JP5383343B2 - 白色ポリイミドフィルム - Google Patents

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本発明は、耐熱性に優れた白色ポリイミドフィルムに関する。
近年、電子機器の高性能化が急速に進んでおり、これに伴い電子機器に用いられる電子部品やそれらを実装する基板に対しても、より高密度で高性能なものへと要求が高まっている。一方、電子機器は益々軽量化、小型化、薄型化の傾向にあり、電子部品を収容するスペースは狭まる一方である。例えば、発光素子であるチップLEDもさらに軽量化、小型化が求められるとともに、基板の反射率及び白色度の高いものが求められている。
このような要求に応えるため、例えば、LED基板用の高分子フィルムにも優れた白色性、柔軟性、耐熱性が要求されるようになっている。LED実装用途を目的として、脂肪族モノマーを用いたポリイミド及び無機系微粒子等の白色顔料を混合した樹脂組成物から白色性ポリイミドフィルムを得ることが知られている(特許文献1、2)。しかし、白色顔料の添加はフィルム強度の低下、白色顔料の均一分散等の制御が困難であるなどの問題が懸念される。
ポリイミドフィルムは柔軟性、耐熱性等に優れるため、LED基板用の高分子フィルム等に適用することが期待されるが、通常のポリイミドフィルムはそのままでは薄黄色〜黄色に着色した透明フィルムである(特許文献3、4)。そこで、白色顔料等の白色化用の材料を配合しなくとも白色を示すポリイミドフィルムが要望されている。
特開平5-9437号公報 特開2006-110999号公報 特開平4-47933号公報 特開2007-46054号公報
本発明は、白色顔料を用いることなく、反射率及び白色度が高く耐熱性に優れた白色ポリイミドフィルムを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の含フッ素ポリイミドをフィルム化した場合、白色顔料を用いなくとも反射率及び白色度が高い白色ポリイミドフィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、厚さが100μm以下であるポリイミドフィルムであって、当該ポリイミドフィルムは、下記一般式(1)で表される構造単位mと下記一般式(2)で表される構造単位nを含有し、構造単位mと構造単位nのモル比(m/n)が、30/70〜100/0であるポリイミドから形成されており、JIS Z8715によって測定される白色度が40以上で、450nmにおける反射率が50%以上であることを特徴とする白色ポリイミドフィルムである。
Figure 0005383343
上記白色ポリイミドフィルムは、0.5〜50μmの厚さ範囲において、白色度が40以上、450nmにおける反射率が50%以上であることが好ましい。そして、上記白色ポリイミドフィルムは、ポリイミド層を有する絶縁樹脂層の片面又は両面に金属層を有する金属張積層体のポリイミド層に有利に使用される。
本発明の白色ポリイミドフィルムは、反射率及び白色度が高く、耐熱性に優れており、光反射性が要求されるような光学材料に有用である。特に、本発明の白色ポリイミドフィルムは耐熱性光学材材料として好適である。用途は特に限定されないが、例えば、白色ポリイミドフィルムは電子部品用の耐熱白色ラベルや感熱転写、感熱発色、インクジェット、銀塩写真又は電子写真など各種方式における印刷材料の基材として好適であり、白色ポリイミドフィルムと金属との積層体は白色LEDの反射基板等に好適である。
ポリイミドの主鎖は、下記一般式(3)で表される構造単位で構成されている。このようなポリイミドは、ジアミンと芳香族酸二無水物を溶媒中で反応させる方法が一般的な製造方法であるので、この方法で代表して説明するが、本発明で使用するポリイミドの製造方法はこれに限定されない。そして、下記一般式(3)で表される構造単位において、Ar1は芳香環を1個以上有する4価の有機基であり、芳香族酸二無水物から生じる残基ということができ、Ar2は芳香環を1個以上有する2価の有機基であり、芳香族ジアミンから生じる残基ということができる。したがって、使用する芳香族酸二無水物及び芳香族ジアミンを説明することによりAr1及びAr2が理解される。
Figure 0005383343
必須成分として使用される酸二無水物は、下記式(4)で表される3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン(BPDA)である。BPDAは単独で使用されることができるが、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と併用することが好ましい。
Figure 0005383343
また、必須成分として使用されるジアミンは、下記式(5)で表される2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル(TFMB)である。
Figure 0005383343
BPDAと併用可能な芳香族酸二無水物としては、特に限定されるものではないが具体例を挙げると、PMDAの他、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、2,6-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-テトラクロロナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3'',4,4''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、h2,2'',3,3''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3'',4''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3.4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン-2,3,8,9-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-4,5,10,11-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-5,6,11,12-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,7,8-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1, 2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,9,10-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、4,4'-オキシジフタル酸二無水物などが挙げられる。また、これらは単独で使用してもよく又は2種以上併用することもできる。
TFMBは単独で使用してもよいが、他の芳香族ジアミンと併用してもよい。TFMBと併用されるジアミンとしては、特に限定されるものではないが、例を挙げると、4,6-ジメチル-m-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノメシチレン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,5,3',5'-テトラメチル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、2,4-トルエンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルプロパン、3,3'-ジアミノジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエタン、3,3'-ジアミノジフェニルエタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、3,3'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4"-ジアミノ-p-ターフェニル、3,3"-ジアミノ-p-ターフェニル、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジンなどが挙げられる。これらは単独でも又は2種以上併用することもできる。
芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンの選定にあたっては、得られるポリイミドフィルムの反射率、白色度、熱分解温度(Td)、ガラス転移温度など使用目的で必要とされる特性を発現するように選択することになる。高い反射率及び白色度の見地からは、芳香族酸二無水物としてはBPDA、又はBPDAとPMDAが、ジアミンとしてはTFMBが用いられ、これらを芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンの主成分として使用することが好ましい。ここで、主成分とは50モル%以上、好ましくは80モル%以上であることをいう。別の観点からは、BPDAを全芳香族酸二無水物の30〜100モル%、好ましくは40〜90モル%使用することがよく、PMDAを全芳香族酸二無水物の0〜30モル%、好ましくは10〜60モル%使用することがよい。そして、TFMBを全芳香族ジアミンの50〜100モル%、好ましくは80〜100モル%使用することがよい。
ポリイミドフィルムを構成するポリイミドは、一般式(1)で表される構造単位mと一般式(2)で表される構造単位nを必須の構造単位として含むが、この構造単位を主たる構造単位として含むことがよい。ここで、主たるとは50モル%以上、好ましくは80モル%以上であることをいう。そして、構造単位mと構造単位nとのモル比(m/n)は、30/70〜100/0、好ましくは40/60〜90/10の範囲とすることがよい。
ポリイミドフィルムの形成方法には特に制限はないが、上記に示した芳香族ジアミン成分と芳香族テトラカルボン酸二無水物成分とを実質的に等モル使用し、有機極性溶媒中で重合する公知の方法によってポリアミド酸を製造し、これをフィルム化する方法が好ましい。ポリアミド酸の製造は、例えば、窒素気流下N,N-ジメチルアセトアミドなどの有機極性溶媒に上記ジアミンを溶解させた後、上記芳香族テトラカルボン酸二無水物を加えて、室温で3時間程度攪拌を続けて重合反応を行い、一昼夜保持することにより粘調なポリアミド酸が得られる。
得られたポリアミド酸を閉環させてイミド化してポリイミドとする際には、下記に詳述する熱的に脱水する熱閉環法を適用することができる。
本発明の白色ポリイミドフィルムは、上記反応により得られたポリアミド酸溶液を金属箔等の支持体上に所定の厚みに塗布し、これを乾燥、加熱、イミド化することにより得ることができる。例えば、ポリアミド酸溶液を、支持体となる金属箔上に、アプリケータなどを用いて塗布し、150℃以下の温度で2〜20分予備乾燥した後、130〜360℃前後での熱処理を施してイミド化を進行させるが、このイミド化の際の昇温過程において、段階的又は連続的に温度を上げていく際、200℃以下でのイミド化率を低くし、200℃までは80%を超えないように制御する。好ましくは、200℃までは70%を超えないように制御し、その後、200℃を超える温度でイミド化を完結させることが白色度を高めるためによい。このようにして支持体上にポリイミドフィルムが積層された積層体を得ることができる。その後、積層体から支持体を剥離するか、支持体を除去することにより遊離の白色ポリイミドフィルムが得られる。支持体を除去する方法としては、支持体が銅箔である場合は、これを塩化第二鉄水溶液を用いてエッチング除去することができる。支持体を剥離する方法としては、支持体として表面が離型処理された支持体を用いることなどにより剥離することができる。
また、ポリイミドフィルムを得る方法は、上記の方法以外に、ポリアミド酸溶液を支持体上にキャストして、上記の予備乾燥により溶媒を除去して、自己支持性のポリアミド酸フィルムを得て、次いで、支持体から剥離した後、後工程でさらに上記の熱処理によりポリイミドフィルムを得るなどの公知の方法でポリイミドフィルムを製造することができる。
ここでいう支持体とは、ガラス、金属、高分子フィルムなど平面又は曲面を有し、ポリアミド酸溶液をこの上にキャストした場合に、キャストされたポリアミド酸を支持することができるものを意味する。
本発明の白色ポリイミドフィルムは、単層のポリイミド層から構成されていても、多層のポリイミド層から構成されていてもよい。多層のポリイミド層から構成されている場合、各層は本発明の白色ポリイミドフィルムを与えるポリイミド層から構成されていてもよく、一部の層だけが本発明の白色ポリイミドフィルムを与えるポリイミド層から構成されていてもよい。この場合、本発明の白色ポリイミドフィルムを与えるポリイミド層は外側に設けるのが好ましい。ポリイミド層が多層のポリイミド層の場合は、ポリアミド酸溶液を塗布して乾燥する操作を繰り返した後、熱処理して溶剤除去し、これを更に高温で熱処理してイミド化することにより、多層構造のポリイミド樹脂層を形成できる。
支持体上に塗布するために使用するポリアミド酸の重合度は、ポリアミド酸溶液の粘度範囲で表したとき、溶液粘度が500cP〜200,000cPの範囲にあることが好ましい。溶液粘度の測定は、恒温水槽付のコーンプレート式粘度計によって行うことができる。なお、上記粘度範囲は、実施例に記載した濃度、溶剤、測定温度の条件で測定した場合の数値である。
本発明の白色ポリイミドフィルムは、白色顔料又は白色を生じさせるための添加剤は実質的に含まない。白色はポリイミドフィルムを構成するポリイミドの固有の特性に基づいて生ずる。ポリアミド酸溶液を支持体上に所定の厚みに塗布し、これを乾燥、加熱、イミド化することにより得る場合は、ポリアミド酸溶液中には、白色顔料は含まないが、通常使用される安定剤等の添加剤を含むことは差支えない。
本発明の白色ポリイミドフィルムは、厚みが100μm以下において白色を示す。有利には、0.5〜50μmの厚さ範囲において、白色度が40以上、450nmにおける反射率が50%以上である。
本発明の金属張積層体は、例えば、上記反応により得られたポリアミド酸溶液を、支持体となる金属箔上に、アプリケータなどを用いて塗布し、150℃以下の温度で2〜20分予備乾燥した後、上記の熱処理により溶剤を除去するための加熱、イミド化することにより得ることができる。この場合、本発明の白色ポリイミドフィルムは、金属箔上に積層された状態となる。そして、白色ポリイミドフィルムの層を有する絶縁層の片面に金属箔を有する積層体を片面金属張積層体といい、両面に金属箔を有する積層体を、両面金属張積層体という。かかる、金属張積層体は、配線基板用積層体として好適である。絶縁層の厚みは、100μm以下、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは5〜30μmであることがよい。絶縁層が単層又は複数のポリイミド層からなる場合、本発明の白色ポリイミドフィルムからなる層は、絶縁層厚みの50%以上又は100%であって、0.5〜50μmの範囲が好ましい。
本発明の金属張積層体は、両面に金属箔を有する金属張積層体であることもできる。両面に金属箔を有する金属張積層体を製造する場合は、上記方法により得られた片面金属張積層体のポリイミド層上に、直接あるいは接着層を形成した後、金属箔を加熱圧着することにより得られる。この加熱圧着時の熱プレス温度については、特に限定されるものではないが、使用されるポリイミドのガラス転移温度以上であることが望ましい。また、熱プレス圧力については、使用するプレス機器の種類にもよるが、1〜500kg/cm2の範囲であることが望ましい。
更に、金属張積層体に用いられる金属箔は、銅箔が好ましく、その好ましい厚みは50μm以下、より好ましくは5〜40μmの範囲である。金属張積層体の金属箔を任意のパターンを有する配線基板とする場合、金属箔のパターン化された以外の部分をエッチングにより除去することによって、白色のポリイミド樹脂層が露出した配線基板とすることができる。
以下、実施例に基づいて本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
実施例等に用いた略号を下記に示す。
・TFMB:2,2'-ビス(トリフルオロメチル)- 4,4'-ジアミノビフェニル
・BPDA:3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
・PMDA:ピロメリット酸二無水物
・DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
また、実施例中の各種物性の測定方法と条件を以下に示す。
[粘度の測定]
粘度は、恒温水槽付のコーンプレート式粘度計(トキメック社製)にて、合成例で得られたポリアミド酸溶液について25℃で測定した。
[線膨張係数(CTE)の測定]
3mm ×15mmのサイズのポリイミドフィルムを、熱機械分析(TMA)装置にて5.0gの荷重を加えながら一定の昇温速度(20℃/min)で30℃から260℃の温度範囲で引張り試験を行い、温度に対するポリイミドフィルムの伸び量から線膨張係数(ppm/K)を測定した。
[1%熱分解温度(Td1)の測定]
窒素雰囲気下で10〜20mgの重さのポリイミドフィルムを、熱重量分析(TG)装置にて一定の速度で30℃から550℃まで昇温させたときの重量変化を測定し、1%重量減少温度(Td1)を求めた。
[光反射率]
ポリイミドフィルム(50mm×50mm)をUV-3101PC型自記分光光度計にて、450nmにおける反射率を求めた。
[白色度]
ポリイミドフィルム(50mm×50mm)をUV-3101PC型自記分光光度計にて、JISZ8715(色の表示法−白色度)に記載されている白色度を求めた。
[光透過率]
ポリイミドフィルム(50mm×50mm×25μm)をU4000形自記分光光度計にて、450nmにおける光透過率を求めた。
[イミド化率]
FT/IR−620にて、各熱処理工程におけるポリイミドフィルム(50mm×50mm×25μm)をATR法によりイミド(1780cm‐1)のピーク強度を求め、イミド化率を算出した。各実施例(比較例)における熱処理工程でのイミドのピーク強度が最大となるときを、イミド化率100%とした。
合成例1〜6
ポリアミド酸A〜Fを合成するため、窒素気流下で、表1に示したジアミンを200mlのセパラブルフラスコの中で攪拌しながら溶剤DMAcに溶解させた。次いで、表1に示したテトラカルボン酸二無水物を加えた。その後、溶液を室温で3時間攪拌を続けて重合反応を行い、一昼夜保持した。ほぼ無色〜薄黄色の粘稠なポリアミド酸溶液が得られ、高重合度のポリアミド酸が生成されていることが確認された。得られたポリアミド酸A〜Fの固形分と溶液粘度を表1に示した。ここで、固形分はポリアミド酸濃度である。溶液粘度はE型粘度計を用い測定した。結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005383343
実施例1〜4
合成例1〜4で得たポリアミド酸溶液A〜Dを、それぞれ厚さ12μmの銅箔上にアプリケータを用いて乾燥後の膜厚が約25μmとなるように塗布し、125℃で3分間乾燥した後、更に130℃で4分、160℃で2分、220℃、280℃、320℃及び360℃で各1分ずつ段階的な熱処理を行い、銅箔上に単層のポリイミド層を有する4種の積層体を得た。各実施例において、160℃で2分熱処理後のイミド化率は約10〜50%程度であり、80%より十分に低いものであり、220℃で1分熱処理後のイミド化率は80%より十分に高く、95%以上であった。得られた積層体について、それぞれ塩化第二鉄水溶液を用いて銅箔をエッチング除去してポリイミドフィルムを作成し、熱膨張係数(CTE)、ガラス転移温度(Tg)、熱分解温度(Td1)、450nmにおける反射率、光透過率、白色度を求めた。各測定結果を、表2に示す。なお、ポリアミド酸Aを使用した例を実施例1とし、以下順番に実施例番号を付している。
比較例1〜2
合成例5及び6で得たポリアミド酸溶液E〜Fを、それぞれ厚さ12μmの銅箔上にアプリケータを用いて乾燥後の膜厚が約25μmとなるように塗布し、125℃で3分間乾燥した後、更に130℃で4分、160℃で2分、220℃、280℃、320℃及び360℃で各1分ずつ階的な熱処理を行い、銅箔上に単層のポリイミド層を有する2種の積層体を得た。得られた積層体について、それぞれ塩化第二鉄水溶液を用いて銅箔をエッチング除去してポリイミドフィルムを作成し、熱膨張係数(CTE)、ガラス転移温度(Tg)、熱分解温度(Td1)、450nmにおける反射率、光透過率、白色度を求めた。各測定結果を、表2に示す。
比較例3
市販のカプトンフィルム(Kapton150EN)の反射率、光透過率、白色度を求めた。
Figure 0005383343

Claims (3)

  1. 厚さが100μm以下であるポリイミドフィルムであって、当該ポリイミドフィルムは、下記一般式(1)で表される構造単位mと下記一般式(2)で表される構造単位nを含有し、構造単位mと構造単位nのモル比(m/n)が、30/70〜100/0であるポリイミドから形成されており、JIS Z8715によって測定される白色度が40以上で、450nmにおける反射率が50%以上であることを特徴とする白色ポリイミドフィルム。
    Figure 0005383343
  2. 0.5〜50μmの厚さ範囲において、白色度が40以上、450nmにおける反射率が50%以上である請求項1記載の白色ポリイミドフィルム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の白色ポリイミドフィルムからなるポリイミド層を有する絶縁樹脂層の片面又は両面に金属層を有する金属張積層体。
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