。同様に、第2の冷却フィン161b、第3の冷却フィン162a、第4の冷却フィン162bが風下に向かって順番に縦列状態で配置されている。この結果、第1の冷却ブロア17aから各冷却フィン161a,161b,162a,162bを通過した冷却風において、圧力損失が小さく、冷却性能の向上が図られている。また、冷却フィン163a,163b,164a,164bにおいても第2の冷却ブロア17bに対して同様に構成されており、圧力損失が小さく、冷却性能の向上が図られている。
また、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、各冷却フィンの断面形状が同じであり、引き抜き加工が可能な形状であるため、金型などを共用することができ、生産性が向上し、製造コストの低減を図ることができる。また、スイッチング素子の発熱量に対応して、各冷却フィンの奥行き方向の長さを調整することにより、各冷却フィンの放熱量を簡単に変更することができる。このように、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、スイッチング素子に対する最適な冷却能力を有する冷却フィンを容易に設計することできる。
さらに、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、2つの誘導加熱コイル5a,5b(または5c,5d)に高周波電流を供給するための高出力インバータ回路23a(または23c)および低出力インバータ回路23b(または23d)を1つのインバータ回路基板22a(または22b)上に配置する構成であるため、回路間の配線量が少なくなる等の効果により、インバータ回路基板22a(または22b)を小型化することができる。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路23a,23cが冷却ブロア17a,17bの近傍に配置され、低出力インバータ回路23b,23dの風上に配置されているため、高出力インバータ回路23a,23cには、第1の吸気口18aから吸込んだばかりの温度が低く、且つ、風速が速い冷却風が吹き付けられる構成である。このように、高出力インバータ回路23a,23cに対する冷却性能は、低出力インバータ回路23b,23dに対する冷却性能より高く設定されており、例えば、最大出力が3kWである誘導加熱コイル5a,5cに高周波電流を供給する高出力インバータ回路23a,23cおよび、最大出力が2kWである誘導加熱コイル5b,5dに高周波電流を供給する低出力インバータ回路23b,23dを適切な冷却性能で効率高く空冷することができる。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、使用者に対して手前側の方が使い勝手が良いため、手前側の領域、すなわち操作表示部3に近い領域に、例えば最大出力が3kWの誘導加熱コイル5a,5cを配置し、奥側の領域に、例えば最大出力が2kWの誘導加熱コイル5b,5dを配置するよう構成することにより、使用者の利便性を高めることができる(図2参照)。図9に示したように、外郭ケース4内の各インバータ回路基板22a,22bにおいては、手前側の領域に低出力インバータ回路23b,23dが配置されており、奥側の領域に高出力インバータ回路23a,23cが配置されている。このように、高出力インバータ回路23a,23cと低出力インバータ回路23b,23dの配置は、誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dの配置とは逆となっている。しかし、実施の形態2の誘導加熱調理器の構成においては、インバータ回路基板22a,22bの出力配置と誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dの出力配置を容易に変更することが可能であり、それらの間の電気的接続を容易に行うことができる。
また、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路23a,23cと低出力インバータ回路23b,23dに直流電源を供給する整流器28a,28aが共有されており、当該整流器28a,28aおよび高出力インバータ回路23a,23cのスイッチング素子111a,113aが冷却フィン161a,163aにそれぞれ装着されている。したがって、1つの整流器28a(または28b)が高出力インバータ回路23a(または23c)と低出力インバータ回路23b(または23d)に電源を供給する共有構成であるため、各インバータ回路基板22a,22bにおける部品や配線パターンを削減することができ、回路面積を大幅に縮小することができる。
また、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、第1のインバータ回路基板22aに設けられている整流器28aは、スイッチング素子111aとともに第1の冷却フィン161aに装着されて冷却されている。第1の冷却フィン161aは、第1の冷却ブロア17aの吹き出し口33aの直前に設けられて、第2の冷却フィン161bより第1の冷却ブロア17aに近い位置にあるため、冷却性能が高いものとなっている。このため、スイッチング素子111aと整流器28aが共に第1の冷却フィン161aに取付けられていても、第1の冷却フィン161aと第2の冷却フィン161bが同じ大きさでも対応することが可能であり、若しくは第1の冷却フィン161aの冷却性能を高めるとしても、第2の冷却フィン161bより極端に大きく形成する必要がない。この結果、第1のインバータ回路基板22aの外郭ケース4内部空間における占有面積を小さくすることができる。また、整流器28aが第1の冷却フィン161aに取り付けられているため、整流器28aは確実に冷却され、信頼性の高い整流機能を発揮することができる。同様のことは、第2のインバータ回路基板22bに設けられている整流器28bに関しても言える。
なお、実施の形態2の誘導加熱調理器において、ダクト30a,30bおよび分配リブ31a,31bを取付けて冷却風の送風通路を確保している。しかし、分配リブ31a,31bおよびダクト30a,30bを設けることなく、ある程度の冷却風の送風通路を確保することは可能である。例えば、冷却フィンの上方に支持板7a,7bが配置されているため、これらの支持板7a,7bにより冷却風が上方へ拡散することが防止されて、冷却風の流れる空間が確保されている。したがって、このような構成の誘導加熱調理器であっても、冷却風の拡散は少なく、冷却性能を確保することができる構成である。また、支持板7a,7bにおける冷却フィンに対向する面に突出するリブを形成して、冷却風をガイドする構成としてもよい。このように支持板7a,7bにリブを形成することにより、冷却風の拡散を防止して、更に高い冷却性能を確保することができる。
また、ダクトを設けずに分配リブ31a,31bのみを設けて、冷却ブロアから冷却風をガイドするよう構成することも可能である。上記のように冷却風の通風路の上方は支持板7a,7bが配置されているため、分配リブ31a,31bによりフィン領域と実装部品領域とを分配する送風通路を確保することが可能である。
また、実施の形態2の誘導加熱調理器においては、各ダクト30a,30bに分配リブ31a,31bを設けて、冷却フィンが設けられているフィン領域、および受動部が設けられている実装部品領域との間を隙間なく分割した構成である。しかし、分配リブ31a,31bの冷却風の流れ方向の長さを短く設定して、分配リブ31a,31bを冷却ブロア17a,17bの吹き出し口33a,33bの近傍に設けて、フィン領域に対して実装部品領域より冷却風の大半を送風するように構成しても、実施の形態2の誘導加熱調理器と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2の誘導加熱調理器においては、隣り合うスイッチング素子の冷却フィン取付け面の電位が異なっており、それぞれのインバータ回路基板22a,22bは4つの冷却フィンを用いて構成されている。しかし、3つの冷却フィンを用いて構成することも可能である。例えば、高出力インバータ回路23aのスイッチング素子111aの冷却フィン取付け面と、低出力インバータ回路23bのスイッチング素子112aの冷却フィン取付け面とは同電位であるため、高出力インバータ回路23aのスイッチング素子111aとスイッチング素子111bとの配置順番を入れ替えて、即ち、第1の冷却ブロア17aから見たスイッチング素子の配置順番を、スイッチング素子111b,111a,112a,112bに並べる。このように冷却フィン取付け面の電位が同じであるスイッチング素子111aとスイッチング素子112aとを隣り合う位置に配置し、2つのスイッチング素子111aとスイッチング素子112aを同じ冷却フィンに取付けて、それぞれのインバータ回路基板22a,22bを3つの冷却フィンを用いて構成することも可能である。もちろん、同一の冷却フィンに2個のスイッチング素子が取付けられる構成であるため、冷却性能は低くなり、その対応のために冷却フィンを大きく形成するなどの対策は必要となる。しかし、それぞれのスイッチング素子の冷却フィン取付け面が同電位であるため、スイッチング素子と冷却フィンとの間に熱伝導性を悪化させる絶縁シートなどの絶縁物を取付ける必要はない。
また、上記のように、スイッチング素子の配置順番を入れ替えて、冷却フィンを共用するという構成においても、実施の形態2の誘導加熱調理器における高出力インバータ回路23a,23cの冷却風を低出力インバータ回路23b,23dに流すという基本構成を用いているため、冷却風が効率高く用いられて、冷却風により発熱部品を確実に冷却するという優れた冷却性能を有している。
なお、実施の形態1および実施の形態2の誘導加熱調理器において、排気口19を一つの大きな開口部で形成したが、複数の孔(開口)に分割して形成しても良い。
本発明の誘導加熱調理器においては、実施の形態1および実施の形態2において説明したように、冷却ブロア17a,17bが吸気口18a、18bから外気を吸込み、インバータ回路基板8a,8b,22a,22bに送風して、その冷却風を排気口19から本体外に排出する構成であるが、冷却ブロア17a,17bの送風方向を逆に構成しても良い。例えば、冷却ブロア17a,17bが、排気口19の開口から吸気して、吸気口18a,18bの開口に排気するよう構成しても良い。その場合には、高出力インバータ回路10a,10c,23a,23cの位置と低出力インバータ回路10b,10d,23b,23dの位置を逆転させれば良い。したがって、本発明の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路を外気を取り入れる吸入口の近くに配置し、低出力インバータ回路を高出力インバータ回路を冷却した後の風を受ける位置に配置すれば良い。
また、本発明の誘導加熱調理器においては、実施の形態1および実施の形態2において説明したように、高出力インバータ回路10a,23a,と低出力インバータ回路10b,23b,とを同一のインバータ回路基板8a,22aに配置し、並びに高出力インバータ回路10c,23c,と低出力インバータ回路10d,23dとを同一のインバータ回路基板8b,22bに配置した構成について説明した。しかし、本発明の誘導加熱調理器においては、高出力インバータ回路と低出力インバータ回路を別々のインバータ回路基板に分けて配置しても良い。すなわち、本発明の誘導加熱調理器においては、冷却風の送風通路に2つのインバータ回路を配置し、発熱量が多い高出力インバータ回路は、冷却ブロアにより外気を取り入れる吸入口の近く配置し、放熱量が少ない低出力インバータ回路は、高出力インバータ回路の送風後の冷却風を受ける位置に設ければ良い。このようにインバータ回路を配置することにより、前述の実施の形態1および実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の誘導加熱調理器においては、実施の形態1および実施の形態2において、第1のインバータ回路として高出力インバータ回路で説明し,第2のインバータ回路として低出力インバータ回路で説明したが、本発明はこのようの構成に限定されるものではない。例えば、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路は、最大出力が同じ仕様のもの、若しくは第2のインバータ回路の方が最大出力が大きいものであっても適用することが可能であり、その場合には冷却フィンの冷却風に沿った長さおよび形状を調整すれば、同様の効果を奏することが可能である。
また、本発明の誘導加熱調理器においては、実施の形態1および実施の形態2において説明したように、4つの誘導加熱コイル5a,5b,5c,5dを用いて構成し、使用者から見て左右対称形に配置したが、本発明の誘導加熱調理器は、そのような構成に限定されるものではない。本発明の誘導加熱調理器は、少なくとも2つの加熱コイルを有し、冷却風の送風通路間に2つのインバータ回路を縦列配置し、一方のインバータ回路を冷却ブロアにより外気を取り入れる吸入口近くに配置し、他方のインバータ回路が前記の一方のインバータ回路を冷却した後の冷却風を受ける位置に配置される構成である。また、本発明の誘導加熱調理器は、一方のインバータ回路の冷却フィンを通過した後の冷却風を受ける位置に、他方のインバータ回路の冷却フィンを配置し、前記の一方のインバータ回路の受動部を通過した後の冷却風を受ける位置に、他方のインバータ回路の受動部を配置する構成である。
なお、本発明の誘導加熱調理器においては、複数の誘導加熱コイルのそれぞれに対応する複数のインバータ回路を有する場合、冷却風の流れに沿って縦列に配置することにより、冷却効率を高めることが可能である。例えば、3つのインバータ回路を有する誘導加熱調理器の場合には、第1のインバータ回路を送風した冷却風を受ける位置に、第2のインバータ回路を配置し、第2のインバータ回路を送風した冷却風を受ける位置に、第3のインバータ回路を配置して、冷却ブロアからの冷却風により各インバータを効率高く冷却することが可能となる。
なお、本発明の誘導加熱装置として誘導加熱調理器について説明したが、電磁誘導を利用した複数の加熱部を有する誘導加熱装置において、複数のインバータ回路を、冷却手段としての冷却ブロアからの冷却風の流れに沿って縦列に配置することにより、冷却効率を高めることが可能である。本発明の技術思想は、複数の加熱部において誘導加熱を行う各種装置に利用できるものであり、インバータ回路の冷却設計を容易にするとともに、インバータ回路の冷却性能を向上させることができるという優れた効果を奏する。
本発明の誘導加熱装置においては、本体の上面に調理容器が載置可能なトッププレートを有し、トッププレートの下に被加熱物、例えば調理容器を誘導加熱するための複数の加熱コイルを具備している。加熱コイルの下には複数のインバータ回路を有しており、複数のインバータ回路は少なくとも第1のインバータ回路と第2のインバータ回路で構成されている。それぞれのインバータ回路には、スイッチング素子と、共振コンデンサや平滑コンデンサ等の発熱実装部品を有する受動部が設けられている。スイッチング素子と受動部とで誘導加熱コイルに供給する高周波電流を形成している。スイッチング素子には冷却フィンが取り付けられている。本体内には吸気口と排気口が形成され、冷却ファンが備えられている。冷却ファンは吸気口から排気口への冷却風の送風を行い、その冷却風の送風間に複数のインバータ回路が配置されている。第1のインバータ回路は吸気口に近い側に位置し、第2のインバータ回路は第1のインバータ回路を送風した後の冷却風を受ける位置に設けられている。さらに、第1のインバータ回路の冷却フィンを送風した後の冷却風を受ける位置に第2のインバータ回路の冷却フィンを配置し、第1のインバータ回路の受動部を送風した後の冷却風を受ける位置に第2のインバータ回路の受動部を配置している。
前記のように構成された本発明の誘導加熱装置は、従来の誘導加熱調理器の構成において問題となっていた並設された放熱部材に対する冷却風のバランスを取る必要がなく、冷却設計が容易になるとともに、冷却性能自体も向上する。即ち、一般的にスイッチング素子を装着した冷却フィンが配置されているフィン領域は発熱が大きく、共振コンデンサや平滑コンデンサなどの発熱実装部品を有する実装部品領域は発熱が小さいものとなっている。
したがって、高出力および低出力の第1のインバータ回路および第2のインバータ回路において、フィン領域と実装部品領域を大別して2系統に分けることにより、冷却ブロアによって冷却風を第1のインバータ回路および第2のインバータ回路へ送風する際に風量バランスをフィン領域に風量を多く流し、実装部品領域に風量を少なく流すように調整すれば、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路の冷却を容易にバランスの良く設計することができる。さらに、第1のインバータ回路を冷却した冷却風をそのまま第2のインバータ回路の冷却に活用することができるため、本発明の誘導加熱装置は、冷却風の無駄がなく、結果的に冷却ファンの小型化や低騒音化に大きな効果を発揮する。
また、本発明の誘導加熱装置においては、第1のインバータ回路の冷却フィンと第2のインバータ回路の冷却フィンが分離されている。このため、第1のインバータ回路のスイッチング素子の発熱(損失熱)と第2のインバータ回路のスイッチング素子の発熱(損失熱)が、同一の冷却フィンを介して直接的に影響し合うことがなく、冷却フィンにおいてスイッチング素子の冷却を阻害する要因がない。異なるインバータ回路のスイッチング素子を1つの冷却フィンに共通して設ける従来の構成では、共通化された冷却フィンに装着された複数のスイッチング素子を共に駆動させた場合、複数のスイッチング素子のそれぞれの発熱(損失熱)が同じ冷却フィンにおいて放熱し、その熱が影響し合い、冷却性が著しく低下することになる。
さらに、第1のインバータ回路のスイッチング素子と第2のインバータ回路のスイッチング素子の電位が異なる場合において、金属性の冷却フィンを共通に用いる際には、スイッチング素子と冷却フィンとの間を絶縁するなどの対策が必要となる。しかし、本発明の誘導加熱装置においては、第1のインバータ回路の冷却フィンと第2のインバータ回路の冷却フィンが分離されているため、スイッチング素子と冷却フィンとの間の絶縁を考慮する必要がない。例えば、スイッチング素子と冷却フィンとの間に絶縁シートを挿入するなどの絶縁対策は、本発明の誘導加熱装置においては不要となる。もし、絶縁シートをスイッチング素子と冷却フィンとの間に設けた場合には、その間の熱伝導を悪化させ、冷却性能が低下することになる。しかし、本発明の誘導加熱装置においては、それぞれのスイッチング素子を別個に独立した冷却フィンに装着されているので、絶縁シートなどの絶縁物を設ける必要がなく、結果として冷却性を向上させた構成となっている。
本発明の誘導加熱装置は、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路に共通した整流器を設けており、この整流器を第1のインバータ回路のスイッチング素子の冷却フィンと同じ冷却フィンに装着している。このように本発明の誘導加熱装置は、共通の整流器を第1および第2の両インバータ回路で用いることにより、回路部品および配線パターンが削減され、回路面積を縮小することができる。さらに、第1のインバータ回路は第2のインバータ回路に比べて吸気口に近いため、第1のインバータ回路に流れる冷却風の温度が低く、その冷却風の冷却性能を高くすることが容易となる。したがって、第1のインバータ回路の冷却フィンにスイッチング素子とともに整流器を装着しても、スイッチング素子と整流器からの熱量を当該冷却フィンから放熱するのに必要な冷却性能を充分に確保することができる。
本発明の誘導加熱装置は、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路に電力を供給する電源回路を共通で具備し、第1のインバータ回路の出力と第2のインバータ回路の出力の合計出力の最大値を予め設定しておき、その合計出力の中で、第1のインバータ回路の出力と第2のインバータ回路の出力を配分することにより、例えば第1のインバータ回路の出力を大きくする場合、第2のインバータ回路の出力を小さくする。このように、本発明の誘導加熱装置は、第1および第2のインバータ回路の合計の発熱量を一定以下に設定することが可能となる。その結果、本発明の誘導加熱装置においては、冷却性能を低減でき、例えば、冷却ブロアやインバータ回路の大きさを小型化することが可能となる。
本発明の誘導加熱装置は、電源回路を冷却ブロアの近傍位置で、複数のインバータ回路に対する冷却風が直接当たらない場所に設けている。電源回路は比較的発熱が少ない部品で構成されているため、冷却する必要がなく、冷却し難い空間を有効利用でき、冷却風が直接当たらない空間に配置することができる。空間に余裕がある冷却ブロアの近傍位置に電源回路基板を配置することは、寸法が決められている本体の大きさの中で、効率的に各要素を配置することが可能となり、回路の実装性を向上させることになる。特に、本体を薄型に設計する場合には、回路の配置場所を効率的に構成することは非常に重要であり、本発明はこのような薄型化の場合において特に有効である。
本発明の誘導加熱装置は、第1のインバータ回路および第2のインバータ回路の少なくとも一部をダクトで覆い、ダクト内に冷却ブロアによる冷却風を通すことにより、冷却ブロアからの冷却風を効果的に各インバータ回路に送ることができ、冷却性能を向上させることができる。
本発明の誘導加熱装置は、インバータ回路における冷却フィンと受動部へ送風する冷却風を分離する分配リブをダクト内部に設けることにより、発熱量の大きい冷却フィンに大量の冷却風を配分することが容易となり、冷却性能を向上させることができる。
本発明の誘導加熱装置において、各冷却フィンは、冷却風の流れに対して直交する断面形状が略同形状とすることにより、各冷却フィンにおける風の流れを一定にすることができ、冷却フィンを冷却風が通過する際の圧力損失を低減して、冷却性能を向上させることができる。
本発明の誘導加熱装置においては、第1のインバータ回路および第2のインバータ回路が高圧側と低圧側の2個のスイッチング素子を有して構成されており、それぞれのスイッチング素子にはそれぞれ別の冷却フィンを装着して、それぞれの冷却フィンを冷却風の流れに沿って略一直線上に並べている。冷却風の流れに沿って順に、吸気口に最も近い側に第1のインバータ回路の高圧側スイッチング素子の冷却フィンを配置し、次に第1のインバータ回路の低圧側スイッチング素子の冷却フィンを配置し、次に第2のインバータ回路の高圧側スイッチング素子の冷却フィンを配置し、次に第2のインバータ回路の低圧側スイッチング素子の冷却フィンを配置する。このように冷却フィンを配置して、各スイッチング素子を別々の冷却フィンに装着するよう構成されているため、それぞれのスイッチング素子の発熱量に合わせて冷却フィンの大きさ等の形状を設計することができる。また、各スイッチング素子が別々の独立した冷却フィンに設けられているため、スイッチング素子と冷却フィンとの間の絶縁を考慮する必要がない。この結果、本発明の誘導加熱装置の構成においては、冷却フィンとスイッチング素子の間に絶縁シートなどの絶縁物を挿入する必要がないため、冷却フィンとスイッチング素子との間の熱伝導性を低下させることがなく、冷却性能を向上させることができる。
本発明は、インバータ回路の冷却設計が容易となり、複数の加熱部を有する誘導加熱調理器における冷却性能を向上させることができるため、誘導加熱を行う各種装置にも利用でき汎用性が高い。
1 トッププレート
5a,5b,5c,5d 誘導加熱コイル
8a 第1のインバータ回路基板
8b 第2のインバータ回路基板
9a 第1の基板ベース
9b 第2の基板ベース
10a,10c 高出力インバータ回路(第1のインバータ回路)
10b,10d 低出力インバータ回路(第2のインバータ回路)
11a,11b,11c,11d スイッチング素子
12a,12b,12c,12d 共振コンデンサ
13a,13b,13c,13d 平滑コンデンサ
14a 第1の受動部
14b 第2の受動部
14c 第3の受動部
14d 第4の受動部
15a,15b 整流器
16a 第1の冷却フィン
16b 第2の冷却フィン
16c 第3の冷却フィン
16d 第4の冷却フィン
17a 第1の冷却ブロア
17b 第2の冷却ブロア
18a 第1の吸気口
18b 第2の吸気口
19 排気口
20a,20b,20c,20d 加熱コイル端子
21a 第1の電源回路基板
21b 第2の電源回路基板

Claims (9)

  1. 被加熱物を載置可能なトッププレートと、
    前記トッププレートの直下に配置され、被加熱物を誘導加熱するための複数の誘導加熱コイルと、
    前記複数の誘導加熱コイルのそれぞれに高周波電流を供給する複数のインバータ回路と、
    前記複数のインバータ回路のそれぞれに電力を供給する電源回路と、
    前記複数のインバータ回路に冷却風を送る冷却部と、を具備し、
    前記冷却部からの冷却風の送風通路間において、冷却風の流れに沿って前記複数のインバータ回路を縦列配置した誘導加熱装置において、
    縦列配置された複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンを有するフィン領域と、冷却風により直接冷却される発熱実装部品が設けられた実装部品領域とが、前記フィン領域を通過する冷却風の流れと、前記実装部品領域を通過する冷却風の流れとが略平行になるように分割して形成されており、
    インバータ回路のフィン領域を通った冷却風が次に配置されたインバータ回路のフィン領域に流れるよう構成され、インバータ回路の実装部品領域を通った冷却風が次に配置されたインバータ回路の実装部品領域に流れるように構成され
    前記電源回路は、前記冷却部に並設されており、且つ前記冷却部からの冷却風が直接当たらない場所に配設され、
    前記フィン領域は、前記実装部品領域より、前記冷却部の吹き出し口の近くに形成された誘導加熱装置。
  2. 複数のインバータ回路は、最大出力が大きい誘導加熱コイルに高周波電流を供給する第1のインバータ回路と、最大出力が小さい誘導加熱コイルに高周波電流を供給する第2のインバータ回路とを有し、
    前記第1のインバータ回路が前記第2のインバータ回路より前記冷却部の吹き出し口の近くに設けられ、前記第1のインバータ回路が前記第2のインバータ回路の風上に配置されて、前記冷却部からの冷却風が前記第1のインバータ回路を通過した後に前記第2のインバータ回路を通過するよう構成された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 複数のインバータ回路に設けられたスイッチング素子のそれぞれは、別々の冷却フィンに装着されており、冷却部からの冷却風が第1のインバータ回路のスイッチング素子が装着された冷却フィンを通過した後に第2のインバータ回路のスイッチング素子が装着された冷却フィンを通過するよう構成された請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンを有し、
    複数のインバータ回路に直流電源を供給する整流器が前記冷却部の吹き出し口の最も近くに設けられたインバータ回路の冷却フィンに装着された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  5. 複数のインバータ回路は、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路で構成され、前記冷却部からの冷却風の流れに沿って前記第1のインバータ回路が前記第2のインバータ回路より風上となるよう縦列配置されており、
    前記第1のインバータ回路と前記第2のインバータ回路のそれぞれに供給する電力を制御する制御回路と、を有し、
    前記制御回路においては、前記第1のインバータ回路の出力と前記第2のインバータ回路の出力の合計出力値が予め設定されており、前記合計出力値の範囲内において前記第1のインバータ回路の出力と前記第2のインバータ回路の出力を配分制御するよう構成された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  6. 縦列配置された複数のインバータ回路の少なくとも一部をダクトで覆い、前記ダクト内に冷却部からの冷却風を流すよう構成された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  7. 縦列配置された複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンを有するフィン領域と、冷却風により直接冷却される発熱実装部品が設けられた実装部品領域とが形成されており、
    前記フィン領域を通る冷却風と、前記実装部品領域を通る冷却風を分離する分配リブを設けた請求項1に記載の誘導加熱装置。
  8. 縦列配置された複数のインバータ回路のそれぞれに、少なくともスイッチング素子が装着された冷却フィンが設けられており、
    前記複数のインバータ回路のそれぞれに設けられた前記冷却フィンの形状は、冷却部からの冷却風の流れに対して直交する断面形状が略同形状である請求項1に記載の誘導加熱
    装置。
  9. 複数のインバータ回路は、第1のインバータ回路と第2のインバータ回路で構成されており、
    それぞれのインバータ回路は、高圧側と低圧側の2個のスイッチング素子を用いて高周波電流を形成するよう構成されており、
    それぞれのスイッチング素子にそれぞれの冷却フィンが別々に装着され、それぞれの冷却フィンが冷却部からの冷却風の流れに沿って直線上に縦列配置されており、
    前記冷却部の吹き出し口に最も近い位置に前記第1のインバータ回路における前記高圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィンを配置し、前記冷却風の流れに沿って順次に、前記第1のインバータ回路における低圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィン、前記第2のインバータ回路における高圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィン、そして前記第2のインバータ回路における低圧側のスイッチング素子が装着された冷却フィン、を配置した請求項1に記載の誘導加熱装置。
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