JP5388539B2 - パターン形成方法 - Google Patents

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本発明は、インプリント法によるパターン形成方法に関する。
現在、LSI等の製造工程における微細パターンの加工は、光を用いたリソグラフィー技術が中心である。この技術の中には、被加工基材上に感光性レジストを塗布し、露光し、現像して硬化パターンを形成するという工程が含まれる。該リソグラフィー技術においては、露光光源の短波長化によって、ArFエキシマレーザー(193nm)を用いて、最小線幅100nmのLSIが製造されるまでになった。今後もさらに微細化技術が進むと考えられるが、ただし、露光装置の高価格化、スループットの低下、および現像液による硬化パターンへの現像液の浸食が起こり、硬化パターンの密着性が低下してしまうことが課題とされている。
この問題の解決方法として期待されているのが、(ナノ)インプリント技術である。これは、微細パターンを形成したモールド(金型)を、インプリント装置を用いて基材上の樹脂層に押し付けてパターンを転写する方法であり、高いスループットと微細なパターン形成が容易に行える。さらに、ここで感光性樹脂を用い、モールド上から光照射することにより、パターンを形成するのが光(ナノ)インプリント技術である。
従来の一般的な光(ナノ)インプリント技術としては、感光性樹脂としては液状のものを用い、スピンコートで基材に塗布し、モールドを押し付けるものが中心であった。ただし、この方法は広い面積への適応が困難であったり、硬化後の感光性樹脂とモールドとの離型性が悪いという問題点があった。そのような問題点を克服できる可能性ある方法として、支持体上に感光性樹脂層を形成した感光性樹脂積層体を使用する技術が注目されている。特許文献1には、感光性樹脂積層体に対して、モールドの押し付けと光照射とを含む光ナノインプリントを行うことを特徴とするパターン形成方法について開示されている。
感光性樹脂積層体を用いた光(ナノ)インプリント技術は、液状の感光性樹脂を用いる場合に比べて優れた離型性が得られやすいという特徴がある一方で、感光性樹脂層の粘度が高い為に、十分にモールドに埋め込まれず所望のパターンが得られにくい傾向がある。特にサブミクロン幅でサブミクロン深さのモールドに十分に埋め込む為には、高圧をかけて長時間モールドを押し付ける必要があり、工業生産に適したような連続的なパターン形成は難しかった。特に、感光性樹脂層の厚みが5μm以下と薄い場合には、その傾向が顕著であった。
特開2007−73696号公報
本発明の目的は、上記問題点を克服し、感光性樹脂層の厚みが薄い場合であっても、連続的且つ高速で、サブミクロンパターンの光(ナノ)インプリントをきわめて容易に行うことができるインプリント法によるパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記目的は、本発明の次の構成によって達成することができる。
[1]温度35〜130°に設定された加熱体を用いて、モールドと感光性樹脂層とを押
し付けるプレス工程、感光性樹脂層を露光により硬化させる露光工程、およびモールドを外す離脱工程を含むインプリントプロセスにより100nm以上1000nm以下の微細パターンを形成する方法であって、前記プレス工程の前に、支持体及び感光性樹脂層を含む感光性樹脂積層体から、感光性樹脂層を基材にラミネートする工程を含み、前記支持体の断面曲線の最大断面高さ(Pt)が0.01μm以上、1.0μm以下であり、前記感光性樹脂層の20℃における粘度が、10 6 〜10 11 Pa・sであることを特徴とする微細パターンを形成する方法
]前記プレス工程が、ローラーを用いて感光性樹脂層とモールドとを押し付ける工程である、前記[1]に記載のパターンを形成する方法。
]前記ローラーの回転速度が、3〜50mm/秒である、前記[2]に記載のパターン形成方法。
]前記ローラーによる加圧力が0.1kN〜10kNである前記[2]又は[3]に記載のパターン形成方法。
]前記感光性樹脂層の厚みが0.1〜7μmmである、前記[1]〜[4]のいずれか1に記載のパターン形成方法。
]前記感光性樹脂層がa)ラジカル重合型若しくはb)化学増幅型の感光性樹脂を含む前記[1]〜[5]のいずれか1に記載のパターン形成方法。
本発明によれば、感光性樹脂層の厚みが薄い場合であっても、連続的且つ高速で、サブミクロンパターンの光(ナノ)インプリントをきわめて容易に行うことができる、という効果が得られる。
以下、本発明について具体的に説明する。
<UVインプリントプロセス>
本発明のパターン形成方法は、光(ナノ)インプリント技術を含み、定盤又はローラーを用いて感光性樹脂層とモールドを押し付けるプレス工程、感光性樹脂層を露光により硬化させる露光工程、およびモールドを外す離脱工程を含む。
感光性樹脂積層体を用いたインプリント法によるパターン形成方法を、図1〜8を用いて説明する。図1及び図2は、一括転写方式若しくはステップアンドリピート方式におけるパターン形成方法の例である。図3〜8は、ローラー型転写方法におけるパターン形成方法の例である。なお、図1〜8はパターン形成方法の一例を示したものであり、本発明はこれらの方法により何ら限定されるものではない。
・ラミネート工程
支持体1−感光性樹脂層2−保護フィルムから構成されている感光性樹脂積層体の場合、保護フィルムを剥離しながら、剥離した感光性樹脂層2の面と基材3とをラミネーターにより貼り合わせる。この時、基材はラミネート工程の直前で加熱しておくこと(予熱)が好ましい。感光性樹脂層をラミネーターのホットロールで、70〜130℃程度に加熱しながら基材に0.1〜1MPa程度(1〜10kgf/cm程度)の圧力で圧着する。かかるラミネート工程においては、ラミネート時に基材と感光性樹脂層の間にマイクロエアーが入ることを抑制する目的で、真空ラミネーター等を用いて減圧下で行ってもよいし(真空若しくは減圧下ラミネーション)、ラミネート前に基材上に水等の液体を載せておき、ラミネートしてもよい(ウェットラミネーション)。真空若しくは減圧したラミネーション及びウェットラミネーションは感光性樹脂層自身が薄い場合、または基材の表面の凹凸が感光性樹脂層の厚みに対し大きい場合に適用するのが好ましい。
・剥離工程
支持体を感光性樹脂層から剥離する。この場合、オートピーラー等を用いて自動的に剥離してもよい。
・プレス工程
温度35〜130℃に設定された加熱体を用いて、モールドと感光性樹脂層とを押し付ける。
インプリント装置としては、一括転写方式、ステップアンドリピート方式、ローラー転写方式などがある(ナノインプリント応用事例集 第3章第5節、株式会社 情報機構)。
一括転写方式は、モールドを感光性樹脂層に押し当てた状態で、上下2枚の定盤で加圧保持してパターン転写する方法である(図1の(3)、図2の(3))。ステップアンドリピート方式は、一括転写を順じ繰り返して感光性樹脂層全面にパターン転写する方法である。ローラー転写方式はローラーを用いて感光性樹脂層にモールドのパターンを連続転写する方法である。ローラー転写方式には主に3種ある。A)ローラー表面に予め微細パターンを設けたローラーをモールドとして用い、ローラーに荷重を加えて感光性樹脂層に加圧することで、ローラー表面のパターンを感光性樹脂層に転写する方法(図3の(3))と、B)平板状のモールドに微細パターンを設け、その平板状モールドをローラーによって感光性樹脂層に加圧してパターンを感光性樹脂層に転写するする方法(図4の(3)または図5の(3))と、C) ローラーに巻きつけるように取り付けた、フレキシブルな平板状モールドを用いて、ローラーに荷重を加えて感光性樹脂層に加圧することで、モールド表面のパターンを感光性樹脂層に転写する方法(図6の(3))である。
プレス工程ではローラー転写方式のインプリント装置を使用すると、感光性樹脂積層体のフィルム状の性状を活かし、ロール トウ ロール型の生産プロセスでの高生産性が得られやすく好ましい。ローラー転写方式の中でも上記A)が特に好ましい。
ローラー転写方式の場合は、転写に関係する上側のロールの他に、下側にプレスロールを有するが、上側のロールとプレスロールの間にステージを設けることがある(図3の(3)、図4の(3)、図5の(3)、図6の(3)、図7の(1)、図8の(1))。この場合、このステージを加熱することが感光性樹脂層のモールドへの十分な埋め込み性を確保する点から好ましい。
ステージの温度は40℃〜100℃が好ましく、40〜80℃がより好ましい。
モールドは、様々な材質のものを使用できるが、一般的にはSi、SiC、Ni、Ta、GC(グラッシーカーボン)、石英、及びポリジメチルシロキサン(PDMS)などが用いられる。光ナノインプリントプロセスにおいてはモールドを加圧した状態でモールド上面から光照射ができる点から、透明なモールドが求められ石英が使われることが多い。また曲面に巻きつけることが可能なことから、最近ではPDMSなどの樹脂製モールドが使用されるようになってきている。
モールドよる加圧力は、0.1〜10kNが好ましい。感光性樹脂層のモールドへの十分な埋め込み性を確保する点から0.1kN以上であり、良好な離型性を得る点から10kN以下である。より好ましくは、0.1〜5kN、更に好ましくは、0.1〜3kNである。
加熱体は、感光性樹脂層を加熱するものであればよい。例えば上記定盤、ローラー、モールド、ステージを加熱体として使用することができる。加熱体の温度は、35〜130℃である。感光性樹脂層のモールドへの十分な埋め込み性を確保する点から35℃以上であり、感光性樹脂層の熱による変質を防ぐ点と良好な離型性を得る点から130℃以下である。好ましくは、40〜100℃である。より好ましくは、40〜80℃である。より好ましくは、モールドの温度が上記温度範囲になることである。
ローラー転写方式の場合の、ローラーの回転速度は3〜50mm/秒が好ましい。生産性の点から3mm/秒以上であり、感光性樹脂層のモールドへの十分な埋め込み性を確保する点から50mm/秒以下である。より好ましくは、5〜40mm/秒であり、更に好ましくは10〜40mm/秒であり、特に好ましくは10〜30mm/秒である。
・露光工程
次に、感光性樹脂層を活性光線の露光により硬化させる。
活性光線の光源としては、従来公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気ア―ク灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光等を有効に放射するものが用いられる。また、半導体励起固体レーザーや、半導体レーザー、超高圧水銀灯などを用いた直接描画(ダイレクトイメージング)露光法等を用いてもよい。
露光は、感光性樹脂層にモールドを押し付け(プレス工程)、感光性樹脂層からモールドを引き離す離脱工程の前か(図1の(4)、図3の(4)の10、図4の(4)、図5の(4)、図6の(4)の10、図7の(2)の10)、または離脱工程の直後(10分以内)(図2の(5)、図3の(4)の9、図6の(4)の9、図8の(4))に行うことが好ましい。
光源の位置は、一括露光方式若しくはステップアンドリピート方式の場合で、活性光線に対し透明なモールドを使用する場合は、モールドのパターンが形成されている面とは反対の面側に設けるのが好ましい。活性光線に対し不透明なモールドを使用する場合は、定盤によるプレスの隣接位置に設けるのが好ましい。
ロール転写方式の場合は、ローラーに感光性樹脂層が押し付けられるローラー直下に設けるか(図3の(4)の10、図4の(4)の10、図5の(4)の10、図6の(4)の10、図7の(2)の10)、感光性樹脂に対するローラーの加圧が解除される、ローラーの隣接位置に設けること(図3の(4)の9、図4の(4)の9、図5の(4)の9、図6の(4)の9、図7の(2)の9)が好ましい。
露光量は、感光性樹脂層の感度にもよるが、通常1〜300mJ/cm程度である。好ましくは、1〜150mJ/cmであり、より好ましくは、1〜100mJ/cmである。
・離脱工程
モールドを外す離脱工程は、前述の露光工程で詳述したとおり、露光工程前に行うか、露光工程後に行うかの方法がある。
・残膜除去工程
モールド離脱工程後には、基材上にモールドの凸部が押し付けられていた部分に、感光性樹脂層の残膜が存在する場合がある。この残膜を除去する場合には、ドライエッチングに代表されるような残膜を除くプロセスが必要となる。
モールドとして、その凸部分表面にUV遮光性の材料を付着させたモールドを用い、感光性樹脂組成物にアルカリ現像性を持たせると、従来のアルカリ現像による残膜除去(ウェットエッチング)も可能となる。
パターンを形成する方法の一例として、プレス工程の前に、ラミネート工程を行うことができる(図1〜図6)。この場合、感光性樹脂層と基材とをラミネートにより張り合わせた後、感光性樹脂層とモールドを押し付け、感光性樹脂層にパターンを転写する。
また、本発明においては、プレス工程後、ラミネート工程をおこなっても良い(図7、図8)。すなわち、予め感光性樹脂層とモールドを押し付け、感光性樹脂層にパターンを転写した後、感光性樹脂層と基材とをラミネートにより張り合わせる。露光工程はラミネート工程の前に行っても後に行ってもよい。転写後のパターンがラミネート後も正確に保持されやすい点から、露光工程はラミネート工程の前に行うことが好ましい。
また、パターン形成方法において、得られたパターンを、そのままデバイス等
の構造体として使用してもよいし、得られたパターンをレジストとして使用してもよい。
レジストとして使用する場合は、例えばドライエッチングやウェットエッチングなどのエ
ッチング工程や、めっき工程、スパッタリング工程、蒸着工程、パターンの凹部に様々な
材料を埋め込む工程などを設けることができる。
さらに、パターン形成方法において、最終的に基材からパターンを取り除く工程を設けることができる。この工程には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、有機アミン化合物などのアルカリ水溶液や、溶剤等を用いることができる。
<感光性樹脂積層体>
感光性樹脂積層体は、支持体及び感光性樹脂層を含む。
1)支持体
本発明における支持体は、光を透過しても透過しなくても良い。支持体に用いられる材質としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。支持体には、必要に応じ延伸されたものも使用可能である。
また、支持体上に予め有機材料や無機材料をコーティングやスパッタリング等の手法で予め形成したものを用いても良い。
支持体の断面曲線の最大断面高さ(Pt)としては、2μm以下のものが好ましい。得られるパターンの表面の平滑性の観点から、断面曲線の最大断面高さ(Pt)2μm以下が好ましい。より好ましくは、0.01μm以上、1.0μm以下である。
支持体の断面曲線の最大断面高さ(Pt)の測定方法は、光干渉方式の非接触形状測定装置、例えば株式会社菱化システム製MM3200で、JIS B0601:’01を参照して測定することができる。
支持体の厚みは、薄い方が経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から、10〜100μmのものが好ましい。
2)感光性樹脂層
<感光性樹脂組成物>
本発明に用いられる感光性樹脂層はネガ型の感光性樹脂組成物が好ましい。ネガ型の感光性樹脂組成物の中でも、a)ラジカル重合型若しくはb)化学増幅型の感光性樹脂組成物が好ましく、より好ましくは、高い露光感度が得られやすい点からラジカル重合型の感光性樹脂組成物である。
感光性樹脂層の20℃における粘度は、10〜1011Pa・sが好ましい。ドライフィルムのロールの端面からの感光性樹脂の染み出し(エッジヒュージョン)を防止する点とモールドからの感光性樹脂層の良好な離型性を得る点から10Pa・s以上であり、モールドへの感光性樹脂層の十分な埋め込みを得る為に、1011以下である。より好ましくは、10〜10Pa・sである。更に好ましくは、10〜10Pa・sである。
尚、ここでいう感光性樹脂層の粘度は、下記のようにして測定した値である。
・サンプル :厚み 3mm
大きさ 8mmΦ
測定前の調湿 23℃ 50%雰囲気下で48時間
・測定装置 :ARES 2KFRTN1−FCO(レオメトリックサイエンティフィック社)
・測定条件 :温度 20〜70℃
昇温速度 5℃/分
荷重 2kg
雰囲気 窒素雰囲気
周波数 0.015915〜15.915Hz
歪み 40%を与えるようにデータ取得
a)ラジカル重合型感光性樹脂組成物
ラジカル重合型の感光性樹脂組成物は、高分子化合物、エチレン性二重結合を有する光重合性化合物、及び、光重合性開始剤を含有することが柔軟な感光性樹脂層が得られる観点から好ましい。
・高分子化合物
高分子化合物としては、(メタ)アクリル系単量体を共重合したアクリル樹脂やエポキシ系モノマーを共重合したエポキシ樹脂が挙げられるが、アクリル樹脂がより好ましい。アクリル樹脂の中でも、露光前、あるいは露光によるパターニングが失敗した場合に、アルカリ性溶液でパターンの除去が可能であるという点や、基材との密着性などの点、さらにはアルカリ溶液による残渣除去の点から、側鎖にカルボキシル基を有する単量体と(メタ)アクリル系単量体とを共重合していることが好ましい。
側鎖にカルボキシル基を有する単量体とは、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステルが挙げられる。
(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ベンジル、アルキル(メタ)アクリレ−ト、側鎖にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレ−トが挙げられ、アルキル(メタ)アクリレ−トとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、が挙げられ、側鎖にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジルモノ(メタ)アクリレートが挙げられ、脂環式側鎖を有する(メタ)アクリレ−トとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、スチレン及びその誘導体が挙げられる。
高分子化合物は、その重量平均分子量が3,000〜100,000であることが好ましい。分子量はプレス工程におけるモールドへの感光性樹脂層の埋め込み性の点から100,000以下が好ましく、柔軟なフィルム性保持の観点から3,000以上が好ましい。より好ましくは3,000〜50,000である。更に好ましくは、10,000〜40,000である。分子量の測定は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(KF−807、KF−806M、KF−806M、KF−802.5)4本直列、移動層溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM-105)による検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
高分子化合物は、アルカリ可溶性高分子であることが好ましい。アルカリ可溶性高分子は、カルボキシル基の量が酸当量で100〜2,000であることが好ましい。酸当量とは、1当量のカルボキシル基を有する線状重合体の質量を示す。基材との密着性の観点から100以上が好ましい。200〜900がより好ましく、300〜800がさらに好ましい。なお、酸当量の測定は、平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555)を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを用いて電位差滴定法により測定される。
アルカリ可溶性高分子は、上記種々単量体の混合物を、溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノ−ルで希釈した溶液に、ラジカル重合開始剤、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルを適量添加し、加熱攪拌することにより合成を行うことが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶媒を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合を用いていもよい。
感光性樹脂積層体は、上述した高分子化合物以外にも、耐熱性、耐薬品性などを考慮して、その他のアルカリ可溶性高分子を含有することが出来る。その他アルカリ可溶性高分子とは、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースのヒドロキシル基に多塩基酸無水物を反応させたセルロース樹脂、フタル酸酢酸セルロース(CAP)、ノボラック樹脂、を挙げることが出来る。
・エチレン性二重結合を有する光重合性化合物
エチレン性二重結合を有する光重合性化合物としては、メタクリル基、アクリル基もしくはビニル基を分子内に1つもしくは複数有する化合物が挙げられる。このような化合物としては、例えば、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、フタル酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、イソフタル酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テレフタル酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノ−ルAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドと平均6モルのエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコ−ルのジメタクリレ−トや、ビスフェノ−ルAの両端にそれぞれ平均5モルのエチレンオキサイドを付加したポリエチレングリコ−ルのジメタクリレ−ト(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500)、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、またポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロ−ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロ−ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエ−テルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルジ(メタ)アクリレート及び、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェニキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
・光重合開始剤
光重合開始剤は、紫外線若しくは可視光線に感度を有するものであれば特に制限は無い。
光重合開始剤の具体例としては、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾ−ル二量体類、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾ−ル二量体、2−(p−メトシキフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体が挙げられる。また、p−アミノフェニルケトン類、例えば、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。また、キノン類、例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、芳香族ケトン類、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、アクリジン化合物、例えば、9−フェニルアクリジン、トリアジン系化合物、例えば、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ル、2−ベンジル−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−2−モルフォリノ−1−(4−(メチルチオフェニル)−プロパン−1−オンが挙げられる。
また、その他に光重合開始剤の例として、たとえば、N−アリールグリシン、メルカプトトリアゾール誘導体、メルカプトテトラゾール誘導体、メルカプトチアジアゾール誘導体、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが挙げられる。また、オキシムエステル化合物としては、オキシムエステル類、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム、及び1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムや、特表2004−534797号公報に記載の化合物を上げることが出来る。
感光性樹脂組成物中の高分子化合物、エチレン性二重結合を有する光重合性化合物、光重合性開始剤の各々の好ましい含有量は、以下の通りである。高分子化合物の含有量は、感光性樹脂組成物100質量%に対して20質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。良好なフィルムの性状を得る観点から20質量%以上であり、柔軟な感光性樹脂層を得る観点から80質量%以下である。エチレン性二重結合を有する光重合性化合物の含有量は、感光性樹脂組成物100質量%に対して10質量%〜70質量%が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。活性光線に対する十分な感度を得る観点から10質量%以上であり、良好なフィルム性状を得る観点から70質量%以下である。光重合性開始剤の含有量は、感光性樹脂組成物100質量%に対して0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.5質量%〜15質量%がより好ましい。活性光線に対する十分な感度を得る観点から0.1質量%以上であり、良好なフィルム性状を得る観点から20質量%以下である。
感光性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤を含有させることもできる。そのような可塑剤としては、フタル酸エステル類、例えば、ジエチルフタレ−トや、p−トルエンスルホンアミド、ポリプロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ルモノアルキルエ−テル、ポリアルキレンオキシド変性ビスフェノールA誘導体、例えば、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物やプロピレンオキシド付加物が挙げられる。可塑剤を含有する場合の含有量は1質量%以上20質量%以下が好ましい。柔軟な感光性樹脂層を得る観点から1質量%以上であり、良好なフィルムの性状を得る観点から20質量%以下である。
感光性樹脂組成物は、必要により、カップラー成分、例えば、シランカップリング剤やチタンカップリング剤を含むことができる。カプラー成分を含有する場合の含有量は0.1質量%以上5質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物は必要により、1時間半減期温度が120℃以上230℃以下である熱ラジカル発生剤を含むことができる。これにより、パターン形成後熱処理により、より高い耐熱性、耐薬液性を得ることができる。感光性樹脂組成物中の含有量は感光性樹脂組成物100質量%に対し、0.01〜2質量%が好ましい。保存安定性の観点から1時間半減期温度120℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましい。またポストベーク時間の観点から230℃以下が好ましく、220℃以下がさらに好ましい。このような熱ラジカル発生剤の具体例としては、パーブチルA、パーヘキサ22、パーブチルZ、パーヘキサV、パーブチルIF、パーブチルP、パークミルD、パーヘキサ25B、パーブチルC、パーブチルD,パーメンタH、パーヘキシン25B、パークミルP、パーブチルSM、パーオクタH、パークミルH、パーヘキシルH、パーブチルH(以上日本油脂(株)製)があげられる。
感光性樹脂組成物に、必要により着色物質を含有することができる。このような着色物質としては、例えば、ロイコクリスタルバイオレット、フルオラン染料、フクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) MALACHITE GREEN)、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーン(保土ヶ谷化学(株)製 アイゼン(登録商標) DIAMOND GREEN GH)が挙げられる。
上記着色物質を含有する場合の添加量は、感光性樹脂組成物100質量%中に0.001〜1質量%含むことが好ましい。0.001質量%以上の含量で、取扱い性が向上し、1質量%以下の含量で、保存安定性が向上する。
また、感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物に安定剤を入れることも可能である。このような安定剤としては、例えばp−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ジフェニルニトロソアミンが挙げられる。また、ビスフェノールAの両側にそれぞれ平均1モルのプロピレンオキサイドを付加したポリプロピレングリコールの両側にさらにプロピレンオキシドを付加した化合物、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−(2−ジアルキルアミノ)カルボキシベンゾトリアゾール、ペンタエリスリトール−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸テトラエステルも挙げられる。
上記安定剤を含有する場合の添加量は、感光性樹脂組成物100質量%中に0.01〜3質量%含むことが好ましく、より好ましくは0.05〜1質量%である。0.01質量%以上の含量で、感光性樹脂組成物に保存安定性が付与され、3質量%以下の含量で、感度が維持される。
b)化学増幅型感光性樹脂組成物
化学増幅型感光性樹脂組成物は、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、光酸発生剤、酸の作用により架橋する基を有する化合物、及び可塑剤を含有することが好ましい。以下、これらを順に説明する。
・フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂
フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン系樹脂が挙げられる。
ノボラック樹脂としては、従来のポジ型フォトレジスト組成物において、被膜形成用物質として慣用されているものを用いることができる。ノボラック樹脂は、例えばフェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」ともいう。)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる。この際に使用されるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、pーフェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトールが挙げられる。また、アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒドが挙げられる。付加縮合反応時の触媒として、特に限定されるものではないが、例えば、酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸が使用される。このアルカリ可溶性ノボラック樹脂としては、低分子領域をカットした重量平均分子量が2,000〜20,000の範囲のものが好ましい。フィルムの柔軟性の観点から2,000以上であり、モールドへの良好な埋め込み性を得る観点から20,000以下が好適である。
レジストパターンのプロファイル形状を考慮する場合には、感光性樹脂組成物100質量%に対し、m−クレゾールを30質量%以上含有するフェノール性化合物を用いて得られたもの、特に、m−クレゾールを55〜75質量%含有し、かつ残りの成分として、p−クレゾール、2,5−キシレノール及び3,5−キシレノールの中から選ばれた少なくとも1種を45〜25質量%含有して成る混合フェノール性化合物から得られたものが好ましい。
ポリヒドロキシスチレン系樹脂としては、ポリヒドロキシスチレン、変性ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレンとスチレン、(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸エステルなどのとの共重合体などが挙げられる。変性ポリヒドロキシスチレンとしては、ポリヒドロキシスチレンに、例えば、ベンゼンスルホニルクロリド誘導体、ナフタレンスルホニルクロリド誘導体、ベンゼンカルボニルクロリド誘導体、ナフタレンカルボニルクロリド誘導体などを、塩基性触媒の存在下に反応させたものなどが挙げられる。前記したスルホニルクロリド誘導体やカルボニルクロリド誘導体の具体例としては、p−アセトアミノベンゼンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、p−クロロベンゼンスルホニルクロリド、ナフチルベンゼンスルホニルクロリド、p−アセトアミノベンゼンカルボニルクロリド、ベンゼンカルボニルクロリド、p−クロロベンゼンカルボニルクロリド、ナフチルベンゼンカルボニルクロリドなどが挙げられる。この場合、ポリヒドロキシスチレン100重量部に対して、前記スルホニルクロリド誘導体や前記カルボニルクロリド誘導体は、通常10〜30重量部、好ましくは15〜25重量部の割合で用いられる。このような変性ポリヒドロキシスチレンは、重量平均分子量が3,000〜50,000、好ましくは5,000〜30,000の範囲であることができる。フィルムの柔軟性の観点から3,000以上であり、モールドへの良好な埋め込み性を得る観点から30,000以下が好適である。
水素化ポリヒドロキシスチレンは、ポリヒドロキシスチレン及び一部のベンゼン環が置換基によって変性された変性ポリヒドロキシスチレンのベンゼン環の一部を水素化したものである。水素化ポリヒドロキシスチレンの重量平均分子量は、通常3,000〜30,000、好ましくは5,000〜25,000の範囲で選ばれる。機械物性や耐ドライエッチング性の観点から、重量平均分子量は3,000以上が好ましく、相溶性の観点から30,000以下が好ましい。
フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は、感光性樹脂組成物100質量%に対して、20〜90質量%配合することが好ましい。より好ましくは30〜70質量%である。感光性樹脂層のフィルム性保持の観点から20質量%以上が好ましく、モールドへの十分な埋め込み性の観点から90質量%以下が好ましい。
・光酸発生剤
光酸発生剤とは、光により直接又は間接的に酸を発生する化合物であり、具体的には、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−メチル−2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−エチル−2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−プロピル−2−フリル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,5−ジメトキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,5−ジエトキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,5−ジプロポキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3−メトキシ−5−エトキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3−メトキシ−5−プロポキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)エテニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(2−フリル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−メチル−2−フリル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,5−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2、4−トリクロロメチル(ピペロニル)−6−トリアジン、トリス(1,3−ジブロモプロピル)−1,3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)−1,3,5−トリアジン等のハロゲン含有トリアジン化合物及びトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート等のハロゲン含有イソシアヌレート化合物が挙げられる。
また、光酸発生剤として、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、又は下記一般式(I)で表される化合物:
{式中、Rは、一価〜三価の有機基であり、Rは置換又は未置換の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基又は芳香族性化合物基を示し、そしてnは1〜3の自然数を示す。}も挙げられる。
ここで、芳香族性化合物基とは、芳香族化合物に特有な物理的・化学的性質を示す化合物の基を指し、例えば、フェニル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基や、フリル基、チエニル基などの芳香族性を有する複素環基が挙げられる。これらは環上に適当な置換基、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基などを1個以上有していていてもよい。
また、Rは炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。特に、式(I)の化合物において、Rが芳香族性化合物基であり、Rが低級アルキル基である化合物が好ましい。上記一般式(I)で表わされる光酸発生剤としては、n=1の時、Rがフェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基のいずれかであって、Rがメチル基である化合物、具体的にはα−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−(p−メチルフェニル)アセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−(p−メトキシフェニル)アセトニトリルが挙げられる。
また、光酸発生剤としては、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタン類;p−トルエンスルホン酸2−ニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、ニトロベンジルトシレート、ジニトロベンジルトシレート、ニトロベンジルスルホネート、ニトロベンジルカルボネート、ジニトロベンジルカルボネート等のニトロベンジル誘導体;ピロガロールトリメシレート、ピルガロールトリトシレート、ベンジルトシレート、ベンジルスルホネート、N−メチルスルホニルオキシスクシンイミド、N−トリクロロメチルスルホニルオキシスクシンイミド、N−フェニルスルホニルオキシマレイミド、N−メチルスルホニルオキシフタルイミド等のスルホン酸エステル;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩;ベンゾイントシレート、α−メチルベンゾイントシレート等のベンゾイントシレート類;その他のジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、フェニルジアゾニウム塩、ベンジルカルボネート等が挙げられる。
特に、トリアジン化合物は光酸発生剤としての性能が高く、かつ溶剤を用いる場合にお
いても溶解性が良好であることから、好ましく用いられる。なかでも、下記一般式(II):
で表されるトリアジン化合物、ブロモ含有トリアジン化合物、特に2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)スチリル−s−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが好適に使用できる。
光酸発生剤は、感光性樹脂組成物100質量%に対して0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜1質量%、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%の範囲で含有されることができる。感度の観点から0.01質量%以上が好ましく、保存安定性の観点から5質量%以下が好ましい。
・酸の作用により架橋する基を有する化合物
酸の作用により架橋する基を有する化合物としては、アミノ化合物、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂を用いることができるが、特に、アルコキシメチル化メラミン樹脂やアルコキシメチル化尿素樹脂等のアルコキシメチル化アミノ樹脂等が好適に使用できる。前記アルコキシメチル化アミノ樹脂は、例えば、沸騰水溶液中でメラミン又は尿素をホルマリンと反応させて得た縮合物を、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類と反応させてエーテルを形成し、次いで反応液を冷却して析出させることで製造できる。前記アルコキシメチル化アミノ樹脂としては、具体的にメトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂、ブトキシメチル化メラミン樹脂、メトキシメチル化尿素樹脂、エトキシメチル化尿素樹脂、プロポキシメチル化尿素樹脂、ブトキシメチル化尿素樹脂等が挙げられる。前記アルコキシメチル化アミノ樹脂は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、アルコキシメチル化メラミン樹脂は、放射線の照射量の変化に対するレジストパターンの寸法変化量が小さく安定したレジストパターンを形成できるため好ましい。中でも、メトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂又はブトキシメチル化メラミン樹脂が好適である。
アルコキシメチル化メラミン樹脂としては、ニカラックMX−750、ニカラックMX−706、ニカラックMX−101、ニカラックMX−032、ニカラックMX−708、ニカラックMX−40、ニカラックMX−31、ニカラックMS−11、ニカラックMW−22、ニカラックMW−30、MW−30HM、MW−100LM、ニカラックMW−390(以上全て、三和ケミカル社製)などが挙げられる。これらは単独で又は種以上を組み合わせて用いてもよい。アルコキシメチル化尿素樹脂としてはMX−290(三和ケミカル社製)が挙げられる。
酸の作用により架橋する基を有する化合物は、感光性樹脂組成物100質量%に対して1〜40質量%、好ましくは5〜20質量%の範囲で含有されることができる。感光性樹脂組成物中の、酸の作用により架橋する基を有する化合物は、感度、耐エッチング性の観点から1質量%以上が好ましく、保存安定性の観点から40質量%以下が好ましい。
・可塑剤
可塑剤としては、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールのブロック共重合体(プルロニック型とも呼ばれる)およびそのジアルキルエーテル、モノアルキルエーテル等が挙げられる。
さらに、下記一般式(III)で表される可塑剤を好ましく用いることができる。
{式中、RとRはエチレン基又はプロピレン基であり、かつ、RとRは互いに異なり、m1、n1、m2、及びn2は、それぞれ、0以上であり、かつ、m1+n1+m2+n2は2〜30であり、そして−(O−R)−と−(O−R)−の繰り返し構造はランダムであってもブロックであってもよく、かつ、−(O−R)−と−(O−R)−の繰り返し構造のいずれがビスフェニル基側であってもよい。}
上記一般式(III)で表される化合物は、ビスフェノールAの両端にエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加することにより合成される。m1+n1+m2+n2は、十分な感度、密着性を得るため30以下であり、感光性樹脂組成物中での相溶性、及び粘度の増加の観点から2以上である。m1+n1+m2+n2は密着性の観点から2〜20が好ましく、2〜10がより好ましい。さらに、密着性、凝集性の観点から、Rがエチレン基であり、Rがプロピレン基であり、m1+m2が0であり、かつ、n1+n2が2〜10である一般式(III)で表される化合物がより好ましい。
上記一般式(III)で示される化合物の具体的な例としては、アデカノール(商標)SDX−1569[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=1]、アデカノール(商標)SDX−1570[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=3]、アデカノール(商標)SDX−1571[R:エチレン基、R=プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=5]、アデカノール(商標)SDX−479[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=5、n1=n2=0](以上旭電化(株)製)、
ニューポール(商標)BP−23P[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=1]、ニューポール(商標)BP−3P[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=1.5]、ニューポール(商標)BP−5P[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=2.5]、ニューポール(商標)BPE−20T[R=エチレン基、R=プロピレン基、m1=m2=1、n1=n2=0]、ニューポール(商標)BPE−60[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=3、n1=n2=0]、ニューポール(商標)BPE−100[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=5、n1=n2=0]、ニューポール(商標)BPE−180[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=9、n1=n2=0](以上三洋化成(株)製)、
ユニオール(商標)DB−400[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=1.5]、ユニオール(商標)DAB−800[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=6、n1=n2=4.5、−(R−O)−と−(R−O)−はランダム]、ユニオール(商標)DA−350F[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=1.1、n1=n2=0]、ユニオール(商標)DA−400[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=2、n1=n2=0]、ユニオール(商標)DA−700[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=5、n1=n2=0](以上日本油脂(株)製)、
BA−P4U[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=2]グリコール、BA−P8[R:エチレン基、R:プロピレン基、m1=m2=0、n1=n2=4]グリコール(以上日本乳化剤(株)製)等が挙げられる。
可塑剤の含有量は、感光性樹脂組成物100質量%中、1質量%以上40質量%以下が好ましい。感光性樹脂層の柔軟なフィルム性維持の観点から1質量%以上が好ましく、樹脂付着性、密着性の観点の観点から40質量%以下が好ましい。さらに好ましくは5質量%以上30重量%以下である。
可塑剤の重量平均分子量は、100〜5000であることが好ましい。昇華性の観点から100以上であり、現像性の観点から5000以下である。より好ましくは100〜3000である。
<感光性樹脂積層体の製造方法>
感光性樹脂積層体の感光性樹脂層は、上記本実施形態の感光性樹脂組成物を液状にして支持体上に塗布することで形成することができる。
感光性樹脂組成物を支持体上に塗布する際には、必要に応じて、当該感光性樹脂組成物を所定の溶剤に溶解して固形分5〜60質量%の溶液としたものを塗布液として用いてもよい。かかる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、オクタン、デカン、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の有機溶剤、又はこれらの混合溶剤が挙げられる。
塗布の方法としては、例えば、ロールコーター、コンマコーター、グラビアコーター、エアーナイフコーター、ダイコーター、リバースコーター、バーコーター等の方法が挙げられる。また、溶剤の除去は例えば加熱により行うことができ、その場合の加熱温度は約70〜150℃であると好ましく、加熱時間は約5〜約30分間であると好ましい。
このようにして形成された感光性樹脂層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する観点から、2質量%以下であることが好ましい。
感光性樹脂層の厚みは0.1〜7μm(100〜7000nm)が好ましい。プレス工程時のモールドへの感光性樹脂層の埋め込みが良好に行える点から0.1μm以上が好ましく、感光性樹脂層の残膜除去工程におけるドライまたはウェットエッチングの容易性の点から7μm以下が好ましい。より好ましくは0.1〜5μmであり、更に好ましくは0.1〜3μm、特に好ましくは、0.1〜1μm、最も好ましくは0.1〜0.5μmである。
支持体と感光性樹脂層おいては、必要に応じて、感光性樹脂層の支持体側と反対側の面を保護フィルムで被覆していてもよい。
保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム(例えば、王子製紙(株)製E−200Cなど)、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。また、保護フィルムは低フィッシュアイのフィルムであることが好ましい。更に、保護フィルムと感光性樹脂層との間の接着力は、保護フィルムを感光性樹脂層から剥離しやすくするために、感光性樹脂層と支持体との間の接着力よりも小さいことが好ましい。保護フィルムの厚みは10〜100μmが好ましい。
また支持体と感光性樹脂層との間、及び/又は、感光性樹脂層と保護フィルムとの間に、クッション層、ガスバリア層、離型剤層、接着層、光吸収層、等の中間層又は保護層を更に備えていてもよい。
クッション層としては、熱可塑性樹脂が好ましい。クッション層に用いられる熱可塑性樹脂としては、ラミネート時のロール温度以下のガラス転移温度を有する化合物が好ましく、具体的には10℃以上120℃以下のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂が好ましい。ガラス転移温度が20℃以上100℃以下、特に好ましくは30℃以上約80℃以下の熱可塑性樹脂が好ましい。この理由はラミネート時のロール温度以下のガラス転移温度であることにより感光層を凹凸のある基材上に熱と圧で転写する際(ラミネートする際)に基材表面の凹凸を完全に吸収し、気泡残りが全く無い状態でラミネートすることが可能となるためである。
また、クッション層に用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、感光性樹脂積層体としてロール状で保管したときに、ロール端面から熱可塑性樹脂がはみ出すことを防ぐ観点から、10℃以上が好ましく、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは、30℃以上である。
ガラス転移温度が120℃以下の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニルあるいはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステルあるいはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルおよびそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルあるいはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステルあるいはそのケン化物のようなビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体、ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂から少なくとも1つ選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)に記載のガラス転移温度が120℃以下10℃以上の熱可塑性樹脂を使用することができる。
熱可塑性樹脂の含有量は、クッション層100質量%中に、50〜100質量%、特に65〜100質量%含有することが好ましい。
クッション層には、上述の熱可塑性樹脂に加えて、該熱可塑性樹脂と相溶性のある各種の可塑剤を添加して、実質的なガラス転移温度を下げることも可能である。またクッション層と後に述べるガスバリア層との接着力を調節するために、実質的なガラス転移温度が120℃を越えない範囲で添加剤、例えば、各種のポリマーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤や離型剤を、5〜50質量%の範囲で加えることが可能である。より好ましくは、35質量%以下である。
可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、フタル酸エステル類が挙げられる。フタル酸エステル類としてはフタル酸ジブチル等がある。
他に、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールやポリアルキレングリコールメチルエーテルを加えることも可能である。
クッション層の厚みは10μm以上が好ましい。この理由としては、クッション層の厚みが10μm以上であると1μm以上の基材表面の凹凸を完全に吸収することが可能となるためである。また、上限については、性能的には特に限界は無いが、製造適性から約100μm以下、好ましくは約50μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。
ガスバリア層は、A)ポリビニルアルコールを100質量%含有するか、若しくはB)ポリビニルアルコール:75〜99質量%と、下記一般式(IV)で表される化合物及び下記一般式(V)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物をガスバリア層100質量%中、1〜25質量%を含有することが好ましい。
(R及びRは、H又はCHであり、これらは同一であっても相違してもよく、nは、3〜25の整数である。)
(RはH又は炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、9〜10000の整数である。)
上記B)の場合、ガスバリア層におけるポリビニルアルコール配合比率としては、現像性及びコストの観点からガスバリア層100質量%に対し、75質量%以上99質量%以下であることが好ましい。より好ましくは85質量%以上95質量%以下である。
ポリビニルアルコールの製法はポリ酢酸ビニルをアルカリけん化して製造するのが一般的である。ポリビニルアルコールの重量平均分子量は1,000〜100,000が好ましい。酸素遮断性の観点から、より好ましい重量平均分子量は、5,000〜50,000である。また、けん化度は50モル%以上が好ましく、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上である。
ポリビニルアルコールの重量平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ポンプ:Gulliver、PU−1580型、カラム:昭和電工(株)製Shodex(登録商標)(HFIP−805、HFIP−803)2本直列、移動層溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール、ポリスチレン標準サンプル(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)による検量線使用)により重量平均分子量(ポリスチレン換算)として求められる。
上記一般式(IV)で表される化合物は、臭気の点からnは3以上が好ましく、ポリビニルアルコールとの相溶性、及び現像性の観点からnは25以下が好ましい。nは、より好ましくは5以上20以下、更に好ましくは7以上15以下である。上記一般式(IV)で表される化合物の具体例として、平均分子量が200であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG200)、平均分子量が300であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG300、平均分子量が400であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG400)、平均分子量が600であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG600)、平均分子量が1000であるポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製PEG1000)や平均分子量400であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製のユニオックスM−400)、平均分子量550であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製ユニオックスM−550)、平均分子量1000であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル(日本油脂株式会社製ユニオックスM−1000)等がある。
上記一般式(V)で表される化合物は、nは9以上が好ましく、現像性の観点からnは10,000以下が好ましい。nは、より好ましくは20以上2,000以下、更に好ましくは30以上1,500以下である。上記一般式(V)で表される化合物の具体例としては、ポリビニルピロリドンがある。具体例としては株式会社日本触媒製の重量平均分子量が4万であるK−15、重量平均分子量が10万のK−30、重量平均分子量90万のK−85、重量平均分子量100万のK−90等がある。
上記一般式(IV)で表される化合物及び上記一般式(V)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物の、ガスバリア層における含有量は、ガスバリア層100質量%に対し、1質量%以上であり、好ましくは3質量%以上であり、更に好ましくは5質量%以上である。また、感度の観点から、25質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは15質量%以下である。
また、ガスバリア層には、上記以外に、公知の水溶性ポリマー、例えば、ポリビニルエーテル−無水マレイン酸水溶性塩類、カルボキシアルキル澱粉水溶性塩類、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリアクリル酸水溶性塩類、ゼラチン、ポリプロピレングリコール等を含有させることが可能である。
ガスバリア層の層厚は感光性樹脂層の転写性に影響を与えない点から5μm以下が好ましく、より好ましくは、3μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。また、酸素遮断性の観点から、ガスバリア層の層厚は0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましい。
離型剤層としては、シリコーン化合物及び含フッ素化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有するものが好ましい。
シリコーン化合物としては、シリコーン系樹脂が挙げられる。
含フッ素化合物としては、アモルファスフッ素樹脂、パーフルオロアルキル基含有アクリレートまたはメタクリレートを含有する共重合オリゴマー、フッ素系コーティング剤、電子線または紫外線硬化成分を含有するフッ素系表面処理剤、熱硬化成分を含有するフッ素系表面処理剤、フッ素系界面活性剤などが好ましい。具体的には、旭硝子社製ルミフロン、同サイトップ、日本油脂社製モディパーFシリーズ、ダイキン工業社製ユニダイン、大日本インキ化学工業製メガファックF470シリーズ、同F480シリーズ、同F110シリーズ、住友3M社製EGC1700、オムノヴァ・ソリューション社製ポリフォックスPF−3320、ユニマテック社製ケミノックスFAMAC−8、住友3M社製EGC1720、大日本インキ化学工業製メガファックF114、同F410シリーズ、同F440シリーズ、同F450、同F490シリーズが挙げられる。
中でも、転写性の点でシリコーン系樹脂が特に好ましい。シリコーン系樹脂の具体例としては、信越化学工業株式会社製KM、KS、KFシリーズが挙げられる。
離型剤層の形成方法としては、離型剤を前述の有機ポリマーフィルムに公知の塗布方法、例えば、メイヤーコーティング、グラビアコーティング、ドクターコーティング、エアーナイフコーティングを利用して塗布した後、加熱処理や紫外線照射などの離型剤に適合する公知の方法で乾燥、あるいは硬化する方法が挙げられる。
離型剤層の厚みは特に制限は無いが、0.001μm〜1.0μmが好ましい。離型性改善の効果発現の観点から、0.001μm以上が好ましく、離型剤層付き有機ポリマーフィルム同士を重ねた時のブロッキング防止の観点から、1.0μm以下が好ましい。
感光性樹脂積層体は、例えば、そのままの平板状の形態で、又は円筒状等の巻芯に巻きとり、ロール状の形態で貯蔵することができる。巻芯としては、従来用いられているものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチック等が挙げられる。貯蔵時には、支持体が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。また、ロール状に巻き取られた感光性樹脂積層体の端面には、端面保護の観点から端面セパレータを設置することが好ましく、加えて耐エッジフュージョンの観点から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、感光性樹脂積層体を梱包する際には、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
以下に実施例などにより本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定されるものではない。
初めに実施例及び比較例に用いたモールド、インプリント装置、感光性樹脂組成物を説明し、次いで、評価方法およびその評価結果を示す。
1.モールド
市販のシリコン製ナノインプリント用モールドを使用した。
寸法 50mm×100mm×0.6mm
パターン寸法: 100nm〜1000nm
深さ: 100nm〜350nm
2.ローラー転写方式のインプリント装置
熱式ローラー型ナノインプリンター NM−0606R(明昌機工(株)製)を使用した。
3.感光性樹脂組成物の調製
下記に示す化合物を混合し、感光性樹脂組成物を調製した。
A−1:メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸の共重合体のメチルエチルケトン溶液(重量比85/15、重量平均分子量30000、固形分濃度40質量%、酸当量573) 120質量部
B−1:トリエトキシメチロールプロパントリアクリレート(サートマー(株)社製 SR−454D) 10質量部
B−2:ビスフェノールA エチレンオキシド10モル付加物ジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−500) 20質量部
B−3:ビスフェノールA エチレンオキシド4モル付加物ジメタクリレート(新中村化学工業(株)製NKエステルBPE−200) 10質量部
C−1:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル二量体
(黒金化成製) 3質量部
C−2:p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 0.2質量部
D−1:ロイコクリスタルバイオレット 0.2質量部
D−2:ダイヤモンドグリーン 0.1質量部
4.感光性樹脂積層体の作製
支持体として、ポリエチレンテレフタレートフィルムR340(三菱化学ポリエステル社製、厚さ16μm、断面曲線の最大断面高さ(Pt)0.3μm)に、前記感光性樹脂組成物を、バーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥し感光性樹脂積層体を得た。感光性樹脂層の厚みは0.5〜7μmであった。感光性樹脂層の粘度は、5×10Pa・sであった。
5.[実施例1〜5、比較例1〜5]
図5に記載された手順に従って、下記の方法で種々のパターンを形成した。
感光性樹脂積層体を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材にラミネートした。その後、感光性樹脂積層体の支持体を剥離除去し、モールドのパターンの上に感光性樹脂層が接するように設置し、ローラー転写方式のインプリント装置のローラーを用いて加圧した。このときの加圧力、ローラー速度、ローラー温度を表1に示すように変化させた。加圧後、モールドを離脱しない状態で、装置に付属しているUVランプ(照度50mW)で露光量100mJ/cmで露光した。その後、モールドを基材から離脱し、感光性樹脂層に形成されたパターンの転写性とモールドからの離型性を判定した。
6.結果
実施例及び比較例の評価は以下のようにして行った。
・ 転写性
形成されたパターンについて、顕微鏡及びSEM、断面を観察し、以下のように判定
した。
○:モールドの形状を正確に転写できている。
△:モールドの形状を、一部正確に転写できていない。モールドに埋め込まれているが、パターンの断面形状が丸みを帯びている。
×:モールドの形状を正確に転写できていない。モールドに殆ど埋め込まれておらず、
パターンの形状が完全に崩れている。
・ 離型性
モールドから感光性樹脂を離脱したときに、モールド面に感光性樹脂層が残存するかどうかを観察し、以下のように判定した。
○:モールド面に全く感光性樹脂層が残存していない。
△:モールド面の一部に、感光性樹脂層が残存している。
×:モールド面に全面的に、感光性樹脂層が残存している。
このようにして評価した結果を以下の表1に示す。
本発明のインプリント用感光性樹脂積層体及びそれを用いたパターン形成方法は、記録媒体、光デバイス、回路素子(LSIなど)、バイオデバイスなどにおける、パターン形成に応用可能である。
は本発明によるパターン形成方法の一例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 は本発明によるパターン形成方法の他の例を示す断面の模式図である。 実施例4の方法で形成したパターンの電子顕微鏡写真である。 は実施例4の方法で形成したパターンの電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1.支持体
2.感光性樹脂層
3.基材
4.定盤
5.モールド
6.ローラー型モールド
7.ステージ
8.プレスロール
9.活性光線照射装置(ローラーの下流に配置した場合)
10.活性光線照射装置(ローラーの直下に配置した場合)
11.ローラー
12.フレキシブルな平板状モールド

Claims (6)

  1. 温度35〜130°に設定された加熱体を用いて、モールドと感光性樹脂層とを押し付けるプレス工程、感光性樹脂層を露光により硬化させる露光工程、およびモールドを外す離脱工程を含むインプリントプロセスにより100nm以上1000nm以下の微細パターンを形成する方法であって、前記プレス工程の前に、支持体及び感光性樹脂層を含む感光性樹脂積層体から、感光性樹脂層を基材にラミネートする工程を含み、前記支持体の断面曲線の最大断面高さ(Pt)が0.01μm以上、1.0μm以下であり、前記感光性樹脂層の20℃における粘度が、10 6 〜10 11 Pa・sであることを特徴とする微細パターンを形成する方法
  2. 前記プレス工程が、ローラーを用いて感光性樹脂層とモールドとを押し付ける工程である、請求項1に記載のパターンを形成する方法。
  3. 前記ローラーの回転速度が、3〜50mm/秒である、請求項に記載のパターン形成方法。
  4. 前記ローラーによる加圧力が0.1kN〜10kNである請求項2又は3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記感光性樹脂層の厚みが0.1〜7μmmである、請求項1〜のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  6. 前記感光性樹脂層がa)ラジカル重合型若しくはb)化学増幅型の感光性樹脂を含む請求項1〜のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
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