JP6786950B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、例えば、特許文献1に記載の空気入りタイヤは、陸部のトレッド面に小孔とサイプとが設けられ、陸部の中央においてサイプがタイヤ幅方向で分離されその間に小孔が設けられている。
また、例えば、特許文献2に記載の空気入りタイヤは、ショルダーブロックに、タイヤ幅方向に延びタイヤ周方向に並設されたサイプと、サイプに交差してタイヤ周方向に延びショルダーブロックを分断する副溝と、が設けられている。
特開2011−240761号公報 特開2013−189128号公報
特許文献1に記載の空気入りタイヤのように、陸部の中央においてサイプがタイヤ幅方向で分離されていると、ブロック剛性を確保したり、サイプへの雪や氷の詰まりを防止したりすることができる。しかし、サイプが分離された部分において、サイプが設けられた部分と比較して接地圧が局所的に高くなり、分離されたサイプ端から亀裂が生じたり、分離されたサイプ端に欠けが生じたりすることで、荷重耐久性能が悪化する問題がある。
特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、サイプが分離された部分に小孔が設けられているため、接地圧を低減する作用があるが、サイプが分離されたままの形態であるため、サイプ端の亀裂や欠けの発生を十分に抑えるに至らず、荷重耐久性能を改善することは難しい。
特許文献2に記載の空気入りタイヤでは、副溝がショルダーブロックを分断するため、ブロック剛性が低下して倒れやすくなることから、荷重耐久性能を改善することは難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る空気入りタイヤは、トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝と、少なくとも前記周方向溝により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部と、前記陸部におけるトレッド面に設けられタイヤ幅方向に沿って延在しタイヤ周方向に複数並びタイヤ幅方向に沿って延在する途中で分離されたサイプと、前記トレッド面の前記サイプが分離された部分に設けられて前記サイプの分離された端部同士のみを連通する凹部と、を備える。
分離したサイプを凹部により連通しない場合、陸部のトレッド面において、分離したサイプの間の部分は、サイプが形成された部分と比較して剛性が高く接地時に路面から受ける接地圧が局所的に高くなるため、分離したサイプの端部に切れや欠けが発生しやすくなり荷重耐久性能が低下する。これに対し、本空気入りタイヤによれば、陸部のトレッド面において、分離したサイプの間の部分は、凹部により剛性が低くなり接地圧を低下させるため、他の部分と比較して接地圧が均一化されることから荷重耐久性能を向上することができる。しかも、凹部を設けたことで、凹部の開口縁によりエッジ成分が増加すると共に排水性が向上し、氷上性能(氷上路面での操縦安定性能)を向上することができる。しかも、サイプにより雪上性能(雪上路面での操縦安定性能)を有する。この結果、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記凹部は、前記サイプが延在するタイヤ幅方向寸法が1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、凹部のタイヤ幅方向寸法が1.0mm以上であると、陸部の剛性低下を生じさせて接地圧を低下させる効果が向上する。また、サイプの延在方向の凹部の寸法が5.0mm以下であると、開口面積の増大を抑えて接地面積の低下を抑制することで氷上性能を確保することができる。この結果、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記凹部は、前記陸部におけるトレッド面からの深さが0.2mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、凹部の深さが0.2mm以上であると、接地時に凹部が潰れる事態を防ぐことができ、陸部の剛性低下を生じさせて接地圧を低下させることができる。また、凹部の深さが3.0mm以下であると、陸部の剛性の過度の低下を抑制することができる。この結果、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記凹部は、前記サイプの分離された端部と重なって設けられることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、サイプの端部と凹部とが重なることで、サイプの端部を凹部によりトレッド面からタイヤ径方向内側に配置することができ、サイプの端部を起因としてトレッド面に切れや欠けが発生する事態を抑制することができる。この結果、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記陸部は、タイヤ周方向に対して交差して前記周方向溝に端部が連通するラグ溝によりタイヤ周方向で分断されたブロックを有し、前記凹部は、前記ブロックにおいてタイヤ周方向の端に近い位置で開口面積が大きく、タイヤ周方向の中央に遠い位置で開口面積が小さく形成されることが好ましい。
車両走行時にブロックが路面に接触し始める踏み込み側と路面から最後に離れる蹴り出し側は、タイヤ周方向の端の位置であり、大きい荷重がかかりサイプの端部を起因として切れや欠けが生じやすい。本空気入りタイヤによれば、凹部がブロックにおいてタイヤ周方向の端に近い位置で開口面積が大きく、タイヤ周方向の中央に遠い位置で開口面積が小さく形成されているため、大きい荷重がかかるタイヤ周方向の端の位置において接地圧の低下を中央部と比較して大きくし、サイプの切れや欠けを抑制することができる。この結果、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明に係る空気入りタイヤは、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの平面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの拡大平面図である。 図3は、図2におけるA−A矢視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大平面図である。 図5は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
本実施形態に係る空気入りタイヤについて説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤの平面図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤの拡大平面図である。図3は、図2におけるA−A矢視図である。図4は、本実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大平面図である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。タイヤ赤道面は、回転軸に直交しタイヤ幅方向の中央の面であり、タイヤ赤道線は、タイヤ赤道面上にあって空気入りタイヤ1のタイヤ周方向に沿う線をいう。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、図1に示すように、トレッド部2を有している。トレッド部2は、ゴム材からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面がトレッド面2aとして空気入りタイヤ1の輪郭となる。
トレッド部2は、トレッド面2aに、タイヤ周方向に沿って延在する周方向溝3が、タイヤ幅方向に複数(本実施形態では5本)並んで設けられている。周方向溝3は、3mm以上15mm以下の溝幅で、5mm以上15mm以下の溝深さ(トレッド面2aの開口位置から溝底までの寸法)の範囲のものである。
トレッド部2は、トレッド面2aに、周方向溝3により陸部4がタイヤ幅方向に複数(本実施形態では6本)区画形成されている。そして、本実施形態では、タイヤ幅方向両外側の周方向溝3よりもタイヤ幅方向内側の陸部4を内側陸部4Aといい、タイヤ幅方向両外側の周方向溝3よりもタイヤ幅方向外側の陸部4をショルダー陸部4Bという。図1では、ショルダー陸部4Bを接地領域内のみ示し、接地領域外を省略している。
ここで、接地領域は、空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし、かつ正規内圧を充填すると共に正規荷重の70%をかけたとき、この空気入りタイヤ1のトレッド部2のトレッド面2aが乾燥した平坦な路面と接地する領域である。正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
陸部4は、トレッド面2aにラグ溝5が設けられている。ラグ溝5は、タイヤ周方向に対して交差して延在し端部が周方向溝3に連通する。ラグ溝5は、1.5mm以上10.0mm以下の溝幅で、5mm以上15mm以下の溝深さのものをいう。陸部4は、周方向溝3およびラグ溝5によりタイヤ周方向で分断されたブロックBを有する。また、陸部4は、ラグ溝5によりタイヤ周方向で分断されずタイヤ周方向に連続するリブRを有する。内側陸部4Aは、4本のうち1本がリブRで、他3本がブロックBである。ショルダー陸部4Bは、全てがブロックBである。
陸部4は、トレッド面2aにサイプ6が設けられている。サイプ6は、タイヤ幅方向に沿って延在しタイヤ周方向に複数並んで設けられている。サイプ6は、0.3mm以上1.2mm以下の溝幅で、周方向溝3以下の溝深さのものをいう。サイプ6は、周方向溝3に連通する形態や周方向溝3に連通しない形態がある。また、サイプ6は、トレッド面2aへの開口部が連続して複数屈曲したジグザグ状に形成されている。この場合、サイプ6は、トレッド面2aからタイヤ径方向内側へのトレッド部2内の形状が、トレッド面2aのジグザグ形状に沿ってジグザグ形状となる二次元サイプであってもよく、ジグザグ形状に加えてさらに屈曲した三次元サイプであってもよい。また、サイプ6は、トレッド面2aへの開口部が連続して直線状に形成されていてもよい。この場合、サイプ6は、トレッド面2aからタイヤ径方向内側へのトレッド部2内の形状が、トレッド面2aの直線状に沿って直線状となる一次元サイプであってもよく、屈曲した二次元サイプであってもよい。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1は、陸部4のトレッド面2aにサイプ6が設けられたスタッドレスタイヤとして構成されている。
サイプ6は、図1および図2に示すように、1つの陸部4内において、タイヤ幅方向に沿って延在する途中で2つに分離した形態を含む。この分離されたサイプ6は、トレッド面2aに設けられた凹部7を介して連通されている。凹部7は、サイプ6が分離された間でサイプ6の分離された端部6a同士のみを連通する。従って、分離されたサイプ6は、トレッド面2aにおいて凹部7を介して一繋がりに連続する。この分離されたサイプ6がトレッド面2aにおいて凹部7を介して一繋がりに連続する形態は、陸部4において、内側陸部4Aやショルダー陸部4Bで適用され、ブロックBやリブRで適用される。
このように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝3と、少なくとも周方向溝3により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部4と、陸部4におけるトレッド面2aに設けられタイヤ幅方向に沿って延在しタイヤ周方向に複数並びタイヤ幅方向に沿って延在する途中で分離されたサイプ6と、トレッド面2aのサイプ6が分離された部分に設けられてサイプ6の分離された端部6a同士のみを連通する凹部7と、を備える。
分離したサイプ6を凹部7により連通しない場合、陸部4のトレッド面2aにおいて、分離したサイプ6の間の部分は、サイプ6が形成された部分と比較して剛性が高く接地時に路面から受ける接地圧が局所的に高くなるため、分離したサイプ6の端部6aに切れや欠けが発生しやすくなり荷重耐久性能が低下する。これに対し、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、陸部4のトレッド面2aにおいて、分離したサイプ6の間の部分は、凹部7により剛性が低くなり接地圧を低下させるため、他の部分と比較して接地圧が均一化されることから荷重耐久性能を向上することができる。しかも、凹部7を設けたことで、凹部7の開口縁によりエッジ成分が増加すると共に排水性が向上し、氷上性能(氷上路面での操縦安定性能)を向上することができる。しかも、サイプ6により雪上性能(雪上路面での操縦安定性能)を有する。この結果、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、図2に示すように、凹部7は、サイプ6が延在するタイヤ幅方向寸法(分離されたサイプ6を連通した方向の寸法)Wが1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤ1によれば、凹部7のタイヤ幅方向寸法Wが1.0mm以上であると、陸部4の剛性低下を生じさせて接地圧を低下させる効果が向上する。また、凹部7のタイヤ幅方向寸法Wが5.0mm以下であると、開口面積の増大を抑えて接地面積の低下を抑制することで氷上性能を確保することができる。この結果、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、図2に示すように、サイプ6のトレッド面2aへの開口部が連続して複数屈曲したジグザグ状に形成されている場合、このサイプ6の分離した端部6aにおいて凹部7が連通する部分の屈曲幅(タイヤ周方向寸法)Sに対し、凹部7は、サイプ6の延在方向に交差するタイヤ周方向寸法Hが大きい。また、凹部7は、タイヤ周方向寸法Hが0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤ1によれば、凹部7のタイヤ周方向寸法Hが、凹部7が連通するサイプ6の分離した端部6aの屈曲幅Sよりも大きいことで、タイヤ周方向においてサイプ6の分離した端部6aを凹部7が包含して配置されるため、サイプ6の分離した間の剛性を低くして接地圧を低下させる効果が顕著であり荷重耐久性能をより向上することができる。そして、凹部7のタイヤ周方向寸法Hが0.5mm以上であると、排水性を向上し氷上性能を向上することができる。また、凹部7のタイヤ周方向寸法Hが3.0mm以下であると、トレッド面2aの接地面積を維持することができ、氷上性能を向上することができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、図3に示すように、凹部7は、陸部4におけるトレッド面2aからの深さDが0.2mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤ1によれば、凹部7の深さDが0.2mm以上であると、接地時に凹部7が潰れる事態を防ぐことができ、陸部4の剛性低下を生じさせて接地圧を低下させることができる。また、凹部7の深さDが3.0mm以下であると、陸部4の剛性の過度の低下を抑制することができる。この結果、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
なお、陸部4に荷重がかかるとサイプ6を起因としてトレッド面2aに切れや欠けが発生し、これは陸部4のタイヤ径方向高さが高いほど陸部4の倒れ込みが大きく発生しやすい。しかし、凹部7の深さDが少なくとも0.2mmあることで、陸部4の摩耗初期において分離したサイプ6の端部6aを起因とした切れや欠けを抑制することに寄与する。そして、凹部7が摩耗により消滅したころには、陸部4のタイヤ径方向高さが低くなるので陸部4の倒れ込みが小さくなりサイプ6を起因とした切れや欠けの発生が少なくなる。従って、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。また、凹部7の断面形状は、図3に示すように底が湾曲した形状であることがサイプ6の端部6aを起因とした切れや欠けを抑制するうえで好ましい。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、図3に示すように、凹部7は、サイプ6の端部6aと重なって設けられることが好ましい。すなわち、凹部7を設けた範囲内にサイプ6の分離した端部6aが配置されている。
この空気入りタイヤ1によれば、サイプ6の端部6aと凹部7とが重なることで、サイプ6の端部6aを凹部7によりトレッド面2aからタイヤ径方向内側に配置することができ、サイプ6の端部6aを起因としてトレッド面2aに切れや欠けが発生する事態を抑制することができる。この結果、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、図4に示すように、陸部4がブロックBである場合、凹部7は、ブロックBにおいてタイヤ周方向の端に近い位置で開口面積が大きく、タイヤ周方向の中央に遠い位置で開口面積が小さく形成されることが好ましい。
車両走行時にブロックBが路面に接触し始める踏み込み側と路面から最後に離れる蹴り出し側は、タイヤ周方向の端の位置であり、大きい荷重がかかりサイプ6の端部6aを起因として切れや欠けが生じやすい。本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、凹部7がブロックBにおいてタイヤ周方向の端に近い位置で開口面積が大きく、タイヤ周方向の中央に遠い位置で開口面積が小さく形成されているため、大きい荷重がかかるタイヤ周方向の端の位置において接地圧の低下を中央部と比較して大きくし、サイプ6の切れや欠けを抑制することができる。この結果、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
なお、凹部7の開口面積は、図4に示すように、タイヤ周方向に複数並ぶサイプ6においてタイヤ周方向で徐々に変化させることが、ブロックBのタイヤ周方向で接地圧を徐々に変化させることができ、接地圧の均一化を図るうえで好ましい。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、タイヤ幅方向最外側の陸部4(ショルダー陸部4B)において凹部7が適用されることが好ましい。ショルダー陸部4Bは、旋回時に荷重がかかることから、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上するうえで適している。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、陸部4のブロックBにおいて凹部7が適用されることが好ましい。ブロックBは、リブRに比較して倒れ込みが大きく荷重がかかることから、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上するうえで適している。
なお、図には明示しないが、サイプ6は、延在方向において分離が1箇所でなく数箇所あって、それぞれ分離した端部6aを凹部7により連通するように構成してもよい。
本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、氷上性能、雪上性能および荷重耐久性能に関する性能試験が行われた(図5参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ195/65R15の空気入りタイヤ(試験タイヤ)を15×6Jの正規リムにリム組みした。
氷上性能の評価方法は、空気圧230kPaを充填した上記試験タイヤを装着した試験車両(排気量1.5Lのフロント駆動車)にて、氷上路面のテストコースを走向し、専門のテストドライバーが制駆動性能やレーンチェンジ性能、コーナリング性能などに関してフィーリング評価を行う。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、指数が高いほど氷上性能が優れていることを示している。
雪上性能の評価方法は、空気圧230kPaを充填した上記試験タイヤを装着した試験車両(排気量1.5Lのフロント駆動車)にて、雪上路面のテストコースを走向し、専門のテストドライバーが制駆動性能やレーンチェンジ性能、コーナリング性能などに関してフィーリング評価を行う。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、指数が高いほど雪上性能が優れていることを示している。
荷重耐久性能の評価方法は、各タイヤに空気圧180kPaを充填して、室内ドラム試験機(ドラム径:1707mm)を用いて、周囲温度を38±3℃に制御したうえで、JATMA規定の最大荷重(最大負荷能力)の88%に相当する荷重を負荷させて、速度81km/hにて2時間走向させ、次いで2時間毎に負荷荷重を13%ずつ増加させて、タイヤが破壊したときの走行時間が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、指数が高いほど荷重耐久性能が優れていることを示している。
図5において、従来例の空気入りタイヤは、図1に示すようにサイプが延在方向で分離されているが分離した部分に凹部が設けられていない。一方、実施例1〜実施例9の空気入りタイヤは、図1に示すようにサイプが延在方向で分離した部分に凹部が設けられている。そして、図5の試験結果に示すように、実施例1〜実施例9の空気入りタイヤは、雪上性能および氷上性能を確保しつつ荷重耐久性能が改善されていることが分かる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
2a トレッド面
3 周方向溝
4 陸部
4A 内側陸部
4B ショルダー陸部
5 ラグ溝
6 サイプ
6a 端部
7 凹部
B ブロック
R リブ

Claims (5)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝と、
    少なくとも前記周方向溝により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部と、
    前記陸部におけるトレッド面に設けられタイヤ幅方向に沿って延在しタイヤ周方向に複数並びタイヤ幅方向に沿って延在する途中で分離されたサイプと、
    前記トレッド面の前記サイプが分離された部分に設けられて前記サイプの分離された端部同士のみを連通する凹部と、
    を備える空気入りタイヤ。
  2. 前記凹部は、前記サイプが延在するタイヤ幅方向寸法が1.0mm以上5.0mm以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記凹部は、前記陸部におけるトレッド面からの深さが0.2mm以上3.0mm以下である請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凹部は、前記サイプの分離された端部と重なって設けられる請求項1から3のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記陸部は、タイヤ周方向に対して交差して前記周方向溝に端部が連通するラグ溝によりタイヤ周方向で分断されたブロックを有し、
    前記凹部は、前記ブロックにおいてタイヤ周方向の端に近い位置で開口面積が大きく、タイヤ周方向の中央に遠い位置で開口面積が小さく形成される請求項1から4のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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