JP5394367B2 - 鳥害防止用ケーブル保護具 - Google Patents
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Description
このような光ドロップケーブル1は、テンションメンバ1bに繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)を用いており、軽量で細く柔軟性に優れているため、建物などに敷設し易い優れたものである。
また、建物への分岐点では、光ドロップケーブル1は支線系光ケーブル2のメッセンジャワイヤ2aに取り付けられた金物に光ドロップケーブル1の支持線1cを固定して分岐されるが、この金物付近でも光ドロップケーブル1に弛みを持たせて、光心線1aに張力が掛かるのを防いだり水切りを行ったりしている。
さらに、建物内への引込み個所では、建物の壁などに取り付けられた金物に光ドロップケーブル1の支持線1cを固定しているが、この金物付近でも光ドロップケーブル1に弛みを持たせて、光心線1aに張力が掛かるのを防いだり水切りを行ったりしている。
下記の特許文献2には、鳥虫獣害からケーブルを保護するために、ケーブルの外周に巻き付けられるケーブル防護カバーであって、ケーブル防護カバーの構成材料に辛味成分を含むケーブル防護カバーが開示されている。
このような鳥害による回線障害に対しては効果的な防護策を施すことが要請されており、光ドロップケーブル1の弛み部分に螺旋状スリーブを巻くことも考えられるが、光ドロップケーブル1自体が大変細いため、螺旋状スリーブとして使用する適切材料がないといいう問題がある。
ここで、前記本体(11)の上部に、切れ目が形成されていてもよい。
前記本体の上部を閉じた状態では該本体の上部両端部が重なり合って、前記鳥害防止用ケーブル保護具(20)を前記光ドロップケーブルに巻き付けて装着できるようにされていてもよい。
前記本体の底部に、水抜き穴が所定の間隔で設けられていてもよい。
本発明の第2の鳥害防止用ケーブル保護具は、複数本の光ドロップケーブル(1)の弛み部分が鳥によって食い千切られるのを防ぐための鳥害防止用ケーブル保護具(30)であって、本発明の第1の鳥害防止用ケーブル保護具(10;20)からなる、かつ、前記複数本の光ドロップケーブルのうちの1本の光ドロップケーブルを保護するための第1の保護具(31)と、上部中央部が該第1の保護具の底部中央部に固定された、かつ、長手方向に沿って見たときに底部から左右に2分割可能な筒状の、かつ、前記複数本の光ドロップケーブルのうちの残りの光ドロップケーブルを一括して保護するための第2の保護具(32)とを具備することを特徴とする。
ここで、前記第1の保護具の本体の底部、前記第2の保護具の上部の該第1の保護具の水抜き穴と重なる位置および前記第2の保護具の底部に、水抜き穴が所定の間隔で設けられていてもよい。
本発明の第3の鳥害防止用ケーブル保護具は、複数本の光ドロップケーブル(1)の弛み部分が鳥によって食い千切られるのを防ぐための鳥害防止用ケーブル保護具(40)であって、前記鳥害防止用ケーブル保護具の周方向に沿って等間隔に配設された、かつ、前記複数本の光ドロップケーブルをそれぞれ保護するための複数本の保護具(41〜45)と、該複数本の保護具の底部によって囲まれて形成される貫通孔に挿通されたテンションメンバ(46)とを具備し、前記複数本の保護具が、本発明の第1の鳥害防止用ケーブル保護具(10;20)からなることを特徴とする。
ここで、前記複数の保護具の本体の前記複数本の光ドロップケーブルへの装着後に下方を向く部分に、水抜き穴が所定の間隔で設けられていてもよい。
(1)鳥が鳥害防止用ケーブル保護具を突いて鳥害防止用ケーブル保護具がずれることを突起および凸部によって防げるため、光ドロップケーブルの弛み部分が鳥によって食い千切られるのを確実に防止することができる。
(2)鳥害防止のほかに、光ドロップケーブルを機械的に保護することもできる。
(3)構造が簡単であるため、押出し構造による製造が可能であり、製造コストの低減が期待できる。
(4)本発明の第3の鳥害防止用ケーブル保護具は、屋内用配線の保護としても集約スペーサとしても機能させることができる。
(5)本発明の第3の鳥害防止用ケーブル保護具をLANケーブルなどの集約スペーサとして用いた場合、回線系統ごとに分けることができ、物理的に効率良く集約でき、かつ、視覚的に判断し易いためタグとしての機能も期待できる。このため、障害時のケーブル調査では、当該ケーブルを素早く特定することができるなどの効果が期待できる。また、ケーブルの不具合があった場合でも、着脱が極めて簡単で作業性がよい。
(6)本発明の第3の鳥害防止用ケーブル保護具では、テンションメンバを持たないケーブルを容易に支持することができるため、脱落防止リングを用いることで機械的に安定したケーブルの保持が可能となる。
本発明の第1の実施例による鳥害防止用ケーブル保護具10(以下、「ケーブル保護具10」と称する。)は、左右二分割型のもの(長手方向に沿って見たときに上部から左右に2分割可能なもの)であり、図1(a)に横断面図(長手方向に対して垂直な方向に切ったときに長手方向に沿って見た断面図)で示すように、上部に切れ目が形成された筒状の本体11と、本体11の内面に形成された突起12とを具備する。
また、本体11の光ドロップケーブル1にケーブル保護具10を装着したときに光ドロップケーブル1の首部と接触する部分の内面には、凸部11aが形成されている。
これにより、光ドロップケーブル1をケーブル保護具10によってしっかりと保持することができるため、図1(e)に示すように光ドロップケーブル1の弛み部にケーブル保護具10を装着した後に鳥に突かれてもケーブル保護具10がずれないようにすることができる。
また、突起12の先端が光ドロップケーブル1の支持線1cに多少当たっても支障はないため、本体11の光ドロップケーブル1の支持線部と接触する部分に形成する突起12の高さ(底面から先端までの長さ)を大きくして、光ドロップケーブル1の保持力を大きくするようにしてもよい。
作業員は、図1(b)に示すようにケーブル保護具10の本体11を左右に分割して本体11の上部を開き、図1(c)に示すように本体11の上部から光ドロップケーブル1の本体部を先にして本体11内に光ドロップケーブル1を収納したのち、図1(d)に示すように本体11の上部を閉じる作業を、光ドロップケーブル1のドロップクロージャ3からの引出し部分から螺旋状ハンガー4の端部手前部分まで繰り返すことにより、ドロップクロージャ3から引き出された光ドロップケーブル1の弛み部にケーブル保護具10を装着して行く。
本実施例による鳥害防止用ケーブル保護具20(以下、「ケーブル保護具20」と称する。)は、図2(a)〜(d)に示すように、本体21の上部を閉じた状態では本体21の上部両端部が重なり合う(すなわち、本体21の上部の一端側の外面と他端側の内面とが密着する)ようにすることにより、ケーブル保護具20を光ドロップケーブル1に巻き付けて装着することができるようにされている点で、上述した第1の実施例によるケーブル保護具10と異なる。
作業員は、図2(b)に示すようにケーブル保護具20の本体21を左右に分割して本体21の上部を開き、図2(c)に示すように本体21の上部から光ドロップケーブル1の本体部を先にして本体21内に光ドロップケーブル1を収納したのち、本体21の上部の一端側を光ドロップケーブル1の支持線部に被せた後で本体21の上部の他端側を本体21の上部の一端側に被せることにより図2(d)に示すように本体21の上部を閉じる作業を、光ドロップケーブル1のドロップクロージャ3からの引出し部分から螺旋状ハンガー4の端部手前部分まで繰り返すことにより、ドロップクロージャ3から引き出された光ドロップケーブル1の弛み部にケーブル保護具20を装着して行く。
本実施例による鳥害防止用ケーブル保護具30(以下、「ケーブル保護具30」と称する。)は、ドロップクロージャ3から複数本の光ドロップケーブル1が引き出されているような場合などに使用するものであり、図3(a)に示すように、複数本の光ドロップケーブル1のうちの1本の光ドロップケーブル1を保護するための第1の保護具31と、上部中央部が第1の保護具31の底部中央部に固定された、かつ、複数本の光ドロップケーブル1のうちの残りの光ドロップケーブル1を一括して保護するための第2の保護具32とを具備する。
すなわち、第2の保護具32は、複数本の光ドロップケーブル1を底部側から収納するようにされているとともに、底部を閉じた状態では底部両端部が重なり合う(すなわち、底部の一端側の外面と他端側の内面とが密着する)ようにされている。
作業員は、第1の実施例によるケーブル保護具10の使用方法の説明で図1(b)〜(d)に示した同様に、第1の保護具31の本体を左右に分割して本体の上部を開き、ドロップクロージャ3から引き出された8本の光ドロップケーブル1のうちの1本の光ドロップケーブル1を本体の上部からこの光ドロップケーブル1の本体部を先にして本体11内に収納したのち、本体の上部を閉じる作業を、この光ドロップケーブル1のドロップクロージャ3からの引出し部分から螺旋状ハンガー4の端部手前部分まで繰り返すことにより、この光ドロップケーブル1の弛み部に第1の保護具31を装着して行く。
また、1本の光ドロップケーブル1は第1の保護具31によってしっかりと保持することができるため、鳥に突かれてもケーブル保護具30がずれないようにすることができる。
本実施例による鳥害防止用ケーブル保護具40(以下、「ケーブル保護具40」と称する。)は、ドロップクロージャ3から5本の光ドロップケーブル1が引き出されているような場合などに使用するものであり、図4(a)に示すように、ケーブル保護具40の周方向に沿って等間隔に配設された(すなわち、ケーブル保護具40の長手方向に沿って見た時に第1乃至第5の保護具41〜45の上部が中心点から72度の間隔で位置するように放射状に配設された)第1乃至第5の保護具41〜45と、第1乃至第5の保護具41〜45の底部によって囲まれて形成される貫通孔に挿通されたテンションメンバ(張力体)46とを具備する。
テンションメンバ46は、5本の光ドロップケーブル1の機械的強度を向上させるためのものである。
作業員は、第1の実施例によるケーブル保護具10の使用方法の説明で図1(b)〜(d)に示した同様に、第1の保護具41の本体を左右に分割して本体の上部を開き、ドロップクロージャ3から引き出された5本の光ドロップケーブル1のうちの1本の光ドロップケーブル1を本体の上部からこの光ドロップケーブル1の本体部を先にして本体内に収納したのち、本体の上部を閉じる作業を、この光ドロップケーブル1のドロップクロージャ3からの引出し部分から螺旋状ハンガー4の端部手前部分まで繰り返すことにより、この光ドロップケーブル1の弛み部に第1の保護具41を装着して行く。
1a 心線
1b テンションメンバ
1c 支持線
2 支線系光ケーブル
2a メッセンジャワイヤ
3 ドロップクロージャ
4 螺旋状ハンガー
10,20,30,40 ケーブル保護具
11,21 本体
11a,21a 凸部
12,22 突起
31 第1の保護具
32 第2の保護具
41〜45 第1乃至第5の保護具
46 テンションメンバ
Claims (8)
- 光ドロップケーブル(1)の弛み部分が鳥によって食い千切られるのを防ぐための鳥害防止用ケーブル保護具(10;20)であって、
長手方向に沿って見たときに上部から左右に2分割可能な筒状の本体(11;21)と、
該本体の内面に形成された、かつ、前記光ドロップケーブルに前記鳥害防止用ケーブル保護具を装着したときに先端が該光ドロップケーブルの外被に食い込む突起(12;22)とを具備し、
前記本体の前記光ドロップケーブルに前記鳥害防止用ケーブル保護具を装着したときに該光ドロップケーブルの首部と接触する部分の内面に、凸部(11a;12a)が形成されている、
ことを特徴とする、鳥害防止用ケーブル保護具。 - 前記本体(11)の上部に、切れ目が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の鳥害防止用ケーブル保護具。
- 前記本体の上部を閉じた状態では該本体の上部両端部が重なり合って、前記鳥害防止用ケーブル保護具(20)を前記光ドロップケーブルに巻き付けて装着できるようにされていることを特徴とする、請求項1記載の鳥害防止用ケーブル保護具。
- 前記本体の底部に、水抜き穴が所定の間隔で設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の鳥害防止用ケーブル保護具。
- 複数本の光ドロップケーブル(1)の弛み部分が鳥によって食い千切られるのを防ぐための鳥害防止用ケーブル保護具(30)であって、
請求項1乃至4いずれかに記載の鳥害防止用ケーブル保護具(10;20)からなる、かつ、前記複数本の光ドロップケーブルのうちの1本の光ドロップケーブルを保護するための第1の保護具(31)と、
上部中央部が該第1の保護具の底部中央部に固定された、かつ、長手方向に沿って見たときに底部から左右に2分割可能な筒状の、かつ、前記複数本の光ドロップケーブルのうちの残りの光ドロップケーブルを一括して保護するための第2の保護具(32)と、
を具備することを特徴とする、鳥害防止用ケーブル保護具。 - 前記第1の保護具の本体の底部、前記第2の保護具の上部の該第1の保護具の水抜き穴と重なる位置および前記第2の保護具の底部に、水抜き穴が所定の間隔で設けられていることを特徴とする、請求項5記載の鳥害防止用ケーブル保護具。
- 複数本の光ドロップケーブル(1)の弛み部分が鳥によって食い千切られるのを防ぐための鳥害防止用ケーブル保護具(40)であって、
前記鳥害防止用ケーブル保護具の周方向に沿って等間隔に配設された、かつ、前記複数本の光ドロップケーブルをそれぞれ保護するための複数本の保護具(41〜45)と、
該複数本の保護具の底部によって囲まれて形成される貫通孔に挿通されたテンションメンバ(46)とを具備し、
前記複数本の保護具が、請求項1乃至4いずれかに記載の鳥害防止用ケーブル保護具(10;20)からなる、
ことを特徴とする、鳥害防止用ケーブル保護具 - 前記複数の保護具の本体の前記複数本の光ドロップケーブルへの装着後に下方を向く部分に、水抜き穴が所定の間隔で設けられていることを特徴とする、請求項7記載の鳥害防止用ケーブル保護具。
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