JP5381287B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、氷雪上での走行に適した空気入りタイヤに関するものである。
氷雪上での走行に適した空気入りタイヤでは、トレッド部にブロック状の陸部を設け、この陸部の表面(車両に装着した場合に路面と接触する踏面)に、細溝状のサイプを形成したものが知られている。この種の空気入りタイヤでは、ブロック状の陸部およびサイプにより排雪・排水効果およびエッジ効果が向上するが、サイプにより陸部の剛性が低下し、ヒールアンドトウ摩耗や、サイプを起因とした陸部のクラックが発生し易くなる。
そこで、従来では、ブロック状の陸部に、実質的にタイヤ幅方向に沿って延びるサイプがタイヤ周方向に複数形成され、複数のサイプのうちの少なくとも一つのサイプは、深さ方向の一部が踏面と垂直な方向に対して傾斜しており、複数のサイプで区分された複数の小ブロックは、蹴り出し側の小ブロックのタイヤ周方向寸法が、踏み込み側の小ブロックのタイヤ周方向寸法よりも大きく形成された空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の空気入りタイヤによれば、陸部が接地して圧縮されると、サイプの傾斜部分においてサイプの互いに対向する溝壁面が強く圧接することで陸部の倒れ込み変形を抑える。このため、陸部の剛性を向上できる。しかも、蹴り出し側の小ブロックのタイヤ周方向寸法が、踏み込み側の小ブロックのタイヤ周方向寸法よりも大きく形成されていることから、蹴り出し側の小ブロックの剛性が踏み込み側の小ブロックの剛性よりも大きく、これにより、陸部が路面から離隔する際の陸部の蹴り出し側の動き(路面との滑り)を小さくする。このため、ヒールアンドトウ摩耗の発生を抑制できる。
特開2001−63322号公報
しかしながら、特許文献1の空気入りタイヤでは、踏み込み側の小ブロックについて、その成形金型が、サイプ形成用の板材と、陸部の外壁面をなす壁面材との間隔が極めて狭いことから、成型時にて、板材と壁面材との間に加硫されたトレッドゴムが流入し難くなる。そして、タイヤ径方向内側から陸部の踏面に向けてトレッドゴムが流入し難い場合、サイプが開口する陸部の踏面の位置に空気が残留することで、サイプの開口部のタイヤ幅方向中央にフロークラックが発生するおそれがある。特に、陸部の剛性を向上しヒールアンドトウ摩耗の発生を抑制するためにサイプの端部を閉塞させたクローズドサイプにおいては、板材の端部からのトレッドゴムの流入により、タイヤ径方向内側から陸部の踏面に向けてトレッドゴムが流入し難くなって空気が残留し易いことから、フロークラックが発生し易い傾向にある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持しつつ、フロークラックの発生を抑制することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、1.2≦TBC/TBE≦1.8、かつ1.2≦TBC/TSC≦2.0の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、クローズドサイプは、その溝底部において端部が陸部のタイヤ周方向の外壁面に最も近接して形成されている。すなわち、成形金型において、クローズドサイプの形成用の板材は、クローズドサイプの溝底部となるタイヤ径方向内側に向く先端が、陸部のタイヤ周方向の外壁面をなす壁部材に対して側端を最も近接するように湾曲(屈曲も含む)して形成される。このため、空気入りタイヤの成型時には、板材の側端から板材の中央へのトレッドゴムの流入量よりも、板材の先端のタイヤ幅方向中央から陸部の踏面へのトレッドゴムの流入量が多くなるので、このトレッドゴムの流入量の差によりクローズドサイプの開口部の位置で空気が端部側に押し出される。この結果、クローズドサイプの開口部のタイヤ幅方向中央でのフロークラックの発生を抑制できる。
しかも、この空気入りタイヤによれば、クローズドサイプは、溝底部から開口部に向かうに連れて陸部のタイヤ周方向の外壁面に近接するように形成されている。この結果、クローズドサイプの開口部が陸部の外壁面に近接するので、氷雪上走行性を維持できる。さらに、クローズドサイプの溝底部が開口部よりも陸部のタイヤ周方向の外壁面から離隔しているので、陸部の剛性を維持し、摩耗初期のサイプクラックを抑制できる。
この空気入りタイヤによれば、TBC/TBEが1.2未満であると、空気入りタイヤの成型時に、成形金型における板材の側端から板材の中央へのトレッドゴムの流入量と、板材の先端のタイヤ幅方向中央から陸部の踏面へのトレッドゴムの流入量との差が小さくなり、クローズドサイプの開口部の位置で空気を端部側に押し出し難くなる。一方、TBC/TBEが1.8を超えると、空気入りタイヤの成型時に、成形金型における板材の側端から板材の中央へのトレッドゴムの流入量よりも、板材の先端のタイヤ幅方向中央から陸部の踏面へのトレッドゴムの流入量が多くなりすぎ、トレッドゴムの流入不良が生じ易くなる。このため、1.2≦TBC/TBE≦1.8の範囲は、クローズドサイプの開口部のタイヤ幅方向中央でのフロークラックの発生を抑制するうえでより好ましい。
さらに、TBC/TSCが1.2未満であると、陸部のタイヤ周方向の外壁面に対するクローズドサイプの開口部の平均距離と、陸部のタイヤ周方向の外壁面に対する溝底部の平均距離との差が小さくなるので、陸部の剛性が低下し、摩耗初期のサイプクラックを抑制することが難しくなる。一方、TBC/TSCが2.0を超えると、陸部のタイヤ周方向の外壁面に対するクローズドサイプの開口部の平均距離と、陸部のタイヤ周方向の外壁面に対する溝底部の平均距離との差が大きすぎるので、氷雪上走行性が低下する。このため、1.2≦TBC/TSC≦2.0の範囲は、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持するうえでより好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有し、前記クローズドサイプの開口部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTSEとした場合に、1.0≦TSE/TSC≦1.5の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、クローズドサイプの開口部における端部が陸部のタイヤ周方向の外壁面から最も離隔して全体として湾曲(屈曲も含む)形成されている。この結果、クローズドサイプの開口部の端部への応力集中が緩和されるので、クローズドサイプの開口部おける端部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間での、摩耗初期のサイプクラックを抑制できる。
この空気入りタイヤによれば、TSE/TSCが1.0未満であると、クローズドサイプの開口部の端部が、陸部のタイヤ周方向の外壁面に最も近接するので、クローズドサイプの開口部における端部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間での、摩耗初期のサイプクラックを抑制することが難しくなる。一方、TSE/TSCが1.5を超えると、クローズドサイプの開口部の中程が、陸部のタイヤ周方向の外壁面に最も近接するので、空気入りタイヤの成型時に、成形金型における板材の側端から板材の中央へのトレッドゴムの流入量に対し、板材の先端のタイヤ幅方向中央から陸部の踏面へのトレッドゴムの流入量が少なくなり、クローズドサイプの開口部の位置で空気を端部側に押し出し難くなる。また、TSE/TSCが1.5を超えると、クローズドサイプの開口部における端部が、陸部のタイヤ周方向の外壁面から最も離隔するので、氷雪上走行性が低下する。このため、1.0≦TSE/TSC≦1.5の範囲は、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持しつつクローズドサイプの開口部のタイヤ幅方向中央でのフロークラックの発生を抑制するうえでより好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有し、前記クローズドサイプの開口部における延在方向の形状に沿う端部間距離をLSとし、前記クローズドサイプの溝底部における延在方向の形状に沿う端部間距離をLBとした場合に、1.2≦LB/LS≦2.0の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、新品時に対して陸部の踏面の摩耗時でのクローズドサイプの線分が増加するので、摩耗時におけるエッジ成分が増加し、陸部の踏面の摩耗に伴う氷雪上走行性の低下を抑制できる。
この空気入りタイヤによれば、LB/LSが1.2未満であると、摩耗時におけるエッジ成分の増加量が少なくなる。一方、LB/LSが2.0を超えると、クローズドサイプの開口部における端部間距離LSが小さすぎ、氷雪上走行性が維持し難くなる。このため、1.2≦LB/LS≦2.0の範囲は、氷雪上走行性の低下を抑制するうえでより好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有し、2.0[mm]≦TSC≦6.0[mm]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、クローズドサイプの開口部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離TSCを短くすると、外壁面の近くにクローズドサイプが配置されてエッジ効果が増大し氷雪上走行性が向上する。その反面、TSCが2.0[mm]未満で、クローズドサイプが外壁面に近すぎると、クローズドサイプと外壁面との間の剛性が低下してヒールアンドトウ摩耗が発生し易くなる。一方、TSCが6.0[mm]を超えると、クローズドサイプの開口部が陸部のタイヤ周方向の外壁面から離隔するため氷雪上走行性が低下する。このため、2.0[mm]≦TSC≦6.0[mm]の範囲は、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持するうえでより好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記主溝の溝深さが18[mm]以上、かつ前記クローズドサイプの溝深さが前記主溝の溝深さの50[%]以上100[%]以下の範囲に設定されていることを特徴とする。
主溝の溝深さが18[mm]以上の空気入りタイヤでは、クローズドサイプの溝深さが主溝の溝深さの50[%]以上の範囲でエッジ成分が作用して氷雪上性が維持できる。なお、クローズドサイプの溝深さが主溝の溝深さの100[%]を超えると、ブロック剛性が低下する。このような構成の空気入りタイヤにおいては、タイヤ成型時にトレッドゴムが流入し難く、フロークラックが発生し易い傾向にある。このため、主溝の溝深さが18[mm]以上で、かつクローズドサイプの溝深さが主溝の溝深さの50[%]以上100[%]以下の範囲の空気入りタイヤを適用対象とすることで、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持しつつ、フロークラックの発生を抑制する効果が顕著にあらわれる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、クローズドサイプの形状を規定したことにより、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持しつつ、フロークラックの発生を抑制できる。
図1は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の概略斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを成形する成形金型の概略図である。 図3は、本発明の他の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の概略斜視図である。 図4は、本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸(図示省略)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、回転軸を中心軸とする周方向である。また、タイヤ幅方向とは、回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。また、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から最も離れている部分間の距離である。
本実施の形態の空気入りタイヤは、重荷重用空気入りタイヤとして好適であり、さらにスタッドレスタイヤやオールシーズンタイヤのように氷雪上での走行に適したものである。この空気入りタイヤは、図1に示すように、トレッド部1を有している。トレッド部1は、ゴム材からなり、空気入りタイヤのタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤの輪郭となる。このトレッド部1の表面は、空気入りタイヤを装着する車両(図示省略)が走行した際に路面と接触する踏面として形成されている。
トレッド部1には、タイヤ周方向に沿って延び、タイヤ赤道面と平行な主溝2が複数設けられている。さらに、トレッド部1には、主溝2に交差しつつタイヤ幅方向に沿って延びる副溝3が複数設けられている。そして、トレッド部1には、これら主溝2および副溝3によりブロック状の陸部4が形成されている。
また、陸部4には、タイヤ径方向に深さを有して踏面4aに開口すると共にタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在し、その両端が閉塞されたクローズドサイプ5が形成されている。このクローズドサイプ5は、図には明示しないが、陸部4のタイヤ周方向に複数設けられている。
このような空気入りタイヤにおいて、図1に示すように、陸部4の踏面4aで開口するクローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離をTSCとし、クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける端部5Baと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離をTBEとし、クローズドサイプ5の溝底部5Bと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離をTBCとする。この場合、TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有する。
すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤでは、クローズドサイプ5は、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対する距離が規定されており、溝底部5Bにおける端部5Baからの最短距離TBEよりも、溝底部5Bからの平均距離TBCが大きく、かつ開口部5Aからの平均距離TSCよりも、溝底部5Bからの平均距離TBCが大きく形成されている。また、クローズドサイプ5は、開口部5Aの端部5Aaと溝底部5Bの端部5Baとが直線または直線に近似する曲線により連通し、開口部5Aの各端部5Aa間と溝底部5Bの各端部5Ba間とが、端部5Aa,5Ba同士の連通に従って直線または直線に近似する曲線により連通している。これにより、クローズドサイプ5は、その溝底部5Bにおいて端部5Baが陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに最も近接して形成され、かつ溝底部5Bから開口部5Aに向かうに連れて外壁面4bに近接するように形成されている。
かかる構成の空気入りタイヤによれば、図2に示すように、その成形金型6において、クローズドサイプ5の形成用の板材7は、クローズドサイプ5の溝底部5Bとなるタイヤ径方向内側に向く先端7Bが、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bをなす壁部材(図示省略)に対して側端7Baを最も近接するように湾曲(屈曲も含む)して形成される。このため、空気入りタイヤの成型時には、板材7の側端7Baから板材7の中央へのトレッドゴムの流入量よりも、板材7の先端7Bのタイヤ幅方向中央から陸部4の踏面4aへのトレッドゴムの流入量が多くなるので、このトレッドゴムの流入量の差によりクローズドサイプ5の開口部5Aの位置で空気が端部5Aa側に押し出される。この結果、クローズドサイプ5の開口部5Aのタイヤ幅方向中央でのフロークラックの発生を抑制することが可能になる。
しかも、かかる構成の空気入りタイヤによれば、クローズドサイプ5は、溝底部5Bから開口部5Aに向かうに連れて陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに近接するように形成されている。この結果、クローズドサイプ5の開口部5Aが陸部4の外壁面4bに近接するので、氷雪上走行性を維持することが可能になる。さらに、クローズドサイプ5の溝底部5Bが開口部5Aよりも陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bから離隔しているので、陸部4の剛性を維持し、摩耗初期のサイプクラックを抑制することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、上述した陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対するクローズドサイプ5の距離の規定において、1.2≦TBC/TBE≦1.8、かつ1.2≦TBC/TSC≦2.0の範囲に設定されていることが好ましい。
クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける端部5Baと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離TBEに対し、クローズドサイプ5の溝底部5Bと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TBCが、1.2未満であると、空気入りタイヤの成型時に、成形金型6における板材7の側端7Baから板材7の中央へのトレッドゴムの流入量と、板材7の先端7Bのタイヤ幅方向中央から陸部4の踏面4aへのトレッドゴムの流入量との差が小さくなり、クローズドサイプ5の開口部5Aの位置で空気を端部5Aa側に押し出し難くなる。一方、クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける端部5Baと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離TBEに対し、クローズドサイプ5の溝底部5Bと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TBCが、1.8を超えると、空気入りタイヤの成型時に、成形金型6における板材7の側端7Baから板材7の中央へのトレッドゴムの流入量よりも、板材7の先端7Bのタイヤ幅方向中央から陸部4の踏面4aへのトレッドゴムの流入量が多くなりすぎ、トレッドゴムの流入不良が生じ易くなる。このため、クローズドサイプ5の開口部5Aのタイヤ幅方向中央でのフロークラックの発生を抑制するうえで、1.2≦TBC/TBE≦1.8の範囲に設定されていることがより好ましい。
また、陸部4の踏面4aにおけるクローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TSCに対し、クローズドサイプ5の溝底部5Bと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TBCが、1.2未満であると、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対するクローズドサイプ5の開口部5Aの平均距離と、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対する溝底部5Bの平均距離との差が小さくなるので、陸部4の剛性が低下し、摩耗初期のサイプクラックを抑制することが難しくなる。一方、陸部4の踏面4aにおけるクローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TSCに対し、クローズドサイプ5の溝底部5Bと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TBCが、2.0を超えると、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対するクローズドサイプ5の開口部5Aの平均距離と、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対する溝底部5Bの平均距離との差が大きすぎるので、氷雪上走行性が低下する。このため、氷雪上走行性および陸部4の剛性を維持するうえで、1.2≦TBC/TSC≦2.0の範囲に設定されていることがより好ましい。
なお、図1において、クローズドサイプ5の開口部5Aは、端部5Aaが陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに最も近接して全体として湾曲(屈曲も含む)して示されているが、上述した陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対するクローズドサイプ5の距離の規定においてはこの限りではない。例えば、図には明示しないが、クローズドサイプ5の開口部5Aは、タイヤ幅方向に沿って直線状に形成されている形態を含む。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、図3に示すように、上述した陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対するクローズドサイプ5の距離の規定に加え、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離をTSEとした場合に、TSC≦TSEの関係を有する。
すなわち、図3に示すように、クローズドサイプ5は、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対する距離がさらに規定されており、開口部5Aにおける端部5Aaからの最短距離TSEが、陸部4の踏面4aにおける開口部5Aからの平均距離TSC以上に形成されている。
かかる構成の空気入りタイヤによれば、図3に示すように、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaが陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bから最も離隔して全体として湾曲(屈曲も含む)形成される。この結果、クローズドサイプ5の開口部5Aの端部5Aaへの応力集中が緩和されるので、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間での、摩耗初期のサイプクラックを抑制することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、上述した陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに対するクローズドサイプ5の距離の規定において、1.0≦TSE/TSC≦1.5の範囲に設定されていることが好ましい。
クローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TSCに対し、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離TSEが、1.0未満であると、クローズドサイプ5の開口部5Aの端部5Aaが、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに最も近接するので、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間での、摩耗初期のサイプクラックを抑制することが難しくなる。一方、クローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TSCに対し、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離TSEが、1.5を超えると、クローズドサイプ5の開口部5Aの中程が、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bに最も近接するので、空気入りタイヤの成型時に、成形金型6における板材7の側端7Baから板材7の中央へのトレッドゴムの流入量に対し、板材7の先端7Bのタイヤ幅方向中央から陸部4の踏面4aへのトレッドゴムの流入量が少なくなり、クローズドサイプ5の開口部5Aの位置で空気を端部5Aa側に押し出し難くなる。また、クローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TSCに対し、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の最短距離TSEが、1.5を超えると、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aaが、陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bから最も離隔するので、氷雪上走行性が低下する。このため、氷雪上走行性および陸部4の剛性を維持しつつクローズドサイプ5の開口部5Aのタイヤ幅方向中央でのフロークラックの発生を抑制するうえで、1.0≦TSE/TSC≦1.5の範囲に設定されていることがより好ましい。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける延在方向の形状に沿う端部5Aa間距離をLSとし、クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける延在方向の形状に沿う端部5Ba間距離をLBとした場合に、LS<LBの関係を有する。
かかる構成の空気入りタイヤによれば、新品時に対して陸部4の踏面4aの摩耗時でのクローズドサイプ5の線分が増加するので、摩耗時におけるエッジ成分が増加し、陸部4の踏面4aの摩耗に伴う氷雪上走行性の低下を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、上述したクローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aa間距離LSと、クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける端部5Ba間距離LBとの規定において、1.2≦LB/LS≦2.0の範囲に設定されていることが好ましい。
クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aa間距離LSに対し、クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける端部5Ba間距離LBが1.2未満であると、摩耗時におけるエッジ成分の増加量が少なくなる。一方、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aa間距離LSに対し、クローズドサイプ5の溝底部5Bにおける端部5Ba間距離LBが2.0を超えると、クローズドサイプ5の開口部5Aにおける端部5Aa間距離LSが小さすぎ、氷雪上走行性が維持し難くなる。このため、氷雪上走行性の低下を抑制するうえで、1.2≦LB/LS≦2.0の範囲に設定されていることがより好ましい。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、2.0[mm]≦TSC≦6.0[mm]の範囲に設定されていることが好ましい。
クローズドサイプ5の開口部5Aと陸部4のタイヤ周方向の外壁面4bとの間の平均距離TSCを短くすると、外壁面4bの近くにクローズドサイプ5が配置されてエッジ効果が増大し氷雪上走行性が向上する。その反面、TSCが2.0[mm]未満で、クローズドサイプ5が外壁面4bに近すぎると、クローズドサイプ5と外壁面4bとの間の剛性が低下してヒールアンドトウ摩耗が発生し易くなる。一方、TSCが6.0[mm]を超えると、クローズドサイプ5の開口部が陸部4のタイヤ周方向の外壁面から離隔するため氷雪上走行性が低下する。このため、氷雪上走行性および陸部4の剛性を維持するうえで、2.0[mm]≦TSC≦6.0[mm]の範囲に設定されていることがより好ましい。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、図1および図3に示すように、主溝2の溝深さ(タイヤ径方向寸法)Dは、18[mm]以上の範囲に設定され、かつクローズドサイプ5の溝深さ(タイヤ径方向寸法)DTが、主溝2の溝深さDの50[%]以上100[%]以下の範囲に設定されている。
主溝2の溝深さDが18[mm]以上の空気入りタイヤ、すなわち重荷重用空気入りタイヤでは、クローズドサイプ5の溝深さDTが主溝2の溝深さDの50[%]以上の範囲でエッジ成分が作用して氷雪上性が維持できる。なお、クローズドサイプ5の溝深さDTが主溝2の溝深さDの100[%]を超えると、ブロック剛性が低下する。このような構成の空気入りタイヤにおいては、タイヤ成型時にトレッドゴムが流入し難く、フロークラックが発生し易い傾向にある。このため、主溝2の溝深さDが18[mm]以上で、かつクローズドサイプ5の溝深さDTが主溝2の溝深さDの50[%]以上100[%]以下の範囲の空気入りタイヤを適用対象とすることで、氷雪上走行性および陸部4の剛性を維持しつつ、フロークラックの発生を抑制する効果が顕著にあらわれる。
本実施例では、図4に示すように、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、新品時雪上制動性、40[%]摩耗時雪上制動性、耐クラック性、およびフロークラック発生状況に関する性能試験が行われた。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5の空気入りタイヤを、適用リムに組み付け、規定内圧(空気圧800[kPa])を充填し、2−D・4の重荷重用試験車両に装着しJATMAに規定される最大荷重を負荷した。
ここで、適用リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
評価方法は、雪上制動性では、上記重荷重用試験車両にて、雪上路面での走行速度40[km/h]からの制動距離が評価される。この評価は、従来例の空気入りタイヤを基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど好ましい。そして、この雪上制動性の性能試験を、新品時および40[%]摩耗時でそれぞれ行った。
耐クラック性では、上記重荷重用試験車両にて、舗装路99[%]、非舗装路1[%]を1万[km]走行する。そして、この走行後にて、クローズドサイプと陸部のタイヤ周方向外壁面との間でのクラック発生本数を目視により測定し、その逆数を求めて評価される。この評価は、従来例の空気入りタイヤを基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど好ましい。
フロークラック発生状況では、空気入りタイヤを試作し、目視によりフロークラックの発生の有無を確認した。
従来例、比較例および実施例の空気入りタイヤは、陸部の踏面にクローズドサイプを有した空気入りタイヤである。従来例の空気入りタイヤは、クローズドサイプの開口部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離TSCに対する、クローズドサイプの開口部における端部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離TSEの比(TSE/TSC)が1.0で規定内に設定されているが、その他、クローズドサイプの溝底部における端部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離TBEに対する、クローズドサイプの溝底部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離TBCの比(TBC/TBE)と、クローズドサイプの開口部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離TSCに対する、クローズドサイプの溝底部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離TBCの比(TBC/TSC)と、クローズドサイプの開口部における端部間距離LSに対する、クローズドサイプの溝底部における端部間距離LBの比(LB/LS)と、クローズドサイプの開口部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離TSCとが規定外である。また、比較例の空気入りタイヤは、TSE/TSCおよびTSCが規定内に設定されている。
一方、実施例1の空気入りタイヤは、TBC/TBEおよびTBC/TSCが規定内に設定されている。実施例2の空気入りタイヤは、実施例1の空気入りタイヤに対し、さらにTSE/TSCが規定内に設定されている。実施例3の空気入りタイヤは、実施例1の空気入りタイヤに対し、さらにTSE/TSCが1.2でより好ましい規定内に設定されている。実施例4の空気入りタイヤは、実施例3の空気入りタイヤに対し、さらにLB/LSが規定内に設定されている。実施例5の空気入りタイヤは、実施例4の空気入りタイヤに対し、さらにTSCが規定内に設定されている。
図4の試験結果に示すように、実施例1〜実施例5の空気入りタイヤでは、それぞれ新品時雪上制動性、40[%]摩耗時雪上制動性、耐クラック性、およびフロークラック発生状況が向上されていることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、氷雪上走行性および陸部の剛性を維持しつつ、フロークラックの発生を抑制することに適している。
1 トレッド部
2 主溝
3 副溝
4 陸部
4a 踏面
4b 外壁面
5 クローズドサイプ
5A 開口部
5Aa 端部
5B 溝底部
5Ba 端部
6 成形金型
7 板材
7B 先端
7Ba 側端
TSC クローズドサイプの開口部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離
TSE クローズドサイプの開口部における端部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離
TBC クローズドサイプの溝底部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離
TBE クローズドサイプの溝底部における端部と陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離
LS クローズドサイプの開口部における延在方向の形状に沿う端部間距離
LB クローズドサイプの溝底部における延在方向の形状に沿う端部間距離

Claims (5)

  1. タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、
    1.2≦TBC/TBE≦1.8、かつ1.2≦TBC/TSC≦2.0の範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、
    TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有し、
    前記クローズドサイプの開口部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTSEとした場合に、1.0≦TSE/TSC≦1.5の範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、
    TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有し、
    前記クローズドサイプの開口部における延在方向の形状に沿う端部間距離をLSとし、前記クローズドサイプの溝底部における延在方向の形状に沿う端部間距離をLBとした場合に、1.2≦LB/LS≦2.0の範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周方向に延在する複数の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりトレッド部にブロック状の陸部が形成され、かつ前記陸部の踏面にて開口しつつタイヤ周方向に対して交差して細溝状に延在する両端が閉塞されたクローズドサイプを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記クローズドサイプの開口部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTSCとし、前記クローズドサイプの溝底部における端部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の最短距離をTBEとし、前記クローズドサイプの溝底部と前記陸部のタイヤ周方向の外壁面との間の平均距離をTBCとした場合に、
    TBE<TBC、かつTSC<TBCの関係を有し、
    2.0[mm]≦TSC≦6.0[mm]の範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 前記主溝の溝深さが18[mm]以上、かつ前記クローズドサイプの溝深さが前記主溝の溝深さの50[%]以上100[%]以下の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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