JP2010064578A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】異常摩耗を抑制しつつ氷雪上性能を向上すること。
【解決手段】オープンサイプ6によりタイヤ周方向に分断された分断陸部51を形成し、タイヤ周方向に沿って陸部5の踏面のタイヤ幅方向中心を通過する分割線Sにより仮想的にタイヤ幅方向に分断陸部51を分割した2つの領域X,Yについて、領域Xの踏面の面積XSと領域Yの踏面の面積YSとの比を、0.8≦XS/YS≦1.2の範囲に設定する。さらに、オープンサイプ6を、タイヤ周方向に延在する主成分を有する周方向サイプ部61と、タイヤ幅方向に延在する主成分を有する幅方向サイプ部62とにより屈曲形成し、周方向サイプ部61のタイヤ周方向に対する角度Paを、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲に設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、異常摩耗を抑制しつつ氷雪上性能を向上する空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤでは、氷雪上での制駆動性能を向上するため、トレッド部に周方向溝および幅方向溝からなるブロック形状の陸部を配置すると共に、陸部の踏面をタイヤ周方向に分断するオープンサイプを設けることで、タイヤ周方向のエッジ成分を増加させることが有効である。さらに、氷雪上での耐横滑り性能を向上するため、前記オープンサイプをタイヤ幅方向に対して斜めに設けたり、オープンサイプを屈曲して設けたりすることで、タイヤ幅方向のエッジ成分を増加させることが有効である。従来、この種の空気入りタイヤには、特許文献1〜特許文献3に示されるものがある。
特開平6−1120号公報 特許第3586885号公報 特開2006−103464号公報
しかしながら、陸部の踏面をタイヤ周方向に分断するオープンサイプを設けると、陸部の剛性が低下してしまい、異常摩耗(例えば、ヒールアンドトウ摩耗)の原因となる。特に、オープンサイプをタイヤ幅方向に対して斜めに設けたり、オープンサイプを屈曲して設けたりした場合には、陸部の剛性がタイヤ周方向で不均一になり、異常摩耗が発生しやすくなる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、異常摩耗を抑制しつつ氷雪上性能を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる空気入りタイヤでは、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりブロック形状の陸部が区画形成されたトレッド部を有し、前記陸部の踏面に前記陸部をタイヤ周方向に分断するオープンサイプが形成された空気入りタイヤにおいて、前記オープンサイプによりタイヤ周方向に分断された分断陸部は、タイヤ周方向に沿って前記陸部の踏面のタイヤ幅方向中心を通過する分割線により仮想的にタイヤ幅方向に分割された2つの領域X,Yについて、前記領域Xの踏面の面積XSと前記領域Yの踏面の面積YSとの比が、0.8≦XS/YS≦1.2の範囲に設定され、一方、前記オープンサイプは、タイヤ周方向に延在する主成分を有する周方向サイプ部と、タイヤ幅方向に延在する主成分を有する幅方向サイプ部とを有し、前記周方向サイプ部を前記幅方向サイプ部の中間に配置して連続しつつ屈曲形成されており、前記周方向サイプ部のタイヤ周方向に対する角度Paが、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、タイヤ周方向に対する角度Paが、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲、すなわちタイヤ幅方向に対してほぼ垂直に設定された周方向サイプ部を有して屈曲形成されたオープンサイプにより、タイヤ幅方向のエッジ成分が得られるので、氷雪上での耐横滑り性能を向上できる。しかも、周方向サイプ部により分断陸部同士のタイヤ幅方向での重なりが生じることで、制駆動時でのオープンサイプの開きを防止して、ヒールアンドトウ摩耗などの異常摩耗を抑制できる。しかも、分断陸部が仮想的に分割された領域Xの踏面の面積XSと、領域Yの踏面の面積YSとの比が、0.8≦XS/YS≦1.2の範囲となるように陸部5の形状を規定したことで、陸部のタイヤ幅方向の剛性の不均一が改善されるので、異常摩耗を抑制できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記陸部は、前記オープンサイプにより分断された各前記分断陸部を、前記分割線により仮想的に分割した各4つの領域の踏面に、いずれの前記領域にも両端が貫通しないクローズドサイプが設けられていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、クローズドサイプによりエッジ成分を増すので、氷雪上での制駆動性能や耐横滑り性能を向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記クローズドサイプが、屈曲形成されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、屈曲形成されたクローズドサイプによりタイヤ周方向およびタイヤ幅方向のエッジ成分を増すので、氷雪上での制駆動性能および耐横滑り性能をともに向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記領域X,Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XL,YLに対し、前記周方向サイプ部のタイヤ周方向寸法Rが、0.2≦[R/(XL+YL)]≦0.4の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、領域Xのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XLと、領域Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法YLとを加えた寸法(XL+YL)に対し、周方向サイプ部のタイヤ周方向寸法Rの比を、0.2≦[R/(XL+YL)]≦0.4の範囲に設定することで、制駆動時でのオープンサイプの開きを適宜防止しつつ、陸部のタイヤ幅方向の剛性の不均一を改善するので、異常摩耗を抑制する効果がより顕著に得られる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記オープンサイプにおける幅方向サイプ部のタイヤ幅方向に対する角度Pbが、5[度]≦Pb≦25[度]の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、タイヤ幅方向に対する角度Pbが、5[度]≦Pa≦25[度]の範囲、すなわちタイヤ周方向に対してより垂直に設定された幅方向サイプ部を有して屈曲形成されたオープンサイプにより、タイヤ周方向のエッジ成分が得られるので、氷雪上での制駆動性能をより向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、重荷重用空気入りタイヤに適用されることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、重荷重用空気入りタイヤは、溝深さが深いため、ブロック剛性が低下し易い傾向にある。したがって、重荷重用空気入りタイヤを適用対象とすることにより、ブロック剛性を不均一の改善効果がより顕著に得られる利点がある。
本発明にかかる空気入りタイヤは、ヒールアンドトウ摩耗などの異常摩耗を抑制しつつ氷雪上性能を向上できる。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。
図1は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の一部を示す平面図、図2は、図1に示す空気入りタイヤの陸部の拡大図である。
空気入りタイヤ1は、タイヤ径方向の最も外側に、弾力性を有するゴム部材からなり空気入りタイヤ1の外郭をなすトレッド部2が形成されている。また、トレッド部2の表面、すなわち空気入りタイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した場合に路面と接触する踏面21には、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本(本実施の形態では4本)の主溝3と、主溝3に交差する複数の副溝4とによりブロック形状の複数の陸部5が区画形成されている。
副溝4は、図1に示すように、タイヤ幅方向で隣接する主溝3を繋ぎつつ、途中で曲がって設けられている。具体的に副溝4は、タイヤ周方向に対して0[度]以上20[度]以下の角度で延在する周方向副溝41と、タイヤ幅方向に対して5[度]以上25[度]以下の角度で延在して周方向副溝41の各端部に一端が繋がりつつ主溝3に他端が開口する幅方向副溝42とで構成され、全体としてほぼZ字形状に屈曲して設けられている。なお、図1において、上記副溝4は、主溝3により区画されたタイヤ赤道線C寄り(主溝3の間)の3列の陸部5を区画するように形成されているが、主溝3のタイヤ幅方向外側の列の陸部5を区画するように形成されていてもよい。
上記陸部5をなすトレッド部2の踏面21には、陸部5をタイヤ周方向に分断する細溝状のオープンサイプ6が形成されている。このオープンサイプ6は、上記副溝4と同様に、タイヤ幅方向で隣接する主溝3を繋ぎつつ、途中で曲がって設けられている。具体的にオープンサイプ6は、図2に示すように、タイヤ周方向に延在する主成分を有するタイヤ周方向サイプ部61と、タイヤ幅方向に延在する主成分を有する幅方向サイプ部62とを有している。そして、オープンサイプ6は、周方向サイプ部61を幅方向サイプ部62の中間に配置して連続しつつ屈曲形成されるように、周方向サイプ部61の各端部に、各幅方向サイプ部62の一端が繋がりつつ各幅方向サイプ部62の他端が主溝3に開口して構成され、全体としてほぼZ字形状に屈曲して設けられている。また、周方向サイプ部61は、タイヤ周方向に対する角度Paが、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲に設定されている。さらに、幅方向サイプ部62は、タイヤ幅方向に対する角度Pbが、5[度]≦Pb≦25[度]の範囲に設定されている。このように、陸部5は、オープンサイプ6によりタイヤ周方向に分断された2つの分断陸部51を有している。なお、オープンサイプ6の溝幅は、0.2[mm]以上2.0[mm]以下の範囲であって、好ましくは0.4[mm]以上1.0[mm]以下の範囲に設定されている。オープンサイプ6の溝幅が2.0[mm]を超えるとヒールアンドトウ摩耗などの異常摩耗を抑制し難くなる。一方、オープンサイプ6の溝幅が0.2[mm]未満であると、エッジ効果が小さくなり、かつ生産時に金型のサイプ刃が薄すぎるのでサイプ刃折れが懸念される。
このような空気入りタイヤ1について、図2に示すように、オープンサイプ6によりタイヤ周方向に分断された分断陸部51は、タイヤ周方向に沿って陸部5の踏面21のタイヤ幅方向中心を通過する分割線Sにより仮想的にタイヤ幅方向に2つの領域X,Yに分割した場合、領域Xの踏面21の面積XSと、領域Yの踏面21の面積YSとの比が、0.8≦XS/YS≦1.2(0.8≦YS/XS≦1.2)の範囲に設定されている。
このように、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、領域Xの踏面21の面積XSと、領域Yの踏面21の面積YSとの比が、0.8≦XS/YS≦1.2(0.8≦YS/XS≦1.2)の範囲に設定され、かつオープンサイプ6の周方向サイプ部61のタイヤ周方向に対する角度Paが、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲に設定されている。
かかる構成によれば、タイヤ周方向に対する角度Paが、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲、すなわちタイヤ幅方向に対してほぼ垂直に設定された周方向サイプ部61を有して屈曲形成されたオープンサイプ6により、タイヤ幅方向のエッジ成分が得られるので、氷雪上での耐横滑り性能を向上することが可能になる。しかも、周方向サイプ部61により、分断陸部51同士のタイヤ幅方向での重なりが生じることで、制駆動時でのオープンサイプ6の開きを防止して、ヒールアンドトウ摩耗などの異常摩耗を抑制することが可能になる。ただし、オープンサイプ6を単純に屈曲形成しただけでは、陸部5のタイヤ幅方向の剛性が不均一となって異常摩耗が発生しやすくなるが、本実施の形態に空気入りタイヤ1によれば、領域Xの踏面21の面積XSと、領域Yの踏面21の面積YSとの比が、0.8≦XS/YS≦1.2(0.8≦YS/XS≦1.2)の範囲となるように陸部5の形状を規定したことで、陸部5のタイヤ幅方向の剛性の不均一が改善されるので、異常摩耗を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、オープンサイプ6により分断された各分断陸部51を、上記分割線Sにより仮想的に分割した各4つの領域の踏面に、いずれの領域にも両端が貫通しないクローズドサイプ7が設けられている。
かかる構成によれば、エッジ成分を増すので、氷雪上での制駆動性能を向上することが可能になる。本実施の形態の空気入りタイヤ1では、クローズドサイプ7は、図1および図2に示すように屈曲形成されており、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向のエッジ成分を増すことになるので、より氷雪上での制駆動性能および耐横滑り性能を向上することが可能になる。なお、図には明示しないが、タイヤ幅方向に延在する直線状のクローズドサイプでは、タイヤ周方向のエッジ成分が増し、タイヤ周方向に延在する直線状のクローズドサイプでは、タイヤ幅方向のエッジ成分が増すので、このようなクローズドサイプであってもそれぞれ氷雪上での制駆動性能や耐横滑り性能を向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、図2に示すように、オープンサイプ6によりタイヤ周方向に分断された分断陸部51を、タイヤ周方向に沿って陸部5の踏面21のタイヤ幅方向中心を通過する分割線Sにより仮想的にタイヤ幅方向に2つの領域X,Yに分割した場合、この領域X,Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XL,YLに対し、上記周方向サイプ部61のタイヤ周方向寸法Rが、0.2≦[R/(XL+YL)]≦0.4の範囲に設定されている。
領域Xのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XLと、領域Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法YLとを加えた寸法(XL+YL)に対し、周方向サイプ部61のタイヤ周方向寸法Rの比が、0.2未満であると、周方向サイプ部61による分断陸部51同士のタイヤ幅方向での重なりが少なすぎて、制駆動時でのオープンサイプ6の開きを防止する効果が小さい。一方、領域Xのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XLと、領域Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法YLとを加えた寸法(XL+YL)に対し、周方向サイプ部61のタイヤ周方向寸法Rの比が、0.4を超えると、周方向サイプ部61に隣接しない領域Xでの剛性が相対的に低下するため、陸部5のタイヤ幅方向の剛性の不均一が十分に改善されず、異常摩耗を抑制する効果が小さくなる。
したがって、かかる構成によれば、領域Xのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XLと、領域Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法YLとを加えた寸法(XL+YL)に対し、周方向サイプ部61のタイヤ周方向寸法Rの比を、0.2≦[R/(XL+YL)]≦0.4の範囲に設定することで、制駆動時でのオープンサイプ6の開きを適宜防止しつつ、陸部5のタイヤ幅方向の剛性の不均一を改善するので、異常摩耗を抑制する効果が大きい。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、上述したように、オープンサイプ6の幅方向サイプ部62のタイヤ幅方向に対する角度Pbが、5[度]≦Pb≦25[度]の範囲に設定されている。
かかる構成によれば、タイヤ幅方向に対する角度Pbが、5[度]≦Pb≦25[度]の範囲、すなわちタイヤ周方向に対してより垂直に設定された幅方向サイプ部62を有して屈曲形成されたオープンサイプ6により、タイヤ周方向のエッジ成分が得られるので、氷雪上での制駆動性能をより向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、重荷重用空気入りタイヤを適用対象とすることが好ましい。重荷重用空気入りタイヤは、特に溝深さが深いため、ブロック剛性が低下し易い傾向にある。したがって、重荷重用空気入りタイヤを適用対象とすることにより、ブロック剛性を不均一の改善効果がより顕著に得られる利点がある。
図3は、本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、耐偏摩耗性能、氷雪上耐横滑り性能、および氷雪上制動性能に関する性能試験が行われた。
この性能試験では、タイヤサイズ275/80R22.5の空気入りタイヤを、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、正規荷重である車両総重量25[t]の重荷重用試験車両に装着した。ここでいう正規リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
評価方法は、耐偏摩耗性能の性能試験では、空気入りタイヤが装着された上記試験車両で、舗装路を30,000km走行し、走行後に偏摩耗量(ヒールアンドトウ摩耗量)を測定し、指数化することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほど、耐偏摩耗性能が優れていることを示している。
氷雪上耐横滑り性能の性能試験では、空気入りタイヤが装着された上記試験車両で、氷板上路面および雪上路面を旋回半径30[m]にて旋回テスト(横滑りしない速度の評価)を実施し、指数化することにより行った。試験結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほど、氷雪上耐横滑り性能が優れていることを示している。
氷雪上制動性能の性能試験では、空気入りタイヤが装着された上記試験車両で、氷板上路面および雪上路面を走行速度40[km/h]からの制動距離が評価される。試験結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほど、氷雪上制動性能が優れていることを示している。
従来例の空気入りタイヤは、4本の主溝と、屈曲していない副溝とにより陸部を区画形成したもので、オープンサイプにおける周方向サイプ部のタイヤ周方向に対する角度Paが適正化されているが、その他、領域X,Yの面積比(XS/YS)、クローズドサイプの構成、領域X,Yのタイヤ幅方向エッジの寸法に対する周方向サイプ部の寸法比、およびオープンサイプにおける幅方向サイプ部のタイヤ幅方向に対する角度Pbが適正化されていない。また、比較例の空気入りタイヤは、4本の主溝と、屈曲形成された副溝とにより陸部を区画形成したもので、オープンサイプにおける周方向サイプ部のタイヤ周方向に対する角度Pa、領域X,Yの面積比(XS/YS)、クローズドサイプの構成、およびオープンサイプにおける幅方向サイプ部のタイヤ幅方向に対する角度Pbが適正化されているが、領域X,Yのタイヤ幅方向エッジの寸法に対する周方向サイプ部の寸法比(R/(XL+YL))が適正化されていない。
一方、実施例1〜5の空気入りタイヤは、4本の主溝と、屈曲形成された副溝とにより陸部を区画形成したもので、角度Pa、面積比(XS/YS)が適正化されている。実施例2の空気入りタイヤは、実施例1に加え、クローズドサイプの構成が適正化されている。実施例3の空気入りタイヤは、実施例1に加え、クローズドサイプの構成がさらに適正化されている。実施例4の空気入りタイヤは、実施例3に加え、R/(XL+YL)が適正化されている。実施例5の空気入りタイヤは、実施例4に加え、角度Pbが適正化されている。
図3の試験結果に示すように、実施例1〜実施例5の空気入りタイヤでは、それぞれ大変摩耗性能を抑制しつつ、氷雪上性能(特に耐横滑り性能)が向上されていることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、異常摩耗を抑制しつつ氷雪上性能を向上することに適している。
本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の一部を示す平面図である。 図1に示す空気入りタイヤの陸部の拡大図である。 本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
21 踏面
3 主溝
4 副溝
41 周方向副溝
42 幅方向副溝
5 陸部
51 分断陸部
6 オープンサイプ
61 周方向サイプ部
62 幅方向サイプ部
7 クローズドサイプ
C タイヤ赤道線
Pa タイヤ周方向に対する周方向サイプ部の角度
Pb タイヤ幅方向に対する幅方向サイプ部の角度
R 周方向サイプのタイヤ周方向寸法
S 分割線
X 分断陸部を分割線で分割した領域
XS 領域Xの面積
XL 領域Xのタイヤ幅方向エッジのタイヤ周方向寸法
Y 分断陸部を分割線で分割した領域
YS 領域Yの面積
YL 領域Yのタイヤ幅方向エッジのタイヤ周方向寸法

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の主溝と、前記主溝に交差する複数の副溝とによりブロック形状の陸部が区画形成されたトレッド部を有し、前記陸部の踏面に前記陸部をタイヤ周方向に分断するオープンサイプが形成された空気入りタイヤにおいて、
    前記オープンサイプによりタイヤ周方向に分断された分断陸部は、タイヤ周方向に沿って前記陸部の踏面のタイヤ幅方向中心を通過する分割線により仮想的にタイヤ幅方向に分割された2つの領域X,Yについて、前記領域Xの踏面の面積XSと前記領域Yの踏面の面積YSとの比が、0.8≦XS/YS≦1.2の範囲に設定され、
    一方、前記オープンサイプは、タイヤ周方向に延在する主成分を有する周方向サイプ部と、タイヤ幅方向に延在する主成分を有する幅方向サイプ部とを有し、前記周方向サイプ部を前記幅方向サイプ部の中間に配置して連続しつつ屈曲形成されており、前記周方向サイプ部のタイヤ周方向に対する角度Paが、0[度]≦Pa≦20[度]の範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記陸部は、前記オープンサイプにより分断された各前記分断陸部を、前記分割線により仮想的に分割した各4つの領域の踏面に、いずれの前記領域にも両端が貫通しないクローズドサイプが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記クローズドサイプが、屈曲形成されていることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記領域X,Yのタイヤ幅方向エッジ側のタイヤ周方向寸法XL,YLに対し、前記周方向サイプ部のタイヤ周方向寸法Rが、0.2≦[R/(XL+YL)]≦0.4の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記オープンサイプにおける幅方向サイプ部のタイヤ幅方向に対する角度Pbが、5[度]≦Pb≦25[度]の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 重荷重用空気入りタイヤに適用されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
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