JP2858486B2 - 2−ペンテンニトリルを用いたアミン類のシアノブチル化 - Google Patents
2−ペンテンニトリルを用いたアミン類のシアノブチル化Info
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Description
類との反応でアルキルアミノニトリル類およびビス−
(3−アルキルアミノ)ジニトリル類を生じさせる改良
された方法に関する。
1,725 には、2−ペンテンニトリルと「求核的試剤」、
例えばアンモニアおよびエチレンジアミンとの反応によ
るアルキルアミノニトリル類およびダイマー類の製造が
記載されている。この反応は金属付加触媒の存在下生じ
る。
ニトリルとアルキルアミン類との反応による相当するニ
トリル化合物の製造が記載されている。
する改良された製造方法である。反応混合物が約15〜
60重量%の水を含有している場合、より高い速度でそ
してより選択的に反応が進行することをここに見い出し
た。アルキルアミンに対する2−ペンテンニトリルのモ
ル濃度は、好適には、約0.3〜3の範囲である。この
反応混合物を、おおよそ大気圧〜約10気圧の範囲の圧
力下、約20℃〜200℃の範囲の温度で反応させる。
いかなる触媒も必要とされない。
には、メチルアミン、ジメチルアミン、ドデシルアミ
ン、エチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジア
ミン、1,3−ジアミノペンタン、1,2−ジアミノシ
クロヘキサン、3−メチルピペリジン、ヘキサメチレン
ジアミン、オクタデシルアミン、およびピペリジンが含
まれる。典型的には、本発明に有益なアルキルアミン類
は、1〜10個の炭素原子を有する。
1〜10個の炭素原子を有し、そしてアルキル、アルキ
ルアミノ、シクロアルキル、ピペリジニル、およびピペ
リジルから成る群から選択される]を有する。
素添加され、そしてポリアミド類およびイソシアネート
類のためのモノマー類として、並びに鎖伸長剤およびエ
ポキシ硬化剤として有益な1,3−ペンタンジアミン類
を生じる。適切な触媒には、ラネーニッケル、ラネーコ
バルト、パラジウム、白金、ルテニウム、鉄、支持され
ているコバルトおよびニッケルが含まれる。適切な触媒
の支持体には、アルミナ、炭素、シリカ、ケイソウ土が
含まれる。適切な水素添加温度は約75℃〜150℃で
ある。適切な圧力は約500psig〜3,000ps
igである。水素添加すべき混合物は、アンモニア、苛
性、水またはこれらの組み合わせを含有していてもよ
い。溶媒、例えばアルコール類およびエーテル類、例え
ばメタノールおよびテトラヒドロフラン、ジオキサン、
ブタノール、イソプロパノールが、必要もしくは望まれ
るとき使用され得る。
は自然発生的圧力下、20℃〜200℃、好適には50
℃〜80℃で行うことができる。大気圧以上の圧力、例
えば10気圧にもおよぶ圧力も使用できる。水は、反応
混合物の15〜60重量%の量で存在させるべきであ
り、25〜40重量%が好適である。
ル比は、アミン1モルに対して0.3〜3モルであるべ
きである。出発のジアミンから該ジニトリルを製造しよ
うとする場合、化学量論的量以上の2−ペンテンニトリ
ルが必要とされる。典型的には、10〜15モル%過剰
が用いられる。このシアノブチル化方法のため、シス−
またはトランス−のどちらかの2−ペンテンニトリルが
使用できる。この2つの異性体の混合物も使用できる。
媒で行われるが、この反応条件下で不活性な有機溶媒を
使用することも可能である。適切な溶媒には、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、メタノール、ブタノール、イソプロ
パノールが含まれる。
液相中に均一に溶解もしくは懸濁させた水を用いて行わ
れ得る。
えば2−ペンテンニトリル、水およびアミンから成る混
合物を、変換ができるだけ完結するまで上述した温度お
よび圧力下で撹拌することによって行われる。その後、
この反応混合物を蒸留して、所望のアルキルアミノニト
リル類を得る。
いた水系エチレンジアミンのシアノブチル化 水117g中の78g(1.3モル)のエチレンジアミ
ン溶液(水中40重量%のエチレンジアミン)を、一度
に、120g(99%、1.47モル)のシス−2−ペ
ンテンニトリルに加えた後、この混合物を75℃に加熱
した。20分後、この混合物は、均一になり、そしてガ
スクロ分析の結果、各々2:1の比率で1:1および
2:1の付加物の両方を含有していた。シス−2−ペン
テンニトリルの変換率は99%であった。該1:1付加
物、即ち3−N−(2−アミノエチルアミノ)ペンタン
ニトリル、および該2:1付加物、即ちビス(N,N’
−2−シアノエチル−1−エチル)エチレンジアミンの
収率は、変化したシス−2−ペンテンニトリルから各々
56.2%と39.8%であった。この生成混合物中に
少量のトランス−2−ペンテンニトリル(0.074重
量%)と3PN(0.32重量%)の副生成物もまた観
察された。
2−ペンテンニトリルとのシアノブチル化と、水系エチ
レンジアミンとの比較 120g(99%、1.47モル)の(シス−2−ペン
テンニトリル)および78g(1.3モル)のエチレン
ジアミンから成る混合物を75℃で加熱し、定期的にサ
ンプリングした。10%と78%の水を含むものに対す
るこの実験のシス−2−ペンテンニトリル変換率、並び
に1:1および2:1の生成物の収率に関する比較を以
下に要約する:
る、反応速度の促進および生成物の選択性に関する水の
濃度の効果を示している。シス−2−ペンテンニトリル
の変換率が、水が0%と10%のとき各々60分後56
%および77%であったのに対して、水が37%のとき
60分後99%であったことは注目に値する。
シス−2−ペンテンニトリルを用いたシアノブチル化 水144g中の120g(99%、1.47モル)のシ
ス−2−ペンテンニトリルおよび144g(2.4モ
ル)のエチレンジアミンから成る混合物(40%のエチ
レンジアミン)を撹拌しながら75℃で15分間加熱し
た。シス−2−ペンテンニトリルの変換率は99%であ
り、1:1と2:1の付加物との比率は5:1であっ
た。シス−2−ペンテンニトリルからのこの1:1およ
び2:1付加物の収率はそれぞれ77.3%と18.9
%であった。トランス−2−ペンテンニトリル、3−ペ
ンテンニトリルおよび4−ペンテンニトリルの副生成物
の合計した収率は1%であった。
シス−2−ペンテンニトリルを用いたシアノブチル化 水54g中の150g(99%、1.83モル)のシス
−2−ペンテンニトリルおよび36g(0.60モル)
のエチレンジアミンから成る混合物を撹拌しながら75
℃で5時間加熱した。2つの相が生じた。上部の有機生
成物は、未反応のシス−2−ペンテンニトリルと、2:
1と1:1の付加物との混合物とを、64:1の比率で
含有していた。消費されたEDAを基準としたこの2:
1の付加物の収率は67.4%であった。
ルを用いた水系エチレンジアミンのシアノブチル化 水45g中の25g(0.309モル)のトランス−2
−ペンテンニトリルおよび30g(0.500モル)の
エチレンジアミンから成る混合物を75℃で60分間激
しく撹拌した。15分後に採取したサンプルは、75.
7%の収率で、1:1付加物へのトランス−2−ペンテ
ンニトリルの99%の変換率を示した。2:1の付加物
の収率は21%であった。この変換率および収率は、上
の実施例3に記述したシス−2−ペンテンニトリルに関
するものと同様である。
用いた水系2−メチルペンタメチレンジアミンのシアノ
ブチル化 水171g中の76g(0.938モル)のシス−2−
ペンテンニトリルおよび114g(1.0モル)の2−
メチルペンタメチレンジアミンから成る混合物を55℃
で90分間激しく撹拌して、均一な溶液を得た。この溶
液のガスクロ分析の結果、1:1および2:1付加物へ
のシス−2−ペンテンニトリルの99%の変換率を示し
た。この2−メチルペンタメチレンジアミンの非対称性
のため、66/37のモル比で、メチルペンタメチレン
ジアミンに関して2つの1:1付加物が観察された。多
い方の1:1付加物は3−(5−アミノ−4−メチルペ
ンチルアミノ)ペンタンニトリルであり、少ない方は、
3−(5−アミノ−3−メチルペンチルアミノ)ペンタ
ンニトリルであった。この1:1のアミノニトリル付加
物を一緒にした収率は72%であった。2:1付加物に
関しても14.6%の収率が観察された。
用いた水系3−メチルピペリジンのシアノブチル化 水80.5g中の38g(0.469モル)の(シス−
2−ペンテンニトリル)および53.5g(0.540
モル)の3−メチルピペリジンから成る混合物を95℃
で9時間激しく撹拌した。2つの層が観察され、分離し
た。有機層をガスクロで分析して、シス−2−ペンテン
ニトリルの97.7%の変換率を示した。1:1の付加
物、即ち3−(3−メチルピペリジル)ペンタンニトリ
ルの収率は95%であった。トランス−2−ペンテンニ
トリルと3−ペンテンニトリルとを一緒にした収率は5
%であった。GC/MS分析で、180のm/e(分子
量イオン)を有する2つの異性体のアミノニトリル付加
物の両方が観察された。
用いたN−ドデシルアミンのシアノブチル化。水の有無
の比較 38g(0.469モル)のシス−2−ペンテンニトリ
ル、74g(0.400モル)のN−ドデシルアミンお
よび水40gから成る混合物を、300mLのステンレ
ス鋼製オートクレーブ中、自然発生的圧力下110℃で
5時間激しく撹拌しながら加熱した。有機層をガスクロ
で分析した結果、収率98%で、該アミノニトリル、即
ち3−(ドデシルアミノ)ペンタンニトリルへのN−ド
デシルアミンの59%の変換率を示した。過剰のシス−
2−ペンテンニトリルが、22.8%の3−ペンテンニ
トリルとトランス−2−ペンテンニトリルとの混合物に
変化した。
行った。この場合、最初の混合物は均一であった。5時
間後、N−ドデシルアミンの変換率は12.2%のみで
あった。変化したN−ドデシルアミンを基準とする3−
(ドデシルアミノ)ペンタンニトリルの収率は81.8
%であった。38%の収率で、過剰のシス−2−ペンテ
ンニトリルが、3−ペンテンニトリルとトランス−2−
ペンテンニトリルとに変化した。
用いたピペリジンのシアノブチル化 水100g中の182g(80.6gのピペリジンに相
当、0.398モル)のピペリジン六水化物の溶液を、
38g(0.469モル、99%)のシス−2−ペンテ
ンニトリルと一緒に、65℃で60分間激しく撹拌し
た。最初不均一であった混合物が5分後均一になった。
5分後の溶液をガスクロ分析した結果、収率99%で、
3−(ピペリジニル)ペンタンニトリルへのシス−2−
ペンテンニトリルの完全な変換を示した。いかなるトラ
ンス−2−ペンテンニトリルも3−ペンテンニトリルも
検出されなかった。25℃で3日間放置した結果、白色
の結晶性固体が析出した。赤外および質量スペクトル分
析の結果、この生成物はシス−2−ペンテンニトリルと
ピペリジンとの2:1の付加物であることを示してい
た。
を用いた水系メチルアミンのシアノブチル化 356g(99%、4.35モル)のシス−2−ペンテ
ンニトリルと400gの40%メチルアミン水溶液との
混合物を40℃で1時間激しく撹拌したが、この間に温
度が78℃に上昇した。最初不均一であった混合物は1
時間後に均一になった。この溶液をGC分析した結果、
99%のシス−2−ペンテンニトリルの変換および3−
(メチルアミノ)ペンタンニトリルの収率98%を示し
た。
2−ペンテンニトリルとのシアノブチル化 40%のジメチルアミン水溶液(580g)を、25℃
で、356g(99%、4.35モル)のシス−2−ペ
ンテンニトリルに滴下した。滴下後、温度が60℃に上
昇し、そしてこの反応を1時間継続した。2層に分離し
た。有機層および水層のガスクロ分析を行った結果、生
成物3−(N,N−ジメチルアミノ)ペンタンニトリル
に関してそれぞれ91重量%および21重量%の濃度を
示した。このアミノニトリルの収率は、99%のシス−
2−ペンテンニトリル変換率で99%であった。
タデシルアミンのシアノブチル化 機械的撹拌機、温度計および冷却器の備わっている10
0mLの3つ口丸底フラスコに、2.7g(99%、
0.0336モル)のシス−2−ペンテンニトリル、1
0g(0.0372モル)のオクタデシルアミンおよび
4.25gの水(25重量%)を入れた。この混合物を
80℃で6時間激しく撹拌した後、40℃に冷却した。
この混合物に25gのメタノールを加えて、透明で均一
な溶液を生じさせた。サンプルを取り出し分析した。分
析の結果、65%のシス−2−ペンテンニトリル変換率
と、該アミノニトリル、即ち3−オクタデシルアミノペ
ンタンニトリルに関する84.5%の収率を示した。一
晩放置した後、該アミノニトリルのワックス状の白色の
固体が観察され、濾過して87%純度の生成物12gを
得た。
用いる以外は同様にして反応を行った。以下に示す結果
は、水の濃度が高い程シス−2−ペンテンニトリルの変
換率およびアミノニトリルの収率が高いことを示してい
る。メタノールは、アミノニトリルの収率に対して効果
を有していないように見える。低い濃度の水および/ま
たはメタノールを用いた場合、該アミノニトリルのいか
なる析出も観察されなかった。
ルおよび水から成る反応混合物を、アルキルアミンに対
する2−ペンテンニトリルのモル比が0.3〜3であ
り、そして水の濃度が反応混合物の15〜60重量%に
なるようにして、この混合物を、おおよそ大気圧下から
約10気圧下、約20℃〜200℃の範囲の温度で反応
させることを含む、2−ペンテンニトリルを用いたアル
キルアミン類のシアノブチル化方法。
ジメチルアミン、ドデシルアミン、エチレンジアミン、
2−メチルペンタメチレンジアミン、1,3−ジアミノ
ペンタン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、3−メチ
ルピペリジン、オクタデシルアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、およびピペリジンから成る組から選択される第
1項の方法。
である第2項の方法。
法。
性体である第2項の方法。
アミノであり、そしてR2は、アルキル、シクロヘキシ
ルまたはピペリジニルである]を有する第1項の方法。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルキルアミン、2−ペンテンニトリル
および水から成る反応混合物を、アルキルアミンに対す
る2−ペンテンニトリルのモル比が0.3〜3であり、
そして水の濃度が反応混合物の15〜60重量%になる
ようにして、この混合物を、おおよそ大気圧下から約1
0気圧下、約20℃〜200℃の範囲の温度で反応させ
ることを含む、2−ペンテンニトリルを用いたアルキル
アミン類のシアノブチル化方法。
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