JP5383745B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
本発明は、外部電源から複数の二次電池モジュールに蓄電した電力を、インバータにより出力する電源装置の技術分野に関する。
停電発生時や屋外などの商用電源が利用不能な場合に、非常用電源(代替用電源)として使用可能な電源装置が知られている。この種の電源装置では、外部電源の使用可能時に予め電源装置に内蔵された二次電池(例えばリチウムイオン電池や鉛電池など)などの蓄電手段に充電しておき、後日、必要に応じて充電した電力を放電することによって、商用電源が利用不能な状況下においても、電力供給が可能となる。
例えば特許文献1には、自動車に搭載された自動車用発電機及びバッテリから充電可能な防災用電源システムが開示されている。この特許文献1では、自動車用発電機やバッテリを電力供給源としているため、振動や騒音等が大きいという問題や、発電時に有害な排気ガスの発生を伴うという問題がある。
このような特許文献1の問題点に鑑み、特許文献2では、自動車用発電機等を使用することなく、商用電源から供給された交流電力を直流変換して二次電池に充電可能な電源装置が開示されている。
このような電源装置は、停電発生時や屋外などの商用電源が利用不能な状況下での利用が想定されるため、可搬性に優れていること(持ち運びの手軽さ)が求められる。そのため、サイズや重量を小さく抑えること(コンパクト性)、そして、温度・湿度・振動・電磁波・水分など様々な環境下においても動作可能な耐久性や信頼性が求められる。上記特許文献2では、電源装置の構成要素が概念的なブロック構成図として開示されているものの、実際にこれらの構成要素を電源装置の内部にどのようにレイアウトして実現するのかについては何ら開示されていない。そのため、可搬電源装置に対する上記要求に対する対応が不十分である。
装置内部のレイアウトは、電源装置のサイズや性能に大きな影響を与えるため、上記要求への対応を図る際に、非常に重要な要素となる。例えば、直流電力を交流変換するためのインバータは発熱量が多く、レイアウトが適切でないと、この発熱によって二次電池が高温に曝されて電池寿命が短くなったり、劣化してしまうおそれがある。また、二次電池の特性は、動作環境の温度に依存するため、電源装置の充電容量を増大すべく二次電池モジュールを複数からなる電池モジュールユニットを搭載している場合には、電源装置の内部レイアウトによっては、各二次電池モジュールが曝される温度に差が生じ、特定の二次電池モジュールの劣化が進んでしまいかねない(各二次電池モジュールの劣化度合いにバラツキが生じ、モジュール間のバランスが崩れてしまい、モジュールユニット全体としての性能が低下するおそれがある)。
またこのような電源装置は、温度・湿度・振動・電磁波・水分など様々な環境下において使用が想定されるため、このような環境への適応を考慮した、適切且つ効率的なレイアウトが求められる。更に、実際に可搬性電源装置を量産する際には、製造上のコスト効率化を図ることも重要であるため、組立の容易性にも配慮する必要がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、適切な内部レイアウトを有することにより、耐久性・信頼性・可搬性に優れ、且つ、容易に組立可能な電源装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電源装置は上記課題を解決するために、外部電源から複数の二次電池モジュールに蓄電した電力を、インバータにより出力する電源装置において、前記複数の二次電池モジュールを列設させた状態で一体的に構成した電池モジュールユニットと、前記インバータとを基台上に立設配置させると共に、前記電池モジュールユニットと前記インバータとを、前記基台上方空間を包被する外殻体内に一体に収納してなる電源装置であって、
前記インバータを、前記電池モジュールユニットの面に沿って平行に延在するように配置すると共に、前記電池モジュールユニットを構成する前記複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置されていることを特徴とする。
前記インバータを、前記電池モジュールユニットの面に沿って平行に延在するように配置すると共に、前記電池モジュールユニットを構成する前記複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、電池モジュールユニットとインバータとを基台上に立設配置させ、基台上方空間を外殻体内に一体に収納することによって、省スペース化に優れ、良好な可搬性を有する電源装置を実現することができる。特に、インバータを、電池モジュールユニットに隣接させて該電池モジュールユニットの面に沿って平行に延在配置することによって、装置内部の空間密度を高め、無駄のない効率的なレイアウトが得られる。
更に電池モジュールユニットやインバータを外殻体によって上側から覆うことによって、降雨など周囲に水分が存在する過酷な環境下においても、上側及び側面からの浸水を防止することができる。
また、本発明は、インバータが電池モジュールユニットを構成する複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置されているので、インバータで発生した熱量が、電池モジュールユニットを構成する二次電池モジュールの各々に対して均等に伝達される。そのため、充電容量を増加させるために電池モジュールユニットを複数の二次電池モジュールから構成した場合であっても、各二次電池モジュールにおける温度バラツキが少なく(若しくは無く)、電池モジュール間のバランスを均等に保つことができる。
好ましくは、前記電池モジュールユニットと前記インバータとの間に、遮熱板が配置されているとよい。これによれば上述のように、インバータにおける発熱が電池モジュールユニットに伝達することを抑制又は防止することができるので、電池モジュールユニットの高寿命化、及び、隙間空間の削減により可搬性に優れた電源装置を実現することができる。
好ましくは、前記基台上方空間を包被する外殻体は、電磁遮蔽材料で形成されることにより、外部に対し電磁遮蔽しているとよい。これによれば、外殻体の素材に電磁遮蔽材料を採用することによって、外殻体の内側に配置された電池モジュールユニットやインバータを外部に対して電磁遮蔽できる。そのため、電源装置の動作を妨害する電磁波が多い環境下においても電磁波による誤動作のない優れた信頼性を得ることができる。尚、電磁遮蔽材料の具体例としては、鉄より比重の軽いアルミ材若しくはアルミ合金などの軽量の金属材料を採用することにより、電磁遮蔽効果に加えて軽量化を図ることで可搬性を更に高めることが好ましい。
また、前記電池モジュールユニットは、前記列設方向に配設した夫々の二次電池モジュールの隣接空隙を狭小にすべく夫々の二次電池モジュールの対峙面が平面状をなし、該隣接空隙に緩衝材を介在すると共に、前記電池モジュールユニットを支持枠により前記基台に収納支持するとよい。これによれば、二次電池モジュールの対峙面を平面状とすることによって、列設方向に配設した夫々の二次電池モジュールの隣接空隙を狭小にすることができ、省スペース化を図ることができる。また、二次電池モジュールの隣接空隙に緩衝材を介在させると共に、電池モジュールユニットを支持枠により基台に収納支持することによって、構造上の安定性を増すことができ、耐衝撃性(耐震性)を向上することができる。尚、緩衝材としては弾性に優れたゴムなどの素材を用いることが好ましい。
この場合特に、前記インバータは、該インバータと前記電池モジュールユニットとの高さ方向の中心が揃うように前記支持枠に固定されていると好ましい。これにより、電池モジュールユニットを構成する各二次電池モジュールにおける垂直方向の伝熱のアンバランスが生じるのを防ぐことができる。即ち、単一の二次電池モジュール内で温度分布が生じることによって局所的な電池性能の低下が発生し、電池寿命が極度に低下する可能性があるが、このような寿命低下を防止することができる。
また、前記外殻体は概直方体状をなし、長手辺に沿って平行に前記面が平面状の電池モジュールユニットと前記インバータが配置されていると共に、前記面が平面状の電池モジュールユニットの短手面側に前記二次電池モジュールを制御するための制御基板を立設し、前記外殻体のうち前記制御基板の立設位置と対面する側を斜めに形成し、該斜めに形成した領域に操作盤取付開口部を有するとよい。これによれば、電池モジュールユニットやインバータに加えて制御基板を含めた全体的なレイアウトの効率化を図ることができる。また、斜め形成面に操作盤取付開口部を設けることにより、ユーザが当該装置を操作する際の利便性を向上することができる。
本発明によれば、電池モジュールユニットとインバータとを基台上に立設配置させ、基台上方空間を外殻体内に一体に収納することによって、省スペース化に優れ、良好な可搬性を有する電源装置を実現することができる。特に、インバータを、電池モジュールユニットに隣接させて該電池モジュールユニットの側面に沿って平行に延在配置することによって、装置内部の空間密度を高め、無駄のない効率的なレイアウトが得られる。
また、電池モジュールユニットとインバータとの間に遮熱板を配置することによって、インバータにおける発熱が電池モジュールユニットに伝達することを抑制又は防止することができる。その結果、電池モジュールユニットを構成する各二次電池モジュールの温度上昇を抑制することによって高寿命化を図ることができる。更に、このように電池モジュールの温度上昇を抑制できる分だけ、電池モジュールユニット及びインバータ間の隙間空間を小さくすることができるので、よりコンパクトで可搬性に優れた電源装置を実現することができる。
特にインバータを電池モジュールユニットを構成する複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置することによって、インバータで発生した熱量が、電池モジュールユニットを構成する二次電池モジュールの各々に対して均等に伝達される。そのため、充電容量を増加させるために電池モジュールユニットを複数の二次電池モジュールから構成した場合であっても、各二次電池モジュールにおける温度バラツキが少なく(若しくは無く)、電池モジュール間のバランスを均等に保つことができる。
更に電池モジュールユニットやインバータを外殻体によって上側から覆うことによって、降雨など周囲に水分が存在する過酷な環境下においても、上側及び側方からの浸水を防止することができる。
そして本発明に係る電源装置は電池モジュールユニットを基台上に立設配置させ、インバータを電池モジュールユニットに隣接させると共に、これらを前記基台上方空間を包被する外殻体内に一体に収納してなる構成を有するため、上記説明したように空間的に効率的なレイアウトを有しており、組立も容易である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1及び図2は、それぞれ本発明に係る電源装置1の外観を前方及び後方から示す斜視図である。電源装置1は、外殻体2によって電源モジュールユニットやインバータなどが搭載された基台を上方空間側から包被されて構成されている。基台上に搭載されたユニット類には多くの電気回路が含まれているため、このようにユニット類を外殻体2によって上側から覆うことによって、降雨など周囲に水分が存在する過酷な環境下においても、内部への浸水を防止でき、耐水性が高められている。尚、外殻体2は基本的に概直方体形状をしており、その上部にはユーザが電源装置1を持ち運ぶ際に握るための取手3が設けられており、携帯時の利便性を高めている。
外殻体2は電磁遮蔽材料で形成されており、その内部に配置された電池モジュールユニットやインバータを外界に対して電磁遮蔽している。これにより、動作を妨害する電磁波が多い環境下においても、電源装置1は電磁波による誤動作のない優れた信頼性を有している。本実施例では特に、外殻体2は鉄より比重の軽いアルミ材若しくはアルミ合金などの軽量の金属材料で形成されており、電磁遮蔽効果に加えて軽量化が図られ、優れた可搬性を有している。
外殻体2のうち正面上部には、ユーザが電源装置1を操作するための操作盤4を設けるべく斜めに切欠かれた操作盤取付部5が形成されている。操作盤取付部5はこのように斜めに設けられることによって、操作を行うユーザの利便性が図られている。
電源装置1の背面側には、図2に示すように、外部電源から電源装置1への入力電力を供給するための入力端子6が設けられている。入力端子6には、商用電源(交流100V、50Hz or 60Hz)を直流12Vに変換する専用の充電器の出力が接続され、後述するように、このように入力された直流12Vが電源装置1の内部に設けられた電池モジュールユニットに蓄電される。尚、入力端子6は、ユーザが誤った仕様の電力を入力してしまわないように、専用形状の端子部品を用いることが好ましい。
図3は図1に示す操作盤4を拡大して示す模式図である。操作盤4には、電源装置1の動作状況をユーザに視覚的に認識可能とさせるための各種インジケータ類7、電源装置1の主電源のON/OFFを切り替えるためのスイッチ8、及び、電源装置1の電力供給先機器を接続するための出力用端子9が設けられている。インジケータ類7は、スイッチ8のON/OFFに応じて点滅する電源インジケータ7aと、電源装置1の電池モジュールユニットの残量電力量を示す残量表示インジケータ7bと、電源装置1におけるエラー発生の有無を示すエラー表示インジケータ7cとが設けられている。尚、出力用端子9はユーザの利便性向上のために同じ端子が2つ設けているが、その個数や形状は仕様に応じて適宜変更可能である。
インバータ14は電池モジュールユニット11から出力(放電)された直流電力を所定の交流電力に変換する。インバータ14の出力は、出力用端子9に接続される機器(電力供給先)の仕様に応じて設定すればよく、本実施例では特に商用電源(100V、50Hz or 60Hz)と同様の仕様に設定されている。そして、インバータ14の出力は図3に示した出力用端子9に接続されており、該出力用端子9に電力供給先の機器を接続することにより、停電時などであっても電力の使用が可能となる。
制御基板15は、電源装置の制御を統括する。制御基板15は例えばマイコンが実装された回路基板である。
続いて図4から図8を参照して、本発明に係る電源装置1の内部における具体的なレイアウトについて説明する。図4は本発明に係る電源装置1において外殻体2の内側に収納された内部構造を立体的に示す斜視図である。図5乃至図8はそれぞれ図4に示す内部構造の正面図、右側面図、左側面図、及び、上面側から見た平面図である。尚、図4乃至図8では、説明の便宜上、詳細な配線等は適宜省略している。また、理解の助けとなるために、外殻体3を適宜併せて示している。
基台20上には、二次電池モジュール11a、11b、11cを列設させた状態で一体的に構成した電池モジュールユニット11と、インバータ14とが立設配置されている。電池モジュールユニット11は基台20にネジ止め固定された一対の支持枠21により支持されている。この一対の支持枠21はその下端部がそれぞれ基台20から立設されており、上端部が外殻体2の天井部の貫通穴を介して取手3にネジ止め固定されている。前記貫通穴は、耐候性を向上させるために防水性のある材料でシールするとよい。そして、電池モジュールユニット11は支持枠21に水平方向からタイロッド22によりネジ止め固定され、一対の支持枠21によって電池モジュールユニット11が挟み込まれるように、基台20上に固定されている。
尚、インバータ14は支持枠21に固定されてもよい。この場合、インバータ14と電池モジュールユニット11との高さ方向の中心を調整して揃えることによって、電池モジュールユニット11を構成する各二次電池モジュールにおける垂直方向の伝熱のアンバランスが生じるのを防ぐことができる。即ち、単一の二次電池モジュール内で温度分布が生じることによって局所的な電池性能の低下が発生し、電池寿命が極度に低下する可能性があるが、このような寿命低下を防止することができる。
尚、一対の支持枠21は軽量化のために鉄より比重の軽いアルミ材若しくはアルミ合金などの軽量の金属材料で形成されているが、十分な強度が得られる限りにおいて樹脂などの材料を採用してもよい。
このように基台20上において、電池モジュールユニット11は支持枠21によって固定されているが、基台20と電池モジュールユニット11との間や、支持枠21と電池モジュールユニット11との間には緩衝材23が設けられている。緩衝材23はゴムや樹脂などの弾性を有する材料から形成されており、電源装置1の耐衝撃性(耐振性)を向上させている。
電池モジュールユニット11は、列設方向に配設した夫々の二次電池モジュールの隣接空隙を狭小にすべく夫々の二次電池モジュールの対峙面が平面状をなしている。これにより、二次電池モジュールの対峙面を平面状とすることによって、列設方向に配設した夫々の二次電池モジュールの隣接空隙を狭小にすることができ、電池モジュールユニット11を小型化し、省スペース化を図っている。
インバータ14の面は平面状を有しており、電池モジュールユニット11に隣接させて該電池モジュールユニット11の面に沿って平行に延在するように配置されている。このように電池モジュールユニット11とインバータ14とを共通する基台20上に立設配置させることによって、省スペース化が図られた効率的なレイアウトを実現している。特に、基台20上に搭載したユニットである電池モジュールユニット11とインバータ14の対向する面の形状を平面状とすることにより、装置内部の空間密度を高め、無駄のない効率的なレイアウトが得られる。
ここでインバータ14は、電池モジュールユニット11を構成する複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置されている。これにより、インバータ14で発生した熱量が、電池モジュールユニット11を構成する二次電池モジュールの各々に対して均等に伝達される。二次電池モジュールの特性は、動作環境の温度に依存するが、そのため、充電容量を増加させるために電池モジュールユニット11を複数の二次電池モジュールから構成した場合であっても、各二次電池モジュールにおける温度バラツキが少なく(若しくは無く)、二次電池モジュール間のバランスを均等に保つことができる。
また、基台20上に立設された電池モジュールユニット11側面とインバータ14側面との間には、インバータ14より電池モジュールユニット11への伝熱を遮蔽する遮熱板24が配置されている。このように遮熱板24を配置することによって、インバータ14における発熱が電池モジュールユニット11に伝達することを抑制又は防止することができる。その結果、電池モジュールユニット11を構成する各二次電池モジュールの温度上昇を抑制することによって高寿命化を図ることができる。更に、このように電池モジュールユニット11における温度上昇を抑制できる分だけ、電池モジュールユニット11及びインバータ14間の隙間空間を小さくすることができるので、よりコンパクトで可搬性に優れた電源装置1を実現することができる。遮熱板24は、熱伝導率が小さく、遮熱性を有する材料であれば特に限定する必要はないが、軽量性の観点から、セラミックスもしくは耐熱性樹脂が望ましい。
前述の外殻体2は概直方体状をなしており、電池モジュールユニット11とインバータ14は、その長手辺に沿って平行に配置されていると共に、制御基板15は、側面が平面状の電池モジュールユニット11の短手面側の支持枠21に立設されている。これにより、電池モジュールユニットやインバータに加えて制御基板を含めた全体的なレイアウトの効率化を図ることができる。また、支持枠21により、電池モジュールユニット11の熱が制御基板15に伝導することを支持枠21により防ぐことができる。支持枠21には、ベイクライト等の遮熱性の高い材料を複合的に取り付けることにより、制御基板への熱の伝導をさらに抑えることができる。
操作盤4は、基板上に各種インジケータ、スイッチ8、出力用端子が実装されて構成されており、外殻体2の操作盤取付開口部に内側又は外側から固定されている。操作盤4と外殻体2の操作盤取付開口部の固定部は、耐候性を向上させるために防水性のある材料でシールするとよい。操作盤4は図不示の配線類によって制御基板15に接続されている。尚、操作盤4と制御パネル15とを接続する配線類は、必要に応じてシールド線やツイストペア配線を用いることによってノイズの影響を軽減するとよい。
以上説明した電源装置1は、次に説明するように容易に組立可能である。具体的に説明すると、予め電池モジュールユニット11を、複数の二次電池モジュールを所定方向に沿って列設させた状態で一体的にインバータ14と対向する面が平面上になるように構成しておき、その短手両側を一対の支持枠21で挟み込むように支持し、タイロッド22にて固定し、基台20上に立設する。その後、該電池モジュールユニット11の長手方向側面に遮熱板24を水平方向より固定し、該遮熱板24を挟んで基台20上に固定された電池モジュールユニット11側面の近傍域にインバータ14を支持枠21に水平方向より固定する。そして最後に、外殻体2を垂直上方向から基台上方空間より包被するように組み立てる。
以上説明したように、本実施例に係る電源装置1によれば、電池モジュールユニット11とインバータ14とを基台20上に立設配置させ、基台20上方空間を外殻体2内に一体に収納することによって、省スペース化に優れ、良好な可搬性を有する電源装置1を実現することができる。特に、インバータ14を、電池モジュールユニット11に隣接させて該電池モジュールユニット11の面に沿って平行に延在配置することによって、装置内部の空間密度を高め、無駄のない効率的なレイアウトが得られる。
また、電池モジュールユニット11とインバータ14との間に遮熱板24を配置することによって、インバータ14における発熱が電池モジュールユニット11に伝達することを抑制又は防止することができる。その結果、電池モジュールユニット11を構成する各二次電池モジュールの温度上昇を抑制することによって高寿命化を図ることができる。更に、このように電池モジュールユニット11の温度上昇を抑制できる分だけ、電池モジュールユニット11及びインバータ14間の隙間空間を小さくすることができるので、よりコンパクトで可搬性に優れた電源装置を実現することができる。
更に電池モジュールユニット11やインバータ14を外殻体2によって上側から覆うことによって、降雨など周囲に水分が存在する過酷な環境下においても、上側及び側方からの浸水を防止することができる。
また、インバータ14が電池モジュールユニット11を構成する複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置されているので、インバータ14で発生した熱量が、電池モジュールユニット11を構成する二次電池モジュールの各々に対して均等に伝達される。そのため、充電容量を増加させるために電池モジュールユニット11を複数の二次電池モジュールから構成した場合であっても、各二次電池モジュールにおける温度バラツキが少なく(若しくは無く)、電池モジュール間のバランスを均等に保つことができる。
本発明は、外部電源から複数の二次電池モジュールに蓄電した電力を、インバータにより出力する電源装置及び該電源装置の組立方法に利用可能である。
1 電源装置
2 外殻体
3 取手
4 操作盤
5 操作盤取付部
6 入力端子
7 インジケータ類
8 スイッチ
9 出力用端子
11 電池モジュールユニット
14 インバータ
15 制御基板
20 基台
21 支持枠
22 タイロッド
23 緩衝材
24 遮熱板
2 外殻体
3 取手
4 操作盤
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8 スイッチ
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11 電池モジュールユニット
14 インバータ
15 制御基板
20 基台
21 支持枠
22 タイロッド
23 緩衝材
24 遮熱板
Claims (6)
- 外部電源から複数の二次電池モジュールに蓄電した電力を、インバータにより出力する電源装置において、
前記複数の二次電池モジュールを列設させた状態で一体的に構成した電池モジュールユニットと、前記インバータとを基台上に立設配置させると共に、前記電池モジュールユニットと前記インバータとを、前記基台上方空間を包被する外殻体内に一体に収納してなる電源装置であって、
前記インバータを、前記電池モジュールユニットの面に沿って平行に延在するように配置すると共に、前記電池モジュールユニットを構成する前記複数の二次電池モジュールの各々に面するように配置されていることを特徴とする電源装置。 - 前記電池モジュールユニットと前記インバータとの間に、遮熱板が配置されていることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 前記基台上方空間を包被する外殻体は、電磁遮蔽材料で形成されることにより、外部に対し電磁遮蔽していることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記電池モジュールユニットは、前記列設方向に配設した夫々の二次電池モジュールの隣接空隙を狭小にすべく夫々の二次電池モジュールの対峙面が平面状をなし、該隣接空隙に緩衝材を介在すると共に、前記電池モジュールユニットが支持枠により前記基台に収納支持されていることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記インバータは、該インバータと前記電池モジュールユニットとの高さ方向の中心が揃うように前記支持枠に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
- 前記外殻体は概直方体状をなし、長手辺に沿って平行に対峙面が平面状の電池モジュールユニットと前記インバータが配置されていると共に、対峙面が平面状の電池モジュールユニットの短手面側に前記二次電池モジュールを制御するための制御基板を立設し、前記外殻体のうち前記制御基板の立設位置と対面する側を斜めに形成し、該斜めに形成した領域に操作盤取付開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
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