JP5389657B2 - 高純度の第1級ジアミンおよび/またはトリアミンを合成する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイマーおよび/またはトリマーニトリルから第1級ジアミンおよび/またはトリアミンを合成するための方法に関しており、これらのニトリル自体はダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸から発生させることができる。
これらのアミンは、腐食防止剤として、洗剤中にて、ビチューメンの添加剤として、浮遊剤として、アンチケーキング剤として、防塵剤として、架橋剤として、オイル添加剤として、潤滑剤として、水処理における添加剤としてまたはコンクリート用添加剤として、多数の用途がある。
ダイマーおよびトリマー脂肪酸由来のジアミンおよびトリアミンは、1950年代から知られていてEINECS番号を有しており、例えばKirk−Othmer Encyclopedia,4th edition,vol.8,Chapter Dimer Acids(223から237頁)によって記載されている。
ダイマーおよびトリマー酸は、高温および圧力下における不飽和脂肪酸の重合により得ることができる。これらの不飽和脂肪酸、主としてオレイン酸(C:18−1)またはリノール酸(C:18−2)は、主としてトール油(このトール油自体はクラフトタイプの製紙用パルプ製造プロセスからもたらされる。)に由来する。酸のこの源は、コストの理由からは好ましいが(この分野で消費される酸の85%)、他の植物起源に由来する不飽和脂肪酸を使用することも完全に可能である。
これらの酸の重合後、平均して、しばしば出発原料の酸に対して異性化されたモノカルボン酸30から35%、出発原料の酸に対して2倍の炭素数を備えるジカルボン酸(ダイマー酸)60から65%および出発原料の酸に対して3倍の炭素数を有するトリカルボン酸(トリマー酸)5から10%を含む混合物が入手される。この混合物を精製することによって、水素化形もしくは非水素化形で存在し得る様々な工業用のダイマー酸もしくはトリマー酸が入手される。
特に、Unichema社によって開発されたPripolシリーズを挙げることができる。これらの製品はこれらの特性、例えば高疎水性、熱、UV照射および酸素に対する優れた安定性ならびに材料との優れた適合性などによって多数の用途において最適の化合物である。
二価酸および三価酸の主要な利点は、これらの化合物が、36もしくは54というこれらの平均炭素数にもかかわらず低粘性を有しながら周囲温度で液体のままであるという事実にある。これは、この生成物がそれから構成される多数の異性体の混合物であることと脂環式環を備えること、さらに不飽和が存在することに起因する。さらに、二価酸および三価酸の大多数は植物原料に由来するので、従って再生可能である。
先ず二量体化もしくは三量体化される脂肪酸からのこれらのアミンの合成は、2工程触媒の存在下でのアンモニアの反応によるカルボキシル官能基からニトリル官能基への変換および次にアミンを入手するための水素化触媒の存在下でのニトリル官能基からアミン官能基への変換、により行われる。例えば米国特許第2,526,044号(第4段落、第62行)は、リンの存在下で脱水したヒマシ油脂肪酸から入手したポリニトリルを、ニッケルもしくは白金触媒によって水素化させるとポリアミンが得られることを記載している。しかし、ポリニトリルは、沸点が極めて高いにもかかわらず、事前に蒸留されなければならない。
米国特許第3,010,782号(第1段落、第40行)は、オクタデカジエン酸およびアンモニアからのポリニトリル(引き続いてこれを水素化するとポリアミンが得られる。)の合成について記載しているが、これらの純度については規定されていない。
米国特許第3,231,545号(第2段落、第61行)は、ダイマー脂肪酸を対応するニトリルへ変換させ、次に水素化するとジアミンが得られることを開示している。さらに、ポリマーの分野で使用できるようにする優れた純度のダイマーを得るために各工程で精製が不可欠であると規定されている。
これらと同様の指摘が、米国特許第3,242,141号および米国特許第3,483,237号にも与えられている;後者の特許では、さらに、記載された水素化は高レベルの第2級および第3級アミンを含むジアミンを生じさせると規定されている(第5段落、第74行)。
各工程から生じる生成物を精製する必要があることが米国特許第3,475,406号にも言及されており、これらのジアミンは、不純物のレベルを10%未満および好ましくは5%未満とするために蒸留によって精製すべきであると規定されている(第5段落、第35行)。
これらすべての特許は、ニトリルをアミンへ変換させる前に精製が必要であるおよび/または2工程でのプロセスの終了時に蒸留によってアミンを精製する必要があると教示しているが、この蒸留はこれらの生成物の沸点を前提にすると特に困難である。
米国特許第2,526,044号明細書 米国特許第3,010,782号明細書 米国特許第3,231,545号明細書 米国特許第3,242,141号明細書 米国特許第3,483,237号明細書 米国特許第3,475,406号明細書
Kirk−Othmer Encyclopedia,4th edition,vol.8,Chapter Dimer Acids
本発明はまず第一に、水素化によってジニトリルもしくはトリニトリル(これらは、同様に「ニトリル類」としても公知である。)から高純度のジアミンおよび/またはトリアミンを合成するための方法を提供する。
使用するジニトリルおよび/またはトリニトリルは、具体的に、モノニトリルの二量体化および/または三量体化生成物の混合物であり、一般に8から30個の炭素原子および1つ以上の不飽和を含み、主として二量体化および/または三量体化を可能にする二重結合の形にある混合物であり得る。
第1級アミンを得るためのニトリルの水素化の工程は、圧力下の反応器内、例えばオートクレーブ内で、水素化触媒、アンモニアおよび場合により少なくとも1つの強塩基の存在下で行う。ニトリルおよび水素化触媒、例えばラネー(Raney)ニッケル、ラネーコバルト、活性炭もしくはアルミナ担持パラジウムまたは活性炭もしくはアルミナ担持ロジウムなどを、反応器へ装填し、これを引き続いて窒素でパージする。
これに続いて、アンモニア部分圧を作り出せるようにアンモニアを周囲温度にて導入し、反応媒質を水素を導入する前に攪拌しながら100℃から130℃の温度にさせる。反応温度は、一般に、大まかには110℃から170℃、および好ましくは130℃から150℃である。
使用する水素化触媒の量は、ニトリルの装填量に対して、0.1から15重量%、好ましくは3から10重量%およびより好ましくは4から8重量%である。
この工程中の反応器の総圧は、一般に2MPaから4MPaであるが、不都合を伴わずに、および本発明の範囲から逸脱せずに、より高圧(15MPa)で作動させることも可能である。
この反応は溶媒含有媒質中で実施することができ、この溶媒は、このタイプの反応のために使用される従来の溶媒から選択する。
有益な実施形態によると、本反応は、溶媒の非存在下で、特に出発原料のポリニトリルが液体形態にある場合に実施される。
本反応は、水素の消費が終了するまで、および塩基度数の測定値がもはや変動しなくなるまでこの方法で継続される。
本発明の状況では、アンモニア/ニトリル官能基のモル比は0.2から3である。
用語「アンモニア/ニトリル官能基のモル比」は、反応媒質中に存在するニトリル官能基の数に対する導入されたアンモニアのモル数の比を意味すると理解される。
反応媒質中に存在するニトリル官能基の数は、当業者に公知である任意の定量分析法によっておよび例えば赤外分光光度法による定量分析によって決定できる。
水素化反応に含まれるポリニトリルが上述したような脂肪酸の混合物から由来する場合は、当業者に公知である技術によって酸性官能基の数を定量的に決定することを想定することが可能である。そこで後述するアンモニア処理反応中に生成されるニトリル官能基の数は、変換された酸性官能基の数と同等であると理解できる。
驚くべきことに、アミン官能基を生じさせるためにニトリル官能基を水素化させるための反応媒質へ比較的少量の塩基を添加すると、より多量のアンモニアを用いて得られる場合の選択性を保持しながら、導入するアンモニアの量を実質的に減らせることが発見され、このことは本発明の態様の1つを形成している。
反応媒質へ加えることのできる塩基は、任意のタイプであってよいが、特に強有機もしくは無機塩基、好ましくは強無機塩基、より特にアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムであってよい。特に好ましいのは、水酸化ナトリウムの使用である。2つまたはそれ以上の塩基の混合物もまた使用できる。
そこで、アンモニア/ニトリル官能基のモル比が0.2から1.3および好ましくは0.5から1である場合は、少なくとも1つの強塩基、例えば水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムが、反応媒質中に存在するニトリル官能基の数に比較して、および上記で規定したように、反応混合物へ0.07から1mol%および好ましくは0.35から0.75mol%の比率で加えられる。少なくとも1つの強塩基は、好ましくは水性形態で加えられる。アンモニア/ニトリル官能基のモル比が1.3から3および好ましくは1.5から2.6である場合は、強塩基の存在は不要にできることを理解されたい。
本発明による方法の水素化工程は、97%を越える第1級アミンの選択性を伴ってニトリル官能基から第1級アミン官能基への100%変換を可能にし、このことはジアミンおよびトリアミンを直接的に、および必要な純度が極めて高い用途において精製を伴わずに使用することを可能にする。
主としてジアミンおよびトリアミンの形状にある第1級アミンを調製するための方法において使用されるポリニトリル、特にジニトリルおよびトリニトリルは、当業者には公知の従来のアンモニア処理方法によってダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸から有利に入手できる。
アンモニア処理反応は、例えば好ましくは金属酸化物から選択されるアンモニア処理触媒、好ましくは酸化亜鉛の存在下、0.01から0.15重量%および好ましくは0.03から0.1重量%の比率にある触媒/二価酸および/または三価酸中にて従来法により実施できる。反応媒質は、攪拌下に置き、一般に150℃から170℃の範囲内の温度にし、次に気体アンモニアを反応器内へ、例えば封管を使用して導入し、および温度は、好ましくは段階的に、一般に250℃から320℃、好ましくは290℃から310℃の範囲内の温度へ上昇させる。圧力は、一般に0.05MPaから0.4MPaであり、大気圧(0.1MPa)が好ましい。形成される水および過剰のアンモニアは、130℃で維持されるデフレグメーターによってトラップ内に収集できる。反応は、反応媒質の酸価が0.1mgKOH/g以下になるまで、即ち12から17時間にわたって持続させる。酸性官能基が実質的にニトリルへ定量的に変換したことは、質量分析および赤外分析によって示される。
上述した水素化反応に関して、アンモニア処理反応は、溶媒含有媒質中において実施できる。しかし、特に酸性官能基を有する化合物を液体状態で使用する場合は、酸性官能基からニトリル官能基への変換を溶媒の不在下で実施することが好ましい。
このようにして得られたニトリルは、そのままで、つまり中間精製を行わずに、上述した水素化反応においてジアミンおよびトリアミンを形成するために使用できる。
別の態様によると、本発明は、精製工程を全く必要とせずに2つの工程で高純度のジアミンおよび/またはトリアミンをダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸から合成するための方法を提供し、この方法は、
A)攪拌を伴う反応器において、ジニトリルおよびトリニトリルを得るために、好ましくは金属酸化物から選択されたアンモニア処理触媒、好ましくは酸化亜鉛の存在下で、0.01から0.15重量%の比率にある触媒/二価酸および/または三価酸中でダイマーおよび/またはトリマー酸の酸性官能基からニトリル官能基へ変換させ、次に反応器内へ気体アンモニアを導入する工程、
B)圧力下の反応器内で、上述した方法を使用することによって、即ち水素化によって、水素化触媒および水素の存在下で、工程A)の結果得られた生成物のニトリル官能基から第1級アミン官能基へ変換する工程(この変換する工程において、
ニトリルおよび水素化触媒を接触させた後、アンモニアが周囲温度で導入され、反応媒質が、水素が導入される前に、攪拌しながら110℃から170℃、および好ましくは130℃から150℃の範囲内の反応温度にさせられ、
使用する水素化触媒の量はニトリルの装填量の0.1から15重量%を表す、および
アンモニア/ニトリル官能基のモル比は0.2から3である。)
を含む方法を提供する。
第1工程(工程A)において、ダイマーおよび/またはトリマー酸の酸性官能基は、ジニトリルおよびトリニトリルを入手するためにニトリル官能基へ変換させられ(上述したアンモニア処理反応)、および第2工程(工程B)において、ニトリル官能基は、上述したように、水素化によって第1級アミン官能基へ変換させられる。
特に、本発明の方法は、高度の選択性にて、高純度のジアミンおよび/またはトリアミンの形状にある第1級アミンの調製において有益に使用できる。用語「高度の選択性」は、ニトリル官能基が第1級アミン官能基へ変換されること、特に、形成されるアミン官能基の総数に関して、95%を超えて第1級アミン官能基へ、より具体的には97%を超えて第1級アミン官能基へ変換させられることを意味すると理解される。形成されるその他のアミン官能基は、形成されるアミン官能基の総数に比して、例えば5%未満、好ましくは3%未満の比率で、主として第2級アミンであってよい。第3級アミンに関しては、万一これらが形成されても、一般に微量の形状にある。
本発明の方法は、トール油もしくはその他の植物起源に由来し、主としてダイマーおよび/またはトリマーの形状にある不飽和脂肪酸から高度の選択性で第1級ジアミンおよび/またはトリアミンを選択的に合成することに完全に有益な用途がある。このような酸形は周知であり、例えば米国特許第3,475,406号明細書または国際公開第2003/054092号パンフレットに記載されている。
不飽和脂肪酸から第1級ジアミンおよび/またはトリアミンを合成するための方法は、以下のスキーム
Figure 0005389657
(このスキーム中には、二価酸、ジニトリルおよびジアミンしか表示されておらない、また、a、b、cおよびdは、相互から独立して、各々の鎖内のメチレン(−CH−)結合の数を表す。)によって表すことができる。一般に、a、b、cおよびdは、各々1から24、より一般的には2から20、より具体的には4から16である。
これらの高い純度および高度の選択性(>95%の第1級アミン)のために、本発明の方法によって得られた第1級アミンは、極めて多数の分野において用途がある。これらのアミンの使用の例として、腐食防止剤として、洗剤中にて、ビチューメンの添加剤として、浮遊剤として、アンチケーキング剤として、防塵剤として、架橋剤として、オイル添加剤として、潤滑剤として、水処理における添加剤もしくはコンクリート用添加剤としての使用を挙げることができる。
以下では、本明細書に添付の請求項によって規定される保護の範囲に何ら制限を設けることなく、本発明を例示するための実施例を提供する。
(実施例1)
Pripol 1013からのジニトリルの合成
Pripol 1013の名称を付して販売されており、酸価191.9mgKOH/gを有する二量体化脂肪酸2,516gを、機械的スターラー、電気加熱器、デフレグメーター、還流冷却器およびドライアイストラップ、ならびにアンモニアを導入するためのシステムを装備した、事前に乾燥させた3Lのガラス反応器内へ装填する。1.57g、つまり使用した二量体化脂肪酸の重量の0.0625%にあたる触媒装填量の酸化亜鉛を加える。反応媒質を攪拌下に置き、次に160℃へ加熱する。次に気体アンモニアを0.417L/分/kgの速度で導入する。反応媒質を300℃にさせる。アンモニアの導入は、反応媒質の酸価が0.1mgKOH/g未満となるまで継続する。反応時間は、およそ12から14時間である。反応の終了時に、反応媒質を40℃へ冷却し、反応器を空にする。収率は100%の領域にあり、ジニトリルに対する選択性は実質的に100%である。
(実施例2)
Pripol 1048からのジニトリルの合成
Pripol 1048(水素化ダイマーおよびトリマー酸混合物)の名称を付して販売されており、酸価187.8mgKOH/gを有するダイマー/トリマー脂肪酸2,130gを実施例1の装置と同一の装置に装填する。1.33g、つまり使用した脂肪酸の重量の0.0625%にあたる触媒装填量の酸化亜鉛を加える。反応媒質を攪拌下に置き、次に160℃へ加熱する。次に気体アンモニアを0.417L/分/kgの速度で導入する。反応媒質を300℃にさせる。アンモニアの導入は、反応媒質の酸価が0.1mgKOH/g未満となるまで継続する。反応時間は、15時間である。反応の終了時に、反応媒質を40℃へ冷却し、反応器を空にする。収率は100%の領域にあり、ニトリル官能基に対する選択性は実質的に100%である。
(実施例3)
Pripol 1013からのジアミンの合成
実施例1の結果生じるジニトリル(Pripol 1013)200gおよび、濾過してイソプロパノールで洗浄したラネーニッケル15g、つまり最初のジニトリル装填量の7.5重量%のラネーニッケルを500cmのオートクレーブへ装填する。反応器を圧力下で閉鎖し、漏れ止めについてチェックを実施し、反応器を窒素で圧縮/減圧によって不活性にする。引き続いて気体アンモニアを周囲温度で導入すると、25℃で0.5から0.6MPaの圧力が生じる。これは、この場合にはおよそ無水アンモニア25から35gからの重量に相当する。反応媒質を攪拌しながら120から130℃にし、次に2.3から2.5MPaの総圧を有するために水素を導入する。水素は即時に消費される。監視は、反応が進行するにつれての塩基性の測定によって行う。水素の消費は、ほぼ12時間持続する。反応の終了時に、反応媒質を周囲温度へ冷却させ、水素およびアンモニアは窒素を用いてパージし、次に粗反応生成物を空にする。触媒は、窒素下で濾過することによって回収し、リサイクルすることができる。ニトリルの変換率は100%であり、第2級アミンの含量は3%(NMR定量限界)未満である。
(実施例4)
Pripol 1048からのジアミンの合成
実施例2の結果生じるニトリル(Pripol 1048から)200gおよび、濾過してイソプロパノールで洗浄したラネーニッケル15g、つまり最初のPripol 1048からのニトリル装填量の7.5重量%のラネーニッケルを500cmのオートクレーブへ装填する。この反応器は圧力下で閉鎖し、漏れ止めについてチェックを実施し、この反応器を圧縮/減圧によって窒素で不活性にする。引き続いて気体アンモニアを周囲温度で導入すると、25℃で0.6MPaの圧力が生じる。反応媒質を攪拌しながら120から130℃にし、次に2.5MPaの総圧を有するために水素を導入する。水素は即時に消費される。監視は、反応が進行するにつれての塩基性の測定によって行う。この反応は、12時間持続する。反応の終了時に、反応媒質を周囲温度へ冷却させ、水素およびアンモニアは窒素を用いてパージし、次に粗反応生成物を空にする。触媒は、窒素下で濾過することによって回収し、リサイクルすることができる。ニトリルの変換率は100%であり、第2級アミンの含量は3%(NMR定量限界)未満である。
(実施例5から12)
Pripol 1013からのジアミンの合成
他のアミンが実施例1のPripol 1013からのジニトリルから合成された;第2工程は、先行実施例3または4の条件とは相違する操作条件(触媒のレベルおよび性質、アンモニア部分圧、触媒中の可能性ある水の存在、可能性のある強塩基の添加)で実施した。実施例5から12の操作条件および合成されたジアミンの特性については、下記の表に詳述する。
Figure 0005389657
Figure 0005389657

Claims (5)

  1. A)攪拌を伴う反応器において、ジニトリルおよび/またはトリニトリルを得るために、アンモニア処理触媒の存在下、0.01から0.15重量%の比率にある触媒/ダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸中にてダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸の酸性官能基からニトリル官能基へ変換させ、次に前記反応器内へ気体アンモニアを導入する工程、および
    B)圧力下の反応器内にて、ニトリルおよび水素化触媒を接触させた後、アンモニアが25℃で導入され、反応媒質は、水素が導入される前に、攪拌しながら110℃から170℃の範囲内の反応温度にさせられること、
    使用する前記水素化触媒の量はニトリルの装填量の3から10重量%を表すこと、
    アンモニア/ニトリル官能基のモル比は0.5から1であること、
    少なくとも1つの強塩基が、反応媒質へ前記ニトリル官能基に比較して0.07から1mol%の比率にて加えられること、および
    前記強塩基がアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物から選択される無機強塩基であること
    を特徴とする、
    水素化触媒および水素の存在下における水素化によってニトリル官能基を第1級アミン官能基へ変換させる工程を含む
    ジニトリルおよび/またはトリニトリルからジアミンおよび/またはトリアミンを合成するための方法を使用することによって、工程A)の結果生じた生成物のニトリル官能基から第1級アミン官能基へ変換させる工程
    を含む、ダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸からジアミンおよび/またはトリアミンを合成するための方法。
  2. 工程B)の前記反応が2MPaから15MPaの総圧で実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 水素化触媒が、ラネーニッケル、ラネーコバルト、活性炭もしくはアルミナ担持パラジウムおよび/または活性炭もしくはアルミナ担持ロジウムから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程A)がNHが導入される前に0.05から0.4MPaの圧力、150℃から170℃の範囲内の温度にて実施され、次にこの温度が250℃から320℃の範囲内の温度へ上昇させられることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 工程A)において、触媒/ダイマーおよび/またはトリマー脂肪酸の重量比が、0.03から0.1重量%であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
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